JP2007231127A - 液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料、及び当該複合材料の製造方法 - Google Patents

液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料、及び当該複合材料の製造方法 Download PDF

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博文 矢島
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Abstract

【課題】電気伝導性や力学的特性に優れるとともに、カーボンナノチューブの配向状態を所望の方向に制御可能な液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料、及び当該複合材料の製造方法を提供する。
【解決手段】リオトロピック液晶性を有する液晶性化合物をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させ、近赤外蛍光測定における蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れる、液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料。かかる複合材料は、カーボンナノチューブを分散させた分散液とリオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物を重量比で分散液/液晶性化合物=50/50〜30/70で混合し、その後所定の期間放置することにより製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料、及び当該複合材料の製造方法に関する。更に詳しくは、リオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散されている液晶−カーボンナノチューブ複合材料、及び当該複合材料の製造方法に関する。
カーボンナノチューブは、六角網目状の炭素原子配列のグラファイトシート(グラフェン層ともいわれる)が円筒状ないしチューブ状に巻かれた構造を有する炭素同素体の1つで、その直径がナノメートルスケールであり、壁構造が黒鉛構造を有している。また、カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNTs:Single−Walled Carbon Nanotubes)及び多層カーボンナノチューブ(MWNTs:Multi−walled Carbon Nanotubes)の2種類が知られており、単層カーボンナノチューブは、グラファイトシートが1枚だけ円筒状に巻かれたものであるのに対して、多層カーボンナノチューブは、当該グラファイトシートが同心円状に略等間隔に何重にも重なったものである。カーボンナノチューブは、直径及び炭素の巻き方(カイラリティー)により金属にも半導体にもなり得るため電気的特性に優れ、かつ、鋼よりも軽くて強いという高い力学的特性を備えている。
カーボンナノチューブは、このようにこれまでの物質にない幾何学的及び物理的な特性を有することから、ナノテクノロジー分野を代表し、最大電流密度、帯電防止性、電気伝導度、熱伝導性、電磁波シールド性、ヤング率及び引張強度等の優れた諸機能を備えた新素材として、電子材料、医療、エネルギー等の各分野での適用が期待されている。特に、高分子材料や無機材料等の種々の材料をマトリックスとして用いて、これらのマトリックス中にカーボンナノチューブをフィラーとして分散させて、前記の諸特性を有した機能性複合材料とすることについての検討がなされている(例えば、特許文献1〜特許文献4を参照。)。
特開2005−14332号公報 特開2005−122930号公報 特開2005−326825号公報 特許第3665969号公報
ところで、アスペクト比が大きく、直径が細いというカーボンナノチューブの構造上の特性を生かすためには、カーボンナノチューブをマトリックス中に均一に分散させる必要があり、これによりマトリックス中への添加量が極めて少ない場合でも、カーボンナノチューブの有する高い機能を効率よく発揮させることができる。一方、カーボンナノチューブは、炭素のπ電子が非常に長い距離にわたり共役した表面を有しているため極めて安定であり、また、このπ電子の表面は濡れにくく、他の物質とは混ざりにくい性質を有している。そして、カーボンナノチューブの相互間にはファンデルワールス(van der Waals)力がはたらくため凝集力が非常に強く、マトリックス内で数十本のカーボンナノチューブが無秩序に凝集した束(バンドル)となってしまうため、マトリックス中にカーボンナノチューブが均一に分散された複合材料の製造は困難であり、改善が望まれていた。
