JP2007239925A - ブーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】熱処理を行うことなく、低コストで、かつ蛇行変形を確実に抑制できるブーツとする。
【解決手段】大径止着部10と、第一蛇腹部11と、第二蛇腹部12と、小径側蛇腹部13と、小径止着部14と、を備え、第一蛇腹部11と小径側蛇腹部13の軸方向剛性の平均値を第二蛇腹部12の軸方向剛性の平均値より小さくした。
内圧が高まった場合に、第二蛇腹部12の剛性によって中央部近傍の変形が防止され、第一蛇腹部11と小径側蛇腹部13が軸方向に伸縮変形することで応力が吸収されるので、蛇行変形が効果的に防止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばラックピニオン式ステアリングのステアリング装置などに取り付けられるブーツに関する。
ステアリングブーツは、ステアリングギアボックスとタイロッドとの間のボールジョイントを覆っている。すなわち、ステアリングブーツの一端はステアリングギアボックス端に止着され、ステアリングブーツの他端はタイロッドに止着されている。ステアリングブーツは、エンジンに近接して配置されている。このため、ステアリングブーツ付近の環境温度は、比較的高温である。したがって、ステアリングブーツ内部に密閉された空気は膨張し、ステアリングブーツは変形する。
図9に、変形したステアリングブーツの側面図を示す。図に示すように、ステアリングブーツ 100内部の空気が膨張すると、ステアリングブーツ 100は膨張変形する。するとステアリングブーツ 100は、S字状にうねるように蛇行してしまう。ステアリングブーツ 100がこのように蛇行すると、内蔵するボールジョイント(図略)やクランプにステアリングブーツ 100が干渉してしまう。このため、ステアリングブーツ 100に傷付きなどの不具合が生じるおそれがある。また、ステアリングブーツ 100は、樹脂製である。このため、一旦蛇行変形すると、冷却しても元の形状には復元しにくい。
そこで従来は、目的とする形状より軸方向に長い形状に成形されたステアリングブーツに熱処理を行って目的形状とすることで、蛇行変形を防止することが行われている。
また特開平10−238629号公報には、蛇行変形を抑制するステアリングブーツが紹介されている。同文献記載のステアリングブーツによると、ステアリングギアボックスに止着される大径止着部 102から数えて三本の蛇腹の谷に、U字状の周溝が凹設されている。このため、これら周溝を持つ蛇腹の径方向剛性は、他の部分の蛇腹の径方向剛性と比較して、高くなっている。したがって、同文献記載のステアリングブーツは蛇行変形しにくい。
特開2005−315364号公報には、ボールジョイントの外周側となる部分を、他の部分より相対的に薄肉としたステアリングブーツが提案されている。このステアリングブーツによれば、内圧上昇によって、ボールジョイントの外周側となる部分で相対的に圧縮され、その他の部分で相対的に伸長する。したがって蛇腹部では、主としてボールジョイントの外周側の屈曲変形が大きくなり、屈曲によって収縮しながらボールジョイントの外周側に位置するので、ボールジョイントの端部との干渉が生じない。
また同公報にはさらに、山部と谷部の半径を大径止着部 102から小径止着部 103に向けて漸次小径とすることが提案されている。このように構成したことで、内径が大きい大径止着部 102側の端部寄りの位置ほど内圧上昇時に受圧径が相対的に大きく、小径止着部 103側の端部寄りの位置ほど受圧径が相対的に小さくなる。したがって内圧上昇による蛇腹部の伸長力は、大径止着部 102側で相対的に大きく、小径止着部 103側で相対的に小さくなる。すなわち大径止着部 102側で伸長し、小径止着部 103側で収縮するため、大径止着部 102側の端部寄りの部分では伸長によって径方向への動きが抑制され、ボールジョイントの端部との干渉をさらに防止することができる。
