JP2007220695A - 投影露光装置および方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

投影露光装置および方法、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 微細なパターンを高いスループットのもとで投影露光すること。
【解決手段】 感光性基板上に所定のパターンを投影する投影露光装置は、照明光を所定のパターンに供給する照明光学系と、感光性基板と投影光学系との間の浸液を介して所定のパターンの像を感光性基板上に形成する投影光学系とを備える。投影光学系は、等軸晶系の結晶材料で形成された境界光学部材を備え、投影光学系の光軸を境界光学部材の<100>軸または該<100>軸と光学的に等価な結晶軸とほぼ平行に位置決めする。照明光学系は、所定のパターンに対する照明光を特定の入射角度範囲の照明光に設定すると共に、特定の入射角度範囲の照明光を所定のパターンに対するTE偏光に設定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、投影露光装置、投影露光方法、およびデバイス製造方法に関し、特に半導体素子や液晶表示素子などのマイクロデバイスをフォトリソグラフィ工程で製造する際に使用される投影露光装置及び方法に関するものである。
半導体素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程において、マスク(またはレチクル)のパターン像を、投影光学系を介して、感光性基板(フォトレジストが塗布されたウェハ、ガラスプレート等)上に投影露光する露光装置が使用されている。露光装置では、半導体素子等の集積度が向上するにつれて、投影光学系に要求される解像力(解像度)が益々高まっている。
そこで、投影光学系の解像力に対する要求を満足するために、照明光(露光光)の波長λを短くするとともに、投影光学系の像側開口数NAを大きくする必要がある。具体的には、投影光学系の解像度は、k・λ/NA(kはプロセス係数)で表される。また、像側開口数NAは、投影光学系と感光性基板との間の媒質(通常は空気などの気体)の屈折率をnとし、感光性基板への最大入射角をθとすると、n・sinθで表される。
この場合、最大入射角θを大きくすることにより像側開口数の増大を図ろうとすると、感光性基板への入射角および投影光学系からの射出角が大きくなり、光学面での反射損失が増大して、大きな実効的な像側開口数を確保することはできない。そこで、投影光学系と感光性基板との間の光路中に屈折率の高い液体のような媒質を満たすことにより像側開口数の増大を図る液浸技術が知られている(たとえば特許文献1)。
国際公開第WO2004/019128号パンフレット
上記特許文献に開示された投影光学系では、浸液として純水を用い、物体側の面が気体に接し且つ像側の面が純水に接する境界レンズとして石英レンズを用いている。しかしながら、この従来の構成では、例えばArFエキシマレーザ光を用いた場合には、浸液としての純水の屈折率が1.5程度であるため、1.3程度の像側開口数を確保するのが限界であった。
また、最近では浸液として純水よりも屈折率の高い液体が提案されつつあるが、浸液としての液体の屈折率だけを単に大きく設定すると、境界レンズ(投影光学系中のレンズのうち液体に接するレンズ)の物体側の凸面の曲率が大きくなり過ぎてレンズ設計が不可能になるだけでなく、像面上において十分に大きな有効結像領域(露光装置の場合には有効な静止露光領域)を確保することが困難になる。
そのため、境界レンズとして石英よりも屈折率の高い結晶光学材料を用いることが考えられる。ArFエキシマレーザのような200nm以下の波長域では、異方性結晶材料のみならず等軸晶系(立方晶系)の結晶光学材料であっても真性複屈折(固有複屈折)を呈する。また、ArFエキシマレーザのような200nm以下の波長域において、透過率及び屈折率の双方が十分に高い結晶光学材料は見いだされていない。
そこで、本発明は、液浸投影露光法を用いて大きな像側開口数を達成して微細なパターンを高いスループットのもとで投影露光することを目的とする。また、本発明は、微細なパターンを高いスループットのもとで投影露光することにより、低コストでデバイスを製造することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の第1形態にかかる投影露光装置は、感光性基板上に所定のパターンを投影する投影露光装置であって、
照明光を前記所定のパターンに供給する照明光学系と、
前記感光性基板と前記投影光学系との間の浸液を介して、前記所定のパターンの像を前記感光性基板上に形成する投影光学系とを備え、
前記投影光学系は、前記浸液に接するように配置されて、等軸晶系の結晶材料で形成された境界光学部材を備え、
前記投影光学系の光軸は、前記境界光学部材の<100>軸または該<100>軸と光学的に等価な結晶軸とほぼ平行に位置決めされ、
前記照明光学系は、前記所定のパターンに対する前記照明光を特定の入射角度範囲の照明光に設定すると共に、前記特定の入射角度範囲の照明光を前記所定のパターンに対するTE偏光に設定するものである。
また、前記目的を達成するために、本発明の第2形態にかかる投影露光方法は、感光性基板上に所定のパターンを投影する投影露光方法であって、
前記所定のパターンを所定面に設定するパターン設定工程と、
照明光を前記所定のパターンに供給する照明工程と、
前記感光性基板と前記投影光学系との間の浸液を介して、前記所定のパターンの像を前記感光性基板上に形成する投影工程とを含み、
前記投影工程では、前記浸液に接するように配置されて、等軸晶系の結晶材料で形成された境界光学部材をを介して前記パターンを前記感光性基板へ投影し、
前記投影光学系の光軸は、前記境界光学部材の<100>軸または該<100>軸と光学的に等価な結晶軸とほぼ平行に位置決めされ、
前記照明工程では、前記所定のパターンに対する前記照明光を特定の入射角度範囲の照明光に設定すると共に、前記特定の入射角度範囲の照明光を前記所定面に対するTE偏光に設定するものである。
また、本発明の第3形態にかかるデバイス製造方法では、第1形態の投影露光装置を用いて前記所定のパターンを前記感光性基板上に投影露光する投影露光工程と、前記感光性基板を現像する現像工程とを含む。
本発明の投影露光装置では、境界レンズと像面(第2面)との間の光路中に大きい屈折率を有する液体を介在させるとともに、境界レンズの像側の面が接する液体の高い屈折率に対応して、境界レンズも大きい屈折率を有する等軸晶系の結晶材料により形成し、当該等軸晶系の結晶材料の<100>軸または当該<100>軸と光学的に等価な軸が境界レンズの光軸と平行となるように設定している。そして、パターン面に対しTE偏光となる照明光を投影光学系に対して供給することにより、等軸晶系の結晶材料の固有複屈折の影響を実質的に受けない領域に結晶材料を通過するパターンからの回折光を通過させることができる。このため、高屈折率液体及び高屈折率材料を用いた液浸投影露光法によって大きな像側開口数を達成して微細なパターンを高いスループットのもとで投影露光することができ、ひいては低コストでデバイスを製造することができる。