本発明は前記の課題に鑑みてなされたものであり、マトリックスとなる液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散されているため、電気伝導性や力学的特性に優れるとともに、カーボンナノチューブの配向状態を所望の方向に制御可能な液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料、及び当該複合材料の製造方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、リオトロピック液晶性を有する液晶性化合物をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させた液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料であって、近赤外蛍光測定における蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れることを特徴とする。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、前記液晶性化合物がヒドロキシプロピルセルロースであることが好ましい。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、前記液晶性化合物の粘度が2.0〜10.0mPa・sであることが好ましい。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料の製造方法は、カーボンナノチューブを分散させた分散液とリオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物を重量比で分散液/液晶性化合物=50/50〜30/70で混合し、その後所定の期間放置することを特徴とする。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料の製造方法は、前記分散液がカルボキシメチルセルロース、キトサン、ジェランガム、ヒアルロン酸、ドデシル硫酸ナトリウム及びドデシルトリメチルアンモニウムブロミドよりなる群より選ばれた一種以上を含有することが好ましい。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、リオトロピック液晶性を有する液晶性化合物をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させ、近赤外蛍光測定における蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れるので、液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散されており、カーボンナノチューブの備える電気的特性及び力学的特性を備えた複合材料となる。また、リオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散しているので、液晶性化合物の配向に伴ってカーボンナノチューブも配向させることができ、カーボンナノチューブの配向状態を所望の方向に制御することができる。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、複合材料を構成する前記液晶性化合物をヒドロキシプロピルセルロースとすることにより、リオトロピック液晶性を効果的に発現することができる。また、ヒドロキシプロピルセルロースは、常温で溶媒に溶解し、また、pH域が幅広く安定した物質であり、更には、カーボンナノチューブの分散剤として多糖類を採用した場合にあっては、当該多糖類との相性もよい。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、複合材料を構成する前記液晶性化合物の粘度を2.0〜10.0mPa・sとすることにより、カーボンナノチューブの分散性を向上させることができ、また、得られた複合材料も、カーボンナノチューブの蛍光強度ピークを確実に確認することができる。
本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料の製造方法は、カーボンナノチューブを分散させた分散液を調製し、この分散液と液晶性化合物を重量比で分散液/液晶性化合物=50/50〜30/70で混合して、その後所定の期間放置する構成を採用しているので、マトリックスである液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散された液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料を簡便かつ効率よく調製することができる。
また、本発明に係る液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料の製造方法は、前記分散液がカルボキシメチルセルロース等から選ばれる少なくとも一種とすることにより、
複合材料を形成する際にカルボキシメチルセルロース等がカーボンナノチューブにらせん状に巻きつき、CH−π相互作用を生ずることで、安定に分散、孤立化したカーボンナノチューブを分散させた液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料を得ることができる。
