JP2007211945A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンと歯車式のトランスミッションとの間に機械的なクラッチを介装する車両の変速制御装置において、変速制御の時間短縮を実現する。
【解決手段】変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段(S1〜S2)と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからトランスミッションのギヤ抜きを行う手段(S3〜S5)と、トランスミッションのギヤ抜き後に要求段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段(S6〜S7)と、要求段へのギヤ入れが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段(S8〜S12)と、を備える。
【選択図】図4

Description

この発明は、車両に搭載される変速制御装置に関する。
車両の変速制御装置として従来から、歯車式のトランスミッションのギヤシフトを駆動するギヤシフトアクチュエータと、機械的なクラッチを断続するクラッチアクチュエータと、変速要求が発生するとその要求段への変速操作を遂行するべくこれらのアクチュエータを制御するコントロールユニットと、を備えるものが開示される(特許文献1,特許文献2、参照)。
このような変速制御装置においても、主変速機に副変速機を組み合わせる多段トランスミッションの適用が拡大しつつある。副変速機としては、1段毎にLowからHighまたはHighからLowに切り替わるスプリッタ方式のほか、特定の段間でのみLowからHighまたはHighからLowに切り替わるレンジ方式があり、これらの併用により効率よく多段化したトランスミッションの搭載例もよく見られる。
特開2002−286060号 特開2003−161336号
特許文献1および特許文献2のような変速制御装置においては、変速要求が発生するエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからトランスミッションをニュートラルセット(ギヤ抜き)を行う手段と、トランスミッションのギヤ抜き後に要求段へのギヤセット(ギヤ入れ)を行う手段と、このギヤ入れが完了するとクラッチを接続すると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、が備えられる。このため、変速時間(一連の変速操作に要する時間)が長く、走行状態(登坂走行など)によっては、エンジン回転の失速(エンストなど)を生じかねない。
主変速機に副変速機を組み合わせる多段トランスミッションを備える変速制御装置においては、主変速機の切り替えのほか、副変速機の切り替えが加わるため、変速時間がさらに長くなりやすい。とくに副変速機がレンジ切り替え方式の場合、減速比が大きくシンクロ(回転合わせ)に時間が掛かり、もたつき感や空走感を与えやすいのである。
この発明は、このような従来技術を踏まえつつ、変速時間の短縮が図れる手段の提供を目的とする。
第1の発明は、エンジンと歯車式のトランスミッションとの間に機械的なクラッチを介装する車両の変速制御装置において、変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからトランスミッションのギヤ抜きを行う手段と、トランスミッションのギヤ抜き後に要求段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、要求段へのギヤ入れが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第2の発明は、エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え」のみとなる変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからスプリッタギヤの切り替えと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、スプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第3の発明は、エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトアップ要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メイン段へのギヤ入れおよびスプリッタギヤの切り替えと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、メインギヤの切り替えおよびスプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第4の発明は、エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトダウン要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にスプリッタギヤの切り替えを行う手段と、主変速機のギヤ抜きが終了すると要求メイン段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、メインギヤの切り替えおよびスプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第5の発明は、エンジンと、主変速機にレンジ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となる変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にレンジギヤの切り替えを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メイン段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、メインギヤの切り替えおよびスプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第6の発明は、エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機およびレンジ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトアップ要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