JP2007240416A - 足付指標及びその製造方法とその足付指標を用いた表示板 - Google Patents

足付指標及びその製造方法とその足付指標を用いた表示板 Download PDF

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Abstract

【課題】 安いコストで形成でき、厚みが厚く複雑な形状も形成できて、取付強度も強い足付指標を提供する。
【解決手段】 樹脂からなり、指標の形状を形成した凹部41を有する電鋳母型40に導電性金属被膜51を設けて電鋳メッキを行い、凹部41に金属を析出させて第1次指標ブランク50Aを形成し、この第1次指標ブランク50Aと電鋳母型40を研削加工又は切削加工を行って第1次指標ブランク50Aに四角形状の足52bを設けた第2次指標ブランク50Bを形成し、その後に第2次指標ブランク50Bを電鋳母型40から剥離して、剥離した第2次指標ブランク50Bに仕上げメッキを行って足付指標を得る。
【選択図】 図14

Description

本発明は、指標として用いる足付の指標とその製造方法、及び、その足付指標を用いた表示板に関する。
携帯時計などにおいては、従来から時字などを示す植字方式の足付指標が時計用表示板に取付けられて用いられてきている。これは、足付指標が金属からできて、金属装飾により貴金属感が現れて高級感を感じさせること、また、足付指標に厚みがあるため時計用表示板に立体感が現れて装飾感が高められること、また、表示板との強い固定力が得られて容易に指標が脱落しないこと、などの理由による。また、携帯時計以外においても、高価な銘板や表示パネルなどに植字方式の足付指標が用いられているのを見ることができる。これら従来の足付指標は、一般に、2本の細い足を有して表示板の小孔に挿嵌してカシメ方式で固定する方法を取っている。以下、従来の足付指標の形状や製造方法などについて時計用表示板に用いられる足付指標を例に取って説明する。従来の足付指標の製造方法を示す技術の一つとして、下記の特許文献1は開示された技術を見ることができる。
公開実用新案公報 昭52−167063号公報
上記特許文献1に示された技術の一実施例を図22、図23を用いて説明する。図22は特許文献1に示されたところの足付指標である植字の斜視図を示しており、図23は図22に示された植字の制作方法を示した抜型と材料の縦断面図を示している。図22より、植字5は時計用の時字で、表面側には段部2を持ち、裏面側には2本の細い足を持っている。この2本の細い足3は、図23に示すように、裏面から垂直に突出して植字5と一体になって形成されている。この植字5はプレス加工によって形成するが、図23に示すように、上型10と下型11とで構成されたプレス金型で金属板をプレスして、2本の細い足3と段部2とを押し出して植字ブランク1を成形する。そして、その後に抜型(切断型)でA−A’とB−B’を切断することによって植字5を形成している。
この様にして形成した植字5は図24に示す構造を取って時計用表示板に固定される。図24は植字を時計用表示板に固定したところの構造を示す拡大断面図を示している。図24に示すように、時計用表示板9には植字5の2本の足3を挿嵌する小孔9aが2個(植字1個に対して2個の小孔)設けられている。植字5の表示板9への固定方法は、植字5の2本の足3を表示板9の2個の小孔9aに挿嵌した後、カシメ機でもって足3の先端を叩いて潰すことによって植字5を表示板9に固定している。また、場合によっては足3の先端潰した所に接着剤を塗布して更なる固定力を確保することも行われている。
ここで、時計用表示板は0.3〜0.5mm厚みの真鍮板やリン青銅板、洋白板などの材料が主に用いられている。また、ソーラーセル用の表示板になるとプラスチック板が主に用いられる。これに対して、植字は、厚みが0.3〜0.5mm、足の外径φが約0.2〜0.35mm、足の長さが0.35〜0.7mmの寸法を取っている。
以上のような構造を取った従来の植字は次のような問題を有する。第1の問題としては、切削などの後加工が簡単にできない。これは、植字の上面や側面、あるいは斜面などをダイヤモンドバイトで切削して光沢のある綺麗な面に仕上げたいと思っても、厚みが薄いこと、足が細いこと、植字の形状が複雑であることなどによって切削する上でのチャック
に掴持する部位が取れないことによる。このため、切削加工を行う時は加工治具に接着剤で植字を接着固定して切削する方法も取られている。しかしながら、この方法は後工程での剥離作業を必要とし、手間の掛かる作業となっていた。また、剥離が不十分による後工程での装飾メッキでシミが発生する問題も生じ、歩留まりを悪くする要因にもなっていた。
第2の問題としては、複雑な加工ができないために植字の形状そのものがシンプルな形状しかできず、丸みのある曲面的な形状を出して装飾性を更に高めることが難しかった。
第3の問題としては、ダイヤモンドバイトで切削した面は綺麗な光沢が現れるが、切削出来ない面は光沢が現れず、全体的に光沢の出た植字は得られなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みて成されたもので、厚みを有して、光沢を有して、丸みのある曲面的な形状が得られて、貴金属感と立体感のある装飾性の高い高級感を有し、且つ、足の形成及び足付指標の表示板への取付けが容易となる足付指標と、その製造方法を得ることを目的とするものである。
上記の課題を解決するための手段として、本発明の請求項1に記載の足付指標の特徴は、樹脂からなる電鋳母型を用いて電鋳メッキ方法で形成した第1次指標ブランクに研削加工または切削加工を行って指標の足を設けた第2次指標ブランクを形成し、その後に前記第2次指標ブランクを前記電鋳母型から剥離して形成したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の足付指標の特徴は、前記指標の足は横断面が四角形状をなすことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の足付指標の特徴は、前記電鋳母型は湿式メッキ方法によってメッキ金属が付着する樹脂からなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の足付指標の特徴は、前記電鋳母型はABS樹脂からなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の足付指標の特徴は、前記電鋳母型に導電性金属被膜を設けていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載の足付指標の特徴は、前記導電性被膜は銀、銅、ニッケルからなる金属の少なくとも1種からなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載の足付指標の特徴は、前記第2次指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型に加熱処理を施して行うことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載の足付指標の特徴は、前記第2次指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型を有機溶剤に浸漬して前記電鋳母型を溶解して行うことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項9に記載の足付指標の特徴は、前記第2次指標ブランクを前記電鋳母型から剥離した後に前記第2次指標ブランクに仕上げメッキを施すことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項10に記載の足付指標の製造方法の特徴は、電鋳母型を形成する