以下、本発明の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料(以下、単に「複合材料」とすることもある。)は、リオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させることにより形成される。
本発明の複合材料を構成するカーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブ(SWNTs:Single−Walled Carbon Nanotubes)及び多層カーボンナノチューブ(MWNTs:Multi−walled Carbon Nanotubes)のいずれも使用できる。ここで、カーボンナノチューブとは、前記したように、グラファイトシートが円筒状ないしチューブ状に巻かれた構造を有し、直径がナノメートルのオーダーを有する炭素同素体の1つである。
本発明で使用できる単層カーボンナノチューブとしては、例えば、繊維直径が1〜1000nm程度、繊維長さが0.1〜1000μm程度、アスペクト比が10〜10000のものが好ましい。
一方、本発明で使用できる多層カーボンナノチューブも、例えば、繊維直径が1〜1000nm程度、繊維長さが0.1〜1000μm程度、アスペクト比が10〜10000のものが好ましい。
カーボンナノチューブの製造方法としては、アーク放電法、レーザー蒸着法及び触媒化学気相(Chemical Vapor Deposition:CVD)法などが知られており、例えば、非特許文献(「カーボンナノチューブの基礎」、(株)コロナ社発行、斎藤弥八、板東俊治共著)などに詳細が記載されている。特に限定されないが、その中でも、CVD法、特に熱CVD法が気相で連続生産できるため工程がスムーズに進むので好ましい製法である。その場合、600℃〜1200℃の高温で触媒と炭素源を接触させる方法で触媒を連続的に供給すれば、連続的にカーボンナノチューブを回収することが出来る。また、一酸化炭素の熱分解法、微細な空孔中に有機分子を挿入して熱分解するテンプレート法、フラーレン・金属共蒸着法等、他の手段によって作製されたカーボンナノチューブを使用しても問題ない。
具体的なカーボンナノチューブとしては、グラファイト フィブリル(Graphite fibril)(登録商標)(ハイペリオン(Hyperion)社製)、ベイパー
グロウン カーボン ファイバー(VaporGrown Carbon Fiber)(登録商標)(昭和電工(株)製)、更には、ピログラフ III(Pyrograf III)(商品名)(ASISH社製)等が挙げられる。
なお、カーボンナノチューブは、液晶性化合物中での分散性を向上させるために、カーボンナノチューブの表面を修飾するようにしてもよい。カーボンナノチューブの表面を修飾する手段としては、特に制限はないが、例えば、特開2005−14332号公報に開示される方法等を用いることができる。
次に、本発明の複合材料においてマトリックスとなる液晶性化合物としては、リオトロピック液晶性を持つ材料を使用することができ、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース等を使用することが好ましい。かかるヒドロキシプロピルセルロースは、常温で溶媒に溶解し、また、pH域が幅広く安定した物質であり、更には、カーボンナノチューブの分散剤として多糖類を採用した場合にあっては、当該多糖類との相性もよい。なお、リオトロピック液晶性とは、溶媒との相互作用(一般に溶液の濃度変化)により液晶相となる性質を有することをいう。
液晶性化合物の粘度は、2.0〜10.0mPa・sとすることが好ましい。液晶性化合物の粘度をかかる範囲とすることにより、カーボンナノチューブの分散性を向上でき、得られた複合材料は、カーボンナノチューブの蛍光強度ピークを確実に確認できる。一方、粘度が10.0mPa・sを超えると、リオトロピック液晶性を確実に発現できない場合もある。なお、液晶性化合物の粘度は3.0〜6.0mPa・sとすることが特に好ましい。
また、複合材料中におけるカーボンナノチューブの含有量は、複合材料全体に対して
0.001〜50質量%とすることが好ましく、0.01〜30質量%とすることが特に好ましい。カーボンナノチューブの含有量をかかる範囲にすることにより、カーボンナノチューブの有する諸特性を最大限に発揮することができるとともに、マトリックスである液晶性化合物に対する分散も効率よく行われる。
本発明の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料を製造するには、カーボンナノチューブを分散させた分散液を調製し、この分散液と液晶性化合物を重量比で分散液/液晶性化合物=50/50〜30〜70で混合して、その後所定の期間放置するようにすればよく、この方法を採用して複合材料を製造することにより、マトリックスである液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散された液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料を簡便かつ効率よく調製することができる。
