JP2007198974A - 漏洩電流測定補助装置および漏洩電流測定方法 - Google Patents

漏洩電流測定補助装置および漏洩電流測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来より広く使用されている安価なクランプメータを利用して電路の漏洩電流の抵抗成分を測定できるようにする。
【解決手段】本発明の漏洩電流測定補助装置は、筐体部10と、筐体部の内部に収納されている容量成分キャンセル回路と、一端が筐体部の外部に出ておりかつ電路に接続可能となっており、他端が筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている第1および第2の電圧入力線20a,20bと、両端が筐体部10の内部の容量成分キャンセル回路に接続されておりかつ少なくとも一部が筐体部10の外部に出ている電流出力線30とを備え、容量成分キャンセル回路は、第1および第2の電圧入力線20a,20b間の電圧を検出し、検出した電圧の位相から所定の角度αずれた位相の電流を生成し、生成した電流を所定倍に増幅して電流出力線30に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電路の漏洩電流をクランプメータで測定する際に用いられる装置およびこの装置を用いた漏洩電流測定方法に関する。
電路の絶縁状態を活線にて判定する手法としてクランプメータによる漏洩電流測定がある。しかし、通常用いられるクランプメータによる漏洩電流測定では、電路に存在する静電容量の影響を受け、本来測定すべき漏洩電流の抵抗成分だけでなく静電容量成分も含む漏洩電流が測定されてしまう。このため、漏洩電流の抵抗成分のみを測定する方法として、低周波を注入する方式、電路の電圧位相を基準に演算する方式などが考案・開発されている。
低周波を注入する方式は、接地線に商用周波数と異なる低周波の微少電圧を注入し、接地線に流れる電流を零相変流器(ZCT)によって検出する方式であり、注入点から見ると、電路のすべての対地静電容量と対地絶縁抵抗は並列に接続された形になることを利用し、ZCTの出力から注入電圧と同相の電流(有効分)を分離して漏洩電流の抵抗成分を求めるものである。
一方、電路の電圧位相を基準に演算する方式は、電路の電圧を検出して、位相を90°ずらすなどして、漏洩電流の容量成分を打ち消す、または、直接漏洩電流の抵抗成分を算出する方式である。
特許第3545886号公報 特開2003−255011号公報 特開2003−232826号公報 特許第3405407号公報 特開2002−296311号公報 特開2002−40079号公報 特開平10−221397号公報 特開平9−80095号公報 特公平8−14593号公報
上述の低周波を注入する方式は装置が高価で大型になる。一方、電路の電圧位相を基準に演算する方式は、低周波注入方式と比べると安価でコンパクトであるが、いずれも零相電流と電路電圧を取り込んで処理する回路が一体化されており、漏洩電流の抵抗成分だけを測定する機能を有していないクランプメータと比べると高価なものになっている。
本発明による容量成分キャンセル回路は、
交流回路の漏洩電流の静電容量成分をキャンセルするための電流を生成する回路であって、
前記交流回路からの入力電圧を検出する電圧検出部と、
前記電圧検出部により検出された電圧の位相から所定の角度ずれた位相の電流を生成する電流生成部と、
前記電流生成部により生成された電流を所定倍に増幅して電流出力線に供給する増幅部とを備えている、
ことを特徴とする。
本発明による漏洩電流測定補助装置は、
交流回路の漏洩電流測定に使用する装置であって、
筐体部と、
前記筐体部の内部に収納されている容量成分キャンセル回路と、
一端が前記筐体部の外部に出ておりかつ電路に接続可能となっており、他端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている第1および第2の電圧入力線と、
両端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されておりかつ少なくとも一部が前記筐体部の外部に出ている電流出力線とを備えており、
前記容量成分キャンセル回路は、
前記第1および第2の電圧入力線間の電圧を検出し、検出した電圧の位相から所定の角度ずれた位相の電流を生成し、生成した電流を所定倍に増幅して前記電流出力線に供給するものである、
ことを特徴とする。
さらに、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記筐体部には、
ずらす角度を指定するための位相指示部が設けられており、
前記容量成分キャンセル回路は、
前記検出した電圧の位相から前記位相指示部により指定された角度ずれた位相の電流を生成する、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記筐体部には、
前記電流出力線に供給される電流の電流値を指定するための電流値指示部が設けられており、
前記容量成分キャンセル回路は、
前記電流値指示部により指定された電流値に応じた倍率で前記生成した電流を増幅する、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分は、n(nは正の整数)回巻きのコイル状に変形可能となっている、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記容量成分キャンセル回路は、