射出成形金型を製作する工程と、前記金型を用いて射出成形方法で樹脂からなる電鋳母型を形成する工程と、前記電鋳母型に導電性金属被膜を形成する工程と、前記電鋳母型に電鋳メッキ方法で厚メッキを行って第1指標ブランクを形成する工程と、前記第1指標ブランクに研削加工方法又は切削加工方法で指標の足を設けた第2指標ブランクを形成する工程と、前記第2指標ブランクを前記電鋳母型から剥離する工程と、前記電鋳母型から剥離した第2指標ブランクに仕上げメッキを行う工程と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項11に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記指標の足は横断面が四角形状をなすことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項12に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記電鋳母型は湿式メッキ方法によってメッキ金属が付着する樹脂からなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項13に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記電鋳母型はABS樹脂からなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項14に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記第2指標ブランクを形成する工程において前記指標の足の研削加工又は切削加工と同時に前記電鋳母型の研削加工又は切削加工を行うことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項15に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記指標の足加工は研削加工又は切削加工で行い、指標本体と足を含む総厚を加工する第1加工工程と、足のX方向又はY方向を加工する第2加工工程と、前記第2加工工程で未加工となった足のX方向又はY方向を加工する第3加工工程と、からなる3工程で加工したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項16に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記導電性被膜は銀、銅、ニッケルからなる金属の少なくとも1種からなることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項17に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記第2指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型に加熱処理を施して行うことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項18に記載の足付指標の製造方法の特徴は、前記第2指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型を有機溶剤に浸漬して前記電鋳母型を溶解して行うことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項19に記載の表示板は、足付指標を取付けた表示板であって、前記請求項1乃至9のいずれか1項に記載の足付指標を接着剤を介して取付けて形成したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項20に記載の表示板は、足付指標を取付けた表示板であって、前記請求項10乃至18のいずれか1項に記載の足付指標の製造方法によって形成した足付指標を接着剤を介して取り付けて形成したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項21に記載の表示板は、前記足付指標の足を前記表示板にカシメてあることを特徴とするものである。
発明の効果として、本発明の足付指標は、樹脂からなる電鋳母型を用いて電鋳メッキ方法で第1次指標ブランクを形成する。第1次指標ブランクは電鋳母型の形状が転写されて形成されることから、所望の形状の指標形状が得られる。丸みのある曲面形状の指標、複雑な形状の指標、その他種々の形状のバリエーションを得ることができる。そして、厚みのある指標が得られる。また、射出成形金型に鏡面加工を施すことによって電鋳母型は光沢面に仕上がり、転写によって第1次指標ブランクにも光沢のある指標表面が得られる。また、電鋳母型は量産可能であることから安いコストで形成することができる。また、本発明では、第1次指標ブランクが電鋳母型と一体になった状態で研削加工又は切削加工で指標の足を設けて第2次指標ブランクを形成する。研削加工又は切削加工する上で電鋳母型が第1次指標ブランクのチャッキングの役目を成すので研削加工又は切削加工が容易に出来、且つ、第1次指標ブランクにキズなどの品質的影響を及ぼさない。また、従来技術においては指標の足をチャッキングして切削加工などが行われたが、本発明においては指標の足をチャッキングする必要はないので、足の変形などは生じない。そして、第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離して足付指標を得る。製造工程数も短く、量産可能であるから安い製造コストで足付指標を得ることができる。
第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離する方法としては、電鋳母型に加熱処理を施して電鋳母型を柔らかくすると剥離が簡単に行える。また、電鋳母型を有機溶剤に浸漬して電鋳母型を溶解すると剥離が簡単に行える。何れの方法も一度に多量の処理が出来るので量産的でありコストも安くすることができる。
また、本発明においては、指標の足の横断面を四角形状に設定する。四角形状にすると研削加工又は切削加工を3工程で終わらすことができ、また、研削工具又は切削工具の形状を簡単な形状にすることができる。また、四角形状であると表示板の丸い取付け穴に挿嵌したときに隙間が発生し、その隙間に接着剤を流し込むことができるので、強固な接着強度を得ることができる。また、四角形状であると角がエッジ(鋭角)になっているので、表示板の取付け穴より多少大きくても取付け穴を削りながら挿嵌することができる。四角形状の許容寸法を広げることができる。
また、本発明においては、電鋳母型を湿式メッキ方法によってメッキ金属が付着する樹脂から形成すると、電鋳母型に無電解メッキ方法で導電性金属被膜を設けることができる。量産可能で短時間に導電性金属被膜を形成することができ、製造コストを安くできる。また、樹脂としてはABS樹脂を好適に選定する。ABS樹脂であると綺麗な表面のメッキ被膜が得られる。
また、本発明においては、電鋳母型に導電性金属被膜を設ける。これにより電鋳メッキが可能になり、また、綺麗な金属表面のある指標が得られる。また、この導電性金属被膜の金属材料として銀、銅、ニッケルからなる金属を好適な金属として設定する。これらの金属は電鋳メッキとの密着性も良好で、且つ、電鋳母型との密着力も得られる。これにより、第1次指標ブランクに研削加工又は切削加工を行うときに電鋳母型をチャッキングしても、第1次指標ブランクが電鋳母型から剥がれることなく加工が行える。
また、第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した後に第2次指標ブランクに仕上げメッキを施す。この仕上げメッキで指標の外観色調を決める。貴金属感や種々の金属色調のバリエーションを得ることができる。
次に、本発明の足付指標の製造方法は、射出成形金型を製作する工程と、樹脂からなる電鋳母型を射出成形する工程と、電鋳母型に導電性金属被膜を形成する工程と、電鋳母型に電鋳メッキを行って第1指標ブランクを形成する工程と、第1指標ブランクを研削加工方法又は切削加工方法で指標の足を設けて第2指標ブランクを形成する工程と、第2指標
