JP2007218032A - 配管構造、配管工法およびそれに用いられる固定継手 - Google Patents
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Abstract
【構成】配管12の先端部にネット56を取り付けて、配管12を床下に敷設する。ネット56を広く拡げてから、床18を施工する。施工後、床18に貫通孔14を形成し、引き上げ治具60を床上から貫通孔14に通す。引き上げ治具60をネット56に掛けて、引き上げると、配管12がネット56に牽引されて、配管12の可撓管28が曲がりながら、配管12の先端部は引き上げられる。引き上げられた先端部は貫通孔14を通り、床上に達する。そして、先端部を排水設備の設備管に床上で接続する。
【効果】床上から配管12を引き上げ、しかも床上で配管12を排水設備の設備管に接続することができるため、作業性に優れる。また、ネット56を広く拡げることにより、配管12の先端部の位置が貫通孔14の位置とずれていても、配管12を簡単に引き上げることができる。
【選択図】図3
【効果】床上から配管12を引き上げ、しかも床上で配管12を排水設備の設備管に接続することができるため、作業性に優れる。また、ネット56を広く拡げることにより、配管12の先端部の位置が貫通孔14の位置とずれていても、配管12を簡単に引き上げることができる。
【選択図】図3
Description
この発明は、配管構造、配管工法およびそれに用いられる固定継手に関し、特にたとえば、戸建住宅内で床下に敷設された配管と床上に敷設された設備管とを接続する、配管構造、配管工法およびそれに用いられる固定継手に関する。
従来の配管構造の一例が、特許文献1および2に開示されている。
特許文献1の配管接続構造では、床貫通配水管の下端に配管接続部材を接続する。そして、配管接続部材を、床貫通設備管に対して回転させたり、曲げたりすることにより、配管接続部材を排水主管に床下で接続する。
特許文献2の集合一括排水設備では、点検孔から除いて、床下で配管を排水ますにワンタッチ式に接続する。
特開2005−76337号公報[E03C 1/122、E03C 1/12]
特開2002−70099号公報[E03C 1/12]
特許文献1の従来技術では、排水主管と床貫通配水管との位置ずれを配管接続部材により吸収することができるが、床下の狭いスペースで配管接続部材と排水主管との接続作業をする必要があり、作業性に劣る。
特許文献2の従来技術では、配管と排水ますとをワンタッチ式で接続することができるが、床下でこれらの接続作業をする必要があり、作業性に劣る。
それゆえに、この発明の主たる目的は、作業性に優れる、配管構造、配管工法およびそれに用いられる固定継手を提供することである。
請求項1の発明は、床下に敷設され、少なくとも一部が曲がる配管、床に設けられる貫通孔、および床上に敷設される設備管を備え、配管が床上側から貫通孔を通して床上に引き上げられて設備管と床上で接続された、配管構造である。
請求項1の発明では、配管(12、62、96、100:実施例において相当する部分を例示する参照符号。以下同じ。)を床下に敷設し、配管(12、62、96、100)を、たとえば、引き上げ治具(60)などにより床上から引き上げる。これにより、配管(12、62、96、100)は床下の部分で曲がって、配管(12、62、96、100)の先端部が貫通孔(14)を通って、床上に引き上げられる。そして、床上に敷設された設備管(16、116)に配管(12、62、96、100)を床上で接続する。
このように、配管(12、62、96、100)を床上から引き上げ、配管(12、62、96、100)を設備管(16、116)に床上で接続することにより、作業性は向上する。
請求項2の発明は、床下から貫通孔を通り床上に延びる配管を固定するための固定継手であって、中心孔を有し、かつ貫通孔より大きい外径を有するリング状の本体、および本体に設けられ、かつ中心孔を囲繞する内縁部を備え、本体が床上に固定され、内縁部に配管が接続される、固定継手である。
請求項2の発明では、床下に敷設された配管(12、62、96、100)を、貫通孔(14)に通して、床上に引き上げてから、固定継手(74)の内縁部(93)に接合する。内縁部(93)は中心孔(90)を囲繞するため、開口を開いた状態で配管(12、62、96、100)を固定継手(74)に接合することができる。このため、配管(12、62、96、100)の開口などに、たとえば設備管(16、116)を挿入すれば、配管(12、62、96、100)を設備管(16、116)などに簡単に接続することができる。
