JP2007193730A - 印刷装置、画像処理装置、印刷方法、および画像処理方法 - Google Patents

印刷装置、画像処理装置、印刷方法、および画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】人物の顔を含んだ画像を望んだ通りの印象で印刷する。
【解決手段】人物の顔面が与える印象(顔印象)と、顔の所定の構成要素についての補正内容とを、予め対応付けて記憶しておく。画像の印刷に先立って、画像中で顔が写っている部分から、目や眉毛、唇などの顔の構成要素を検出する。そして、予め設定されている顔印象に応じて構成要素を補正した後、補正された画像データに従って画像を印刷する。こうすれば、常に、望んだ通りの適切な印象が得られるように人物の画像を印刷することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、人物を含んで撮影した画像を印刷する技術に関する。
インクジェットプリンタを初めとする家庭用の各種プリンタは、大掛かりな装置を要することなく、手軽にカラー画像を印刷することができるという利点を有しているため、画像の出力装置として広く使用されている。また、このようなプリンタでは、手軽に印刷可能なだけでなく、高画質な画像を印刷可能とするために、使用するインク種類の多色化や、画像処理技術の改良、更には、インクドットを形成して画像を印刷するタイプのプリンタでは多サイズのドットを形成可能とするなど、各種の技術が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。その結果、今日では、デジタルカメラで撮影した画像を、いわゆる銀塩フィルムから焼き付けたカラー写真と比べても遜色のない高画質で印刷することが可能となっており、光のちょっとした当り具合の違いなどによる、印象の微妙な違いなども表現することが可能となっている。
特開平10−175318号公報 特開2000−6445号公報
しかし、その一方で、人物を含む画像を撮影して印刷した場合には、従来のプリンタでは見られなかった次のような問題が生じている。すなわち、同じように撮影しているにも拘わらず、何かの加減で人物の表情が幼い印象になったり、大人びた印象になったりするなど、表情にばらつきが発生し、こうしたことが偶々良い方向に作用する場合はよいが、例えば履歴書に使う写真が幼い印象になってしまうなど、悪い方向に作用してしまう場合も生じる。こうした問題は、今日のようにプリンタの表現力が向上するまでは生じておらず、従って、プリンタの表現力が向上して、ちょっとした光の当たり具合などによる微妙な印象の違いも表現可能となったことに伴って生じたものと考えられる。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、人物の表情を常に、望み通りの適切な印象で印刷可能とする技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の印刷装置は次の構成を採用した。すなわち、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷装置であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する顔印象設定手段と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている補正内容記憶手段と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する顔面部分抽出手段と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する構成要素検出手段と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う構成要素補正手段と、
前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する画像印刷手段と
を備えることを要旨とする。
また、上記の印刷装置に対応する本発明の印刷方法は、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷方法であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する第1の工程と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている第2の工程と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する第3の工程と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する第4の工程と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う第5の工程と、
前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する第6の工程と
を備えることを要旨とする。
かかる本発明の印刷装置および印刷方法においては、人物の顔面が与える印象(顔印象)と、顔の所定の構成要素についての補正内容とを、予め対応付けて記憶しておく。そして、人物が写った画像を印刷するに際しては、画像中で顔が写っている部分を抽出し、その中から顔を構成する所定の構成要素を検出する。そして、予め設定されている顔印象に応じて構成要素を補正した後、補正された画像データに従って画像を印刷する。
印刷装置の表現力が向上したことに伴って、ちょっとした光のあたり具合の違いなど、何かの加減で人物の印象が異なって印刷されてしまうことが生じているが、印刷に先立って顔の印象を設定しておき、設定内容に応じて顔の構成要素に補正を加えて印刷してやれば、常に、望んだ通りの適切な印象が得られるように人物の画像を印刷することが可能となる。尚、眉毛や、目、唇、頬などは人物の顔の印象に大きな影響を与えることから、顔の所定の構成要素として、これらの少なくとも1つを検出してやれば、人物の画像を適切な印象で印刷することが可能となる。
また、上記の印刷装置において、予め複数の顔印象を設定しておき、これらの中から選択することにより、所望の顔印象を設定することとしても良い。
人物の顔印象には種々の印象が存在しており、また、それら顔印象が得られるように、顔の構成要素を補正することは必ずしも容易なことではない。従って、予め設定可能な顔印象を複数用意しておき、これらの中から選択することとすれば、比較的簡便に、人物の画像を設定された顔印象で印刷することが可能となる。
あるいは、次のようにして顔印象を設定することとしても良い。すなわち、複数の座標軸を記憶しておき、各座標軸には、原点を中心として正負の方向に、互いに相反する内容の顔印象を割り付けておく。そして、各座標軸での座標値を決定することによって、顔印象を設定することとしても良い。
こうすれば、例えば、「積極的」に対する「控えめ」など、顔印象の中には互いに相反する印象も存在している。そして、これらの相反する顔印象を座標軸の正負に割り付けておけば、多数の顔印象をより少ない座標軸によって、比較的単純に表現することができる。加えて、座標値を用いて顔印象に重みを付けることもできる。その結果、より望みの顔印象に近い画像を印刷することが可能となるので好適である。
また、上述した本発明の印刷装置あるいは印刷方法によって画像を印刷するためには、画像データに所定の画像処理を施して、好印象を与える顔の画像に変換しておく処理が必要になる点に着目すれば、本願発明は、次のように画像処理装置および画像処理方法として把握することも可能である。すなわち、本発明の第1の画像処理装置は、
印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成する画像処理装置であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する顔印象設定手段と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている補正内容記憶手段と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する顔面部分抽出手段と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する構成要素検出手段と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する画像データ補正手段と、
前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する制御データ生成手段と
を備えることを要旨とする。
また、上記の画像処理装置に対応する本発明の第1の画像処理方法は、
