JP2007258624A - 半導体冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒流路内を流通する冷媒の流量を減少させることなく、冷却効率及び冷媒精度の向上を図ることができるとともに、小型化及び低コスト化を図ることができる半導体冷却装置を提供すること。
【解決手段】放熱体(冷却器4)の搭載面3に搭載される半導体素子(素子2)を、冷却器4に設けられる冷媒流路5内を流通する冷媒(冷却水6)により冷却する半導体冷却装置1において、冷媒流路5内に設けられ、冷却水6の流れを、冷却水6と接する冷却器4の伝熱面7における素子2近傍の部位に向けて偏向させる板状の偏流部材(弁板11)を有する偏流手段(弁機構10)と、弁板11を、その偏向させる冷却水6の流量が変化するように駆動する駆動手段と、素子2またはその近傍の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段により検出された温度に基づいて前記駆動手段による弁板11の駆動を制御する制御手段とを備える構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、インバータ等に用いられる半導体素子を冷却するための半導体冷却装置に関し、具体的には、放熱体の搭載面に搭載される半導体素子を、該放熱体に設けられる冷媒流路内を流通する冷媒により冷却する半導体冷却装置に関する。
例えば、インバータに用いられるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体素子(スイッチング素子)は、そのスイッチング動作などにより動作時の発熱が大きい。こうした半導体素子の発熱は、半導体の高集積化や半導体素子の配設の高密度化によってより顕著となる。そこで、従来から、発熱する半導体素子の正常で安定した動作を維持するため、半導体素子を効率良く冷却するための技術が種々提案されている。
一般的に、半導体素子を冷却するための構成として、半導体素子の搭載面(配設面)からジャケット等の放熱体を介して設けられる冷媒流路に、冷却水などの冷媒を流通させることにより半導体素子を冷却する構成が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。このような構成においては、冷媒流路を流れる冷媒を、半導体素子からの発熱が伝わりやすい部位となる、半導体素子の前記放熱体を介した部位(放熱体を介して半導体素子と反対側の部分)に効率的に導くことが、半導体素子の効率的な冷却を行う上で重要となる(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献1には、発熱体としての半導体素子(パワー素子)を冷媒により冷却する液冷装置についての技術が開示されており、その構成として、半導体素子に熱的に接続された冷媒流路(主流路)内に、その羽根の少なくとも一部が半導体素子の近傍を通過するように設けられる羽根車を備えるものが提案されている。
具体的には、図6に示すように、放熱体としての筐体104の搭載面103に搭載される半導体素子102を、筐体104に設けられる冷媒流路105内を流通する冷却水などの冷媒106により冷却する半導体冷却装置101において、冷媒流路105内に、該冷媒流路105を流通する冷媒106の流れによって回転する羽根車110が設けられている。羽根車110は、冷媒流路105内における冷媒106の流通方向に対して垂直方向あるいは平行方向(図示では垂直方向)の回転軸を有し、冷媒106の流れによって回転するように設けられる。
そして、羽根車110の回転により、半導体素子102で発生した熱を冷媒106に伝達する伝熱面107(筐体104の冷媒106と接する面であって搭載面103の反対側の面)近傍の冷媒106を攪拌させることで熱伝達の促進などを図っている。
他方、特許文献2においては、複数の半導体素子について個別に温度を検出し、その温度変化に応じて半導体素子を冷却する伝熱面に供給する冷媒の流量を変化させることで、各半導体素子の温度を制御する冷却装置が開示されている。
具体的には、検出した半導体素子の温度を基に可動素子を駆動させることで、半導体素子部分への冷媒の供給口の開度を変化させて冷媒の流量などを制御することにより、半導体素子の温度を一定に保つこととしている。
