JP2009286962A - タック紙 - Google Patents

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豊 守岡
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Abstract

【課題】初期粘着力、表面粘着力が向上させ、使用前、使用中を問わず、高温多湿環境下、常温常湿環境下等で長期間保管、放置されても粘着力、表面粘着力の低下の度合いが少ない粘着剤層を持つタック紙を提供する。
【解決手段】基材上に水系粘着剤を塗工して形成された粘着剤層を介して剥離紙が貼付されるタック紙に用いる水系粘着剤として、アクリル系樹脂と、架橋剤と、酸性基含有ロジン系樹脂を主体とする酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gである粘着付与剤と、を含むものを用いる。この粘着剤における架橋剤の含有量をアクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部、粘着付与剤の含有量をアクリル系樹脂100質量部に対して、1.0質量部から1.7質量部にする。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系樹脂と特定の粘着付与剤と架橋剤とを用いた高温多湿環境下で長期間保存しても粘着力等の粘着特性が低下しないタック紙に関する。
タック紙は、基材の表面(又は剥離紙表面)に粘着剤層を形成し、その粘着剤層に剥離紙(又は基材)を貼り合わせた3層構造を有するとされている。従来からタック紙は、物流ラベル等として種々の物品へ接着するものとしての用途が増大している。
上記のようなタック紙にはタック、粘着力、凝集力等の基本物性(基本的粘着特性)に加え、耐熱性、耐候性、耐水性、耐油性等に優れていることが求められる。このような要求を満たす粘着剤として、粘着ラベル、シート、テープ等の粘着製品に幅広く使用されているアクリル系粘着剤が挙げられる(特許文献1)。
特開2006−0969956号公報
上記基本的粘着特性が良好なアクリル系粘着剤を粘着剤層に用いたタック紙であっても、タック紙を被着体に貼り合わせた後、粘着剤層と物品との接着を維持することができず、剥がれやすいという問題が生じている。そこで、タック紙を被着体に貼り合わせた後に、容易にタック紙が被着体から剥がれないようにするために、粘着剤層には、初期粘着力、初期表面粘着力のさらなる向上が求められている。
また、タック紙は、完成後、使用されるまでに一定の期間がある。そのため、タック紙は、製造されてから使用されるまでの間、倉庫等で保管されたり、購入者が所定の場所に保管したりする。このため、高温多湿環境下、常温常湿環境下で長期間タック紙を保管しても粘着剤層の粘着力、表面粘着力が経時的に低下しないタック紙が求められている。また、タック紙が一度被着体に貼り合わされてから長期間、高温多湿環境下、常温常湿環境下で放置されると、タック紙の粘着剤層の粘着力、表面粘着力が大きく低下し、剥がれやすくなることが問題となっている。そこで、被着体に一度貼ると容易には剥がれないタック紙が求められている。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、タック紙の粘着剤層の初期粘着力及び初期表面粘着力を高め、さらに、使用前、使用中を問わず、高温多湿環境下、常温常湿環境下等で長期間保管、放置されても粘着力、表面粘着力の低下の度合いが少ない粘着剤層を持つタック紙を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、タック紙の備える粘着剤層がアクリル系樹脂と、架橋剤と、酸性基含有ロジン系樹脂を主体とする粘着付与剤と、を含み、粘着付与剤の酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gであり、粘着付与剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であり、架橋剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) 基材上に水系粘着剤を塗工して形成された粘着剤層を介して剥離紙が貼付されたタック紙であって、前記水系粘着剤は、アクリル系樹脂と、架橋剤と、酸性基含有ロジン系樹脂を主体とする粘着付与剤と、を含み、前記粘着付与剤の酸価が、10KOHmg/gから100KOHmg/gであり、前記粘着付与剤の含有量は、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であり、前記架橋剤の含有量は、アクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部であるタック紙。
