JP2007200683A - リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一般式Li1+aMn2-x-aMxO4+y(0≦x≦0.5、−0.2≦y<0.5、0≦a≦0.2、MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属)で表されるスピネル構造を有するマンガン酸化物の製造において、不純物の生成を抑制する。
【解決手段】Li原料とM原料とMn原料を混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成する工程とを有し、前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合することにより、Li原料およびM原料とMn原料との反応性が高める。
【選択図】図1
【解決手段】Li原料とM原料とMn原料を混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成する工程とを有し、前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合することにより、Li原料およびM原料とMn原料との反応性が高める。
【選択図】図1
Description
本発明は、リチウム二次電池の分野に属し、詳しくは、スピネル構造を有するマンガン酸化物を含むリチウム二次電池用正極活物質とリチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池の製造方法に関する。
近年、移動体通信機器、携帯電子機器の主電源として利用されている非水電解質二次電池は、起電力が高く、高エネルギー密度である点に特長を有する。非水電解質二次電池用正極活物質には、層状構造を有するリチウム含有複合酸化物が主に用いられている。なかでもコバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)等は、金属リチウムに対して4V以上の電位を有する。
スピネル構造を有するマンガン酸化物を非水電解質二次電池の正極活物質に用いる検討も活発である。例えば、LiMn2O4、Li4Mn5O12、Li2Mn4O9などの利用が提案されている。
LiMn2O4は安価であるため、非水電解質二次電池の製造コストを低減する観点から注目されている。しかし、LiMn2O4を含む電池の充放電を3V付近で繰り返すと、放電容量が顕著に減少する。これは、ヤンテラー(Jahn−Teller)歪みに由来する結晶構造の変化が原因であると考えられている。
Li4Mn5O12もしくはLi2Mn4O9は、ヤンテラー歪みが比較的起こりにくい。特に、Li2Mn4O9は、カチオンサイトに欠損を有するため、容量密度も高い。しかし、充放電を3V付近で繰り返す場合の放電容量の減少は依然として大きい。
特許文献1は、LiDx/bMn2-xO4+δ(元素Dは、酸化数1価または多価の金属元素、0<x≦0.33、0≦δ<0.5、bは、元素Dの酸化数)の利用を提案している。元素Dには、Li、MgもしくはCoが提案されている。
また、特許文献2は、スピネル構造を有するマンガン酸化物の製造方法を提案している。この提案によれば、リチウム塩とマンガン塩とを混合粉砕し、大気中200―600℃で焼成を行う。
米国特許第5316877号明細書
米国特許第4980251号明細書
特許文献1によると、充放電を4V付近で繰り返す場合の放電容量の減少は抑制されるものの、3V付近の放電容量の減少に対しては十分ではない。
また、特許文献2においてスピネル構造を有するマンガン酸化物の製造方法が提案されているが、Mn原料にMn3O4、Mn2O3、MnO2を用いた場合にはMn原料が平均粒子径で1μm以下になるまで粉砕を行わなければ単一相が得られない。また、マンガン塩を1μm以下まで粉砕すると、焼成後得られるマンガン酸化物も1μm以下の微粒子となり、正極の充填密度が低下する。
本発明は、スピネル構造を有するマンガン酸化物の製造方法であり、高充放電サイクル特性を有する高純度のスピネル構造を有するマンガン酸化物を製造することを目的とする。
本発明は、一般式Li1+aMn2-x-aMxO4+y(0≦x≦0.5、−0.2≦y<0.5、0≦a≦0.2、MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属)で表されるスピネル構造を有するリチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、Li原料とM原料とMn原料を混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成する工程とを有し、前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合粉砕することを特徴とする。
本発明によれば、高充放電サイクル特性を有する高純度のスピネル構造を有するマンガン酸化物を製造することが可能とり、MnとNi、FeおよびTiよりなる群から選択される少なくとも1種を置換することにより、サイクル寿命特性が向上する。
また、本発明の正極をリチウム二次電池に用いることにより、高容量で充放電サイクル特性に優れるリチウム二次電池を提供することができる。