特開2005−79337号公報 特開平4−152659号公報
前記各特許文献に開示されている構成については、次のような問題があると考えられる。
すなわち、特許文献1に示されている構成については、確かに、冷媒の流れにより常に回転する羽根車によって乱流を発生させることができ、伝熱面における半導体素子近傍での熱伝達の促進が図れ、冷却性は向上すると考えられる。
しかし、冷媒の流れによって常に回転する羽根車を有する構造においては、羽根車の抵抗によって圧損が増加して冷媒の流れが妨げられ、羽根車を通過した後の冷媒の流量が減少する(図6の矢印参照(太さが流量を表す))。このため、冷媒流路を流れる冷媒の流量が減少し、冷却性能の大幅な向上は期待できないと考えられる。
また、特許文献2に示されている構成については、半導体素子の温度に応じて供給される冷媒の流量が変化するため、半導体素子の温度状況によって必要な冷媒の流量に差が生じることとなる。したがって、必要最大量の冷媒を供給するための装置性能(例えばポンプ性能)が要求され、冷媒を供給するための装置が大型化するおそれがある。このことから、半導体素子部分への冷媒の供給を開始させる設定温度が、冷却性能の急激に落ちる冷媒の沸点近傍よりも低い場合は、冷媒の供給に際して余剰な装置性能が求められることとなる。
また、半導体素子への冷媒の供給量を変化させるための可動素子には、形状記憶合金などの、温度により形状が変化する部材が用いられるため、前記のような設定温度が冷媒の沸点近傍であると、その形状変化のバラツキ等によって精度の良い流量の制御が困難であると考えられる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、冷媒流路内を流通する冷媒の流量を減少させることなく、冷却効率及び冷媒精度の向上を図ることができるとともに、小型化及び低コスト化を図ることができる半導体冷却装置を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、放熱体の搭載面に搭載される半導体素子を、該放熱体に設けられる冷媒流路内を流通する冷媒により冷却する半導体冷却装置であって、前記冷媒流路内に設けられ、前記冷媒の流れを、前記冷媒と接する前記放熱体の伝熱面における前記半導体素子近傍の部位に向けて偏向させる板状の偏流部材を有する偏流手段と、前記偏流部材を、その偏向させる冷媒の流量が変化するように駆動する駆動手段と、前記半導体素子またはその近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された温度に基づいて前記駆動手段による前記偏流部材の駆動を制御する制御手段と、を備えるものである。
請求項2においては、前記半導体素子を複数備えるとともに、各半導体素子に対して前記偏流手段、前記駆動手段及び前記温度検出手段を備え、前記制御手段は、前記各温度検出手段により検出された温度に基づいて前記各駆動手段による前記偏流部材の駆動を制御するものである。
請求項3においては、前記半導体素子は、素子駆動手段により駆動されるスイッチング素子であり、前記素子駆動手段を、前記制御手段として用いるものである。
請求項4においては、前記半導体素子は、該半導体素子の温度検出に用いられる温度検出用ダイオードを有するものであり、前記温度検出用ダイオードを、前記温度検出手段として用いるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、冷却効率及び冷媒精度の向上を図ることができるとともに、小型化及び低コスト化を図ることができる。
請求項2においては、発熱にバラツキを持つ複数の半導体素子に対して、偏流手段による冷却が必要ない半導体素子の部分における冷媒の流量を減少させることなく、偏流手段による冷却が必要な半導体素子のみを個別に冷却することができるので、冷却効率及び冷媒精度の向上をより効果的なものとすることができる。
請求項3においては、既存の構成を用いることができるので、別途制御手段を設けることなく装置の簡略化が図れる。
請求項4においては、半導体素子に備えられる既存の構成を利用することができるので、別途温度検出手段を設けることなく装置の簡略化が図れる。