また、固定継手(74)の本体(75)の外径が貫通孔(14)より大きいため、本体(75)が貫通孔(14)の周縁の床上に係止される。これにより、床下から床上に引き上げた配管(12、62、96、100)を床上に簡単に固定することができる。
請求項3の発明は、(a)少なくとも一部が曲がり得る配管の先端に牽引部材を装着し、配管を床下に敷設するステップ、(b)配管の上方に張られた床に貫通孔を穿孔するステップ、(c)引き上げ治具を床上から貫通孔に通し、引き上げ治具で牽引部材を引き上げることにより、配管を床上に引き上げるステップ、(d)床上に引き上げられた配管に固定継手を装着するステップ、および(e)床上に敷設された設備管に配管を接続するステップを含む、配管工法である。
請求項3の発明では、配管(12、62、96、100)の先端部に牽引部材(56)を装着し、配管(12、62、96、100)を床下に敷設する。その配管(12、62、96、100)の上方に床を張り、床に貫通孔(14)を設ける。そして、引き上げ治具(60)を床上から貫通孔(14)に通し、引き上げ治具(60)で牽引部材(56)を引き上げる。これにより、配管(12、62、96、100)が床下で曲がって、配管(12、62、96、100)は貫通孔(14)を通り、床上に引き上げられる。この配管(12、62、96、100)の床上に引き上げられた部分に固定継手(42、64、74、120)を床上で装着してから、配管(12、62、96、100)に設備管(16、116)を接続する。
このように、少なくとも一部が曲がり得る配管(12、62、96、100)を用い、かつ牽引部材(56)を配管(12、62、96、100)に予め装着しておくことにより、引き上げ治具(60)を用いて床上から配管(12、62、96、100)の先端部を簡単に引き上げることができる。また、引き上げた配管(12、62、96、100)を設備管(16、116)に床上で接続することができる。このため、作業性に優れる。
この発明によれば、配管を、床上から引き上げ、床上で設備管に接続することができるため、作業性に優れる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1に示すこの発明の一実施例である配管構造10では、床下に配管12が敷設され、その先端部が、貫通孔14を通り、床上に敷設される設備管16に接続される。
床18は床板材20および断熱材22を積層したもので形成され、床板材20にはフローリングなどが用いられる。床板材20の厚さは、たとえば12mmに、断熱材22の厚さは、たとえば50mmに設定される。
床18に貫通孔14が形成される。貫通孔14の径は、たとえば配管12の径に5mm程度のゆとりを足した大きさに設定される。
床上で貫通孔14の上に排水設備24が配置される。排水設備24としては、洗面所、洗濯機、シンクなどが挙げられる。排水設備24に設備管16が接続され、設備管16は床上に敷設され貫通孔14へ延びる。
床下に配管12が敷設される。配管12は、第1直管26、可撓管28および第2直管30を有する。第1直管26および第2直管30にはVU管などが用いられる。可撓管28には、エラストマ樹脂など軟質材料で形成され、内面および外面が平滑なホースなどが用いられる。
第1直管26は可撓管28とエルボ32により直角に接続され、第1直管26は床18に対して直角、または略直角に延びる。可撓管28は第2直管30とソケット34により直線状に接続され、可撓管28は床18に対して平行方向に延びる、または第1直管26に向かって上に傾斜しながら延びる。第2直管30は、支持金具35により支えられ、その高さが調整される。
床18に対して平行方向の配管12の長さは、後述する排水ヘッダから貫通孔14までの水平方向の長さと同じ、またはそれより長く設定される。また、配管12の径は設備管16の径と同じ、またはそれより大きく設定される。
配管12の後端、つまり第2直管30の一端は、排水ヘッダ36などに接続される。排水ヘッダ36は、基礎38上に配置され、基礎38を貫通する排水主管40に接続される。排水主管40は宅内ます(図示せず)などに接続される。