(2) JIS Z0237に準拠した方法での前記粘着剤層の粘着力が、1,850gf/25mmから2,500gf/25mmであり、
JIS Z0237に準拠した方法での前記粘着剤層のプローブタックが、130kN/mから250kN/mである(1)に記載のタック紙。
本明細書中の、粘着力とは初期粘着力も含めた粘着剤層の粘着力のことをいい、初期粘着力、保管時の粘着力、使用時の粘着力の全てを指す。
プローブタックとは、本明細書においては表面粘着力と表現する場合がある。表面粘着力とは、粘着剤層の表面粘着力であり、初期表面粘着力、保管時の表面粘着力、使用時の表面粘着力の全てを指す。
(3) 40℃、湿度90%の環境下で1ヶ月間放置した際の、一ヵ月後の前記粘着剤層のJIS Z0237に準拠した方法での粘着力の変化率が、放置前の粘着力に対して−20%から20%であり、40℃、湿度90%の環境下で1ヶ月間放置した際の、一ヵ月後の前記粘着剤層のJIS Z0237に準拠した方法でのプローブタックの変化率が、放置前のプローブタックに対して−20%から20%である(1)又は(2)に記載のタック紙。
(4) 前記剥離紙を剥がして、前記粘着剤層を、坪量が64.0g/mから157.0g/mの上質紙からなる被着体に貼り合わせた後、引張り速度300mm/分、剥離角180°で前記被着体から剥離すると、前記被着体を材料破壊させる(1)から(3)のいずれかに記載のタック紙。
本発明では、タック紙の粘着剤層が、アクリル系樹脂と架橋剤と酸性基含有ロジン系樹脂を主体とする粘着付与剤とを含み、粘着付与剤の酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gであり、粘着付与剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であり、架橋剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部である。酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gの粘着付与剤を用いることによって、高い初期粘着力と高い初期表面粘着力とを実現することができる。また、粘着剤層における架橋剤の含有量を上記範囲にすることによって、粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力を長期間維持することができる。したがって、本発明のタック紙の粘着剤層は、初期粘着力、初期表面粘着力が高く、さらに、これらの高い粘着力、表面粘着力を長期間維持することができるため、本発明のタック紙は、被着体から容易には剥がれない。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<タック紙>
本発明のタック紙は、基材と、基材表面(又は剥離紙表面)に形成された粘着剤層と、粘着剤層に貼り合わせた剥離紙(又は基材)と、を有する。粘着剤層に含まれる粘着付与剤の酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gであり、粘着付与剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であり、粘着剤層における架橋剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部であることが本発明の特徴である。以下本発明のタック紙について粘着剤層、基材、剥離紙の順で説明する。
[粘着剤]
本発明の粘着剤層は、アクリル系樹脂と、架橋剤と、酸性基含有ロジン系樹脂を主体とする粘着付与剤と、を含む水系粘着剤を用いて形成される。
本発明に用いるアクリル系樹脂は特に限定されず、下記のアクリル系モノマー又はメタクリル系モノマー((メタ)アクリル系モノマー)を重合させることにより得られる従来公知のものを用いることができる。
アクリル系モノマー、メタクリル系モノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸オクチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸フェニル及び(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有モノマー、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー、フッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリロニトリル等のほか、スチレン及びメチルスチレン等のビニル基含有芳香族化合物、酢酸ビニル、ハロゲン化ビニル化合物等を挙げることができる。これらの中でも特に(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有モノマーが好ましい。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸の両方を意味する。