以下、図面を参照して本発明にかかる第1実施形態について説明する。本実施形態は、ステップ・アンド・スキャン方式よりなる走査露光型の投影露光装置(スキャニング・ステッパー)で露光を行う場合に本発明を適用したものである。
図1は、本例の投影露光装置の概略構成を示す一部を切り欠いた図であり、この図1において、本例の投影露光装置は、照明光学系ILSと投影光学系25とを備えている。前者の照明光学系ILSは、露光光源1(光源)からコンデンサーレンズ20までの光軸(照明系光軸)AX1〜AX4に沿って配置される複数の光学部材を備え(詳細後述)、露光光源1からの露光ビームとしての露光用の照明光(露光光)でマスクとしてのレチクルRのパターン面(レチクル面)の照明視野を均一な照度分布で照明する。後者の投影光学系PLは、その照明光のもとで、レチクルR1(またはR2)の照明視野内のパターンを投影倍率M(Mは例えば1/4,1/5等の縮小倍率)で縮小した像を、被露光基板(基板)又は感光体としてのフォトレジストが塗布されたウエハW上の一つのショット領域上の露光領域に投影する。レチクルR1(またはR2)及びウエハWはそれぞれ第1物体及び第2物体ともみなすことができる。ウエハWは、例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200〜300mm程度の円板状の基板である。本例の投影光学系PLは、例えば屈折光学系であるが、反射屈折系なども使用できる。
以下、図1において、投影光学系PL、レチクルR1(またはR2)、及びウエハWに関しては、投影光学系PLの光軸AX5に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面(XY平面)内で走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向(図1の紙面に平行な方向)に沿ってY軸を取り、非走査方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿ってX軸を取って説明する。この場合、レチクルR1(またはR2)上の照明視野は、非走査方向であるX方向に細長い領域であり、ウエハW上の露光領域は、その照明視野と共役な細長い領域である。また、投影光学系PLの光軸AX5は、レチクルR1(またはR2)上で照明系光軸AX4と合致している。
先ず、露光転写すべきパターンの形成されたレチクルR1(またはR2)はレチクルステージRS上に吸着保持され、レチクルステージRSはレチクルベース(不図示)上でY方向に一定速度で移動するとともに、同期誤差を補正するようにX方向、Y方向、Z軸の回りの回転方向に微動して、レチクルR1(またはR2)の走査を行う。レチクルステージRSのX方向、Y方向の位置、及び回転角は、この上に設けられた移動鏡RSM及びレーザ干渉計RIFによって計測されている。この計測値及び主制御系(不図示)からの制御情報に基づいて、レチクルステージ駆動系(不図示)はリニアモータ等の駆動機構(不図示)を介してレチクルステージRSの位置及び速度を制御する。レチクルR1(またはR2)の周辺部の上方には、レチクルアライメント用のレチクルアライメント顕微鏡(不図示)が配置されている。
一方、ウエハWは、ウエハホルダ(不図示)を介してウエハステージWS上に吸着保持され、ウエハステージWSは、ウエハベース(不図示)上にY方向に一定速度で移動できるとともに、X方向、Y方向にステップ移動できるように載置されている。また、ウエハステージWSには、不図示のオートフォーカスセンサの計測値に基づいて、ウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合わせ込むためのZレベリング機構も組み込まれている。ウエハステージWSのX方向、Y方向の位置、及び回転角は、この上に設けられた移動鏡WSM及びレーザ干渉計WIFによって計測されている。この計測値及び主制御系(不図示)からの制御情報に基づいて、ウエハステージ駆動系(不図示)はリニアモータ等の駆動機構(不図示)を介してウエハステージWSの位置及び速度を制御する。また、投影光学系PLの近傍には、ウエハアライメントのために、ウエハW上の位置合わせ用マークの位置を検出するオフ・アクシス方式で例えばFIA(Fie1d Image A1ignment )方式のアライメントセンサ(不図示)が配置されている。
本例の投影露光装置による露光に先立って、上記のレチクルアライメント顕微鏡によってレチクルR1のアライメントが行われ(二重露光を行う場合には、レチクルR1に加えてレチクルR2のアライメントも行われる)、ウエハW上に以前の露光工程で回路パターンとともに形成された位置合わせ用マークの位置をアライメントセンサ(不図示)で検出することによって、ウエハWのアライメントが行われる。その後、レチクルR1上の照明視野に照明光ILを照射した状態で、レチクルステージRS及びウエハステージWSを駆動して、レチクルR1とウエハW上の一つのショット領域とをY方向に同期走査する動作と、照明光ILの発光を停止して、ウエハステージWSを駆動してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とが繰り返される。その同期走査時のレチクルステージRSとウエハステージwsとの走査速度の比は、投影光学系PLを介してのレチクルRとウエハWとの結像関係を保つために、投影光学系PLの投影倍率Mと等しい。これらの動作によって、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全部のショット領域にレチクルR1のパターン像が露光転写される。なお、二重露光を行う場合には、レチクルR1のパターン像の転写に引き続いて、レチクルR2上の照明視野に照明光ILを照射した状態で、レチクルステージRS及びウエハステージWSを駆動して、レチクルR2とウエハW上の一つのショット領域とをY方向に同期走査する動作と、照明光ILの発光を停止して、ウエハステージWSを駆動してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作とを繰り返す。