にレンジギヤの切り替えを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メインギヤへのギヤ入れおよび副変速機のスプリッタギヤの切り替えと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、スプリッタギヤの切り替えおよびメインギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第7の発明は、エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機およびレンジ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトダウン要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にスプリッタギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メインギヤへのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、スプリッタギヤの切り替えおよびメインギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする。
第1の発明においては、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、要求段へのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。
第2の発明においては、「スプリッタギヤ切り替え」のみとなる変速要求の場合、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤのLowからHighまたはHighからLowへの切り替えと同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。
第3の発明においては、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトアップ要求の場合、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤの切り替えおよび要求メイン段へのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。スプリッタギヤの切り替えおよび要求メインギヤへのギヤ入れについては、併行処理され、エンジン回転の低下を待つため、ギヤ抜き後に行われる。これらの結果、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」のシフトアップ制御においても、変速時間の短縮が得られるのである。
第4の発明においては、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトダウン要求の場合、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤの切り替えおよび要求メイン段へのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。スプリッタギヤの切り替えおよび要求メインギヤへのギヤ入れについては、併行処理され、シフトアップ制御よりも早く、エンジン回転を出来るだけ低下させないため、クラッチの切断後に行われる。これらの結果、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」のシフトダウン制御においても、変速時間の短縮が得られる。
第5の発明においては、「メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となる変速要求の場合、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、要求メイン段へのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。レンジギヤの切り替えについては、メインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と併行処理される。これらの結果、「メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」の変速制御においても、変速時間の短縮が得られるのである。
第6の発明においては、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトアップ要求の場合、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、要求メイン段へのギヤ入れ(ギヤセット)およびスプリッタギヤの切り替えと同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。レンジギヤの切り替えについては、スプリッタギヤの切り替えよりも早く、メインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と併行処理され、スプリッタギヤの切り替えについては、要求メインギヤへのギヤ入れと併行処理される。これらの結果、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」のシフトアップ制御においても、変速時間の短縮が得られる。
第7の発明においては、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトダウン要求の場合、クラッチは、完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、要求メイン段へのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチの接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。スプリッタギヤの切り替えについても、シフトアップ制御よりも早く、エンジン回転を出来るだけ低下させないため、クラッチの切断後にメインギヤのギヤ抜きおよびレンジギヤの切り替えと併行処理される。これらの結果、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」のシフトダウン制御においても、変速時間の短縮が得られるのである。
