JP2007223867A - 粉体表面平坦化治具及び炭化ケイ素単結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇華法による炭化ケイ素単結晶の成長方法において、種結晶成長表面と昇華用原料との距離を一定に保つために、昇華用原料粉体の表面を短時間で精度よく平坦化させることが可能な粉体表面平坦化治具を提供する。
【解決手段】円筒状の粉体を収容する反応容器21の断面の円中心を通って上記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部2と、上記懇架部の中心部から上記反応容器の粉体側に伸びる回転軸4と、上記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、粉体表面に設置され、上記回転軸を軸に回転させることにより上記粉体表面の凸部を欠き取り上記粉体表面を平坦化する羽根部10とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】円筒状の粉体を収容する反応容器21の断面の円中心を通って上記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部2と、上記懇架部の中心部から上記反応容器の粉体側に伸びる回転軸4と、上記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、粉体表面に設置され、上記回転軸を軸に回転させることにより上記粉体表面の凸部を欠き取り上記粉体表面を平坦化する羽根部10とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子デバイス、光学デバイス等として特に好適な炭化ケイ素単結晶の製造に用いられる粉体表面平坦化治具及び炭化ケイ素単結晶の製造方法に関する。
炭化ケイ素単結晶は、パワーデバイス等の半導体装置製造用基板材料として注目されており、現在の技術動向からさらなる高品質化と大型化が求められている。この炭化ケイ素単結晶の製造方法の1つとして、昇華法により炭化ケイ素単結晶を成長させる方法(改良レイリー法)がある。改良レイリー法において、高品質な炭化ケイ素単結晶を製造するために、種結晶成長表面と、昇華用原料との距離を一定に保つ方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1にかかる方法は、複雑な構造の製造装置が必要で、またかかる製造装置の取扱いが困難で距離調整に時間がかかっていた。即ち十分な平坦性を短時間で実現するための方法及び装置は見当らなかった。
特開平3−295898号公報
原料粉体の表面を短時間で精度よく平坦化させる手段が求められていた。
即ち、本発明は、以下の記載事項に関する:
(1)円筒状の粉体を収容する反応容器の断面の円中心を通って上記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部と、
上記懇架部の中心部から上記反応容器の粉体側に伸びる回転軸と、
上記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、粉体表面に設置され、上記回転軸を軸に回転させると上記粉体表面の凸部を欠き取り上記粉体表面を平坦化する羽根部と、を備える粉体表面平坦化治具。
(1)円筒状の粉体を収容する反応容器の断面の円中心を通って上記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部と、
上記懇架部の中心部から上記反応容器の粉体側に伸びる回転軸と、
上記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、粉体表面に設置され、上記回転軸を軸に回転させると上記粉体表面の凸部を欠き取り上記粉体表面を平坦化する羽根部と、を備える粉体表面平坦化治具。
(2)上記羽根部は、欠き取った余剰粉体を回収する回収溝を備える上記(1)記載の粉体表面平坦化治具。
(3)上記反応容器の上部開口部の縁に沿って配置され、上記反応容器の係合部と係合可能なねじ切り部を備えるリング部をさらに有する上記(1)又は(2)記載の粉体表面平坦化治具。
(4)上記回転軸と上記懇架部とは、上記回転軸と上記懇架部との距離を調整可能に螺合されている上記(1)〜(3)のいずれかに記載の粉体表面平坦化治具。
(5)円筒状の粉体を収容する反応容器に昇華用原料を充填する工程と、
上記反応容器の断面の円中心を通って上記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部、上記懇架部材の中心部から上記反応容器の上記粉体側に伸びる回転軸、上記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、上記粉体表面に設置され、上記回転軸を軸に上記懇架部を回転させると回転して上記粉体表面の凸部を欠き取り上記粉体表面を平坦化する羽根部を備える粉体表面平坦化治具を用いて上記粉体表面を平坦化する工程と、
