JP2007226993A - 気化装置、気化装置を備えた燃料電池及び気化方法 - Google Patents

気化装置、気化装置を備えた燃料電池及び気化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数種類の液体を気化させるに際して液体の突沸を抑えるとともに、気化した混合気を安定した流量で供給することができる気化装置及び気化方法を提供する。
【解決手段】第2の吸液部2が仕切部4に嵌入され、仕切部4が第1の吸液部3に嵌入され、これらが収縮性チューブ5及び弾性チューブ6に嵌入されている。第1の吸液部3の一端部が第1液導入部7に挿入され、第2の吸液部2及び仕切部4は第1液導入部7から突出している。第1の吸液部3の他端部が排出部の収容部81に挿入され、収容部81に発熱体10が巻回されている。第2液体βが第2の吸液部2の一端面から吸収され、第2液体βよりも沸点の高い第1液体αが第1の吸液部3の一端面から吸収される。吸収された第2液体β,βは他端部で気化して、空間84で混合される。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を気化させる気化装置、気化装置を備えた燃料電池及び気化方法に関する。
近年、エネルギー変換効率の高いクリーンな電源として燃料電池が注目されるようになり、燃料電池自動車や電化住宅などに幅広く実用化されてきている。また、急速に小型化の研究開発が進められている携帯電話機やノート型パーソナルコンピュータなどといった携帯型電子機器においても、燃料電池による電源の実用化が検討されている。
燃料電池は改質方式と燃料直接方式の2つに分類される。改質方式は、例えば水蒸気改質のように、燃料と水から改質器で水素を生成した後に、生成水素を燃料電池に供給する方式であり、燃料直接方式は、燃料と水を改質せずに燃料電池に供給する方式である。燃料及び水は一般的に液体の状態で貯留され、その燃料や水を気化させた後に、その燃料と水の混合気を改質器に供給している。そのため、燃料や水を気化させる気化装置が必要であり、そのような気化装置についての研究開発が燃料電池の開発にあわせて行われている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開2004−47260号公報 特開2001−263649号公報
ところで、このような気化装置を小型にすればするほど、流量が小さくなるために燃料や水を過熱しやすい構造のために、燃料や水が気化する際に燃料又は水が不規則に突沸し、気化した液体に液滴が混じってしまいやすく安定して気化する制御が難しい。特に燃料と水は互いに沸点が異なる場合、燃料と水の混合液は組成比によっては共沸点を持たないため、沸点の低い方が加熱されやすく、突沸の要因となっていた。
このような不安定要因は、後段の改質器や燃料電池を配置した場合、改質器での改質性能又は燃料電池での発電性能を不安定にしてしまう。
また、異なる沸点の液体をそれぞれ別体の加熱手段を用いて異なる温度で加熱すると、気化装置自体が大きくなってしまうといった弊害もあった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解決しようとしてなされたものであり、複数種類の液体を気化させるに際して、混合気を安定した流量で効率的に供給することができる気化装置及び気化方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の気化装置は、
第1の液体を吸収する第1の吸液部と、
第2の液体を吸収する第2の吸液部と、
前記第1の吸液部及び前記第2の吸液部を加熱し前記第1の液体及び前記第2の液体を気化する発熱体と、
を備えることを特徴とする。
請求項2の気化装置は、請求項1記載の気化装置において、前記第1の吸液部と前記第2の吸液部との間を仕切る仕切部が設けられていることを特徴とする。
請求項3の気化装置は、請求項1又は2記載の気化装置において、前記第1吸液部は、前記第2の吸液部の周囲を覆っていることを特徴とする。
請求項4の気化装置は、請求項1〜3の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の吸液部及び前記第2の吸液部は同心となるよう半径方向に積層され、前記第1の吸液部と前記第2の吸液部との間に仕切部が介在していることを特徴とする。
請求項5の気化装置は、請求項1〜4の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1吸液部の外周に設けられていることを特徴とする。
請求項6の気化装置は、請求項1〜5の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1吸液部の一端部側に設けられていることを特徴とする。
請求項7の気化装置は、請求項1〜6の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の吸液部の一端部及び前記第2の吸液部の一端部が連通する空間が設けられていることを特徴とする。
請求項8の気化装置は、請求項1〜7の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の液体は前記第2液体より沸点が高いことを特徴とする。
請求項9の気化装置は、請求項1〜8の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1の吸液部の一端部を前記第1の液体の沸点以上に加熱するとともに前記第1の吸液部の他端部を前記第1の液体の沸点未満に設定し、前記第2の吸液部の一端部を前記第2の液体の沸点以上に加熱するとともに前記第2の吸液部の他端部を前記第2の液体の沸点未満に設定することを特徴とする。
請求項10の気化装置は、請求項1〜9の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の吸液部の一端部を覆う排出部を備えることを特徴とする。
請求項11の気化装置は、請求項1〜10の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1の吸液部を介して前記第2の吸液部を加熱することを特徴とする。
請求項12の燃料電池は、請求項1〜11の何れか一項に記載の気化装置を備えることを特徴とする。
請求項13の気化装置は、
第1の液体を吸収し、第1の液体を気化する第1の吸液部と、
第2の液体を吸収し、第2の液体を気化する第2の吸液部と、
前記第1の吸液部側及び前記第2吸液部側のうち、第1の吸液部側に設けられている発熱体と、
を備えることを特徴とする。
請求項14に記載の気化方法は、複数の吸液部の間に仕切材を介在させて、各吸液部の一端部に互いに異なる液体を吸収させ、各吸液部に吸収した液体を他端部に浸透させ、各吸液部の他端部を加熱して各液体を気化することを特徴とする。