さらに特開2005−147297号公報には、蛇腹部の中央部分の谷内周径を大径止着部 102側と同一もしくは小径とし、その中央部分の径方向剛性を他の部分より低くしたステアリングブーツが提案されている。つまりこのブーツは、中央部分の蛇腹部に対して大径止着部 102側の蛇腹部の軸方向剛性を同程度に保持したまま径方向剛性を高めたものである。このブーツによると、蛇腹部の内周径を変えるという比較的簡単な手段により、蛇行を抑制することができる。このため、金型加工工数が少なく、低コストである。また、軸方向剛性を保持したまま径方向剛性を高めることにより、大径止着部 102側の蛇腹部が変形しにくいため、大径止着部 102側の蛇腹部が大径止着部のクランプと干渉しにくい。
特開平10−238629号公報 特開2005−315364号公報 特開2005−147297号公報
しかしながら、熱処理を行う方法では、後加工が必要であるため工数が大きいという不具合がある。
特許文献1に記載のステアリングブーツによると、剛性を高くするため、蛇腹本来の機能とは直接関連のない周溝を形成する必要があった。このため、同文献記載のステアリングブーツは、金型加工工数が多く、コスト高だった。また、蛇腹谷部に周溝を設けることにより、蛇腹伸縮方向の剛性が低下してしまい、膨張変形の際、蛇行変形部位がステアリングギアボックス端に止着されているクランプに干渉しやすくなってしまう可能性があった。
特許文献2に記載のステアリングブーツによると、ボールジョイントの外周側となる部分を薄肉としているために、飛び石がその部位に衝突した場合にボールジョイントとの間に挟まれた部位が損傷しやすいという問題がある。
また特許文献3に記載のステアリングブーツは、ボールジョイント付近の谷部内径を小さくすることで変形をボールジョイントで抑制するものである。そのためボールジョイントから離れた部分の変形を抑制することは困難である。したがって、ボールジョイントの位置が軸方向で蛇腹部の中央部分から外れた場合には、ボールジョイントから離れている部分が蛇行変形する場合があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、熱処理を行うことなく、低コストで、かつ蛇行変形を確実に抑制できるブーツとすることを目的とする。
上記課題を解決する本発明のブーツは、相手側大径部材に止着される大径止着部と、大径止着部に連なる第一蛇腹部と、第一蛇腹部に連なる第二蛇腹部と、第二蛇腹部に連なる小径側蛇腹部と、小径側蛇腹部に連なり相手側小径部材に止着される小径止着部と、を備え、
第一蛇腹部の軸方向剛性の平均値及び小径側蛇腹部の軸方向剛性の平均値が第二蛇腹部の軸方向剛性の平均値より小さいことにある。
また小径側蛇腹部の各山部は、小径止着部側の谷部に連続する前膜部と大径止着部側の谷部に連続する後膜部とからなり、後膜部の軸方向剛性が前膜部の軸方向剛性より大きいか又は小さいことが望ましい。
小径側蛇腹部は、小径止着部側ほど外径が小さいテーパ形状をなすことも好ましい。
本発明のブーツによれば、蛇腹部の軸方向剛性を最適に設計することで、内圧上昇時の蛇行変形を確実に防止できる。これにより熱処理が不要となり、金型加工工数も小さいので低コストとなる。
本発明のブーツは、軟質樹脂からブロー成形などによって製造される。このブーツは、大径止着部及び小径止着部をそれぞれ両端に備え、大径止着部側から小径止着部に向かって、第一蛇腹部、第二蛇腹部、小径側蛇腹部がこの順に形成されている。
大径止着部は相手側大径部材に止着される部位であり、例えばステアリングブーツの場合にはステアリングギアボックス端に止着される端部をいう。また小径止着部は相手側小径部材に止着される部位であり、例えばステアリングブーツの場合にはタイロッドに止着される端部をいう。
本発明の最大の特徴は、第一蛇腹部の軸方向剛性の平均値及び小径側蛇腹部の軸方向剛性の平均値を第二蛇腹部の軸方向剛性の平均値より小さくしたところにある。蛇腹部の軸方向剛性は軸方向への伸縮変形の難易性の尺度であり、軸方向剛性の平均値とは、複数の山谷部のそれぞれの軸方向剛性の平均値をいう。
蛇行変形の場合は、蛇腹部全体の中央部近傍が最も変形量が大きい。そこで本発明のブーツでは、第一蛇腹部と小径側蛇腹部との間に存在する第二蛇腹部の軸方向剛性を大きくしている。したがって内圧が大きくなった場合でも、中央部近傍に存在する第二蛇腹部において周方向の変形が抑制され、蛇行変形が生じにくい。