印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成する画像処理方法であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する工程(A)と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている工程(B)と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する工程(C)と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する工程(D)と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する工程(E)と、
前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する工程(F)と
を備えることを要旨とする。
かかる本発明の第1の画像処理装置および第1の画像処理方法においては、画像データの中から人物の顔面が写っている部分を抽出した後、設定されている顔印象に応じて、顔面の構成要素を補正する処理を行う。そして、得られた画像データに基づいて、画像を印刷するための制御データを生成する。例えば、ドットを形成して画像を印刷する場合には、補正後の画像データに基づいて、ドットの形成を制御するために用いる制御データを生成する。
こうして顔面の構成要素を補正した画像データに基づいて制御データを生成し、得られた制御データを印刷装置に供給して画像を印刷すれば、予め設定しておいた印象が得られるように人物の顔面を印刷することが可能となる。
また、本願発明は次のような画像処理装置及び画像処理方法として把握することも可能である。すなわち、本発明の第2の画像処理装置は、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行う画像処理装置であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する顔印象設定手段と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている補正内容記憶手段と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する顔面部分抽出手段と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する構成要素検出手段と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する画像データ補正手段と
を備えることを要旨とする。
更に、上述した画像処理装置に対応する本発明の第2の画像処理方法は、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行う画像処理方法であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する工程(1)と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている工程(2)と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する工程(3)と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する工程(4)と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する工程(5)と
を備えることを要旨とする。
かかる本発明の第2の画像処理装置および第2の画像処理方法においても、予め顔印象を設定しておくことで、人物が写った画像データを、所望の顔印象が得られる画像データに補正することが可能となる。
更に本発明は、上述した印刷方法あるいは画像処理方法を実現するためのプログラムをコンピュータに読み込ませ、所定の機能を実行させることにより、コンピュータを用いて実現することも可能である。従って、本発明は次のようなプログラム、あるいは該プログラムを記録した記録媒体としての態様も含んでいる。すなわち、上述した印刷方法に対応する本発明のプログラムは、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する第1の機能と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている第2の機能と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する第3の機能と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する第4の機能と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う第5の機能と、
前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する第6の機能と
をコンピュータを用いて実現することを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷するプログラムを、コンピュータで読取可能に記録した記録媒体であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する第1の機能と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている第2の機能と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する第3の機能と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する第4の機能と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う第5の機能と、
前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する第6の機能と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記録していることを要旨とする。
更に、上述した第1の画像処理方法に対応する本発明のプログラムは、
印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する機能(A)と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている機能(B)と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する機能(C)と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する機能(D)と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する機能(E)と、
前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する機能(F)と
をコンピュータを用いて実現することを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成するプログラムを、コンピュータで読取可能に記録した記録媒体であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する機能(A)と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている機能(B)と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する機能(C)と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する機能(D)と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する機能(E)と、
前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する機能(F)と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記録していることを要旨とする。
更に、上述した第2の画像処理方法に対応する本発明のプログラムは、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行う方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する機能(1)と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている機能(2)と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する機能(3)と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する機能(4)と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する機能(5)と