次に、本実施形態の照明光学系の構成につき詳細に説明する。図1において、本実施形態の露光光源1としては、ArF(アルゴンフッ素)エキシマーレーザー(波長193nm)が使用されている。なお、露光光源1としては、その他にKrF(クリプトンフッ素)エキシマーレーザー(波長248nm)、F2 (フッ素分子)レーザー(波長157nm)、又はKr2 (クリプトン分子)レーザー(波長146nm)等のレーザー光源なども使用できる。これらのレーザー光源(露光光源1を含む)は、狭帯化されたレーザー又は波長選択されたレーザーであり、露光光源1から射出される照明光ILは、上記狭帯化又は波長選択により直線偏光を主成分とする偏光状態となっている。以下、図1において、露光光源1から射出された直後の照明光ILは、偏光方向(電場の方向)が図1中のX方向と一致する直線偏光光を主成分とするものとして説明する。
露光光源1を発した照明光ILは、照明系光軸AX1に沿って進行し、光路折り曲げ用のミラー2で反射された後に、偏光制御機構としての偏光制御部材3に入射する。偏光制御部材3を発した照明光ILは、照明系光軸AX2に沿って回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element) 41に入射する。回折光学素子41は位相型の回折格子からなり、入射した照明光ILは、所定の方向に回折されて進む。
回折光学素子41からの各回折光の回折角及び方向は、照明光学系ILSの瞳面15上での照明光ILの位置や、照明光ILのレチクルRへの入射角度及び方向に対応する。また、回折光学素子41及びそれと異なる回折作用を有する別の回折光学素子42等がターレット状の部材(不図示)上に複数配列されている。そして、例えば主制御系の制御のもとで交換機構によりターレット状の部材を駆動して、当該ターレット状の部材上の任意の位置の回折光学素子41等を照明系光軸AX2上の位置に装填することで、レチクルRのパターンに応じて、レチクルRへの照明光の入射角度範囲及び方向(又は瞳面での照明光の位置)を、所望の範囲に設定できるように構成されている。
回折光学素子41を射出した照明光(回折光)ILは、照明系光軸AX2に沿ってリレーレンズ51,52、を経て、光路折り曲げ用のミラー6で反射された後に、オプティカルインテグレーター(照度均一化部材)であるフライアイレンズ7に入射する。フライアイレンズ7を射出した照明光ILは、照明系光軸AX3に沿ってリレーレンズ81、82、視野絞り9、及びコンデンサーレンズ10を経て光路折り曲げ用のミラー11に至り、ここで反射された照明光ILは、照明系光軸AX4に沿ってコンデンサーレンズ12を経てレチクルR1を照明する。このように照明されたレチクルR1上のパターンは、上述のように投影光学系PLによりウエハW上に投影され転写される。
なお、上述のリレーレンズ51,52は、レチクルRへの照明光の入射角度範囲を微調整するためのズーム光学系であってもよい。
なお、必要に応じて視野絞り9を走査型とし、レチクルステージRS及びウエハステージWSの走査に同期して、走査することもできる。この場合、その視野絞りを固定視野絞りと可動視野絞りとに分けて構成してもよい。
この構成において、フライアイレンズ7の射出側の面は照明光学系の瞳面の近傍に位置している。瞳面は、瞳面からレチクルRに至るまでの照明光学系中の光学部材(リレーレンズ81,82、視野絞り9、コンデンサーレンズ10,12、及びミラー11)を介して、レチクルR1(またはR2)のパターン面(レチクル面)に対する光学的フーリエ変換面として作用する。即ち、瞳面上の1点を射出した照明光は、概ね平行光束となって所定の入射角度及び入射方向でレチクルR1(またはR2)を照射する。その入射角度及び入射方向は、その光束の瞳面上での位置に応じて定まる。
なお、光路折り曲げ用のミラー2,6,11は、光学性能的に必須のものではないが、照明光学系を一直線上に配置すると露光装置の全高(Z方向の高さ)が増大するために、省スペース化を目的として照明光学系内の適所に配置したものである。照明系光軸AX1は、ミラー2の反射により照明系光軸AX2と一致し、照明系光軸AX2は、ミラー6の反射により照明系光軸AX3と一致し、更に照明系光軸AX3は、ミラー11の反射により照明系光軸AX4と一致する。
次に、本実施形態の投影光学系PLの構成につき詳細に説明する。本実施形態の投影光学系PLは、ウエハW側の先端部に設けられた境界光学素子としての境界レンズBLを含む複数の光学素子(LS1,LS2,…BL)で構成されている。照明光学系からの露光光(照明光)は、投影光学系PLに物体面側より入射し、複数の光学素子(LS1,LS2,…)を通過した後、投影光学系PLの像面側より射出され、ウエハW上に到達する。具体的には、露光光ELは、複数の光学素子(LS1,LS2,…)のそれぞれを通過した後、境界レンズBLを通過し、境界レンズBLとウエハWとの間に介在している液体を介してウエハW上に到達する。
本実施形態においては境界光学素子は、露光光(照明光)に対して光透過性を有する等軸晶系の結晶材料で形成された平凸形状の境界レンズであり、その<100>軸が光軸となるように形成する。なお、上述の構成に代えて、境界光学素子を、上記結晶材料で形成された平行平面板と平凸形状の境界レンズとから構成してもよく、この場合には、平行平面板と境界レンズとの間に液体が介在する。
また、境界光学素子以外の複数の光学素子(LS1,LS2,…)としては、例えば石英ガラスや蛍石などを適用することができる。なお、境界光学素子以外の複数の光学素子として蛍石を適用する場合には、例えば米国特許第6,788,389号公報に開示されるクロッキングによる補正手法を適用することができる。
また、本実施形態において、複数の光学素子LS1,LS2は、不図示の主制御系により制御される光学素子制御部LC1,LC2により駆動され、それらの位置・姿勢が調整可能となっている。これら複数の光学素子LS1,LS2の位置・姿勢を調整することにより、投影光学系PLの波面収差を制御することができる。
本実施形態における液体としては、例えば露光光(照明光)の波長に対して1.5よりも大きな屈折率を有する高屈折率液体を用いる。この場合、浸液としての液体の屈折率だけを単に大きく設定すると、境界レンズBLの物体側の凸面の曲率が大きくなり過ぎてレンズ設計が不可能になるだけでなく、像面上において十分に大きな有効結像領域(露光装置の場合には有効な静止露光領域)を確保することができなくなる。そこで、本実施形態では、境界レンズBLの像側の面が接する液体の高い屈折率に対応して、境界レンズを1.8よりも大きい屈折率を有する光学材料により形成している。その結果、本実施形態の投影光学系では、像面との間の光路中に液体を介在させて例えば1.4よりも大きな実効的な像側開口数を確保しつつ、比較的大きな有効結像領域を確保することができる。