前記検出した電圧の現在の位相を検出する位相検出回路と、
前記位相検出回路により検出された位相から前記所定の角度ずれた位相の正弦波を発生させる正弦波発生回路と、
前記正弦波発生回路からの正弦波の振幅を前記所定倍に増幅して前記電流出力線に供給する増幅回路とを備えている、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記容量成分キャンセル回路は、
前記検出した電圧の波形から高調波成分を除去するフィルタ回路と、
前記フィルタ回路により得られた波形の位相を前記所定の角度ずらす位相変更回路と、
前記位相変更回路により得られた波形の振幅を前記所定倍に増幅して前記電流出力線に供給する増幅回路とを備えている、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記筐体部には、
前記電流出力線に供給される電流の向きの切り替えを指示するための方向切り替え指示部が設けられており、
前記筐体部の内部には、
前記容量成分キャンセル回路から前記電流出力線に供給される電流の位相を前記方向切り替え指示部からの指示に応じて反転させる方向切り替え部が設けられている、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定補助装置において、
前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分は、n(nは正の整数)回巻きのコイル状に形成されており、
前記コイルのi(1≦i≦n)巻き目の部分にタップが設けられており、
前記タップの切り替えを指示するためのタップ切り替え指示部と、
前記タップ切り替え指示部からの指示に応じて、前記コイルの一端と前記電流出力線の一端とを接続状態にしかつ前記タップと前記電流出力線の一端とを非接続状態にする、あるいは、前記コイルの一端と前記電流出力線の一端とを非接続状態にしかつ前記タップと前記電流出力線の一端とを接続状態にするタップ切り替え部とをさらに備えている、
ことを特徴とする。
本発明による漏洩電流測定方法は、
漏洩電流測定補助装置とクランプメータとを用いて電路の漏洩電流を測定する方法であって、
前記漏洩電流測定補助装置は、
筐体部と、
前記筐体部の内部に収納されている容量成分キャンセル回路と、
一端が前記筐体部の外部に出ておりかつ電路に接続可能となっており、他端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている第1および第2の電圧入力線と、
両端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されておりかつ少なくとも一部が前記筐体部の外部に出ている電流出力線とを備えており、
前記筐体部には、
ずらす角度を指定するための位相指示部と、
前記電流出力線に供給される電流の電流値を指定するための電流値指示部とが設けられており、
前記容量成分キャンセル回路は、
前記第1および第2の電圧入力線間の電圧を検出し、検出した電圧の位相から前記位相指示部により指定された角度ずれた位相の電流を生成し、前記電流値指示部により指定された電流値に応じた倍率で前記生成した電流を増幅して前記電流出力線に供給するものであり、
前記測定方法は、
前記第1および第2の電圧入力線の一端を測定対象の電路にそれぞれ接続するステップ(a)と、
ずらす角度を前記測定対象の電路に応じて前記位相指示部により指定するステップ(b)と、
前記測定対象の電路または当該電路の接地線と前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分とを前記クランプメータにより挟み込むステップ(c)と、
前記クランプメータに表示される電流値が最小になるように、前記電流出力線に供給される電流の電流値を前記電流値指示部により指定するステップ(d)とを備えている、
ことを特徴とする。
さらに、上記漏洩電流測定方法において、
前記ステップ(c)では、
前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分を前記クランプメータのクランプ部の先端付近に取り付ける、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定方法において、
前記ステップ(c)では、
前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分を前記クランプメータのクランプ部に複数回巻き付ける、
ことを特徴とする。
また、上記漏洩電流測定方法において、
前記ステップ(b)では、
前記測定対象の電路が単相2線式または単相3線式の場合は前記ずらす角度を90°に指定し、前記測定対象の電路が3相3線式の場合は前記ずらす角度を180°に指定する、
ことを特徴とする。
本発明の漏洩電流測定補助装置および漏洩電流測定方法によれば、従来より広く使用されている安価なクランプメータ(漏洩電流の抵抗成分だけを測定する機能を有していないクランプメータ)をそのまま利用して電路の漏洩電流の抵抗成分を測定することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図面において実質的に同じ部分には同じ参照符号を付している。