をコンピュータを用いて実現することを要旨とする。
また、上記のプログラムに対応する本発明の記録媒体は、
少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行うプログラムを、コンピュータで読取可能に記録した記録媒体であって、
人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する機能(1)と、
前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている機能(2)と、
前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する機能(3)と、
前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する機能(4)と、
前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する機能(5)と
をコンピュータを用いて実現させるプログラムを記録していることを要旨とする。
これらのプログラムをコンピュータに読み込んで、上記の各種機能を実現させれば、人物が写った画像を、常に所望の印象の画像として印刷することが可能となる。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.実施例の概要:
B.装置構成:
B−1.全体構成:
B−2.内部構成:
B−2−1.スキャナ部の内部構成:
B−2−2.プリンタ部の内部構成:
C.画像印刷処理:
D.顔面補正処理:
E.変形例:
A.実施例の概要 :
実施例の詳細な説明に入る前に、図1を参照しながら、実施例の概要について説明しておく。図1は、本実施例の印刷装置10の概要を示した説明図である。図示した印刷装置10には、インク滴を吐出する印字ヘッド12が設けられており、印字ヘッド12を印刷媒体P上で往復動させながら、インク滴を吐出してインクドットを形成することによって画像を印刷するいわゆるインクジェットプリンタである。
こうしたインクジェットプリンタは印刷画質が年々向上しており、今日では、光の当たり具合のちょっとした違いによる僅かな印象の違いなども表現可能となっているが、その反面、同じように撮影しても何かの加減で、人物の表情が幼い印象になったり、大人びた印象になったりするなど、表情にばらつきが生じるようになっており、望みとは逆の印象の画像が印刷される場合も発生している。こうした点に鑑みて、図1に示した本実施例の印刷装置10には、「顔印象設定モジュール」や、「補正内容記憶モジュール」、「顔面部分抽出モジュール」、「構成要素検出モジュール」、「構成要素補正モジュール」などの各モジュールが組み込まれている。尚、「モジュール」とは、印刷装置10が画像を印刷するために内部で行っている一連の処理を、機能に着目して分類したものである。従って「モジュール」は、プログラムの一部として実現することもできるし、あるいは、特定の機能を有する論理回路を用いて実現したり、更には、これらを組合せることによって実現することが可能である。
図示した印刷装置10では、印刷しようとする画像の画像データを受け取ると、各モジュールで次のような画像処理を施した後、印字ヘッド12を駆動して印刷媒体P上に画像を印刷する。先ず、画像の印刷に先立って、「顔印象設定モジュール」に対して顔印象を設定しておく。ここで顔印象とは、人物の顔面が与える印象、例えば「活発」とか、「優しい」、「幼い」、「大人びた」、「控えめな」、「積極的な」などの印象をいう。次いで、「顔面部分抽出モジュール」は、印刷しようとする画像の画像データを受け取ると、その画像データを解析することにより、人物の顔面が写っている部分を抽出し、「構成要素検出モジュール」は、抽出した顔面から所定の構成要素(例えば、目や、唇、眉毛、頬など)を検出する。また、「補正内容記憶モジュール」には、目や唇などの所定の構成要素についての補正内容が、顔印象に対応付けた状態で予め記憶されている。「構成要素補正モジュール」は、「顔印象設定モジュール」に設定された顔印象と、「構成要素検出モジュール」で検出された所定の構成要素とを受け取ると、「補正内容記憶モジュール」を参照することにより、顔印象に応じた内容で構成要素の補正を行う。こうして構成要素が補正された画像データは「画像印刷モジュール」に供給され、印字ヘッド12を駆動するための信号に変換されて、印刷媒体P上に画像が印刷される。このようにして画像を印刷してやれば、人物の顔を、常に望んだ通りの適切な印象で印刷することが可能となる。以下では、このような印刷装置10について、実施例に基づいて詳しく説明する。
B.装置構成 :
B−1.全体構成 :
図2は、本実施例の印刷装置10の外観形状を示す斜視図である。図示されるように、本実施例の印刷装置10は、スキャナ部100と、プリンタ部200と、スキャナ部100およびプリンタ部200の動作を設定するための操作パネル300などから構成されている。スキャナ部100は、印刷された画像を読み込んで画像データを生成するスキャナ機能を有しており、プリンタ部200は、画像データを受け取って印刷媒体上に画像を印刷するプリンタ機能を有している。また、スキャナ部100で読み取った画像(原稿画像)をプリンタ部200から出力すれば、コピー機能を実現することも可能である。すなわち、本実施例の印刷装置10は、単独でスキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能を実現可能な、いわゆるスキャナ・プリンタ・コピー複合装置(以下、SPC複合装置という)となっている。
図3は、原稿画像を読み込むために、印刷装置10の上部に設けられた原稿台カバー102を開いた様子を示す説明図である。図示されているように、原稿台カバー102を上に開くと、透明な原稿台ガラス104が設けられており、その内部には、スキャナ機能を実現するための後述する各種機構が搭載されている。原稿画像を読み込む際には、図示されているように原稿台カバー102を開いて原稿台ガラス104の上に原稿画像を置き、原稿台カバー102を閉じてから操作パネル300上のボタンを操作する。こうすれば、原稿画像を直ちに画像データに変換することが可能である。
また、スキャナ部100は全体が一体のケース内に収納された構成となっており、スキャナ部100とプリンタ部200とは、印刷装置10の背面側でヒンジ機構204(図4参照)によって結合されている。このため、スキャナ部100の手前側を持ち上げることにより、ヒンジの部分でスキャナ部100のみを回転させることが可能となっている。
図4は、スキャナ部100の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。図示するように、本実施例の印刷装置10では、スキャナ部100の手前側を持ち上げることで、プリンタ部200の上面を露出させることが可能である。プリンタ部200の内部には、プリンタ機能を実現するための後述する各種機構や、スキャナ部100を含めて印刷装置10全体の動作を制御するための後述する制御回路260、更には、スキャナ部100やプリンタ部200などに電力を供給するための電源回路(図示は省略)なども設けられている。また、図4に示されているように、プリンタ部200の上面には、開口部202が設けられており、インクカートリッジなどの消耗品の交換や、紙詰まりの処理、その他の軽微な修理などを簡便に行うことが可能となっている。
B−2.内部構成 :
図5は、本実施例の印刷装置10の内部構成を概念的に示した説明図である。前述したように、印刷装置10にはスキャナ部100とプリンタ部200とが設けられており、スキャナ部100の内部にはスキャナ機能を実現するための各種構成が搭載され、プリンタ部200の内部にはプリンタ機能を実現するための各種構成が搭載されている。以下では、初めにスキャナ部100の内部構成について説明し、次いでプリンタ部200の内部構成について説明する。
B−2−1.スキャナ部の内部構成 :
スキャナ部100は、原稿画像をセットする透明な原稿台ガラス104と、セットされた原稿画像を押さえておくための原稿台カバー102と、セットされた原稿画像を読み込む読取キャリッジ110と、読取キャリッジ110を読取方向(主走査方向)に移動させる駆動ベルト120と、駆動ベルト120に動力を供給する駆動モータ122と、読取キャリッジ110の動きをガイドするガイド軸106などから構成されている。また、駆動モータ122や読取キャリッジ110の動作は、後述する制御回路260によって制御されている。
