JP2007255276A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2007255276A
JP2007255276A JP2006079912A JP2006079912A JP2007255276A JP 2007255276 A JP2007255276 A JP 2007255276A JP 2006079912 A JP2006079912 A JP 2006079912A JP 2006079912 A JP2006079912 A JP 2006079912A JP 2007255276 A JP2007255276 A JP 2007255276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam ring
fluid pressure
pressure chamber
pump
variable displacement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2006079912A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeaki Yamamuro
重明 山室
Hideo Konishi
英男 小西
Nobuo Senba
総夫 仙波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2006079912A priority Critical patent/JP2007255276A/ja
Priority to US11/715,448 priority patent/US20070224066A1/en
Priority to GB0704741A priority patent/GB2436349A/en
Priority to DE102007013835A priority patent/DE102007013835A1/de
Priority to CNA2007100893251A priority patent/CN101042133A/zh
Publication of JP2007255276A publication Critical patent/JP2007255276A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C14/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations
    • F04C14/18Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber
    • F04C14/22Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members
    • F04C14/223Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members using a movable cam
    • F04C14/226Control of, monitoring of, or safety arrangements for, machines, pumps or pumping installations characterised by varying the volume of the working chamber by changing the eccentricity between cooperating members using a movable cam by pivoting the cam around an eccentric axis

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Abstract

【課題】 吐出応答遅れを改善した可変容量型ベーンポンプを提供する。
【解決手段】 内周側にロータおよびベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、第2流体圧室の油圧のみを制御する制御バルブとを有することとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パワーステアリング装置用の可変容量型ベーンポンプに関する。
従来、特許文献1に記載される可変容量型ベーンポンプにあっては、ポンプ室を形成するカムリングが揺動変位することにより吐出量を変化させている。このカムリングは、両側に形成される第1、第2流体圧室の圧力差によって揺動量を制御され、この第1、第2流体圧室の圧力は制御バルブによって制御されている。
特開平6−200883号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、吐出量を増大させる際、第1流体圧室の圧力を吸入側に排出することにより圧力を低下させ、カムリングを第1流体圧室側に揺動制御させているため、第1流体圧室から高圧が抜けてしまい、吐出量が増大するまでのタイムラグが大きく吐出応答が遅れてしまう、という問題があった。とりわけ、パワーステアリング装置の油圧源としてベーンポンプを用いる場合、応答遅れに基づく操舵負荷の増大が顕著となる。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、吐出応答遅れを改善した可変容量型ベーンポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、ポンプボディと、前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、前記ポンプボディ内であって揺動可能に設けられるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、前記第2流体圧室の油圧のみを制御する制御バルブとを有することとした。
よって、吐出応答遅れを改善した可変容量型ベーンポンプを提供できる。
以下、本発明を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[ベーンポンプの概要]
実施例1につき図1ないし図3に基づき説明する。図1はベーンポンプ1の軸方向断面図、図2、図3は径方向断面図である。図2ではカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合(偏心量最大)、図3ではカムリング4が最もy軸正方向に位置する場合(偏心量最小)を示す。
なお、駆動軸2の軸方向をx軸とし、第1、第2ハウジング11,12へ駆動軸が挿入される方向を正方向とする。また、カムリング4の揺動を規制するスプリング201(図2参照)の軸方向であってカムリング4を付勢する方向をy軸負方向、x、y軸と直交する軸であって吸入口IN側をz軸正方向とする。