配管12の先端部、つまり第1直管26の端部は、貫通孔14を通り、図2に示す固定継手42により排水設備24の設備管16と接続される。
固定継手42は鍔部44、上側円筒部46、および下側円筒部48を有し、これらは一体的に形成される。
鍔部44は、下側円筒部48および上側円筒部46から外側へ突出して形成され、その中心に中心孔44aを有するリング状である。中心孔44aの径が第1直管26のおよび設備管16の内径と同じまたはそれより大きく設定され、中心孔44aは第1直管26と設備管16とを連通する。
鍔部44の外径は貫通孔14の径より大きく設定される。このため、鍔部44は、貫通孔14の周縁の床上に固定されることによって、配管12の先端部の落下が防止される。また、鍔部44にはねじ孔50が設けられ、ねじ孔50に通されたねじ52により固定継手42は床18に固定される。
上側円筒部46は鍔部44から上方に延び、上側円筒部46の中空部は中心孔44aと連通する。その上部に防臭ソケット54が嵌められ、上側円筒部46および防臭ソケット54の中を設備管16が通る。
防臭ソケット54は本体51およびその上部に螺合する筒状の保持部53を有し、本体51の上部の外面に保持部53の内面が螺合される。この本体51の上部および保持部53により溝が形成され、溝にゴムパッキン55などの止水材が装着される。そして、保持部53を本体51の上部に締め付けると、ゴムパッキン55が、潰れて保持部53の内面側に広がり、設備管16の外面に密着する。また、本体51の下部の内面が上側円筒部46の外面に密着する。これにより、本体51およびゴムパッキン55が上側円筒部46と設備管16との間の開口を塞いで、設備管16内の悪臭などが外へ漏れることは防がれる。
下側円筒部48は、貫通孔14の中で鍔部44から下方に延び、下側円筒部48の中空部は中心孔44aと連通する。その内径が第1直管26の外径と同じまたはほぼ同じに設定される。下側円筒部48の内側に配管12の先端部が挿入され、下側円筒部48の内面に配管12の外面が接着剤などにより固定される。これにより、下側円筒部48は、配管12と接続される。
このような配管構造10の配管工法では、図3に示すように、まず第1直管26および可撓管28をエルボ32により接続し、また可撓管28および第2直管30をソケット34により接続して、配管12を用意する。そして、排水主管40が接続した排水ヘッダ36に配管12の後端を接続する。配管12の先端部に牽引部材を取り付ける。
牽引部材には、環状にした紐、または図1および4に示すネット56などが用いられる。ネット56は、紐58を格子状に組み合わせて形成され、複数の矩形状の穴59を有する。紐58には、ナイロンなどの柔軟性および引張強度を有する樹脂などが用いられる。ネット56の長さは、たとえば50cmに、矩形状の穴59の長さは、たとえば5cmに設定される。
それから、配管12の先端部が排水設備24の予定位置の下に配置されるように、ネット56が装着された配管12を敷設する。そして、図3および図4に示すように、ネット56を配管12の先端部から広く拡げる。
この配管12の上方に床18を張り、床18を穿孔して、排水設備24を配置する予定位置に貫通孔14を形成する。この予定位置に形成された貫通孔14の下には、配管12の先端部およびネット56が位置する。
次に、引き上げ治具60を用意する。引き上げ治具60には、先が鋭角に曲がった棒状部材などネット56を引っ掛けることができるものが用いられる。引き上げ治具60を、床上から貫通孔14に通し、ネット56に引っ掛けてから、床上まで引き上げる。これにより、図5に示すように、ネット56が引き上げられ、これに伴い、配管12の可撓管28が曲がることにより、配管12が引き上げられる。配管12の先端部は、貫通孔14を通り、床上に延びる。
そして、床下における配管12の傾斜を調整する。たとえば、床下において配管12の傾斜が小さい場合、配管12の先端部を切断して引き上げ、床下の配管12の傾斜を大きくする。
この配管12の先端部を、図2に示す固定継手42の下側円筒部48の内側に嵌めて、下側円筒部48の内面と配管12の外面とを接着する。そして、鍔部44を貫通孔14の周縁の床上に係止させてから、ねじ孔50にねじ52を挿し込み、ねじ52を床18に打ち付けて、固定継手42を固定する。
