JP2007196211A - 光学製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学基材の表面に、少なくともハードコート層を挟んで形成された有機系の反射防止層の上に防汚層を形成するための組成物を塗布する防汚層塗布工程と、相対湿度40%〜95%の環境で温度80℃〜150℃に加熱するアニール工程とを有する、光学製品の製造方法を提供する。また、アニール工程の前に、相対湿度20%以下の環境で、温度80℃〜150℃に加熱するプレアニール工程を設けることが望ましい。反射防止層にクラックを生じさせることなく、高温で防汚層をアニールでき、耐久性の高い防汚層を備えたプラスチックレンズを製造できる。
【選択図】図1
Description
含まれる場合、この有機溶剤を蒸散させることができる。第1のアニール工程において、それらの有機溶剤(溶媒)が蒸発すると、気化熱で光学基材(基盤)が冷却され、結露が発生しやすくなり、加水分解の進行にばらつきが生ずるおそれがあるが、プレアニール工程を設けることにより、結露の発生を防止できる。溶剤を揮発させるためには、プレアニール工程の温度は、高温で処理することが好ましい。また、プレアニール工程の温度は、第1のアニール工程の温度に近い方が好ましい。プレアニール工程の設定温度は、第1のアニール工程の設定温度より若干高いことがさらに好ましい。
素または炭素数1〜4のアルキル基を表す。X1は、水素、臭素またはヨウ素を表す。R1は、水酸基または加水分解可能な置換基を表す。R2は、水素または1価の炭化水素基を表す。uは、0、1または2を表す。vは1、2または3を表す。wは、1以上の整数を表す。
されず、好ましいものとしては、例えば、ハロゲン、−OR11、−OCOR11、−OC(R11)=C(R12)2、−ON=C(R11)2、−ON=CR13等を挙げることができる。ただし、R11は、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表し、R12は、水素または炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、R13は、炭素数3〜6の2価の脂肪族炭化水素基を表す。より好ましくは、塩素、−OCH3 、−OC2 H5 である。
限定されず、好ましいものとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。上記1価の炭化水素基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
し難く、1×105 を超えると加工性に乏しくなる。より好ましくは、1×103 〜1×104 である。
子ではない。
−CF2CF2O(CF2CF2CF2O)jCF2CF2−(式中、jは1以上、好ましくは1〜50、より好ましくは10〜40の整数である。)
−CF2(OC2F4)p´−(OCF2)q´−(式中、p´およびq´は、それぞれ、1以上、好ましくは1〜50、より好ましくは10〜40の整数であり、かつp´+q´の和は、10〜100、好ましくは20〜90、より好ましくは40〜80の整数であり、この式中の繰り返し単位の(OC2F4)、および(OCF2)の配列はランダムである。)
ルアミン等のフッ素変性アルキルアミン系溶剤で石油ベンジン。含フッ素有機化合物からなる溶剤は、これらのうちの1種を単独で使用してもよく、また、2種以上を組み合わせて使用することもできる。これらのなかでも、変性シランの溶解性、塗布対象面の濡れ性等の点で、フッ素変性された溶剤が好ましく、特に、1,3−ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、あるいはパーフルオロトリブチルアミンが好ましい。
(C)一般式:R4 pR5 qSiX3 4−q−pで表される有機ケイ素化合物
(式中、R4は重合可能な反応基を有する有機基、R5は炭素数1〜6の炭化水素基、X3は加水分解性基であり、pおよびqは、少なくとも一方は1であり、他方は0または1である。)
(D)シリカ系微粒子
シリカ系微粒子を用いることによって、反射防止層の屈折率を低下させることができ、ハードコート層との屈折率の差を大きくして、反射防止効果を高めることができる。シリカ系微粒子の内部空洞内にシリカよりも屈折率が低い気体または溶剤が包含されることによって、空洞のないシリカ系微粒子よりも屈折率が低減し、被膜の低屈折率化が達成される。
実施例1では、光学基材としてのレンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。
プライマー層を塗布により形成するためのコーティング液P1を調製した。まず、メタノール626.2gと、市販の水性エマルジョンポリウレタン(日華化学(株)製、商品名「ネオステッカー700」、固形分濃度37重量%)221.8gとを混合した。その後、メタノール分散二酸化チタン−五酸化アンチモン−二酸化ケイ素複合微粒子ゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20重量%)309.6gと、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L−7604」)0.25gとを混合した。そして十分に攪拌して、プライマー層用の塗布液P1とした。
ハードコート層を塗布により形成するためのコーティング液HC1を調製した。まず、メタノール78gと、ブチルセロソルブ100.3gと、メタノール分散ルチル型酸化チタン複合ゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20重量%、商品名「オプトレイク1
120Z」)1380.9gと、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン289.9gとを混合した。この混合液に、0.05N塩酸水溶液80.1gを攪拌しながら滴下し、さらに4時間攪拌後一昼夜熟成させた。この液に、過塩素酸マグネシウム4.4gと、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L−7001」)0.6gと、ヒンダードアミン系光安定剤(三共(株)製、商品名「サノールLS−770」)2.3gとを添加した。さらに、4時間攪拌した後、一昼夜熟成させて、コーティング液HC1とした。
