JP2007253419A - 樹脂ケース、液体収容容器及びインクジェットプリンタ - Google Patents

樹脂ケース、液体収容容器及びインクジェットプリンタ Download PDF

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Izumi Nozawa
泉 野澤
Kimitoshi Kimura
仁俊 木村
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Abstract

【課題】フィルム溶着後の反りを低減して、装着部の小型化を実現することのできる樹脂ケースを提供することである。
【解決手段】第1の箱体3と第2の箱体5とを備える樹脂ケース1において、第1の箱体3または第2の箱体5の内壁の一部と溶着されたフィルム18とによって区画室19が形成され、区画室19のフィルム18と対向する内面に凹部21が設けられる。
【選択図】図9

Description

本発明は、第1の箱体と第2の箱体とを備える樹脂ケース、該樹脂ケースを使用した液体収容容器及びインクジェットプリンタに関する。
液体をターゲットに噴射させる液体噴射装置の一例として、インク滴を噴射する記録ヘッドが記録媒体の幅方向に往復移動するキャリッジに搭載された形態のインクジェットプリンタがある。
このようなインクジェットプリンタにおいては、インクを貯留するための液体収容容器としてのインクカートリッジが交換可能に設けられており、記録ヘッドから噴射されるインクは、同インクカートリッジから供給されるようになっている。
ところで、近年、上記のようなインクジェットプリンタにおいて、A0サイズ等の大型の紙に印刷を行う需要が増えている。そして、このような場合には、インク消費量が多くなるため、大容量のインクを貯留することのできるインクカートリッジが要求されていた。ところが、このような大容量のインクカートリッジをキャリッジに搭載すると、キャリッジが重くなり、キャリッジモータ等に多大な負荷がかかる可能性があった。従って、インクカートリッジをキャリッジに搭載させない構成(いわゆるオフキャリッジ型)が一般に採用されるようになっていた。
一方、インクジェットプリンタでは、記録ヘッドのノズルの目詰まり等によってインク滴の吐出不良が生じないように、適時、記録ヘッドをクリーニング処理することが必要になる。
このクリーニング処理は、例えば、記録ヘッドをクリーニング位置に退避させて、記録ヘッド上の各ノズルに残留するインクの一部を吐出・廃棄したり、ノズルの先端面を払拭するものである。従って、インクジェットプリンタには、クリーニング処理によって発生した廃インクを収容する廃インク収容部が必要になる。
このような背景から、記録ヘッドに供給するインクを貯留するインク収容部と、記録ヘッドから排出される廃インクを収容する廃インク吸収部と、を備えたインクカートリッジが提案された。
このインクカートリッジは、第1の箱体と第2の箱体とを樹脂で一体形成した樹脂ケースで、一方の箱体がインク収容部として使用され、他方の箱体が廃インク吸収部として使用される。
図18は、廃インク吸収部として使用される箱体100の従来例を示したものである。
この箱体100は、一方を開放した空間部101を有した樹脂製の箱本体102と、この箱本体102の空間部101の周囲を囲う内壁部103に熱溶着されたフィルム104と、によって区画室105を形成した構成で、区画室105内に廃インクを吸収する吸収材が装填される(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−142128号公報
ところが、廃インク量は、記録ヘッドに供給されるインク量と比較して、微量である。そのため、廃インク吸収部として使用される箱体100は、図19に示したように薄型で偏平な形状となる。この薄型で偏平な箱体100は、フィルム104の溶着により区画室105を形成する場合に、まず、箱本体102は図19に一点鎖線で示すように、溶着時の熱でフィルム側が凸の湾曲面となる反り(矢印b、cで示す方向の変形)を長手方向に生じ、溶着時の熱が冷めると、フィルムの熱収縮が大きいために、図19に二点差線で示すようにフィルム側が凹の湾曲面となる反り(矢印d,eで示す方向の変形)を長手方向に生じて、寸法誤差をうむ(なお、図19では、反りによる変形を明確にするために、反りを実際よりも大きく示しているが、実際の反りは図示よりも小さい)。
従来では、この反りによる寸法誤差のためにインクカートリッジの着脱が不可能とならないように、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部には、前記反りによる寸法誤差分を考慮したクリアランスを設けていた。