本発明は、一般式Li1+aMn2-x-aMxO4+y(0≦x≦0.5、−0.2≦y<0.5、0≦a≦0.2、MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属)で表されるスピネル構造を有するリチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、Li原料とM原料とMn原料を混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成する工程とを有し、前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合粉砕することを特徴とする。
本発明のおけるマンガン酸化物は、一般式:Li1+aMn2-x-aMxO4+y(MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属、0≦x≦0.5、−0.2≦y≦0.5、0≦a≦0.2)で表される。すなわち、本発明に係るマンガン酸化物は、MnがNi、FeおよびTiよりなる群から選択される少なくとも1種で置換された結晶構造を有する。このような結晶構造は、非常に安定であり、ヤンテラー歪みを生じにくいと考えられる。よって、良好なサイクル寿命特性が得られる。
上記一般式において、Mnと置換されたリチウム量を示すa値は、0〜0.2の範囲であればよい。a値が0.2を超えると、放電容量が減少する。なお、a<0であると通常Liが占有する8aサイトにMnあるいは元素Mが配位される。8aサイトのLiは充放電反応に寄与するため異種元素が置換すると放電容量が低下する。そのため、0≦aであることが望ましい。a値の好ましい範囲は、0≦a≦0.15である。
また、過剰の酸素量を示すy値は、−0.2〜0.5の範囲であればよい。y値が0.5より大きくなるためには、Mnあるいは添加元素の価数が4以上となる必要があり、合成が困難となる。なお、マンガン酸化物にカチオン欠損を付与し、ヤンテラー歪みを抑制する観点からは、0≦yであることが望ましい。y値の好ましい範囲は、0≦y≦0.5である。
本発明の上記スピネル構造を有するマンガン酸化物の製造方法は、Li原料とM原料とMn原料を混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成する工程とを有し、前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを平均粒子径が1μm以下になるまで混合粉砕
した後、Mn原料を追加してMn原料の平均粒子径が3μm以上30μm以下になるように混合粉砕することを特徴とする。本発明によれば、Li原料とM原料が微粒子化することにより、Mn原料との反応性が高くなり、高純度のスピネル構造を有するマンガン酸化物が得られやすくなる。また、Mn原料は微粉砕されないため、焼成後のスピネル構造を有するマンガン酸化物が微粒子にならず電極作製時に高い充填密度が可能となる。
した後、Mn原料を追加してMn原料の平均粒子径が3μm以上30μm以下になるように混合粉砕することを特徴とする。本発明によれば、Li原料とM原料が微粒子化することにより、Mn原料との反応性が高くなり、高純度のスピネル構造を有するマンガン酸化物が得られやすくなる。また、Mn原料は微粉砕されないため、焼成後のスピネル構造を有するマンガン酸化物が微粒子にならず電極作製時に高い充填密度が可能となる。
さらに発明は、前記混合した原料を焼成する工程において、焼成温度が300℃以上600℃以下であることを特徴とする。
300℃未満の場合、原料が分解せず不純物として残る。一方、600℃以下の場合、スピネル構造を有するマンガン酸化物がカチオン欠損状態となる。これにより、放電容量が大きくなる。また、3Vで充放電を行う場合にMnの価数の低下を抑制でき、充放電時の放電容量の低下を抑制することができる。
次に、スピネル構造を有するマンガン酸化物の製造法の一例について説明する。
例えばリチウム塩と、元素Mの塩とを、所定モル比で予め粉砕混合し、Mn原料を追加して粉砕混合する。混合物を空気中で300〜600℃で、5〜24時間焼成すれば、所望のマンガン酸化物が得られる。二酸化マンガンには、例えば、電解二酸化マンガンが好適である。
リチウム塩には、水酸化リチウム、炭酸リチウムなどが適している。元素Mの塩は、例えば水酸化物、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、酸化物などを用いることができる。
なお、元素MがNiである場合は、水酸化ニッケル、炭酸ニッケルなどが好適である。元素MがFeである場合は、水酸化第二鉄、オキシ水酸化第二鉄などが好適である。元素MがTiである場合は、メタ水酸化チタン(β−型)、オルト水酸化チタン(α−型)、テトラメトキシチタンなどが好適である。
次に、上記の正極活物質を含む正極、負極活物質を含む負極およびリチウムイオン伝導性の非水電解質を含む非水電解質二次電池について説明する。非水電解質二次電池の形状は、特に限定されない。本発明は、例えば、コイン型、円筒型、角型、シート型などの電池に適用可能である。
