JP2007244017A - 回転電機の回転子構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石内部配置型の回転子において永久磁石の端部に空間を設けて漏れ磁束を低減する構成にあっては、永久磁石を支持するロータコアがこれら永久磁石および空間によって周方向に複数分割され、回転子の強度が低下する。そこで、漏れ磁束を最大限低減し、合わせて回転子全体の強度を高めることができる回転子構造を提案する。
【解決手段】隣り合う2個の永久磁石3a,3bの端部5,5にまたがるよう空間6を設け、永久磁石3a,3bの漏れ磁束を遮断する。永久磁石3a,3bに挟まれたロータコア2のヨーク4のうち、空間6と隣接するヨーク部位には、ヨーク4の径方向移動を拘束する爪部7を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機の内部で高速回転する回転子の強度を高めるための技術、特に、遠心力および界磁から受ける磁力に対して強度上有利な回転子の構造に関するものである。
同期型の回転電機においては、回転子の表面に永久磁石を配置する表面配置型(SPM:Surface. Permanent Magnetic)構造よりも、回転子の内部に永久磁石を多数埋設する内部配置型(IPM:Interior Permanent Magnetic)構造を採用することで磁束を増加することが可能となり、出力が向上する。このような内部配置型の回転子構造としては従来、例えば特許文献1および特許文献2に記載のごときものが知られている。
特許文献1では、回転子の外径側に固定子を配置してこの回転子をインナロータとしたラジアルギャップ型の回転電機において、永久磁石の表面に空隙や空間を設けて、永久磁石端部の漏れ磁束を抑制し、回転子のトルクが低下することを防止する。
特許文献2では、回転子の内径側に固定子を配置してこの回転子をアウタロータとしたラジアルギャップ型の回転電機において、永久磁石の表面に空隙や空間を設けて、永久磁石端部の漏れ磁束を抑制し、回転子のトルクが低下することを防止する。
特開2000−060038号公報 特開2002−356190号公報
しかし、上記従来のような回転子構造にあっては、以下に説明するような問題を生ずる。 つまり円筒形状のロータコア内部に永久磁石を配列しているため、隣り合う2個の永久磁石に挟まれたロータコアのヨークと、このヨークの隣りに位置するヨークとを、同一材料で一体に結合するよう形成するものの、当該結合部分が強度上の弱点となる。
しかも、永久磁石の表面に空隙や空間を設けた特許文献1および特許文献2に記載の回転子構造では、上述したヨーク同士の結合部分が益々細くなって強度上の弱点になる、という弊害が顕著になる。
この問題につき図7に沿って説明する。
図7は、特許文献1や特許文献2に開示されたごとき従来の回転子構造を、回転子の軸線方向からみて示す横断面図である。
内部配置型の回転子Aは、円筒形状のロータコアBと、ロータコアB内部に埋設された永久磁石C(C1,C2,C3・・・)と、ロータコアBと結合する図示しないロータ出力軸とを具える。ここで、隣り合う2個の永久磁石C1および永久磁石C2を、径方向に延在する規準線に関して線対称となる「ハの字」に配列する。また隣り合う2個の永久磁石C2および永久磁石C3を、径方向に延在する規準線に関して線対称となる「ハの字」に配列する。永久磁石Cの外径側端部Dには空間Eを設ける。永久磁石Cの内径側端部Fには空間Gを設ける。
ロータコアBは永久磁石Cによって周方向に区切られる。隣り合う永久磁石C1,C2に挟まれたロータコアB部分をヨークHとする。永久磁石C1と、永久磁石C1からみて永久磁石C2とは反対側で隣り合う永久磁石C3に挟まれたロータコアB部分をロータコア部位Iとする。これらヨークHおよびロータコア部位Iを、回転子Aの外径側では結合部分Jで一体に結合し、内径側では結合部分Kで一体に結合する。