また、半導体素子自体の温度を直接的に検出することができるので、半導体素子の温度状況に即した精度のよい効率的な冷却を行うことが可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る半導体冷却装置は、冷媒を貯溜するための貯溜槽や冷媒を送り出すためのポンプ装置などが冷媒配管を介して接続されて構成される冷媒サイクルに介装されて用いられるものであり、その循環する冷媒により半導体素子を冷却する。
なお、本発明に係る半導体冷却装置に用いられる冷媒は特に限定されるものではないが、以下の実施形態では冷媒を冷却水として説明する。
本発明に係る半導体冷却装置の第一実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体冷却装置1は、例えば、インバータに用いられるIGBT等の半導体素子(以下、「素子2」とする。)を冷却するために用いられるものであり、放熱体を構成する冷却器4の搭載面3に搭載される、素子2を、冷却器4に設けられる冷媒流路5内を流通する冷媒である冷却水6により冷却する。
半導体冷却装置1は、冷媒流路5内に設けられ、冷却水6の流れを、冷却水6と接する冷却器4の伝熱面7における素子2近傍の部位に向けて偏向させる板状の偏流部材である弁板11を有する偏流手段としての弁機構10と、弁板11を、その偏向させる冷却水6の流量が変化するように駆動する駆動手段としてのアクチュエータ15と、素子2またはその近傍の温度を検出する温度検出手段9と、この温度検出手段9により検出された温度に基づいてアクチュエータ15による弁板11の駆動を制御する制御手段8とを備える。
前記冷却器4は、一方向に貫通する中空状の筐体により構成され、その内部が冷媒流路5を形成する。つまり、冷却器4は、その両端側に前述したような冷媒サイクルを構成する配管などが接続され、循環する冷媒としての冷却水6を冷媒流路5に流通させる。
冷却器4の外周面(本実施形態においては上面)に、冷却する対象である素子2が一または複数装着される。すなわち、冷却器4の外周面(上面)が素子2の搭載面3となり、この搭載面3を形成する冷却器4の面部が、素子2から発せられる熱を放熱させる部分となる。そして、冷却器4における搭載面3と反対側の面(冷媒流路5を形成する面)が、冷却水6と接して素子2で発生した熱を冷却水6に伝達する伝熱面7となる。
弁機構10は、冷却水6の流れを、伝熱面7における素子2近傍の部位に向けて偏向させる弁板11を有し、この弁板11を回動させて傾かせることにより、冷媒流路5内を流通する冷却水6の一部を、冷却が必要な部位、即ち伝熱面7において素子2の発熱にともない温度が上昇する素子2近傍の部位に偏向させる。つまり、伝熱面7における素子2の近傍の部位とは、素子2の温度上昇により、周囲と比較して局所的に温度が上昇する伝熱面7の部位であり、本実施形態では伝熱面7における素子2の下方の部分となり、この部分に向けて冷却水6の流れを偏向させる。これにより、前記冷却が必要な部位(以下、「冷却必要部位」という。)に、冷却水6を率先して導いて集中的に流量を与え、素子2の冷却を促進させる。
すなわち、素子2の放熱体を介した冷却水6との界面となる伝熱面7付近の冷却水6においては、素子2の温度上昇にともなってその近傍部分に温度境界層が発生し、さらに素子2の温度が上昇して冷却水6が沸騰すると気泡が発生するところ、一方向への直線的な流れの冷却水6内においては、素子2の温度上昇にともない温度境界層は厚くなり、また、気泡は増加し、熱伝達効率が低下することとなる。
そこで、前記のとおり弁機構10の弁板11で冷却水6を偏向させることにより、冷却必要部位への冷却水6の流量が多くなり(また、水圧が高くなり)、熱伝達効率低下の原因となる温度境界層や気泡が粉砕される。これにより、冷却水6と伝達面7との間の熱伝達効率の低下を防ぐとともに、冷却水6の流量を増加させることで素子2の冷却効率を向上させる。
弁機構10は、冷媒流路5内における素子2の近傍に設けられる。具体的には、弁板11が、その回動による傾斜によって冷却水6が冷却必要部位に導かれるように、素子2からの発熱が直接的に伝わる伝熱面7の部分(素子2の搭載位置に対応する部分)の位置(本実施形態では素子2の直下位置)、あるいはこの位置よりも冷却水6の流通する方向(図1における左から右方向、以下単に「流通方向」という。)に対して若干上流側の位置となるように設けられる。