一方、第一蛇腹部及び小径側蛇腹部の軸方向剛性は、第二蛇腹部の軸方向剛性より小さくされている。第一蛇腹部の軸方向剛性を第二蛇腹部の軸方向剛性より小さくすることで、第一蛇腹部では、内圧上昇時に軸方向に伸縮変形して応力を吸収するとともに、相手側大径部材に止着された大径止着部と軸方向剛性の大きな第二蛇腹部とに両端がそれぞれ連続しているため、周方向の変形が規制される。したがって蛇行変形を防止することができる。第一蛇腹部の軸方向剛性の平均値が第二蛇腹部の軸方向剛性の平均値より大きくなると、ブーツ組付け時の反力が大きくなるため好ましくない。また、蛇行変形防止にも逆効果となる。
また小径側蛇腹部の軸方向剛性を第二蛇腹部の軸方向剛性より小さくすることで、内圧上昇時には小径側蛇腹部が軸方向に伸縮変形することで応力を吸収するため、蛇行変形が防止される。小径側蛇腹部の軸方向剛性の平均値を第二蛇腹部の軸方向剛性の平均値と同等あるいはそれより大きくすると、第二蛇腹部の剛性が低くなって蛇行変形防止には逆効果である。またブーツ組付け時の反力も大きくなる。
小径側蛇腹部の各山部は、小径止着部側の谷部に連続する前膜部と大径止着部側の谷部に連続する後膜部とからなり、後膜部の軸方向剛性を前膜部の軸方向剛性より大きく又は小さくすることが望ましい。このようにすれば、内圧上昇時には軸方向剛性の大きな膜部が軸方向剛性の小さな膜部側に押し込まれるように伸縮変形するので、軸方向の伸縮がより容易となる。したがって、蛇行変形をさらに防止することができる。なお第一蛇腹部においても、後膜部の軸方向剛性を前膜部の軸方向剛性より大きく又は小さくすることが望ましい。
小径側蛇腹部は、小径止着部側ほど外径が小さいテーパ形状をなすことが望ましい。このようにすれば、山部の径が小さな先端側ほど径方向の剛性を高くできるので、その形状効果によって周方向の変形をさらに抑制することができる。
前膜部又は後膜部のみを切り出すと、図2に示すようにその形状は、断面台形の立体的な穴あき円板形状をなしている。山部の外周稜線が大径部を構成し、谷部の内周底線が小径部(中心孔)を構成し、リング状の樹脂膜が大径部と小径部との間に径方向に対して傾斜して存在している。したがって前膜部又は後膜部が径方向に対して傾斜する角度、ピッチ、山谷の径差あるいは肉厚などの設計によって軸方向剛性の程度を制御することができる。
軸方向剛性の平均値が大きい第二蛇腹部の範囲は、一つの山部のみであってもそれなりの効果が認められるが、蛇腹部全長の10〜30%とし、3個以上の山部とするのが望ましい。また軸方向剛性の平均値が小さい第一蛇腹部又は小径側蛇腹部の範囲は、蛇腹部全長の10〜40%とし、3〜6個の山部とするのが好ましい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に、本実施例のステアリングブーツの軸方向断面図を示す。ブーツ1は、大径止着部10と、大径止着部10に連なる第一蛇腹部11と、第一蛇腹部に連なる第二蛇腹部12と、第二蛇腹部12に連なる小径側蛇腹部13と、小径側蛇腹部13に連なる小径止着部14と、から構成されている。このブーツ1は樹脂製であって、ブロー成形により一体に作製されている。熱処理は行っていない。
大径止着部10及び小径止着部14は、それぞれリング状を呈している。大径止着部10には、図示しないクランプが環装される。このクランプにより、大径止着部10は、図示しないステアリングギアボックス端の外周面に締め付け固定される。また小径止着部14には、図示しないクランプが環装される。このクランプにより、小径止着部14は、図示しないタイロッドの外周面に締め付け固定される。
第一蛇腹部11は、大径止着部10に連なる円筒蛇腹状を呈している。第一蛇腹部11を構成する六つの山部(A〜F)の内周径は、ほぼ一致している。同様に、六つの谷部(a〜f)の内周径も、ほぼ一致している。第一蛇腹部11の内周側には、図示しないラックの一部が同軸状に収容される。
第二蛇腹部12は、第一蛇腹部11に連なる円筒蛇腹状を呈している。第二蛇腹部12を構成する三つの山部(G〜I)の内周径は、ほぼ一致している。同様に、三つの谷部(g〜i)の内周径も、ほぼ一致している。第二蛇腹部12の内周側には、図示しないラックの端部及びボールジョイントが収容される。