ベーンポンプ1は、駆動軸2、ロータ3、カムリング4、アダプタリング5、ポンプボディ10を有する。駆動軸2はエンジンとプーリを介して接続し、ロータ3と一体回転する。
ロータ3の外周には軸方向溝である複数のスロット31が放射状に形成され、各スロット31にベーン32が径方向に出没可能に挿入される。また、各スロット31の内径側端部には背圧室33が設けられ、圧油が供給されてベーン32を径方向外側に付勢する。
ポンプボディ10は第1ハウジング11および第2ハウジング12(第2部材)から形成される。第1ハウジング11はx軸正方向側に開口する有底カップ形状であり、底部111には円盤状のサイドプレート6(第1部材)が収装される。第1ハウジング11内周部であるポンプ要素収容部112であってサイドプレート6のx軸正方向側には、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3が収装される。
第2ハウジング12はx軸正方向側からアダプタリング5、カムリング4、およびロータ3と液密に当接し、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3はサイドプレート6および第2ハウジング12に挟持されることとなる。
サイドプレート6のx軸正方向側面61および第2ハウジング12のx軸負方向面120にはそれぞれ吸入ポート62,121および吐出ポート63,122が設けられ、吸入口IN、吐出口OUtTと接続してロータ3とカムリング4の間に形成されるポンプ室Bへの作動油の給排を行う。
アダプタリング5はy軸側を長軸、z軸側を短軸とする略楕円状の円環部材であり、外周側において第1ハウジング11に収装されるとともに、内周側においてカムリング4を収装する。ポンプ駆動時に第1ハウジング11内で回転しないよう、アダプタリング5は第2シール部材40により第1ハウジング11に対し回転を規制される。
カムリング4は略真円の円環状部材であり、外周はアダプタリング5の短軸とほぼ同径に設けられている。したがって、略楕円状のアダプタリング5に収装されることにより、アダプタリング5内周とカムリング4外周の間には流体圧室Aが形成され、カムリング4はアダプタリング5内においてy軸方向に揺動可能となる。
また、アダプタリング内周面53のz軸正方向端部にはシール部材50が設けられ、z軸負方向端部には支持面Nが形成される。アダプタリング5はこの支持面Nにおいてカムリング4のz軸負方向を係止する。支持面Nにはピン状の第2シール部材40が設けられ、この第2シール部材40とシール部材50により、カムリング4とアダプタリング5との間の流体圧室Aはx軸負、正方向に画成されて第1、第2流体圧室A1,A2を形成する。
ここで、カムリング4は支持面N上を転がりながら揺動するため各流体圧室A1,A2の容積が変化するが、z軸負方向側支持面Nはy軸を原点を中心に時計回り方向に回転させたξ軸に対し平行である。すなわち支持面Nはy軸正方向側に向かうにつれz軸負方向側に傾斜し、カムリング4は傾斜した支持面Nによりy軸正方向に揺動しやすくなっている。
ロータ3の外径はカムリング内周面41よりも小径に設けられ、カムリング4内周側に収装される。カムリング4が揺動し、ロータ3とカムリング4の相対位置が変化した場合であっても、ロータ3の外周はカムリング内周面41と当接しないよう設けられている。
また、揺動によりカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合、カムリング内周面41とロータ3外周との距離Lはy軸負方向側において最大となる。カムリング4が最もy軸正方向に位置する場合は、同様に距離Lはy軸正方向側において最小となる。
ここで、ベーン32の径方向長さは距離Lの最大値よりも大きく設けられており、そのためベーン32は、カムリング4とロータ3との相対位置によらず、常にスロット31に挿入されつつカムリング内周面41に当接した状態を維持することとなる。これにより、ベーン32は常時背圧室33から背圧を受け、カムリング内周面41と液密に当接する。
したがって、カムリング4とロータ3との間の領域は、隣り合うベーン32によって常時液密に画成されてポンプ室Bを形成する。揺動によりロータ3とカムリング4が偏心状態にあれば、ロータ3の回転に伴って各ポンプ室Bの容積が変化する。
サイドプレート6および第2ハウジング12に設けられた吸入ポート62,121および吐出ポート63,122はロータ3の外周に沿って設けられ、各ポンプ室Bの容積変化により作動油の給排が行われる。
アダプタリング5のy軸正方向端部には径方向貫通孔51が設けられている。また、第1ハウジング11のy軸正方向端部にはプラグ部材挿入孔114が設けられ、有底カップ形状のプラグ部材70が挿入されて第1、第2ハウジング11,12外部との液密を保つ。
このプラグ部材70の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、アダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、y軸負方向へ付勢する。
スプリング201は揺動量が最大となる方向にカムリング4を付勢し、圧力の安定しないポンプ始動時において吐出量(カムリング4揺動位置)を安定させるものである。
なお、本実施例ではアダプタリング5の径方向貫通孔51開口部をカムリング4のストッパとしてy軸正方向の揺動を規制するが、プラグ部材70自体を径方向貫通孔51に貫通させてアダプタリング5の内周側に突出させ、ストッパとしてもよい(実施例2参照)。
ポンプボディ10のカムリング4を支持する支持面Nは、吸入ポート62,121の終端部と吐出ポート63,122の始端部との第1中間点M1と、吐出ポート63,122の終端部と吸入ポート62,121の始端部との第2中間点M2とを結んだ仮想線K−Kに対し、第1流体圧室A1側から第2流体圧室A2側に向かって徐々に離間し、y軸正方向かつz軸負方向に傾斜するように形成される。
そのため、本願ベーンポンプ1を車載する際に仮想線K−Kを水平として搭載する場合、ポンプ室Bにおける吐出圧Poutの作用により、カムリング4はz軸負方向へ沈み込みやすくなる。しかし本願では支持面Nがy−z平面内においてy軸正方向に向かうに連れてz軸方向位置が低くなるよう設けられているため、低回転の最大偏心で高圧に対抗して、支持面Nをz軸方向に高くし、高回転小偏心で低圧では支持面Nをz軸方向に低くして、カムリング4のz軸負方向への沈み込みをキャンセルし、高回転低圧、低回転高圧領域ともに脈動、ノイズを抑制するものである。
[第1、第2流体圧室への圧油の供給]
アダプタリング5のz軸正方向側であってシール部材50のy軸正方向側には貫通孔52が設けられている。この貫通孔52はそれぞれ第1ハウジング11内に設けられた油路113を介して制御バルブ7へ連通し、y軸正方向側の第2流体圧室A2と制御バルブ7を接続する。油路113は制御バルブ7を収容するバルブ収装孔115に開口し、ポンプ駆動に伴って制御圧Pvが第2流体圧室A2に導入される。