カーボンナノチューブを分散させた分散液を調製するには、例えば、純水、酢酸溶液、重水等の溶媒にカーボンナノチューブ及び所定の分散剤を入れ、これらを混合して、溶媒中にカーボンナノチューブを分散させればよい。分散剤の量は、カーボンナノチューブに対して、例えば、重量比で5倍以上とすることが好ましく、10倍以上とすることが特に好ましい。また、分散液を調製する場合にあっては、カーボンナノチューブの分散状態を良好にするために超音波容器、超音波洗浄機、超音波ホモジナイザー等の超音波装置を用いて、超音波処理を施して均一に分散させるのが好ましい。かかる超音波処理における電圧の大きさ、処理時間等の諸条件は、カーボンナノチューブの含有量や、分散剤及び溶媒の種類等に応じて適宜決定すればよい。
更には、超音波処理後の分散液に対して遠心処理ないしは超遠心処理を施すことにより、カーボンナノチューブが水溶液中により効率よく分散される。遠心処理は、遠心分離機、遠心機、超遠心機等の公知の遠心処理装置等を用いることにより実施することができる。かかる遠心処理における回転数、処理時間等の諸条件も、カーボンナノチューブの含有量や、分散剤及び溶媒の種類等に応じて適宜決定すればよい。
分散剤としては、多糖類であるカルボキシメチルセルロース、キトサン、ジェランガム、ヒアルロン酸や界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム(Sodium Dodecyl Sulfate:SDS)、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(Dodecyl Trimethylammounium Bromide:DTAB)等を使用することができる。分散剤はこれらの一種を単独で、あるいはこれらの二種以上を組み合わせて使用することができる。これらの分散剤を使用すれば、複合材料を形成する際にカルボキシメチルセルロース等がカーボンナノチューブにらせん状に巻きつくため、CH−π相互作用を生じて、安定に分散、孤立化したカーボンナノチューブを分散させた液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料を得ることができる。分散剤は、特に、カルボキシメチルセルロース、キトサンを使用することが好ましい。
そして、この分散液と液晶性化合物を、重量比で分散液/液晶性化合物=50/50〜30/70となるようにして混合する。液晶性化合物を分散液と前記の重量比で混合することにより、リオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物が溶媒を含んで液晶状態となるとともに、マトリックス中にカーボンナノチューブを良好に分散させることになる。かかる分散液と液晶性化合物の重量比は、分散液/液晶性化合物=45/55〜35/65とすることが特に好ましい。
また、混合液は、所定の期間、例えば1日以上、好ましくは3日以上、更に好ましくは5日以上、特に好ましくは7日以上放置することにより、マトリックスに対するカーボンナノチューブの分散が確実になされ、また、液晶性化合物も確実に液晶性を発現する。かかる放置は、室温環境下で行うことが好ましい。
なお、本発明の複合材料には、前記の必須成分であるカーボンナノチューブ及びリオトロピック性を持つ液晶性化合物のほか、発明の目的及び効果を妨げない範囲内で、前記した以外の分散剤、難燃剤、熱安定剤、導電性付与材、難燃助剤、顔料、染料、滑剤、離型剤、相溶化剤、結晶核剤、可塑剤、酸化防止剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、発泡剤、抗菌剤、制振剤、防臭剤、摺動性改質剤、帯電防止剤等の添加剤を必要に応じて適宜添加することができる。
以上のようにして得られる本発明の複合材料は、マトリックスとなる液晶性化合物中に
カーボンナノチューブが均一に分散されることになり、その結果、近赤外蛍光測定における蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れることになる。
図1は、本発明の複合材料について、近赤外蛍光測定を行った場合における蛍光波長が1124nm付近の蛍光強度を模式的に示した図である。マトリックス中にカーボンナノチューブが均一に分散されている場合にあっては、図1の実線に示すように、蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れ、例えば、1124nm±14nm、特に1124nm±10nmでピークが現れることとなる。すなわち、当該蛍光波長の範囲で蛍光強度のピークが現れることは、マトリックス中でカーボンナノチューブが均一に分散されたことを示す指標の一つとなり、かかるピークにおける蛍光強度は、カーボンナノチューブの含有量が複合材料全体の0.5〜1.0質量の場合にあっては、概ね6000〜14000a.u.程度となる。一方、マトリックス中のカーボンナノチューブがバンドル構造となり、当該カーボンナノチューブの分散が均一になされていなければ、蛍光強度は小さくなり、図1の点線に示すように、蛍光強度の明確なピークは現れないことになる。また、図1に示すように、分散したカーボンナノチューブの蛍光強度のピークは、1180〜1220nm、及び1270〜1300nmにおいても観察される場合が多い。