粘着付与剤は、酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gであり、粘着付与剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であり、ロジン系樹脂を主体とすることを特徴とする。酸性基を含有するロジン系樹脂を粘着付与剤として用いることで、粘着剤層に酸価が付与され、極性を有することにより、極性被着体との密着がよくなる。この密着性の向上により、タック紙の粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力は向上する。
本発明に使用可能な粘着付与剤としては、例えば、マレイン化ロジン、フマル化ロジン、アクリル化ロジン等の変性ロジン、不均化・二量化・水素化等を施した安定化ロジン、さらにこれらのロジンをグリセリンやペンタエリスリトール等によりエステル化したもの等のロジン系樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。これらの中でも特に、変性ロジン、ロジン系樹脂が好ましい。本発明に好ましく使用可能な市販の粘着付与剤としては、ハリマ化成社製、商品名「ハリエスター SK−370N、酸価:58から65KOHmg/g」等が挙げられ、酸性基をほとんど含有しないため本発明に用いることができない市販の粘着付与剤としては、ハリマ化成社製、商品名「ハリエスター SK−501NS、酸価:<10KOHmg/g」、商品名「ハリエスター SK−218NS、酸価:<10KOHmg/g」等が挙げられる。
本発明において、粘着剤層に含まれる粘着付与剤の酸価は10KOHmg/gから100KOHmg/gである。酸価が上記範囲にあれば、高い初期粘着力、高い初期表面粘着力を実現することができる。
粘着剤層における粘着付与剤の含有量は、アクリル系樹脂100質量部に対して、1.0質量部から1.7質量部である。粘着付与剤の含有量が上記範囲にあれば、粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力が極めて高い値となる。
粘着剤層における上記粘着付与剤の含有量を上記範囲に設定することで、本発明のタック紙の持つ粘着剤層は、非常に高い粘着力、表面粘着力を維持することができる。その結果、一度被着体に貼り合わされたタック紙が、被着体から剥がれることを防げる。このタック紙を被着体に貼り合わせ、その後、引張り速度300mm/分、剥離角180°で、被着体からタック紙を剥離すると被着体の材料破壊になる程の強さで粘着剤層と被着体とが接着する。被着体としては、例えば、易接着の為の樹脂コーティング、PE樹脂含浸等のコートがされていない紙基材が挙げられ、より具体的には、三菱製紙製ダイヤフォームNのような紙基材が挙げられる。
本発明に用いる粘着剤に含まれる架橋剤は特に限定されず、従来公知の架橋剤を用いることができる。従来公知の架橋剤としては、例えば、カルボジイミド系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、アミン系化合物等が挙げられる。これらの中でもカルボジイミド系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましい。特にカルボジイミド系架橋剤は活性水素基との反応性が優れているので好ましい。
架橋剤を含有させることで、粘着剤層の粘着力、表面粘着力は、高温多湿環境下、常温常湿環境下で長期間保管・放置しても、初期粘着力、初期表面粘着力からの低下の度合いが小さく、上記の高い初期粘着力、初期表面粘着力を長期間維持させることができる。
「高温多湿環境下」とは、温度が35℃を超え、湿度が85%を超える環境のことをいう。「常温常湿環境下」とは、温度が5℃から35℃、湿度が45%から85%の範囲にある環境のことをいう。
カルボジイミド架橋剤としては、カルボジイミド基を2以上有する化合物を使用でき特に制限されない。なお、カルボジイミド基はカルボジイミド(HN=C=NH)から水素原子が1つ又は2つ引き抜かれた基(−N=C=NH、−N=C=N−)を示す。例えば、R−N=C=N−R−N=C=N−R(R、R、Rは何れも炭化水素基を示す。)で表される化合物等が挙げられる。カルボジイミド基に加えて、例えばエチレンオキサイド(−CH−CH−O−)部位等、水との親和性に優れた部位を有するポリマーは特に好適に使用できる。本発明でカルボジイミド架橋剤として使用できるカルボジイミド基を有するポリマー(ポリカルボジイミド)の市販の例としては、例えば日清紡(株)製、商品名「カルボジライトV−02」、「カルボジライトV−02−L2」、「カルボジライトV−04」、「カルボジライトE−01」、「カルボジライトE−02」、「カルボジライトE−03」等が挙げられる。カルボジイミド架橋剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