ここで、本実施形態における高屈折率液体としては、例えば三井化学株式会社によるデルファイ(環状炭化水素骨格を基本とする化合物でArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.63)、JSR株式会社によるHIF−001(ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.64)、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーによるIF131(ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.642)やIF132(ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.644)、IF175(ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.664)などを用いることができる。
また、境界光学素子を形成する等軸晶系の結晶材料としては、例えばLuAG(ルテチウム・アルミニウム・ガーネット[Lutetium Alminum Garnet]、ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が2.1)や、MgO(酸化マグネシウム、ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.96)、CaO(酸化カルシウム、ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が2.7)、スピネル([crystalline magnesium aluminum spinel]MgAl2O4 、ArFエキシマレーザ光に対する屈折率が1.87)などを用いることができる。
さて、図2に、上述のような等軸晶系(立方晶系)の結晶材料の結晶軸方位を示す。なお、図2における座標系は立方晶系のXYZ座標系であり、図1の装置座標系とは異なる。図2を参照すると、等軸晶系の結晶材料の結晶軸は、立方晶系のXYZ座標系に基づいて規定される。すなわち、+X軸に沿って<100>軸が、+Y軸に沿って<010>軸が、+Z軸に沿って<001>軸がそれぞれ規定される。
また、XZ平面において<100>軸および<001>軸と45°をなす方向に<101>軸が、XY平面において<100>軸および<010>軸と45°をなす方向に<110>軸が、YZ平面において<010>軸および<001>軸と45°をなす方向に<011>軸がそれぞれ規定される。さらに、+X軸、+Y軸および+Z軸に対して等しい鋭角をなす方向に<111>軸が規定される。
なお、図2では、+X軸、+Y軸および+Z軸で規定される空間における結晶軸のみを図示しているが、他の空間においても同様に結晶軸が規定される。本発明では、相対的な結晶軸方位を厳密に定義する必要がある場合には、例えば<011>と光学的に等価な複数の結晶軸を、<011>,<0−11>,<110>などのように符号や配列位置を変えて表記(列記)する。但し、相対的な結晶軸方位を厳密に定義する必要がない場合には、<011>の表記をもって、<011>,<0−11>,<110>のような複数の光学的に等価な結晶軸を一括的に表すものとする。
ところで、投影光学系PLの解像度を向上させるには、ウエハW上への光束の最大入射角の正弦と、ウエハWと投影光学系PLとの間に介在する媒質との積である像側開口数を例えば1.程度に拡大する必要がある。この場合、境界レンズを等軸晶系の結晶材料として例えば上述のLuAGで形成することを考えると、露光光(照明光)に対するLuAGの屈折率が2.1であるため、境界レンズ内を通過する光束の光軸に対する角度範囲、言い換えると<100>軸に対する角度範囲は、−45〜+45度の範囲となる。
等軸晶系の結晶材料では、<111>軸及びこれと光学的に等価な結晶軸(<−111>,<1−11>,<11−1>)では複屈折がほぼ零(最小)である。同様に<100>軸,<010>軸,<001>軸においても複屈折がほぼ零(最小)である。一方、<110>軸,<101>軸,<011>軸及びこれと光学的に等価な<−110>軸,<−101>軸,<01−1>軸では複屈折が最大である。すなわち、等軸晶系の結晶材料では、その入射角度により複屈折が異なる。
上述のように、光軸に対する角度範囲として極めて広い角度範囲の光束を考えると、等軸晶系の結晶材料内を通過する光束の光軸に対する角度に応じて、複屈折の影響が異なることになる。
図3は、境界レンズBLのみが等軸晶系の結晶材料で形成され且つ他の光学素子が石英ガラスなどの非晶質材料で形成された投影光学系PLのH偏光波面の分布を示す図であり、図3(a)は等高線で示した平面図、図3(b)は鳥瞰図である。なお、図3におけるH偏光波面は、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の、図中横方向に偏光方向を持つH偏光についての投影光学系PLの射出瞳での位相分布と、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の平均波面との差分を示している。図3(a)に示すH偏光波面は、光軸位置を挟んで図中左右方向に位相が進んでいる部分領域+Ri,+Leと、光軸位置を挟んで図中上下方向に位相が遅れている部分領域−Up,−Loと、光軸を含み図中±45度方向に延びたX字状の部分領域M(位相進み/遅れが実質的に無)とを代表的に有する。
ここで、部分領域+Riを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<110>軸に沿って進行する光束であり、部分領域+Leを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<1−10>軸に沿って進行する光束である。そして、部分領域−Upを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<010>軸に沿って進行する光束であり、部分領域−Loを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<10−1>軸に沿って進行する光束である。そして、部分領域M1を通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<111>軸及びこれと光学的に等価な結晶軸(<−111>,<1−11>,<11−1>)に沿って進行する光束である。
