JP2007196826A - 車両の後部ドア構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、車内側に配置されるインナパネル6aと、車外側に配置されるアウタパネル5とを有する車両Vの後部ドア構造1aであって、インナパネル6aは、後部ドア2の外形に沿う形状の枠部9と、この枠部9と一体成形されるとともに、枠部9の下部側から両側部側に向かって略V字に延びる一対の補強部10a,10bとを備えている。
【選択図】図1
Description
この後部ドア構造101では、1対の連結レインフォースメント100aを開口112bに配置することでインナパネル106の剛性が高められている。
また、この後部ドア構造では、枠部と補強部とが一体成形されているので、従来の後部ドア構造(例えば、特許文献1参照)と異なって複数のレインフォースメントが不要となるので、軽量化が図られるとともに、製造コストが低減される。
また、この後部ドア構造では、従来の後部ドア構造(例えば、特許文献1参照)と異なって複数のレインフォースメントが不要となるので、溶接が不要となって製造時の作業工程が低減される。
この後部ドア構造では、枠部の側部側から補強部にかけて、応力の集中しやすい折れ部がなく、滑らかに連続して形成される面部が形成されているので、更に剛性を高めることができる。
この後部ドア構造では、補強部がロック部から略V字に延びるので、剛性が更に高められる。
この後部ドア構造は、インナパネルに形成された切起こし部がアウタパネルに接続されるので更に剛性を高めることができる。また、切起こし部は一体成形する際に切り起こされて形成されるので、この後部ドア構造は、容易に所望の位置に最適な形状の切起こし部を形成することができる。
この後部ドア構造では、インナパネルに第1開口部、第2開口部、および第3開口部が形成されることによって、インナパネルにできるだけ大きな穴を広範囲に形成することができる。その結果、この後部ドア構造は、剛性を発揮しつつ、軽量化を図ることができる。
この後部ドア構造は、枠部と補強部との連結部同士の間にわたって横ビームが延在するように取り付けられることで、更に剛性が高められる。また、横ビームは、枠部および補強部とともに一体成形されるので後部ドア構造(インナパネル)の製造工程が簡略化する。
この後部ドア構造では、横ビームを枠部および補強部とは別体で設けることによって、インナパネルのプレス成形を容易に行うことができるとともに、プレス成形の自由度が増すことで、より大きな穴をインナパネルに確保することができる。
この後部ドア構造では、横ビームが車両の外側に凸となるように円弧状に湾曲して形成されており、後部ドアの外側面に沿うように湾曲して形成される。そして、この横ビームの中央部に、例えばワイパのモータなどの重量物が取り付けられると、中央部には大きい応力が発生する。この後部ドア構造では、横ビームの中央部で重量物を支持することができるように中央部の断面形状の大きさを大きくしたとしても、横ビームの中央部から両端部に向かうにつれてその断面形状の大きさが次第に小さくなっているので、その軽量化を図ることができる。
この後部ドア構造では、特に後部ドアを閉める際に、横ビームは加えられた荷重に対して充分な剛性を発揮することができる。
この後部ドア構造では、特に後部ドアを閉める際に、横ビームは加えられた荷重を各取付け部に均等に伝達することができるので、横ビームの取付け部に対する負荷を均等に分散することができる。
また、この後部ドア構造では、横ビームが同一平面上で取り付けられるので、連結部との位置合わせが容易となって横ビームの取付け作業性が向上する。
次に、本発明の第1実施形態に係る車両の後部ドア構造について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、第1実施形態に係る後部ドア構造を適用した車両の部分斜視図である。図2は、第1実施形態に係る後部ドア構造を構成するインナパネルを車外側から見た様子を示す斜視図である。図3は、インナパネルにおける枠部の側部側から補強部にかけての様子を車内側から見た様子を示す部分斜視図であり、図2の矢印Cで示す箇所を示す図である。
本実施形態での枠部9は、図2に示すように、金属プレートがプレス成形されて得られものであって、その外側の輪郭が略矩形になるように形成されているとともに、この枠部9の内側には、平面視で略矩形の開口が形成されている。
そして、この枠部9の下部の中央には、前記したロック装置(図示せず)が取り付けられるロック取付け部11が形成されている。
そして、補強部10a,10bは、枠部9の内側に形成された開口を仕切ることで、補強部10a,10bの上側で補強部10a,10b同士と枠部9とによって区画される第1開口部12と、一方の補強部10aの下側でこの補強部10aと枠部9とによって区画される第2開口部13と、他方の補強部10bの下側でこの補強部10bと枠部9とによって区画される第3開口部14とを形成している。ちなみに、本実施形態での第1開口部12は、平面視で五角形の形状を有しており、第2開口部13および第3開口部14は、三角形の形状を有している。
また、このようなインナパネル6aは、図3に示すように、枠部9の側部側から補強部10aにかけて滑らかに連続して形成される曲面部16を有している。この曲面部16は、特許請求の範囲にいう「面部」に相当する。また、図2に示す枠部9の側部側から補強部10bにかけても、図示しないが、滑らかに連続して形成される曲面部が図3に示す曲面部16と同様に形成されている。
ちなみに、本実施形態に係る後部ドア構造1aでのインナパネル6aは、後記する第2実施形態に係る後部ドア構造1b(図4参照)でのインナパネル6aと兼用になっており、後記する横ビーム18(図4参照)が取り付けられる横ビーム取付け部19が形成されている。なお、この横ビーム取付け部19は、特許請求の範囲にいう「横ビームの取付け部」に相当する。この横ビーム取付け部19は、図3に示すように、枠部9と補強部10との連結部17に形成されており、具体的には、曲面部16の方向D側(車外側)の縁部から第1開口部12側に向かって立ち上がるように形成されている。