結合部分Iと結合部分Kは、肉厚が薄いため強度上の弱点となる。したがって、回転子Aを高回転で運転する場合には、強い遠心力が作用してヨークHが外方に飛散するという懸念が生じる。また大トルクで運転する場合には、回転子Aの径方向に設けた固定子界磁との吸引力によって、ヨークHまたはロータコア部位Iが径方向に飛散するという懸念が生じる。そして自動車の動力源として回転電機を採用するにあたり、小型軽量かつ高回転大トルクの回転電機が要求されているもとでは、上述の遠心力および吸引力に由来する回転子の耐久性課題が深刻になる。
しかも、結合部分Jと結合部分Kとは肉厚が薄いとはいえ、永久磁石の端部に近いことから漏れ磁束が若干生じている。したがって、この漏れ磁束を解消して出力トルクの向上を図る余地がある。
本発明は、上述の実情に鑑み、遠心力および吸引力に対する回転子の強度を高め、さらには、漏れ磁束をより一層低減して出力トルクを益々大きくすることができる回転電機の回転子構造を提案するものである。
この目的のため本発明による回転電機の回転子構造は、請求項1に記載のごとく、
回転子のロータコア内部に周方向に複数の永久磁石を配設し、隣り合う2個の前記永久磁石の端部同士が最も接近する前記ロータコア部分には、該端部同士にまたがる空間を設けた回転電機の回転子において、
該回転子を軸線方向からみたときに、前記隣り合う2個の永久磁石に挟まれた前記ロータコアのヨークのうち前記空間と隣接するヨーク部位には、該ヨークの径方向移動を拘束する爪部を設けたことを特徴としたものである。
かかる本発明の構成によれば、隣り合う2個の永久磁石の端部同士にまたがる空間を設けたことから、上述した図7に示す結合部分J,Kを設けることがない。したがって永久磁石の端部に生じる漏れ磁束を大幅に低減することができ、出力トルクの向上を図ることができる。
また、結合部分J,Kを撤廃したために懸念される回転子の強度の低下は、隣り合う2個の永久磁石に挟まれたロータコアのヨークに、このヨークの径方向移動を拘束する爪部を設けたことにより解消する。つまり永久磁石の端部同士にまたがって設けた上述の空間に隣接するヨーク部分には爪を設け、この爪をこれら2個の端部に係止するため、ヨークの径方向移動を防止することができる。
したがって、内部配置型の回転子構造に特有の問題であるロータコアの強度の確保と、漏れ磁束の抑制という2つの課題を同時に解決し、高回転かつ大トルクを出力する回転電機の運転に資することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例になる回転子構造を、軸線方向からみた状態を示す横断面図である。
この実施例は、固定子と回転子とを回転子の径方向に配置したラジアルギャップ構造の回転電機に係る。
回転子1は、中空円筒形状のロータコア2を具える。ロータコア2は薄板鋼板を軸線方向に積層してなる。あるいは磁性材料を圧粉成形してもよい。ロータコア2内部には、複数個の永久磁石3を、周方向に配列する。ここで隣り合う2個の永久磁石3a,3bに着目すると、これら隣り合う2個の永久磁石3a,3bを、径方向に延在する規準線Kに関して線対称となるようロータコア2内部に配設して対とする。
具体的には永久磁石3a,3bを「ハの字」の対に配置し、この対を構成する永久磁石3a,3b同士の間隔を、径方向外方では広く、径方向内方では狭くする。
隣り合う2個の永久磁石3a,3bの端部5同士が最も接近するロータコア2の内径側部分には漏れ磁束を抑制するための空間6を設ける。空間6は永久磁石3aの端部5と永久磁石3bの端部5とにまたがって配置されることから、最も効果的に漏れ磁束を抑制することができる。