正極は、コイン型電池の場合、正極合剤を、例えばペレット状に成形したものである。正極合剤には、正極活物質の他に、導電剤、結着剤、液状成分(分散媒)などが任意成分として含まれている。円筒型電池もしくは角型電池の正極は、例えば、正極集電体の両面に、正極合剤ペーストを塗着し、乾燥し、圧延して、正極合剤層を形成することにより作製される。正極合剤ペーストは、正極合剤を、液状の分散媒と混合して、調製される。
負極は、コイン型電池の場合、ペレット状に打ち抜いた金属リチウムもしくはリチウム合金を用いることができる。ただし、良好なサイクル特性を得るためには、負極合剤をペレット状に成形したものが好ましい。負極合剤には、負極活物質の他に、結着剤、導電剤、増粘剤などが任意成分として含まれている。円筒型電池もしくは角型電池の場合、負極は正極と同様に、例えば、負極集電体の両面に、負極合剤ペーストを塗着し、乾燥し、圧延して、負極合剤層を形成することにより作製される。
負極活物質は、特に限定されないが、正極活物質との相性を考慮すると、ケイ素元素を含むことが好ましい。例えば、負極活物質は、ケイ素単体、ケイ素酸化物、ケイ素炭化物、ケイ素窒化物およびケイ素合金よりなる群から選択される少なくとも1種であることが
好ましい。なかでもケイ素合金を用いることが特に好ましい。ただし、炭素材料(例えば黒鉛、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料など)も好ましく用いることができる。
好ましい。なかでもケイ素合金を用いることが特に好ましい。ただし、炭素材料(例えば黒鉛、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料など)も好ましく用いることができる。
ケイ素合金は、ケイ素を主体とするA相と、遷移金属元素とケイ素元素との金属間化合物からなるB相とを含むことが望ましい。A相とB相とを含むケイ素合金は、膨張による影響が緩和されやすく、電子伝導性の低下も生じにくい。よって、本発明の正極極活物質と組み合わせることで、非常に優れたサイクル寿命特性を実現できる。
A相は、Liの吸蔵および放出を担う相である。A相は、電気化学的にLiと反応可能な相である。A相は、Siを主体とする相であればよいが、高容量を実現する観点からは、Si単体であることが好ましい。ただし、Si単体は、半導体であり、電子伝導性に乏しい。よって、微量の不純物を5重量%程度までA相に含ませることが有効である。不純物には、例えばリン、ホウ素、水素、遷移金属元素等が挙げられる。
B相は、遷移金属元素とケイ素との金属間化合物からなる。ケイ素を含む金属間化合物は、A相との親和性が高い。よって、充電時の合金膨張時においてもA相とB相との界面に亀裂が生じにくい。また、B相は、Si単体相に比較して電子伝導性が高く、かつ硬度も高い。よって、B相は、A相の低い電子伝導性を補うとともに、合金粒子の形状維持に寄与する。B相は、複数種存在していてもよい。組成の異なる2種以上の金属間化合物がB相として存在してもよい。
A相およびB相は、微結晶または非晶質の領域からなることが望ましい。微結晶または非晶質の領域において、結晶子(結晶粒)のサイズは、100nm以下であることが好ましく、5nm以上100nm以下であることが更に好ましい。
結晶子サイズは、X線回折測定により求めることができる。具体的には、X線回折測定で得られた合金の回折スペクトルのうち、各相に帰属されるピークの半価幅を求める。その半価幅とScherrerの式から、結晶子サイズを算出することができる。各相に帰属されるピークが複数存在する場合には、最も強度の大きなピークの半価幅を求め、これにScherrerの式を適用する。通常、半価幅が0.09°以上であれば、結晶子サイズは100nm以下であると判定できる。
金属間化合物を構成する遷移金属元素は、Ti、Zr、Ni、CuおよびFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが望ましく、Tiであることが特に望ましい。チタンのケイ化物は、他の元素のケイ化物よりも高い電子伝導性を有し、かつ高い硬度を有する。
リチウムイオン伝導性の非水電解質には、ゲル状電解質や固体電解質でもよいが、リチウム塩を溶解した非水溶媒が最も一般的である。非水溶媒には、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類等を挙げることができる。これらは複数を組み合わせて用いることが好ましい。
非水溶媒に溶解させるリチウム塩には、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、
LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO2)2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、イミド類(リチウム・ビスペンタフルオロエチルスルホン酸イミド(LiN(C2F5SO2)2)など)等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。リチウム塩の非水溶媒に対する溶解量は、特に限定されないが、0.2〜2.0mol/Lが好ましく、0.5〜1.5mol/Lがより好ましい。
LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO2)2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、イミド類(リチウム・ビスペンタフルオロエチルスルホン酸イミド(LiN(C2F5SO2)2)など)等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。リチウム塩の非水溶媒に対する溶解量は、特に限定されないが、0.2〜2.0mol/Lが好ましく、0.5〜1.5mol/Lがより好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいて具体例に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施例および比較例においては、以下の要領で正極およびコイン型電池を作製し、評価した。
(実施例1)
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で15時間粉砕し平均粒子径0.3μmとした。次に、電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を加え1時間さらに混合粉砕を行い、二酸化マンガンの平均粒子径を7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mnのモル比で1:2となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、LiMn2O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Aとした。なお、活物質の組成はカチオンの定量分析をICP発光分光分析により、酸素の定量分析を赤外線吸収法によりそれぞれ行い算出した。
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で15時間粉砕し平均粒子径0.3μmとした。次に、電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を加え1時間さらに混合粉砕を行い、二酸化マンガンの平均粒子径を7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mnのモル比で1:2となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、LiMn2O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Aとした。なお、活物質の組成はカチオンの定量分析をICP発光分光分析により、酸素の定量分析を赤外線吸収法によりそれぞれ行い算出した。
(実施例2)
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)および水酸化ニッケル(高純度化学研究所、99.9%up)とを直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で15時間粉砕し平均粒子径を0.3μmとした。次に、電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を加え1時間さらに混合粉砕を行い、二酸化マンガンの平均粒子径を7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mn:Niのモル比で1:1.6:0.4となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、LiMn1.6Ni0.4O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Bとした。
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)および水酸化ニッケル(高純度化学研究所、99.9%up)とを直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で15時間粉砕し平均粒子径を0.3μmとした。次に、電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を加え1時間さらに混合粉砕を行い、二酸化マンガンの平均粒子径を7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mn:Niのモル比で1:1.6:0.4となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、LiMn1.6Ni0.4O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Bとした。
(実施例3)
水酸化ニッケルの代わりに水酸化第二鉄(高純度化学研究所、99%up)を使用した以外は実施例2と同様に合成を行い、LiMn1.6Fe0.4O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Cとした。
水酸化ニッケルの代わりに水酸化第二鉄(高純度化学研究所、99%up)を使用した以外は実施例2と同様に合成を行い、LiMn1.6Fe0.4O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Cとした。