しかし、このクリアランスを設けたことが、カートリッジ装着部の寸法が増大し、装置の大型化を招く要因となっていた。
そこで、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、箱体にフィルムを溶着することにより区画室が形成される樹脂ケースにおいて、溶着後のフィルムの熱収縮等によって箱体にフィルム側が凹の湾曲面となる反りが生じることがなく、従って、樹脂ケースの装着部に反りを許容するクリアランスの装備が不要で、樹脂ケースの装着部の小型化を実現することのできる樹脂ケース及び液体収容容器及びインクジェットプリンタを提供することである。
(1)本発明の上記目的は、第1の箱体と第2の箱体とを備える樹脂ケースであって、
前記第1の箱体または第2の箱体の内壁の一部と溶着されたフィルムとによって区画室が形成され、前記区画室のフィルムと対向する内面に凹部が設けられていることを特徴とする樹脂ケースにより達成される。
上記構成によれば、フィルムの溶着により区画室を形成する箱体は、フィルムと対向する内面に凹部が形成されたことで、凹部のない従来のものと比較して、フィルム溶着時の加熱でフィルム側が凸の湾曲面となる反りが発生し易くなり、フィルムの溶着時に従来よりも大きな反りが発生するが、その分、溶着時の熱が冷めてフィルムの熱収縮により反りが戻る際に、従来よりも大きな弾性反力が働くようになり、常温に戻った際に、フィルム側が凹の湾曲面となる反りが生じることがなく、略平坦な理想の状態を得ることができる。
これにより、箱体にフィルムを溶着することにより区画室が形成される樹脂ケースの装着部に反りを許容するクリアランスの装備が不要になり、樹脂ケースの装着部の小型化を実現することができる。
(2)なお、好ましくは、上記(1)に記載の樹脂ケースにおいて、前記凹部は1本以上の溝である構成とすると良い。
このような構成にすると、凹部としての溝を設けた箱体は、溝と直交する方向に反り易くなり、且つ、溝の本数を増やすことで、反りの発生を箱体の全域に均一化することができる。
また、溝としたことで、区画室の容積が増えるため、例えば、区画室を廃液吸収部として使用する場合に、廃液の貯留量を増大させることができる。
(3)また、好ましくは、上記(2)に記載の樹脂ケースにおいて、前記溝は長手方向に略直交する向きに設けられている構成とすると良い。
このような構成にすると、箱体は、溝に直交する箱体の長手方向に沿ってフィルム側が凸の湾曲面となる反りが発生し易くなり、溶着したフィルムの熱収縮時の逆方向への反りに抗する十分な反りを付与することが可能になる。
(4)また、好ましくは、上記(2)に記載の樹脂ケースにおいて、前記溝は対角線上に設けられている構成とすると良い。
このような構成にすると、対角線上に交差して略対称に溝を装備することにより、箱体に反りによる捩れが発生することを防止することができる。
(5)また、好ましくは、上記(1)に記載の樹脂ケースにおいて、前記凹部はディンプル状に設けられている構成とすると良い。
このような構成にすると、ディンプル状の凹部相互間が強度的に曲げ易くなることで、フィルム溶着時の加熱でフィルム側が凸の湾曲面となる反りが発生し易くなり、凹部を溝とした場合と同様に、溶着したフィルムが冷却されて熱収縮した際に、フィルム側が凹の湾曲面となる反りが生じることがなく、略平坦な理想の状態を得ることができる。
また、凹部がディンプル状の場合も、区画室の容積が増えるため、例えば、区画室を廃液吸収部として使用する場合に、廃液の貯留量を増大させることができる。
(6)また、好ましくは、上記(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の樹脂ケースにおいて、前記凹部は、樹脂成形時に設けられた構成とすると良い。
このような構成にすると、凹部が多数の溝あるいは多数のディンプルのいずれの場合であっても、凹部の形成は樹脂成形時に一括して形成することができ、凹部の形成が容易になる。
(7)また、好ましくは、上記(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の樹脂ケースにおいて、前記凹部は、樹脂成形後に設けられた構成とすると良い。
このような構成にすると、凹部は後から形成するため、箱体の大きさ等に応じて、凹部の装備数を増減して、反りの発生し易さを調整することができる。
(8)また、本発明の上記目的は、液体を貯留する液体収容部と、廃液を吸収する廃液吸収部と、上記(1)乃至(7)のいずれか一つに記載の樹脂ケースと、を有する液体収容容器により達成される。