架橋剤の配合量は、アクリル系樹脂100質量部に対して0.30質量部から1.2質量部である。好ましくは0.5質量部から1.0質量部である。一般的に架橋剤の量が少なすぎると粘着剤層の凝集力が低下し、凝集破壊を生じやすくなるので好ましくない。また、架橋剤の量が多過ぎると、過度に架橋が進み、ぬれ性が低下するので粘着力が低下してしまい好ましくない。また、架橋剤の配合量を上記範囲にすることで、粘着剤層は、高い初期粘着力、高い初期表面粘着力を維持することができる。本発明のタック紙は、長期間保管・放置後であっても粘着力、表面粘着力の高い粘着剤層を備えるため、一度貼られたタック紙が被着体から剥がれることはない。
特に粘着剤層における架橋剤の含有量が上記の範囲内であることと、上記酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gの粘着付与剤との相乗効果により、初期の粘着力、表面粘着力は大きく高まり、また、粘着剤層の初期の粘着力、表面粘着力を維持する効果も高まる。
特に本発明に用いる粘着剤は水系粘着剤である。したがって、アクリル系樹脂、架橋剤、粘着付与剤等の粘着剤に含まれる成分が水中に分散しない場合には乳化させる必要がある。乳化の際には従来公知の乳化剤を用いることができ、乳化方法についても特に制限されず、公知の乳化方法である高圧乳化法、反転乳化法、超音波乳化法、溶剤乳化法等のいずれの方法を採用してもよい。
本発明の粘着剤には必要に応じて他の成分をさらに配合してもよい。配合可能な他の成分としては、例えば、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料、染料等)、老化防止剤、酸化防止剤等の従来公知の各種添加剤が挙げられる。
本発明の粘着剤層を形成するための水系粘着剤の製造方法は特に限定されず、本発明に用いる粘着剤は従来公知の方法で製造することができる。例えば、各成分を容器に投入して均一に混合することにより製造することができる。
<基材>
本発明に用いる基材は特に限定されず従来公知のものを用いることができる。従来公知の基材としては、例えば、紙類、樹脂フィルム類等が挙げられる。
さらに、紙類としては、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙等が挙げられ、樹脂フィルムとしては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。また、蒸着紙、合成紙、布、不織布、金属ホイル等を用いることもできる。これらは単層で用いてもよいし、積層させて用いても構わない。これらの中でも、上質紙が好ましい。
基材表面には粘着剤層との密着性を向上するために、易接着処理をすることが好ましい。基材が粘着剤層から剥がれてしまうと、タック紙として好ましく使用することができないからである。
基材の製造方法は特に限定されず、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、押し出して冷却することにより、製造することができる。
<剥離紙>
本発明に用いることができる剥離紙としては、特に限定されず従来公知のものを用いることができる。従来公知の剥離紙としては、グラシン紙等の高度原紙、クレーコート紙、クラフト紙又は上質紙等の原紙に、例えば、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体の天然又は合成の樹脂単独又は、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー(焼成カオリン)、酸化チタン、シリカ等の無機顔料やプラスチックピグメント等の有機顔料と併用した目止め層を設けた基材、クラフト紙又は上質紙等にポリエチレン等の合成樹脂をラミネートしたポリラミ紙等に、溶剤型又は無溶剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を塗布後、熱硬化や電子線又は紫外線硬化等によって剥離剤層を形成したものが適宜、使用される。なお、剥離剤を塗布する装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、バーコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、フレキソコーター、エアーナイフコーター、多段ロールコーター等が適宜、使用される。
<タック紙の製造方法>
先ず、上記基材に粘着剤を塗布し、基材表面に粘着剤層を形成する。