ここで付言すると、同じ空間であっても図7に示すように空間Gにあっては、結合部分Kを設けていることから、空間Gが端部同士にまたがっておらず、漏れ磁束が結合部分Kを通過してしまい、漏れ磁束を効果的に抑制することができない。
また、同じ空間であっても図7に示すように空間Eにあっては、端部に接触して結合部分Jを設けていることから、漏れ磁束が結合部分Jを通過してしまい、漏れ磁束を効果的に抑制することができない。
説明を図1に戻すと、板状の永久磁石3a,3bには、厚み方向(短辺方向)に着磁しておき、これら永久磁石3a,3bに挟まれたロータコア2のヨーク4に向けて同極になす。
そして、回転子1の外径側に設けた図示しない固定子の界磁との関係で、ヨーク4を通過する磁束量を大きくする。
略三角状のヨーク4のうち、空間6に隣接するヨーク部位には爪部7を設ける。
爪部7は、周方向両側にある端部5,5に係止して、ヨーク4が径方向に移動しないように拘束する。
なお図2には、図1に示す爪部7と外観上共通する構成を拡大して示す。
図1および図2に示すように爪部7は二等辺三角形状の頂点になるヨーク部位に位置する。
そして爪部7の形状を、永久磁石3の端部5を形成する直角部分と同一の隅角として、爪部7とヨーク4との接合箇所をこれら隅角に挟まれて基準線Kに対し垂直方向に狭隘として、端部5,5を係止することから、三角形状のヨーク4が永久磁石3から離れるよう外径方向に移動することを規制する。逆に言えば、もし当該三角形状の頂点に爪部7がない場合、三角形状のヨーク4は当該二等辺三角形状の2辺を形成する永久磁石3から離れ易くなる。
また二等辺三角形状のヨーク4が永久磁石3を内径方向に押し抜くよう移動しようとしても、回転子1自身のアーチ効果により、内径方向に移動することを規制する。
かくしてヨーク4は径方向に移動しないように拘束される。
図1および図2に示すように永久磁石3a,3bは「ハの字」配置されるところ、これら永久磁石3a,3b同士の間隔が最も狭い端部5,5に、ヨーク4の爪部7を係合したことから、遠心力によってヨーク4に径方向外向きの力が作用しても、ヨーク4は当該径方向外向きの力に対抗することができる。また、径方向内向きの力が作用しても、当該径方向内向きの力に対抗することができる。
したがって、上述した第1実施例では、ヨーク4が径方向に移動しないよう回転子1の強度を確保することができる。
次に本発明の第2実施例について説明する。
図2は、第2実施例になる回転子11の横断面を展開し、その一部を拡大して示す周方向展開図である。
この第2実施例も固定子と回転子とを回転子の径方向に配置したラジアルギャップ構造の回転電機に係る。
そして漏れ磁束を抑制するための空間を、内径側のみならず外径(固定子)側にも配置した回転子構造であるため基本構造は上述した第1実施例と共通する。そこで共通する構成には同一符号を付して説明を省略し、付加した構成については新た符号を付して説明する。
この第2実施例では、回転子の内径側および外径側の双方に空間6,9を設けたことを特徴とする。
回転子11を図2に示すように軸線方向からみたときに、永久磁石3a,3bは1の対3cを構成する。この対3cは周方向に複数配設される。1の対3cと隣り合う他の対3cとに挟まれたロータコア部位8を、径方向内側では広く径方向外側では狭くする。図2中、矢で示す「径方向固定子側」は径方向外側である。ロータコア8およびヨーク4は周方向(図2紙面の横方向)に交互に配設されてロータコア2を構成する。
ロータコア2のうち径方向内側には前述した空間6を設ける。
ロータコア2のうち径方向外側にはさらに空間9を設ける。空間9は、ロータコア部位8のうち上記の狭くしたロータコア部位8sに隣接する2個の永久磁石3aの端部10と永久磁石3bの端部10にまたがる。
この空間9に隣接する上記の狭くしたロータコア部位8sには爪部12を設ける。