このような構成にすると、例えば、樹脂ケースに装備される第1の箱体と第2の箱体の何れか一方の箱体の区画室を液体収容部とし、他方の箱体の区画室を廃液吸収部とすることで、液体収容部と廃液吸収部とを備えると共に、溶着したフィルムの熱収縮等で反りが生じることの無い液体収容容器を得ることができる。
(9)また、本発明の上記目的は、上記(8)に記載の液体収容容器を備えることを特徴とするインクジェットプリンタにより達成される。
このような構成にすると、前記液体収容容器を使用したインクカートリッジが反りの無い高精度な部品となるため、カートリッジ装着部に反りを許容するためのクリアランスを確保する必要がなくなり、それにより、カートリッジ装着部のコンパクト化や、インクカートリッジの高密度実装を実現することができる。
本発明に係る樹脂ケースでは、凹部のない従来のものと比較して、フィルム溶着時の加熱でフィルム側が凸の湾曲面となる反りが発生し易くなり、フィルムの溶着時に従来よりも大きな反りが発生するが、その分、溶着時の熱が冷めてフィルムの熱収縮により反りが戻る際に、従来よりも大きな弾性反力が働くようになり、常温に戻った際に、フィルム側が凹の湾曲面となる反りが生じることがなく、略平坦な理想の状態を得ることができる。
これにより、箱体にフィルムを溶着することにより区画室が形成される樹脂ケースの装着部に反りを許容するクリアランスの装備が不要になり、樹脂ケースの装着部の小型化を実現することができる。
本発明に係る樹脂ケースを使用した液体収容容器を備えるインクジェットプリンタの一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、インクジェットプリンタの概念図である。なお、本実施の形態のインクジェットプリンタは、キャリッジ上にインクカートリッジである液体収容容器を搭載しないオフキャリッジタイプのインクジェットプリンタである。
インクジェットプリンタ31は、フレーム32を備え、このフレーム32内にはカートリッジ装着部33が設けられており、カートリッジ装着部33には、内部に液体としてのインクを収容した液体収容容器1が着脱可能に設けられる。この液体収容容器1は、キャリッジ36上に搭載されたサブタンク38に供給流路39を介してインクを供給する。なお、インクジェットプリンタ31には、1個の液体収容容器1が設けられ、この液体収容容器1に対して、インクジェットプリンタ31の使用するインクの種類と同じ数の供給流路39及びサブタンク38が設けられている。本実施の形態では、4本の供給流路39と、4個のサブタンクが設けられているが、図1では、便宜上、1本の供給流路39と1個のサブタンク38のみ図示する。
キャリッジ36は、フレーム32の左側板32a及び右側板32bとの間に架設されたガイド部材35に摺動可能に支持されている。このキャリッジ36に搭載されたサブタンク38は、記録ヘッド37へのインクの供給を安定させるために、液体収容容器1から供給されたインクを内部に一時貯留している。
記録ヘッド37は、キャリッジ36の下面に搭載されている。記録ヘッド37は、図示しない複数のノズルを有しており、このノズルは記録ヘッド37の下面で開口している。記録ヘッド37は、ノズル開口から液体としてのインク滴を、図示しないターゲットとしての紙に向かって吐出する。
また、フレーム32内には、インクジェットプリンタ31が非印刷状態となった際にキャリッジ36が配置されるホームポジションが設けられている。このホームポジションには、記録ヘッド37のノズルの目詰まりを防止するためのヘッドメンテナンス機構41が配設されている。このヘッドメンテナンス機構41は、キャップ42及びチューブポンプ44を備えており、キャップ42とチューブポンプ44は、チューブ43で接続されている。
このヘッドメンテナンス機構41は、インクジェットプリンタ31が非印刷状態となったときに、ノズル内のインク粘度が上昇するのを防止するために、記録ヘッド37の下面をキャップ42にて封止する。また、ノズルの目詰まりを防止するために、ノズルから強制的にインクを吸引する吸引クリーニングを行う。この吸引クリーニングでは、キャップ42で記録ヘッド37の下面を封止した状態で、チューブポンプ44を駆動することによりキャップ42内に負圧を発生させる。そして、発生した負圧によりノズル内のインクをキャップ42内に吐出させる。
吸引クリーニングによりキャップ42内に吐出されたインクは、チューブ43内を通過して、液体収容容器1に備えられた廃液吸収部に収容される。