粘着剤の塗布方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の塗布方法を用いることができる。具体的には、ロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレ−コート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法、ダイコート法、ドクターブレ−ド法、コンマコート法等を挙げるコートができる。また、塗布された粘着剤層の乾燥方法としては、例えば熱風乾燥法、赤外線乾燥法等を挙げることができる。
粘着剤を塗布する際の塗工量は特に限定されないが、粘着剤の塗工量は5g/mから30g/mであることが好ましい。粘着剤層が薄すぎれば、粘着剤層の初期粘着力が低くなるため好ましくない。また、粘着剤層が厚すぎると、粘着剤層の初期粘着力が高くなり過ぎタック紙として使用しにくいので好ましくない。本発明のタック紙は、粘着剤層の粘着力、表面粘着力が高い値で安定するため、粘着剤層を薄くすることができる。
形成された粘着剤層の粘着力は特に限定されず、貼り付けられる物品等に応じて適宜変更できる。しかし、被着体に貼られた後に容易に剥がれないタック紙にするためには、粘着剤層の粘着力は1,500gf/25mmから2,500gf/25mmであることが好ましく、より好ましくは1,850gf/25mmから2,500gf/25mmである。
形成された粘着剤層の表面粘着力も特に限定されず、粘着力と同様にタック紙を貼り付ける物品に応じて適宜変更することができる。しかし、被着体に貼られた後に容易に剥がれないタック紙にするためには、粘着剤層の表面粘着力が100kN/mから250kN/mであることが好ましく、より好ましくは130kN/mから250kN/mである。
次いで、粘着剤層が形成された基材と剥離紙とを貼り合わせる。貼り合わせる方法は特に限定されないがRoll to Rollであることが、生産効率を高める観点から好ましい。
<タック紙の物性>
本発明のタック紙は、粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力が高いこと、高温多湿環境下、常温常湿環境下等で長期間保管・放置したとしても、粘着剤層の粘着力・表面粘着力の低下度合いが小さいこと、及び長期間保管・放置後の粘着剤層の粘着力、表面粘着力は、初期粘着力・初期表面粘着力からの変化が少なく安定していることを特徴とする。
特に、40℃、湿度90%で放置した場合の粘着力・表面粘着力の変化率は、放置前に対して、−20%から20%であることが好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<材料>
アクリル系樹脂:東洋インキ製造社製、商品名「オリバイン BPW6111」
カルボジイミド系架橋剤:日清紡製、商品名「カルボジライト E−03A」
エポキシ系架橋剤:阪本薬品工業社製、商品名「SR−2EG」の溶解品
粘着付与剤1:ハリマ化成社製、商品名「ハリエスター SK−370N」(酸価:58から65KOHmg/g)
粘着付与剤2:ハリマ化成社製、商品名「ハリエスター SK−501NS」(酸価:<10KOHmg/g)
<タック紙の製造>
表1、3、5、7、9に示す材料を表1、3、5、7、9に示す割合で、固形分60%になるように、水中に分散させ均一に混合することで、実施例及び比較例の水系粘着剤を得た。
剥離紙として紙セパレーター(リンテック社製、商品名「EN64シロP」)を用い、その紙セパレーター表面に対して実施例及び比較例の粘着剤を溶媒揮発後の粘着剤塗工量が15g/mとなるようにアプリケーターを用いて塗工した。
基材として上質紙(王子製紙社製、商品名「OKH<55>」)を用い、上記紙セパレーター上に形成された粘着剤層に貼り合わせて、室温にて1日保管後し、実施例及び比較例のタック紙を製造した。
<評価1>
製造直後、製造後1週間室温保管、製造後1ヶ月室温保管(温度23℃、湿度50%)の実施例及び比較例のタック紙を25mm幅にカットし、紙セパレーターを剥がし、JIS Z0237の規格に準拠した条件で粘着剤層をSUS304に2kgローラーでラミネートした。ラミネート後直ちに引張り試験機(エーアンドディー社製、商品名「RTF−1150−H」)で剥離強度を測定した(引張り条件:速度300mm/分、剥離角180°)。測定結果を表2、4、6、8、10に示した。
製造直後、製造後1ヶ月40℃湿度90%で保管の実施例及び比較例のタック紙についても上記と同様に剥離強度を測定した。測定結果を表2、4、6、8、10に示した。
<評価2>
製造直後、製造後1ヶ月室温保管の実施例及び比較例のタック紙の粘着剤層の表面粘着力をJIS Z0237の規格に準拠した条件でTAC−II(レスカ社製)を用いて測定した。測定条件を下記に示す。測定結果を表2、4、6、8、10に示した。
<測定条件>
プローブ材質:ステンレス
プローブの底面の直径:5mm