制御回路260の制御の下で駆動モータ122を回転させると、駆動ベルト120を介してその動きが読取キャリッジ110に伝達され、その結果、読取キャリッジ110は、ガイド軸106に導かれながら駆動モータ122の回転角度に応じて読取方向(主走査方向)に移動するようになっている。また、駆動ベルト120は、アイドラプーリ124によって絶えず適度に張った状態に調整されており、このため、駆動モータ122を逆回転させれば回転角度に応じた距離だけ読取キャリッジ110を逆方向に移動させることも可能となっている。
読取キャリッジ110の内部には、光源112や、レンズ114、ミラー116、CCDセンサ118などが搭載されている。光源112からの光は原稿台ガラス104に照射され、原稿台ガラス104の上にセットされた原稿画像で反射する。この反射光は、ミラー116によってレンズ114に導かれ、レンズ114によって集光されてCCDセンサ118で検出される。CCDセンサ118は、光の強度を電気信号に変換するフォトダイオードが、読取キャリッジ110の移動方向(主走査方向)と直交する方向に列状に配置されたリニアセンサによって構成されている。このため、読取キャリッジ110を主走査方向に移動させながら、光源112の光を原稿画像に照射し、CCD118によって反射光強度を検出することで、原稿画像に対応する電気信号を得ることができる。
また、光源112は、RGBの3色の発光ダイオードによって構成されており、所定の周期でR色、G色、B色の光を順次、照射することが可能となっており、これに応じてCCD118では、R色、G色、B色の反射光が順次、検出されるようになっている。一般に、画像の赤色の部分はR色の光を反射するが、G色やB色の光はほとんど反射しないから、R色の反射光は画像のR成分を表している。同様に、G色の反射光は画像のG成分を表しており、B色の反射光は画像のB成分を表している。従って、RGB3色の光を所定の周期で切り替えながら原稿画像に照射し、これに同期してCCD118で反射光強度を検出すれば、原稿画像のR成分、G成分、B成分を検出することができ、カラー画像を読み込むことが可能となっている。尚、光源112が照射する光の色を切り替えている間も読取キャリッジ110は移動しているから、RGBの各成分を検出する画像の位置は、厳密には、読取キャリッジ110の移動量に相当する分だけ異なっているが、このずれは、各成分を読み込んだ後に、画像処理によって補正することが可能である。
B−2−2.プリンタ部の内部構成 :
次に、プリンタ部200の内部構成について説明する。プリンタ部200には、印刷装置10の全体の動作を制御する制御回路260と、印刷媒体上に画像を印刷するための印刷キャリッジ240と、印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構と、印刷媒体の紙送りを行うための機構などが搭載されている。
印刷キャリッジ240は、Kインクを収納するインクカートリッジ242と、Cインク、Mインク、Yインクの各種インクを収納するインクカートリッジ243と、底面側に設けられた印字ヘッド241などから構成されており、印字ヘッド241には、インク滴を吐出するインク吐出ヘッドがインク毎に設けられている。印刷キャリッジ240にインクカートリッジ242,243を装着すると、カートリッジ内の各インクは図示しない導入管を通じて、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に供給される。
印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させる機構は、印刷キャリッジ240を駆動するためのキャリッジベルト231と、キャリッジベルト231に動力を供給するキャリッジモータ230と、キャリッジベルト231に絶えず適度な張力を付与しておくための張力プーリ232と、印刷キャリッジ240の動きをガイドするキャリッジガイド233と、印刷キャリッジ240の原点位置を検出する原点位置センサ234などから構成されている。後述する制御回路260の制御の下でキャリッジモータ230を回転させると、回転角度に応じた距離だけ印刷キャリッジ240を主走査方向に移動させることが可能である。また、キャリッジモータ230を逆回転させれば、印刷キャリッジ240を逆方向に移動させることも可能となっている。
印刷媒体の紙送りを行うための機構は、印刷媒体を裏面側から支えるプラテン236と、プラテン236を回転させて紙送りを行う紙送りモータ235などから構成されている。後述する制御回路260の制御の下で紙送りモータ235を回転させることで、回転角度に応じた距離だけ印刷媒体を副走査方向に紙送りすることが可能となっている。
制御回路260は、CPUを中心として、ROMや、RAM、デジタルデータをアナログ信号に変換するD/A変換器、更には、周辺機器との間でデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェースPIFなどから構成されている。制御回路260は、印刷装置10全体の動作を制御しており、スキャナ部100に搭載された光源112や、駆動モータ122、CCD118とデータをやり取りしながら、これらの動作を制御している。
また、制御回路260は、キャリッジモータ230および紙送りモータ235を駆動して印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながら、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に駆動信号を供給してインク滴を吐出させる制御も行っている。インク吐出ヘッド244ないし247に供給する駆動信号は、コンピュータ20や、デジタルカメラ30、外部記憶装置32などから画像データを読み込んで、後述する画像処理を行うことによって生成する。もちろん、スキャナ部100で読み込んだ画像データに画像処理を施すことにより、駆動信号を生成することも可能である。こうして制御回路260の制御の下で、印刷キャリッジ240を主走査および副走査させながら、インク吐出ヘッド244ないし247からインク滴を吐出して印刷媒体上に各色のインクドットを形成することによって、カラー画像を印刷することが可能となっている。もちろん、制御回路260内で画像処理を行うのではなく、画像処理が施されたデータをコンピュータ20から受け取って、このデータに従って印刷キャリッジ240の主走査および副走査を行いながらインク吐出ヘッド244ないし247を駆動することも可能である。
また、制御回路260は、操作パネル300ともデータをやり取り可能に接続されており、操作パネル300上に設けられた各種のボタンを操作することにより、スキャナ機能や、プリンタ機能の詳細な動作モードを設定することが可能となっている。更には、コンピュータ20から、周辺機器インターフェースPIFを介して詳細な動作モードを設定することも可能である。
図6は、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に、インク滴を吐出する複数のノズルNzが形成されている様子を示した説明図である。図示するように、各色のインク吐出ヘッドの底面には、各色のインク滴を吐出する4組のノズル列が形成されており、1のノズル列には、48個のノズルNzがノズルピッチkの間隔を空けて千鳥状に配列されている。制御回路260からは、これらノズルNzのそれぞれに駆動信号が供給され、各ノズルNzは駆動信号に従って、それぞれのインクによるインク滴を吐出するようになっている。
以上に説明したように、印刷装置10のプリンタ部200は、インク吐出ノズルに駆動信号を供給し、駆動信号に従ってインク滴を吐出して印刷媒体上にインクドットを形成することによって画像を印刷している。また、インク吐出ノズルを駆動するための制御データは、画像の印刷に先立って、画像データに所定の画像処理を施すことによって生成している。以下では、画像データに画像処理を施して制御データを生成し、得られた制御データに基づいてインクドットを形成することにより画像を印刷する処理(画像印刷処理)について説明する。
C.画像印刷処理 :
図7は、本実施例の印刷装置10で画像を印刷するために行われている画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、印刷装置10に搭載された制御回路260が、内蔵したCPUやRAM、ROMなどの機能を用いて実行する処理である。以下、フローチャートに従って説明する。
制御回路260は、画像印刷処理を開始すると先ず初めに、人物の顔面が与える印象(顔印象)を設定する処理を行う(ステップS100)。本実施例の印刷装置10では、操作パネル300に設けられたタッチパネルから、顔印象を設定することが可能となっている。
図8は、操作パネル300に設けられたタッチパネルから印刷装置10に対して顔印象を設定している様子を示した説明図である。図示されているように、本実施例では、「活発」、「かわいい」、「理知的」、「優しい」の4通りの顔印象が用意されており、タッチパネル上で所望の顔印象が表示された部分に触れることで、顔印象を設定することが可能となっている。尚、特に顔印象を設定することなく、原画像のまま印刷する場合は、タッチパネルに「標準」と表示された部分に触れればよい。また、用意しておく顔印象の種類は、図示した例に限らず、より多くの顔印象を用意することも可能である。