図1において、1はエンジン(ディーゼルエンジン)、2は摩擦クラッチ、3は同期噛合式トランスミッションであり、トランスミッション3の出力軸はプロペラシャフト(図示せず)を介して駆動軸(たとえば、リヤアクスル)に連結される。燃料噴射ポンプにその燃料噴射量(ラック位置)を制御する電子ガバナ装置1A、クラッチ2にその断続を駆動するクラッチブースタ2A、トランスミッション3にこれをギヤシフトさせるギヤシフトユニット3A、が設けられる。27はクラッチブースタ2Aの制御バルブであり、31はエアタンクであり、ギヤシフトユニット3Aおよびクラッチブースタ2Aへの作動圧(圧縮空気)を供給する。
トランスミッション3は、図2のように主変速機33のメインギヤ列Zm1−Zc1〜Zm3−Zc3,ZmR−ZcR(前進3速後退1速)、その前側(入力側)に配置される副変速機34のスプリッタギヤ列Zm4−Zc4,Zm5−Zc5(LOW,High)、同じく後側(出力側)に配置される副変速機35のレンジギヤ列Zr1−Zcr1,Zr2−Zcr2(High,Low)、を備えるものであり、メインギヤ列Zm1−Zc1〜Zm3−Zc3の切り替えと、スプリッタギヤ列Zm4−Zc4,Zm5−Zc5の切り替えと、さらにレンジギヤ列Zr1−Zcr1,Zr2−Zcr2の切り替えと、により前進12段(1L〜6H)に変速可能に構成される(図3、参照)。36はインプットシャフトであり、37はメインシャフトであり、38はアウトプットシャフトである。39はメインカウンタシャフトであり、40はレンジカウンタシャフトである。
ギヤシフトユニット3Aは、その内部において、メインギヤZm3〜ZmR,のシフタ41〜43を選択すると共にこれをメインギヤZm3〜ZmRに対するギヤ入れ(ギヤセット)とギヤ抜き(ニュートラル)との2位置に切り替えるメインアクチュエータ(図示せず)と、スプリッタギヤZm5,Zm4のシフタ44をLowとHighとの2位置に切り替えるスプリッタアクチュエータと、レンジギヤZr1,Zr2のシフタ45をLowとHighとの2位置に切り替えるレンジアクチュエータと、が備えられる。
インプットシャフト36は、スプリッタギヤZm5,Zm4のシフタ44がLow位置の場合、スプリッタLowギヤZm5を介してメインカウンタシャフト39に連結され、同じくシフタ44がHigh位置の場合、スプリッタHighギヤZm4を介してメインカウンタシャフト39に連結される。メインカウンタシャフト39は、メインギヤZm3〜ZmRのシフタ41〜43の1つがギヤ入れ位置の場合、そのメインギヤZm3またはZm2またはZm1またはZmRを介してメインシャフト37に連結される。メインシャフト37は、レンジギヤZr1,Zr2のシフタ45がHigh位置の場合、アウトプットシャフト38に直結され、同じくシフタ45がLow位置の場合、レンジHighギヤZr1,レンジカウンタシャフト40,レンジLowギヤZr2を介してアウトプットシャフト38に連結される。
車両の変速制御に必要な検出手段として、エンジン回転数を検出するエンジン回転センサ29、アクセルペダル7の踏み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ28、クラッチ2のストローク位置を検出するクラッチストロークセンサ22、トランスミッション3のシフト位置(スプリッタギヤ列Zm4−Zc4,Zm5−Zc5の選択位置,メインギヤ列Zm1−Zc1〜Zm3−Zc3,ZmR−ZcRの選択位置,レンジギヤ列Zr1−Zcr1,Zr2−Zcr2の選択位置)を検出するギヤポジションスイッチ(ギヤシフトユニット3Aに内蔵される)、トランスミッション3の出力軸に連結するプロペラシャフト回転数を検出する車速センサ21、トランスミッション3のメインギヤZm1の回転数を検出するメインギヤ回転センサ23、トランスミッション3のレンジギヤZr1の回転数を検出するレンジギヤ回転センサ17、が備えられる。
クラッチ2の自動制御と運転者のマニュアル操作に基づく手動制御を切り替えるため、クラッチペダル6の初期位置(解放状態)と作動位置(踏込状態)を検出するクラッチペダルスイッチ24,25が設けられる。トランスミッション3の変速指示手段として運転室にシフトレバーユニット4が備えられ、シフトレバー4Aのシフト位置に応じた変速指示信号(シフトアップ信号,シフトダウン信号,ニュートラル信号,リバース信号,現在段を保持するためのホールド信号,ニュートラルを保持するためのNホールド信号)を出力する。また、車両の変速操作が運転者の変速指示に応じて行われるマニュアル変速モードと、運転状態に応じて自動的に行われるオート変速モードと、を選択するためのスイッチ5(モード選択スイッチ)がシフトレバー4Aの握り部(ノブ)に設けられる。運転室には、トランスミッション3のシフト位置などを表示するディスプレイユニット13と、ブレーキペダル(図示せず)の踏込みを検出するブレーキペダルスイッチ26と、が設けられる。13Aは警報手段(たとえば、ブザー)である。
変速制御を司るのがトランスミッション(T/M)コントロールユニット11およびエンジンコントロールユニット12であり、これらの間は双方向のシリアル通信(LAN)で結ばれ、互いの制御に必要な情報を交換しえるようになっている。T/Mコントロールユニット11において、モード選択スイッチ5がマニュアル変速モードのときは、シフトレバーユニット4の変速指示信号がトランスミッション3のギヤポジションスイッチに基づくシフト位置と一致しないときに変速指示信号に対応する目標位置への変速要求を発生する。モード選択スイッチ5がオート変速モードのときは、アクセル開度センサ28の検出信号および車速センサ21の検出信号から変速マップに基づいて目標段を求め、この目標段がトランスミッション3のギヤポジションスイッチに基づくシフト位置と一致しないときに目標段への変速要求を発生する。段飛びスイッチ(図示せず)がシフトレバーユニット4Aに備えられ、モード選択スイッチ5がマニュアル変速モードのときは、段飛びスイッチがONの場合、シフトアップ信号またはシフトダウン信号が発生すると、目標段に「現在段+2段」または「現在段−2段」に設定される。例えば、現在段が4Lの場合、シフトアップ信号が発生すると、5Lが目標段となる。
これら変速要求の発生により変速制御が起動され、T/Mコントロールユニット11およびエンジンコントロールユニット12において、そのときの目標位置または目標段へのギヤシフトを円滑に遂行すべく、電子ガバナ装置1Aとクラッチブースタ2Aとギヤシフトユニット3Aと、を制御する。図2において、スプリッタギヤ列Zm4−Zc4,Zm5−Zc5は、トランスミッション3が1段毎に変速する都度、LowからHighまたはHighからLowへ切り替わる一方、レンジギヤ列Zr1−Zrc1,Zr2−Zcr2は、トランスミッション3が1L〜2Hから3L〜6Hまたはその逆方向へ変速するときにのみ、LowからHighまたはHighからLowへ切り替わるのである(図3、参照)。