次に、本発明に係る樹脂ケースを使用した液体収容容器の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図2は本発明に係る液体収容容器の第1の実施の形態の正面図、図3は図2に示した液体収容容器のB矢視図、図4は図3に示した液体収容容器のC矢視図、図5は図2に示した液体収容容器の液体収容部を形成している第1の箱体の斜視図、図6は図3に示した第2の箱体における凹部の装備状態を示す斜視図、図7は図6のD−D断面図、図8は図7のE矢視図、図9は図6に示した第2の箱体に吸収材やフィルムが組み付けられる状態の分解斜視図、図10は図6に示した第2の箱体に吸収材を装填した状態の斜視図、図11は図9に示した液体収容容器に吸収材とフィルムとを組み付けた状態の斜視図である。
この第1の実施の形態の液体収容容器1は、前述のインクジェットプリンタ31のカートリッジ装着部33に嵌合装着されるインクカートリッジである。
また、液体収容容器1は、第1の箱体3と、この第1の箱体3に重ねた状態に結合される第2の箱体5とを備える樹脂ケースである。
第1の箱体3は、図5に示すように、略長方形の底壁3aとこの底壁3aの外周から延出する側壁3bとを樹脂材料により一体成形したもので、底壁3aに対向する面(図5では、上面)を開放した箱形を呈している。底壁3aと側壁3bとで囲んだ内部空間が、4つのインクパック7〜10を収容・保持する液体収容部3cとなっている。
4つのインクパック7〜10は、カラー印刷用にそれぞれ異なるカラーインクを充填したものである。
それぞれのインクパック7〜10は、同様の構造のもので、インクを収容する可撓性の袋体11と、この袋体11の前端部に接合されたインク取り出し口12とから構成されている。
袋体11は、2枚のアルミニウムラミネートフィルムを重ね合わせて、それらの周囲を熱融着等の方法によって接合することにより形成されている。アルミニウムラミネートフィルムを採用した理由は、ガスバリヤー性の向上のためである。アルミニウムラミネートフィルムとしては、例えば、アルミニウム箔の外側をナイロンフィルム、内側をポリエチレンフィルムにより挟み込んだ構成のものが採用される。
インク取り出し口12は、袋体11内のインクを導出する硬質樹脂製の筒状体と、この筒状体の先端の開口を封止する弾性素材製の封止栓と、封止栓の先端に貼付されたシールフィルムとを備えた構成である。そして、このインク取り出し口12は、硬質樹脂製の筒状体を袋体11のアルミニウムラミネートフィルムに熱融着等により固定することで、袋体11に固定一体化されている。
第1の箱体3は、4つのインクパック7〜10が配列される方向に細長い箱体で、各インクパック7〜10のインク取り出し口12が対向する側壁3bには、図2に示すように、各インク取り出し口12の先端開口を臨ませる開口3dが設けられている。また、開口3dが設けられた側壁3bの内側には、図5に示したように、各インク取り出し口12を位置決め・固定する溝型の取出口保持部3eが設けられている。
図2に示した液体収容容器1は、所定の向きでインクジェットプリンタ31のカートリッジ装着部33に装着すると、カートリッジ装着部33に装備されているインク供給針45が第1の箱体3に収容されたインクパック7〜10のインク取り出し口12に挿通され、インク供給針45に接続されているインク供給流路39を介して、各インクパック7〜10内のインクがインクジェットプリンタ31の記録ヘッド37側に供給される。
第2の箱体5は、図5に示した第1の箱体3の上面開放部を覆うカバーとして機能する薄型で偏平な箱体である。
この第2の箱体5は、図6及び図7に示すように、第1の箱体3の上面開放部を覆う略長方形で平板状の主壁部5aと、この主壁部5aの外周の少し内側に略垂直に立設されて第1の箱体3の側壁3bの内側に嵌合する側壁5bと、この側壁5bよりも内側で前記主壁部5aに立設された内壁5cとを備えており、内壁5cと主壁部5aとで囲んだ内部空間5dが、後述する吸収材の収容空間として利用される。
第2の箱体5の長手方向に沿う一辺の側壁5bには、図6に示すように、第1の箱体3の側壁3bに形成された係合穴14(図5参照)に嵌合する突片15が突設されている。また、突片15を装備した側壁5bに対向する他方の側壁には、第1の箱体3に装備された取出口保持部3eとの協働でインク取り出し口12を保持する取出口保持部5eと、プリンタ側から送られる廃インクを内部空間5dに流入させるための廃インク導入口部5fとが設けられている。
この廃インク導入口部5fは筒状で、第2の箱体5を第1の箱体3に組み付けた状態にすると、廃インク導入口部5fの先端の開口部が第1の箱体3の側壁3bの開口3f(図5参照)から外部に臨む。液体収容容器1を所定の向きでインクジェットプリンタ31のカートリッジ装着部33に装着すると、前記廃インク導入口部5fには、カートリッジ装着部33に装備されたプリンタ側の廃インク供給針46が嵌合接続され、廃インク導入口部5fを介して内部空間5d側に廃インクが導入可能になる。