請求項15の気化方法は、請求項14に記載の気化方法において、前記複数の吸液部を同心となるよう半径方向に積層するとともに前記複数の吸液部の間に仕切材を介在させ、最も外にある吸液部の端部の外周にヒータを設けたことを特徴とする。
請求項16の気化方法は、請求項14又は15に記載の気化方法において、前記複数の吸液部が外側にあるほど沸点の高い液体を吸収させることを特徴とする。
請求項17の気化方法は、請求項14に記載の気化方法において、前記複数の吸液部を厚み方向に順に積層するとともに前記複数の吸液部の間に仕切材を介在させ、最も下層にある吸液部の端部の下層に又は最も上層にある吸液部の端部の上層にヒータを設けたことを特徴とする。
請求項18の気化方法は、請求項17に記載の気化方法において、前記複数の吸液部が前記ヒータに近づくにつれて沸点の高い液体を吸収させることを特徴とする。
本発明によれば、発熱体によって効率的に各液体を混じらせることなく安定して気化することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1の実施の形態〕
図1は、気化装置1の略断面図であり、図2は、気化装置1の上面、正面、右側面を示した分解斜視図である。
図1、図2に示すように、この気化装置1は、第1の吸液部3、第2の吸液部2、仕切部4、収縮性チューブ5、弾性チューブ6、第1液導入部7、第2液導入部13、排出部8、断熱ケース9、発熱体10及び温度センサ11を備える。
第2の吸液部2は、棒状、具体的には円柱状に形成された芯材である。第2の吸液部2は、内部に微小空間が形成された多孔質体であり、毛細管現象で液体を吸収し得るものである。第2の吸液部2は、無機繊維又は有機繊維を結合材(例えば、エポキシ樹脂)で固めたものであったり、無機粉末を焼結したものであったり、無機粉末を結合材(例えば、エポキシ樹脂)で固めたものであったり、グラファイトとグラッシーカーボンの混合体であってもよく、また、第2の吸液部2は、無機繊維又は有機繊維からなる多数本の糸材を束ねて結合材で固めたものでも良い。例えば、第2の吸液部2としては、アクリル系繊維束芯を用いることができる。また、上記材料を複数種混合して第2の吸液部2として用いてもよい。
この第2の吸液部2が円筒状の仕切部4に嵌入され、吸液部2の前端及び後端を開放するとともに外側を仕切部4が覆っている。この仕切部4は、第2の吸液部2で吸液される液体及び第1の吸液部3で吸液される液体に対して不透過性であり、発熱体10での発熱によって変形、劣化しない材料で形成され、例えば、ステンレス鋼(SUS316)のような金属材料を円管状に設けたものであり、図1の面と直交する方向での仕切部4と第2の吸液部2の断面形状が同心となり、第2の吸液部2の外周面が仕切部4の内周面に密接している。第2の吸液部2の長さが仕切部4の長さに等しく、第2の吸液部2の両端面が仕切部4の両端面に揃っている。
第1の吸液部3は、内部に第2の吸液部2及び仕切部4が挿入される空間を有する円筒状に形成され、内部空間の周囲を包囲する多孔質体であり、毛細管現象で液体を吸収し得るものであり、上述した第2の吸液部2と同様の部材で形成されている。第1の吸液部3の内壁には、外側を仕切部4で覆われた第2の吸液部2が嵌入され、図1の面と直交する方向での第2の吸液部2と第1の吸液部3の断面形状が同心となり、仕切部4によって第1の吸液部3と第2の吸液部2が仕切られている。このため、第1の吸液部3で浸透された液体は仕切部4を介して第2の吸液部2に移動することがなく、第2の吸液部2で浸透された液体は仕切部4を介して第1の吸液部3に移動することがない。第1の吸液部3の内径と仕切部4の外径が略等しく、第1の吸液部3の内周面が仕切部4の外周面に密接している。このように第2の吸液部2、仕切部4及び第1の吸液部3が同心となるよう半径方向に積層されている。
また、第1の吸液部3の長さは第2の吸液部2及び仕切部4の長さよりも短く、第2の吸液部2及び仕切部4の一部が第1の吸液部3の後端から突き出た位置にあり、第2の吸液部2及び仕切部4の前端が第1の吸液部3の前端に揃っている。
この仕切部4及び第2の吸液部2が嵌合された第1の吸液部3が収縮性チューブ5に嵌入されて、第1の吸液部3の外周面が収縮性チューブ5に密接している。収縮性チューブ5の長さは第1の吸液部3の長さよりも短く、第1の吸液部3の両端がそれぞれ収縮性チューブ5のそれぞれの端から突き出た位置にある。収縮性チューブ5は、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン等の加熱前に熱収縮性を有する材料を熱収縮して第1の吸液部3に隙間なく密着している。このとき、収縮性チューブ5は、第1の吸液部3の側壁に含浸して第1の吸液部3の多孔から液体が外に漏洩しないようになっている。
第1液導入部7は、前端及び後端が開口されており、その前端開口の内径は第1の吸液部3の外径に略等しく、その後端開口の内径は仕切部4の外径に略等しい。第1液導入部7の前端開口部に第1の吸液部3の後端が嵌め込まれ、収縮性チューブ5の一部も第1液導入部7の前端開口部に嵌め込まれている。第2の吸液部2及び仕切部4が嵌合されている第1の吸液部3は、柔軟な場合、収縮性チューブ5によって若干縮んでいてもよく、この状態で第1の吸液部3の後端が、第1液導入部7の前端開口部に収容されている。第1液導入部7の前端は、収縮性チューブ5の後端を重なるように覆っているため、第1の吸液部3が露出されることはない。第1の吸液部3の硬度が高く変形しにくい場合でも収縮性チューブ5が十分応力の緩衝材となるので、第1液導入部7は第1の吸液部3と良好に密着することができる。
第2の吸液部2及び仕切部4は第1液導入部7の後端開口部から延出されているように嵌め込まれている。第1の吸液部3の後端面は第1液導入部7後端の底74から離れており、第1液導入部7の底74と第1の吸液部3の後端面との間にはリング状の空間71が形成されている。空間71の中央を第2の吸液部2が貫通し、第2の吸液部2が仕切部4に挿入されている。第1液導入部7は後端開口部の縁においてゴム状のオーリング12が設けられており、第1液導入部7と仕切部4は互いに隙間なく密着されているので、空間71内に充填される第1液体αは第1液導入部7と仕切部4との間から漏洩することがない。
第1液導入部7の側壁には第1液導入口72が凸設され、その第1液導入口72の中心軸に沿って第1液導入口72の先端から第1液導入部7の内周面まで導入孔73が貫通し、その導入孔73が空間71に通じ、ここから第1液体αが空間71内に導入される。なお、第1液導入部7は、第1液体αの沸点において、劣化、変形せず、第1液体αの接触により腐蝕しない樹脂、金属で又はセラミックである。第1液導入口72は、第1液体αを送出するための図示しないチューブに連結されている。
