JP3125751U - 測定器補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路から得られる電源を基準電流源として利用することにより狂いのない基準電流源が得られ、簡易な回路で構成し、ループコイルを介してクランプ漏電計のクランプコアにより電磁的に合成することにより、軽量・安価・堅牢で狂いの少ない測定器を提供する。
【解決手段】現場に必ず存在する電源を基準要素として採用し、市販のクランプ漏電計をそのまま利用して測定し、ループコイルを介して被測定電流と合成するという簡便な回路を採用することにより当初目標とした小型、軽量、安価で堅牢な現場測定器という課題を解決した。
【選択図】図３

Description

本装置はクランプ漏電計の対地静電容量による電流（Ｉｃ）の影響を簡易にキャンセルし、真の漏洩電流（Ｉｇｒ）を得ることを目的に考案した現場測定用のクランプ漏電計用補助装置である。（Ｉｃ）をキャンセルする同位相の電流源を探した所３相３線１線接地式動力回路の非接地相間（一般にＲ相−Ｔ相）の相間電圧の位相が一致することを見つけた。（図１）Ｒ−Ｓ間の電圧Ｖｒｓ、Ｔ−Ｓ間の電圧Ｖｔｓの位相差はＶｓｔがＶｒｓより進み６０°（ＶｒｓとＶｓｔの位相差はＶｓｔがＶｒｓの遅れ１２０°であるがＶｔｓはＶｓｔと逆位相のため１２０−１８０＝−６０°と進み６０°）従ってＶｒｓ、Ｖｔｓの合成電圧ＶｓｏはＶｒｓより３０°進みとなる。対地静電容量によって接地線に流れる電流ＩｃはＶｓｏより９０°進みのためＶｒｓとの位相差は進み１２０°となる。（−３０−９０＝−１２０°）これは丁度Ｖｔｒの位相と一致する。そこでＴ相−Ｒ相間の電圧Ｖｔｒを本装置に取り入れ変圧器で降圧の上可変抵抗で分圧することにより同位相の可変電流源を作り装置本体に接続したループコイルに流すことでＩｃと同位相、逆位相の電流を得られる。 被測定回路とこのループコイルをクランプ漏電計のクランプコアに一緒に挟み込んで合成し、クランプ漏電計の振れが最小になる位置を可変抵抗器操作によって求める。振れが最小になった位置の電流計読みが求める真の漏洩電流Ｉｇｒである。
（図２）ベクトル図からＩｃ＝Ｉｒｔの場合にクランプ漏電計の読みは最小になりその値はＩｇｒに一致する。
従来より本格的測定器としてベクトル乗算解析法を使用した Ｉｇｒ測定器が市販されている。
 考案が解決しようとする課題
従来のＩｇｒ測定器は高度なベクトル解析法を使用しているため装置が大型・高価であり気軽に使用する現場測定器には向かない。
課題を解決するための手段
そこで本考案では手軽に得られるＴ相−Ｒ相間の相間電圧Ｖｔｒを基準電流源として使用し、ループコイルを介してＩｃと逆相の電流を供給し、市販のクランプ電流計で測定する見かけの漏洩電流ＩｏとＩｃ逆位相の電流をクランプコアで合成させて、Ｉｃ成分を相殺し、Ｉｇｒを得ることにより軽量・安価で堅牢なＩｇｒ現場測定器を構成することが可能となる。
考案の効果
回路から得られる電源を基準電流源として利用することにより狂いのない基準電流源が得られ、簡易な回路で構成し、ループコイルを介してクランプ漏電計のクランプコアにより電磁的に合成することにより、軽量・安価・堅牢で狂いの少ない現場測定器を実現させた。
本装置は基本回路図（図３）に示すとおり回路のＴ相−Ｒ相間の電圧を取り入れ可変出力の基準電流を作成する電源箱部とそれを市販のクランプ漏電計のクランプコアと結合させるループコイルから構成される。
 産業場の利用可能性
本装置単体では単なる補助装置であるがクランプ漏電計製造メーカーであらかじめループコイルをクランプ漏電計内部に組み込んでおき本装置の電源部をオプション設定すればクランプ漏電計の付加価値を高めることが可能となる。
電源回路Ｖｒｓ，Ｖｓｔ、Ｖｒｔと電流Ｉｃとのベクトル図 Ｉｏ，Ｉｃ、ＩｇｒとＩｒｔとのベクトル図 基本電気回路
符号の説明
Ｖｒｓ ：ＲＳ間の電圧ベクトル
Ｖｓｔ ：ＳＴ間の電圧ベクトル
Ｖｔｓ ：ＴＳ間の電圧ベクトル
Ｖｔｒ ：ＴＲ間の電圧ベクトル
Ｖｓｏ ：ＲＳ，ＴＳの合成ベクトル
Ｉｃ ：対地静電容量による電流ベクトル
Ｉｏ ：クランプ電流計に現れる見かけの漏洩電流ベクトル
Ｉｒｔ ：考案装置で発生させたＩｃキャンセル電流のベクトル
Ｉｇｒ ：真の漏洩電流ベクトル
Ｒ ：Ｒ相の電源
Ｔ ：Ｔ相の電源
ＴＲ ：変圧器
ＶＲ ：可変抵抗器
Ｒ ：固定抵抗器
ＳＷ ：電源兼極性変換用スイッチ
ＲＣ ：ループコイル
電源箱 ：ループコール以外の電気回路を納めた箱
被測定接地線 ：被測定回路の接地線
クランプコア ：クランプ漏電計のクランプコア

Claims (1)

  1. ３相３線式１相接地動力回路の漏電探査に一般のクランプ漏電計（Ｉｏ漏電計）と同時使用し、装置内部で回路の対地静電容量に起因する電流（Ｉｃ）と逆位相の電流を発生させループコイルに流すことにより漏電計のクランプコアで合成し、被測定回路の見かけ上の漏洩電流（Ｉｏ）から真の実効値電流（Ｉｇｒ）成分を抽出する漏電計補助装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008185449A (ja) * 2007-01-30 2008-08-14 Chugoku Electric Power Co Inc:The 電圧位相検出用端末具

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