昇華雰囲気を形成し種結晶上に炭化ケイ素単結晶を成長させる工程と、
を含む炭化ケイ素単結晶の製造方法。
上記反応容器の断面の円中心を通って上記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部、上記懇架部材の中心部から上記反応容器の上記粉体側に伸びる回転軸、上記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、上記粉体表面に設置され、上記回転軸を軸に上記懇架部を回転させると回転して上記粉体表面の凸部を欠き取り上記粉体表面を平坦化する羽根部を備える粉体表面平坦化治具を用いて上記粉体表面を平坦化する工程と、
昇華雰囲気を形成し種結晶上に炭化ケイ素単結晶を成長させる工程と、
を含む炭化ケイ素単結晶の製造方法。
本発明によれば、原料粉体の表面を短時間で精度よく平坦化させることができる。
以下に実施形態を挙げて本発明を説明するが、本発明が以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。図中同一の機能を有するものについては同一または同様の符号を付して説明を省略する。
(粉体表面平坦化治具)
図1に示す本発明の実施形態にかかる粉体表面平坦化治具1は、
円筒状の粉体を収容する反応容器(反応容器本体)21の断面の円中心を通って反応容器本体21の上部開口部の縁に懇架された懇架部2と、
懇架部2の中心部から反応容器本体21の昇華用原料41側に伸びる回転軸4と、
回転軸4の懇架部2側とは異なる側に設けられ、昇華用原料41表面に設置され、回転軸4を軸に回転させると昇華用原料41表面の凸部を欠き取り昇華用原料41表面を平坦化する羽根部10と、を備える。粉体表面平坦化治具1は、反応容器本体21の上部開口部の縁に沿って配置され、反応容器本体21の係合部と係合可能なねじ切り部を備えるリング部8と、回転軸4を軸に懇架部2を回転させた際に懇架部2にブレが生じることを防止するピン5a、5bをさらに有する。羽根部10は、図3(a)〜(c)に示すように、昇華用原料41表面の凸部を欠き取るテーパ部10aと、欠き取った余剰粉体を回収する回収溝10bとを備える。粉体表面平坦化治具1は、粉体が汚染されなければ特に制限なく、樹脂や石英ガラス、好ましくはデルリンから形成される。
図1に示す本発明の実施形態にかかる粉体表面平坦化治具1は、
円筒状の粉体を収容する反応容器(反応容器本体)21の断面の円中心を通って反応容器本体21の上部開口部の縁に懇架された懇架部2と、
懇架部2の中心部から反応容器本体21の昇華用原料41側に伸びる回転軸4と、
回転軸4の懇架部2側とは異なる側に設けられ、昇華用原料41表面に設置され、回転軸4を軸に回転させると昇華用原料41表面の凸部を欠き取り昇華用原料41表面を平坦化する羽根部10と、を備える。粉体表面平坦化治具1は、反応容器本体21の上部開口部の縁に沿って配置され、反応容器本体21の係合部と係合可能なねじ切り部を備えるリング部8と、回転軸4を軸に懇架部2を回転させた際に懇架部2にブレが生じることを防止するピン5a、5bをさらに有する。羽根部10は、図3(a)〜(c)に示すように、昇華用原料41表面の凸部を欠き取るテーパ部10aと、欠き取った余剰粉体を回収する回収溝10bとを備える。粉体表面平坦化治具1は、粉体が汚染されなければ特に制限なく、樹脂や石英ガラス、好ましくはデルリンから形成される。
図2に示すように、粉体表面平坦化治具1を、原料粉体が充填された円筒状の反応容器本体21に取り付ける。そして、回転軸4を中心に懇架部2を回転させると、粉体表面平坦化治具1は、上記発明特定事項を備えることより、テーパ部10aが昇華用原料41表面の凸部を欠き取り昇華用原料41表面を平坦化する。また、羽根部10が欠き取った余剰の昇華用原料41は、回収溝10bに回収される。そのため、単にテーパ部10aを用いる場合に比して、余剰の昇華用原料41を回収する工程を簡略化することができるため昇華用原料41の表面を短時間で平坦化することができる。さらに反応容器本体21の上部開口部の縁に沿ってリング部8を配置することで、粉体表面平坦化治具1を回転させた際に、粉体表面平坦化治具1が反応容器本体21の縁を削ることを防止できる。反応容器本体21とリング部8を螺合させることで回転軸4を軸に懇架部2を回転させた際の懇架部2のブレを防止できる。
粉体表面平坦化治具1を用いない場合、図6に示す反応容器本体21に収容された昇華用原料41の粉体高さAは基準値±3mmであるが、粉体表面平坦化治具1を用いることで、基準値±0.2mmの精度で平坦化することができる。粉体表面平坦化治具1によれば原料粉体の表面を短時間で精度よく平坦化させることができる。
(炭化ケイ素単結晶の製造装置)
炭化ケイ素単結晶の製造装置の実施形態としては、図6に示すように、
昇華用原料41を収容可能な反応容器本体21と、反応容器本体21に着脱自在に設けられた種結晶50を配置可能とする蓋部22と、を有する坩堝26と;
坩堝26を石英管30の内部に固定させる支持棒31と;