この後部ドア構造1aでは、前記したように、後部ドア2の外形に沿う形状の枠部9の下部側から両側部側に向かって、一対の補強部10a,10bが略V字に延びるようにインナパネル6aを形成することで、インナパネル6aに第1開口部12、第2開口部13、および第3開口部14からなる穴が形成される(図1参照)。つまり、この後部ドア構造1aでは、枠部9と補強部10a,10bとによってインナパネル6aに極力大きな穴が確保されて軽量化が図られるとともに、剛性が高められる。
次に、本発明の第2実施形態に係る車両の後部ドア構造について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図4は、第2実施形態に係る後部ドア構造を構成するインナパネルを車外側から見た様子を示す斜視図である。図5は、図4のX−X断面図である。図6は、第2実施形態でのインナパネルの側面図である。なお、図6は、インナパネルにヒンジが取り付けられた様子を示しており、インナパネルが取り付けられる車体は仮想線で示している。また、本実施形態に係る後部ドア構造は、第1実施形態に係る後部ドア構造とインナパネルが異なる他は、第1実施形態と同様に構成されているので、以下の説明においては、主にインナパネルについて説明するとともに、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
また、図6に示すように、横ビーム18は、その延在方向G(図5参照)に略直交する張出し方向Hが後部ドア2の開閉方向Jに沿うように配置されている。
この後部ドア構造1bでは、横ビーム18を枠部9および補強部10a,10bとは別体で設けることによって、インナパネル6aのプレス成形を容易に行うことができるとともに、プレス成形の自由度が増すことで、より大きな穴(第1開口部12)を確保することができる。
前記第1実施形態および前記第2実施形態では、インナパネル6aの切起こし部15が、第1開口部12、第2開口部13、および第3開口部14の全てに形成されているが、本発明は、切起こし部15が第1開口部12、第2開口部13、および第3開口部14の少なくともいずれかに形成されたものであってもよい。
図7に示すように、この後部ドア構造1cを構成するインナパネル6bは、連結部17,17同士の間にわたって延在する横ビーム18が、プレス成形によってインナパネル6bと一体成形されている。
このような後部ドア構造1cでは、横ビーム18が、枠部9と補強部10(10a,10b)とともに一体成形されるので、剛性が高められるとともに、後部ドア構造1c(インナパネル6b)の製造工程が簡略化する。
また前記実施形態では、補強部10a,10bが略直線状に延びているが、本発明は補強部10a,10bが本発明の目的(課題)を阻害しない範囲で湾曲して延びていてもよい。
1b 後部ドア構造
1c 後部ドア構造
2 後部ドア
5 アウタパネル
6a インナパネル
6b インナパネル
9 枠部
10a 補強部
10b 補強部
12 第1開口部
13 第2開口部
14 第3開口部
16 曲面部
17 連結部
18 横ビーム
19 横ビーム取付け部
V 車両
Claims (10)
- 車内側に配置されるインナパネルと、車外側に配置されるアウタパネルとを有する車両の後部ドア構造であって、
前記インナパネルは、後部ドアの外形に沿う形状の枠部と、
前記枠部と一体成形されるとともに、前記枠部の下部側から両側部側に向かって略V字に延びる一対の補強部と、を備えることを特徴とする車両の後部ドア構造。 - 前記インナパネルは、前記枠部の側部側から前記補強部にかけて滑らかに連続して形成される面部を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両の後部ドア構造。
- 前記一対の補強部は、前記枠部の下部側に形成され、ロック手段が取り付けられるロック部から両側部側に向かって略V字に延びることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の後部ドア構造。
- 前記インナパネルには、前記アウタパネル側に向かって突出する切起こし部が一体に形成されており、前記切起こし部は、前記アウタパネルに接続されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
- 前記補強部の上側で当該補強部同士と前記枠部とによって区画される第1開口部と、
一方の前記補強部の下側で当該補強部と前記枠部とによって区画される第2開口部と、
他方の前記補強部の下側で当該補強部と前記枠部とによって区画される第3開口部と、
が形成されること特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。 - 前記インナパネルは、前記枠部の側部と、前記補強部との連結部同士の間にわたって延在するように取り付けられる一体の横ビームを更に備え、プレス成形によって一体成形されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
- 前記インナパネルがプレス成形によって一体成形されるとともに、前記枠部の側部と、前記補強部との連結部同士の間にわたって延在するように取り付けられる別体の横ビームを更に備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
- 前記横ビームは、車両の外側に凸となるように円弧状に湾曲して形成されるとともに、その中央部から両端部に向かうにつれてその断面形状の大きさが次第に小さくなっていることを特徴とする請求項7に記載の車両の後部ドア構造。
- 前記横ビームは、その延在方向に略直交する張出し方向が後部ドアの開閉方向に沿うように配置されていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の車両の後部ドア構造。
- 前記連結部のそれぞれにおける前記横ビームの各取付け部は、車幅方向に規定される同一平面上にそれぞれ配置されるように形成されることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の車両の後部ドア構造。
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