また、図4は、境界レンズBLのみが等軸晶系の結晶材料で形成され且つ他の光学素子が石英ガラスなどの非晶質材料で形成された投影光学系PLのV偏光波面の分布を示す図であり、図4(a)は等高線で示した平面図、図4(b)は鳥瞰図である。なお、図4におけるV偏光波面は、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の、図中縦方向に偏光方向を持つV偏光についての投影光学系PLの射出瞳での位相分布と、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の平均波面との差分を示している。図4(a)に示すV偏光波面は、光軸位置を挟んで図中左右方向に位相が遅れている部分領域−Ri,−Leと、光軸位置を挟んで図中上下方向に位相が進んでいる部分領域+Up,+Loと、光軸を含み図中±45度方向に延びたX字状の部分領域M2(位相進み/遅れが実質的に無)とを代表的に有する。
ここで、部分領域−Riを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<110>軸に沿って進行する光束であり、部分領域−Leを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<1−10>軸に沿って進行する光束である。そして、部分領域+Upを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<010>軸に沿って進行する光束であり、部分領域+Loを通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<10−1>軸に沿って進行する光束である。そして、部分領域M2を通過する光束は等軸晶系の結晶材料のほぼ<111>軸及びこれと光学的に等価な結晶軸(<−111>,<1−11>,<11−1>)に沿って進行する光束である。
図3及び図4から、H偏光の場合には、境界レンズBLを通過する光束が部分領域−Up,−Loに対応する領域(すなわち、位相遅れの変化率の極値を取る領域)のみを通過し、V偏光の場合には、境界レンズBLを通過する光束が部分領域−Ri,−Leに対応する領域(すなわち、位相遅れの変化率の極値を取る領域)のみを通過するように、レチクルパターンからの回折光を制御すれば良いことが理解できる。なお、H偏光を用いる場合において、境界レンズBLを通過する光束が部分領域+Ri,+Leに対応する領域のみを通過させるように設定すると、ウエハWに到達する光束の偏光方向がウエハ面に対してp偏光となるため好ましくなく、V偏光を用いる場合において、境界レンズBLを通過する光束が部分領域+Up,+Loに対応する領域のみを通過させるように設定すると、ウエハWに到達する光束の偏光方向がウエハ面に対してp偏光となるため好ましくない。
以下、図5を参照して、レチクルパターンからの回折光の制御について具体的に説明する。図5は、レチクルパターンからの回折光の状態を示す模式図であり、図5(a)は照明光学系の射出瞳(以下、照明瞳と称する)における光量分布の状態を示す平面図であり、図5(b)はレチクルパターンからの回折光の光路を模式的に示す図であり、図5(c)は投影光学系PLの射出瞳PLPでのV偏光波面の状態と当該射出瞳を通過する回折光の状態とを重ねて示す図である。
図5(a)に示すように、照明瞳上において光軸AXから偏心した2つの位置に光軸を挟んで対称的な光強度分布を持つ二極状の二次光源(DPR,DPL)が形成される。この二次光源からの光は、図5(a)中において紙面上下方向に偏光方向を持つ直線偏光、すなわちV偏光である。そして、二次光源の1つの極DPRからの照明光ILRは、図5(b)に示すように、図中左右方向にピッチを持つパターンPAが形成されたレチクルRに対して斜め方向で進行してレチクルRに達し、別の極DPLからの照明光ILLは、不図示の光軸を挟んで照明光ILRと対称的な斜め方向で進行してレチクルRに達する。このとき、二次光源(DPR,DPL)の2つの極を結ぶ線分は、レチクルR上のパターンPAのピッチ方向に対応した方向となる。
レチクルRのパターンPAを介した照明光ILRは、パターンPAによって回折されて、1次回折光ILR(1)と0次回折光ILR(0)とになって投影光学系PLに入射する。また、レチクルRのパターンPAを介した照明光ILLは、パターンPAによって回折されて、−1次回折光ILL(−1)と0次回折光ILL(0)とになって投影光学系PLに入射する。
投影光学系PLに入射した各回折光は、投影光学系PLの瞳面PLPに達する。この瞳面PLPは投影光学系PLの射出瞳面と光学的に等価な面である。図5(c)は投影光学系PLの瞳面PLP(投影光学系PLの射出瞳面)でのV偏光波面W(V)の分布と、当該瞳面PLPを通過する回折光の分布とを重ねて表示した図である。ここで、瞳面PLP上において、図中右側の回折光の通過領域DERは、0次回折光ILL(0)と1次回折光ILR(1)とが瞳面PLPを通過する領域であり、図中左側の回折光の通過領域DELは、−1次回折光ILL(−1)と0次回折光ILR(0)とが瞳面PLPを通過する領域である。なお、V偏光波面W(V)の分布は、図4(a)に示した偏光波面分布と同一である。そして、図5(c)のV偏光波面W(V)の分布のA−A’矢視図が、図5(b)に示したV偏光波面W(V)に対応している。
さて、図5(b)に戻って、瞳面PLPを通過した各回折光は、投影光学系PLから射出されてウエハW上に達し、2光束干渉によりウエハW上にパターンPAの像を形成する。ここで、各回折光はウエハW(パターンPA)に対してTE偏光となっている。
このとき、図4(a),(b)を用いて上述したように、各回折光が瞳面PLP上において位相遅れの変化率の極値を取る領域(すなわち位相遅れの変化率が小さな領域)を通過するので、実質的に偏光波面収差の影響を受けずにパターンPAを結像することができる。このように、投影光学系の射出瞳上での偏光波面のうち、位相遅れの変化率が小さな領域に回折光が集中するように、レチクルRのパターンピッチやパターンの方向(パターンのピッチ方向に直交する方向)、二極照明の各パラメータ(外径、輪帯比)を設定することにより、境界レンズを形成する等軸晶系の結晶材料の複屈折の影響による結像性能の劣化を防ぐことができる。
そして、本実施形態では、浸液に接する光学部材の屈折率を高くするため当該光学部材を等軸晶系の結晶材料とし、屈折率の高い等軸晶系の結晶材料の透過率が低くなりがちになるために浸液に接する光学部材のみを屈折率の高い等軸晶系の結晶材料としている。これにより、投影光学系PL自体の透過率を高く維持することができ、安定した結像性能のもとでスループット良くパターンを転写することができる。なお、屈折率の高い等軸晶系の結晶材料を浸液に接する光学部材以外に適用した場合には、照射変動が起こりやすくなるため安定した結像性能を実現できなくなる恐れがあるため好ましくない。