次いで制御回路260は、印刷しようとする画像データの読み込みを行う(ステップS102)。ここでは、画像データはR,G,B各色の階調値によって表現されたRGB画像データであるものとする。
その後、読み込んだ画像データの解像度を、プリンタ部200が印刷するための解像度(印刷解像度)に変換する処理を行う(ステップS104)。読み込んだ画像データの解像度が印刷解像度よりも低い場合は、隣接する画素の間に補間演算を行って新たな画像データを設定することで、より高い解像度に変換する。逆に、読み込んだ画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合は、隣接する画素の間から一定の割合で画像データを間引くことによって、より低い解像度に変換する。解像度変換処理では、読み込んだ画像データに対して適切な割合で画像データを生成あるいは間引くことによって、読み込んだ解像度を印刷解像度に変換する処理を行う。
こうして画像データの解像度を印刷解像度に変換したら、制御回路260は、人物の顔面が設定された印象で印刷されるように、画像データを補正する処理(顔面補正処理)を行う(ステップS106)。顔面補正処理の詳細な内容については後述するが、大まかには次のような処理を行う。先ず、画像データを解析して、人物の顔が写っている部分を抽出し、次いで、抽出した顔の中から、例えば目や、唇、眉毛などの、顔を構成する所定の構成要素を検出する。そして、顔が設定された印象で印刷されるように、これら構成要素に対して補正を行う。
こうして画像データを補正した後、制御回路260は色変換処理を行う(ステップS108)。ここで色変換処理とは、R,G,Bの各色で表現された画像データを、C,M,Y,K各色の階調値によって表現された画像データに変換する処理である。色変換処理は、色変換テーブル(LUT)と呼ばれる3次元の数表を参照することによって行う。
図9は、色変換処理のために参照される色変換テーブル(LUT)を概念的に示した説明図である。今、RGB各色の階調値が0〜255の値を取り得るものとする。また、図9に示すように、直交する3軸にR,G,B各色の階調値を取った色空間を考えると、全てのRGB画像データは、原点を頂点として一辺の長さが255の立方体(色立体)の内部の点に対応付けることができる。これを、見方を変えれば、次のように考えることもできる。すなわち、色立体をRGB各軸に直角に格子状に細分して色空間内に複数の格子点を生成すると、各格子点はRGB画像データを表していると考えることができる。そこで、各格子点に、C,M,Y,Kの階調値の組合せを予め記憶しておけば、格子点に記憶されている階調値を読み出すことで、RGB画像データを、各色の階調値によって表現された画像データ(CMYK画像データ)に変換することが可能となる。
例えば、画像データのR成分がRA、G成分がGA、B成分がBAであったとすると、この画像データは、色空間内のA点に対応づけられる(図9参照)。そこで、色立体を格子状に細分する小さな立方体の中から、A点を内包する立方体dVを検出し、この立方体dVの各格子点に記憶されているCMYK各色の階調値を読み出してやる。そして、これら各格子点の階調値から補間演算すればA点での階調値を求めることができる。以上に説明したように、色変換テーブルLUTとは、RGB各色の階調値の組合せで示される各格子点に、CMYK各色の階調値の組合せ(CMYK画像データ)を記憶した3次元の数表と考えることができ、色変換テーブルを参照すれば、RGB画像データをCMYK画像データに、迅速に色変換することが可能となる。
制御回路260は、以上のようにして色変換処理を終了すると、ハーフトーン処理を開始する(図7のステップS110)。ハーフトーン処理とは、次のような処理である。色変換処理によって得られたCMYK画像データは、C,M,Y,Kの各色について階調値0〜階調値255の範囲で表現された画像データである。これに対してプリンタ部200は、ドットを形成することによって画像を印刷するから、256階調によって表現されたCMYK画像データを、ドットの形成有無によって表現された画像データ(ドットデータ)に変換する処理が必要となる。ハーフトーン処理とは、このようにCMYK各色の画像データをドットデータに変換する処理である。
ハーフトーン処理を行う手法としては、誤差拡散法やディザ法などの種々の手法を適用することができる。誤差拡散法は、ある画素についてドットの形成有無を判断したことでその画素に発生する階調表現の誤差を、周辺の画素に拡散するとともに、周囲から拡散されてきた誤差を解消するように、各画素についてのドット形成の有無を判断していく手法である。また、ディザ法は、ディザマトリックスにランダムに設定されている閾値とCMYK各色の画像データとを画素毎に比較して、画像データの方が大きい画素にはドットを形成すると判断し、逆に閾値の方が大きい画素についてはドットを形成しないと判断することで、各画素についてのドットデータを得る手法である。ハーフトーン手法としては、誤差拡散法またはディザ法の何れの手法を用いることも可能であるが、本実施例の印刷装置10では、ディザ法を用いてハーフトーン処理を行うものとする。
図10は、ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。図示したマトリックスには、縦横それぞれ64画素、合計4096個の画素に、階調値0〜255の範囲から万遍なく選択された閾値がランダムに記憶されている。ここで、閾値の階調値が0〜255の範囲から選択されているのは、本実施例ではCMYK各色の画像データが1バイトデータであり、階調値が0〜255の値を取り得ることに対応するものである。尚、ディザマトリックスの大きさは、図10に例示したように縦横64画素分に限られるものではなく、縦と横の画素数が異なるものも含めて、種々の大きさに設定することが可能である。
図11は、ディザマトリックスを参照しながら、画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。尚、かかる判断は、CMYKの各色について行われるが、以下では説明が煩雑となることを避けるために、CMYK各色の画像データを区別することなく、単に画像データと称するものとする。
ドット形成有無の判断に際しては、先ず、判断の対象として着目している画素(着目画素)についての画像データの階調値と、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値とを比較する。図中に示した細い破線の矢印は、着目画素の画像データを、ディザマトリックス中の対応する位置に記憶されている閾値と比較していることを模式的に表したものである。そして、ディザマトリックスの閾値よりも着目画素の画像データの方が大きい場合には、その画素にはドットを形成するものと判断する。逆に、ディザマトリックスの閾値の方が大きい場合には、その画素にはドットを形成しないものと判断する。図11に示した例では、画像の左上隅にある画素の画像データは「97」であり、ディザマトリックス上でこの画素に対応する位置に記憶されている閾値は「1」である。従って、左上隅の画素については、画像データの方がディザマトリックスの閾値よりも大きいから、この画素にはドットを形成すると判断する。図11中に実線で示した矢印は、この画素にはドットを形成すると判断して、判断結果をメモリに書き込んでいる様子を模式的に表したものである。
一方、この画素の右隣の画素については、画像データは「97」、ディザマトリックスの閾値は「177」であり、閾値の方が大きいので、この画素についてはドットを形成しないものと判断する。このように、画像データとディザマトリックスに設定された閾値とを比較することにより、ドットの形成有無を画素毎に決定することができる。ハーフトーン処理(図7のステップS110)では、C,M,Y,Kの各色の画像データに対して上述したディザ法を適用することにより、画素毎にドット形成の有無を判断してドットデータを生成する処理を行う。
図7に示すように、画像印刷処理では、ハーフトーン処理を行ってCMYK各色についてのドットデータを生成したら、今度は、インターレース処理を開始する(ステップS112)。インターレース処理とは、印字ヘッド241がドットを形成する順序でドットデータを並び替えて、各色のインク吐出ヘッド244ないし247に供給する処理である。すなわち、図6に示したように、インク吐出ヘッド244ないし247に設けられたノズルNzは副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けて設けられているから、印刷キャリッジ240を主走査させながらインク滴を吐出すると、副走査方向にノズルピッチkの間隔を空けてドットが形成されてしまう。そこで全画素にドットを形成するためには、印刷キャリッジ240と印刷媒体との相対位置を副走査方向に移動させて、ノズルピッチkだけ隔たったドット間の画素に新たなドットを形成することが必要となる。このように、実際に画像を印刷する場合には、画像上で上方にある画素から順番にドットを形成しているわけではない。更に、主走査方向に同じ列にある画素についても、一回の主走査でドットを形成するのではなく、画質上の要請から、複数回の主走査に分けてドットを形成することとして、各回の主走査では飛び飛びの位置の画素にドットを形成することも広く行われている。