なお、近赤外蛍光測定は、例えば、近赤外分光蛍光光度計 FP−6600(日本分光(株)製)等の装置を用いて行うことができる。また、カーボンナノチューブは直径が細く、アスペクト比が大きい構造をとるため、偏向方向(光の振動方向)によって光学特性が大きく異なり、カーボンナノチューブの直径方向(軸方向)よりも長さ方向の方が光吸収や発光が起こりやすいとされている。
カーボンナノチューブをマトリックス中に分散させた複合材料にあっては、カーボンナノチューブの異方性が大きいためにカーボンナノチューブの特性が配向状態によって変化することが考えられるが、本発明の複合材料のように、液体的な流動性を持ちながら、一定の分子配向性を有するリオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散している場合にあっては、電圧の印加によって液晶性化合物の分子配列が整列して配向し、当該液晶性化合物中に均一に分散されるカーボンナノチューブもそれに応答して配向することになる。よって、電圧を印加することによってカーボンナノチューブの配向を制御することができる。
なお、電圧の印加と液晶性化合物及びカーボンナノチューブの配向との関係を確認するに際して、図2ないし図4に示す液晶セルを用いて電圧を印加するようにすればよい。図2は液晶セル1の斜視図、図3は図2のIII−III断面図であり、図4は図2のIV−IV断面図であり、この液晶セル1は、2枚のITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)電極基板11に被検対象となる本発明の複合材料12を挟むようにして、ITO電極基板11に対して垂直(図2及び図3における縦方向に)に直流電圧を印加した場合における蛍光強度の経時変化を確認すればよい。なお、図2ないし図4に示すように、被検対象である複合材料12の周囲はガラス基板13で囲まれる。また、前記したように、カーボンナノチューブの直径方向(軸方向)よりも長さ方向の方が光吸収や発光が起こりやすいということを考慮して、電極基板11に対して垂直に(同様に、図2及び図3における縦方向に)光を当てて蛍光測定を行うようにすればよい。
電圧の印加と液晶性化合物及びカーボンナノチューブの配向状態の関係は、複合材料に対して直流電圧を印加した場合における蛍光強度の経時変化を測定することで確認することができる。すなわち、本発明の複合材料のように、液晶性化合物をマトリックスとして、当該マトリックス中にカーボンナノチューブが均一に分散している場合で、電圧をかけない状態にあっては、近赤外蛍光測定において所定の波長(例えば、1110〜1150nm等)で蛍光強度のピークが現れることになるが、電圧を印加すると、時間が経過するとともに、蛍光強度が小さくなり、その後ほぼ一定の値となる傾向を示す。
これは、カーボンナノチューブが電極基板に対して垂直に配向したことを意味する。電極基板に対して垂直に光を当てて蛍光測定を行った場合に、電圧の印加によって、時間の経過とともに蛍光強度が小さくなり、しばらくしてほぼ一定の値に落ち着くということは、電圧をかけることによって、液晶性化合物が基板に対して垂直に配向し、それに伴ってカーボンナノチューブも垂直に配向し、直径方向(軸方向)に光が当たるカーボンナノチューブの数が増えるため、蛍光強度が減少すると考えられる。そして、複合材料中のカーボンナノチューブの配向のほとんどが基板に対して垂直方向に揃うことにより、蛍光強度の低下も収まり、ほぼ一定の値に落ち着くことになる。このように、電圧の印加によって液晶性化合物の分子配列が整列して配向することを利用して、当該液晶性化合物中に均一に分散されるカーボンナノチューブもそれに応答して配向させることができる。従って、本発明の複合材料にあっては、電圧を印加することによってカーボンナノチューブの配向を所望の方向に制御することができる。
また、本発明の複合材料のように液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散されている場合にあっては、所定の蛍光波長でピークが確認できる蛍光強度が、所定の電圧をかけることにより蛍光強度が小さくなるが、その後、電圧をかけず開放することにより蛍光強度が再び大きくなる傾向を示す。
これは、複合材料に所定の電圧をかけることによって、マトリックスである液晶性化合物が電極に対して垂直方向に配向して、それに伴ってカーボンナノチューブも垂直方向に配向して蛍光強度が小さくなった後、電圧をかけず開放した状態でしばらく放置することによって、液晶の配向状態が崩れる。また、それに伴ってカーボンナノチューブの配向性が崩れて再びランダムな分散状態となり、配向状態と比べて複合材料中において長さ方向に光が当たるカーボンナノチューブの数が増えるため、蛍光強度が再び大きくなることに起因するものと考えられる。なお、マトリックス中でカーボンナノチューブがバンドルを形成し、分散性が悪ければ、蛍光強度は減少することからも、電圧をかけた後に再びカーボンナノチューブの蛍光強度が増加したということは、カーボンナノチューブはバンドルにはなっておらず、マトリックス中にランダムに分散されていることがわかる。