昇華用原料41が収容された部分の外周に環巻された状態で配置され、昇華用原料41を昇華可能となるように昇華雰囲気を形成する第一誘導加熱コイル23と;
種結晶50が配置された部分の外周に環巻された状態で配置され、第一誘導加熱コイル23により昇華された昇華用原料41が炭化ケイ素単結晶の種結晶50近傍でのみ再結晶可能となるように再結晶雰囲気を形成し、昇華用原料41を種結晶50上に再結晶させる第二誘導加熱コイル25と;
第一誘導加熱コイル23と第二誘導加熱コイル25との間に、誘導電流を通電可能であり、誘導電流を通電することにより第一誘導加熱コイル23と第二誘導加熱コイル25との間における干渉を防止する干渉防止コイル24と;を備える炭化ケイ素単結晶製造装置20が挙げられる。
炭化ケイ素単結晶の製造装置の実施形態としては、図6に示すように、
昇華用原料41を収容可能な反応容器本体21と、反応容器本体21に着脱自在に設けられた種結晶50を配置可能とする蓋部22と、を有する坩堝26と;
坩堝26を石英管30の内部に固定させる支持棒31と;
昇華用原料41が収容された部分の外周に環巻された状態で配置され、昇華用原料41を昇華可能となるように昇華雰囲気を形成する第一誘導加熱コイル23と;
種結晶50が配置された部分の外周に環巻された状態で配置され、第一誘導加熱コイル23により昇華された昇華用原料41が炭化ケイ素単結晶の種結晶50近傍でのみ再結晶可能となるように再結晶雰囲気を形成し、昇華用原料41を種結晶50上に再結晶させる第二誘導加熱コイル25と;
第一誘導加熱コイル23と第二誘導加熱コイル25との間に、誘導電流を通電可能であり、誘導電流を通電することにより第一誘導加熱コイル23と第二誘導加熱コイル25との間における干渉を防止する干渉防止コイル24と;を備える炭化ケイ素単結晶製造装置20が挙げられる。
反応容器本体21と蓋部22とは、嵌合、螺合等のいずれで着脱自在に設計されていてもよいが、螺合によるものが好ましい。坩堝26は、第二端部における蓋部22の少なくとも内周側面部の表面が、ガラス状カーボンもしくはアモルファスカーボンであることが好ましい。これにより少なくとも内周側面部の表面で、炭化ケイ素の再結晶化が抑制されるからである。坩堝26は、石英管30内に配置されるのが好ましい。昇華用原料41の昇華及び再結晶化のための加熱エネルギーの損失を減らすことができるからである。なお、石英管30は高純度品が入手可能であり、高純度品を用いると金属不純物の混入が少ない点で有利である。坩堝26を構成する反応容器本体21と蓋部22の材質は、特に制限はないが、昇華用原料41の昇華と再結晶の制御が容易である等の点で黒鉛が特に好ましい。
第二誘導加熱コイル25は、第一誘導加熱コイル23とは独立に温度制御可能に構成されている。
(昇華用原料)
昇華用原料41としては、炭化ケイ素である限り、結晶の多型、使用量、純度、その製造方法等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
昇華用原料41としては、炭化ケイ素である限り、結晶の多型、使用量、純度、その製造方法等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
昇華用原料41の結晶の多型としては、例えば、4H,6H,15R,3Cなどが挙げられ、これらの中でも6Hなどが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用されるのが好ましいが、2種以上併用されてもよい。
昇華用原料41の使用量としては、製造する炭化ケイ素単結晶の大きさ、上記反応容器の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
昇華用原料41の純度としては、製造する炭化ケイ素単結晶中への多結晶や多型の混入を可能な限り防止する観点からは、純度の高いことが好ましく、具体的には、不純物元素の各含有量が0.5ppm以下であるのが好ましい。
ここで、上記不純物元素の含有量は、化学的な分析による不純物含有量であり、参考値としての意味を有するに過ぎず、実用的には、上記不純物元素が上記炭化ケイ素単結晶中に均一に分布しているか、局所的に偏在しているかによっても、評価が異なってくる。なお、ここで「不純物元素」とは、1989年IUPAC無機化学命名法改訂版の周期律表における1族から17族元素に属しかつ原子番号3以上(但し、炭素原子、酸素原子及びケイ素原子を除く)である元素をいう。また、成長する炭化ケイ素単結晶にn型あるいはp型の導電性を付与するため故意にそれぞれ窒素、アルミニウムなどのドーパント元素を添加した場合はそれらも除くこととする。