弁板11は、略方形状に形成されてその板面が流通方向に対して垂直となるように配置され、その素子2側の面が冷媒流路5内を流通する冷却水6の一部を偏向させて冷却必要部位へと導く作用面11aとなる。
弁板11は、該弁板11を回動させる駆動部材としての回動軸12に固設支持される。つまり、弁板11は、回動軸12の回動にともない回動され、その作用面11aの流通方向に対する傾きを変化させる。
弁板11の回動範囲は、作用面11aが流通方向に対して平行となる姿勢(以下、「非作用姿勢」)から、作用面11aが流通方向に対して下流側が冷却必要部位に近くなる方向に所定の最大角度傾いた姿勢(以下、「最大作用姿勢」)となる範囲に設定される。
弁板11の大きさや最大作用姿勢での傾きは、冷媒流路5の通路形状(断面形状)や流路面積(断面積)に応じて、冷却水6の流通の妨げとならないように(弁機構10の上流側と下流側とで流量が略同じとなるように)設定される。
なお、本実施形態では、回動軸12は、弁板11に対して流通方向における略中央部に設けられているが(図1参照)、これに限定されず、例えば流通方向における弁板11の一端部などであってもよい。
また、本実施形態では、冷却器4の外周面における上面が素子2の搭載面3とされ、この搭載面3のみに素子2が配設される構成となっているが、これに限定されず、例えば冷却器4の外周面における下面や側面などに素子2が設けられる構成であってもよい。ただし、本実施形態において搭載面3に対して垂直となる冷却器4の外側面に素子2が配設される場合にあっては、弁板11がその非作用姿勢での作用面11aが前記外側面に対して平行となるように(回動軸12が上下方向となるように)、弁板11及び回動軸12が配置構成される。
弁機構10は、弁板11の偏向させる冷却水6の流量が変化するように、アクチュエータ15により駆動される。
図2に示すように、アクチュエータ15は、冷媒流路5の外部に設けられ、弁機構10の駆動部材である回動軸12を回動させることにより、弁機構10の弁板11を駆動する。すなわち、弁機構10の回動軸12は、冷却器4の一側の側部を貫通して冷却器4の外部に延設され、アクチュエータ15と機械的に接続される。
アクチュエータ15は、例えば、電磁ソレノイドやステッピングモータ等により構成され、その駆動軸に弁機構10の回動軸12が接続される。
アクチュエータ15は、制御手段8と接続され、該制御手段8からの駆動信号に基づいて作動し、弁機構10の回動軸12を回動させて弁板11を駆動する。
つまり、制御手段8により、アクチュエータ15を介して回動軸12の回動、即ち弁機構10の弁板11の駆動が制御される。
制御手段8は、温度検出手段9により検出された温度に基づいて、その温度信号を電気的に処理し、アクチュエータ15に駆動信号を送り、アクチュエータ15による弁機構10の弁板11の駆動を制御する。
温度検出手段9は、前記素子2の発熱にともない温度上昇する部位となる、該素子2または素子2の近傍の温度を検出する。
素子2の温度を検出する場合は、素子2自体の温度を直接検出するほか、素子2の外部における素子温度を示すパラメータ(温度に限られず、例えば電圧など)を検出し、これに基づいて素子2の温度を間接的に検出してもよい。
また、「素子2の近傍」とは、搭載面3における素子2が装着される部分の近傍部分、冷却器4の素子2側の部分(上面部)における素子2の近傍部分、伝熱面7における素子2の近傍部分及びこの部分付近の冷却水6を含む概念であり(図1及び図2中、一点鎖線で囲む部分参照)、これらのうちの少なくともいずれかの温度が検出されることにより、素子2の近傍の温度が検出される。
つまりこの場合、素子2の近傍とは、素子2の発熱の影響を直接的に受け、素子2の温度上昇に対して近似的に温度上昇する部位であり、この部位の温度を検出することにより、温度検出手段9は、素子2の温度を間接的に検出する。
このようにして温度検出手段9により検出された温度が、制御手段8により検知される。
以上のような構成により、弁機構10が、素子2の温度変化に基づいて作動する。言い換えると、弁機構10の作動が、温度検出手段9により検出される温度(制御手段8が検知する温度、以下単に「検知温度」という。)に基づいて制御手段8により制御される。