爪部12も前述した爪部7と同様の機能を具える。そして、爪部12の周方向両側にある永久磁石3の端部10,10に係止して、端部10を介して爪部12とは反対側にあるヨーク4が径方向に移動しないように拘束する。
この第2実施例によれば、空間9は永久磁石3aの端部10と永久磁石3bの端部10とにまたがって配置されることから、最も効果的に漏れ磁束を抑制することができる。つまり、図7に示す従来例では結合部分Jおよび結合部分Kとは肉厚が薄いとはいえ、永久磁石の端部に近いことから漏れ磁束が若干生じていた。これに対し、図2に示す第2実施例では空間9によって、狭くしたロータコア部位8sが隣り合うヨーク4と全く結合しない。したがって、端部10における漏れ磁束を大いに解消して出力トルクの向上を図ることができる。
ロータコア部位8のうち、空間9および爪部12から遠い位置にあって両側の空間6,6に隣接する部位には、爪部13をそれぞれ設ける。爪部13は端部5を形成する直角部分と同一の隅角を具えてこの端部5に係止する。
また、ヨーク4のうち、空間6および爪部7から遠い位置にあって両側の空間9,9に隣接する部位には、爪部14をそれぞれ設ける。爪部14は端部10を形成する直角部分と同一の隅角を具えてこの端部10に係止する。
上述した爪部7、12、13、14は、第1実施例と同様に、ヨーク4が径方向外側に飛び出すことを防止する。つまり、遠心力によってヨーク4に径方向外向きの力が作用するとき、ヨーク4の爪部7は当該径方向外向きの力に対抗する。また遠心力および上述した爪部7によって永久磁石3に径方向外向きの力が作用するとき、爪部7、12、13、14が永久磁石3に係合してヨーク4が径方向外向きに飛び出すことを防止する。
永久磁石3bおよび3aは、空間6と空間9との間を長手方向として配置した板状であり、この長手方向とは垂直な厚み方向に着磁される。そして、永久磁石3bおよび3aをヨーク4に向けて同極にする。回転子11の径方向外方には図示しない固定子コアを配置し、インナロータ構造とする。固定子コアを上述したヨーク4に指向させる。あるいは図2の他、固定子を径方向内方に配置したアウタロータ構造としてもよい。
ここで付言すると、固定子近傍にある空間9と固定子から離れて位置する空間6とのうち、離れて位置する前記空間6を、図2に示すように軸線方向に延在する孔としてもよいこのように孔とすることで、この孔を区画する結合部分15が、隣り合うヨーク8,8同士を結合する。したがって、回転子11の強度を益々確保することができる。しかも、結合部分15の両端にある1対の永久磁石3cはヨーク4に向けて同極に配置しているため、結合部分15で漏れ磁束が生じることはない。
なお図には示さなかったが、図2において空間9を軸線方向に延在する孔としてもよい。
次に本発明の第3実施例について説明する。
図3は、第3実施例になる回転子21の横断面を展開して示す周方向展開図である。
この第3実施例も固定子と回転子とを回転子の径方向に配置したラジアルギャップ構造の回転電機に係る。
そして漏れ磁束を抑制するための空間を、内径側のみならず外径(固定子)側にも配置した回転子構造であるため基本構造は上述した第1実施例と共通する。そこで共通する構成には同一符号を付し、付加した構成については新た符号を付して説明する。
この第3実施例では、回転子の外径側および内径側の双方に空間6,9を設ける。そしてヨーク4のうち径方向内側の空間6に隣接する部分に設けた爪7と比較して、ロータコア部位8のうち径方向外側の空間9に隣接する部分に設けた爪部22を大きくしたことを特徴とする。
図3は、第3実施例の回転子を軸線方向からみた状態を示す横断面図である。
周方向で隣り合う永久磁石3aおよび永久磁石3bは、径方向に延在する規準線Kに関して線対称となるようロータコア2内部に配設して対3cとする。そして対3cをなす永久磁石3a,3b同士の間隔を、径方向外方では広く、径方向内方では狭くする。