有機系の反射防止層を塗布により形成するためのコーティング液AR1を調製した。まず、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下PGME)105.245gと、テトラメトキシシラン42.370gとを混合した。その後、0.1規定の塩酸水溶液24.104gを攪拌しながら滴下し、さらに2時間攪拌した。この液に、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L7604」)0.112gを混合し、攪拌した。その後、イソプロピルアルコール分散中空シリカゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20Wt%)83.625gと、PGME859.544gとを混合した。そして、十分に攪拌し、固形分濃度が3.0%のコーティング液AR1とした。
防汚層を塗布により形成するためのコーティング液(組成物)B1を調製した。含フッ素シラン化合物(信越化学工業(株)製、商品名「KY−130」)を、パーフルオロヘキサンに希釈して0.3%溶液を調製し、コーティング液B1とした。この含フッ素シラン化合物(信越化学工業(株)製、商品名「KY−130」)は、上述した一般式(B)で表されるパーフルオロポリアルキレンエーテル変性シランの加水分解縮合物を含んでいるものである。
実施例2では、実施例1に準じて、レンズ基材の上に、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、プライマー層を形成する工程を除き、上記の実施例1の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1が塗布されたレンズ基材を相対湿度20%の加熱炉に投入し、100℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、130℃、相対湿度70%に設定した恒温恒湿槽に、プレアニール後のレンズ基材を入れて1時間保持し、第1のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例1と同じである。
実施例3では、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。
プライマー層を塗布により形成するためのコーティング液P2を調製した。まず、市販の水性ポリエステル(高松油脂(株)製、商品名「A−160P」、固形分濃度25%)572.0gと、メタノール854.1.6gと、水54.5gと、メタノール分散二酸化チタン−二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素複合微粒子ゾル(触媒化成工業(株)製、商品名「オプトレイク1120Z(S−7・A8)」、固形分濃度20重量%)715.1gとを混合した。この混合液に、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L−7604」)0.44gを加えた。そして、3時間攪拌し、コーティング液P2とした。
ハードコート層を塗布により形成するためのコーティング液HC2を調製した。まず、ブチルセロソルブ601.9gと、メタノール分散二酸化チタン−二酸化ジルコニウム−二酸化ケイ素複合微粒子ゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度30重量%)399.7gとを混合した。さらに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン127.9gを混合した。この混合液に0.05N塩酸水溶液40gを攪拌しながら滴下し、さらに4時間攪拌後一昼夜熟成させた。この液に、グリセロールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−313」)29.5gを添加し、その後、鉄(III)アセチルアセトネート2.9gと、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー
(株)製、商品名「L−7001」)0.2gとを添加した。さらに、4時間攪拌後、一昼夜熟成させて、コーティング液HC2とした。
有機系の反射防止層を塗布により形成するためのコーティング液(組成物)AR2を調製した。まず、1−プロパノール150.115gと、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン36.554gとを混合した。その後、0.1規定の塩酸水溶液10.045gを攪拌しながら滴下し、その後3時間攪拌した。この液に、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名「L7001」)0.215gを混合し、攪拌した。その後、イソプロピルアルコール分散中空シリカゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20Wt%)194.0gと、1−プロパノール1762.34gとを混合した。そして、十分に攪拌し、固形分濃度が2.5%のコーティング液AR2とした。
防汚層を塗布により形成するためのコーティング液(組成物)B2を調製した。含フッ素シラン化合物(ダイキン工業(株)製、商品名「オプツールDSX」)を、パーフルオロヘキサンに希釈して0.35%溶液を調製し、コーティング液B2とした。この、含フッ素シラン化合物(ダイキン工業(株)製、商品名「オプツールDSX」)は、上述した一般式(A)で表される含フッ素シラン化合物であり、含フッ素有機化合物から成る溶剤として、パーフルオロヘキサンを用いている。
実施例4では、実施例3に準じて、レンズ基材の上に、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、プライマー層を形成する工程を除いて、上記の実施例3の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B2が塗布されたレンズ基材を相対湿度20%の加熱炉に投入し、120℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、80℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿槽に、プレアニール後のレンズ基材を入れて2時間保持し、第1のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例3と同じである。
実施例5では、実施例3に準じて、レンズ基材の上に、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、プライマー層を形成する工程を除き、上記の実施例3の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B2が塗布されたレンズ基材を相対湿度20%の加熱炉に投入し、150℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、150℃、相対湿度70%