(第1の実施形態)
<漏洩電流測定補助装置の外観>
第1の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を図1に示す。この漏洩電流測定補助装置は、電路の漏洩電流をクランプメータで測定する際に用いられる装置である。この装置の筐体部10には、位相指示部としての位相切り替えスイッチ11a,11bと、出力電流値調整つまみ12と、出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cとが設けられている。筐体部10の内部には容量成分キャンセル回路が収納されている。電圧入力線20a,20bの一端には鰐口クリップ21a,21bが接続されており、電圧入力線20a,20bの他端は筐体部10の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている。電流出力線30の両端は、筐体部10の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている。電圧入力線20a,20b、電流出力線30は筐体部10にワンタッチで取り付けれるような着脱式にしてもよい。位相切り替えスイッチ11aは、ずらす角度として180°を指定するためのスイッチであり、位相切り替えスイッチ11bは、ずらす角度として90°を指定するためのスイッチである。出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cは、電流出力線30に供給される電流の最大値を指定するためのスイッチである。出力電流最大値切り替えスイッチ13aは、電流出力線30に供給される電流の最大値として例えば1mAを指定するためのスイッチである。出力電流最大値切り替えスイッチ13bは、電流出力線30に供給される電流の最大値として例えば10mAを指定するためのスイッチである。出力電流最大値切り替えスイッチ13cは、電流出力線30に供給される電流の最大値として例えば100mAを指定するためのスイッチである。出力電流値調整つまみ12は、電流出力線30に供給される電流の電流値を0〜最大値(出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cで指定された最大値)の間で調整する(増減させる)ためのつまみである。
<容量成分キャンセル回路>
筐体部10の内部に収納されている容量成分キャンセル回路は、電圧入力線20a,20b間の電圧を検出し、検出した電圧の位相から位相切り替えスイッチ11a,11bにより指定された角度ずれた位相の電流を生成し、この電流を出力電流値調整つまみ12および出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cにより指定された電流値に応じた倍率で増幅して電流出力線30に供給するものである。容量成分キャンセル回路の回路例を以下に示す。
<回路例1>
容量成分キャンセル回路の1つめの例を図2に示す。この容量成分キャンセル回路100は、電圧検出回路110と、位相検出回路120と、正弦波発生回路130と、増幅回路140とを備えている。電圧検出回路110には電圧入力線20a,20bが接続されている。電圧検出回路110は、電圧入力線20a,20b間の電圧を検出して位相検出回路120へ出力する。位相検出回路120は、電圧検出回路110により検出された電圧の現在の位相θを検出する。正弦波発生回路130は位相切り替えスイッチ11a,11bに接続されており、位相切り替えスイッチ11a,11bにより指定された角度αの情報を受け取る。正弦波発生回路130は、位相検出回路120により検出された位相θから角度αずれた位相(θ−α)の正弦波を発生させる。増幅回路140は出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cに接続されており、出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cにより指定された最大値の情報を受け取る。また、増幅回路140は出力電流値調整つまみ12に接続されており、0〜最大値間のどのレベルに増幅するかを示す情報を受け取る。さらに、増幅回路140には電流出力線30の両端が接続されている。増幅回路140は、出力電流値調整つまみ12および出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cからの情報に応じて倍率Aを決定し、正弦波発生回路130からの正弦波の振幅をA倍に増幅して電流出力線30に供給する。なお、図2に示した容量成分キャンセル回路100はアナログ方式で実現してもデジタル方式で実現してもよい。
<回路例2>
容量成分キャンセル回路の2つめの例を図3に示す。この容量成分キャンセル回路200は、電圧検出回路110と、フィルタ回路210と、位相変更回路220と、増幅回路140とを備えている。電圧検出回路110には電圧入力線20a,20bが接続されている。電圧検出回路110は、電圧入力線20a,20b間の電圧を検出してフィルタ回路210へ出力する。フィルタ回路210は、電圧検出回路110により検出された電圧の波形から高調波成分を除去する。位相変更回路220は位相切り替えスイッチ11a,11bに接続されており、位相切り替えスイッチ11a,11bにより指定された角度αの情報を受け取る。位相変更回路220は、フィルタ回路210により得られた波形の位相θを角度αずらして増幅回路140へ出力する。増幅回路140は、出力電流値調整つまみ12および出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cからの情報に応じて倍率Aを決定し、位相変更回路220により得られた波形の振幅をA倍に増幅して電流出力線30に供給する。なお、図3に示した容量成分キャンセル回路200はアナログ方式で実現してもデジタル方式で実現してもよい。