なお、上述の図5の説明では、V偏光を用いた場合について説明したが、H偏光を用いた二極照明の場合であっても同様である。さらに、V偏光を用いた二極照明とH偏光を用いた二極照明とを同時に行う場合、すなわち周方向偏光(ウエハW面、パターンPA面に対してTE偏光)を用いた四極照明の場合であっても、境界レンズを形成する等軸晶系の結晶材料の複屈折の影響による結像性能の劣化を防ぐことができる。
また、H偏光を用いた二極照明またはV偏光を用いた二極照明、あるいは周方向偏光を用いた四極照明の場合、レチクルパターンからの回折光が部分領域M1,M2を通過するように、すなわち境界レンズを通過するレチクルパターンからの回折光が、等軸晶系の結晶材料のほぼ<111>軸及びこれと光学的に等価な結晶軸(<−111>,<1−11>,<11−1>)に沿って進行するように設定しても良い。
さて、上述の実施形態では、投影光学系PLの偏光波面の分布が、瞳半径に対して高次の成分を持つ分布であったので、パターンピッチに対する自由度が少ない。
ここで、投影光学系PLの波面収差(平均波面)の状態を制御することによって、投影光学系の偏光波面の分布を制御し、パターンに対する自由度を向上させた実施形態を第2実施形態として説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の機能を有する部材等については同一の符号を付してある。
第2実施形態においては、図1に示した第1実施形態の投影露光装置の投影光学系PL中における複数の可動レンズLS1,LS2の位置・姿勢を制御することによって、投影光学系PLの波面収差を基準状態から変更する。具体的には、複数の可動レンズLS1,LS2の位置・姿勢を制御して、投影光学系PLの波面収差に所定量の球面収差を発生させる。
以下、図6及び図7を参照して第2実施形態を説明する。図6は、所定量の球面収差を発生させた状態における投影光学系PLのH偏光波面の分布を示す図であり、図6(a)は等高線で示した平面図、図6(b)は鳥瞰図である。なお、図6におけるH偏光波面は、図3と同様に、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の、図中横方向に偏光方向を持つH偏光についての投影光学系PLの射出瞳での位相分布と、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の平均波面との差分を示している。
また、図7は、図6の場合と同じ球面収差を発生させた状態における投影光学系PLのV偏光波面の分布を示す図であり、図7(a)は等高線で示した平面図、図7(b)は鳥瞰図である。なお、図7におけるV偏光波面は、図4と同様に、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の、図中縦方向に偏光方向を持つV偏光についての投影光学系PLの射出瞳での位相分布と、投影光学系PLの像面内の所定の評価対象像点に到達する光束の平均波面との差分を示している。
図6(a)に示すH偏光波面は、図中横方向に延びた形状であって光軸を含む領域FLVを有し、当該領域FLV内での波面はほぼ等位相である。そして、この領域FLVを挟んだ図中左右方向に位相が進んでいる部分領域を有している。
また、図7(a)に示すV偏光波面は、図中縦方向に延びた形状であって光軸を含む領域FLVを有し、当該領域FLV内での波面はほぼ等位相である。そして、この領域FLVを挟んだ図中上下方向に位相が進んでいる部分領域を有している。
ここで、H偏光についての投影光学系PLの波面収差は、図6(a),(b)に示すH偏光波面に対応し、V偏光についての投影光学系PLの波面収差は、図7(a),(b)に示すV偏光波面に対応するため、H偏光で照明されたパターンからの回折光が領域FLHのみを通過し、V偏光で照明されたパターンからの回折光が領域FLVのみを通過するように照明条件とパターン方向(パターンピッチ直交方向、例えばV/H方向)とを制御すれば、境界レンズの複屈折の影響を受けずにパターン像をウエハW上に転写することができる。
図8は、所定のピッチを有するレチクルパターンからの回折光の状態を示す模式図であり、図8(a)は照明瞳における光量分布の状態及び偏光状態を示す平面図であり、図8(b)は投影光学系PLの射出瞳PLPでのH偏光波面の状態と当該射出瞳を通過する回折光の状態とを重ねて示す図であり、図8(c)は投影光学系PLの射出瞳PLPでのV偏光波面の状態と当該射出瞳を通過する回折光の状態とを重ねて示す図である。
図8において、レチクルパターンからの回折光DEFは、H偏光波面のほぼ等位相な領域FLH内を通過する。
また、図9は、図8の例とは異なるピッチを有するレチクルパターンからの回折光の状態を示す模式図であり、図9(a)は照明瞳における光量分布の状態を示す平面図であり、図9(b)は投影光学系PLの射出瞳PLPでのH偏光波面の状態と当該射出瞳を通過する回折光の状態とを重ねて示す図であり、図9(c)は投影光学系PLの射出瞳PLPでのV偏光波面の状態と当該射出瞳を通過する回折光の状態とを重ねて示す図である。
図9においても、レチクルパターンからの回折光DEFは、図8の場合とは異なる位置ではあるが、V偏光波面のほぼ等位相な領域FLH内を通過する。
これらの図8及び図9から明らかなように、第2実施形態では、レチクルパターンのピッチの違い等により、投影光学系PLの射出瞳PLPを通過するレチクルパターンからの回折光の状態が変わった場合であっても、それらの回折光は各偏光波面のほぼ等位相な領域内を通過することになるため、パターンピッチ等によらず、境界レンズを形成する等軸晶系の結晶材料の複屈折の影響による結像性能の劣化を防ぐことができる。
特に、第2実施形態は、レチクルパターンに各種ピッチのパターンが混在する場合や、多重露光の場合に有効である。
上述の第1及び第2実施形態では、二極照明法及び四極照明法を適用した例を示したが、また、と小σ直線偏光照明法(照明系の開口数NAiと投影光学系の開口数NAp
との比を示すσ値が0.4以下となる直線偏光照明法)との組み合わせも有効である。
上述の第2実施形態では、投影光学系PLを構成する複数のレンズ素子のうちの一部の位置・姿勢を変更することによって、投影光学系PLの波面収差(スカラー量)を制御したが、投影光学系PLを構成する複数の光学素子(レンズ、反射鏡、平行平面板)の光学面を非球面形状に加工することによって、投影光学系PLの波面収差(スカラー量)を制御しても良い。この場合、投影光学系PLの波面収差の像面位置依存性を解消するために、2以上の光学面に対して非球面加工を施すことが好ましい。
また、非球面としては、光軸に関して回転対称な非球面(無限回回転対称な形状を有する非球面)の他に、2θ非球面(光軸に関して1回回転対称な形状の非球面、当該非球面をツェルニケ多項式で近似した場合に、ツェルニケ多項式の各項の関数のうちsin2θまたはcos2θを持つ関数についての係数を持つ形状)や、4θ非球面(光軸に関して2回回転対称な形状の非球面、当該非球面をツェルニケ多項式で近似した場合に、ツェルニケ多項式の各項の関数のうちsin4θまたはcos4θを持つ関数についての係数を持つ形状)を適用することができる。