昇華用原料41としての炭化ケイ素粉末は、例えば、ケイ素源として、ケイ素化合物の少なくとも1種と、炭素源として、加熱により炭素を生ずる有機化合物の少なくとも1種と、重合触媒又は架橋触媒とを溶媒中で溶解し乾燥して得られた粉末を非酸化性雰囲気下で焼成することにより得られる。上記ケイ素化合物としては、液状のものと固体のものとを併用することができるが、少なくとも1種は液状のものから選択する。上記液状のものとしては、アルコキシシラン及びアルコシシシラン重合体が好適に用いられる。上記アルコキシシランとしては、例えば、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が挙げられ、これらの中でもハンドリングの点でエトキシシランが好ましい。上記アルコキシシランとしては、モノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、テトラアルコキシシランのいずれであってもよいが、テトラアルコキシシランが好ましい。上記アルコキシシラン重合体としては、重合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)及びケイ酸ポリマーが挙げられる。例えば、テトラエトキシシランオリゴマーが挙げられる。上記固体のものとしては、SiO、シリカゾル(コロイド状超微細シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含む)、二酸化ケイ素(シリカゲル、微細シリカ、石英粉末)等の酸化ケイ素が挙げられる。
上記ケイ素化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。上記ケイ素化合物の中でも、均質性やハンドリング性が良好な点でテトラエトキシシランのオリゴマー、テトラエトキシシランのオリゴマーと微粉末シリカとの混合物、等が好ましい。
上記ケイ素化合物は、高純度であるのが好ましく、初期における各不純物の含有量が20ppm以下であるので好ましく、5ppm以下であるのがより好ましい。
上記加熱により炭素を生じる有機化合物としては、液状のものを単独で用いてもよいし、液状のものと固体のものとを併用してもよい。
上記加熱により炭素を生ずる有機化合物としては、残炭率が高く、かつ触媒若しくは加熱により重合又は架橋する有機化合物が好ましく、例えば、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマーが好ましく、その他、セルロース、蔗糖、ピッチ、タール等の液状物が挙げられる。これらの中でも、高純度のものが好ましく、フェノール樹脂がより好ましく、レゾール型フェノール樹脂が特に好ましい。
上記加熱により炭素を生ずる有機化合物は、1種単独で用いてもよいし、2以上を併用してもよい。
上記加熱により炭素を生ずる有機化合物の純度としては、目的に応じて適宜選択することができるが、高純度の炭化ケイ素粉末が必要な場合には各金属を5ppm以上含有していない有機化合物を用いることが好ましい。
上記重合触媒及び架橋触媒としては、上記加熱により炭素を生ずる有機化合物に応じて適宜選択できるが、上記加熱により炭素を生ずる有機化合物がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、マレイン酸、硫酸等の酸類が好ましく、マレイン酸が特に好ましい。
上記加熱により炭素を生ずる有機化合物に含まれる炭素と、上記ケイ素化合物に含まれるケイ素との比(以下「C/Si比」と略記)は、両者の混合物を1000℃にて炭化して得られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義される。化学量論的には、上記C/Si比が3.0の時に得られた炭化ケイ素粉末中の遊離炭素が0%となるはずであるが、実際には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si比において遊離炭素が発生する。この得られた炭化ケイ素粉末中の遊離炭素量が適当な量となるように予め配合比を決定しておくのが好ましい。通常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成では、上記C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制することができる。上記C/Si比が2.5を超えると、上記遊離炭素が顕著に増加する。但し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純粋な炭化ケイ素粉末を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は必ずしも上記C/Si比の範囲に限定するものではない。
なお、上記炭化ケイ素粉末は、例えば、上記ケイ素化合物と上記加熱により炭素を生ずる有機化合物との混合物を硬化することによっても得られる。
上記硬化の方法としては、加熱により架橋する方法、硬化触媒により硬化する方法、電子線や放射線による方法、などが挙げられる。
上記硬化触媒としては、上記加熱により炭素を生ずる有機化合物の種類等に応じて適宜選択することができ、フェノール樹脂やフラン樹脂の場合には、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、塩酸、硫酸、マレイン酸等の酸類、ヘキサミン等のアミン酸などが好適に挙げられる。これらの硬化触媒を用いる場合、上記硬化触媒は溶媒に溶解し又は分散される。上記触媒としては、低級アルコール(例えばエチルアルコール等)、エチルエーテル、アセトンなどが挙げられる。