<漏洩電流測定方法>
次に、第1の実施形態による漏洩電流測定方法について説明する。この測定方法は、図1に示した漏洩電流測定補助装置と、従来より広く使用されているクランプメータ(漏洩電流の抵抗成分だけを測定する機能を有していないクランプメータ)とを用いて行われる。以下では、測定対象の電路が単相2線式の場合と3相3線式の場合とについて説明する。
<単相2線式>
測定対象の電路が図4に示すような単相2線式である場合を例にして説明する。
まず、電圧入力線20aの先端に接続された鰐口クリップ21aを測定対象の電路の配線L(a)に接続し、電圧入力線20bの先端に接続された鰐口クリップ21bを測定対象の電路の配線L(b)に接続する。また、位相切り替えスイッチ11bにより、ずらす角度αとして90°を指定する。
次に、測定対象の電路の接地線L(g)と電流出力線30とを一括してクランプメータ300により挟み込む。
次に、クランプメータ300に表示される電流値が最小になるように、電流出力線30に供給される電流を出力電流値調整つまみ12により増減させる。必要であれば、電流出力線30に供給される電流の最大値を出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cにより切り替える。
上記調整によりクランプメータ300に表示される電流値が最小になったときの値を漏洩電流の抵抗成分Igrとする。
次に、上記漏洩電流測定方法における測定原理について図4および図5を参照しつつ説明する。
測定対象の電路に接続されたトランスの駆動により電路に交流電流が流れている。電路には静電容量が存在しているため、電路が漏電するとその電路には抵抗成分の漏洩電流(地絡電流)Igrに加えて静電容量成分の漏洩電流(静電容量成分)Iyが流れる(図5(a)参照)。よって、電路の接地線L(g)に流れる電流(漏洩電流Io)は(式1)のように示される。
(Io)=(Igr)+(Iy)…(式1)
容量成分キャンセル回路により、電流出力線30には、トランスの電圧に対して90°位相がずれた交流電流Idが流れる。
クランプメータ300の測定部には、一括して挟み込んだ接地線L(g)および電流出力線30を流れる電流を合計した値が表示される。クランプメータ300に表示される電流値は(式2)のように示される。
(表示される電流値)=(Igr)+(Iy)−(Id)…(式2)
電流出力線30を流れる電流Idはトランスの電圧に対して位相が90°ずれており、電流Idは静電容量成分Iyを打ち消すように作用する(図5(b)参照)。このため、クランプメータ300に表示される電流値の最小値は地絡電流Igrの電流値を示す(図5(c)参照)。
以上のように本実施形態による漏洩電流測定方法によれば、従来より広く使用されている安価なクランプメータ300(漏洩電流の抵抗成分だけを測定する機能を有していないクランプメータ)をそのまま利用して電路の漏洩電流の抵抗成分を測定することが可能となる。
なお、測定対象の電路の電圧検出は、必ずしも線間電圧の検出により行う必要はなく、対地電圧等を利用してもよい。
<取り付け位置>
上記測定方法においては、クランプメータ300のクランプ部の最も本体から離れた場所(クランプ部の先端付近)に電流出力線30を取り付けることが望ましい(図6(a)参照)。これにより、容量成分キャンセル回路から発生するノイズ等がクランプメータ300の電流値計測に与える影響を低減することができる。電流出力線30の取り付け位置および取り付け方法の一例(マジックテープ(登録商標)で取り付け)を図6(b),(c)に示す。なお、取り付け方法としてはマジックテープ(登録商標)を利用したもの以外にも専用治具、テープ、クランプ等を利用したものが考えられる。
<クランプメータによる挟み込みの別の一例>
上記測定方法では測定対象の電路の接地線L(g)と電流出力線30とを一括してクランプメータ300により挟み込むようにしたが、図7に示すように電路の配線L(a),L(b)と電流出力線30とを一括してクランプメータ300により挟み込むようにしてもよい。
<3相3線式>
次に、測定対象の電路が図8に示すような3相3線式である場合の漏洩電流測定方法について説明する。
まず、電圧入力線20aの先端に接続された鰐口クリップ21aを測定対象の電路の配線L(a)に接続し、電圧入力線20bの先端に接続された鰐口クリップ21bを測定対象の電路の配線L(c)に接続する。また、位相切り替えスイッチ11aにより、ずらす角度αとして180°を指定する。
次に、測定対象の電路の接地線L(g)と電流出力線30とを一括してクランプメータ300により挟み込む。
次に、クランプメータ300に表示される電流値が最小になるように、電流出力線30に供給される電流を出力電流値調整つまみ12により増減させる。必要であれば、電流出力線30に供給される電流の最大値を出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cにより切り替える。