ロータコア2には、対3cをなす永久磁石3a,3bの径方向内側端部にまたがる空間6を設け、対3cをなす2個の永久磁石3a,3bに挟まれたヨーク4のうち空間6と隣接するヨーク部位には前述した第1実施例(図1)と同様の爪部7を設ける。
図3に示すように対3cを周方向に複数対配置する。周方向で隣り合う対3c,3c同士に挟まれたロータコア部位8を、径方向外方では広く径方向内方では狭くする。狭くしたロータコア部位8sに隣接する2個の永久磁石3の端部10,10にまたがる空間9を設ける。空間9に隣接する狭くしたロータコア部位8sには爪部22を設ける。
爪部22は、爪部7と比較して径方向に肉厚に形成され、ロータコア部位8と端部10とが径方向に離れないよう強固に連結する。
図4には、第3実施例を拡大して示す。
ロータコア部位8のうち、空間9および爪部22から遠い位置にあって両側の空間6,6に隣接する部位には、爪部13をそれぞれ設ける。爪部13は端部5を形成する直角部分と同一の隅角を具えてこの端部5に係止する。
また、ヨーク4のうち、空間6および爪部7から遠い位置にあって両側の空間9,9に隣接する部位には、爪部14をそれぞれ設ける。爪部14は、端部5とは反対側の端部10を形成する直角部分と同一の隅角を具えてこの端部10に係止する。
上述した爪部7、12、13、14は、図2に示す第2実施例と同様に、ヨーク4が径方向外側に飛び出すことを防止する。つまり、遠心力によってヨーク4に径方向外向きの力が作用するとき、ヨーク4の爪部7は当該径方向外向きの力に対抗する。また遠心力および上述した爪部7によって永久磁石3(3a,3b,3c)に径方向外向きの力が作用するとき、爪部7、12、13、14が永久磁石3に係合してヨーク4が径方向外向きに飛び出すことを防止する。
図3に示す第3実施例では、回転子21の径方向外方に図示しない固定子を設け、固定子のコアをヨーク4に指向させてインナロータ構造とする。
永久磁石対3cおよび固定子間にはギャップを介して磁気回路が形成されるので、空間9をギャップに向けて開放し、漏れ磁束を解消する。
これにより、回転子21のトルク増大を図ることができる。
また、固定子から離れて位置する空間6は、ロータコア2に設けた軸線方向に延在する孔とし、この孔を区画する結合部分15が隣り合うヨーク8,8同士を結合する。
次に本発明の第4実施例について説明する。
図5は、第4実施例になる回転子31を、軸線方向からみた状態を示す横断面図である。
この第4実施例も固定子と回転子とを回転子の径方向に配置したラジアルギャップ構造の回転電機に係る。
そして漏れ磁束を抑制するための空間を、内径側および外径(固定子)側にも配置した回転子構造であるため基本構造は上述した第3実施例と共通する。そこで共通する構成には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。
回転子31の径方向外方には図示しない固定子を設け、回転子31をインナロータとする。ロータコア2内部に設けた永久磁石3(3a,3b,3c)は、円弧面を具えた板状とする。つまり、永久磁石対3cがヨーク4を包むような形状および配置として、ヨーク4に接触する永久磁石3の面積を大きくする。この第4実施例では前述した第1〜第3実施例における「ハの字」状の永久磁石対3cと比較して、ヨーク4を通過する磁束量を大きくして大トルク運転に資することができる。
このように構成しても、本発明の効果である、漏れ磁束を大幅に解消し、かつ強度上有利な回転子構造を実現することができる。
次に本発明の第5実施例について説明する。
図6は、第5実施例になる回転子41を、軸線方向からみた状態を示す横断面図である。
この第5実施例も固定子と回転子とを回転子の径方向に配置したラジアルギャップ構造の回転電機に係る。