アダプタリング5に設けられた貫通孔52をアダプタリング5の軸方向幅の中央に設けることにより、アダプタリング5外周面がシール面となってリークを低減する。
制御バルブ7は油路21,22を介して吐出ポート63,122と接続する。油路22上にはオリフィス8が設けられ、制御バルブ7にはオリフィス8の上流圧である吐出圧Poutと、オリフィス8の下流圧Pfbが導入される。このPoutとPfbの差圧とバルブスプリング7aによって制御バルブ7は駆動されて制御圧Pvを生成する。
したがって第2流体圧室A2には制御圧Pvが導入され、この制御圧Pvは吸入圧Pin、吐出圧Poutに基づき生成されるため、制御圧Pv≧吸入圧Pinとなる。
一方、第1流体圧室A1には連通溝64を介して吸入圧Pinが導入される。この連通溝64はプレッシャープレート6のx軸正方向側面61に設けられた径方向溝であり、吸入ポート62とカムリング4の外周を連通する。したがって、この連通溝64により第1流体圧室A1は吸入ポート62と連通し、常時吸入圧Pinが導入される。
これにより本願ベーンポンプ1では第2流体圧室A2の液圧P2のみ制御され、第1流体圧室A1の液圧P1は制御されず常時P1=吸入圧Pinとなる。第1、第2流体圧室A1,A2の圧力P1,P2を両方とも制御する場合と比べ、圧力制御および流量制御が容易である。
なお、第2ハウジング12に径方向の溝を設けて吸入ポート62,121と第1流体圧室A1とを連通してもよく特に限定しない。また、連通溝64によって第1流体圧室A1から排出される作動油は吸入ポート62,121側に戻されるため、吸入効率を向上させる。さらに、連通溝64はプレッシャープレート6の表面に加工するのみで容易に形成可能となっている。
[カムリングの揺動]
ポンプ内部圧力がかむリング4のz軸負方向半分(下半分)に加わり、合力Fpとアダプタリング5とのカムリング揺動支持点Naとのオフセットにより、カムリングを小偏心方向に回転させるモーメントMpが発生し、これがy軸正方向の付勢力F1となる。F1が第2流体圧室A2の油圧P2とスプリング201から受けるy軸負方向の付勢力の和F2よりも大きくなれば、カムリング4はカムリング中心Ocとロータ中心Oの偏心量は小さくなり、ポンプの吐出量が減少する(図3)。
ポンプ吐出量が減少すると、吐出油路22からオリフィス8を通る流量が低下し、オリフィス8の前後差圧であるPfbとPoutとの差が小さくなり、バルブスプリング7aの力が打ち勝ち、バルブをy軸負方向に動かし(図2の状況)、制御圧Pvに高圧のPoutが導入され、通路52を通って第2流体圧室A2の圧力P2が上昇する。F1よF2が大きくなると、カムリング4はy軸負方向側に揺動する。
この揺動により、カムリング4の偏心量は増大して吐出量がアップする。流量が増えるとオリフィス8の前後差圧は増大し、バルブはy軸方向に動き(図3)制御圧PV、第2流体圧室A2の圧力P2が下がる。
y軸正、負方向の付勢力F1,F2がほぼ等しくなると、カムリング4に作用するy軸方向の力が釣り合ってカムリング4は静止する。したがってポンプは予定の流量を保つように制御される。
このように、第2流体圧室A2に制御圧Pvを導入し、第1流体圧室A1は常時吸入圧Pinで素早く抜けるため、することにより、カムリングを第1流体圧室A1側に高応答で揺動させ、吐出量制御の応答性を向上させる。
[実施例1の効果]
(1)ポンプボディ10と、ポンプボディ10に軸支される駆動軸2と、ポンプボディ10内に設けられ、駆動軸2に回転駆動されるロータ3と、ロータ3の周方向に複数個設けられたスロット31に出没自在に収装されたベーン32と、ポンプボディ10内であって揺動可能に設けられるとともに、内周側にロータ3およびベーン32とともに複数のポンプ室Bを形成するカムリング4と、カムリング4の軸方向両側に設けられたプレッシャープレート6および第2ハウジング12と、プレッシャープレート6または第2ハウジング12のうち少なくとも一方側に設けられ、複数のポンプ室Bの容積が増大する領域に開口する吸入ポート62,121と、複数のポンプ室Bの容積が縮小する領域に開口する吐出ポート63,122と、カムリング4の外周側に設けられ、このカムリング4の外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室A1と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室A2とに隔成するシール部材50と、第2流体圧室A2の油圧のみを制御する制御バルブ7とを有することとした。
これにより、第1流体圧室A1には吸入圧Pinが導入されて低圧が保たれ、吐出量を増大させる際に第2流体圧室A2側の圧力を増圧することにより、カムリング4を第1流体圧室A1側に揺動させ、吐出量制御の応答性を向上させることができる。
(2)第1流体圧室A1と吸入ポート62,121とを連通させる連通溝64をさらに有することとした。これにより、カムリング4を挟んだ第1流体圧室A1と吸入ポート62,121とを接続し、第1流体圧室A1に吸入圧Pinを導入することにより、第1流体圧室A1から排出される作動油は吸入ポート62,121側に戻されるため、吸入効率を向上させることができる。
(3)連通溝64はプレッシャープレート6または第2ハウジング12であって、カムリング4に対向する面に形成されることとした。連通溝64をプレッシャープレート6または第2ハウジング12の表面に形成することで、連通溝64の形成を容易なものとすることができる。
(4)(7)(11)カムリング4を支持する支持面Nは、カムリング4の揺動支点の第2シール部材40から第2流体圧室A2側に向かって吸入ポート62,121の終端と吐出ポート63,122の始端の中間点Mと、駆動軸2の回転中心Oとを結んだ基準線K−Kに対し、徐々に離間する傾斜を有することとした。
これにより、カムリング4の支持面Nを逆傾斜とし、低回転高吐出圧状態と高回転低吐出圧状態の両方において振動を抑制することができる。
(5)カムリング4を第1流体圧室A1側に付勢するスプリング201をさらに有することとした。これにより、圧力の安定しないポンプ始動時において吐出量(カムリング4揺動位置)を安定させることができる。
(6)カムリング4は、第1流体圧室A1と第2流体圧室A2のうち、この第2流体圧室A2側のみが圧力制御されることにより揺動制御されることとした。これにより、第1流体圧室A1の圧力を制御することなく、第2流体圧室A2の圧力を制御するため、第1、第2流体圧室A2双方を制御するものに比べ圧力制御が容易となる。
(8)(12)ポンプボディ10はカムリング4の外周側に設けられた環状のアダプタリング5をさらに備え、第2流体圧室A2の圧力を制御する制御圧Pvは、アダプタリング5に形成された貫通孔52を介して導入されることとした。
アダプタリング5に設けられた貫通孔52をアダプタリング5の軸方向中央に設けることにより、アダプタリング5外周面がシール面となって圧力のリークを防止することができる。