上記調整によりクランプメータ300に表示される電流値が最小になったときの値に2/(√3)を乗じた値を漏洩電流の抵抗成分Igrとする。
次に、上記漏洩電流測定方法における測定原理について図8および図9を参照しつつ説明する。
測定対象の電路に接続されたトランスの駆動により電路に交流電流が流れている。電路には静電容量が存在しているため、電路が漏電するとその電路には抵抗成分の漏洩電流(地絡電流)Igrに加えて、配線L(a),L(c)の静電容量に応じた漏洩電流(静電容量成分)Iyoが流れる(図9(a)参照)。地絡電流Igrは、配線L(a)と配線L(b)との間の電圧Vabに対して同位相である。電路の接地線L(g)に流れる漏洩電流Ioの静電容量成分Iyoは、配線L(a)−大地間の静電容量成分Iy1と、配線L(c)−大地間の静電容量成分Iy2とを合成して得られる。静電容量成分Iy1は電圧Vabに対して位相が90°ずれており、静電容量成分Iy2は電圧Vcbに対して位相が90°ずれている。よって、合成静電容量成分Iyoは、電圧(Vab+Vcb)に対して位相が90°ずれている。
以上より、電路の接地線L(g)に流れる電流Ioは(式3)のように示される。
(Io)=(Igr)+(Iy1)+(Iy2)
=(Igr)+(Iyo)…(式3)
容量成分キャンセル回路により、電流出力線30には、電圧Vcaと180°位相のずれた電流Idが流れる。電圧Vcaは電圧(Vab+Vcb)に対して位相が90°ずれているため、電流出力線30には、電圧(Vab+Vcb)に対して位相が90°ずれた電流Idが流れる。
クランプメータ300の測定部には、一括して挟み込んだ接地線L(g)および電流出力線30を流れる電流を合計した値が表示される。クランプメータ300に表示される電流値は(式4)のように示される。
(表示される電流値)=(Igr)+(Iyo)−(Id)…(式4)
電流出力線30を流れる電流Idは電圧(Vab+Vcb)に対して位相が90°ずれており、電流Idは静電容量成分Iyoを打ち消すように作用する(図9(b)参照)。このため、クランプメータ300に表示される電流値の最小値は地絡電流Igrの電流値に(√3)/2を乗した値を示す(図9(b)参照)。したがって、この値に2/(√3)を乗じれば地絡電流Igrの電流値が得られる。
なお、上記測定方法においても、単相2線式電路における測定方法と同様、クランプメータ300のクランプ部の最も本体から離れた場所(クランプ部の先端付近)に電流出力線30を取り付けることが望ましい。また、電路の配線L(a),L(b),L(c)と電流出力線30とを一括してクランプメータ300により挟み込むようにしてもよい。また、測定対象の電路の電圧検出は、必ずしも線間電圧の検出により行う必要はなく、対地電圧等を利用してもよい。
(第2の実施形態)
<漏洩電流測定補助装置の外観>
第2の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を図10に示す。この漏洩電流測定補助装置は、図1に示した装置と比べて、電流出力線30がn(nは正の整数)回巻きのコイル状に形成されている点、出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cが設けられていない点が異なっている。また、出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13cが設けられていないことに伴い、筐体部10の内部の容量成分キャンセル回路における増幅回路140は、出力電流値調整つまみ12からの情報に応じて倍率Aを決定するようになっている。その他の構成は図1に示した装置と同様である。電流出力線30は、図10に示すようなn(nは正の整数)回巻きのコイル状に人手により容易に変形可能な材料で構成されており、巻き数nを任意の値に変えることができる。
<漏洩電流測定方法>
次に、第2の実施形態による漏洩電流測定方法について説明する。この測定方法は、図11に示した漏洩電流測定補助装置と、従来より広く使用されているクランプメータ(漏洩電流の抵抗成分だけを測定する機能を有していないクランプメータ)とを用いて行われ、第1の実施形態において説明した測定方法と基本的には同じである。異なる点は、図11に示すように、測定対象の電路の接地線L(g)と電流出力線30とを一括してクランプメータ300により挟み込む際に、電流出力線30により形成されたn回巻きのコイルの内部を貫通するように挟み込む点である。これにより、電流出力線30がクランプメータのクランプ部にn回巻かれることになり、出力電流最大値切り替えスイッチ13a,13b,13c(図1)を用いなくても、クランプメータ300により検出される電流出力線30の電流を大きくする(n倍にする)ことができる。
なお、上記説明では、電流出力線30をn(nは正の整数)回巻きのコイル状にあらかじめ変形してからクランプメータ300により挟み込むようにしているが、クランプメータ300により挟み込む際に人手により電流出力線30をクランプメータ300のクランプ部にn回巻き付けるようにしてもよい。
(第3の実施形態)