ブランクを電鋳母型から剥離する工程と、電鋳母型から剥離した第2指標ブランクに仕上げメッキを行う工程とを有する。電鋳母型を樹脂でもって射出成形方法で形成すれば多量生産が可能で電鋳母型を安いコストで作ることができる。また、鏡面加工を施した金型からの転写で電鋳母型に光沢面を得ることができ、この光沢面は、電鋳母型で形成した第1次指標ブランクにも転写されて第1次指標ブランクにも光沢面が得られる。光沢のある指標が得られる効果を得る。
また、電鋳母型と第1次指標ブランクを一体化した状態で指標の足の研削加工や切削加工などを行うことができる。その時に、電鋳母型を第1次指標ブランクの固定治具(チャッキング)として使用することができるので、特別なチャッキングの治具を用意する必要もなく、且つ、安定した状態で第1次指標ブランクに加工を行うことができる。また、樹脂で形成した電鋳母型は切削加工などが容易であるから、第1次指標ブランクに足の加工を行うときに電鋳母型も一緒に加工を行うことができる。また、第1加工工程で足を含む指標の総厚を決める加工を行い、次に、第2加工工程で足のX方向またはY方向を加工する。そして、最後の第3加工工程で未加工となって足のX方向またはY方向を加工する。これにより、3工程で足が出来上がる。このような加工方法を取ることにより、少ない加工工程数で足付指標が製作でき、加工コストが安くできる。また、足の高さ寸法、幅寸法や指標の厚み寸法などの寸法管理もやり易くなる。
この様にして指標の足を設けた第2次指標ブランクを、次に、電鋳母型から剥離する。第2次指標ブランクの剥離は電鋳母型に加熱処理を行って電鋳母型を柔らかくすると剥離は容易にできる。また、電鋳母型を有機溶剤に浸漬して前記電鋳母型を溶解することによっても剥離は容易にできる。何れも第2次指標ブランクにキズを付けることなく簡単に剥離できる。また、これらの方法は量産可能であるから安い製造コストで生産できる。
そして、剥離した第2次指標ブランクに仕上げメッキを施す。各種の金属メッキを施すことができ、貴金属感や各種の色調を出すことができるので装飾性を高めると共に、装飾バリエーションを増やす効果を生む。
また、足付指標の形成工程として、射出成形による電鋳母型の形成、電鋳メッキによる第1次指標ブランクの形成、研削加工または切削加工による第2次指標ブランクの形成、第2次指標ブランクの電鋳母型からの剥離、第2次指標ブランクへの仕上げメッキ、と比較的短い工程で足付指標を形成することができる。また、それぞれの工程も量産可能であることから安いコストで製造することができる。
尚、指標の足の横断面が四角形状をなすこと、電鋳母型を湿式メッキ方法によってメッキ金属が付着する樹脂から形成すること、電鋳母型をABS樹脂から形成すること、導電性被膜を銀、銅、ニッケルからなる金属の少なくとも1種から構成すること、などの効果は前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明の表示板は以上述べた足付指標を用いて表示板を形成する。足付指標の足の横断面が四角形状をなすことから、表示板の丸い取付け穴(小孔)に挿嵌したときに隙間が発生し、その隙間に接着剤を流し込むことができるので、強固な接着強度を得ることができる。また、四角形状であると角がエッジ(鋭角)になっているので、表示板の取付け穴より多少大きくても取付け穴を削りながら挿嵌することができる。四角形状の寸法精度にバラツキが生じても使用出来る範囲を広く取ることができる。
また、指標の形状(表示板上に現れる指標の形状)は電鋳母型の形状を転写して形成する。丸味のある曲面形状や模様形状などの色々な形状が形成できることから、装飾バリエーションを豊富にすることができる。また、足付指標に貴金属感と光沢性が得られ、厚み
のある立体感が得られることから表示板に高級感が現れてくる。
更に、足付指標の足と表示板のカシメを行うと指標の取付け強度は更に一層強固になる。接着剤による固定とカシメによる固定とのダブル固定構造となるので取付け強度は尚一層強固になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図8を用いて説明する。ここで、図1は本発明の実施形態に係る足付指標の足側から見た斜視図を示している。また、図2は図1に示す足付指標の形成に用いる電鋳母型の斜視図を示している。また、図3は図2に示す電鋳母型を用いて足付指標の第2次指標ブランクを形成するまでの形成方法を説明する説明図で、図3の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した断面図、図3の(b)は電鋳メッキを行って第1次指標プランクを形成した断面図、図3の(c)は研削加工を行って第2次指標ブランクを形成した断面図を示している。また、図4は図3の(c)における研削加工の手順を説明する説明斜視図で、図5は図3の(c)に示す第2指標ブランクを電鋳母型から剥離するときの説明図、図6は図5に示す第2次指標ブランクの斜視図を示している。また、図7は本実施形態に係る足付指標を用いた時計用の表示板の平面図、図8は図7におけるD部の要部断面図と背面図を示しており、図8の(a)は要部断面図、図8の(b)は背面図を示している。
本実施形態に係る足付指標は時計用表示板に用いられる足付指標で、図1に示す形状をなしている。ここでの足付指標30Cは金属からなり、指標本体32a(表示板に取付けたときに表示板上に出る部分)と四角柱の形状をなす2本の足32bとから構成している。尚、図示はしていないが、表面には仕上げメッキ、例えば、Au、Pt、Pd、Rh、Crなどの金属、或いはこれらの金属を用いた二元合金金属などのメッキが施されている。2本の足32bは表示板に取付けられる足で、この足32bでもって表示板と固定するようになっている。足32bは正四角形の断面形状をなした四角柱の形状をなしている。
この足付指標30Cを製作するために、本実施形態では図2に示す電鋳母型を使用する。図2に示す電鋳母型20は樹脂からできていて、そのほぼ中央部に指標を形成するための凹部21を設けている。この凹部21の形状は図1に示す足付指標30Cの指標本体32aの形状と同じ形状、同じ大きさにできていて、凹部21の深さは足付指標30Cの厚みより少し深めに形成している。また、この凹部21の内面は光沢面に仕上げられていて、鏡面加工を施した射出成形金型から転写によって光沢面を得ている。電鋳母型20の大きさや厚みは形成する足付指標の大きさ、厚みを考慮して適宜に設定する。本実施形態においては、電鋳母型20に1個の凹部21を設けたが、場合によっては凹部を複数個形成することも可能で、形成する個数に応じて電鋳母型の大きさを設定すると良い。この電鋳母型20は本実施形態においてはABS樹脂で形成している。ABS樹脂は無電解メッキによってメッキ金属膜が樹脂表面に容易に付着する。この電鋳母型20には導電性金属被膜が設けられるが、電鋳母型20をABS樹脂から形成すると、導電性金属被膜は無電解メッキなる湿式メッキ法で容易に形成することができ、導電性金属被膜の形成コストを安くすることができる。また、導電性金属被膜の膜厚も均一な厚みにできるメリットも得る。この電鋳母型20は射出成型機と射出成形金型を用いて成形する。
次に、足付指標30Cは図3、図4に示す方法で形成する。最初に、図3の(a)において、電鋳母型20の凹部21の内面に導電性金属被膜31を形成する。これは、電鋳母型20をABS樹脂で形成していることから無電解メッキ方法で設けることができる。電鋳母型20の表面全体に導電性金属被膜を形成し、その後に不要とする部位をエッチング方法で剥離して必要な部位のみに導電性金属被膜を残す方法、予め導電性金属被膜が必要ない部位にマスキングを行い、必要とする部位のみに導電性金属被膜を形成する方法、な