第1液導入部7から突き出た仕切部4の後端は、第2液導入部13に覆われている。第2液導入部13は、内部の空間16を仕切る筒状管であり、その後端には第2液導入口15が設けられ、第2液導入口15は第2液体βを送出するための図示しないチューブに連結されている。第2液体βは、第2液導入口15から導入される第2の吸液部2により吸い込まれる。第2液導入部13は、仕切部4と接合又は接着されており、仕切部4や第2の吸液部2と膨張係数が近似していることが好ましい。第2液導入部13は、第1液導入部7と接するように仕切部4を嵌め込んでいてもよい。
排出部8は、後方に位置する筒状の収容部81と、収容部81に連なって前方に位置する排出口82と、収容部81と排出口82の継目外縁から突出したフランジ部83とを一体に成形したものである。排出部8は、収容部81の後端及び排出口82の前端が開口され、排出口82の外径は収容部81の外径よりも小さく、排出口82の開口部の内径は収容部81の開口部の内径よりも小さい。
収容部81は、第2の吸液部2及び仕切部4が挿入された第1の吸液部3の前方部を、第1の吸液部3の前方部側壁に密着するように収容している。このとき、収容部81の後端は、収縮性チューブ5の前端を重なるように覆っているため、第1の吸液部3が露出されることはない。第1の吸液部3の硬度が高く変形しにくい場合でも収縮性チューブ5が十分応力の緩衝材となるので、排出部8は第1の吸液部3と良好に密着することができる。
この排出部8は熱伝導率が10(W・m−1−1)以上と高く、第1液体αや混合気γ(第2液体βの気体と第1液体αの気体の混合気)に対して、腐蝕や変形しにくい材料からなり、例えば、黄銅又は銅のような金属からなる。
そして、エラストマー性の弾性チューブ6が、第1液導入部7と収縮性チューブ5との継ぎ目から、排出部8と収縮性チューブ5との継ぎ目まで覆うように嵌め込まれている。つまり収容部81には第1の吸液部3が第2の吸液部2及び仕切部4とともに嵌め込まれ、第1の吸液部3の収縮性チューブ5から突き出た部分の外周面が収容部81の内面に接しており、収容部81の一部が弾性チューブ6に挿入され、収容部81が弾性チューブ6の内周面と第1の吸液部3の外周面との間に挟まれている。このように弾性チューブ6は、収縮性チューブ5、第1液導入部7、排出部8に対して隙間がないように密着している。
弾性チューブ6の長さは第1の吸液部3の長さよりも短く、収容部81の側壁の前方が弾性チューブ6から突き出ている。なお、収縮性チューブ5と弾性チューブ6の二重構造にしなくとも、収縮性チューブ5又は弾性チューブ6の一方だけで第1液体α又は第1液体αが気化された気体が漏洩していなければ一方だけを設けるだけでも良い。また、第1の吸液部3の外周面に被膜等を施すことによって第1の吸液部3の外周面から液体や気体が滲み出ないようにすれば、収縮性チューブ5と弾性チューブ6の両方がなくても良い。
以上のように、収縮性チューブ5、弾性チューブ6、第1液導入部7及び排出部8がそれぞれ配管となっているので、収縮性チューブ5、弾性チューブ6、第1液導入部7及び排出部8、第2液導入部13の内部空間に、第1の吸液部3及び第2の吸液部2は仕切部4によって互いに隔絶されて収容されている。なお、収縮性チューブ5及び弾性チューブ6の代わりに、第1液体αに対して不透過性の被膜を第1の吸液部3の外周面に施した場合、その被膜、第1液導入部7及び排出部8が第1の吸液部3、第2の吸液部2及び仕切部4を収容する管として機能する。
第2の吸液部2、第1の吸液部3及び仕切部4の前端面は排出部8の底86から離れており、これらの端面と排出部8の底86との間には空間84が形成されている。この空間84は排出口82の排出孔82aに通じている。排出口82は、混合気γを送出するための図示しないチューブに連結されている。
排出部8の収容部81には、加熱コイル等のヒータである発熱体10が巻かれ、発熱体10と収容部81が接している。収容部81に発熱体10が巻かれているので、第1の吸液部3が第2の吸液部2よりも発熱体10に近い。発熱体10は電熱材からなり、電圧が印加されると発熱する抵抗体である。例えば、ニッケル−コバルト線を発熱体10として用いることができる。発熱体10はセラミック接着剤、エポキシ接着剤等の耐熱性の接着剤14によって被覆され、接着剤14によって発熱体10が収容部81に固着されている。なお、発熱体10をセラミックヒータに代えても良いし、発熱体10とセラミックヒータを併用しても良い。
排出部8のフランジ部83には、半径方向に穿孔された挿入穴85が形成されている。この挿入穴85は収容部81や排出口82の内部空間にまでは至らず、挿入穴85の底が第2の吸液部2の端面の近傍にまで至っている。温度センサ11が挿入穴85に挿入され、温度センサ11が第1の吸液部3の端面近傍に位置し、これにより温度センサ11が排出部8に埋め込まれている。温度センサ11は、熱電対、サーミスタ又は測温抵抗体である。温度センサ11は周囲と絶縁するために絶縁体で被覆されている。温度センサ11は排出部8や接着剤14を介して伝わる発熱体10の発熱に応じた温度を検出する。
発熱体10が加熱されると、発熱体10から収容部81に伝搬された熱によって第1の吸液部3に浸透された第1液体αは第1の吸液部3の前端面から気化されて空間84に放出され、さらに、発熱体10からの熱は仕切部4を介して第2の吸液部2まで伝搬して、第2の吸液部2に浸透された第2液体βは第2の吸液部2の前端面から気化されて空間84に放出されて、第1液体αが気化された気体と混合し、この混合気γが空間84内に充満して排出口82の排出孔82aから排出される。このように、空間84は複数の気体を混合するための空間として適用される。
第2の吸液部2は、第1の吸液部3及び仕切部4を介しているため、第2の吸液部2の加熱温度は、第1の吸液部3の加熱温度より低くなるように設定されていることが好ましい。この場合、より高温に加熱される第1液体αは、より低温に加熱される第2液体βよりも沸点の高い材料であることが好ましい。
断熱ケース9は、発熱体10、発熱体10で加熱される第1の吸液部3の前方及び第2の吸液部2の前方の熱をできるだけ外部に逃がさないように、発熱体10、第1の吸液部3の前方及び第2の吸液部2の前方を包囲するものである。また排出部8の収容部81とフランジ部83が断熱ケース9内に収容されている。
第1の吸液部3の全体及び第2の吸液部2の全体を加熱されてしまうと、第1の吸液部3の後端面から第1液体αが気化され、第2の吸液部2の後端面から第2液体βが気化されてしまう。これらの気泡は、第1の吸液部3の第1液体αの浸透を阻害、又は第2の吸液部2の第2液体βの浸透を阻害し、排出口82からの混合気γの排出量を不安定にしてしまう。第1の吸液部3の後方及び第2の吸液部2の後方は、断熱ケース9によって覆われていないので、第1の吸液部3の後方及び第2の吸液部2の後方は比較的速やかに放熱されやすい構造となっており、第1の吸液部3の後方は第1液体αの沸点に達することがなく、第2の吸液部2の後方は第2液体βの沸点に達することがない。