(実施例4)
水酸化ニッケルの代わりにメタ水酸化チタン(β-型),(H2TiO3)(キシダ化学株式会社)を使用した以外は実施例2と同様に合成を行い、LiMn1.6Ti0.4O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Dとした。
水酸化ニッケルの代わりにメタ水酸化チタン(β-型),(H2TiO3)(キシダ化学株式会社)を使用した以外は実施例2と同様に合成を行い、LiMn1.6Ti0.4O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Dとした。
(実施例5)
焼成温度を500℃とした以外は実施例1と同様に合成を行い得られた試料Eとした。
このとき、焼成温度が高いため脱酸素反応が起こった。
焼成温度を500℃とした以外は実施例1と同様に合成を行い得られた試料Eとした。
このとき、焼成温度が高いため脱酸素反応が起こった。
(実施例6)
焼成温度を600℃とした以外は実施例1と同様に合成を行い得られた試料Fとした。このとき、焼成温度が高いため脱酸素反応が起こった。
焼成温度を600℃とした以外は実施例1と同様に合成を行い得られた試料Fとした。このとき、焼成温度が高いため脱酸素反応が起こった。
(比較例1)
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)と電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で1時間混合粉砕を行い、それぞれ10μm、7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mnのモル比で1:2となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、得られた試料Gとした。
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)と電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で1時間混合粉砕を行い、それぞれ10μm、7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mnのモル比で1:2となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、得られた試料Gとした。
(比較例2)
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)および水酸化ニッケル(高純度化学研究所、99.9%up)と電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で1時間混合粉砕を行い、それぞれ10μm、3μm、7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mn:Niのモル比で1:1.6:0.4となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、得られた試料Hとした。
水酸化リチウム一水和物(関東化学株式会社、鹿特級)および水酸化ニッケル(高純度化学研究所、99.9%up)と電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で1時間混合粉砕を行い、それぞれ10μm、3μm、7μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。なお、原料の混合比はLi:Mn:Niのモル比で1:1.6:0.4となるようにした。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、得られた試料Hとした。
(比較例3)
水酸化ニッケルの代わりに水酸化第二鉄(高純度化学研究所、99%up)を使用した以外は比較例2と同様に合成を行い、得られた試料Iとした。
水酸化ニッケルの代わりに水酸化第二鉄(高純度化学研究所、99%up)を使用した以外は比較例2と同様に合成を行い、得られた試料Iとした。
(比較例4)
水酸化ニッケルの代わりにメタ水酸化チタン(β−型),(H2TiO3)(キシダ化学株式会社)を使用した以外は比較例2と同様に合成を行い、得られた試料Jとした。
水酸化ニッケルの代わりにメタ水酸化チタン(β−型),(H2TiO3)(キシダ化学株式会社)を使用した以外は比較例2と同様に合成を行い、得られた試料Jとした。
(比較例5)
水酸化リチウム(関東化学株式会社、鹿特級)と電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で16時間混合粉砕を行い、それぞれ0.7μm、0.5μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、LiMn2O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Kとした。