第1および第2の実施形態で説明した漏洩電流測定補助装置では、測定対象の電路への鰐口クリップ21a,21bの取り付け位置や、クランプメータ300のクランプ部に電流出力線30を挟み込む際の向きにより、電流出力線30に出力される電流の位相が漏洩電流の容量成分をキャンセルする位相よりも180度ずれる場合がある。この場合には、電流出力線30をクランプメータ300から一旦取り外して、電流出力線30の向きを変えて再度取り付け直さなければならない。第3の実施形態による漏洩電流測定補助装置では、電流出力線30に出力される電流の位相を180度切り替える(反転させる)機能を設けた点を特徴とする。
第3の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を図12に示す。この漏洩電流測定補助装置は、図1に示した装置と比べて、筐体部10に出力電流方向切り替えスイッチ14が設けられている点が異なっている。出力電流方向切り替えスイッチ14は、電流出力線30に供給される電流の向きの切り替えを指示するためのスイッチである。なお、図12では、図1に示した漏洩電流測定補助装置の筐体部10に出力電流方向切り替えスイッチ14を設けた例を示しているが、図10に示した漏洩電流測定補助装置の筐体部10においても同様に出力電流方向切り替えスイッチ14が設けられる。また、図13に示すように、筐体部10の内部に設けられている容量成分キャンセル回路においては、増幅回路140と電流出力線30との間に方向切り替え回路150が設けられている。なお、図13では、図2に示した容量成分キャンセル回路に方向切り替え回路150を設けた例を示しているが、図3に示した容量成分キャンセル回路においても同様に増幅回路140と電流出力線30との間に方向切り替え回路150が設けられる。図13の方向切り替え回路150では、増幅回路140の出力が端子141a,141bに接続され、電流出力線30の一端が分岐されて端子151aおよび152bに接続され、電流出力線30の他端が分岐されて端子152aおよび151bに接続されている。方向切り替え回路150は、出力電流方向切り替えスイッチ14が押されるごとに、状態A(端子141aと端子151aとが接続されかつ端子141bと端子151bとが接続された状態)と、状態B(端子141aと端子152aとが接続されかつ端子141bと端子152bとが接続された状態)とを切り替える。すなわち、方向切り替え回路150は、状態Aにおいて出力電流方向切り替えスイッチ14が押されると状態Bに切り替え、状態Bにおいて出力電流方向切り替えスイッチ14が押されると状態Aに切り替える。これにより、出力電流方向切り替えスイッチ14が押されるごとに、電流出力線30に出力される電流の位相が180度切り替わる(反転する)。
本実施形態による漏洩電流測定補助装置を用いて行われる漏洩電流測定の流れは第1および第2の実施形態において説明したものと同様である。漏洩電流測定の際、電流出力線30に出力される電流の位相が漏洩電流の容量成分をキャンセルする位相よりも180度ずれている場合には、出力電流方向切り替えスイッチ14を押し、電流出力線30に出力される電流の位相を180度切り替える(反転させる)。このように本実施形態によれば、電流出力線30をクランプメータ300から一旦取り外して電流出力線30の向きを変えて再度取り付け直す必要がなくなる。
なお、電流出力線30に出力される電流の位相を180度切り替える(反転させる)手段としてここでは方向切り替え回路150を設けた例を示したが、これに代えて、図2の正弦波発生回路130または図3の位相変更回路220で位相を180度ずらす(反転させる)ようにしてもよい。
(第4の実施形態)
第4の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を図14に示す。この漏洩電流測定補助装置は、図10に示した装置と比べて、電流出力線30のコイル状に形成された部分がコイル収納部400内に収納されている点で異なっている。コイル収納部400は、電流出力線30により形成されているコイルの内部を貫通するようにクランプメータ300で挟み込めるようにドーナツ状の空洞が設けられた形状になっている。また、コイル収納部400には、出力電流倍数切り替えスイッチ401〜403が設けられている。コイル収納部400の内部構成を図15に示す。ここでは電流出力線30により100回巻きのコイルが形成されているものとする。コイルには1巻き目、10巻き目、100巻き目にそれぞれタップ401T,402T,403Tが設けられている。電流出力線30の一端に接続された端子410とタップ401T,402T,403Tのいずれかとがタップ切り替え回路420により接続される。タップ切り替え回路420は、出力電流倍数切り替えスイッチ401が押された場合には端子410とタップ401Tとを接続し、出力電流倍数切り替えスイッチ402が押された場合には端子410とタップ402Tとを接続し、出力電流倍数切り替えスイッチ403が押された場合には端子410とタップ403Tとを接続する。このように接続を切り替えることにより、クランプメータ300により検出される電流出力線30の電流をそれぞれ1倍、10倍、100倍にすることができる。なお、電流出力線30により形成されるコイルの巻き数、タップを設ける位置、タップ数は上述のものに限られずさまざまに変形可能である。
本発明は、従来より広く使用されている安価なクランプメータ(漏洩電流の抵抗成分だけを測定する機能を有していないクランプメータ)を利用して電路の漏洩電流の抵抗成分を測定する際に有用である。