そして発熱体10は、第1の吸液部3の前方を第1液体αの沸点に達するように加熱し、第2の吸液部2の前方を第2液体βの沸点に達するように加熱している。したがって、第1の吸液部3の前端面から第1液体αが気化されると、第1の吸液部3の毛細管現象によって第1の吸液部3の後方に充填された第1液体αが第1の吸液部3の前方に向かって自発的に移動することになり、第2の吸液部2の前端面から第2液体βが気化されると、第2の吸液部2の毛細管現象によって第2の吸液部2の後方に充填された第2液体βが第2の吸液部2の前方に向かって自発的に移動することになる。
断熱ケース9は、上面側のケース91及び下面側の下ケース92が組み合わされることにより、断熱ケース9の内部に収容空間が形成されている。上ケース91及び下ケース92はどちらも酸化チタン、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化珪素等を焼結したセラミックや、PES(ポリエーテルサルフォンサン)、発泡スチレン、発泡ウレタン等のエンジニアリングプラスチック等の断熱材からななる。
上ケース91の前面の下縁と下ケース92の前面の上縁には扇形状の窪みが形成され、上ケース91と下ケース92を結合することでこれら窪みが合わさって通し孔93が形成されている。排出部8の排出口82がこの通し孔93に嵌め込まれ、排出口82が断熱ケース9の前面から突き出ている。また、位置を固定するために排出部8のフランジ部83が断熱ケース9の前面側の内面に接しているが、断熱性を向上するためにフランジ部83と断熱ケース9の前面側の内面との間に空間を設けてもよい。フランジ部83の断熱ケース9との対向面に溝を設ければ、フランジ部83と断熱ケース9が当接することによって位置合わせができるとともに、溝によって断熱用の熱伝導率の低い隙間を形成することができ断熱効果を向上できる。
上ケース91の背面の下縁と下ケース92の背面の上縁には扇形状の窪みが形成され、上ケース91と下ケース92を結合することでこれら窪みが合わさって通し孔94が形成されている。弾性チューブ6、収縮性チューブ5、第1の吸液部3の前方、仕切部4及び第2の吸液部2の前方がこの通し孔94に嵌め込まれている。弾性チューブ6と通し孔94の壁面が密接し、通し孔94の壁面と第1の吸液部3の外周面との間の隙間が弾性チューブ6及び収縮性チューブ5によってシーリングされている。
上ケース91の上面には配線通し孔95〜97が貫通し、配線通し孔95〜97から上ケース91の背面まで連なった溝95a〜97aが上ケース91の上面に形成されている。配線通し孔95には温度センサ11の配線11aが通され、配線11aが折り曲げられて溝95a内に敷設されている。同様に、配線通し孔96,97には発熱体10の両端部の配線10a,10bが通され、配線10a,10bが折り曲げられて溝96a,97a内に敷設されている。
温度センサ11が配線11aを介してコントローラに接続され、発熱体10も配線10a,10bを介してコントローラに接続されている。温度センサ11の検知温度を表す信号がコントローラに入力され、コントローラが温度センサ11の検知温度に基づいて、第1の吸液部3の温度や第2の吸液部2の温度がそれぞれ所望の温度になるように発熱体10を制御する。具体的には、温度センサ11の検知温度が上閾値よりも高くなった場合に、コントローラが発熱体10への供給電力を下げるか又は発熱体10への供給電力をオフにし、温度センサ11の検知温度が下閾値(但し、下閾値<上閾値。)よりも低くなった場合に、コントローラが発熱体10への供給電力を上げるか又は発熱体10への供給電力をオンにし、温度センサ11の検知温度が下閾値以上、上閾値以下の場合には、コントローラが発熱体10への供給電力を維持する。
次に、気化装置1の動作及び気化装置1を用いた気化方法について説明する。
発熱体10に電圧が印加されると、発熱体10が発熱し、断熱ケース9内に収容された部材が加熱される。ここで、発熱体10の内側の部分では加熱温度が発熱体10から遠ざかるほど低減していく。したがって、より近い第1の吸液部3の温度は、より遠い第2の吸液部2の温度よりも高くなる。また、第1の吸液部3及び第2の吸液部2の後方の端部が断熱ケース9の外にあり、前方の端部が断熱ケース内にあり、前方の端部に発熱体10が巻かれているので、第1の吸液部3は、排出口82側の端部から第1液導入口72側の端部に向かうほど温度が低減し、第2の吸液部2は、排出口82側の端部から第2液導入口15側の端部に向かうほど温度が低減する。
温度センサ11の検知温度が下閾値以上且つ上閾値以下の状態では、第1の吸液部3の温度は、排出口82側の端部では第1液体αの沸点に達し、第1液導入口72側の端部では第1液体αの沸点未満になり、第2の吸液部2の温度は、排出口82側の端部では第2液体αの沸点に達し、第2液導入口15側の端部では第2液体βの沸点未満になるように設定されている。なお、以下では、第1の吸液部3及び第2の吸液部2において、発熱体10が巻かれた端部を排出側端部といい、排出側端部の反対側の端部を吸収側端部という。
第2の吸液部2及び第1の吸液部3の排出側端部が発熱体10によって加熱された状態で、ポンプ等によって第2液体βが第2液導入部13を介して送液されると、その第2液体βが第2の吸液部2の吸収側端部から第2の吸液部2内へと吸収される。第2の吸液部2に吸収された第2液体βは毛細管現象により排出側端部に移動し、第2の吸液部2の排出側端部において発熱体10により加熱されて気化する。そして、気化した気体は第2の吸液部2の排出側端面から収容部81内の空間84へ蒸散する。このように第2の吸液部2の内部で第2液体βが気化するので、第2液体βの突沸を抑えることができる。
一方、ポンプ等によって第1液体αが導入孔73を通って第1液導入部7内の空間71に供給されると、その第1液体αが第1の吸液部3の吸収側端部から第1の吸液部3内へと吸収される。第1の吸液部3に吸収された第1液体αは毛細管現象により排出側端部に移動し、第1の吸液部3の排出側端部において発熱体10により加熱されて気化する。そして、気化した気体は第1の吸液部3の排出側端面から収容部81内の空間84へ蒸散する。このように第1の吸液部3の内部で第1液体αが気化するので、第1液体αの突沸を抑えることができる。
第1液体αの沸点が第2液体βの沸点よりも高いと、第2の吸液部2及び第1の吸液部3の温度分布により、第2液体βが第2の吸液部2の排出側端面寄りで気化し、第1液体αが第1の吸液部3の排出側端面寄りで気化する。しかし、第1液体αの沸点が第2液体βの沸点よりも低いと、第2液体βが第2の吸液部2の排出側端面寄りで気化するように温度制御するように設定すると、より発熱体10に加熱されやすい第1の吸液部3が過熱してしまい、第1の吸液部3における気化領域が排出側端部のみならず、排出側端部より後方まで拡張され、第1液体αの突沸の要因になってしまう。そのため、第1液体αの沸点が第2液体βの沸点よりも高い方が望ましい。