(9)吐出ポート63,122に連通する油路に設けられたオリフィス8と、オリフィス8の前後差圧が導入される制御バルブ7とを備えた可変容量型ベーンポンプにおいて、制御バルブ7は、第1流体圧室A1を制御せず、第2流体圧室A2を制御することとした。これにより、第2流体圧室A2のみを制御することで、流量制御を簡略化することができる。
(10)第1、第2シール部材50,40はカムリング4の外周に1対設けられ、このカムリング4外周を第1、第2流体圧室A2に隔成し、制御バルブ7によって制御される制御圧Pvは、カムリング4の1対の第1、第2シール部材50,40によって隔成された受圧面全体に導入されることとした。
隔成された第2流体圧室A2全体を受圧面としたため、受圧面積を大きくとることができ、制御圧Pv力を小さくすることが可能となる。よって、第2流体圧室A2から低圧側(吸入ポート62,121)へのリーク量を抑制することができる。
[第3流体圧室を制御]
実施例2につき図4に基づき説明する。基本的な構成は実施例1と同様であるため異なる点についてのみ説明する。実施例1では第2流体圧室A2の圧力P2を制御した。
これに対し実施例2では、プラグ部材70のかわりにピストン200を設け、このピストン200の内周と蓋部材202によって隔成された空間を第3流体圧室A3とし、この第3流体圧室A3と制御バルブ7とを連通する。これにより第3流体圧室A3の圧力P3を制御する点で実施例1と異なる。
図4は実施例2におけるベーンポンプ1の径方向断面図である。有底カップ形状のピストン200は、底部210をy軸負方向側に向けて第1ハウジング11のピストン挿入孔114'およびアダプタリング5の径方向貫通孔51に挿入される。挿入時には、ピストン200の外周とピストン挿入孔114'は液密を保ってy軸方向摺動可能に設けられる。
ピストン挿入孔114'は蓋部材202によって外部と液密に閉塞され、ピストン200の内周と蓋部材202によって第3流体圧室A3が隔成される。第3流体圧室A3は吐出ポート63,122の外周側に形成されることとなる。
またピストン200の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、蓋部材202によりy軸正方向側を係止されてピストン200をy軸負方向に付勢する。
これによりピストン200の底部210はアダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、第2流体圧室A2に至ってカムリング4をy軸負方向へ付勢する。
さらに、実施例2の第1ハウジング11内には、第3流体圧室A3と制御バルブ7とを接続する接続通路24が設けられている。接続通路24は制御バルブ7を収容するバルブ収装孔115に開口し、ポンプ駆動に伴って制御圧Pvが第3流体圧室A3に導入される。
実施例1と同様、制御バルブ7は油路21,22を介して吐出ポート63,122と接続する。油路22上にはオリフィス8が設けられ、制御バルブ7にはオリフィス8の上流圧である吐出圧Poutと、オリフィス8の下流圧Pfbが導入される。このPoutとPfbの差圧とバルブスプリング7aによって制御バルブ7は駆動されて制御圧Pvを生成する。
実施例1と同様、カムリング4を支持する支持面Nはy軸正方向み向かうにつれz軸負方向に傾斜しており、制御圧Pvは吸入圧Pinよりも高圧である。そのため、第3流体圧室A3に制御圧Pvが導入されることにより、カムリング4が第2流体圧室A2側(y軸負方向側)に倒れることを防止する。
[実施例2の効果]
(13)吐出ポート63,122に連通する油路22に設けられたオリフィス8と、オリフィス8の前後差圧が導入される制御バルブ7とを備えた可変容量型ベーンポンプ1において、制御バルブ7は、カムリング4の外周側空間の複数の室のうち、このカムリング4の揺動によって吐出量が減少する側であって制御圧Pvが導入される第3流体圧室A3のみ圧力を制御することとした。
これにより、制御バルブ7は高圧の制御圧Pvが導入される第3流体圧室A3のみを制御するため、流量制御を簡略化することができる。
(14)シール部材50はカムリング4の外周側空間をカムリング4の揺動によって吐出量が増大する側に形成された第1流体圧室A1と、このカムリング4の揺動によって吐出量が減少する側(y軸正方向側)に形成された第2流体圧室A2および第3流体圧室とに隔成し、制御バルブ7は、第3流体圧室を制御することとした。
これにより、y軸正方向側を第2流体圧室A2と第3流体圧室A3とに分割し、制御圧Pvの導入される第3流体圧室の領域を限定し、より流れの小さくなる構成とすることで、ポンプの流量制御をより効率化することができる。
(15)制御バルブ7は、第3流体圧室A3の外周側に設けられることとした。これにより、第3流体圧室A3に制御圧Pvを導入する制御バルブ7を第3流体圧室側A3に設けることが可能となり、第3流体圧室A3と制御バルブ7とを接続する接続通路24を簡略化することができる。
(17)カムリング4に対して進退自在であって、液密に設けられたピストン200をさらに備え、第3流体圧室A3はピストン200内部に形成されることとした。これにより、第3流体圧室A3内部圧のリークをさらに抑制することができる。
実施例3につき図5に基づき説明する。基本構成は実施例1および実施例2と同様である。実施例3では第2流体圧室A2を分割し、第3流体圧室A3を隔成して第3流体圧室A3の圧力P3のみを制御する点で実施例1、2と異なる。
[シール部材により第3流体圧室を隔成]
図5は実施例3におけるベーンポンプ1の径方向断面図である。第2シール部材40のy軸正方向側であってカムリング4とアダプタリング5の間には第3シール部材300が設けられ、第2流体圧室A2を隔成して第3流体圧室A3を形成する。実施例3では、第3シール部材300よりもz軸正方向側を第2流体圧室A2、z軸負方向側を第3流体圧室A3と定義する。なお、実施例3では第3シール部材300はプラグ部材70よりもz軸負方向側に設けることとするが、z軸正方向側に設けてもよい(実施例3−1参照)。
第3流体圧室A3は油路25を介して制御バルブ7と接続し、制御圧Pvが導入される。一方、第2流体圧室A2は吸入、吐出側および制御バルブ7とは連通せず、リーク圧が流入する。第1流体圧室A1には、実施例1と同様に径方向連通溝64により吸入圧Pinが導入される。
したがってカムリング4は、ポンプ内圧によりy軸正方向に付勢される一方、y軸正方向側に設けられた第3流体圧室A3に導入される制御圧Pvにより、カムリング4をy軸負方向側に付勢するものである。
[シール部材の詳細]
第3シール部材300は揺動支点310と、この揺動支点310から突出する突出部320を有する。揺動支点310は断面円形であり、アダプタリング内周面53に設けられた凹部54にy−z平面内で回動可能に埋設される。
突出部320はアダプタリング5から露出し、揺動支点310を回動中心として第3流体圧室A3内を回動し、時計回り方向の回動は係止部55により、反時計回り方向の回動は保持部56により係止される。