本実施の形態の第2の箱体5は、図9及び図10に示すように、内部空間5dに廃インクを浸透吸収する薄板状の吸収材17が装填される。内部空間5dは、図10に示したように吸収材17を装填した後、図11に示すように内壁5cの頂面にフィルム18を熱溶着することで、密閉された区画室19に形成され、吸収材17に浸透吸収された廃インクが外部に漏れないようになる。
フィルム18は、長方形状を有しており、例えば、ポリスチレン、ゴム系素材、PET等から形成されている。そして、フィルム18は、その周縁部分が前記内壁5cの頂面に熱溶着されることにより内壁5cの内側を封止するようになっている。
本実施の形態の第2の箱体5は、図6に示すように、区画室19のフィルム18と対向する主壁部5aの内面に複数個の凹部21が設けられている。本実施の形態の場合、凹部21は、図8に示すように矩形断面の溝で、第2の箱体5の長手方向に略直交する向きに沿って略一定間隔で設けられている。
以上に説明した液体収容容器1は、フィルム18の溶着により区画室19を形成する第2の箱体5は、フィルム18と対向する内面に凹部21が形成されたことで、凹部のない従来のものと比較して、フィルム18の熱溶着時の加熱でフィルム18側が凸の湾曲面となる反りが発生し易くなり、図7に一点鎖線で示すように、フィルム18の溶着時に従来よりも大きな反りLが発生するが、その分、溶着時の熱が冷めてフィルム18の熱収縮により反りが戻る際に、従来よりも大きな弾性反力が働くようになり、常温に戻った際に、フィルム18側が凹の湾曲面となる反りが生じることがなく、図10に示したように略平坦な理想の状態を得ることができる。
これにより、第2の箱体5にフィルム18を溶着することにより区画室19が形成される液体収容容器1の装着部(カートリッジ装着部33)に反りを許容するクリアランスの装備が不要になり、液体収容容器1の装着部の小型化を実現することができる。
また、本実施の形態の場合、凹部21が溝であるため、第2の箱体5は溝と直交する方向に反り易くなり、且つ、溝の本数を増やすことで、反りの発生を第2の箱体5の全域に均一化することができる。
また、凹部21を溝としたことで、区画室19の容積が増えるため、上記のように、区画室19を廃インクの吸収部として使用する場合に、廃インクの貯留量を増大させることができる。
更に、本実施の形態の場合、凹部21としての溝は第2の箱体5の長手方向に略直交する向きに設けられているため、第2の箱体5は、図7にも示したように、溝に直交する箱体の長手方向に沿ってフィルム18側が凸の湾曲面となる反りLが発生し易くなり、溶着したフィルム18の熱収縮時の逆方向への反りに抗する十分な反りLを付与することが可能になる。
そして、本実施の形態のように、液体収容容器1が、インクジェットプリンタ31のカートリッジ装着部33に嵌合装着されるインクカートリッジであれば、インクカートリッジが反りの無い高精度な部品となるため、カートリッジ装着部33に反りを許容するためのクリアランスを確保する必要がなくなり、それにより、カートリッジ装着部33のコンパクト化や、インクカートリッジの高密度実装を実現することができる。
なお、凹部21としての溝の具体的な装備形態は、上記の第1の実施の形態に示したものに限らない。
例えば、図12及び図13に示すように、凹部21としての溝を、フィルム18に対向する第2の箱体5の内面の対角線上に設けるようにしても良い。
このような構成にすると、対角線上に交差して略対称に溝を装備することにより、箱体5に反りによる捩れが発生することを防止することができる。
また、凹部21としての溝は、図14及び図15に示すように、縦横に交差する格子状に装備するようにしても良い。
さらに、凹部21の具体的な形態は、溝に限らない。例えば、図16及び図17に示すように、ディンプル状にして、縦横に所定の間隔で多数装備するようにしても良い。
このような構成にすると、ディンプル状の凹部21相互間が強度的に曲げ易くなることで、フィルム18の溶着時の加熱でフィルム18側が凸の湾曲面となる反りが発生し易くなり、凹部21を溝とした場合と同様に、溶着したフィルム18が冷却されて熱収縮した際に、フィルム18側が凹の湾曲面となる反りが生じることがなく、略平坦な理想の状態を得ることができる。
また、凹部21がディンプル状の場合も、区画室19の容積が増えるため、例えば、区画室19を廃液吸収部として使用する場合に、廃液の貯留量を増大させることができる。