このため、実際にドットの形成を開始するに先立って、C,M,Y,Kの各色について得られたドットデータを、インク吐出ヘッド244ないし247がドットを形成する順番に並び替えておく処理が必要となる。このような処理が、インターレースと呼ばれる処理である。
図7に示したように、制御回路260はインターレース処理を終了すると、インターレース処理によって並べ替えられたドットデータに従って、実際に印刷媒体上にドットを形成する処理(ドット形成処理)を開始する(ステップS114)。すなわち、キャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ240を主走査させながら、順番を並び替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244ないし247に供給する。その結果、インク吐出ヘッド244ないし247からは、ドットデータに従ってインク滴が吐出されて、各画素に適切にドットが形成される。
そして、一回の主走査が終了したら、今度は、紙送りモータ235を駆動して印刷媒体を副走査方向に紙送りした後、再びキャリッジモータ230を駆動して印刷キャリッジ240を主走査させつつ、順番を並べ替えておいたドットデータをインク吐出ヘッド244ないし247に供給してドットを形成する。このような操作を繰り返し行うことにより、印刷媒体上には、C,M,Y,Kの各色のドットが画像データの階調値に応じて適切な分布で形成され、その結果として画像が印刷される。
また、上述した画像印刷処理では、必要に応じて顔面補正処理を行って画像データを補正している。このため、ちょっとした光の当たり具合の影響を受けて、人物の顔が不適切な印象になってしまうことを回避し、常に望んだとおりの適切な印象で印刷することが可能となっている。以下では、上述した画像印刷処理中で行われている顔面補正処理の詳細について説明する。
D.顔面補正処理 :
図12は、本実施例の画像印刷処理中で行われる顔面補正処理の流れを示すフローチャートである。図示されているように、顔面補正処理では、先ず初めに、画像データを解析して、人物の顔面が写っている部分を抽出する処理を行う(ステップS200)。顔面が写っている部分を抽出する方法には、種々の方法が提案されているが、大まかには次のようにして抽出することができる。
先ず、画像データの中から、写っている物体の輪郭部分を抽出する。輪郭の抽出に際しては、メディアンフィルタなどの二次元フィルタを用いてノイズを除去したり、コントラストやエッジを強調した後、二値化を行い、得られた二値化像の境界部分を物体の輪郭として抽出する。次いで、抽出した輪郭の中で、明らかに人物の顔ではないと思われるものを除外する処理を行う。例えば、抽出した輪郭の中で直線の割合が大きい物体については、いわゆる人工物である可能性が高く、人物の顔である可能性はほとんどない。このように、明らかに人物の顔ではないと判断できる物体を除外しておき、残った物体について、輪郭の形状から「目」、「口」、「鼻」などと思われる物体を抽出していく。
もし、これらの物体が本当に「目」、「口」、「鼻」などであれば、互いに所定の位置関係にあるはずである。例えば、「口」と思わしき物体が抽出されたとき、上方に「目」や「鼻」と思われる物体(あるいは明らかに「目」または「鼻」であると判断できる物体)が存在していれば、抽出された物体は「口」であると判断することができる。同様に「目」と思わしき物体についても、本当に「目」であれば、多くの場合、近くに同じ向きの「目」らしき物体が存在している筈である。このようにして、輪郭から「目」、「口」、「鼻」などと思われる物体を抽出し、抽出した物体の中から、互いの位置関係を考慮することによって「目」、「口」、「鼻」などを特定することができる。そして最後に、一組ずつの「目」、「口」、「鼻」などを包含する顔の輪郭部分を抽出すれば、画像中で人物の顔が写っている部分を抽出することが可能となる。
図13は、このようにして画像中で人物の顔が写っている部分が抽出された様子を示している。図中に破線で示した矩形の領域が、人物の顔面が写っている領域となる。図12のステップS200では、以上のようにして顔面の部分を抽出する処理を行う。
以上のようにして顔面の部分を抽出したら、抽出した顔面を構成している目や、唇、眉毛、頬などの所定の構成要素を検出する処理を開始する(ステップS202)。もちろん、顔面を構成する他の部分(例えば、頬骨や、額、あごなど)を、構成要素として検出することとしても良い。
図14は、抽出した顔面の中から所定の構成要素を検出している様子を示す説明図である。先ず、眉毛の位置は、予め検出されている目の位置を手がかりにして検出する。一般に、眉毛は目ほどには輪郭や色が明確でないことが多く、眉毛だけを正確に検出することは必ずしも容易ではないが、目の位置を基準として上方を探索することで、比較的容易に検出することができる。
また、頬の位置は、次のようにして検出する。先ず、左右の目の位置(図14のA1点、およびA2点)の中点B1点を検出し、この位置を鼻の付け根の部分とする。そして、鼻の付け根の位置(図中のB1点)から、その下方にある鼻の先端の位置(図14中のB2点)を検出し、更にその側方を探索することにより、小鼻の位置(図14中のB3点)を検出する。小鼻は、明確な輪郭を有していないことが多いので正確に検出することは比較的困難なことが多いが、鼻の先端の位置を手がかりとして探索すれば、比較的正確に検出することができる。次いで、小鼻の位置(B3点)から水平方向に探索して顔の輪郭(図14のC1点)を検出し、小鼻(B3点)と顔の輪郭(C1点)との中点C2を頬の中心位置とする。頬の大きさは、中心C2点から顔の輪郭(C1点)まで距離を基準として所定比率となるように決定することができる。図12のステップS202では、以上のようにして、抽出された顔の中から所定の構成要素を検出する処理を行う。
次いで、これらの構成要素を、予め設定されている顔印象に応じて補正する処理を行う(ステップS204)。前述したように、本実施例の印刷装置10では、顔印象として「活発」、「かわいい」、「理知的」、「優しい」の4通りが用意されており、それぞれの顔印象に応じて、各構成要素についての補正内容が、制御回路260内のROMに予め記憶されている。そこで、設定された顔印象に応じた補正内容を読み出して、それぞれの構成要素を補正する処理を行う。以下では、各構成要素の補正内容について具体的に説明する。
図15は、顔印象が「活発」に設定されている場合に、「眉毛」、「目」、「唇」、「頬」の各構成要素に対する補正内容を示した説明図である。尚、図中の左半分には、各構成要素に対する補正内容が表にまとめられており、図中の右半分には、抽出した顔面に補正内容を反映させた結果が示されている。
顔印象が「活発」に設定されている場合、「眉毛」は短くすると共に、コントラストが強調されるような補正を行う。また、「目」については、まぶたの部分の明度を高くするとともに、目尻の部分の明度は低くする補正を行う。「唇」については、上唇の部分の輪郭を強調して、山谷をハッキリさせるとともに、唇全体のコントラストも強調する。更に、「頬」は明度を高くすると共に、色味も赤めに補正する。「眉毛」を短くするとともに「頬」を明るく且つ赤く補正することで若々しい印象を与え、また、「眉毛」や「唇」のコントラストを強調すると共に、まぶたを明るく且つ目尻を暗く補正することで、引き締まった印象を与えることができる。その結果、全体としての顔の印象を、活発でフレッシュな印象とすることが可能となる。尚、明度や色味を補正するに際しては、補正した部分が目立たないように、周囲との境界をぼかしながら補正することが望ましいことは言うまでも無い。
図16は、顔印象が「かわいい」に設定されている場合に、各構成要素に対して行う補正内容を示した説明図である。顔印象が「かわいい」に設定されている場合、「眉毛」は短くすると共に、眉毛の色を薄くする補正を行う。また、「目」については、まぶたの部分の明度を低くするとともに、上まぶたの際(まぶたと目の境目)は特に明度を低くする補正を行う。「唇」については、下唇を横の少し引き延ばすように補正する。このとき、口角の位置は動かさないように補正するか、若しくは上唇の口角との位置ずれが目立たないように、口角の部分をぼかしておくことが望ましい。更に、「頬」は明度を高くすると共に、色味も赤めに補正する。「眉毛」を短くするとともに「頬」を明るく且つ赤く補正することで若々しい印象を与え、また、「眉毛」の色を薄くしたり、まぶたを暗く、下唇を横にのばすことで、優しい印象を与えると共に、上まぶたの際を特に暗くすることで目を大きく見せることができる。その結果、全体としての顔の印象を、かわいらしい印象とすることが可能となる。