ここで、第3流体圧室A3に制御圧Pvが導入されていない状態において、突出部320の頂部321はアダプタリング内周面53よりも内径側に突出するよう設けられ、第3シール部材300はy軸負方向側に倒れた状態となっている。ポンプが駆動され第3流体圧室A3に吐出圧が導入され始めた際、作動油は第3流体圧室A3から第2流体圧室A2側へ流れる。
この流れが突出部320に当たることにより、第3シール部材300はy軸正方向かつz軸正方向側に起き上がり、カムリング4を係止して第3シール部材300が第3流体圧室A3内の制御圧Pvを保持し、シール性を発揮するものである。
第3シール部材300は圧力によってシール性を発揮させる構造としたため、圧力に応じたシール力とすることが可能となる。よって、付勢力が一定のスプリングのように、漏れの少ない低圧時において付勢力が強くなりすぎたり、漏れの多い高圧において付勢力が不足したりすることを防止する。
突出部320はカムリング4の揺動位置によらず常時カムリング4外周に当接可能である。したがって第3シール部材300は油路25からの制御圧Pvを受けて時計回り方向に回動し、突出部320がカムリング4外周に当接することによって第3流体圧室A3が隔成される。
アダプタリング5における凹部54のz軸正方向側には、ポンプ内径側に突出するストッパ部57が設けられている。アダプタリング5においてストッパ部57を他の部分よりも肉盛りされた形状とし、凹部54周辺の強度を向上させる。
[カムリングの偏心量と油室の作用]
ポンプ容積が減少する側に設けられた第2流体圧室A2に常時吸入圧を導入する可変容量型ベーンポンプにあっては、第2流体圧室A2に常時吸入圧を導入するためカムリング4をy軸負方向へ付勢する力が不足しがちとなる。とりわけ、本願ベーンポンプのように、アダプタリング5の支持面Nがy軸正方向かつz軸負方向側に向かって傾斜している場合、カムリング4が第2流体圧室A2側に倒れて不意にポンプ吐出量が減少するおそれが大きい。
したがって実施例3では、第2シール部材40のy軸正方向側に第3シール部材300を設けて第3流体圧室A3を隔成し、制御圧Pvを導入してカムリング4をy軸負方向に付勢させる。カムリング4をy軸負方向へ付勢する力を確保し、意に反してカムリング4がy軸正方向側へ倒れてポンプ吐出量が減少することを回避する。
[実施例3の効果]
(18)第2流体圧室A2と第3流体圧室A3とを隔成する第3シール部材300は、この第3流体圧室A3に導入される制御圧Pvによりカムリング4に付勢され、シール性を発揮することとした。
第3シール部材300は圧力によってシール性を発揮させる構造としたため、圧力に応じたシール力とすることが可能となる。よって、付勢力が一定のスプリングのように、漏れの少ない低圧時において付勢力が強くなりすぎたり、漏れの多い高圧において付勢力が不足したりすることを防止できる。
(19)実施例3においても、支持面Nは中間点Mと駆動軸2の回転中心Oとを結んだ基準線K−Kに対し、徐々に離間する傾斜面Nを有することとした。カムリング4の支持面Nを逆傾斜とし、低回転高吐出圧状態と高回転低吐出圧状態の両方において振動を抑制することができる。
(20)カムリング4の外周側空間の複数の第1〜第3流体圧室A1〜A3のうち、吐出量が増加する側の第1流体圧室A1と、吸入ポート62,121とを連通させる連通溝64をさらに有することとした。
これにより、カムリング4を挟んで第1流体圧室A1と吸入ポート62,121とを接続し、第1流体圧室A1に吸入圧Pinを導入することにより、第1流体圧室A1から排出される作動油は吸入ポート62,121側に戻されるため、吸入効率を向上させることができる。
第3流体圧室A3は吐出ポート63,122の外周側に形成されるため、高圧の制御圧Pvが導入される第3流体圧室A3を吐出ポート63,122の外周側に設けることにより、第3流体圧室A3からの圧力漏れを抑制し、吸入ポート62,121側に圧力がリークすることがない。またピストン200内部に第3流体圧室A3が形成し、リークをさらに低減する。
(16)第3流体圧室A3は、吐出ポート63,122の外周側に形成されることとした。これにより、高圧の制御圧Pvが導入される第3流体圧室A3を吐出ポート63,122の外周側に設けることにより、第3流体圧室A3からの圧力漏れを抑制することができる(吸入ポート62,121側に圧力がリークしない)。
以下、実施例3の変形例である。
[実施例3−1]
図6は第3シール部材300をプラグ部材70のz軸正方向側に設けた例である。カムリング揺動支持面Nより離れた所に設けたため、受圧面積を小さくでき、リークを低減できる。また、バルブの近くに第3シール部材300を設けるため、通路が容易となる。
[他の実施例]
以上、本発明を実施するための最良の形態を各実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
実施例1(第2流体圧室に制御圧導入)におけるベーンポンプの軸方向断面図である。 実施例1におけるベーンポンプの径方向断面図(最大揺動時)である。 実施例1におけるベーンポンプの径方向断面図(最小揺動時)である。 実施例2(第3流体圧室に制御圧導入)におけるベーンポンプの径方向断面図である。 実施例3(第3シール部材で第3流体圧室を隔成)におけるベーンポンプの径方向断面図である。 実施例3−1におけるベーンポンプの径方向断面図である。
符号の説明
1 ベーンポンプ
2 駆動軸
3 ロータ
4 カムリング
5 アダプタリング
6 サイドプレート
6 プレッシャープレート
7 制御バルブ
7a バルブスプリング
8 オリフィス
10 ポンプボディ
11,12 第1、第2ハウジング
21,22 油路
24 接続通路
25 油路
31 スロット
32 ベーン
33 背圧室
40 ピン
50 シール部材
41 カムリング内周面
51 径方向貫通孔
52 貫通孔
53 アダプタリング内周面
54 凹部
55 係止部
56 保持部
57 ストッパ部
62,121 吸入ポート
63,122 吐出ポート
64 連通溝
70 プラグ部材
111 底部
112 ポンプ要素収容部
113 油路
114 プラグ部材挿入孔
114' ピストン挿入孔
115 バルブ収装孔
120 x軸負方向面
200 ピストン
201 スプリング
202 蓋部材
210 底部
300 シール部材
310 揺動支点
320 突出部
321 頂部
A1〜A3 第1〜第3流体圧室
B ポンプ室

Claims (20)

  1. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって揺動可能に設けられるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、
    前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、
    前記第2流体圧室の油圧のみを制御する制御バルブと
    を有することを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  2. 請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプは、