それから、図1に示す排水設備24を貫通孔14の上に配置する。また、図2に示すように、防臭ソケット54を上側円筒部46の上部に嵌めた状態のまま、設備管16を防臭ソケット54および上側円筒部46に挿入し、防臭ソケット54を設備管16に固定する。これにより、設備管16と配管12とが固定継手42を介して接続されて、配管作業は終了する。
このように、一部が曲がる配管12を用い、その先端部にネット56を予め装着しておく。これにより、床18の施工後でも、貫通孔14を穿孔し、そこに引き上げ治具60などを通せば、配管12を、床上から簡単に引き上げて、設備管16に床上で接続することができる。このため、作業性に優れ、しかも作業時間の短縮に繋がる。
また、仮に、図6に示すように、貫通孔14の位置が配管12の先端部の位置からずれたとしても、ネット56を広く拡げておけば、ネット56の一部は貫通孔14の下に位置する。このため、引き上げ治具60を貫通孔14に通して、ネット56を引き上げると、図7に示すように、配管12は鉛直方向だけでなく水平方向にも曲がり、その先端部は貫通孔14を通り床上に引き上げられる。したがって、一部が曲がる配管12を用い、ネット56を広く拡げ、貫通孔14の下に配置しておくことにより、ネット56は貫通孔14と配管12の先端部との位置ずれを吸収することができる。
さらに、配管12および設備管16の接続に接着剤などを使用し、接着剤などからその溶剤が揮発しても、床上の作業場では換気することができる。このため、作業環境の改善が図られる。
なお、図1では可撓管28に軟質材料で形成され、内面および外面が平滑なホースを用いたが、これに代えて、外周面に凹凸が形成された管などを用いることもできる。この外周面に凹凸が形成された管には、ポリエチレン樹脂などで形成され、内面が平滑な波付管などが用いられる。
また、図2では、配管12を下側円筒部48の内側に嵌めたが、配管12を下側円筒部48の外側に嵌めることもできる。この場合、下側円筒部48の外径を配管12の内径と同じまたはほぼ同じに設定する。
図8に示すこの発明の他の実施例である配管構造10は、図1に示す配管構造10とほぼ同じであるが、配管および固定継手が異なる。これ以外の部分に関しては図1実施例の示す配管構造10と同様であるため、共通する部分については同じ番号を付して、その番号の説明は省略する。
配管62は、第2直管30および可撓管28を有する。可撓管28は第2直管30とソケット34により直線状に接続され、可撓管28は床18に対して平行方向に延びる、または第1直管26に向かって上に傾斜しながら延びる。第2直管30は、支持金具35により支えられて、床18に対して平行または略平行に延びる。床18に対して平行方向の配管62の長さは、排水ヘッダ36から貫通孔14までの水平方向の長さと同じ、またはそれより長く設定される。また、配管62の径は設備管16の径と同じ、またはそれより大きく設定される。
配管62の先端部、つまり可撓管28の端部は、貫通孔14を通り、固定継手64により排水設備24の設備管16と接続される。
図9に示すように、固定継手64は鍔部44、上側円筒部46、および下側円筒部66を有、これらは一体的に形成される。
下側円筒部66は貫通孔14の中で鍔部44から下方に延び、下側円筒部48の中空部は中心孔44aと連通する。その外径が第1直管26の外径と同じまたはほぼ同じに設定される。下側円筒部66はタケノコ状で形成され、その外周面に複数の波形突起部68が設けられる。波形突起部68は、下側円筒部66の下端側から鈍角で立ち上り、下側円筒部66の上端側から直角または鋭角で立ち上る。下側円筒部66の外側に可撓管28が嵌められ、その可撓管28の外周面にSUSバンド70などが巻かれる。これにより、下側円筒部66は配管62と接続される。
このような配管構造10の配管工法では、図10に示すように、まず可撓管28および第2直管30をソケット34により接続して、配管62を用意する。そして、排水主管40が接続した排水ヘッダ36に配管62の後端を接続する。配管62の先端部にネット56を取り付ける。配管62の先端部が排水設備24の予定位置の下に配置されるように、配管62を敷設する。そして、ネット56を配管62の先端部から広く拡げる。
次に、配管62の上方に床18を張り、床18を穿孔する。貫通孔14を排水設備24の予定位置に形成すれば、貫通孔14の下に配管62の先端部およびネット56が位置する。それから、引き上げ治具60を、床上から貫通孔14に通し、ネット56に引っ掛ける。この状態で床上まで引き上げると、図11に示すように、ネット56が引き上げられる。これに伴い、配管62の可撓管28が曲がって、配管62の先端部が、貫通孔14を通り、床上に引き上げられる。