図3に拡大して示す小径側蛇腹部13は、第二蛇腹部12に連なり、六つの山部(J〜O)と谷部(j〜o)の内周径が小径止着部14に向かって縮径するテーパ円錐台蛇腹状を呈している。小径側蛇腹部13の内周側には、ボールジョイントに連結された図示しないタイロッドの一部が同軸状に収容される。
このブーツは、第一蛇腹部11の軸方向剛性の平均値が第二蛇腹部12の軸方向剛性の平均値より小さく、小径側蛇腹部13の軸方向剛性の平均値が第二蛇腹部12の軸方向剛性の平均値より小さくなるように設計されている。
先ず第一蛇腹部11は、全ての山谷部がほぼ同一形状をなしている。各山部の前膜部(例えば山部Dの頂部から谷部dの底部)及び後膜部(例えば谷部cの底部から山部Dの頂部)の軸方向剛性はほぼ同一であり、組付け荷重を考慮して、図2に示す各寸法t、D、d、H、及び径方向に対して傾斜する角度θが決定されている。
第二蛇腹部12も、全ての山谷部が同一形状をなしているが、径方向に対して傾斜する角度θが第一蛇腹部11より大きい。寸法t、D、dは第一蛇腹部11とほぼ同一であるので、図2に示す寸法h(=H−t)が第一蛇腹部11より大きい。すなわち図6に示すように、各前膜部15(例えば山部Hの頂部から谷部hの底部)及び各後膜部16(例えば谷部gの底部から山部Hの頂部)の軸方向剛性は、第二蛇腹部12の平均値が第一蛇腹部11の平均値より大きい。
小径側蛇腹部13は、小径止着部14に向かって径が徐々に小さくなり、全ての山谷部はほぼ同一形状をなしている。図3に示すように、前膜部15(例えば山部Mの頂部から谷部mの底部)が径方向に対して傾斜する角度θ1 と、後膜部16(例えば谷部lの底部から山部Mの頂部)が径方向に対して傾斜する角度θ2 とがほぼ同一であり、第二蛇腹部12の前膜部15及び後膜部16が径方向に対して傾斜する角度θより小さく、第一蛇腹部11の前膜部15及び後膜部16が径方向に対して傾斜する角度より小さい。
したがって前膜部15及び後膜部16の寸法hは、第二蛇腹部12及び第一蛇腹部11の前膜部15及び後膜部16の寸法hより小さい。すなわち図6に示すように、小径側蛇腹部13の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値は、第二蛇腹部12の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値より小さく、第一蛇腹部11の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値とほぼ同等である。
すなわち本実施例のブーツ1は、第二蛇腹部12における軸方向剛性の平均値が、第一蛇腹部11の軸方向剛性の平均値及び小径側蛇腹部13の軸方向剛性の平均値より大きくなるように設計されている。したがって、第二蛇腹部12の大きな剛性によって周方向の変形が防止され、第一蛇腹部11や小径側蛇腹部13が軸方向に伸縮して応力を吸収するため、蛇行変形を確実に防止することができる。
(実施例2)
本実施例のブーツは、小径側蛇腹部13の構造が異なること以外は実施例1と同様の形状である。
小径側蛇腹部13では、図4に示すように、前膜部15(例えば山部Mの頂部から谷部mの底部)が径方向に対して傾斜する角度θ1 と、後膜部16(例えば谷部lの底部から山部Mの頂部)が径方向に対して傾斜する角度θ2 との関係が、θ2 >θ1 となっている。また角度θ2 は第二蛇腹部12の前膜部15及び後膜部16が径方向に対して傾斜する角度θより大きく、角度θ1 は第一蛇腹部11の前膜部15及び後膜部16が径方向に対して傾斜する角度とほぼ同一である。したがって小径側蛇腹部13では、前膜部15の寸法hは後膜部16の寸法hより小さい。すなわち図7に示すように、小径側蛇腹部13の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値は、第二蛇腹部12の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値より小さい。
すなわち本実施例のブーツ1は、第二蛇腹部12における軸方向剛性の平均値が、第一蛇腹部11の軸方向剛性の平均値及び小径側蛇腹部13の軸方向剛性の平均値より大きくなるように設計されている。したがって、第二蛇腹部12の大きな剛性によって周方向の変形が防止され、第一蛇腹部11と小径側蛇腹部13が軸方向に伸縮して応力を吸収するため、蛇行変形を確実に防止することができる。