    前記第1流体圧室と前記吸入ポートとを連通させる連通路をさらに有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  3. 請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記連通路は前記第1部材または前記第2部材であって、前記カムリングに対向する面に形成されること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  4. 請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記カムリングを支持する支持面は、前記カムリングの揺動支点から前記第2流体圧室側に向かって前記吸入ポートの終端と前記吐出ポートの始端の中間点と、前記駆動軸の回転中心とを結んだ基準線に対し、徐々に離間する傾斜を有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  5. 請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプは、
    前記カムリングを前記第1流体圧室側に付勢する付勢手段をさらに有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  6. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって揺動可能に設けられるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、
    前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と
    を備え、
    前記カムリングは、前記第1流体圧室と前記第2流体圧室のうち、この第2流体圧室側のみが圧力制御されることにより揺動制御されること
    を特徴とする可変容量型べーンポンプ。
  7. 請求項6に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記カムリングを支持する支持面は、前記カムリングの揺動支点から前記第2流体圧室側に向かって前記吸入ポートの始端の中間点と前記駆動軸の回転中心とを結んだ基準線に対し、徐々に離間する傾斜を有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  8. 請求項6に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記ポンプボディは前記カムリングの外周側に設けられた環状のアダプタリングをさらに備え、
    前記第2流体圧室の圧力を制御する制御圧は、前記アダプタリングに形成された貫通孔を介して導入されること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  9. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって揺動可能に設けられるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、
    前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、
    前記吐出ポートに連通する油路に設けられたオリフィスと、
    前記オリフィスの前後差圧が導入される制御バルブと
    を備えた可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記制御バルブは、前記第1流体圧室を制御せず、前記第2流体圧室を制御すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  10. 請求項9に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記シール部材は前記カムリングの外周に1対設けられ、このカムリング外周を前記第1、第2流体圧室に隔成し、
    前記制御バルブによって制御される制御圧は、前記カムリングの前記1対のシール部材によって隔成された受圧面全体に導入されること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  11. 請求項9に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記カムリングを支持する支持面は、前記カムリングの揺動支点から前記第2流体圧室側に向かって前記吸入ポートの終端と前記吐出ポートの始端の中間点かと、前記駆動軸の回転中心とを結んだ基準線に対し、徐々に離間する傾斜を有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  12. 請求項9に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記ポンプボディは前記カムリングの外周側に設けられた環状のアダプタリングをさらに備え、
    前記第2流体圧室の圧力を制御する制御圧は、前記アダプタリングに形成された貫通孔を介して導入されること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  13. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって揺動可能に設けられるとともに、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの軸方向両側に設けられた第1部材および第2部材と、
    前記第1部材または第2部材のうち少なくとも一方側に設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記カムリングの外周側に設けられ、このカムリングの外周側空間をポンプ吐出量が増大する方向に設けられた第1流体圧室と、ポンプ吐出量が減少する方向に設けられた第2流体圧室とに隔成するシール部材と、
    前記吐出ポートに連通する油路に設けられたオリフィスと、
    前記オリフィスの前後差圧が導入される制御バルブと
    を備えた可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記制御バルブは、前記カムリングの外周側空間の複数の室のうち、このカムリングの揺動によって吐出量が減少する側であって吐出圧が導入される室のみ圧力を制御すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  14. 請求項13に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記シール部材は前記カムリングの外周側空間を前記カムリングの揺動によって吐出量が増大する側に形成された第1流体圧室と、このカムリングの揺動によって吐出量が減少する側に形成された第2流体圧室および第3流体圧室とに隔成し、