進入速度:30mm/分
加圧力:10gf
加圧時間:2秒
引き離し速度:120mm/分
製造後1ヶ月40℃湿度90%で保管の実施例及び比較例のタック紙についても上記と同様に表面粘着力を測定した。測定結果を表2、4、6、8、10に示した。
<評価3>
実施例及び比較例のタック紙を製造直後、常温常湿環境下、高温多湿環境下で1ヶ月保管後、JIS Z0237の規格に準拠した条件で被着体(三菱製紙社製「ダイヤフォームN」の上質紙)に貼り合わせ、貼り合わせ直後のタック紙を引張り速度300mm/分、剥離角180°で上質紙から剥がした際の被着体の剥離モードを観察した。観察結果を表2、4、6、8、10に示した。
Figure 2009286962
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表1から4から明らかなように、粘着剤層における架橋剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部であれば、高温多湿環境下(40℃湿度90%)、常温常湿環境下で1ヶ月間保管しても、粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力の低下の度合いが少なく、初期の高い粘着力、表面粘着力を維持することが確認された。
Figure 2009286962
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表5から8から明らかなように、粘着剤層に含まれる粘着付与剤の酸価が10KOHmg/gから100KOHmg/gの範囲にあれば、粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力が高いことが確認された。
Figure 2009286962
Figure 2009286962
表9、10の結果から明らかなように、粘着付与剤の含有量が、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であれば、高温多湿環境下(40℃湿度90%)、常温常湿環境下で1ヶ月間保管しても、粘着剤層の初期粘着力、初期表面粘着力の低下の度合いが少なく、初期の高い粘着力、表面粘着力を維持することが確認された。
以上の結果から、本発明のタック紙は、粘着剤層の初期粘着力が1,850gf/25mm以上、初期表面粘着力が130kN/m以上と、極めて高い値を示すことが確認された。そして、高温多湿環境下(40℃湿度90%)、常温常湿環境下で1ヶ月間保管しても、初期粘着力及び初期表面粘着力からの変化が−20%から+20%の範囲にあり、粘着力の安定、表面粘着力の安定の効果が極めて高いことが確認された。このように高い粘着力、高い表面粘着力を示すタック紙は、上質紙に貼り付けた後、直ちに剥がす場合、常温常湿環境下で保管後に剥がす場合、高温多湿環境下で保管後に剥がす場合のいずれであっても、上質紙材料破壊になることが確認され、上記実施例のタック紙は一度貼ると容易には剥がれないことが確認された。

Claims (4)

  1. 基材上に水系粘着剤を塗工して形成された粘着剤層を介して剥離紙が貼付されたタック紙であって、
    前記水系粘着剤は、アクリル系樹脂と、架橋剤と、酸性基含有ロジン系樹脂を主体とする粘着付与剤と、を含み、
    前記粘着付与剤の酸価が、10KOHmg/gから100KOHmg/gであり、
    前記粘着付与剤の含有量は、アクリル系樹脂100質量部に対して1.0質量部から1.7質量部であり、
    前記架橋剤の含有量は、アクリル系樹脂100質量部に対して、0.30質量部から1.2質量部であるタック紙。
  2. JIS Z0237に準拠した方法での前記粘着剤層の粘着力が、1,850gf/25mmから2,500gf/25mmであり、
    JIS Z0237に準拠した方法での前記粘着剤層のプローブタックが、130kN/mから250kN/mである請求項1に記載のタック紙。
  3. 40℃、湿度90%の環境下で1ヶ月間放置した際の、一ヵ月後の前記粘着剤層のJIS Z0237に準拠した方法での粘着力の変化率が、放置前の粘着力に対して−20%から20%であり、
    40℃、湿度90%の環境下で1ヶ月間放置した際の、一ヵ月後の前記粘着剤層のJIS Z0237に準拠した方法でのプローブタックの変化率が、放置前のプローブタックに対して−20%から20%である請求項1又は2に記載のタック紙。
  4. 前記剥離紙を剥がして、前記粘着剤層を、坪量が64.0g/mから157.0g/mの上質紙からなる被着体に貼り合わせた後、引張り速度300mm/分、剥離角180°で前記被着体から剥離すると、前記被着体を材料破壊させる請求項1から3のいずれかに記載のタック紙。
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