どの方法で導電性金属被膜31を形成する。尚、図示はしていないが、電鋳母型20の上面20aの一部分に凹部21の導電性金属被膜31と接続した導電性金属被膜を電鋳メッキを行うための電極用として設けている。また、本発明においては、導電性金属被膜31の形成は必ずしも無電解メッキなる湿式メッキ法に限るものではない。真空蒸着法やスパッタリング法などの乾式メッキ法で形成しても良い。
導電性金属被膜31は導通性の良い金属材料が選ばれ、電鋳メッキとの密着性などを考慮するとCu、Ni、Agなどの金属が好適に選択することができる。これらの金属は導通性が良く、密着性も良い。この導電性金属被膜31は0.2〜1.0μmの範囲の厚みに設ける。
次に、図3の(b)において、電鋳メッキにて金属なる指標ブランク32を析出させて第1次ブランク30Aを形成する。この第1次指標ブランク30Aは導電性金属被膜31と指標ブランク32とで構成している。本実施形態の指標ブランク32はNi金属から形成しているが、Cuなどの金属を用いて指標ブランクを形成することもできる。この指標ブランク32の厚みは図1に示した足付指標30Cの足32bと指標本体32aの厚みを含めた総厚の厚みより厚く形成する。時計用の足付指標の総厚寸法は種類によって異なるが、概ね0.6〜1.0mmの寸法をなしている。メッキ槽内のメッキ浴液を撹拌しながら所要の厚みに至るまで電解メッキを行って指標ブランク32を得る。
次に、図3の(c)において、第1次指標ブランク30Aに研削加工を行って足32bを形成する。足32bを形成することによって指標ブランク32は足32bの部分と指標本体32aの部分とに分かれ、第2次指標ブランク30Bが形成される。図3の(c)において、32eは指標本体32aの下面に当たるが、指標本体32aの下面32eは研削面となる。尚、本実施形態においては研削加工方法で足32bを形成しているが、加工方法は研削加工に限るものではなく、切削加工でも良い。切削加工はエンドミルを使用し、フライス加工などで足32bを形成することができる。
ここでの研削加工は第1次指標ブランク30Aのみならず電鋳母型20も含めて同時に一緒に加工する。図3の(c)において、一点鎖線のPは加工前の電鋳母型20の形状部分を示したもので、Qは研削代又は切削代を表している。足32bの下面側も含めて削り取る。
図4は加工手順を示したものである。最初に、図4の(a)で、第1加工工程として、足32bの先端面を平坦に仕上げるためと足付指標の総厚を決めるためにY方向に第1次指標ブランク30Aと電鋳母型20を研削砥石を用いて所要の寸法でもって研削する。次に、図4の(b)で、第2加工工程として、研削砥石を用いてX方向またはY方向の何れか一方の方向を研削する。そして最後に、第3加工工程として、未加工部分、即ち、X方向またはY方向の未加工部分を加工して足32bを作り出す。X方向とY方向はどちらを先に研削しても構わない。また、X方向とY方向の研削砥石はそれぞれ一度に2面及び3面が研削できるよう整形した砥石を使用するのが良い。このように研削して所定の寸法の足32bが形成できる。足32bの正四角形の形状はこの研削工程で作り出す。ここで、研削加工を行う時に電鋳母型20を第1次指標ブランク30Aの固定治具として使用する。そして、電鋳母型20の下面(第1次指標ブランク30Aの反対側の面)を基準面にして加工寸法の寸法設定を行う。電鋳母型20の下面は平坦面をなすので、第1次指標ブランク30Aを安定状態で固定して研削加工が行える。また、寸法設定も容易で精度良く加工することができる。また、加工した電鋳母型20は2度と使えなくなるが、電鋳母型20は安いコストで量産できるので電鋳母型20の供給数量の問題は生じない。また、電鋳母型20を複数個並べて複数個の第1次指標ブランク30Aを一度に加工を行うことも可能である。一度に複数個の加工を行えば更なるコストダウン効果も生む。また、電鋳母型
20を大きくし、指標を形成する凹部を複数個設け、この電鋳母型を使用して電鋳メッキを行い、その後に、研削加工で足形成をすることで、より一層加工効率が上がりコストダウン効果を生む。
足32bの形成ができて第2次指標ブランク30Bが得られた所で、図5に示すように、第2次指標ブランク30Bを電鋳母型20から剥離する。剥離方法は、本実施形態においては、電鋳母型20に80°〜120°の熱を加えて柔らかくし、その柔らかくなった状態の時に第2次指標ブランク30Bと電鋳母型20を分離する方法を取っている。簡単に、そして綺麗に剥離することができる。尚、剥離方法はこの加熱方法に限るものではなく、電鋳母型20をアセトンなどの溶剤で溶かして剥離する方法なども用いることができる。
このようにして第2次指標ブランク30Bを電鋳母型20から剥離することによって図6に示す形状の指標が得られる。第2次指標ブランク30Bの指標本体32aの形状は電鋳母型20に彫り込んだ凹部21の形状と同じ形状のものが得られる。また、その大きさも同じになる。指標本体32aの形状は電鋳母型20に彫り込んだ凹部21の形状によって決まる。要望する形状を凹部21に設ければその形状の指標が得られる。本発明の製造方法を取れば色々な形状の指標を形成することができる。丸い曲面形状のもの、また、模様形状のもの、絵柄形状のものなど各種の形状のものが得られる。また、電鋳母型20の凹部21は光沢面をなしていることから、剥離した第2次指標ブランク30Bの指標本体32aの表面は光沢が現れる。そして、次の工程で仕上げメッキを施してもその光沢は消えることなくメッキ表面に光沢が現れる。
最後に、第2次指標ブランク30Bに仕上げメッキを行うことによって図1に示した足付指標30Cが得られる。
このようにして形成した足付指標30Cを表示板ブランクに取り付けて指標付の表示板を得る。図8は時計用の表示板を表したものである。表示板35は表示板ブランク36に時字なる足付指標30Cが取付けられた構成をなす。表示板ブランク36は真鍮板やリン青銅板、洋白板などの材料から形成されていて、表面は塗装やメッキなどの表面処理が施されて、また、模様なども設けられている。この表示板ブランク36は足付指標30Cを取付ける部位に2個の丸い小孔36aが設けられている。
図8に示すように、足付指標30Cの2本の足32bは表示板ブランク36の2個の小孔36aに挿嵌される。小孔36aは円形状であるのに対して、足付指標30Cの足32bは正四角形状である。このため、足32Bの周り4箇所に小孔36aと隙間が発生する。足32bと小孔36aとを接着剤37で固定したとき、接着剤37がその隙間に流れ込んで接着剤37溜まりとなり、その接着剤37の溜まりが有ることによって足32bと小孔36aとの接着強度をより強固にする。
また、本実施形態での足付指標30Cの足32bはNi金属の電鋳で形成している。従って、足32bの材料硬度は真鍮やリン青銅、洋白などで形成された表示板ブランク36の材料硬度より高い。今、足32bの外径が小孔36aの内径よりも僅かに大きい場合には足32bの四角い角(エッジ)で小孔36a内径部を削り込んで挿嵌する。このような場合には、足32bの四角い角(エッジ)が表示板ブランク36の材料に喰い込んでいるので更に強い固定強度が得られる。また、小孔36aと足32bとの係合寸法精度の許容範囲も広げられる効果も生む。
尚、本実施形態においては、足32bの長さと表示板ブランク36の厚みを同じにし、接着方法のみで足32bを固定する構造にしたが、足32bの長さを表示板ブランク36
の厚みより長くして接着剤で接着固定すると共に、更に、飛び出した足32bをカシメて固定する構造にすることもできる。接着方式とカシメ方式の2つの方式を用いた固定構造は非常に強固な固定力が得られる。
以上の形成方法を取った構成の足付指標30Cは電鋳母型20の形成、導電性金属膜被膜31の形成、電鋳メッキによる第1次指標ブランク30Aの形成、研削加工による第2次指標ブランク30Bの形成、電鋳母型20からの第2次指標ブランク30Bの剥離など量産製造が可能であるので安いコストで製作できる。
また、立体的で色々な指標形状が形成できるのでバリエーションの豊富な指標が得られる。また、光沢が出て、各種の金属メッキの色調が付与できるので表示板に取付けた時には貴金属感が生まれて装飾感も増して高級感の現れた表示板が得られる。