また、上述の第1及び第2実施形態では、高屈折率液体と高屈折率材料とを用いた液浸露光装置に本発明を適用したが、本発明はそれに限定されない。例えば、エネルギー集中による不具合を低減するためにウエハW近傍のレンズを等軸晶系の結晶材料である蛍石で形成する場合において、当該ウエハW近傍のレンズの光軸と蛍石の<100>軸とをほぼ一致させる際にも本発明を適用できる。
さて、図10に示すように、上述の各実施形態並びに各変形例において、二極照明法又は四極照明法を用いる場合、照明瞳に形成される光量分布の複数の極の各々は、光軸に対する開き角をθとするとき、
45°<θ
を満足することが好ましい。この条件を満足しない場合には、投影光学系PLの射出瞳を通過する回折光が各偏光状態の偏光波面の等位相な部分から外れた箇所を通ることになり、結像性能の劣化を招くため好ましくない。
更に、上述の各種照明法に加えて、例えば特開平4−277612号公報や特開2001−345245号公報に開示されている累進焦点露光法や、多波長(例えば二波長)の露光光を用いて累進焦点露光法と同様の効果を得る多波長露光法を適用することも有効である。
本実施形態では、投影光学系PLの先端に光学素子BLが取り付けられており、このレンズにより投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整を行うことができる。なお、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
なお、液体LQの流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって
光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
なお、上述の各実施形態の基板としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等であっても良い。
上述の各実施形態では、露光装置として、レチクルとウエハとを同期移動してレチクルのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)を適用したが、その他に、レチクルとウエハとを静止した状態でレチクルのパターンを一括露光し、ウエハを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いてウエハ上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンとウエハとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、ウエハを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置にも適用可能である。
投影露光装置の種類としては、ウエハ上に半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
以上のように、上述の各実施形態の投影露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
上述の実施形態の露光装置では、照明装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図11のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図11のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。なお、ステップ301〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、本実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図12のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図12において、パターン形成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、ArFエキシマレーザ光源を用いているが、これに限定されることなく、たとえばF2 レーザ光源のような他の適当な光源を用いることもできる。さらに、上述の実施形態では、露光装置に搭載される投影光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、他の一般的な投影光学系に対して本発明を適用することもできる。
本発明の第1実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 等軸晶系の結晶軸方位について説明する図である。 投影光学系の射出瞳でのH偏光波面を示す図であり、(a)は平面図、(b)は鳥瞰図である。 投影光学系の射出瞳でのV偏光波面を示す図であり、(a)は平面図、(b)は鳥瞰図である。 投影光学系を通過する回折光の状態を示す図であり、(a)は照明瞳での光量分布を示す図であり、(b)はレチクルからのパターンの回折光の光路を概略的に示す図であり、(c)は投影光学系の射出瞳を通過する回折光の位置を示す図である。 第2実施形態にかかる投影光学系の射出瞳でのH偏光波面を示す図であり、(a)は平面図、(b)は鳥瞰図である。 第2実施形態にかかる投影光学系の射出瞳でのV偏光波面を示す図であり、(a)は平面図、(b)は鳥瞰図である。 第2実施形態にかかる投影光学系を通過する回折光の状態を示す図であり、(a)は照明瞳での光量分布を示す図であり、(b)は投影光学系の射出瞳を通過するH偏光の回折光の位置を示す図であり、(c)は投影光学系の射出瞳を通過するV偏光の回折光の位置を示す図である。 第2実施形態にかかる投影光学系を通過する回折光の状態を示す図であり、(a)は照明瞳での光量分布を示す図であり、(b)は投影光学系の射出瞳を通過するH偏光の回折光の位置を示す図であり、(c)は投影光学系の射出瞳を通過するV偏光の回折光の位置を示す図である。 二極照明法又は四極照明法における各極の好ましい開き角範囲を説明するための図である。 デバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 デバイスとしてのフラット・パネル・ディスプレィを得る際の手法のフローチャートである。
符号の説明
PL:投影光学系
BL:境界レンズ
IL:浸液
R(R1,R2):レチクル
W:ウエハ

Claims (16)

  1. 感光性基板上に所定のパターンを投影する投影露光装置において、