図4〜図10は、コントロールユニット11,12の変速制御を説明するフローチャートである。
図4の場合、「メインギヤ切り替え」のみとなる変速要求(例えば、4Lから5Lまたは5Lから4Lへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、現在段に対応するメインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)を行う(S4〜S5)。このギヤ抜きが終了すると、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S6〜S7)。
S8においては、メインギヤへのギヤセットが完了かどうかを判定する。S8の判定がyesのときは、S9へ進む一方、S8の判定がnoのときは、S11へ飛ぶ。S11においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチ2の断位置から半クラッチ領域の手前へのストロークに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S11の判定がnoのときは、S7へ戻る一方、S11の判定がyesのときは、S12へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S7へ戻り、S8の判定がyes(目標段に対応するメインギヤへのギヤセットによりメインギヤ切り替えが完了)となるまでの間、S7〜S8→S11〜S12が繰り返されるのである。
S9においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S10において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
図5の場合、「スプリッタギヤ切り替え」のみとなる変速要求(例えば、1Lから1Hまたは1Hから1Lへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、スプリッタギヤをLowからHighまたはHighからLowへ切り替えると共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S4〜S6)。
S6においては、スプリッタギヤ切り替えが完了かどうかを判定する。S6の判定がyesのときは、S7へ進む一方、S6の判定がnoのときは、S9へ飛ぶ。S9においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチ2の断位置から半クラッチ領域の手前へのストロークに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S9の判定がnoのときは、S5へ戻る一方、S9の判定がyesのときは、S10へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S5へ戻り、S6の判定がyes(スプリッタギヤ切り替えが完了)となるまでの間、S5〜S6→S9〜S10が繰り返されるのである。
S7においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S8において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
図6の場合、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトアップ要求(例えば、4Hから5Lへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、現在段に対応するメインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)を行う(S4〜S5)。このギヤ抜きが終了すると、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)およびスプリッタギヤのHighからLow(またはLowからHigh)への切り替えと共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S6〜S7)。
S8においては、メインギヤへのギヤセットおよびスプリッタギヤの切り替えが完了かどうかを判定する。S8の判定がyesのときは、S9へ進む一方、S8の判定がnoのときは、S11へ飛ぶ。S11においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチ2の断位置から半クラッチ領域の手前へのストロークに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S11の判定がnoのときは、S7へ戻る一方、S11の判定がyesのときは、S12へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S7へ戻り、S8の判定がyes(メインギヤへのギヤセット,スプリッタギヤの切り替え、が完了)となるまでの間、S7〜S8→S11〜S12が繰り返されるのである。
S9においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S10において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
図7の場合、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトダウン要求(例えば、5Lから4Hへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、現在段に対応するメインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と共にスプリッタギヤをLowからHigh(またはHighからLow)へ切り替える(S4〜S5)。
このギヤ抜きが終了すると、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S6〜S7)。スプリッタギヤ切り替えが未了であれば、S7において、スプリッタギヤの切り替えを継続する。