第2の吸液部2内で気化した第2液体βの気体が第2の吸液部2の排出側端面から空間84へ蒸散し、第1の吸液部3内で気化した第1液体αの気体が第1の吸液部3の排出側端面から空間84へ蒸散し、これらの気体が混合する。この混合気γが排出孔82aを通って排出される。
以上のように液体が気化している時には、コントローラが温度センサ11の検知温度に基づいて発熱体10をフィードバック制御するので、第1の吸液部3の排出側端部の温度及び第1の吸液部3における第1液体αの気化領域、並びに第2の吸液部2の排出側端部の温度及び第2の吸液部2における第2液体βの気化領域がそれぞれ所望の温度、所望の範囲となるように制御される。
以上のように本実施形態によれば、第2の吸液部2と第1の吸液部3を同心となるように積層し、仕切部4によって第2の吸液部2と第1の吸液部3を仕切ったので、第2の吸液部2と第1の吸液部3では、第2液体β、第1液体αが液体の状態で混合されることないため、別々の領域に別々の液体を吸収する。そのため、沸点の異なる2種類の液体を別々に気化することができるので、それぞれの液体を安定して気化することができる。そして、別々に安定して発生した気体が空間84にて混合されるので、その混合気が排出孔82aを通って下流へ送られるので、その混合気が安定した流量で排出孔82aを通って下流へ送られる。特に第1液体αを水、第2液体βをメタノールとした場合、下流に水蒸気改質器を配置して水素を発生することができる。
また、1つの気化装置1で2種類の液体を別々に気化することができるので、2種類の液体の気化のために2つの気化装置を準備せずに済み、2つの温度センサで別々に制御する必要がないので全体として省スペース化、回路の簡略化及び低コスト化を図ることができる。
また、第1の吸液部3の内側に第2の吸液部2を嵌入し、第1の吸液部3の外側に発熱体10を巻いたので、温度が中心軸から半径方向外側に向かう程高くなるような温度分布が生じる。そして、沸点の低い第2液体βを第2の吸液部2に吸収して気化し、沸点の高い第1液体αを第1の吸液部3に吸収して気化しているので、エネルギーの利用効率が良くなって、効率的に第2液体β・第1液体αを気化することができる。
発熱体10は、コイル形状に限らず、排出部8の側面に配置されていれば、薄膜発熱抵抗体層でもよい。発熱抵抗体層は、金属酸化物でもよく、金(Au)であってもよい。金は、温度に応じて抵抗率が変位するため温度センサを兼ねることができるため、温度センサ11が不要になり、配線構造を簡略化できる。
また、排出部8が導電性であれば、排出部8上に絶縁膜を被覆し、この絶縁膜上に発熱抵抗体層を被膜すればよい。このとき発熱抵抗体層が金であれば、絶縁膜との密着性を改善するためのチタン(Ti)やタンタル(Ta)等の下地層、金が熱拡散を防止するためのタングステン(W)等の高融点金属からなる熱拡散防止層を、絶縁膜と発熱抵抗体層との間に、この順に積層してもよい。
また、第2の吸液部2及び第1の吸液部3の排出側端部、排出部8の収容部81及びフランジ部83並びに発熱体10が断熱ケース9内に収容されているので、熱損失が少なく、発熱体10の熱エネルギーが液体の気化に有効利用される。一方、第2の吸液部2及び第1の吸液部3の吸収側端部が断熱ケース9の外にあるので、第2の吸液部2の吸収側端部から排出側端部にかけて温度勾配が生じ、第2の吸液部2の吸収側端部の温度が排出側端部の温度よりも低くなる。そのため、第2の吸液部2に吸収された第2液体βが吸収側端面寄りで気化せず、第2の吸液部2内の気体が吸収側端面のみから吐出すること、つまり気体の逆流を防止することができる。第1の吸液部3に吸収された第1液体αも吸収側端面寄りで気化せず、気体の逆流を防止することができる。
また、排出部8に温度センサ11が埋め込まれているので、第1の吸液部3の排出側端面の近傍の温度及び第2の吸液部2の排出側端面の近傍の温度を正確に測定することができる。また、正確な検知温度に従ってコントローラによる温度制御が行われるので、第1の吸液部3の排出側端面の近傍の温度及び第2の吸液部2の排出側端面の近傍の温度を所望の温度範囲に保つことができ、安定した気化を行うことができる。また、断熱ケース9を上ケース91と下ケース92の上下分割構造としたため、目視による作業が可能となるとともに、気化装置1の組立作業性が向上する。
また、収縮性チューブ5が加熱されると収縮するため、第1の吸液部3の外周面と収縮性チューブ5の内周面との密接性が向上する。そのため、第1の吸液部3の外周面から第1液体αや第1液体αの気体が漏洩しない。
なお、上記実施形態では、第2の吸液部2と第1の吸液部3の同心二重構造であったが、更に第1の吸液部3の外側に別の円筒状吸液部を設け、その円筒状吸液部と第1の吸液部3との間に仕切部を設けることで、同心三重構造としても良い。更に多くの吸液部を外装し、同心多層構造としても良い。この場合、複数の吸液部の吸収側端面には、外側の吸液部になるほど、つまり発熱体10に近いほど沸点の高い液体を供給し、外側の吸液部になるほど、つまり発熱体10に遠いほど沸点の高い液体を吸収させることが好ましい。
また、第2の吸液部2を周方向に分割し、分割した扇形の吸液部の間に仕切壁を介在し、仕切壁を第1液導入部7の後面の内側の面に突出させ、仕切壁によって空間71を複数の扇形空間に仕切り、各扇形空間に通じる導入孔を第1液導入部7の外周面に形成しても良い。
また、第2の吸液部2を仕切壁によって複数に分割しても良い。
〔第2の実施の形態〕
図3は、気化装置101を示した図面である。図3(a)は背面図であり、図3(b)は図3(a)の切断線B−Bに沿った面の矢視断面図であり、図3(c)は正面図であり、図3(d)は図3(b)の切断線D−Dに沿った面の矢視断面図である。
図3に示すように、本体管109は角形管状に設けられ、本体管109の後面開口及び前面開口が閉塞され、その本体管109内には内部空間が形成されている。本体管109の内側にはその上面及び下面と平行となった仕切壁104が形成され、この仕切壁104によって本体管109の内部空間が本体管109の前方から後方まで至る上下の2つの空間に仕切られている。また、仕切壁104は本体管109の後端面、左右側面の内側に連結され、本体管109の前端面の内側には連結していない。そのため、本体管109内の上側の空間と下側の空間は前面寄りにおいて通じ、その上下の空間が連なった部分の空間に符号184を付す。