図17は、顔印象が「理知的」に設定されている場合に、各構成要素に対して行う補正内容を示した説明図である。顔印象が「理知的」に設定されている場合、「眉毛」は細くすると共に、コントラストを強調する補正を行う。尚、このとき、眉毛の全長に対する眉毛の幅を検出して既に細くなっている場合は、それ以上は細くしないこととしても良い。また、「目」については、まぶたの部分の明度を高く、目尻の部分の明度を低くする補正を行う。「唇」については、上唇の部分の輪郭を強調して山谷をハッキリさせ、唇全体のコントラストも強調する補正を行う。更に、「頬」は明度を高くすると共に、頬の側方の顔の輪郭部分の明度を低く補正する。「眉毛」を細くすることで女らしい印象を与え、「頬」を明るく且つ赤く補正することで若々しい印象を与えることができる。また、「眉毛」や「唇」のコントラストを強調すると共に、まぶたを明るく補正し、更に目尻や頬の側方を暗く補正することで、引き締まった印象を与えることができる。その結果、全体としての顔の印象を、理知的な印象とすることが可能となる。
図18は、顔印象が「優しい」に設定されている場合に、各構成要素に対して行う補正内容を示した説明図である。顔印象が「優しい」に設定されている場合、「眉毛」は細くすると共に、眉毛の色を薄くする補正を行う。「目」については、まぶたの部分の明度を低くするとともに、上まぶたの際は特に明度を低くする補正を行う。また、「唇」については、下唇を横の少し引き延ばす補正を行う。更に、「頬」は明度を高くすると共に、頬の側方の顔の輪郭部分の明度を低く補正する。「眉毛」を細くすることで女らしい印象を与え、眉毛の色を薄く、まぶたを暗く、下唇を横にのばすことで、優しい印象を与えると共に、上まぶたの際を特に暗くすることで目を大きく見せることができる。その一方で、頬の側方を暗く補正することで、引き締まった印象も与えることができ、全体として、顔の印象を、女らしい優しい印象とすることが可能となる。
図12に示したステップS204では、以上のようにして顔面内の所定の構成要素を補正する処理を行う。こうして、構成要素を補正する処理を終了したら、図12に示す顔面補正処理を終了して、図7の画像印刷処理に復帰する。前述したように、画像印刷処理では、顔面に補正が施された画像データに対して、色変換処理(図7のステップS108)、ハーフトーン処理(ステップS110)、インターレース処理(ステップS112)、ドット形成処理(ステップS114)を行い、印刷媒体上にインクドットを形成して画像を印刷する。
以上、説明した本実施例の印刷装置10を用いて画像を印刷すれば、望みの印象を予め設定しておくことで、人物の顔を、常に望んだ通りの適切な印象で印刷することが可能となる。従って、印刷画像の用途に応じて、常に適切な印象の画像を得ることができる。例えば、履歴書に使用するのであれば理知的な印象の画像が望ましいが、お見合いに用いる場合には、理知的な画像はキツイ感じを与えてしまう可能性があるので適切ではなく、かわいい、あるいは優しい印象の画像の方が望ましい。本実施例の印刷装置10によれば、こうした用途に応じて適切な印象で画像を印刷することが可能となる。
E.変形例 :
上述した印刷装置10では、予め設定されている複数種類の「顔印象」の中から、所望の顔印象を選択するものとして説明したが、複数の「顔印象」の重みを付けて設定可能としてもよい。以下、このような変形例について説明する。
図19は、変形例の印刷装置10において顔印象を設定している様子を示す説明図である。変形例の印刷装置10においても、上述した実施例の印刷装置10と同様に、「顔印象」は操作パネル300に設けられた画面上から設定する。図示されているように、変形例の印刷装置10では、画面上に2本の座標軸が設けられており、各軸の正方向および負方向には、互いに相反する「顔印象」(例えば、「積極的な」に対する「控えめな」や、「幼い」に対する「大人びた」など)が設定されている。また、各座標軸にはツマミが表示されており、ツマミの位置を動かすことで、各座標軸上での座標値を設定することができる。図示した例では、「積極的な」あるいは「控えめな」という顔印象が割り付けられた左右方向の座標軸については、「積極的な」の側にツマミの位置が設定されている。また、「幼い」あるいは「大人びた」という顔印象が割り付けられた上下方向の座標軸については、「大人びた」の側にツマミの位置が設定されている。その結果、積極的で、尚且つ大人びた印象、全体として理知的な印象に設定される。また、積極的すぎたり、あるいは大人びすぎると感じる場合には、ツマミの位置を調整することで、望む通りの印象に設定することもできる。変形例の印刷装置10では、このようにして設定された顔印象に基づいて、顔の中の各構成要素(ここでは、眉毛、目、唇、頬)の補正を行う。
図20は、変形例の印刷装置10が顔印象に応じて構成要素を補正する様子を示す説明図である。「幼い」あるいは「大人びた」という顔印象が割り付けられた上下方向の座標軸の座標値は、「眉毛」および「頬」に反映させて補正を行う。すなわち、座標値が「大人びた」の方向に偏るほど、眉毛を細く、頬を明るく、且つ頬の側方を暗く補正する。逆に座標値が「幼い」の方向に偏るほど、眉毛を短く、頬を明るく且つ赤く補正する。また、「積極的な」あるいは「控えめな」という顔印象が割り付けられた左右方向の座標軸の座標値は、「眉毛」、「目」、および「唇」に反映させて補正する。すなわち、座標値が「積極的な」の方向に偏るほど、眉毛や唇のコントラストを強調すると共に、唇の山・谷をハッキリさせ、まぶたを明るくし、目尻を暗く補正する。逆に、座標値が「控えめな」の方向に偏るほど、眉毛の色を薄くし、まぶたを暗くすると共に、上まぶたの際を特に暗くし、下唇を横にのばす補正を行う。このようにして、各座標軸上で設定されたツマミの位置に応じて、各構成要素を補正してやれば、印刷者の望みにより近い顔印象を設定することができ、適切な印象で人物を印刷することが可能となる。
以上、本実施例の印刷装置について説明したが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
本実施例の印刷装置の概要を示した説明図である。 本実施例の印刷装置の外観形状を示す斜視図である。 原稿画像を読み込むために印刷装置の上部に設けられた原稿台カバーを開いた様子を示す説明図である。 スキャナ部の手前側を持ち上げて回転させた様子を示した斜視図である。 本実施例の印刷装置の内部構成を概念的に示した説明図である。 各色のインク吐出ヘッドにインク滴を吐出する複数のノズルが形成されている様子を示した説明図である。 本実施例の印刷装置で画像を印刷するために行われている画像印刷処理の流れを示すフローチャートである。 操作パネルに設けられた画面上から印刷装置に対して顔印象を設定している様子を示した説明図である。 色変換処理のために参照される色変換テーブルを概念的に示した説明図である。 ディザマトリックスの一部を拡大して例示した説明図である。 ディザマトリックスを参照しながら画素毎にドット形成の有無を判断している様子を概念的に示した説明図である。 本実施例の画像印刷処理中で行われる顔面補正処理の流れを示すフローチャートである。 画像中で人物の顔が写った部分を抽出した様子を示す説明図である。 抽出した顔面の中から所定の構成要素を検出している様子を示す説明図である。 顔印象が「活発」に設定されている場合に、「眉毛」、「目」、「唇」、「頬」の各構成要素に対する補正内容を示した説明図である。 顔印象が「かわいい」に設定されている場合に、「眉毛」、「目」、「唇」、「頬」の各構成要素に対する補正内容を示した説明図である。 顔印象が「理知的」に設定されている場合に、「眉毛」、「目」、「唇」、「頬」の各構成要素に対する補正内容を示した説明図である。 顔印象が「優しい」に設定されている場合に、「眉毛」、「目」、「唇」、「頬」の各構成要素に対する補正内容を示した説明図である。 変形例の印刷装置において顔印象を設定している様子を示す説明図である。 変形例の印刷装置が顔印象に応じて構成要素を補正する様子を示す説明図である。
符号の説明
10…印刷装置、 12…インク吐出ヘッド、 100…スキャナ部、
200…プリンタ部、 240…印刷キャリッジ、 241…印字ヘッド、
242…インクカートリッジ、 243…インクカートリッジ、
260…制御回路、 300…操作パネル

Claims (11)

  1. 少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷装置であって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する顔印象設定手段と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている補正内容記憶手段と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する顔面部分抽出手段と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する構成要素検出手段と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う構成要素補正手段と、