また、指標の固定も強固であるので高気圧時計用表示板としても使用できる。
本実施形態では時計用の足付指標を挙げて説明したが、本発明の足付指標は、時計以外の表示板や各種の銘板、各種の表札やパネルなどにも適用できるものである。
以下、実施例を説明する中で本発明の更に詳しい内容を説明する。最初に、実施例1に係る足付指標と足付指標を用いた表示板について図9〜図14を用いて説明する。ここで、図9は実施例1に係る足付指標を用いた表示板の平面図を示している。また、図10は図9におけるD部の要部断面拡大図、図11は図9における足付指標の足側から見た斜視図を示している。また、図12は図11に示した足付指標を形成するために用いる電鋳母型の斜視図、図13は図12に示した電鋳母型を成形するための射出成形型の主要構成部品の要部断面図を示している。また、図14は図11に示した足付指標を形成する主要工程を説明する説明図で、図14の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した工程、図14の(b)は電鋳メッキで第1次指標ブランクを形成した工程、図14の(c)は研削加工によって第2次指標ブランクを形成した工程、図14の(d)は第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した工程を示している。
実施例1に係る表示板55は時計用の表示板で、図9に示すように、表示板ブランク56に楔形状の時字を示す足付指標50Cを取付けた構成をなしている。表示板ブランク56はリン青銅板で形成しており、その表面には梨地模様をつけてNiメッキとAgメッキでもって表面を仕上げてある。また、Agメッキ表面にはAgメッキの変色を防ぐためクリヤー塗料が10μm厚前後塗布されている。また、この表示板ブランク56は足付指標50Cを取付ける部位に2個の丸い小孔56aを設けていて、その小孔56aに足付指標50Cの足52bを固定して取付けている。
足付指標50Cは、図11に示すように、2本の足52bと指標本体52aとから構成され、指標本体52aは一方端は幅が広く、他方の端は幅が狭くなった楔形状をなした形状をなしている。また、指標本体52aの表面(足52bが付いた面側の反対側の面側に当たり、表示板上に現れる面になる)は丸味を持った曲面形状をなしている。指標本体52aの厚みは約0.4mmの厚みをなしている。足52bは正四角形の角柱形状をなしている。足52bの長さは約0.55mmの長さを持っている。また、この足付指標50CはCu金属から形成しており、その表面にはNiメッキとAuメッキを施してある。そして、光沢面をなしている。
この足付指標50Cは図12に示す電鋳母型40を用いて形成する。電鋳母型40は、図12に示すように、その中央に凹部41を有しており、この凹部41の形状は足付指標
50Cの指標本体52aの形状と同じ形状、同じ大きさをなしており、凹部41の深さは足付指標50Cの総厚よりも僅かに大きい深さをなしている。また、この凹部41の内面は光沢面をなしており、鏡面加工した金型からの転写によって光沢を出している。この電鋳母型40はABS樹脂から形成しており、射出成形方法で成形している。
以降、足付指標50Cの形成方法を手順を追って説明する。最初に、ABS樹脂からなる電鋳母型40を成形する射出成形金型を製作する。射出成形金型の主要構成部品は、図13に示すように、固定型110と可動型100からなる。固定型110は成形機に取付かれて固定される。可動型100は矢印で示した方向、即ち、左右方向に移動して固定型110に対して前進、後退が行われる。ワークを成形するときは前進して、一点鎖線Rで示した如く、固定型110と密着して型締めされる。成形が終わると後退し、固定型110との間に所要の間隔距離が設けられてワークの搬出が行われる。可動型100の主要構成部品はキャビティ101と、その中に配設された中子102である。中子102の先端102aの形状は足付指標50Cの指標本体52aの形状と同じ形状をなして作られる。一方、固定型110の主要構成部品はキャビティ111である。固定型110と可動型100とが型締めされた時(一定鎖線Rで示した状態時)に固定型110のキャビティ111と可動型100のキャビティ101との間に空間112が設けられる。この空間112に樹脂がゲート(図中、省略してある)を介して充填され、電鋳母型40の形状が形成される。固定型110のキャビティ111と可動型100のキャビティ101とでもって電鋳母型40の外形形状が決まり、可動型100のキャビティ101に設けた中子102の先端102a形状でもって電鋳母型40の凹部41の形状が決まる。足付指標50Cの大きさや形状を変える場合は可動型100側の中子102を変えれば良く、電鋳母型40の外形形状を変える場合は固定型110のキャビティ111と可動型100のキャビティ101を変えれば良い。中子102、可動型100のキャビティ101、固定型110のキャビティ111は何れも取り替えがきるように交換可能構造をなしている。電鋳母型40の成形が終わると可動型100が後退する。その時、電鋳母型40は可動型100のキャビティ101側に付着した状態で固定型110のキャビティ111から離れる。可動型100のキャビティ101に付着した電鋳母型40は可動型100の静止時にノックアウトピン(図中では省略してある)で押し出されて可動型100から離脱する。以上のような構造の金型を製作することによって電鋳母型40を成形することができる。実施例1の中子102の先端102aは足付指標50Cの指標本体52aと同じ形状の丸味を持った楔形状に形成し、表面は鏡面加工を施している。尚、固定型110のキャビティ111と可動型100のキャビティ101の中に複数個のワークが成形できるように複数個取り構造にすることも可能である。
電鋳母型40の成形は、ABS樹脂をペレット化して成形機のホッパー内に入れ、シリンダー内で樹脂を熔解して、シリンダーの先端のノズルを介して金型のゲート内に樹脂を射出し、そして、金型のゲートを介して上記した固定型110のキャビティ111と可動型100のキャビティ101とで形成される空間112に樹脂を充填する。これによって、電鋳母型40が形成される。金型内からの電鋳母型40の取り出しは前述した通りである。
次に、この電鋳母型40を用いて足付指標50Cを形成する方法を図14を用いて説明する。最初に、図14の(a)に示すように、電鋳母型40の凹部41の内面に導電性金属被膜51を形成する。実施例1においては、導電性金属被膜51はCu金属膜から形成しており、真空蒸着法によって形成している。真空蒸着を行う場合は、真空蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力を、1×10−6〜5×10−5torr(1.33×10−4〜6.65×10−3Pa)の範囲の中で適宜に圧力を設定し、所定の膜厚が得られるまで蒸着を行う。膜厚は0.2〜1.0μmの範囲内で設ける。尚、真空蒸着法以外の方法としてはスパッタリング法やイオンプレーティング法などの方法で形成することができる
ので、適宜に選択すると良い。また、導電性金属被膜51は電鋳母型40をABS樹脂で形成しているので無電解メッキ方法で形成することもできる。尚、図示はしていないか、電鋳母型40の上面40aの一部分に凹部41の導電性金属被膜51と接続した導電性金属被膜を電鋳メッキを行うための電極用として設けている。凹部41の中の導電性金属被膜51や電極用の導電性金属被膜は蒸着金属膜を形成した後に不要とする部位をエッチング方法で剥離することによって必要な部位のみに導電性金属被膜を残すことができる。
次に、図14の(b)において、電鋳メッキにて電鋳母型40の凹部41の所に金属を析出させて指標ブランク52を設けて第1次指標ブランク50Aを形成する。この第1次指標ブランク50Aは導電性金属被膜51と指標ブランク52とで構成している。指標ブランク52は凹部41が完全に埋まる状態で、電鋳母型40の上面40aの面と面一になる程度に形成する。実施例1の指標ブランク52はCu金属で形成している。