そして、必要に応じて、配管62の先端部を切断し、床下における配管62の傾斜を調整する。配管62の先端部を、図9に示す下側円筒部66の外側に嵌めてから、可撓管28の外周面にSUSバンド70などを巻いて締め付けて、可撓管28を下側円筒部66に固定する。そして、鍔部44を床18に係止させた状態で、鍔部44のねじ孔50にねじ52を挿し込み、ねじ52を床18に打ち付けて、固定継手64を固定する。
それから、図8に示す排水設備24を貫通孔14の上に配置する。また、図9に示すように、防臭ソケット54を上側円筒部46の上部に嵌めた状態のまま、設備管16を防臭ソケット54および上側円筒部46に挿入し、防臭ソケット54を上側円筒部46の上端に固定する。これにより、設備管16と配管62とが固定継手64を介して接続されて、配管作業は終了する。
なお、図9では配管62を下側円筒部66の外側に嵌めたが、配管62を下側円筒部66の内側に嵌めることもできる。この場合、下側円筒部66の内径を配管62の外径と同じまたはほぼ同じに設定する。
また、図8では配管62にホースを用いた可撓管28を使用したが、図14に示すように、配管62に上記と同様の外周面に凹凸が形成された管を用いた可撓管72を使用することもできる。この場合、図9に示す固定継手64に代えて、図12に示す固定継手74を用いる。
固定継手74は本体75を有する。本体75は、第1部材76および第2部材78を含み、各部材76、78は半割りリング状である。図13に示すように、各部材76、78の内周面80に周方向に延びる溝86が設けられ、溝86に止水材88などが取り付けられる。各部材76、78の一端面に突起状の第1係合部82を有し、他端面に窪み状の第2係合部84を有する。また、各部材76、78を貫くねじ孔50が設けられる。
図12に示すように、第1部材76の第1係合部82を第2部材78の第2係合部84に嵌め、第2部材78の第1係合部82を第1部材76の第2係合部84に嵌めることにより、本体75が形成される。本体75は、中心孔90を有するリング状である。図14に示すように、本体75の外径が貫通孔14の径より大きく設定され、中心孔90の径が、可撓管72の凹部92の径より大きく、かつ可撓管72の凸部94の径より小さく設定される。
この固定継手74を用いる場合、可撓管72の先端部を貫通孔14に通して床上に引き上げ、その凹部92を第1部材76および第2部材78で挟む。それから、図12に示すように、第1係合部を第2係合部84に嵌めて、第1部材76と第2部材78とを結合する。これにより、図14に示すように、中心孔90に配管62が通り、内縁部93が隣接する2つの凸部94の間に挟まれる。これにより、内縁部93は、配管62と接続される。
配管62に装着された本体75は貫通孔14より大きいため、本体75が貫通孔14の周縁の床上に固定されることにより、配管62の落下が防止される。そして、鍔部44のねじ孔50にねじ52を挿し込み、ねじ52を床18に打ち付ける。これにより、床下から床上に引き上げた配管62を床上に固定することができる。それから、配管62の先端に防臭ソケット54を嵌めて、設備管16を防臭ソケット54および配管62に挿入する。これにより、配管62は設備管16に接続される。
図15に示すこの発明の他の実施例である配管構造10は、図1に示す配管構造10とほぼ同じであるが、配管が異なる。これ以外の部分に関しては図1実施例の示す配管構造10と同様であるため、配管構造10の共通する部分については同じ番号を付して、その番号の説明は省略する。
配管100は、第1直管26、伸縮回転継手102、可撓管28および第2直管30を有する。伸縮回転継手102は伸縮部104および回転部106を含む。伸縮部104はその長さを軸方向に伸縮し、回転部106は軸中心に回転する。
第1直管26はエルボ32により伸縮回転継手102と直角に接続され、第1直管26は床18に対して直角、または略直角に延びる。伸縮回転継手102はソケット34により可撓管72と直線状に接続され、可撓管72はソケット34により第2直管30と直線状に接続されて、第2直管30は床18に対して平行に延びる。伸縮回転継手102および可撓管72は、床18に対して平行に延びる、あるいは第1直管26側に向かって上に傾斜しながら延びる。床18に対して平行方向の配管100の長さは、排水ヘッダ36から貫通孔14までの水平方向の長さと同じ、またはそれより短く設定される。また、配管100の径は設備管16の径と同じ、またはそれより大きく設定される。