    前記制御バルブは、前記第3流体圧室を制御すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  15. 請求項14に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記制御バルブは、前記第3流体圧室の外周側に設けられること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  16. 請求項14に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記第3流体圧室は、前記吐出ポートの外周側に形成されること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  17. 請求項14に記載の可変容量型ベーンポンプは、
    前記カムリングに対して進退自在であって、液密に設けられたプラグ部材をさらに備え、
    前記第3流体圧室は前記プラグ部材内部に形成されること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  18. 請求項14に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記第2流体圧室と前記第3流体圧室とを隔成するシール部材は、この第3流体圧室に導入される圧力により前記カムリングに付勢され、シール性を発揮すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  19. 請求項13に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記カムリングを支持する支持面は、前記カムリングの揺動支点から吐出量が減少する側に向かって、前記吸入ポートの終端と前記吐出ポートの始端の中間点と、前記駆動軸の回転中心とを結んだ基準線に対し、徐々に離間する傾斜を有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  20. 請求項13に記載の可変容量型ベーンポンプは、
    前記カムリングの外周側空間の複数の室のうち吐出量が増加する側の室と、前記吸入ポートとを連通させる連通路をさらに有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
JP2006079912A 2006-03-23 2006-03-23 可変容量型ベーンポンプ Abandoned JP2007255276A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006079912A JP2007255276A (ja) 2006-03-23 2006-03-23 可変容量型ベーンポンプ
US11/715,448 US20070224066A1 (en) 2006-03-23 2007-03-08 Variable displacement vane pump
GB0704741A GB2436349A (en) 2006-03-23 2007-03-12 variable displacement vane pump
DE102007013835A DE102007013835A1 (de) 2006-03-23 2007-03-22 Verstellbare Flügelpumpe
CNA2007100893251A CN101042133A (zh) 2006-03-23 2007-03-23 变排量叶片泵

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006079912A JP2007255276A (ja) 2006-03-23 2006-03-23 可変容量型ベーンポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007255276A true JP2007255276A (ja) 2007-10-04

Family

ID=37988822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006079912A Abandoned JP2007255276A (ja) 2006-03-23 2006-03-23 可変容量型ベーンポンプ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20070224066A1 (ja)
JP (1) JP2007255276A (ja)
CN (1) CN101042133A (ja)
DE (1) DE102007013835A1 (ja)
GB (1) GB2436349A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017053273A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変容量形ポンプ
US11846284B1 (en) 2022-06-30 2023-12-19 Ford Global Technologies, Llc Sliding-pocket variable-displacement pump with compensation chambers

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007000970B4 (de) * 2007-10-23 2015-11-05 Robert Bosch Automotive Steering Gmbh Verdrängerpumpe mit Druckkammerdichtung
JP5216397B2 (ja) * 2008-04-15 2013-06-19 カヤバ工業株式会社 可変容量型ベーンポンプ
GB2470012B (en) * 2009-05-05 2016-04-27 Gm Global Tech Operations Llc Variable Displacement Vane Pump
CN101672360A (zh) * 2009-10-16 2010-03-17 南京阿福汽车控制***有限公司 传动控制方法及机构
JP5366856B2 (ja) * 2010-02-17 2013-12-11 三菱電機株式会社 ベーンロータリ型流体装置及び圧縮機
JP5276088B2 (ja) 2010-12-24 2013-08-28 日立オートモティブシステムズステアリング株式会社 パワーステアリング装置
JP5926993B2 (ja) * 2012-03-21 2016-05-25 Kyb株式会社 可変容量型ベーンポンプ