に設定した恒温恒湿槽に、プレアニール後のレンズ基材を入れて10分間保持し、第1のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例3と同じである。
実施例6では、実施例1に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例1の各工程を行った。
実施例6に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例6の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、100℃、相対湿度20%の加熱炉に第1のアニール後のレンズ基材を入れ、2時間保持し、第2のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例6と同じである。
実施例6に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例6の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、110℃、相対湿度20%の加熱炉に第1のアニール後のレンズ基材を入れ、40分間保持し、第2のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例6と同じである。
実施例6に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例6の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1が塗布されたレンズ基材を相対湿度20%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、90℃、相対湿度90%に設定した恒温恒湿槽に、プレアニール後のレンズ基材を入れて2時間保持し、第1のアニールを行った。その後、120℃、相対湿度20%の加熱炉に第1のアニール後のレンズ基材を入れ、30分間保持し、第2のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例6と同じである。
比較例1では、実施例1に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例1の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1が塗布されたレンズ基材を相対湿度20%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。
比較例2では、実施例1に準じて、レンズ基材の上に、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、プライマー層を形成する工程を除き、上記の実施例1の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1が塗布されたレンズ基材を相対湿度20%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、恒温恒湿槽を90℃、相対湿度30%に設定し、プレアニール後のレンズ基材に対し、2時間、第1のアニールを行った。なお、第2のアニールは行っていない。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例1と同じである。
比較例3では、実施例3に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例3の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、防汚層を形成する工程では、コーティング液B2が塗布されたレンズ基材を、相対湿度20%の加熱炉に投入し、130℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、160℃、相対湿度40%に設定した恒温恒湿槽に、プレアニール後のレンズ基材を入れて10分間保持し、第1のアニールを行った。なお、第2のアニールは行っていない。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例3と同じである。
比較例4では、実施例3に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例3の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B2が塗布されたレンズ基材を、相対湿度20%の加熱炉に投入し、140℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、150℃、相対湿度40%に設定した恒温恒湿槽に、プレアニール後のレンズ基材を入れて2.5時間保持し、第1のアニールを行った。なお、第2のアニールは行っていない。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例3と同じである。
比較例5では、実施例3に準じて、レンズ基材の上に、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、プライマー層を形成する工程を除き、上記の実施例3の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B2が塗布されたレンズ基材について、プレアニールは行わず、恒温恒湿槽を80℃、相対湿度90%に設定し、2時間、第1のアニールを行った。なお、第2のアニールは行っていない。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例3と同じである。
比較例6では、実施例3に準じて、レンズ基材の上に、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、プライマー層を形成する工程を除き、上記の実施例3の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B2が塗布されたレンズ基材を、相対湿度40%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、恒温恒湿槽を80℃、相対
湿度90%に設定し、プレアニール後のレンズ基材に対し、2時間、第1のアニールを行った。なお、第2のアニールは行っていない。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例3と同じである。