本体管109の後面には第2液体βが導入される第2液導入口172,第1液体αが導入される第1液導入口174が凸設され、本体管109の前面には排出口182が凸設されている。第2液導入口172の中心軸に沿って第2液導入口172の先端から本体管109の内面まで導入孔173が貫通し、その導入孔173が本体管109内の下側の空間に通じている。また、第1液導入口174の中心軸に沿って第1液導入口174の先端から本体管109の内面まで導入孔175が貫通し、その導入孔175が本体管109内の上側の空間に通じている。また、排出口182の中心軸に沿って排出口182の先端から本体管109の内面まで排出孔182aが貫通し、その排出孔182aが空間184に通じている。
本体管109内の下側の空間に第2の吸液部102が充填され、上側の空間に第1の吸液部103が充填され、第2の吸液部102と第1の吸液部103はそれらの間に仕切壁104を挟んで厚み方向に積層されている。第1の吸液部103及び第2の吸液部102は、角棒状に形成された芯材である。また、第2の吸液部102及び第1の吸液部103は、それぞれ第1実施形態の第1の吸液部3及び第2の吸液部2と同様に、内部に微小空間が形成された多孔質体であり、液体を吸収し得るものである。
第2の吸液部102の後端面(以下、この端面を吸収側端面という。)は導入孔173に面し、前端面(以下、この端面を排出側端面という。)は空間184に面している。第1の吸液部103の後端面(以下、この端面を吸収側端面という。)は導入孔175に面し、前端面(以下、この端面を排出側端面という。)は空間184に面している。
本体管109の上面には発熱体110が搭載されている。発熱体110が搭載されている位置は、第1の吸液部103の排出側端部側の本体管109の上である。そのため、吸液部102,103は、吸収側端部から排出側端部に向かうほど温度が漸増する。また、第1の吸液部103が第2の吸液部102よりも発熱体110に近く、第1の吸液部3の排出側端部は第2の吸液部2の排出側端部よりも温度が高い。
なお、本体管109及び第1液導入口174,第2液導入口172,排出口182は金属(例えば、ステンレス鋼(SUS316))からなる。
次に、気化装置101の動作及び気化装置101を用いた気化方法について説明する。
第1の吸液部103及び第2の吸液部102の排出側端部がセラミックヒータ等の発熱体110によって加熱された状態で、ポンプ等によって第1液体αが第1液導入口174の導入孔175に送液されると、その第1液体αが第1の吸液部103の吸収側端面から第1の吸液部103内へと吸収される。そして、第1の吸液部103の排出側端部まで浸透した第1液体αが発熱体110の熱により気化する。そして、気化した気体は第1の吸液部103の排出側端面から空間184へ蒸散する。
第1の吸液部103は、第2の吸液部102に比べて発熱体110に近く、また第2の吸液部102と発熱体110との間に介在しているので、発熱体110での加熱温度は第1の吸液部103の排出側端部の方が第2の吸液部102の排出側端部よりも高い。このため、第1液体αの沸点が第2液体βの沸点よりも高い方が望ましい。
一方、ポンプ等によって第2液体βが第2液導入口172の導入孔173に送液されると、その第2液体βが第2の吸液部102の吸収側端面から第2の吸液部102内へと吸収される。そして、第2の吸液部102の排出側端部まで浸透した第2液体βが第1の吸液部103を介して発熱体110の熱により気化する。そして、気化した気体は第2の吸液部102の排出側端面から空間184へ蒸散する。
第2の吸液部102の排出側端面から空間184へ蒸散した第2液体βの気体と、第1の吸液部103の排出側端面から空間184へ蒸散した第1液体αの気体が、空間184内にて混合される。この混合気が排出孔182aを通って排出される。
本実施形態によれば、第2の吸液部102と第1の吸液部103の間に仕切壁104を挟んで、第2の吸液部102と第1の吸液部103を積層したので、第2の吸液部102と第1の吸液部103が別々に液体を吸収し得る。そのため、沸点の異なる2種類の液体を別々に気化することができるので、それぞれの液体を安定して気化することができる。更に、1つの気化装置101で2種類の液体を別々に気化することができるので、2種類の液体の気化のために2つの気化装置を準備せずに済み、全体として省スペース化及び低コスト化を図ることができる。
また、沸点の高い第1液体αを加熱温度の高い第1の吸液部103の端部に吸収して気化し、沸点の低い第2液体βを加熱温度の低い第2の吸液部102の端部で気化しているので、エネルギーの利用効率が良くなって、効率的に第1液体α・第2液体βを気化することができる。
なお、上記実施形態では、第1の吸液部103と第2の吸液部102の間に仕切壁104を挟んで第1の吸液部103と第2の吸液部102を重ねた二重構造であったが、本体管109内に更に多くの仕切壁を設けることで、本体管109内の空間を本体管109の吸収側端面から排出側端面に至る多数の空間に仕切り、それぞれの空間に吸液部を充填しても良い。この場合、各仕切材の前端が本体管109の前面の内側から離れるようにすることによって、上下に分割された複数の空間は空間184により連なるようにするとともに、上下に多数分割したそれぞれの空間に通じる導入孔を本体管109の後端面側に形成する。また、複数の吸液部の吸収側端面には、発熱体110に近い吸液部ほどより沸点の高いを供給し、発熱体110に近づくにつれて沸点の高い液体を吸収させることが好ましい。
また、本体管109内の空間を仕切壁104によって上下に仕切るだけでなく、更に本体管109の左右側面に平行な仕切壁を本体管109内に配置し、本体管109内の空間を上下左右に仕切っても良い。この場合、各仕切材の前端が本体管109の前面の内側から離れるようにすることによって、上下左右に4分割された複数の空間は空間184により連なるようにするとともに、上下左右に分割したそれぞれの空間に通じる導入孔を本体管109の後面に形成する。
また、第2の吸液部102に吸収される第2液体βが第1の吸液部103に吸収される第1液体αよりも沸点が高い場合には、発熱体110は本体管109の下面に設ける。
本体管109は、熱伝導率が10(W・m−1−1)以上と高く、第1液体αや混合気γ(第2液体βの気体と第1液体αの気体の混合気)に対して、腐蝕や変形しにくい材料からなり、例えば、黄銅、銅のような金属からなる。
発熱体110は、コイル形状に限らず、本体管109の側面に配置されていれば、薄膜発熱抵抗体層でもよい。発熱抵抗体層は、金属酸化物でもよく、金(Au)であってもよい。金は、温度に応じて抵抗率が変位するため温度センサを兼ねることができるため、別途温度センサを設ける必要がなく、配線構造を簡略化できる。
本体管109が導電性であれば、本体管109上に絶縁膜を被覆し、この絶縁膜上に発熱抵抗体層を被膜すればよい。このとき発熱抵抗体層が金であれば、絶縁膜との密着性を改善するためのチタン(Ti)やタンタル(Ta)等の下地層、金が熱拡散を防止するためのタングステン(W)等の高融点金属からなる熱拡散防止層を、絶縁膜と発熱抵抗体層との間に、この順に積層してもよい。