    照明光を前記所定のパターンに供給する照明光学系と、
    前記感光性基板と前記投影光学系との間の浸液を介して、前記所定のパターンの像を前記感光性基板上に形成する投影光学系とを備え、
    前記投影光学系は、前記浸液に接するように配置されて、等軸晶系の結晶材料で形成された境界光学部材を備え、
    前記投影光学系の光軸は、前記境界光学部材の<100>軸または該<100>軸と光学的に等価な結晶軸とほぼ平行に位置決めされ、
    前記照明光学系は、前記所定のパターンに対する前記照明光を特定の入射角度範囲の照明光に設定すると共に、前記特定の入射角度範囲の照明光を前記所定のパターンに対するTE偏光に設定することを特徴とする投影露光装置。
  2. 前記照明光学系は、第1方向にピッチを有するパターン群に対して、前記第1方向を含み且つ前記所定面に垂直な面に沿って照明光を供給し、
    前記投影光学系の前記境界光学部材の<110>軸または該<110>軸と光学的に等価な結晶軸と、前記光軸とを含む第1の面、または前記投影光学系の前記境界光学部材の<001>軸または該<001>軸と光学的に等価な結晶軸と、前記光軸とを含む第2の面に沿って前記パターン群からの回折光を通過させるように前記境界光学部材が位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 前記照明光学系は、第1方向にピッチを有するパターン群に対して、前記第1方向を含み且つ前記所定面に垂直な面に沿って照明光を供給し、
    前記投影光学系の前記境界光学部材の<111>軸または該<111>軸と光学的に等価な結晶軸と、前記光軸とを含む面に沿って前記パターン群からの回折光を通過させるように前記境界光学部材が位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  4. 前記所定のパターンは、第1方向にピッチを有する第1パターン群と、前記第1方向と直交する第2方向にピッチを有する第2パターンとから構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の投影露光装置。
  5. 前記特定の入射角度範囲の照明光は、二極照明光または四極照明光であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の投影露光装置。
  6. 前記二極照明光または前記四極照明光の各々の極は、前記照明光学系の射出瞳上における光軸に対する開き角をθとするとき、
    45°<θ
    を満足することを特徴とする請求項5に記載の投影露光装置。
  7. 前記投影光学系は、前記投影光学系の波面収差を制御する波面収差制御手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の投影露光装置。
  8. 前記波面収差制御手段は、前記投影光学系を構成する光学部材のうちの少なくとも一部の位置及び姿勢のうちの少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項7に記載の投影露光装置。
  9. 前記波面収差制御手段は、前記投影光学系を構成する光学部材の光学面のうちの少なくとも2つに形成された非球面であることを特徴とする請求項7に記載の投影露光装置。
  10. 前記投影光学系を構成する光学部材のうち、前記等軸晶系の結晶材料で形成される部材は、前記浸液に接している光学部材のみであることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の投影露光装置。
  11. 前記投影光学系中の前記境界光学部材は、第1境界光学部材と第2境界光学部材とを備え、
    前記第1光学部材と前記感光性基板との間には第1浸液が充填され、
    前記第1光学部材と前記第2光学部材との間には第2浸液が充填されることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の投影露光装置。
  12. 感光性基板上に所定のパターンを投影する投影露光方法において、
    前記所定のパターンを所定面に設定するパターン設定工程と、
    照明光を前記所定のパターンに供給する照明工程と、
    前記感光性基板と前記投影光学系との間の浸液を介して、前記所定のパターンの像を前記感光性基板上に形成する投影工程とを含み、
    前記投影工程では、前記浸液に接するように配置されて、等軸晶系の結晶材料で形成された境界光学部材をを介して前記パターンを前記感光性基板へ投影し、
    前記投影光学系の光軸は、前記境界光学部材の<100>軸または該<100>軸と光学的に等価な結晶軸とほぼ平行に位置決めされ、
    前記照明工程では、前記所定のパターンに対する前記照明光を特定の入射角度範囲の照明光に設定すると共に、前記特定の入射角度範囲の照明光を前記所定面に対するTE偏光に設定することを特徴とする投影露光方法。
  13. 前記パターン設定工程では、第1方向にピッチを有するパターン群を設定し、
    前記照明工程では、前記照明光を前記第1方向を含み且つ前記所定面に垂直な面に沿って供給し、
    前記投影工程では、前記境界光学部材の<110>または該<110>軸と光学的に等価な結晶軸と前記光軸とを含む第1の面、または前記境界光学部材の<001>または該<001>軸と光学的に等価な結晶軸と前記光軸とを含む第2の面に沿って前記パターン群からの回折光を通過させることを特徴とする請求項12に記載の投影露光方法。
  14. 前記パターン設定工程では、第1方向にピッチを有するパターン群を設定し、
    前記照明工程では、前記照明光を前記第1方向を含み且つ前記所定面に垂直な面に沿って供給し、
    前記投影工程では、前記境界光学部材の<111>軸または該<111>軸と光学的に等価な結晶軸と、前記光軸とを含む面に沿って前記パターン群からの回折光を通過させることを特徴とする請求項12に記載の投影露光方法。
  15. 前記所定のパターンは、第1方向にピッチを有する第1パターン群と、前記第1方向と直交する第2方向にピッチを有する第2パターンとから構成されていることを特徴とする請求項12乃至請求項14の何れか一項に記載の投影露光方法。
  16. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の投影露光装置を用いて前記所定のパターンを前記感光性基板上に投影露光する投影露光工程と、
    前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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