かかる本発明の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、リオトロピック液晶性を有する液晶性化合物をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させ、近赤外蛍光測定における蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れるので、液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散されていることになり、カーボンナノチューブの備える、最大電流密度、帯電防止性、電気伝導度、熱伝導性、電磁波シールド性、ヤング率及び引張強度等の電気的特性及び力学的特性を備えた高性能の複合材料となる。
また、液体的な流動性を持ちながら、一定の分子配向性を有するリオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物中にカーボンナノチューブが均一に分散している構成を採用することにより、液晶性化合物の配向に伴ってカーボンナノチューブも配向させることができ、例えば、電圧を印加することによってカーボンナノチューブの配向状態を所望の方向に制御することができる。このように、カーボンナノチューブの配向状態が所定方向に揃うことにより、任意の方向からの振動エネルギーを効率的に圧電変換できるため圧電性に優れるようになることや、配向方向に偏光発光、偏光吸収及び復屈折するといった光学的異方性を示す挙動を利用して、種々の分野への応用が可能となる。
そして、電気伝導性等の電気的特性や力学的特性に優れ、また、電圧の印加等によりカーボンナノチューブの配向状態を所望の方向に制御することができるといった前記の効果を奏する本発明の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、カーボンナノチューブを使用した材料の様々な分野への応用が可能となり、例えば、電気デバイスや液晶デバイス等、エネルギー材料(二次電池、燃料電池、水素貯蔵材料、太陽電池等)、光学材料(フォトリソグラフィー、電子写真、非線形光学材料、表示装置、液晶素子、蛍光表示管、光記録媒体、電界放出ディスプレイ、フォトリフラクティブ材料、光伝導体等)、電気材料(電気・磁気・超伝導材料、伝導性材料、誘電体、トランジスタ、エミッタ、磁気記録媒体等)、機能性材料やセンサ等(熱伝導体、潤滑材、高分子複合体、無機複合体、インク、電界センサ、圧力センサ、バイオセンサ、ガスセンサ等のセンサ)、及びカーボンナノチューブを利用したポリマー系ナノコンポジット等に有利に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
[実施例1]
ヒドロキシプロピルセルロース−カーボンナノチューブ複合材料の製造:
下記(1)及び(2)の方法を用いて、液晶性化合物であるヒドロキシプロピルセルロースとカーボンナノチューブの複合材料を製造した。
(1)カーボンナノチューブ分散水溶液の製造:
純水10ml中に分子量が約60000のカルボキシメチルセルロース(ダイセル化学工業(株)製)を100mg、下記仕様の単層カーボンナノチューブ(Hipco(商品名):Carbon Nanotechnologies Inc.社製)を10mg入れ、超音波洗浄機(超音波ホモジナイザー US−300T:(株)日本精機製作所製)を用いて3.2Vの条件で超音波処理を60分行い、カーボンナノチューブを水溶液中に分散させた。次に、この分散液を25℃、60分間、163000g、回転数60000rpmの条件で超遠心処理(分離用小型超遠心機 V−570:JASCO社製)を行い、上澄み液を4ml搾取した。この上澄み液をカーボンナノチューブ分散液とした。
(カーボンナノチューブの仕様)
純度 : 約85質量%
直径 : 0.4〜1.5nm(平均直径 約1.0nm)
長さ : 0.1μm〜1000μm
アスペクト比: 1000以上
(2)ヒドロキシプロピルセルロース−カーボンナノチューブ複合材料の製造:
(1)で調製したカーボンナノチューブ分散液4ml(3.6mg)を、ヒドロキシプロピルセルロース(製品名 Hydroxypropyl Cellulose:東京化成(株)製、粘度3〜6mPa・s)6mgに入れ、ゆっくり混ぜ合わせた後1週間放置することにより、本発明のヒドロキシプロピルセルロース−カーボンナノチューブ複合材料を得た。
[試験例1]
近赤外蛍光測定によるカーボンナノチューブの配向挙動の確認(1):