比較例7では、実施例1に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例1の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1を塗布したレンズ基材を、相対湿度40%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、恒温恒湿槽を90℃、相対湿度60%に設定し、プレアニール後のレンズ基材に対し、1.5時間、第1のアニールを行った。なお、第2のアニールは行っていない。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例1と同じである。
比較例8では、実施例6に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例6の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1が塗布されたレンズ基材を、相対湿度40%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、恒温恒湿槽を90℃、相対湿度60%に設定し、プレアニール後のレンズ基材に対し、1.5時間、第1のアニールを行った。その後、80℃、相対湿度20%の加熱炉に第1のアニール後のレンズ基材を入れ、1時間保持し、第2のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例6と同じである。
比較例9では、実施例6に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例6の各工程を行った。ただし、防汚層を形成する工程では、コーティング液B1が塗布されたレンズ基材を、相対湿度40%の加熱炉に投入し、90℃で10分間保持し、プレアニールした。さらに、恒温恒湿槽を90℃、相対湿度60%に設定し、1.5時間、第1のアニールを行った。その後、130℃、相対湿度20%の加熱炉に第1のアニール後のレンズ基材を入れ、1時間保持し、第2のアニールを行った。防汚層を形成する工程の他の条件は、実施例6と同じである。
比較例10では、実施例1に準じて、レンズ基材の上に、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、および防汚層が順番に形成されたプラスチックレンズを製造する。このため、上記の実施例1の各工程を行った。なお、防汚層を形成する工程では、プレアニール工程、第1のアニール工程、および第2のアニール工程を省略した。
上記の実施例1〜9および比較例1〜10で得られたプラスチックレンズについて、防汚層形成直後の外観、耐擦傷性、接触角変化、インクの拭き取り性、拭き耐久性の試験後の外観、および耐アルカリ性に関する評価を行った。
いる。
図1に、実施例1〜9および比較例1〜10によりプラスチックレンズを製造したときの、防汚層を形成する工程の条件と、それぞれのプラスチックレンズにおける評価結果を纏めて示してある。
ル工程を行うことにより、ハードコート層において、再び、化学結合(縮合反応・硬化反応)を生じさせることができると考えられる。したがって、第2のアニール工程を追加することにより、光学製品の硬度がさらに向上するという結果が得られたと考えられる。
が望ましい。
Claims (8)
- 少なくともハードコート層を有する光学基材上に形成された有機系の反射防止層と、前記有機系の反射防止層の表面に形成された防汚層とを有する光学製品の製造方法であって、
前記有機系の反射防止層の表面に前記防汚層を形成するための組成物を塗布する防汚層塗布工程と、
前記防汚層塗布工程の後、前記防汚層を形成するための組成物が塗布された前記光学基材を、相対湿度40%〜95%の環境で、温度80℃〜150℃で10分〜2時間加熱する第1のアニール工程とを有する、光学製品の製造方法。 - 請求項1において、前記第1のアニール工程では、前記防汚層を形成するための組成物が塗布された前記光学基材を、相対湿度40%〜95%の環境で、温度80℃〜120℃で10分〜2時間加熱する、光学製品の製造方法。
- 請求項1または2において、前記防汚層塗布工程後で前記第1のアニール工程の前に、相対湿度20%以下の環境で、温度80℃〜150℃で前記防汚層を形成するための組成物が塗布された前記光学基材を加熱するプレアニール工程を有する、光学製品の製造方法。
- 請求項3において、前記プレアニール工程では、相対湿度20%以下の環境で、温度80℃〜120℃で前記防汚層を形成するための組成物が塗布された前記光学基材を加熱する、光学製品の製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記第1のアニール工程の後に、前記第1のアニール工程においてアニール処理が施された前記光学基材を、前記第1のアニール工程よりも相対湿度が低く、相対湿度5%〜30%の環境で、温度90℃〜120℃で20分〜2時間加熱する第2のアニール工程を有する、光学製品の製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記防汚層を形成するための組成物は、下記一般式(A)で表される含フッ素シラン化合物と、含フッ素有機化合物から成る溶剤とを含む、光学製品の製造方法。
数を表し、a+b+c+d+eは、少なくとも1以上であり、a、b、c、d、eで括られた各繰り返し単位の存在順序は、式中において限定されない。Yは、水素または炭素数1〜4のアルキル基を表す。X1は、水素、臭素またはヨウ素を表す。R1は、水酸基または加水分解可能な置換基を表す。R2は、水素または1価の炭化水酸基を表す。uは、0、1または2を表す。vは1、2または3を表す。wは、1以上の整数を表す。 - 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記防汚層を形成するための組成物は、下記一般式(B)で表されるパーフルオロポリアルキレンエーテル変性シランの加水分解縮合物と、含フッ素有機化合物から成る溶剤とを含む、光学製品の製造方法。
- 請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記有機系の反射防止層は、下記一般式(C)で表される成分と、下記(D)の成分とを含有する組成物から形成される、光学製品の製造方法。
(C)一般式:R4 pR5 qSiX3 4−q−pで表される有機ケイ素化合物
ただし、式中、R4は重合可能な反応基を有する有機基、R5は炭素数1〜6の炭化水素基、X3は加水分解性基であり、pおよびqは、少なくとも一方は1であり、他方は0または1である。
(D)シリカ系微粒子
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