    前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する画像印刷手段と
    を備える印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記顔印象設定手段は、予め複数記憶されている前記顔印象の中から選択することによって、該顔印象を設定する手段である印刷装置。
  3. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記顔印象設定手段は、原点を中心として正負の方向に、互いに相反する内容の前記顔印象が割り付けられた複数の座標軸で、各座標軸の座標値を決定することにより、該顔印象を設定する手段であり、
    前記構成要素補正手段は、前記座標値に応じた程度で前記所定の構成要素を補正する手段である印刷装置。
  4. 印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成する画像処理装置であって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する顔印象設定手段と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている補正内容記憶手段と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する顔面部分抽出手段と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する構成要素検出手段と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する画像データ補正手段と、
    前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する制御データ生成手段と
    を備える画像処理装置。
  5. 少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行う画像処理装置であって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する顔印象設定手段と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている補正内容記憶手段と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する顔面部分抽出手段と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する構成要素検出手段と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する画像データ補正手段と
    を備える画像処理装置。
  6. 少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷する印刷方法であって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する第1の工程と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている第2の工程と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する第3の工程と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する第4の工程と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う第5の工程と、
    前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する第6の工程と
    を備える印刷方法。
  7. 印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成する画像処理方法であって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する工程(A)と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている工程(B)と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する工程(C)と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する工程(D)と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する工程(E)と、
    前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する工程(F)と
    を備える画像処理方法。
  8. 少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行う画像処理方法であって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する工程(1)と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている工程(2)と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する工程(3)と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する工程(4)と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する工程(5)と
    を備える画像処理方法。
  9. 少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、該画像を印刷する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する第1の機能と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている第2の機能と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する第3の機能と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する第4の機能と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行う第5の機能と、
    前記構成要素が補正された画像データに従って画像を印刷する第6の機能と
    を実現するプログラム。
  10. 印刷装置が画像を印刷するために用いる制御データを、該画像を表す画像データに対して所定の画像処理を施すことによって生成する方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する機能(A)と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている機能(B)と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する機能(C)と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する機能(D)と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する機能(E)と、
    前記補正された画像データに対して前記所定の画像処理を施すことにより、前記制御データを生成する機能(F)と
    を実現するプログラム。
  11. 少なくとも人物を含んで撮影された画像の画像データを受け取って、所定の画像処理を行う方法を、コンピュータを用いて実現するためのプログラムであって、
    人物の顔面が与える印象たる顔印象を設定する機能(1)と、
    前記設定された顔印象と、顔面の所定の構成要素についての補正内容とが対応付けて記憶されている機能(2)と、
    前記画像データを解析することにより、該画像データ中で人物の顔面が写っている部分を抽出する機能(3)と、
    前記抽出した顔面から前記所定の構成要素を検出する機能(4)と、
    前記検出した構成要素に対して、前記設定された顔印象に応じた補正内容の補正を行うことにより、前記画像データを補正する機能(5)と
    を実現するプログラム。
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