また、以上の各実施の形態において、第2の箱体5の内面に装備する凹部21は、いずれも、第2の箱体5の樹脂成形時に形成する。
このような構成にすると、凹部21が多数の溝あるいは多数のディンプルのいずれの場合であっても、凹部21の形成は樹脂成形時に一括して形成することができ、凹部21の形成が容易になる。
但し、凹部21は、樹脂成形後に設けるようにしてもよい。
この場合には、凹部21は後から形成するため、箱体の大きさ等に応じて、凹部21の装備数を増減して、反りの発生し易さを調整することができる。
なお、本発明に係る液体収容容器の用途は、上記実施の形態に示したようにインクジェットプリンタ31に供給するインクを貯留するインクカートリッジに限らない。
例えば、適宜液体を噴射処理する液体噴射処理装置に装着される液体収容容器として、広く応用することができる。
また、本発明に係る液体収容容器となる樹脂ケースの具体的構造も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更可能である。
また、本発明に係る樹脂ケースにおいて、フィルムの熱溶着により区画室が形成される箱体は、第2の箱体の箱体に限るものではない。例えば、第1の箱体も、フィルムの熱溶着により、液体収容部3cが密閉された加圧室に形成される構成としても良い。
本発明に係る液体収容容器を備えたインクジェットプリンタの一実施の形態の概念図である。 本発明に係る液体収容容器の第1の実施の形態の正面図である。 図2に示した液体収容容器のB矢視図である。 図3に示した液体収容容器のC矢視図である。 図2に示した液体収容容器の液体収容部を形成している第2の箱体の斜視図である。 図3に示した第2の箱体における凹部の装備状態を示す斜視図である。 図6のD−D断面図である。 図7のE矢視図である。 図6に示した第2の箱体に吸収材やフィルムが組み付けられる状態の分解斜視図である。 図6に示した第2の箱体に吸収材を装填した状態の斜視図である。 図9に示した液体収容容器に吸収材とフィルムとを組み付けた状態の斜視図である。 本発明に係る樹脂ケースの一方の箱体の第2の実施の形態の平面図である。 図12のF−F断面図である。 本発明に係る樹脂ケースの一方の箱体の第3の実施の形態の平面図である。 図14のG−G断面図である。 本発明に係る樹脂ケースの一方の箱体の第4の実施の形態の平面図である。 図16のH−H断面図である。 従来のインクカートリッジを構成する箱体において、廃液吸収部となる区画室をフィルムの熱溶着により形成した第1の箱体の平面図である。 図18のA−A断面図である。
符号の説明
1…液体収容容器(樹脂ケース)、3…第1の箱体、5…第2の箱体、5a…主壁部、5c…内壁、17…吸収材、18…フィルム、21…凹部、31…インクジェットプリンタ

Claims (9)

  1. 第1の箱体と第2の箱体とを備える樹脂ケースであって、
    前記第1の箱体または第2の箱体の内壁の一部と溶着されたフィルムとによって区画室が形成され、前記区画室のフィルムと対向する内面に凹部が設けられていることを特徴とする樹脂ケース。
  2. 前記凹部は1本以上の溝であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂ケース。
  3. 前記溝は長手方向に略直交する向きに設けられていることを特徴とする請求項2に記載の樹脂ケース。
  4. 前記溝は対角線上に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の樹脂ケース。
  5. 前記凹部はディンプル状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂ケース。
  6. 前記凹部は、樹脂成形時に設けられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂ケース。
  7. 前記凹部は、樹脂成形後に設けられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂ケース。
  8. 液体を貯留する液体収容部と、廃液を吸収する廃液吸収部と、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂ケースと、を有する液体収容容器。
  9. 請求項8に記載の液体収容容器を備えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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