すなわち、図3に示すように、冷却必要部位に対する冷却水6の偏向が必要ない場合、つまり素子2の温度が、その正常で安定した動作を維持できる範囲(以下、「許容温度範囲」という。)にある場合は、弁機構10は作動せず、弁板11が非作用姿勢にある状態となる(図3(a)参照)。
一方、冷却必要部位に対する冷却水6の偏向が必要な場合、つまり素子2の温度が許容温度範囲を上回った場合、弁機構10が作動し、弁板11が傾斜した状態となる(図3(b)参照)。
制御手段8による弁機構10の制御(弁機構10の作動)としては、次のような態様が考えられる。
すなわち、制御手段8は、その検知温度が、弁機構10が作動を開始する温度、即ち素子2の許容温度範囲の上限温度に対応する設定温度(以下、「作動開始温度」という。)を上回った場合、非作用姿勢にある弁板11が、前記最大作用姿勢となるように制御する。つまりこの態様においては、弁板11の最大作用姿勢における傾斜角度を予め設定し、検値温度が作動開始温度を上回っている限り、弁板11を最大作用姿勢の状態に維持する。
また、他の態様として、弁板11の非作用姿勢から最大作用姿勢までの傾斜角度を、連続的あるいは段階的に変化させてもよい。
つまり、弁板11の傾斜角度を連続的に変化させる場合は、検知温度の上昇に対して、線形的に回動軸12を回動させることにより、弁板11を連続的に傾斜させる。また、弁板11の傾斜角度を段階的に変化させる場合は、検知温度を複数の温度範囲に区分するとともに、各温度範囲に対応する弁板11の傾斜角度を設定し、素子2の温度上昇にともなって弁板11を複数の位置に段階的に傾斜させる。
ここで、制御手段8における、検知温度に基づくアクチュエータ15への駆動信号の生成は、例えば次のようにして行われる。
すなわち、制御手段8は、検知温度の変化量から傾きを算出し、この傾きの大きさを、予め設定される所定の閾値と比較し、その比較結果に応じてアクチュエータ15への駆動信号を生成する。つまり、素子2が有する温度特性を用い、検知温度の上昇の傾きから素子2の温度状況を把握し、その傾きが所定の値を超えると弁機構10を作動させる。この場合、制御手段8は、アクチュエータ15への駆動信号を生成するに際し、検知温度の上昇の傾きを算出する算出手段、及び算出した傾きと所定の閾値とを比較する比較手段としての機能を備える。
また、制御手段8において、検知温度と予め設定される所定の温度とを比較することにより、その比較結果に応じてアクチュエータ15への駆動信号を生成してもよい。つまり、実際に検知した温度を素子2の温度状況として把握し、その温度と予め設定される温度との比較により弁機構10を作動させる。
以上のような構成を備える半導体冷却装置1においては、冷媒流路5内を流通する冷却水6の流量を減少させることなく、冷却効率及び冷媒精度の向上を図ることができるとともに、小型化及び低コスト化を図ることができる。
すなわち、弁機構10は、素子2の発熱が少なく素子2の温度が許容温度範囲にある場合は作動せず、その作動しない状態では、弁板11が流通方向に対して平行となる姿勢(非作用姿勢)となり、冷却水6の流通の妨げにならない。また、作動した状態であっても、前記のとおり弁板11の大きさや傾斜角度などは冷媒流路5内における冷却水6の流通の妨げとならないように設定されるとともに、弁機構10は必要なときのみ作動するので、冷媒流路5内を流通する冷却水6の流量が減少することを防止できる。ここで、弁機構10の弁板11の板厚を薄くすることにより、その非作用姿勢での冷却水6の流量の減少をより効果的に防止できる。
また、必要なときのみ作動する弁機構10により、素子2の発熱に応じて確実に冷却必要部位に冷却水6を導くことができるので、精度良く効率的な冷却を行うことができる。
さらに、弁機構10は、制御手段8による検知温度の電気的な処理によりアクチュエータ15を介して作動されることから、素子2の急激な発熱(温度上昇)に対して素早く冷却を行うことができる。
また、冷却効率を向上させることができることから、素子2の表面積を拡大させる等の冷却のための素子2の拡大化が不要となるので、素子2の小型化が可能となる。これにより、装置自体の体格を減少させることができるとともに、面積に比例して高価となり、装置コストにおいて占める割合が高い素子2のコストを低減することができるので、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。こうした装置の小型化や低コスト化は、搭載面3に複数の素子2が配設されて用いられる場合により効果的となる。