S8においては、メインギヤのギヤセットおよびスプリッタギヤの切り替えが完了かどうかを判定する。S8の判定がyesのときは、S9へ進む一方、S8の判定がnoのときは、S11へ飛ぶ。S11においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチ2の断位置から半クラッチ領域の手前へのストロークに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S11の判定がnoのときは、S7へ戻る一方、S11の判定がyesのときは、S12へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S7へ戻り、S8の判定がyes(メインギヤへのギヤセット,スプリッタギヤの切り替え、が完了)となるまでの間、S7〜S8→S11〜S12が繰り返されるのである。
S9においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S10において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
図8の場合、「レンジギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となる変速要求(例えば、2Hから3Hまたは3Hから2Hへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、現在段に対応するメインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と共にレンジギヤをLowからHighまたはHighからLowへ切り替える(S4〜S5)。
このギヤ抜きが終了すると、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S6〜S7)。レンジギヤ切り替えが未了であれば、S7において、レンジギヤの切り替えを継続する。
S8においては、メインギヤへのギヤセットおよびレンジギヤの切り替えが完了かどうかを判定する。S8の判定がyesのときは、S9へ進む一方、S8の判定がnoのときは、S11へ飛ぶ。S11においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へ達するのに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S11の判定がnoのときは、S7へ戻る一方、S11の判定がyesのときは、S12へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S7へ戻り、S8の判定がyes(メインギヤへのギヤセット,レンジギヤの切り替え、が完了)となるまでの間、S7〜S8→S11〜S12が繰り返されるのである。
S9においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S10において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
図9の場合、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジ切り替え」となるシフトアップ要求(2Hから3Lへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、現在段に対応するメインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と共にレンジギヤをLowからHighへ切り替える(S4〜S5)。
このギヤ抜きが終了すると、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット),スプリッタギヤのHighからLowへ切り替えと共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S6〜S7)。レンジギヤ切り替えが未了であれば、S7において、レンジギヤの切り替えを継続する。
S8においては、メインギヤへのギヤセット,スプリッタギヤの切り替え,レンジギヤの切り替え、が完了かどうかを判定する。S8の判定がyesのときは、S9へ進む一方、S8の判定がnoのときは、S11へ飛ぶ。S11においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前へ達するのに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S11の判定がnoのときは、S7へ戻る一方、S11の判定がyesのときは、S12へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S7へ戻り、S8の判定がyes(メインギヤへのギヤセット,スプリッタギヤの切り替え,レンジギヤの切り替え、が完了)となるまでの間、S7〜S8→S11〜S12が繰り返されるのである。
S9においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S10において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
図10の場合、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジ切り替え」となるシフトダウン要求(3Lから2Hへの変速要求)が発生すると、エンジントルクを絞り、エンジントルクが無負荷状態になると、クラッチ2を切断する(S1〜S3)。クラッチ2の切断が完了すると、現在段に対応するメインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と共にスプリッタギヤのLowからHighへの切り替えおよびレンジギヤのHighからLowへの切り替えを行う(S4〜S5)。
このギヤ抜きが終了すると、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と共にクラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)へ動作させる(S6〜S7)。スプリッタギヤ切り替えおよびレンジギヤ切り替えが未了であれば、S7において、スプリッタギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えを継続する。
S8においては、メインギヤへのギヤセット,スプリッタギヤの切り替え,レンジギヤの切り替え、が完了かどうかを判定する。S8の判定がyesのときは、S9へ進む一方、S8の判定がnoのときは、S11へ飛ぶ。S11においては、クラッチ2が半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に達したかどうか、または、所定時間(クラッチ2を断位置から半クラッチ領域の手前へ達するのに要する動作時間として設定される)が経過かどうか、を判定する。S11の判定がnoのときは、S7へ戻る一方、S11の判定がyesのときは、S12へ進み、クラッチ2を半クラッチ領域の手前(所定のストローク位置)に停止する。その後、S7へ戻り、S8の判定がyes(メインギヤへのギヤセット,スプリッタギヤの切り替え,レンジギヤの切り替え、が完了)となるまでの間、S7〜S8→S11〜S12が繰り返されるのである。