実施例1で得られたヒドロキシプロピルセルロース−カーボンナノチューブ複合材料を、図2ないし図4に示すITO電極基板11の間に挟み、膜厚を約1mmにした液晶セル1を作製した。そして、この液晶セル1に対して、ITO電極基板11に対して垂直方向に、下記の条件で直流電圧を印加した場合における蛍光強度(蛍光強度のピーク)の経時変化を測定した。直流電圧を印加した場合の、蛍光波長が1124nmにおける蛍光強度の経時変化の測定結果を図5に示す。なお、蛍光測定は、電極基板11に対して垂直に光を当てて、下記の条件で測定を実施した。
(直流電圧印加の条件)
電圧の大きさ : 10V
時間 : 15分
装置 : HIOKI7015 Signal source
(日置電機(株)製)
(近赤外蛍光測定の条件)
装置 :Ti/サファイアレーザーを励起光源とした近赤外蛍光分光シ
ステム(InGaAs検出器)
励起波長 :690〜830nm
蛍光検出波長(蛍光波長) :950〜1450nm
露光時間 :20秒
積算回数 :1回
図5の結果に示すように、励起波長が720nm、蛍光波長が1124nmにおいて、実施例1の複合材料の蛍光強度は、電圧を印加しない状態では約6000a.u.程度であり発光を確認できたが、電圧を印加すると、時間が経過するとともに蛍光強度は小さくなり、その後ほぼ一定の値(約1000a.u.)に落ち着いた。このような、電圧の印加とともに蛍光強度が小さくなり、その後一定の値に落ち着くという結果からは、電極基板に対して垂直に光を当てて蛍光測定を行った場合には、マトリックスとなるヒドロキシプロピルセルロースが基板に対して垂直に配向して、それに伴ってカーボンナノチューブも垂直に配向したことがわかり、また、蛍光強度が一定の値に落ち着いたのは、複合材料中のカーボンナノチューブの配向のほとんどがほぼ一定方向(基板に対して垂直方向)に揃ったためであると考えられる。
[試験例2]
近赤外蛍光測定によるカーボンナノチューブの配向挙動の確認(2):
試験例1と同様にして電圧を印加しながら近赤外蛍光測定を行った場合における、電圧を印加する前の実施例1の複合材料の蛍光強度(A)、電圧を15分間かけた直後のカーボンナノチューブの蛍光強度(B)、Bの後開放し、1日間放置したカーボンナノチューブの蛍光強度(C)の測定結果を図6に示す。
図6の結果より、実施例1の複合材料は、電圧をかけることによって、電極に対してカーボンナノチューブが垂直方向に配向するために、蛍光強度が小さくなるが(図5のA→B)、その後、電圧を開放して放置することによって、蛍光強度が再び大きくなった(図5のC)。この結果は、カーボンナノチューブの配向性が崩れランダムに分散されている状態に戻り、その結果、複合材料中において長さ方向に光が当たるカーボンナノチューブの数が増えたため、再び蛍光強度が大きくなったものと考えられる。
本発明の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料は、電気的特性及び力学的特性に優れるので、例えば、電子材料分野、医療分野、エネルギー分野等の各分野で有利に使用することができる。
近赤外蛍光測定を行った場合における蛍光波長が1124nm付近の蛍光強度を模式的に示した図である。 液晶セルの斜視図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 試験例1における測定結果を示す図である。 試験例2における測定結果を示す図である。
符号の説明
1 液晶セル
11 ITO電極基板
12 複合材料(被検対象)
13 ガラス基板

Claims (5)

  1. リオトロピック液晶性を有する液晶性化合物をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させた液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料であって、
    近赤外蛍光測定における蛍光波長が1110〜1150nmで蛍光強度のピークが現れることを特徴とする液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料。
  2. 前記液晶性化合物がヒドロキシプロピルセルロースであることを特徴とする請求項1に記載の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料。
  3. 前記液晶性化合物の粘度が2.0〜10.0mPa・sであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料。
  4. カーボンナノチューブを分散させた分散液とリオトロピック液晶性を持つ液晶性化合物を重量比で分散液/液晶性化合物=50/50〜30/70で混合し、
    その後所定の期間放置することを特徴とする液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料の製造方法。
  5. 前記分散液が、カルボキシメチルセルロース、キトサン、ジェランガム、ヒアルロン酸、ドデシル硫酸ナトリウム及びドデシルトリメチルアンモニウムブロミドよりなる群より選ばれた一種以上を含有することを特徴とする請求項4に記載の液晶性化合物−カーボンナノチューブ複合材料の製造方法。

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