本発明に係る半導体冷却装置の第二実施形態について、図4を用いて説明する。なお、第一実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。
本実施形態の半導体冷却装置21においては、その冷却対象である素子22として、IGBT、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、MOS−FET等のスイッチング素子が用いられる。このようなスイッチング素子は、素子駆動手段としての素子駆動基板28を備える。すなわち、素子駆動基板28は、図示せぬ入力手段からのオンオフ信号を増幅させる駆動回路を有し、この素子駆動基板28から送られる素子駆動信号により素子22の駆動が制御される。
そして、素子駆動基板28が、前記アクチュエータ15による弁機構10の弁板11の駆動を制御する制御手段として用いられる。
また、半導体冷却装置21においては、素子22として、該素子22の温度検出に用いられる温度検出用ダイオードである温度センスダイオード29を有するものが用いられる。温度センスダイオード29は、スイッチング素子などにおいてその過熱に対するフェールセーフのための構成として一般的に設けられるものであり、ポリシリコン等からなるダイオード素子により構成され、温度によって電圧が変化する特性を備えることから素子またはその周辺の温度を検出するために用いられる。
そして、素子22の有する温度センスダイオード29が、半導体冷却装置21における温度検出手段として用いられる。
したがって、本実施形態では、素子22から、温度センスダイオード29を介して素子駆動基板28に素子温度信号が送られ、この信号に基づいて素子駆動基板28は素子22の温度を検知する。
具体的には、素子駆動基板28は、温度検出に影響しない程度の微弱電流を流すことにより温度センスダイオード29を動作させ、この温度センスダイオード29の電圧を測定する。そして、測定した電圧を、温度センスダイオード29が有する特性を用いて温度に変換することによりスイッチング素子22の温度を検知する。つまり、素子駆動基板28は、素子22の温度を検知するに際し、温度センスダイオード29の電圧を測定する電圧測定手段、及び測定した電圧を温度に変換する温度変換手段としての機能を備える。
そして、素子駆動基板28は、検知温度に基づいてアクチュエータ15(図2参照)に駆動信号を送り、該アクチュエータ15を駆動させて弁機構10の弁板11の駆動を制御する。
その他の構成、作用などについては、第一実施形態と同様であり、説明を省略する。
本実施形態においては、冷却対象がスイッチング素子であるとともに、その素子駆動基板28を半導体冷却装置21の制御手段として用いることにより、既存の構成を用いることができるので、別途制御手段を設けることなく装置の簡略化が図れる。
また、素子22が有する温度センスダイオード29を温度検出手段として用いることにより、素子に備えられる既存の構成を利用することができるので、別途温度検出手段を設けることなく装置の簡略化が図れる。また、素子22自体の温度を直接的に検出することができるので、素子22の温度状況に即した精度のよい効率的な冷却を行うことが可能となる。
本発明に係る半導体冷却装置の第三実施形態について、図5を用いて説明する。なお、第一実施形態と共通する部分については、同一の符号を用いてその説明を省略する。
本実施形態の半導体冷却装置31においては、その冷却対象として、複数の素子2a、2b及び2cが備えられるとともに、各素子2a、2b及び2cに対して弁機構10a、10b及び10cが備えられ、これら各弁機構10a、10b及び10cに対応する前記アクチュエータ15及び温度検出手段9(図1及び図2参照)が備えられる。そして、前記制御手段8(図1及び図2参照)により、各温度検出手段9により検出された温度に基づいて各アクチュエータ15による弁機構10の弁板11の駆動が制御される。