そして漏れ磁束を抑制するための空間を、内径側および外径(固定子)側にも配置した回転子構造であるため基本構造は上述した第3実施例と共通する。そこで共通する構成には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。
回転子41の径方向内方には図示しない固定子を設け、回転子41をアウタロータとする。そしてロータコア2内径側にヨーク4を設ける。このように構成しても、本発明の効果である、漏れ磁束を大幅に解消し、かつ強度上有利な回転子構造を実現することができる。
ところで上述した各実施例によれば、回転子1,11,21,31,41のロータコア2内部に周方向に複数の永久磁石3を配設し、隣り合う2個の永久磁石3a,3bの端部5,5同士が最も接近するロータコア2の部分には、これら端部5,5同士にまたがる空間6を設けた。
そして、回転子1を軸線方向からみたときに、これら隣り合う2個の永久磁石3a,3bに挟まれたロータコア2のヨーク4のうち空間6と隣接するヨーク部位には、ヨーク4の径方向移動を拘束する爪部7を設けた。
これにより、永久磁石3a,3bの端部5,5に生じる漏れ磁束を大幅に低減することができ、磁気回路の主磁束が増大して出力トルクの向上を図ることができる。
また、爪部7がヨーク4と端部5,5とを径方向移動不能に連結して、ヨーク4の径方向移動を防止することができる。
したがって、内部配置型の回転子構造に特有の問題であるロータコアの強度の確保と、漏れ磁束の抑制という2つの課題を同時に解決し、高回転かつ大トルクを出力する回転電機の運転に資することができる。
具体的には、回転子1を軸線方向からみた図1に示すように、隣り合う2個の永久磁石3a,3bを、径方向に延在する規準線Kに関して線対称となるようロータコア2内部に配設して対3cとし、対3cをなす永久磁石同士3a,3bの間隔を、径方向外方では広く、径方向内方では狭くする。これにより対3cをなす永久磁石3a,3bの径方向内側端部5,5同士が最も接近する。これら端部5,5にまたがる空間6を設け、対3cをなす2個の永久磁石3a,3bに挟まれたヨーク4のうち空間6と隣接するヨーク部位には爪部7を設ける。
これにより、漏れ磁束を大幅に低減して強度上有利な回転電機を実現することができる。
あるいは、回転子41を軸線方向からみた図6に示すように、隣り合う2個の永久磁石を3a,3bを径方向に延在する規準線Kに関して線対称となるようロータコア2内部に配設して対3cとし、対3cをなす永久磁石3a,3b同士の間隔を、径方向内方では広く、径方向外方では狭くする。これにより対3cをなす永久磁石3a,3bの径方向外側端部5,5同士が最も接近する。これら端部5,5にまたがる空間6を設け、対3cをなす2個の永久磁石3a,3bに挟まれたヨーク4のうち空間6と隣接するヨーク部位には爪部7を設ける。
さらに回転子41には図6に示すように、対3cを周方向に複数対配置し、隣り合う対3c,3c同士に挟まれたロータコア部位8を、径方向外方では広く径方向内方では狭くし、この狭くしたロータコア部位8sに隣接する2個の永久磁石端部10,10にまたがる空間9を設ける。空間9に隣接する狭くしたロータコア部位8sには爪部12を設ける。
このように永久磁石3の両端5,10にそれぞれ空間6,9を設けることにより、漏れ磁束を最大限低減して回転電機の運転効率を高くすることができる。また回転子11,21,31も同様に永久磁石3の両端5,10にそれぞれ空間6,9を設けた構造であり、同等の効果を奏する。
また図3〜図6に示す各実施例においては、固定子(図示せず)と向かい合うヨーク4を挟む永久磁石対3cを、ヨーク4に向けて同極とする。そして固定子近傍にある空間9と固定子から離れて位置する空間6とのうち、離れて位置する空間6を、ロータコア2に設けた軸線方向に延在する孔としたことから、