このような配管100を用いた配管構造10を形成する場合、図16に示すように、配管100の先端部にネット56を取り付ければ、図3〜図5に示すように、図1実施例と同様に配管されるため、その詳細な説明は省略する。
この場合、可撓管28を矢印108に示すように鉛直方向に曲げて、配管100の先端部を上方に引き上げたり、配管100の傾きを調整したりすることができる。また、伸縮回転継手102の伸縮部104により配管100の長さを矢印110に示すように伸縮させて、配管100の先端部の位置を貫通孔14の位置に合わせることができる。伸縮回転継手102の回転部106により矢印112に示すように第1直管26の第2直管30などに対して回転させて、配管100の先端部の位置を貫通孔14の位置に合わせることができる。このため、配管100に可撓管72および伸縮回転継手102を用いれば、配管100の先端部の位置と貫通孔14の位置とのずれを吸収することができる。
なお、伸縮部104および回転部106を有する伸縮回転継手102を用いたが、これに代えて、回転部106を有さず、伸縮部104を有する伸縮継手を用いることもできる。
また、図15では配管100に可撓管28を用いたが、配管100に可撓管72を用いることもできる。
図17に示すこの発明の他の実施例である配管構造10は、図8に示す配管構造10とほぼ同じであるが、配管が異なる。これ以外の部分に関しては図8実施例の示す配管構造10と同様であるため、共通する部分については同じ番号を付して、その番号の説明は省略する。
配管96は可撓管28で形成される。配管96の径は設備管16の径と同じまたはそれより大きく設定され、その長さは、排水ヘッダ36から貫通孔14までの長さより長く設定される。配管96の後端は、排水ヘッダ36などに接続される。配管96の先端部は、貫通孔14を通り、固定継手64により排水設備24の設備管16と接続される。
このような配管構造10の施工において、配管96の先端部にネット56を取り付ければ、図8〜図11に示すように、図8実施例と同様に配管されるため、その詳細な説明は省略する。
なお、図17では配管96に可撓管28を用いたが、配管96に可撓管72を用いることもできる。この場合、図9に示す固定継手64に代えて、図12に示す固定継手74を用いる。
また、図17では、排水設備24に繋がる設備管16に配管96を接続し、この配管96を排水管として使用した。これに対して、排水設備24に代えて、図18(A)に示す給水設備114または給湯設備を用い、これに繋がる設備管116に配管96を接続することにより、配管96を給水管または給湯管などとして使用することもできる。この場合、図10および図11と同様に、配管96の先端部にネット56を取り付けて、配管96の先端部を貫通孔14に通して床上に引き上げる。そして、図18(B)に示す鍔部122および下側円筒部124が一体的に形成された固定継手120を用いて、固定継手120により配管96と設備管116とを接続する。
なお、図1および図15に示す実施例では、配管12、100を固定継手42で固定したが、図19に示す固定継手126で固定することもできる。固定継手126は中心孔128を有するリング状であって、ねじ孔50を有する。固定継手126の外径が貫通孔14の径より大きく設定され、中心孔128の内周面にねじ部130が設けられる。また、防臭ソケット54の内周面にねじ部132が設けられる。
固定継手74を用いる場合、まず配管12、100の先端部に、ねじ部130、132に螺合するねじ部134を形成する。そして、配管12、100の先端部を中心孔128に嵌め、ねじ部134をねじ部130に嵌め合わせて、固定継手126を配管12、100に装着する。固定継手126は貫通孔14より大きいため、固定継手126が貫通孔14の周縁の床上に固定され、配管12、100の落下が防止される。そして、ねじ孔50にねじ52を挿し込み、ねじ52を床18に打ち付けて、固定継手126を床上に固定する。それから、配管12、100の先端に防臭ソケット54を嵌め、ねじ部132をねじ部134に嵌め合わせて、防臭ソケット54を配管12、100の先端に固定する。最後に、防臭ソケット54の孔に設備管16を通せば、配管12、100が設備管16を接続される。