S9においては、クラッチ2を半クラッチ領域の手前から完全な接位置へ動作させると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置(通常のトルク制御)へ復帰させる。S10において、クラッチ2の接続および通常のトルク制御への復帰を確認すると、ENDへ抜ける。
このような変速制御により、一連の変速操作が効率的に処理され、変速時間の短縮化を促進できるのである。
「メインギヤ切り替え」のみとなる変速制御(図4、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。「スプリッタギヤ切り替え」のみとなる変速制御(図5、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤのLowからHighまたはHighからLowへの切り替えと同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。
「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトアップ制御(図6、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤの切り替えおよび目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。スプリッタギヤの切り替えおよびメインギヤへのギヤ入れについては、併行処理され、エンジン回転の低下を待つため、ギヤ抜き後に行われる。これらの結果、変速時間の短縮が得られる。「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトダウン制御(図7、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤの切り替えおよび目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。スプリッタギヤの切り替えおよび要求メインギヤへのギヤ入れについては、併行処理され、シフトアップ制御よりも早く、エンジン回転を出来るだけ低下させないため、クラッチ2の切断後に行われる。これらの結果、変速時間の短縮が得られるのである。
「メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となる変速制御(図8、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。レンジギヤの切り替えについては、メインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と併行処理される。これらの結果、変速時間の短縮が得られる。
「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトアップ制御(図9、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、スプリッタギヤの切り替えおよび目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。レンジギヤの切り替えについては、スプリッタギヤの切り替えよりも早く、メインギヤのギヤ抜き(ニュートラルセット)と併行処理され、スプリッタギヤの切り替えについては、メインギヤへのギヤ入れと併行処理される。これらの結果、変速時間の短縮が得られる。「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトダウン制御(図10、参照)においては、クラッチ2は完全な接位置へストロークさせるのに先立ち、目標段に対応するメインギヤへのギヤ入れ(ギヤセット)と同時に断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせてあるので、クラッチ2の接続(一連の変速操作の終了)を早めることができる。スプリッタギヤの切り替えについても、シフトアップ制御よりも早く、エンジン回転を出来るだけ低下させないため、クラッチ2の切断後にメインギヤのニュートラルセットおよびスプリッタギヤの切り替えと併行処理される。これらの結果、変速時間の短縮が得られるのである。
図4〜図10において、CL1〜CL3は、クラッチブースタ2Aの制御バルブ27を構成する。クラッチ2は、CL1〜CL3がOFFの接(ブースタ2Aは停止)状態からCL1およびCL3がONすると断側へストロークする。断位置に至るとCL3がOFFする。この状態(CL1がONかつCL2がOFFかつCL3がOFF)から、CL1がOFFすると、クラッチ2は、接側へ緩慢にストローク(緩接動作)する。半クラッチ領域の手前に設定の所定位置に至ると、CL1がOFFになり、クラッチ2は、その位置に停止する。この状態(CL1がOFFかつCL2がOFFかつCL3がOFF)から、CL2がONすると、クラッチ2は、半クラッチ領域の手前から接側へ急速にストローク(急接動作)する。半クラッチ領域に入ると、CL2がOFFになり、クラッチ2は、緩接動作に切り替わり、ミート(同期終了)すると、CL2がONになり、クラッチ2は、急接動作に切り替わり、完全な接位置に達すると、CL2がOFFする、ように制御される。
図11は、変速制御の一例(2Hから3Lへの変速制御)を説明するタイミングチャートであり、変速要求が発生すると、エンジントルクが絞られ、無負荷状態になると、クラッチ断が開始される。クラッチ2が断位置に至ると、ギヤ抜き用MV(電磁弁)およびシフト用MV(電磁弁)がONになり、メイン2速ギヤからメイン3速ギヤへのギヤシフトが開始され、これと同時にレンジHigh用MV(電磁弁)がONになり、レンジギヤのLowからHighへの切り替えが開始される。