孔を区画する結合部分15が隣り合うロータコア部位8,8を連結する。したがって、漏れ磁束の低減効果を最大限享受して、さらに回転子の強度を高めることができる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨に逸脱しない範囲において種々変更が加えられうるものである。例えば回転子の外周を高強度かつ軽量の補強材、具体的にはケブラー繊維、グラスファイバー繊維またはカーボン繊維からなる補強材で囲繞して、回転子の強度を更に高めてもよい。また本発明の基本構成は、図には示さなかったが回転子と固定子とを軸方向に配置したアキシャルギャップ構造の回転電機にも適用可能である。
本発明の第1実施例になる回転子構造を示す横断面図である。 本発明の第2実施例になる回転子構造を示す展開図である。 本発明の第3実施例になる回転子構造を示す横断面図である。 同実施例を拡大して示す横断面図である。 本発明の第4実施例になる回転子構造を示す横断面図である。 本発明の第5実施例になる回転子構造を示す横断面図である。 従来一般の回転子構造を示す横断面図である。
符号の説明
1,11,21,31,41 回転子
2 ロータコア
3,3a,3b,3c 永久磁石
4 ロータコアのヨーク
5 永久磁石端部
6 空間
7 爪部
8 ロータコアの部位
9 空間
10 永久磁石端部
12 爪部
13,14 爪部
15 結合部分

Claims (5)

  1. 回転子のロータコア内部に周方向に複数の永久磁石を配設し、隣り合う2個の前記永久磁石の端部同士が最も接近する前記ロータコア部分には、該端部同士にまたがる空間を設けた回転電機の回転子において、
    該回転子を軸線方向からみたときに、前記隣り合う2個の永久磁石に挟まれた前記ロータコアのヨークのうち前記空間と隣接するヨーク部位には、該ヨークの径方向移動を拘束する爪部を設けたことを特徴とする回転電機の回転子構造。
  2. 請求項1に記載の回転電機の回転子構造において、
    該回転子を軸線方向からみたときに、前記隣り合う2個の永久磁石を、径方向に延在する規準線に関して線対称となるよう前記ロータコア内部に配設して対とし、該対をなす永久磁石同士の間隔を、径方向外方では広く、径方向内方では狭くし、
    該対をなす永久磁石の径方向内側端部にまたがる前記空間を設け、該対をなす2個の永久磁石に挟まれた前記ヨークのうち前記空間と隣接するヨーク部位には前記爪部を設けたことを特徴とする回転電機の回転子構造。
  3. 請求項1に記載の回転電機の回転子構造において、
    該回転子を軸線方向からみたときに、前記隣り合う2個の永久磁石を、径方向に延在する規準線に関して線対称となるよう前記ロータコア内部に配設して対とし、該対をなす永久磁石同士の間隔を、径方向内方では広く、径方向外方では狭くし、
    該対をなす永久磁石の径方向外側端部にまたがる前記空間を設け、該対をなす2個の永久磁石に挟まれた前記ヨークのうち前記空間と隣接するヨーク部位には前記爪部を設けたことを特徴とする回転電機の回転子構造。
  4. 請求項3に記載の回転電機の回転子構造において、
    前記対を周方向に複数対配置し、
    該回転子を軸線方向からみたときに、隣り合う対同士に挟まれたロータコア部位を、径方向外方では広く径方向内方では狭くし、該狭くしたロータコア部位に隣接する2個の永久磁石端部にまたがる前記空間を設け、該空間に隣接する前記狭くしたロータコア部位には前記爪部を設けたことを特徴とする回転電機の回転子構造。
  5. 請求項4に記載の回転電機の回転子構造において、
    同極に向かい合って配置された隣り合う2個の永久磁石の端部同士にまたがる前記空間は、ロータコアに設けた軸線方向に延在する孔であることを特徴とする回転電機の回転子構造。

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