なお、上記の全ての実施例では、引き上げ治具60に先が鋭角に曲がった棒状部材を用い、牽引部材に引き上げ治具60によって引っ掛けられて持ち上げられるネット56などが用いられたが、引き上げ治具および牽引部材はこれに限定されない。引き上げ治具は、床上から貫通孔を通って床下に延び、床上の操作で床下の牽引部材に繋がれるものであり、牽引部材は、引き上げ治具に床下で繋がれて、引き上げ治具によって床上に引き上げられるものであればよい。たとえば、引き上げ治具に先に磁石が付いた紐を用い、牽引部材にも磁石を用いることができる。この場合、引き上げ治具の磁石を貫通孔14に通して床下に垂れ下げ、牽引部材の磁石につけて、紐を手繰り上げれば、牽引部材およびそれに従って配管が床上に引き上げられる。
また、上で挙げた角度や寸法の具体的数値はいずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
10…配管構造
12、62、96、100…配管
14…貫通孔
16、116…設備管
18…床
56…ネット
60…引き上げ治具
74…固定継手
75…本体
90…中心孔
93…内縁部
12、62、96、100…配管
14…貫通孔
16、116…設備管
18…床
56…ネット
60…引き上げ治具
74…固定継手
75…本体
90…中心孔
93…内縁部
Claims (3)
- 床下に敷設され、少なくとも一部が曲がる配管、
床に設けられる貫通孔、および
床上に敷設される設備管を備え、
前記配管が前記床上側から前記貫通孔を通して前記床上に引き上げられて前記設備管と前記床上で接続された、配管構造。 - 床下から貫通孔を通り床上に延びる配管を固定するための固定継手であって、
中心孔を有し、かつ前記貫通孔より大きい外径を有するリング状の本体、および
前記本体に設けられ、かつ前記中心孔を囲繞する内縁部を備え、
前記本体が前記床上に固定され、前記内縁部に前記配管が接続される、固定継手。 - (a)少なくとも一部が曲がり得る配管の先端に牽引部材を装着し、前記配管を床下に敷設するステップ、
(b)前記配管の上方に張られた床に貫通孔を穿孔するステップ、
(c)引き上げ治具を床上から前記貫通孔に通し、前記引き上げ治具で前記牽引部材を引き上げることにより、前記配管を床上に引き上げるステップ、
(d)床上に引き上げられた前記配管に固定継手を装着するステップ、および
(e)床上に敷設された設備管に前記配管を接続するステップを含む、配管工法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006042384A JP2007218032A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 配管構造、配管工法およびそれに用いられる固定継手 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006042384A Withdrawn JP2007218032A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 配管構造、配管工法およびそれに用いられる固定継手 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015086956A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | 未来工業株式会社 | 配設治具、配設装置及び配設方法 |
JP6403180B1 (ja) * | 2018-08-02 | 2018-10-10 | 浩二 大矢 | 排水管継手及びそれを用いた排水管継手施工方法 |
CN114935043A (zh) * | 2022-06-17 | 2022-08-23 | 中国建筑第二工程局有限公司 | 一种综合管廊大型管道吊装转运设备 |
-
2006
- 2006-02-20 JP JP2006042384A patent/JP2007218032A/ja not_active Withdrawn
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