〔応用例〕
図4は、気化装置1をカートリッジ901,902、ポンプ903,904、改質器905、一酸化炭素除去器906、燃料電池907及び燃焼器908とともに示したブロック図である。
第1液導入口72がポンプ904に接続され、このポンプ904がカートリッジ902に接続されている。このカートリッジ902には水(沸点100℃)が貯留され、ポンプ904によって水が第1液導入口72に送られる。ポンプ904としてシリンジポンプ又は電気浸透流ポンプ(Electro-Osmotic Pump)を用いても良い。
第2液導入部13にはポンプ903が接続され、更にこのポンプ903がカートリッジ901に接続されている。このカートリッジ901には、水よりも沸点の低い液体燃料(例えば、メタノール(沸点65℃)、又はエタノール(沸点78.3℃))が貯留され、ポンプ903によって液体燃料が仕切部4に送られる。ポンプ903としてシリンジポンプ又は電気浸透流ポンプ(Electro-Osmotic Pump)を用いても良い。
排出部8の排出口82には改質器905が接続され、気化装置1から排出された燃料と水の混合気が改質器905に供給される。
改質器905は、気化装置1から供給された燃料と水の混合気を触媒反応させて、水素ガス等を生成するものである。また、改質器905では微量の一酸化炭素も生成される。なお、カートリッジ901に貯留された液体燃料がメタノールの場合、改質器905では次式(1)、(2)に示すような反応が起こる。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
2CH3OH+H2O→5H2+CO+CO2 …(2)
改質器905で生成された生成物の混合気が一酸化炭素除去器906に供給され、更にエアポンプによって空気が一酸化炭素除去器906に供給される。一酸化炭素除去器906では、混合気中の一酸化炭素が触媒によって選択されて、一酸化炭素が優先的に酸化され、水素は酸化されない。
燃料電池907は、触媒微粒子を担持した燃料極907aと、触媒微粒子を担持した空気極907bと、燃料極907aと空気極907bとの間に介在された電解質膜907cとを備える。燃料極907aには、一酸化炭素除去器906から混合気が供給され、空気極907bには、空気がエアポンプによって供給される。燃料極907aと空気極907bのうちの一方の電極でイオンが生成され、イオンが電解質膜907cを透過し、他方の電極で水が生成され、これにより燃料極907aと空気極907bの間で電力が生じる。なお、電解質膜907cが水素イオン透過性の電解質膜(例えば、固体高分子電解質膜)の場合には、燃料極907aでは次式(3)のような反応が起き、空気極907bでは次式(4)のような反応が起こる。
2→2H++2e- …(3)
2H++1/2O2+2e-→H2O …(4)
燃料極907aで反応しなかった余剰の水素ガス等を含むオフガスが燃焼器908に供給され、エアポンプによって空気が燃焼器908に供給される。燃焼器908においては、空気中の酸素と未反応の水素とが触媒により反応し、燃焼熱が発生する。燃焼熱は、改質器905及び一酸化炭素除去器906の反応に用いられる。
図4に示されたシステム全体はノート型パーソナルコンピュータ、PDA、電子手帳、デジタルカメラ、携帯電話機、腕時計、レジスタ、プロジェクタといった電子機器に搭載され、燃料電池907が電子機器の電源として用いられる。
なお、図3に示された気化装置101を図4のシステムに適用する場合には、第1液導入口174がポンプ904に接続され、第2液導入口172がポンプ903に接続され、カートリッジ902から第1液導入口174へ水が供給され、カートリッジ901から第2液導入口172へ液体燃料が供給される。
また、燃料が水よりも沸点が高い場合は、燃料を第1液導入口72に導入し、水を第2液導入部13に導入すればよい。
実験を行った。実験では、比較例として図5に示すような気化装置501を用いた。この気化装置501は、図1の仕切部4と第1の吸液部3と第2の吸液部2の一体物を一本の円柱状の吸液部502に代え、弾性チューブ6を長くし、第1液導入部7を外したものである。以上のことを除いて、気化装置501は気化装置1と同じであり、ポンプを流量計に接続し、その流量計を弾性チューブ6に接続し、排出口82の排出孔82aを開放した。また、吸液部502の条件は以下のようにした。
(a)吸液部502(円柱体):気孔率41%、粒径:30μm、直径1.5mm、長さ10.0mm、先端2mmを収容部81を介して発熱体10により130℃に加熱。
(b)排出部8:材質 黄銅、排出孔82aの内径0.5mm
発熱体10を加熱にしない状態で、60wt%のメタノール水溶液をポンプ(電気浸透流ポンプ)によって流量計を通して弾性チューブ6に送液し、流量計でメタノール水溶液の流量を流量計で測定した。流量の測定結果を図6に示す。なお、ポンプの流量の設定値は60μl/minにした。
発熱体10を130℃に加熱した状態で、60wt%のメタノール水溶液をポンプ(電気浸透流ポンプ)によって流量計を通して弾性チューブ6に送液し、流量計でメタノール水溶液の流量を流量計で測定した。流量の測定結果を図7に示す。図7から明らかなように、共沸点を持たないメタノール水溶液では、流量のピークが短時間の間に頻発に発生し、メタノール水溶液に脈動が生じていた。更に、流量の変動も大きかった。なお、脈動の1周期は、図7の流量のピークから次の流量のピークまでの時間である。短期間で最大で10μl/min近くの流量変化がみられた。
そして、図1に示す構造の気化装置1において、発熱体10を130℃に加熱した状態で、第1液導入部7に純水をポンプ(電気浸透流ポンプ)によって送液したときの送液量、第2液導入部13にメタノールをポンプ(シリンジポンプ)によって送液したときの送液量をそれぞれ図8、図9に示す。気化装置1は下記の条件に設定されている。
(a)第2の吸液部2(円柱体):気孔率41%、直径1.5mm、長さ20.0mm、
(b)仕切部4(円筒管):材質SUS316、内径1.5mm、厚さ0.1mm、長さ20.0mm、
(c)第1の吸液部3(円筒体):気孔率41%、外径2.3mm、長さ10.0mm、先端2mmを収容部81を介して発熱体10により130℃に加熱。
(d)排出部8:黄銅 排出孔82aの径 mm
図8から明らかなように、第1の吸液部3内には純水しかないために流量に著しい乱高下はなく安定して送液できている。
図9から明らかなように、第2の吸液部2内にはメタノールしかないために流量に著しい乱高下はなく安定して送液できている。
なお、図9において、0秒からおおよそ110秒にかけて流量が徐々に増え、おおよそ110秒後は流量が徐々に減っていったのは、シリンジポンプの特性に因る。