水酸化リチウム(関東化学株式会社、鹿特級)と電解二酸化マンガン(三井金属、平均粒子径:30μm)を直径5mmのジルコニア製ボールと共にボールミルによりイソプロパノール中で16時間混合粉砕を行い、それぞれ0.7μm、0.5μmとした。このようにして得られたスラリー状の混合物をボールから分離後、ロータリーエバポレーターにより、減圧下40℃にて溶媒を蒸発乾燥し、粉末状の混合物を得た。この粉末状の混合物を空気中400℃で12時間焼成し、LiMn2O4.2で表されるカチオン欠損型のスピネル構造を有するマンガン酸化物を得た。これを試料Kとした。
(比較例6)
焼成温度を700℃とした以外は実施例1と同様に合成を行い得られた試料Lとした。
焼成温度を700℃とした以外は実施例1と同様に合成を行い得られた試料Lとした。
(評価1)
試料A〜Lについて、平均粒子径とX線回折測定(CuKα線)を行った。結果を表1に示す。
試料A〜Lについて、平均粒子径とX線回折測定(CuKα線)を行った。結果を表1に示す。
また、試料Kはスピネル構造を有するマンガン酸化物の単一相が得られているが、Mn原料も粉砕されるため、マンガン酸化物の平均粒子径が0.5μmと小さい。このように活物質の粒子径が小さいと電極作製時の充填密度が小さくなる。
試料A、E、F、Lより焼成温度が低い程カチオン欠損型のスピネル構造となる傾向が見られる。
(実施例7)
(1)正極の作製
実施例1で得られた試料Aと、導電剤であるカーボンブラックと、結着剤であるフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)とを、重量比90:6:4の割合で混合し、正極合剤を得た。結着剤は水性ディスパージョンの状態で使用した。この正極合剤を、1ton/cm2の圧力で、直径4.3mm、厚さ1.1mmのペレット状に成形した。その後、ペレット状の正極を250℃で10時間、大気中で乾燥した。
(1)正極の作製
実施例1で得られた試料Aと、導電剤であるカーボンブラックと、結着剤であるフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)とを、重量比90:6:4の割合で混合し、正極合剤を得た。結着剤は水性ディスパージョンの状態で使用した。この正極合剤を、1ton/cm2の圧力で、直径4.3mm、厚さ1.1mmのペレット状に成形した。その後、ペレット状の正極を250℃で10時間、大気中で乾燥した。
(2)負極活物質(ケイ素合金)の作製
ケイ素と合金化させる遷移金属元素の原料には、金属Tiを用いた。金属Tiは、純度99.9%であり、粒径100μmの粉体であった。ケイ素の原料としては、Si単体粉末(純度99.9%、平均粒径3μm)を用いた。
ケイ素と合金化させる遷移金属元素の原料には、金属Tiを用いた。金属Tiは、純度99.9%であり、粒径100μmの粉体であった。ケイ素の原料としては、Si単体粉末(純度99.9%、平均粒径3μm)を用いた。
ケイ素単体からなるA相と、金属間化合物からなるB相との合計に占める、A相の割合が、約20重量%となるように、Ti:Si=36.8:63.2(重量比)で原料を混合した。
各混合粉を1.7kg秤量し、振動ミル装置(中央化工機(株)製、型番FV−20)に投入した。振動ミル装置に、さらにステンレス鋼製ボール(直径2cm)を300kg投入した。容器内部を真空に引いた後、アルゴンガス(純度99.999%、日本酸素(
株)製)を導入して、1気圧にした。ミル装置の作動条件は、振幅8mm、回転数1200rpmとし、これらの条件でメカニカルアロイング操作を80時間行った。上記操作によって得られたTi−Si合金を回収し、粒径45μm以下に分級した。
株)製)を導入して、1気圧にした。ミル装置の作動条件は、振幅8mm、回転数1200rpmとし、これらの条件でメカニカルアロイング操作を80時間行った。上記操作によって得られたTi−Si合金を回収し、粒径45μm以下に分級した。
CuKα線を用い、各合金をX線回折測定で分析したところ、微結晶を示すスペクトルが得られた。また、X線回折測定で得られた回折スペクトルにおいて、回折角2θ=10°〜80°の範囲に観測される最も強度の強い回折ピークの半価幅と、Scherrerの式に基づいて算出した各合金の結晶粒(結晶子)の粒径は約10nmであった。
X線回折測定の結果から、各合金中には、Si単体からなるA相が存在し、Ti−Si合金中には、それぞれTiSi2からなるB相が存在していることが判明した。
(3)負極の作製
厚み0.5mmの金属リチウム箔を、直径4.3mmに打ち抜いたものを負極とした。
厚み0.5mmの金属リチウム箔を、直径4.3mmに打ち抜いたものを負極とした。
(4)非水電解質の調製
プロピレンカーボネート(PC)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジメトキシエタン(DME)との体積比3:1:3の混合溶媒に、LiN(CF3SO2)2を1モル/Lの濃度で溶解したものを用いた。
プロピレンカーボネート(PC)と、エチレンカーボネート(EC)と、ジメトキシエタン(DME)との体積比3:1:3の混合溶媒に、LiN(CF3SO2)2を1モル/Lの濃度で溶解したものを用いた。
(5)コイン型電池の作製
図1に示すような外径6.8mm、厚み2.1mmの寸法を有するコイン型電池を作製した。
図1に示すような外径6.8mm、厚み2.1mmの寸法を有するコイン型電池を作製した。