ニュートラルスイッチがONすると、スプリッタLow用MV(電磁弁)がONになり、スプリッタギヤのHighからLowへの切り替えが開始され、メイン3速ギヤへのギヤセット(ギヤ入れ)およびレンジギヤのLowからHighへの切り替えと併行処理される。この過程において、スプリッタLOWスイッチ,レンジHighスイッチ,メイン3速ギヤ用シフトスイッチが順次にONになるのであり、スプリッタLOWスイッチがONすると、クラッチ2の緩接動作が開始される。クラッチ2の緩接動作は、クラッチ2が半クラッチ領域手前の所定位置に達するか、または、緩接動作の所定時間が経過すると停止される。その後、レンジHighスイッチのONに続いてメイン3速スイッチがONすると、クラッチ2の急接動作が開始され、半クラッチ領域に入ると、緩接動作に切り替わり、ミートすると、完全な接位置へ急接動作するのである。
この発明の実施形態に係るシステムの概要構成図である。 同じくトランスミッションの構成説明図である。 同じく変速パターンの説明図である。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するフローチャートである。 同じく変速制御を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1 エンジン
1A 電子ガバナ装置
2 クラッチ
2A クラッチブースタ
3 トランスミッション
3A ギヤシフトユニット
4 シフトレバーユニット
11 トランスミッション(T/M)コントロールユニット
12 エンジンコントロールユニット
21 車速センサ
22 クラッチストロークセンサ
28 アクセル開度センサ
33 主変速機(メイン)
34 副変速機(スプリッタ)
35 副変速機(レンジ)

Claims (7)

  1. エンジンと歯車式のトランスミッションとの間に機械的なクラッチを介装する車両の変速制御装置において、変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからトランスミッションのギヤ抜きを行う手段と、トランスミッションのギヤ抜き後に要求段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、要求段へのギヤ入れが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  2. エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え」のみとなる変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからスプリッタギヤの切り替えと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、スプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  3. エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトアップ要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メイン段へのギヤ入れおよびスプリッタギヤの切り替えと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、メインギヤの切り替えおよびスプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  4. エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え」となるシフトダウン要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にスプリッタギヤの切り替えを行う手段と、主変速機のギヤ抜きが終了すると要求メイン段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、メインギヤの切り替えおよびスプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  5. エンジンと、主変速機にレンジ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となる変速要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にレンジギヤの切り替えを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メイン段へのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、メインギヤの切り替えおよびスプリッタギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  6. エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機およびレンジ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトアップ要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にレンジギヤの切り替えを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メインギヤへのギヤ入れおよび副変速機のスプリッタギヤの切り替えと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、スプリッタギヤの切り替えおよびメインギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
  7. エンジンと、主変速機にスプリッタ切り替え方式の副変速機およびレンジ切り替え方式の副変速機を組み合わせる歯車式のトランスミッションと、トランスミッションとエンジンとの間に介装される機械的なクラッチと、を備える車両の変速制御装置において、「スプリッタギヤ切り替え+メインギヤ切り替え+レンジギヤ切り替え」となるシフトダウン要求を発生するとエンジントルクを無負荷状態に絞る手段と、エンジントルクが無負荷状態になるとクラッチを切断してからメインギヤのギヤ抜きと共にスプリッタギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えを行う手段と、メインギヤのギヤ抜きが終了すると要求メインギヤへのギヤ入れと同時にクラッチを断位置から半クラッチ領域の手前へストロークさせる手段と、スプリッタギヤの切り替えおよびメインギヤの切り替えおよびレンジギヤの切り替えが完了するとクラッチを完全な接位置へストロークさせると共にエンジントルクを無負荷状態からアクセル開度の要求位置へ復帰させる手段と、を備えたことを特徴とする車両の変速制御装置。
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