以上により得られた炭化ケイ素粉末は、窒素又はアルゴン等の非酸化性雰囲気中、800〜1000℃にて30〜120分間、焼成される。
上記焼成により上記炭化ケイ素粉末が炭化物になり、上記炭化物を、アルゴン等の非酸化性雰囲気中、1350〜2000℃で焼成することにより、炭化ケイ素粉末が生成される。
上記焼成の温度と時間とは、得ようとする炭化ケイ素粉末の粒径等に応じて適宜選択することができ、炭化ケイ素粉末のより効果的な生成の点で上記温度は1600〜1900℃が好ましい。
なお、上記焼成の後に、不純物を除去し高純度の炭化ケイ素粉末を得る目的で、例えば、2000〜2400℃で3〜8時間加熱処理を行うのが好ましい。
以上により得られた炭化ケイ素粉末は、大きさが不均一であるため、解粉、分級、等を行うことにより所望の粒度にすることができる。
上記炭化ケイ素粉末の平均粒径としては、10〜700μmが好ましく、100〜400μmがより好ましい。
上記平均粒径が10μm未満であると、炭化ケイ素単結晶を成長させるための炭化ケイ素の昇華温度、即ち1800℃〜2700℃で速やかに焼結を起こしてしまうため、昇華表面積が小さくなり、炭化ケイ素単結晶の成長が遅くなることがあり、また、炭化ケイ素粉末を上記反応容器内へ収容させる際や、成長速度調整のために再結晶雰囲気の圧力を変化させる際に、炭化ケイ素粉末が飛散し易くなる。一方、上記平均粒径が500μmを超えると、炭化ケイ素粉末自身の比表面積が小さくなるため、やはり炭化ケイ素単結晶の成長が遅くなることがある。
上記炭化ケイ素粉末としては、4H,6H,15R,3C、これらの混合物等のいずれであってもよいが、成長させる単結晶と同一の多型が好ましく、高純度のものであることが好ましい。
なお、上記炭化ケイ素粉末を用いて成長させた炭化ケイ素単結晶にn型又はp型の導電性を付与する目的で窒素又はアルミニウムなどをそれぞれ導入することができ、上記窒素又はアルミニウムを上記炭化ケイ素粉末の製造時に導入する場合は、まず上記ケイ素源と、上記炭素源と、窒素源又はアルミニウム源からなる有機物質と、上記重合又は架橋触媒とに均一に混合すればよい。このとき、例えば、フェノール樹脂等の炭素源と、ヘキサメチレンテトラミン等の窒素源からなる有機物質と、マレイン酸等の重合又は架橋触媒とを、エタノール等の溶媒に溶解する際に、テトラエトキシシランのオリゴマー等のケイ素源と十分に混合することが好ましい。
上記窒素源からなる有機物質としては、加熱により窒素を発生する物質が好ましく、例えば、高分子化合物(具体的には、ポリイミド樹脂、及びナイロン樹脂等);有機アミン(具体的には、ヘキサメチレンテトラミン、アンモニア、トリエチルアミン等、及びこれらの化合物、塩類)の各種アミン類が挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。また、ヘキサミンを触媒として合成され、その合成工程に由来する窒素を樹脂1gに対して2.0mmol以上含有するフェノール樹脂も、上記窒素源からなる有機物質として好適に用いることができる。こられの窒素源からなる有機物質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、上記アルミニウム源からなる有機物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
上記窒素源からなる有機物質の添加量としては、上記ケイ素源と上記炭素源とを同時に添加する場合には、上記ケイ素源1g当たり窒素が1mmol以上含有することが好ましく、上記ケイ素源1gに対して80〜1000μgが好ましい。
炭化ケイ素単結晶の製造におけるより具体的な昇華用原料を列記すると以下の通りである。昇華用原料として、高純度のアルコキシシランをケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末を用いることが好ましい。また昇華用原料として、高純度のアルコキシシラン及び高純度のアルコキシシランの重合体をケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末を用いることが好ましい。また昇華用原料として、高純度のメトキシシラン、高純度のエトキシシラン、高純度のプロポキシシラン、高純度のブトキシシランからなる群から選択される少なくとも1種をケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末を用いることが好ましい。さらに昇華用原料として、高純度のメトキシシラン、高純度のエトキシシラン、高純度のプロポキシシラン、高純度のブトキシシラン及び重合度が2〜15のそれらの重合体からなる群から選択される少なくとも1種をケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末を用いることが好ましい。昇華用原料として、高純度のモノアルコキシシラン、高純度のジアルコキシシラン、高純度のトリアルコキシシラン、高純度のテトラアルコキシシラン及び重合度が2〜15のそれらの重合体からなる群から選択される少なくとも1種をケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末を用いることが好ましい。