第1の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を示す図 容量成分キャンセル回路の構成を示すブロック図 容量成分キャンセル回路の構成を示すブロック図 測定対象の電路が単相2線式の場合における漏洩電流測定方法を説明するための図 測定対象の電路が単相2線式の場合における測定原理について説明するためのベクトル図 クランプメータへの電流出力線の取り付け位置および取り付け方法を示す図 クランプメータによる挟み込みの別の一例を示す図 測定対象の電路が3相3線式の場合における漏洩電流測定方法を説明するための図 測定対象の電路が3相3線式の場合における測定原理について説明するためのベクトル図 第2の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を示す図 図10に示した漏洩電流測定補助装置を用いた漏洩電流測定方法を説明するための図 第3の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を示す図 容量成分キャンセル回路の構成を示すブロック図 第4の実施形態による漏洩電流測定補助装置の外観構成を示す図 図14のコイル収納部400の内部構成を示す図
符号の説明
10 筐体部
11a 位相切り替えスイッチ(180°)
11b 位相切り替えスイッチ(90°)
12 出力電流値調整つまみ(0〜最大値)
13a 出力電流最大値切り替えスイッチ(1mA)
13b 出力電流最大値切り替えスイッチ(10mA)
13c 出力電流最大値切り替えスイッチ(100mA)
14 出力電流方向切り替えスイッチ
20a,20b 電圧入力線
21a,21b 鰐口クリップ
30 電流出力線
100,200 容量成分キャンセル回路
110 電圧検出回路
120 位相検出回路
130 正弦波発生回路
140 増幅回路
150 方向切り替え回路
210 フィルタ回路
220 位相変更回路
300 クランプメータ
400 コイル収納部
401 出力電流倍数切り替えスイッチ(×1)
402 出力電流倍数切り替えスイッチ(×10)
403 出力電流倍数切り替えスイッチ(×100)
401T〜403T タップ
420 タップ切り替え回路

Claims (13)

  1. 交流回路の漏洩電流の静電容量成分をキャンセルするための電流を生成する回路であって、
    前記交流回路からの入力電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部により検出された電圧の位相から所定の角度ずれた位相の電流を生成する電流生成部と、
    前記電流生成部により生成された電流を所定倍に増幅して電流出力線に供給する増幅部とを備えている、
    ことを特徴とする容量成分キャンセル回路。
  2. 交流回路の漏洩電流測定に使用する装置であって、
    筐体部と、
    前記筐体部の内部に収納されている容量成分キャンセル回路と、
    一端が前記筐体部の外部に出ておりかつ電路に接続可能となっており、他端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている第1および第2の電圧入力線と、
    両端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されておりかつ少なくとも一部が前記筐体部の外部に出ている電流出力線とを備えており、
    前記容量成分キャンセル回路は、
    前記第1および第2の電圧入力線間の電圧を検出し、検出した電圧の位相から所定の角度ずれた位相の電流を生成し、生成した電流を所定倍に増幅して前記電流出力線に供給するものである、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  3. 請求項2において、
    前記筐体部には、
    ずらす角度を指定するための位相指示部が設けられており、
    前記容量成分キャンセル回路は、
    前記検出した電圧の位相から前記位相指示部により指定された角度ずれた位相の電流を生成する、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  4. 請求項2において、
    前記筐体部には、
    前記電流出力線に供給される電流の電流値を指定するための電流値指示部が設けられており、
    前記容量成分キャンセル回路は、
    前記電流値指示部により指定された電流値に応じた倍率で前記生成した電流を増幅する、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  5. 請求項2において、
    前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分は、n(nは正の整数)回巻きのコイル状に変形可能となっている、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  6. 請求項2において、
    前記容量成分キャンセル回路は、
    前記検出した電圧の現在の位相を検出する位相検出回路と、
    前記位相検出回路により検出された位相から前記所定の角度ずれた位相の正弦波を発生させる正弦波発生回路と、
    前記正弦波発生回路からの正弦波の振幅を前記所定倍に増幅して前記電流出力線に供給する増幅回路とを備えている、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  7. 請求項2において、