以上の実験からわかるように、共沸点を持たないメタノール水溶液を気化すると、大きな脈動が生じていたが、水単体及びメタノール単体では大きな脈動が生じていなかった。そのため、上記実施形態の気化装置1や気化装置101のように2種類の液体を別々に気化装置1や気化装置101に供給して別々に気化すれば、2種類の液体を安定して気化することができる。
図10は、気化装置1において、発熱体10を130℃に加熱した状態で第1の吸液部3に相対的に高沸点の水、第2の吸液部2に相対的に低沸点のメタノールを供給した際の温度勾配を示したデータである。第1の吸液部3及び第2の吸液部2の排出側端部は比較的ムラなく加熱されているため、広範囲の領域でいずれの液体の沸点に達しているため、良好に水及びメタノールを気化できることがわかる。
図11は、気化装置1において、発熱体10を130℃に加熱した状態で第1の吸液部3に相対的に低沸点のメタノール、第2の吸液部2に相対的に高沸点の水を供給した際の温度勾配を示したデータである。第1の吸液部3はメタノールの沸点を著しく超えて過剰にメタノールが気化されるのに対して、第2の吸液部2の排出側端部では、第1の吸液部3でのメタノール気化での吸熱によって十分な熱量が伝わらず、水の沸点に達している領域が少なく、水が十分な気化量に達していない。
第1の吸液部、第2の吸液部、仕切部の同心となる中心軸に沿った縦断面における第1実施形態の気化装置の断面図である。 上記気化装置の分解斜視図である。 本体管の中心に沿った縦断面における第2実施形態の気化装置の縦断面図である。 気化装置をカートリッジ、ポンプ、改質器、一酸化炭素除去器、燃料電池及び燃焼器とともに示したブロック図である。 実験で用いた気化装置の断面図である。 ポンプでメタノール水溶液を気化装置に供給した場合においてそのメタノール水溶液の流量の測定結果である。 ポンプでメタノール水溶液を気化装置に供給した場合においてそのメタノール水溶液の流量の測定結果である。 ポンプで純水を気化装置に供給した場合においてその純水の流量の測定結果である。 ポンプで純メタノールを気化装置に供給した場合においてその順メタノールの流量の測定結果である。 第1の吸液部に水、第2の吸液部にメタノールを供給した気化装置の温度勾配を示したデータである。 第1の吸液部にメタノール、第2の吸液部に水を供給した気化装置の温度勾配を示したデータである。
符号の説明
1、101 気化装置
2、102 第2の吸液部
3、103 第1の吸液部
4 仕切部
5 収縮性チューブ
6 弾性チューブ
7 第1液導入部
8 排出部
10 発熱体
104 仕切部
109 本体管
110 発熱体

Claims (18)

  1. 第1の液体を吸収する第1の吸液部と、
    第2の液体を吸収する第2の吸液部と、
    前記第1の吸液部及び前記第2の吸液部を加熱し前記第1の液体及び前記第2の液体を気化する発熱体と、
    を備えることを特徴とする気化装置。
  2. 請求項1記載の気化装置において、前記第1の吸液部と前記第2の吸液部との間を仕切る仕切部が設けられていることを特徴とする気化装置。
  3. 請求項1又は2記載の気化装置において、前記第1吸液部は、前記第2の吸液部の周囲を覆っていることを特徴とする気化装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の吸液部及び前記第2の吸液部は同心となるよう半径方向に積層され、前記第1の吸液部と前記第2の吸液部との間に仕切部が介在していることを特徴とする気化装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1吸液部の外周に設けられていることを特徴とする気化装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1吸液部の一端部側に設けられていることを特徴とする気化装置。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の吸液部の一端部及び前記第2の吸液部の一端部が連通する空間が設けられていることを特徴とする気化装置。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の液体は前記第2液体より沸点が高いことを特徴とする気化装置。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1の吸液部の一端部を前記第1の液体の沸点以上に加熱するとともに前記第1の吸液部の他端部を前記第1の液体の沸点未満に設定し、前記第2の吸液部の一端部を前記第2の液体の沸点以上に加熱するとともに前記第2の吸液部の他端部を前記第2の液体の沸点未満に設定することを特徴とする気化装置。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の気化装置において、前記第1の吸液部の一端部を覆う排出部を備えることを特徴とする気化装置。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の気化装置において、前記発熱体は、前記第1の吸液部を介して前記第2の吸液部を加熱することを特徴とする気化装置。
  12. 請求項1〜11の何れか一項に記載の気化装置を備えることを特徴とする燃料電池。
  13. 第1の液体を吸収し、第1の液体を気化する第1の吸液部と、
    第2の液体を吸収し、第2の液体を気化する第2の吸液部と、
    前記第1の吸液部側及び前記第2吸液部側のうち、第1の吸液部側に設けられている発熱体と、
    を備えることを特徴とする気化装置。
  14. 複数の吸液部の間に仕切材を介在させて、各吸液部の一端部に互いに異なる液体を吸収させ、各吸液部に吸収した液体を他端部に浸透させ、各吸液部の他端部を加熱して各液体を気化することを特徴とする気化方法。
  15. 請求項14に記載の気化方法において、前記複数の吸液部を同心となるよう半径方向に積層するとともに前記複数の吸液部の間に仕切材を介在させ、最も外にある吸液部の端部の外周にヒータを設けたことを特徴とする気化方法。
  16. 請求項14又は15に記載の気化方法において、前記複数の吸液部が外側にあるほど沸点の高い液体を吸収させることを特徴とする気化方法。
  17. 請求項14に記載の気化方法において、前記複数の吸液部を厚み方向に順に積層するとともに前記複数の吸液部の間に仕切材を介在させ、最も下層にある吸液部の端部の下層に又は最も上層にある吸液部の端部の上層にヒータを設けたことを特徴とする気化方法。
  18. 請求項17に記載の気化方法において、前記複数の吸液部が前記ヒータに近づくにつれて沸点の高い液体を吸収させることを特徴とする気化方法。
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