炭化ケイ素単結晶の種結晶50としては、その結晶の多型、大きさ等については、目的に応じて適宜選択することができる。結晶の多型としては、通常、得ようとする炭化ケイ素単結晶の多型と同じ多型が選択される。
(炭化ケイ素単結晶の製造方法)
(イ)まず反応容器本体21に昇華用原料41を充填する。このとき振動充填機により反応容器本体21を振動させながら昇華用原料41を充填することが好ましい。振動をかけながら昇華用原料41を充填することで昇華用原料41の嵩密度を均一にすることができるからである。
(イ)まず反応容器本体21に昇華用原料41を充填する。このとき振動充填機により反応容器本体21を振動させながら昇華用原料41を充填することが好ましい。振動をかけながら昇華用原料41を充填することで昇華用原料41の嵩密度を均一にすることができるからである。
(ロ)次に反応容器本体21の断面の円中心を通るように反応容器本体21の上部開口部の縁に懇架部2を懇架させ、反応容器本体21に粉体表面平坦化治具1を取り付ける。そして懇架部2の中心部から反応容器本体21の昇華用原料41側に伸びる回転軸4を軸に懇架部2を回転させ、羽根部10により昇華用原料41の表面の凸部を欠き取り昇華用原料41の表面を平坦化する。
(ハ)種結晶50が配置された蓋部22を、炭化ケイ素単結晶製造装置20の反応容器本体21に取り付ける。
(ニ)次に昇華用原料41の昇華雰囲気を形成すると共に、上記雰囲気の温度よりも種結晶50上近傍での温度を低くして、昇華した昇華用原料の再結晶雰囲気を形成する。再結晶雰囲気としては種結晶50が配置される面の径方向において、中心部(内側領域の中心)に近づくほど温度が低くなるような温度分布となる雰囲気を形成することが好ましい。かかる再結晶雰囲気の形成は、第二誘導加熱コイル25により好適に行うことができる。第二誘導加熱コイル25の環巻された巻数としては、特に制限はなく、第一誘導加熱コイル23との距離、反応容器の材料等により加熱効率や温度効率が最適となるように決定することができる。第二誘導加熱コイル25に通電する誘導加熱電流の量は、第一誘導加熱コイル23に通電する誘導加熱電流の量との関係で適宜決定することができる。両者の関係としては、第一誘導加熱コイル23における誘導加熱電流の電流値が、第二誘導加熱コイル25における誘導加熱電流の電流値よりも大きくなるように設定することが好ましい。再結晶化が容易に行われるからである。また、第二誘導加熱コイル25における誘導加熱電流の電流値としては、成長する炭化ケイ素単結晶の径が大きくなるにつれて、加熱量が連続的又は段階的に小さくなるように制御することが好ましい。成長を続ける炭化ケイ素単結晶の近傍でしか再結晶が行われず、炭化ケイ素単結晶55の周囲に炭化ケイ素多結晶が生ずることが効果的に抑制されるからである。なお、第二誘導加熱コイル25における誘導加熱電流の電流値としては、炭化ケイ素単結晶の種結晶50の径が大きい場合には小さくなるように制御し、径が小さい場合には大きくなるように制御するのが好ましい傾向がある。
第二誘導加熱コイル25により形成される再結晶雰囲気の温度としては、第一誘導加熱コイル23により形成される昇華雰囲気の温度よりも、30〜300℃低いことが好ましく、30〜150℃低いことがより好ましい。第二誘導加熱コイル25により形成される再結晶雰囲気の圧力としては、10〜100Torr(1330〜13300Pa)が好ましい。なお、この圧力条件にする場合には、減圧したまま加熱するのではなく、設定温度まで加熱をしてから減圧を行い、所定の数値範囲内になるように圧力条件を調整するのが好ましい。再結晶雰囲気は、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気にしておくのが好ましい。
大径の炭化ケイ素単結晶を得る観点からは、以下のように温度制御することが好ましい。即ち、昇華用原料41を収容した第一端部側の温度をT1とし、炭化ケイ素単結晶の種結晶50を配置した第二端部側の温度をT2とし、第二端部側における、反応容器の内周側面部との隣接部の温度T3としたとき、T3−T2及びT1−T2が連続的又は段階的に大きくなるように制御することが好ましい。この場合、T1−T2が連続的又は段階的に大きくなるので、経時的に、炭化ケイ素単結晶が第一端部側に向かって成長を続けても、炭化ケイ素単結晶の結晶成長先端側は常に再結晶が起こり易い状態に維持される。一方、T3−T2が連続的又は段階的に大きくなるので、経時的に、炭化ケイ素単結晶が第二端部側における外周方向に向かって成長を続けても、炭化ケイ素単結晶の結晶成長外周端側は常に再結晶が起こり易い状態に維持される。その結果、炭化ケイ素多結晶の生成が効果的に抑制され、炭化ケイ素単結晶は、その径を拡大しながらその厚みを増す方向に成長を続ける。最終的には、図7に示されるような、炭化ケイ素多結晶等の混入がなく、大径の炭化ケイ素単結晶55が得られる。