    前記容量成分キャンセル回路は、
    前記検出した電圧の波形から高調波成分を除去するフィルタ回路と、
    前記フィルタ回路により得られた波形の位相を前記所定の角度ずらす位相変更回路と、
    前記位相変更回路により得られた波形の振幅を前記所定倍に増幅して前記電流出力線に供給する増幅回路とを備えている、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  8. 請求項2において、
    前記筐体部には、
    前記電流出力線に供給される電流の向きの切り替えを指示するための方向切り替え指示部が設けられており、
    前記筐体部の内部には、
    前記容量成分キャンセル回路から前記電流出力線に供給される電流の位相を前記方向切り替え指示部からの指示に応じて反転させる方向切り替え部が設けられている、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  9. 請求項2において、
    前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分は、n(nは正の整数)回巻きのコイル状に形成されており、
    前記コイルのi(1≦i≦n)巻き目の部分にタップが設けられており、
    前記タップの切り替えを指示するためのタップ切り替え指示部と、
    前記タップ切り替え指示部からの指示に応じて、前記コイルの一端と前記電流出力線の一端とを接続状態にしかつ前記タップと前記電流出力線の一端とを非接続状態にする、あるいは、前記コイルの一端と前記電流出力線の一端とを非接続状態にしかつ前記タップと前記電流出力線の一端とを接続状態にするタップ切り替え部とをさらに備えている、
    ことを特徴とする漏洩電流測定補助装置。
  10. 漏洩電流測定補助装置とクランプメータとを用いて電路の漏洩電流を測定する方法であって、
    前記漏洩電流測定補助装置は、
    筐体部と、
    前記筐体部の内部に収納されている容量成分キャンセル回路と、
    一端が前記筐体部の外部に出ておりかつ電路に接続可能となっており、他端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されている第1および第2の電圧入力線と、
    両端が前記筐体部の内部の容量成分キャンセル回路に接続されておりかつ少なくとも一部が前記筐体部の外部に出ている電流出力線とを備えており、
    前記筐体部には、
    ずらす角度を指定するための位相指示部と、
    前記電流出力線に供給される電流の電流値を指定するための電流値指示部とが設けられており、
    前記容量成分キャンセル回路は、
    前記第1および第2の電圧入力線間の電圧を検出し、検出した電圧の位相から前記位相指示部により指定された角度ずれた位相の電流を生成し、前記電流値指示部により指定された電流値に応じた倍率で前記生成した電流を増幅して前記電流出力線に供給するものであり、
    前記測定方法は、
    前記第1および第2の電圧入力線の一端を測定対象の電路にそれぞれ接続するステップ(a)と、
    ずらす角度を前記測定対象の電路に応じて前記位相指示部により指定するステップ(b)と、
    前記測定対象の電路または当該電路の接地線と前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分とを前記クランプメータにより挟み込むステップ(c)と、
    前記クランプメータに表示される電流値が最小になるように、前記電流出力線に供給される電流の電流値を前記電流値指示部により指定するステップ(d)とを備えている、
    ことを特徴とする漏洩電流測定方法。
  11. 請求項10において、
    前記ステップ(c)では、
    前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分を前記クランプメータのクランプ部の先端付近に取り付ける、
    ことを特徴とする漏洩電流測定方法。
  12. 請求項10において、
    前記ステップ(c)では、
    前記電流出力線の前記筐体部の外部に出ている部分を前記クランプメータのクランプ部に複数回巻き付ける、
    ことを特徴とする漏洩電流測定方法。
  13. 請求項10において、
    前記ステップ(b)では、
    前記測定対象の電路が単相2線式または単相3線式の場合は前記ずらす角度を90°に指定し、前記測定対象の電路が3相3線式の場合は前記ずらす角度を180°に指定する、
    ことを特徴とする漏洩電流測定方法。
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JP2010025743A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Multi Keisokuki Kk 絶縁監視装置及び絶縁監視方法
JP2014238318A (ja) * 2013-06-07 2014-12-18 日本電産リード株式会社 検査装置、検査装置のキャリブレーション方法及び検査方法

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