正極端子を兼ねる正極缶1には、耐食性に優れたステンレス鋼を用いた。負極端子を兼ねる負極缶2にも、正極缶1と同じステンレス鋼を用いた。正極缶1と負極缶2とを絶縁するガスケット3には、ポリプロピレンを用いた。正極缶1とガスケット3との接面および負極缶2とガスケット3との接面には、ピッチを塗布した。ペレット状の正極4は、正極缶1の底面に載置した。負極缶2に円柱状に打ち抜いたLi金属7を圧着し、ペレット状の負極5は、Li金属7の上に載置した。正極4の上には、ポリエチレン製の不織布からなるセパレータ6を配した。正極缶1に非水電解質を注いだ後、正極缶1と負極缶2とを嵌合させて電池Aを完成させた。
(実施例8)
正極活物質に試料Bを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Bを作製した。
正極活物質に試料Bを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Bを作製した。
(実施例9)
正極活物質に試料Cを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Cを作製した。
正極活物質に試料Cを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Cを作製した。
(実施例10)
正極活物質に試料Dを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Dを作製した。
正極活物質に試料Dを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Dを作製した。
(実施例11)
正極活物質に試料Eを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Eを作製した。
正極活物質に試料Eを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Eを作製した。
(実施例12)
正極活物質に試料Fを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Fを作製した。
正極活物質に試料Fを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Fを作製した。
(比較例7)
正極活物質に試料Gを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Gを作製した。
正極活物質に試料Gを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Gを作製した。
(比較例8)
正極活物質に試料Hを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Hを作製した。
正極活物質に試料Hを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Hを作製した。
(比較例9)
正極活物質に試料Iを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Iを作製した。
正極活物質に試料Iを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Iを作製した。
(比較例10)
正極活物質に試料Jを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Jを作製した。
正極活物質に試料Jを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Jを作製した。
(比較例11)
正極活物質に試料Kを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Kを作製した。
正極活物質に試料Kを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Kを作製した。
(比較例12)
正極活物質に試料Lを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Lを作製した。
正極活物質に試料Lを使用した以外は、実施例7と同様にして電池Lを作製した。
(評価2)
(初期放電容量)
20℃に設定した恒温槽の中、電池電圧2.5〜3.5Vの間で電流密度0.1mA/cm2で電池A〜Lの定電流充放電を行った。2サイクル目の活物質当たりの放電容量および電池容量を表2に示す。
(初期放電容量)
20℃に設定した恒温槽の中、電池電圧2.5〜3.5Vの間で電流密度0.1mA/cm2で電池A〜Lの定電流充放電を行った。2サイクル目の活物質当たりの放電容量および電池容量を表2に示す。
電池A、E、F、Lの結果より焼成温度が低い程活物質当たりの放電容量が大きいことがわかるが、これはカチオン欠損型のスピネル構造の方が放電容量が大きいためである。
(サイクル寿命)
20℃に設定した恒温槽の中で、電池A〜Hの定電流充放電を50回繰り返した。
20℃に設定した恒温槽の中で、電池A〜Hの定電流充放電を50回繰り返した。
充電は、電流密度0.4mA/cm2、充電終止電圧3.5Vで行い、放電は、電流密
度0.4mA/cm2、放電終止電圧2.5Vで行った。
度0.4mA/cm2、放電終止電圧2.5Vで行った。
2サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の減少量を百分率(%)で求め、サイクル劣化率とした。サイクル劣化率が0(%)に近いほど、サイクル寿命が優れている。結果を表2に示す。
表2より、電池A〜Dの活物質当たりのサイクル劣化率が電池G〜Jに比べて小さい。これは電池A〜D正極活物質が高純度であるためである。
電池A、E、F、Lの結果より焼成温度が低い程活物質当たりの放電容量が大きいことがわかるが、これはカチオン欠損型のスピネル構造の方がサイクル時の正極活物質の結晶構造歪みが小さいためであるといえる。
本発明は、スピネル構造を有するマンガン酸化物の製造方法であり、高純度のスピネル構造を有するマンガン酸化物を製造するのに有用である。
本発明は、様々な非水電解質二次電池に適用可能であり、例えば、民生用電子機器、携帯情報端末、携帯電子機器、ポータブル機器、コードレス機器等の駆動用電源となる非水電解質二次電池に適用可能である。また、本発明は、家庭用小型電力貯蔵装置、自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の電源にも適用可能である。
電池の形状は、特に限定されず、例えばコイン型、ボタン型、シート型、円筒型、偏平型、角型など何れの形状にも本発明を利用できる。極板群の形態も限定されず、例えば捲回型、積層型など何れの形態にも本発明を利用できる。電池の大きさも限定されず、小型、中型、大型など何れの大きさにも本発明を利用できる。
1 正極缶
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7 リチウム箔
2 負極缶
3 ガスケット
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7 リチウム箔
Claims (5)
- 一般式Li1+aMn2-x-aMxO4+y(0≦x≦0.5、−0.2≦y<0.5、0≦a≦0.2、MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属)で表されるスピネル構造を有するリチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、Li原料とM原料とMn原料を混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成する工程とを有し、前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合粉砕することを特徴とするリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記原料を混合粉砕する工程で、Li原料とM原料とを平均粒子径が1μm以下になるまで混合粉砕した後、Mn原料を追加してMn原料の平均粒子径が3μm以上30μm以下になるように混合粉砕することを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 前記混合粉砕した原料を焼成する工程において、焼成温度が300℃以上600℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
- 一般式Li1+aMn2-x-aMxO4+y(0≦x≦0.5、−0.2≦y<0.5、0≦a≦0.2、MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属)で表される正極活物質と導電剤と結着剤とを有するリチウム二次電池用正極の製造方法であって、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合粉砕する工程と、
混合粉砕した原料を焼成して正極活物質を得る工程と、前記正極活物質と導電剤と結着剤とを混練合する工程と、を有することを特徴とするリチウム二次電池用正極の製造方法。 - 一般式Li1+aMn2-x-aMxO4+y(0≦x≦0.5、−0.2≦y<0.5、0≦a≦0.2、MはNi、Fe、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の遷移金属)で表される正極活物質と導電剤と結着剤とからなる正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極活物質からなる負極と、を有するリチウム二次電池の製造方法であって、Li原料とM原料とを混合粉砕した後、Mn原料を追加して混合粉砕する工程と、混合粉砕した原料を焼成して正極活物質を得る工程と、前記正極活物質と導電剤と結着剤とを混練合して正極を得る工程と、負極活物質と導電剤と結着剤とを混練合して負極を得る工程と、前記正極と前記負極と有機電解液とセパレータとを、正極ケースと負極ケースとガスケットとにより密封する工程とを有することを特徴とするリチウム二次電池の製造方法。
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-
2006
- 2006-01-26 JP JP2006017124A patent/JP2007200683A/ja active Pending
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