(炭化ケイ素単結晶)
本発明の炭化ケイ素単結晶55は、前述の炭化ケイ素単結晶の製造方法により製造される。
本発明の炭化ケイ素単結晶55は、溶融アルカリによりエッチングして評価した結晶欠陥(パイプ欠陥)が100個/cm2以下であるのが好ましく、50個/cm2以下であるのがより好ましく、10個/cm2以下であるのが特に好ましい。
炭化ケイ素単結晶55における金属不純物元素の総含有量としては、10ppm以下が好ましい。
本発明により得られる炭化ケイ素単結晶55は、多結晶や多型の混入やマイクロパイプ等の結晶欠陥がなく、極めて高品質であるので、絶縁破壊特性、耐熱性、耐放射線性等に優れ、半導体ウエハ等の電子デバイス、発光ダイオード等の光学デバイスなどに特に好適に用いられる。
本発明の炭化ケイ素単結晶55は、前述の炭化ケイ素単結晶の製造方法により製造される。
本発明の炭化ケイ素単結晶55は、溶融アルカリによりエッチングして評価した結晶欠陥(パイプ欠陥)が100個/cm2以下であるのが好ましく、50個/cm2以下であるのがより好ましく、10個/cm2以下であるのが特に好ましい。
炭化ケイ素単結晶55における金属不純物元素の総含有量としては、10ppm以下が好ましい。
本発明により得られる炭化ケイ素単結晶55は、多結晶や多型の混入やマイクロパイプ等の結晶欠陥がなく、極めて高品質であるので、絶縁破壊特性、耐熱性、耐放射線性等に優れ、半導体ウエハ等の電子デバイス、発光ダイオード等の光学デバイスなどに特に好適に用いられる。
以上、本発明の実施形態にかかる炭化ケイ素単結晶の製造方法によれば、高品質な炭化ケイ素単結晶を効率よく、かつ割れ等の破損がない状態で容易に製造することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。
(実施例)
図1に示す粉体表面平坦化治具1、及び図6に示す炭化ケイ素単結晶製造装置20を用いて炭化ケイ素単結晶を製造した。粉体高さAは55±0.2mmであった。即ち粉体表面の粗さは±0.2mmであった。圧力50Torr、アルゴン雰囲気下で実験を行った。
昇華用原料41は、高純度のテトラエトキシシラン重合体をケイ素源とし、レゾール型フェノール樹脂を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物をアルゴン雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末(6H(一部3Cを含む)、平均粒径が200μm)であった。
炭化ケイ素単結晶の種結晶50は、6Hのレーリー結晶であり、その種結晶厚は0.9mm、直径は20mmであった。
炭化ケイ素単結晶製造装置20において、第一誘導加熱コイル23に電流を通電させこれを加熱しその熱で昇華用原料41を加熱した。その際反応容器本体21の底部(C点)を2540℃にまで加熱した後、アルゴンガス雰囲気で圧力を50Torr(6645Pa)に維持した。昇華用原料41は、所定の温度(2540℃)にまで加熱されて昇華した。
一方、蓋部22側は、第二誘導加熱コイル25により加熱されている。蓋部22のB点の温度が2350℃になるように第二誘導加熱コイル25を用いて温度調整を行った。
得られた炭化ケイ素単結晶の側面断面図を図7に示す。図7に示す通り、大口径の炭化ケイ素単結晶55が得られることが分かった。
同様の実験を5回行い、蓋部22のB点の到達温度と結晶成長高さを測定した。得られた結果を図8に示す。
図1に示す粉体表面平坦化治具1、及び図6に示す炭化ケイ素単結晶製造装置20を用いて炭化ケイ素単結晶を製造した。粉体高さAは55±0.2mmであった。即ち粉体表面の粗さは±0.2mmであった。圧力50Torr、アルゴン雰囲気下で実験を行った。
昇華用原料41は、高純度のテトラエトキシシラン重合体をケイ素源とし、レゾール型フェノール樹脂を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物をアルゴン雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化ケイ素粉末(6H(一部3Cを含む)、平均粒径が200μm)であった。
炭化ケイ素単結晶の種結晶50は、6Hのレーリー結晶であり、その種結晶厚は0.9mm、直径は20mmであった。
炭化ケイ素単結晶製造装置20において、第一誘導加熱コイル23に電流を通電させこれを加熱しその熱で昇華用原料41を加熱した。その際反応容器本体21の底部(C点)を2540℃にまで加熱した後、アルゴンガス雰囲気で圧力を50Torr(6645Pa)に維持した。昇華用原料41は、所定の温度(2540℃)にまで加熱されて昇華した。
一方、蓋部22側は、第二誘導加熱コイル25により加熱されている。蓋部22のB点の温度が2350℃になるように第二誘導加熱コイル25を用いて温度調整を行った。