Cu金属の指標ブランク52を形成する電鋳メッキ方法は次のようにして行う。メッキ浴液の組成は硫酸銅240〜250g/l、硫酸60〜75g/l、光沢剤適量で行い、陽極は電気銅を用いる。電鋳メッキ条件は浴温20°〜50°C、電圧1〜5V、電流密度5〜35A/dmで、噴射方式で浴液を撹拌しながら所要の時間(凹部41が埋まるまで)行う。
次に、図14の(c)において、第1次指標ブランク50Aに研削加工を行って足52bを形成する。足52bの形状は、図11に示すように、正四角形の角柱形状をなす。足52bを形成することによって指標ブランク52は足52bの部分と指標本体52aの部分とに分かれ、第2次指標ブランク50Bが形成される。尚、研削加工は第1次指標ブランク50Aのみならず電鋳母型40も同時に一緒に加工する。また、研削加工方法は前述の実施形態で説明した方法で行う。
次に、足52bの形成ができて第2次指標ブランク50Bが得られた所で、図14の(d)に示すように、第2次指標ブランク50Bを電鋳母型40から剥離する。剥離方法は、実施例1においては、電鋳母型40に80°〜120°の熱を加えて柔らかくし、その柔らかくなった状態の時に第2次指標ブランク50Bと電鋳母型40を分離する方法を取っている。簡単に、そして綺麗に剥離することができる。尚、剥離方法はこの加熱方法に限るものではなく、電鋳母型40をアセトンなどの溶剤で溶かして剥離する方法なども用いることができる。剥離した第2次指標ブランク50Bの指標本体52aの形状は電鋳母型40の凹部41の形状が転写されて、凹部41の形状と同じ形状の丸味を持った楔形状のものが得られる。また、凹部41の光沢面が転写されて指標本体52aには光沢のある表面が得られる。
最後に、剥離した第2次指標ブランク50Bに仕上げメッキを行う。仕上げメッキはNiメッキを施した後にAuメッキ施している。金金属色調を有した足付指標50Cが得られる。
以上の形成方法で形成した足付指標50Cは厚みがあって立体感が現れ、また、丸味を持って金色なる光沢色調が現れることから貴金属感が現れて高級感を感じさせる。また、足付指標50Cの頭部52aの丸味のある曲面形状は従来技術においてはなかなか形成できないものであったが、本発明の形成方法を取ることにより可能にすることができる。
表示板ブランク56と足付指標50Cとの取付けは、図10に示すように、表示板ブランク56の2箇所の小孔56aに足付指標50Cの2本の足52bを挿嵌し、接着剤57を塗布して小孔56aに足52bを接着固定し、更に、足52bの先端を叩いて潰し、小孔56aの周辺にカシメ52dを行っている。0.4mm厚みの表示板ブランク56の裏
面に飛び出した足52b(飛出し量0.15mm)を叩いてカシメている。円形の小孔56aに正四角形の足52bを挿入しているので足52bの周りに小孔56aと隙間が発生する。その隙間に接着剤57流れ込んで溜まり、その接着剤57の溜まりが有ることによって足52bと小孔56aとに強固な接着強度が得られる。更に、足52bのカシメを施しているので尚一層強固な固定強度が得られる。
また、足付指標50Cの形成方法は、電鋳母型40の形成、導電性金属膜被膜51の形成、電鋳メッキによる第1次指標ブランク50Aの形成、研削加工による第2次指標ブランク50Bの形成、電鋳母型40からの第2次指標ブランク50Bの剥離など何れも量産可能な形成方法を取っており、また、工程数も少ないことから足付指標50Cを安いコストで製作できる効果を得る。また、成形金型の固定型のキャビティ、可動型のキャビティを交換することで色々な大きさの電鋳母型を形成することができ、また、可動型の中子を交換することで色々な形状の足付指標を形成することができる。電鋳母型の大きさに応じて、或いは、足付指標の形状に応じてそれぞれ独立型を1個1個作る必要が無く、可動型と固定型の一対のキャビティと中子だけ各種用意すれば対応できる。成形金型のコストを安くできる効果も得る。
次に、本発明の実施例2に係る足付指標を図15〜図17を用いて説明する。ここで、図15は実施例2に係る足付指標の足側から見た斜視図を示している。また、図16は図15に示した足付指標を形成するために用いる電鋳母型の斜視図、図17は図15に示した足付指標を形成する主要工程を説明する説明図で、図17の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した工程、図17の(b)は電鋳メッキで第1次指標ブランクを形成した工程、図17の(c)は研削加工によって第2次指標ブランクを形成した工程、図17の(d)は第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した工程を示している。
実施例2に係る足付指標70Cは、図15に示すように、2本の足72bと指標本体72aとから構成しており、Ni金属で形成した上に仕上げメッキを施してRh金属膜を設けている。
この足付指標70Cは図16に示す電鋳母型60を用いて形成する。電鋳母型60は、図16に示すように、その中央に凹部61を設けており、凹部61の形状は足付指標70Cの指標本体72aの形状と同じ形状、同じ大きさをなしている。そして、凹部61の深さは足付指標70Cの総厚よりも僅かに大きい深さをなしており、凹部61の内面は光沢面をなしている。この電鋳母型60はABS樹脂から形成しており、射出成形方法で成形している。
足付指標70Cはこの電鋳母型60を用いて、図17に示す工程を経て形成する。最初に、図17の(a)で、電鋳母型60の凹部61の内面に導電性金属被膜71を形成する。実施例1においては、導電性金属被膜71はNi金属膜から形成しており、無電解メッキ方法で形成している。尚、図示はしていないが、電鋳母型60の上面60aの一部分に凹部61の導電性金属被膜71と接続した導電性金属被膜を電極用として設けている。
次に、図17の(b)で、電鋳メッキにて電鋳母型60の凹部61の所に金属を析出させて金属なる指標ブランク72を設けて第1次指標ブランク70Aを形成する。指標ブランク72は凹部61が完全に埋まる状態で、電鋳母型60の上面60aの面と面一になる程度に形成する。実施例2の指標ブランク72はNi金属で形成している。
Ni金属の指標ブランク72を形成する電鋳メッキ方法は次のようにして行う。電鋳メッキ浴液の組成はスルファミン酸ニッケル300〜450g/l、塩化ニッケル10〜3
0g/l、硼酸20〜40g/l、光沢剤適量、ピット防止剤(ラウリル酸ナトリウム等)0.4g/lからなり、phは3〜5でおこなう。陽極はニッケルを用いる。メッキ条件は浴温40°〜60°C、電圧6〜8V、電流密度10〜25A/dmで、噴射方式で浴液を撹拌しながら所要の時間(凹部61が埋まるまで)行う。
次に、図17の(c)において、第1次指標ブランク70Aに研削加工を行って足72bを形成する。足72bを形成することによって指標ブランク72は足72bの部分と指標本体72aの部分とに分かれ、第2次指標ブランク70Bが形成される。尚、研削加工は第1次指標ブランク70Aのみならず電鋳母型60も同時に一緒に加工する。また、研削加工方法は前述の実施形態で説明した方法で行う。
次に、足72bの形成ができて第2次指標ブランク70Bが得られた所で、図17の(d)に示すように、第2次指標ブランク70Bを電鋳母型60から剥離する。剥離方法は、実施例2においては、前述の実施例1と同じ方法で、電鋳母型60に80°〜120°の熱を加えて柔らかくし、その柔らかくなった状態の時に第2次指標ブランク70Bと電鋳母型60を分離する方法を取っている。簡単に、そして綺麗に剥離することができる。剥離した第2次指標ブランク70Bの指標本体72aの形状は電鋳母型60の凹部61の形状が転写されて、凹部61の形状と同じ形状の幅の両側に斜面取りされた指標本体72aが得られる。また、凹部61の光沢面が転写されて指標本体72aには光沢のある表面が得られる。