JP6260778B2 (ja) * 2014-03-14 2018-01-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変容量型ベーンポンプ
US10119540B2 (en) * 2015-12-08 2018-11-06 Ford Global Technologies, Llc Variable displacement vane pump
CN106286181B (zh) * 2016-10-10 2019-11-05 宣城东海汽车转向部件有限公司 一种液压变量机构
CN111980914B (zh) * 2020-08-05 2022-04-08 宁波圣龙汽车动力***股份有限公司 一种变排量双作用叶片泵
DE102022111278A1 (de) * 2022-05-06 2023-11-09 Valeo Powertrain Gmbh Drehschieberpumpe

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2600918C2 (de) * 1976-01-13 1986-10-30 Alfred Teves Gmbh, 6000 Frankfurt Regelpumpe
JPS58107884A (ja) * 1981-12-22 1983-06-27 Toyoda Mach Works Ltd 電磁制御式可変容量形ベ−ンポンプ
DE3247885C2 (de) * 1982-12-23 1986-12-18 Mannesmann Rexroth GmbH, 8770 Lohr Flügelzellen- oder Radialkolbenpumpe
JP2788774B2 (ja) * 1989-12-27 1998-08-20 トヨタ自動車株式会社 可変容量型ベーンポンプ
US5538400A (en) * 1992-12-28 1996-07-23 Jidosha Kiki Co., Ltd. Variable displacement pump
JP4342647B2 (ja) * 1999-08-20 2009-10-14 株式会社ショーワ 可変容量型ベーンポンプの背圧溝構造
US6352415B1 (en) * 1999-08-27 2002-03-05 Bosch Braking Systems Co., Ltd. variable capacity hydraulic pump
JP3861638B2 (ja) * 2001-08-31 2006-12-20 ユニシア ジェーケーシー ステアリングシステム株式会社 可変容量形ポンプ
JP2005042674A (ja) * 2003-07-25 2005-02-17 Unisia Jkc Steering System Co Ltd 可変容量形ポンプ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017053273A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 可変容量形ポンプ
US11846284B1 (en) 2022-06-30 2023-12-19 Ford Global Technologies, Llc Sliding-pocket variable-displacement pump with compensation chambers

Also Published As

Publication number Publication date
CN101042133A (zh) 2007-09-26
GB0704741D0 (en) 2007-04-18
DE102007013835A1 (de) 2007-09-27
GB2436349A (en) 2007-09-26
US20070224066A1 (en) 2007-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007255276A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP4927601B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
US6976830B2 (en) Variable displacement pump
JP5022139B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2007239626A (ja) 可変容量型ベーンポンプおよび可変容量型ポンプの制御方法
JP2005042675A (ja) 可変容量形ポンプ
US20090047147A1 (en) Variable displacement vane pump
JP2008128024A (ja) 可変容量形ベーンポンプ
JP2005042674A (ja) 可変容量形ポンプ
JP5396364B2 (ja) 可変容量形ベーンポンプ
JP2008240528A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2008215188A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP4995779B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP4723356B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP5243316B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2009293416A (ja) バルブ装置
JP7042099B2 (ja) ポンプ装置
JP2011127431A (ja) 可変容量形ベーンポンプ
JP2007291861A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP4855833B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2017172421A (ja) 可変容量形ベーンポンプ
JP5330984B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2006275063A (ja) 可変容量形ポンプ
JP2009013958A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2007113543A (ja) 可変容量型ベーンポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080709

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20090704