得られた炭化ケイ素単結晶の側面断面図を図7に示す。図7に示す通り、大口径の炭化ケイ素単結晶55が得られることが分かった。
同様の実験を5回行い、蓋部22のB点の到達温度と結晶成長高さを測定した。得られた結果を図8に示す。
(比較例)
図1に示す粉体表面平坦化治具1を用いなかったことを除き、実施例と同様にして実験を行った。粉体高さAは55±3mmであった。即ち粉体表面の粗さは±3mmであった。得られた結果を図9に示す。
図1に示す粉体表面平坦化治具1を用いなかったことを除き、実施例と同様にして実験を行った。粉体高さAは55±3mmであった。即ち粉体表面の粗さは±3mmであった。得られた結果を図9に示す。
粉体表面に凸凹がある比較例ではB点の到達温度がばらつき、その結果結晶成長高さにばらつきが生じた。一方、粉体表面の凸凹をなくした実施例では、B点の到達温度が一定となり、その結果結晶成長高さが一定となった。
(実施形態の変形例)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。例えば、図5に示すように、回転軸4にネジ山4aを設け、ナット6a、6bの位置を調整することで、羽根部10と懇架部2との距離を調整可能に懇架部2と回転軸4を螺合させてもよい。また羽根部10を例えば図4に示すような形状の羽根部11にしてもよい。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。例えば、図5に示すように、回転軸4にネジ山4aを設け、ナット6a、6bの位置を調整することで、羽根部10と懇架部2との距離を調整可能に懇架部2と回転軸4を螺合させてもよい。また羽根部10を例えば図4に示すような形状の羽根部11にしてもよい。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…粉体表面平坦化治具
2…懇架部、
4…回転軸、
5a、5b…ピン
8…リング部
10…羽根部
10a…テーパ部
10b…回収溝
20…反応容器
21…反応容器本体(反応容器)
22…蓋体
40…粉体
41…昇華用原料
2…懇架部、
4…回転軸、
5a、5b…ピン
8…リング部
10…羽根部
10a…テーパ部
10b…回収溝
20…反応容器
21…反応容器本体(反応容器)
22…蓋体
40…粉体
41…昇華用原料
Claims (5)
- 円筒状の粉体を収容する反応容器の断面の円中心を通って前記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部と、
前記懇架部の中心部から前記反応容器の粉体側に伸びる回転軸と、
前記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、粉体表面に設置され、前記回転軸を軸に回転させると前記粉体表面の凸部を欠き取り前記粉体表面を平坦化する羽根部と、を備えることを特徴とする粉体表面平坦化治具。 - 前記羽根部は、欠き取った余剰粉体を回収する回収溝を備えることを特徴とする請求項1記載の粉体表面平坦化治具。
- 前記反応容器の上部開口部の縁に沿って配置され、前記反応容器の係合部と係合可能なねじ切り部を備えるリング部をさらに有することを特徴とする請求項1又は2記載の粉体表面平坦化治具。
- 前記回転軸と前記懇架部とは、前記回転軸と前記懇架部との距離を調整可能に螺合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉体表面平坦化治具。
- 円筒状の粉体を収容する反応容器に昇華用原料を充填する工程と、
前記反応容器の断面の円中心を通って前記反応容器の上部開口部の縁に懇架された懇架部、前記懇架部材の中心部から前記反応容器の前記粉体側に伸びる回転軸、前記回転軸の懇架部側とは異なる側に設けられ、前記粉体表面に設置され、前記回転軸を軸に前記懇架部を回転させると回転して前記粉体表面の凸部を欠き取り前記粉体表面を平坦化する羽根部を備える粉体表面平坦化治具を用いて前記粉体表面を平坦化する工程と、
昇華雰囲気を形成し種結晶上に炭化ケイ素単結晶を成長させる工程と、
を含む炭化ケイ素単結晶の製造方法。
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JP2006049284A JP2007223867A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 粉体表面平坦化治具及び炭化ケイ素単結晶の製造方法 |
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-
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- 2006-02-24 JP JP2006049284A patent/JP2007223867A/ja active Pending
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