すなわち、図5に示すように、本実施形態の半導体冷却装置31においては、搭載面3上に、流通方向に所定間隔を隔てて三個の素子2a、2b及び2cが配設され、各素子2a、2b及び2cに対して独立して制御される弁機構10a、10b及び10cが設けられる。
なお、搭載面3に設けられる素子の数は、本実施形態のように三個に限定されず、また、搭載面3上において複数列に配設される構成であってもよい。
また、本実施形態においても、第二実施形態と同様にして、素子をスイッチング素子としてその素子駆動基板を制御手段として用いることができるとともに、温度検出手段として温度センスダイオードを用いることができる。
このような構成においては、弁機構による冷却が必要な素子に対してのみ弁機構が作動する。すなわち、所定の位置に複数の素子が配設される構成においては、周囲の素子の発熱による影響や各素子が備える特性などにより、素子の発熱具合にバラツキが生じることがある。そこで、例えば図5に示すように、素子2cのみが許容温度範囲を上回り、他の素子2a・2bは許容温度範囲内にある場合、素子2cに対応する弁機構10cのみが作動し、他の素子2a・2bに対応する弁機構10a・10bは作動しない状態となる。
このように、各素子に対して、独立に制御される弁機構10を設けることにより、発熱にバラツキを持つ複数の素子に対して、弁機構による冷却が必要ない素子の部分における冷却水6の流量を減少させることなく、弁機構による冷却が必要な素子のみを個別に冷却することができるので、冷却効率及び冷媒精度の向上をより効果的なものとすることができる。
本発明の第一実施形態に係る半導体冷却装置の構成を示す断面図。 図1におけるA矢視図。 弁機構の動作を示す説明図。 本発明の第二実施形態に係る半導体冷却装置の構成を示す断面図。 本発明の第三実施形態に係る半導体冷却装置の構成を示す断面図。 従来の半導体冷却装置の構成例を示す断面図。
符号の説明
1 半導体冷却装置
2 素子(半導体素子)
3 搭載面
4 冷却器(放熱体)
5 冷媒流路
6 冷却水(冷媒)
7 伝熱面
8 制御手段
9 温度検出手段
10 弁機構(偏流手段)
11 弁板(偏流部材)
15 アクチュエータ(駆動手段)
22 素子(スイッチング素子)
28 素子駆動基板(素子駆動手段)
29 温度センスダイオード(温度検出用ダイオード)

Claims (4)

  1. 放熱体の搭載面に搭載される半導体素子を、該放熱体に設けられる冷媒流路内を流通する冷媒により冷却する半導体冷却装置であって、
    前記冷媒流路内に設けられ、前記冷媒の流れを、前記冷媒と接する前記放熱体の伝熱面における前記半導体素子近傍の部位に向けて偏向させる板状の偏流部材を有する偏流手段と、
    前記偏流部材を、その偏向させる冷媒の流量が変化するように駆動する駆動手段と、
    前記半導体素子またはその近傍の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度に基づいて前記駆動手段による前記偏流部材の駆動を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする半導体冷却装置。
  2. 前記半導体素子を複数備えるとともに、各半導体素子に対して前記偏流手段、前記駆動手段及び前記温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記各温度検出手段により検出された温度に基づいて前記各駆動手段による前記偏流部材の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載の半導体冷却装置。
  3. 前記半導体素子は、素子駆動手段により駆動されるスイッチング素子であり、
    前記素子駆動手段を、前記制御手段として用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体冷却装置。
  4. 前記半導体素子は、該半導体素子の温度検出に用いられる温度検出用ダイオードを有するものであり、
    前記温度検出用ダイオードを、前記温度検出手段として用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の半導体冷却装置。
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