また小径側蛇腹部13は、小径止着部14に近づくほど外径が小さなテーパ形状となっているので、小径止着部14に近づくほど径方向の剛性が大きくなり、蛇行変形防止には効果的であるが応力吸収の観点からは好ましくない。しかし後膜部16の軸方向剛性が前膜部15の軸方向剛性より小さいので、前膜部15が後膜部16側に押し込まれるように伸縮変形可能であり、それによって応力を吸収することができ蛇行変形を防止することができる。
(比較例)
図5に本比較例のブーツの軸方向断面図を示す。このブーツは、第二蛇腹部12をもたず、実施例1と同様の第一蛇腹部11が実施例1の第二蛇腹部12の位置まで延長して形成されている。また小径側蛇腹部13は、前膜部15及び後膜部16が径方向に対して傾斜する角度θ1 、θ2 がほぼ同一であり、実施例1の小径側蛇腹部13における前膜部15及び後膜部16の傾斜角度より大きいこと以外は、実施例1と同様の形状である。
したがってこのブーツは、図8に示すように、小径側蛇腹部13の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値が第一蛇腹部11の前膜部15及び後膜部16の軸方向剛性の平均値より大きくなっている。
<試験・評価>
実施例1〜2及び比較例のブーツをそれぞれステアリングギアボックスとタイロッドとの間に止着し、80℃で1時間加熱後、室温にて2時間以上冷却する。冷却後に、径方向の変形量の最大値を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2007239925
表1より各実施例のブーツは最大変形量が3mm以下であり、比較例に比べて格段に蛇行変形しにくいことが明らかである。
さらに実施例2のブーツは、実施例1のブーツに比べて変形量が約1/2となっている。これは小径側蛇腹部13において、前膜部15と後膜部16の径方向に対して傾斜する角度θ1 とθ2 とを異ならせたことによる効果であり、内圧上昇時に軸方向剛性の大きな前膜部15が軸方向剛性の小さな後膜部16側に押し込まれることで小径側蛇腹部13が軸方向に伸縮しやすくなり、応力がさらに吸収されたためと考えられる。
本発明のブーツは、ステアリングブーツに限るものではなく、等速ジョイント用ブーツなど他のブーツにも応用することができる。
本発明の一実施例に係るステアリングブーツの軸方向断面図である。 本発明の一実施例に係るステアリングブーツの要部拡大断面図である。 本発明の一実施例に係るステアリングブーツの要部拡大断面図である。 本発明の第二の実施例に係るステアリングブーツの要部拡大断面図である。 比較例のステアリングブーツの軸方向断面図である。 本発明の一実施例に係るステアリングブーツにおける各前膜部及び各後膜部の軸方向剛性を示すグラフである。 本発明の第二の実施例に係るステアリングブーツにおける各前膜部及び各後膜部の軸方向剛性を示すグラフである。 比較例に係るステアリングブーツにおける各前膜部及び各後膜部の軸方向剛性を示すグラフである。 従来のステアリングブーツが変形した状態を示す斜視図である。
符号の説明
1:ブーツ 10:大径止着部 11:第一蛇腹部
12:第二蛇腹部 13:小径側蛇腹部 14:小径止着部
15:前膜部 16:後膜部

Claims (3)

  1. 相手側大径部材に止着される大径止着部と、該大径止着部に連なる第一蛇腹部と、該第一蛇腹部に連なる第二蛇腹部と、該第二蛇腹部に連なる小径側蛇腹部と、該小径側蛇腹部に連なり相手側小径部材に止着される小径止着部と、を備え、
    該第一蛇腹部の軸方向剛性の平均値及び該小径側蛇腹部の軸方向剛性の平均値が該第二蛇腹部の軸方向剛性の平均値より小さいことを特徴とするブーツ。
  2. 前記小径側蛇腹部の各山部は、前記小径止着部側の谷部に連続する前膜部と、前記大径止着部側の谷部に連続する後膜部とからなり、該後膜部の軸方向剛性が該前膜部の軸方向剛性より大きいか又は小さい請求項1に記載のブーツ。
  3. 前記小径側蛇腹部は、前記小径止着部側ほど外径が小さいテーパ形状をなす請求項1又は請求項2に記載のブーツ。
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