最後に、剥離した第2次指標ブランク70Bに仕上げのRh金属メッキを行って足付指標70Cが得られる。
以上の形成方法で形成した足付指標70Cは厚みがあって立体感が現れ、また、白色系のRh金属の光沢色調が現れることから貴金属感が現れて高級感を感じさせる。
次に、本発明の実施例3に係る足付指標及びその足付指標を用いた表示板について図18〜図21を用いて説明する。ここで、図18は本発明の実施例3に係る足付指標を用いた表示板の平面図を示している。また、図19は図18における足付指標の足側から見た斜視図、図20は図18における要部断面図、図21は図18における足付指標の製造方法を説明する工程説明図で、図21の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した工程、図21の(b)は電鋳メッキで第1次指標ブランクを形成した工程、図21の(c)は研削加工によって第2次指標ブランクを形成した工程、図21の(d)は第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した工程、を説明する説明図である。
実施例3の表示板95は、図18に示すように、表示板ブランク96に凹凸のある桜の花柄紋様の周りを縁取りして形成した足付指標90cを取付けた銘板である。桜の花柄紋様をなす足付指標90CはNi金属でできており、凹凸のある桜の花柄紋様の表面には金メッキが施されて光沢のある金色色調に仕上げられている。また、表示板ブランク96はAl板からなるが、表面には塗装が施されているものである。
図19は桜の花柄紋様をなす足付指標90Cを足側から見た斜視図で、1個の足92bと指標本体92aとで足付指標90Cは構成されている。ここでの足92bは長四角形状をなしている。
ここで、足付指標90Cと表示板ブランク96との取付け構造は、図20に示すように、表示板ブランク96に足付指標90Cの長四角状の足92bと同じ形状の長四角の穴96aが設けてあり、この穴96aに足付指標90Cの足92bが挿嵌して、接着剤97を
介して固定する構造を取っている。接着剤97は穴96aと足92bとの係合部のみならず、指標本体92aの裏面側にも設けて、指標本体92aの裏面と表示板ブランク96の上面とも接着固定した構造を取っている。足92bと穴96aは長四角形状をなしているので足付指標90Cが回転する心配はない。
足付指標90Cは、実施例3においても、電鋳母型を用いて形成する。以下、図21を用いて足付指標90Cの形成方法を説明する。図21の(a)で、80は電鋳母型である。電鋳母型80はその中央部に凹部81を有し、その凹部81は桜の花柄紋様なる足付指標90Cの指標本体92aと同じ形状が凹部81の底面に形成されたものからなっている。また、その凹部81深さも足付指標90Cの総厚より僅かに深くなっている。この電鋳母型80は、実施例3においては、アクリル樹脂からできており、射出成形金型を用いて射出成形方法で形成している。電鋳母型80の凹部81の底面に形成した桜の花柄紋様なる凹凸模様は金型から転写して形成している。また、凹部71の内面は鏡面に仕上げた金型からの転写によって光沢面をなして仕上げられている。
このような形状をなす電鋳母型80の凹部81の内面に導電性金属被膜91を形成する。実施例3においては、導電性金属被膜91はCu金属膜から形成しており、真空蒸着法によって形成している。真空蒸着を行う場合は、真空蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力を、1×10−6〜5×10−5torr(1.33×10−4〜6.65×10−3Pa)の範囲の中で適宜に圧力を設定し、所定の膜厚が得られるまで蒸着を行う。尚、真空蒸着法以外の方法としてはスパッタリング法やイオンプレーティング法などの方法で形成することができるので、適宜に選択すると良い。実施例3においては、電鋳母型80をアクリル樹脂で形成した。アクリル樹脂には直接湿式メッキができないので真空蒸着法なる乾式メッキ法を取って導電性金属被膜を形成している。電鋳母型81を直接湿式メッキが可能なABS樹脂などで形成した場合には無電解メッキ法などでも導電性金属被膜を形成することができる。尚、図示はしていないが、電鋳母型80の上面80aの一部分に凹部81の導電性金属被膜91と接続した導電性金属被膜を電鋳メッキを行うための電極用として設けている。
次に、図21の(b)で、電鋳メッキを行い、電鋳母型80の凹部81の所にNi金属を析出させて指標ブランク92を形成し、第1次指標ブランク90Aを形成する。指標ブランク92は凹部81が完全に埋まる状態で、電鋳母型80の上面80aの面と面一になる程度に形成する。電鋳メッキは前述の実施例2と同じメッキ浴液組成を用いて行う。
次に、図21の(c)で、第1次指標ブランク90Aに研削加工を行って足92bを形成する。足92bを形成することによって指標ブランク92は足92bの部分と指標本体92aの部分とに分かれ、第2次指標ブランク90Bが形成される。尚、研削加工は第1次指標ブランク90Aのみならず電鋳母型80も同時に一緒に加工する。また、研削加工は前述の実施形態で説明した方法で行う。
次に、足92bの形成ができて第2次指標ブランク90Bが得られた所で、図21の(d)に示すように、第2次指標ブランク90Bを電鋳母型80から剥離する。剥離方法は、電鋳母型80に80°〜120°の熱を加えて柔らかくし、その柔らかくなった状態の時に第2次指標ブランク90Bと電鋳母型80を分離する方法を取っている。簡単に、そして綺麗に剥離することができる。剥離した第2次指標ブランク90Bの指標本体92aには電鋳母型80の凹部81の形状が転写されて凹凸のある桜の花柄紋様が形成される。また、指標本体92aの表面は凹部81の光沢面が転写されて光沢のある表面が得られる。
最後に、剥離した第2次指標ブランク90Bに仕上げのAu金属メッキを行って足付指
標90Cが得られる。このような製作方法を取ることにより、光沢のある金色色調を有した桜の花柄紋様の形状をした足付指標が得られる。貴金属感が出て、光沢のある滑らかな表面が得られ、非常に綺麗な指標が得られる。
実施例3においては、足付指標90Cの足92bは長四角状の形状にして1個設けた。また、この足92bが取付けられる相手側の表示板ブランク96の穴96aも長四角状の穴形状を取った。このような形状を取ることにより、足を取付けた時に指標が表示板ブランク96上で回転することなくしっかりとした固定が得られる。実施例3は接着剤を用いて指標を表示板プランクと固定したが、場合によっては更に足をカシメることも可能である。
また、実施例3では、指標の模様に桜の花柄紋様を選択したが、他に色々な模様を選択して形成することができる。数字や文字、記号、幾何学模様、絵模様、写真模様など、所望の形状の指標を形成することが可能である。そして、メッキなどで色彩を付けることによって装飾性の高い指標が得られる。
また、加工工程の工程数も少なく、また、何れの工程も量産可能な製造方法をなしているのでコストの安い指標を得ることができる。
また、上記実施例1及び2において、表示板ブランクに足付指標を取付けるため円形の小孔を設けたが、足と同じ四角形の小孔としても良いことは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る足付指標の足側から見た斜視図である。 図1に示す足付指標の形成に用いる電鋳母型の斜視図である。 図2に示す電鋳母型を用いて足付指標の第2次指標ブランクを形成するまでの形成方法を説明する説明図で、図3の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した断面図、図3の(b)は電鋳メッキを行って第1次指標プランクを形成した断面図、図3の(c)は研削加工を行って第2次指標ブランクを形成した断面図である。 図3の(c)における研削加工の手順を説明する説明斜視図である。 図3の(c)に示す第2指標ブランクを電鋳母型から剥離するときの説明図である。 図5に示す第2次指標ブランクの斜視図である。 本実施形態に係る足付指標を用いた時計用の表示板の平面図である。 図7におけるD部の要部断面図と背面図を示しており、図8の(a)は要部断面図、図8の(b)は背面図である。 実施例1に係る足付指標を用いた表示板の平面図である。 図9におけるD部の要部断面拡大図である。 図9における足付指標の足側から見た斜視図である。 図11に示した足付指標を形成するために用いる電鋳母型の斜視図である。 図12に示した電鋳母型を成形するための射出成形型の主要構成部品の要部断面図である。 図11に示した足付指標を形成する主要工程を説明する説明図で、図14の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した工程、図14の(b)は電鋳メッキで第1次指標ブランクを形成した工程、図14の(c)は研削加工によって第2次指標ブランクを形成した工程、図14の(d)は第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した工程、を説明する説明図である。 実施例2に係る足付指標の足側から見た斜視図である。 図15に示した足付指標を形成するために用いる電鋳母型の斜視図である。 図15に示した足付指標を形成する主要工程を説明する説明図で、図17の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した工程、図17の(b)は電鋳メッキで第1次指標ブランクを形成した工程、図17の(c)は研削加工によって第2次指標ブランクを形成した工程、図17の(d)は第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した工程、を説明する説明図である。 本発明の実施例3に係る足付指標を用いた表示板の平面図である。 図18における足付指標の足側から見た斜視図である。 図18における要部断面図である。 図18における足付指標の製造方法を説明する工程説明図で、図21の(a)は電鋳母型に導電性金属被膜を形成した工程、図21の(b)は電鋳メッキで第1次指標ブランクを形成した工程、図21の(c)は研削加工によって第2次指標ブランクを形成した工程、図21の(d)は第2次指標ブランクを電鋳母型から剥離した工程、を説明する説明図である。 特許文献1に示されたところの足付指標である植字の斜視図である。 図22に示された植字の制作方法を示した抜型と材料の縦断面図である。 植字を時計用表示板に固定したところの構造を示す拡大断面図である。
符号の説明
20、40、60、80 電鋳母型
20a、40a、60a、80a 上面
21、41、61、81 凹部
30A、50A、70A、90A 第1次指標ブランク
30B、50B、70B、90B 第2次指標ブランク
30C、50C、70C、90C 足付指標
31、51、71、91 導電性金属被膜
32、52、72、96 指標ブランク
32a、52a、72a、92a 指標本体
32b、52b、72b、92b 足
35、55、95 表示板
36、56、96 表示板ブランク
36a、56a 小孔
37、57、97 接着剤
96a 穴
100 可動型
101、111 キャビティ
102 中子
102a 先端
110 固定型
112 空間

Claims (21)

  1. 樹脂からなる電鋳母型を用いて電鋳メッキ方法で形成した第1次指標ブランクに研削加工又は切削加工を行って指標の足を設けた第2次指標ブランクを形成し、その後に前記第2次指標ブランクを前記電鋳母型から剥離して形成したことを特徴とする足付指標。
  2. 前記指標の足は横断面が四角形状をなすことを特徴とする請求項1に記載の足付指標。
  3. 前記電鋳母型は湿式メッキ方法によってメッキ金属が付着する樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の足付指標。
  4. 前記電鋳母型はABS樹脂からなることを特徴とする請求項1又は3に記載の足付指標。
  5. 前記電鋳母型に導電性金属被膜を設けていることを特徴とする請求項1、3、4のいずれか1項に記載の足付指標。
  6. 前記導電性被膜は銀、銅、ニッケルからなる金属の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項5に記載の足付指標。
  7. 前記第2次指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型に加熱処理を施して行うことを特徴とする請求項1に記載の足付指標。
  8. 前記第2次指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型を有機溶剤に浸漬して前記電鋳母型を溶解して行うことを特徴とする請求項1に記載の足付指標。
  9. 前記第2次指標ブランクを前記電鋳母型から剥離した後に前記第2次指標ブランクに仕上げメッキを施すことを特徴とする請求項1又は2に記載の足付指標。
  10. 電鋳母型を形成する射出成形金型を製作する工程と、
    前記金型を用いて射出成形方法で樹脂からなる電鋳母型を形成する工程と、
    前記電鋳母型に導電性金属被膜を形成する工程と、
    前記電鋳母型に電鋳メッキ方法で厚メッキを行って第1次指標ブランクを形成する工程と、
    前記第1次指標ブランクに研削加工方法又は切削加工方法で指標の足を設けた第2次指標ブランクを形成する工程と、
    前記第2次指標ブランクを前記電鋳母型から剥離する工程と、
    前記電鋳母型から剥離した第2次指標ブランクに仕上げメッキを行う工程と、
    を有することを特徴とする足付指標の製造方法。
  11. 前記指標の足は横断面が四角形状をなすことを特徴とする請求項10に記載の足付指標の製造方法。
  12. 前記電鋳母型は湿式メッキ方法によってメッキ金属が付着する樹脂からなることを特徴とする請求項10に記載の足付指標の製造方法。
  13. 前記電鋳母型はABS樹脂からなることを特徴とする請求項10又は12に記載の足付指標の製造方法。
  14. 前記第2次指標ブランクを形成する工程において前記指標の足の研削加工又は切削加工と同時に前記電鋳母型の研削加工又は切削加工を行うことを特徴とする請求項10に記載の足付指標の製造方法。
  15. 前記指標の足加工は研削加工又は切削加工で行い、指標本体と足を含む総厚を加工する第1加工工程と、足のX方向又はY方向を加工する第2加工工程と、前記第2加工工程で未加工となった足のX方向又はY方向を加工する第3加工工程と、からなる3工程で加工したことを特徴とする請求項10、11、14のいずれか1項に記載の足付指標の製造方法。
  16. 前記導電性被膜は銀、銅、ニッケルからなる金属の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項10に記載の足付指標の製造方法。
  17. 前記第2次指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型に加熱処理を施して行うことを特徴とする請求項10に記載の足付指標の製造方法。
  18. 前記第2次指標ブランクの前記電鋳母型からの剥離は前記電鋳母型を有機溶剤に浸漬して前記電鋳母型を溶解して行うことを特徴とする請求項10に記載の足付指標の製造方法。
  19. 足付指標を取付けた表示板であって、前記請求項1乃至9のいずれか1項に記載の足付指標を接着剤を介して取付けて形成したことを特徴とする表示板。
  20. 足付指標を取付けた表示板であって、前記請求項10乃至18のいずれか1項に記載の足付指標の製造方法によって形成した足付指標を接着剤を介して取り付けて形成したことを特徴とする表示板。
  21. 前記足付指標の足を前記表示板にカシメてあることを特徴とする請求項19又は20に記載の表示板。
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