JP2007190787A - ラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単に画素毎の光量補正を行うことができるラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置の提供。
【解決手段】出力画像93bの中ほどにある画素d4の1つを点灯しない状態、すなわち1露光画素を間引いている。光量は、正規の場合の1/32少ない状態であるので、―3%の光量補正を行ったことになる。また、図1(b)の静電潜像の分布Eaは、ピーク部分(一番小さい等高線)の幅や、分布の裾の右側部分が正規の場合よりも若干狭くなっている。しかしながら、全体的な分布形状は大きく変化していない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、簡単に画素毎の光量補正を行うことができるラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置に関するものである。
一般に、電子写真方式のトナー像形成手段は、外周面に感光層を有する像担持体としての感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段とを有している。
カラー画像を形成するタンデム方式の画像形成装置としては、上記のようなトナー像形成手段を、中間転写ベルトに対して、複数個(例えば4個)配置する。これら単色トナー像形成手段による感光体上のトナー像を順次中間転写ベルトに転写して、中間転写ベルト上で複数色(例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(黒))のトナー像を重ね合わせ、中間転写ベルト上でカラー画像を得る中間転写ベルト形式のものがある。
前記構成のタンデム方式の画像形成装置においては、ラインヘッドに発光素子としてLEDや有機EL素子を用いたものが知られている。このような、LEDなどを光源に用いた光書き込みラインヘッドにおいては、複数の光源(発光部)の光量が均一でないために、そのままの状態で書き込みを行うと、それによって形成された画像にも光量に応じた濃淡(筋)が生じてしまうという問題がある。
このような濃淡の差の発生を避けるために、従来は、画素に対応して複数設けられた光源の1個1個の光量を書き込み時に補正を行って、濃度を均一にするような回路が設けられていた。このような光量の補正は、光源の点灯時間や駆動電流を変化させることで行われていた。光量を補正するために、ラインヘッドの出荷時に各光源の光量を測定して、各画素に対応した点灯時間や駆動電流の補正値を、ラインヘッドに内蔵されたメモリに書き込んでおき、使用時、すなわち画像書き込み時には、その補正値を読み出して点灯時間や駆動電流の補正を行っている。
例えば、特許文献1には、各画素の階調値と補正値とを独立に制御する方法が示されている。また、特許文献2には、光量ムラをフーリエ変換し、各周波数成分が許容値内になるように修正した関数を逆変換して、補正値を求める方法が示されている。この特許文献2には、空間周波数が高い(すなわち光量変動の周期が短い)ほど、光源から供給される光量変動が大きいことが示されている。
さらに、特許文献3には、1つの画素を、例えば主走査方向3×副走査方向3の9つのサブ画素に分割して露光することが示されている。複数のサブ画素は位置にかかわらず同時に点灯される。特許文献3の光源は、「エレクトロルミネッセンス」と記載されているが、湿度に弱いなどの記載があることから、光源には有機EL材料が使用されているものと考えられる。
特開平03−190765号公報 特開平06−155806号公報 特開2002−292922号公報
しかしながら、特許文献1に示されたような補正回路は、各画素の点灯制御とは別個に各画素に対応して設ける必要があった。特に、画像の濃度に応じて各画素の光強度を変化させる階調制御を行う場合には、階調制御と、光量補正を独立して行わなくてはならないため、回路が複雑になるという問題があった。
特に近年では、カラーの電子写真ページプリンタにこのようなラインヘッドが多用されている。カラー画像においては、モノクロ画像に比較して、写真やグラフィックの表現力、再現性の要求が高度であり、より精密な光量補正が必要とされている。上記の特許文献1に示されたような光量補正は、デジタル的に行われている。精密な光量補正を行うためには、補正値もより多くの情報量、すなわちビット数を必要とするので、光量補正回路の規模がより大きくなる傾向にあった。
また、特許文献2に示された方法では、フーリエ変換を行うので複雑な演算が必要になるという問題があった。さらに、特許文献3に開示された方法は、1つの画素を複数の発光部(実施例では9つ)に分けて構成したもので、独立に制御される画素ではない。よって、画像の解像度は低く、階調性や輪郭の滑らかさは得られないという問題があった。
本発明は、従来技術のこのような種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単に画素毎の光量補正を行うことができるラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のラインヘッドは、複数の光源がライン状に主走査方向に配列されており、画像データに応じて前記各光源が点灯、あるいは消灯の2値の状態で露光を行うラインヘッドにおいて、
前記各光源が露光面に結像してできる結像スポットの直径が、画素のピッチより大きく設定されており、画像データに応じて点灯する前記光源の露光画素により形成される出力画像の中で、前記露光画素を間引く、あるいは付加することにより、前記各光源から露光される光エネルギーを均一になるように補正することを特徴とする。このように、各光源が露光面に結像してできる結像スポットの直径が、画素のピッチより大きく設定された構成としているので、微細な密度で多数の光源を配置している。各画素毎に光量補正回路を設けることなく、多数の光源に対して単なるオンオフの2値制御のみにより、良好な光量補正制御を行うことが可能となる。
また、本発明のラインヘッドは、前記露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素に対して副走査方向に配列した複数の露光画素に対して行うことを特徴とする。このような構成としているので、副走査方向に配列した複数の露光画素に対するオンオフの2値制御のみにより、良好な光量補正制御を行うことが可能となる。
また、本発明のラインヘッドは、前記露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素に対して主走査方向に配列した複数の露光画素に対して行うことを特徴とする。このような構成としているので、主走査方向に配列した複数の露光画素に対するオンオフの2値制御のみにより、良好な光量補正制御を行うことが可能となる。
また、本発明のラインヘッドは、前記露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素の近傍の一定距離内にある露光画素に対して行うことを特徴とする。このような構成としているので、補正対象画素の近傍の一定距離内にある露光画素に対するオンオフの2値制御のみにより、良好な光量補正制御を行うことが可能となる。
また、本発明のラインヘッドは、前記複数の光源による画像の階調表現は、ライン幅で階調を表現する万線スクリーンの処理であることを特徴とする。このような構成としているので、万線スクリーンの処理においても光量補正を簡略に行なうことができる。
また、本発明のラインヘッドは、前記出力画像を形成する画素密度は、主走査方向と副走査方向で異なることを特徴とする。このような構成としているので、例えば、副走査方向の画素密度を主走査方向の画素密度よりも大きくすることにより、ラインヘッドに設ける光源の数を低減することができる。この場合でも、単位面積あたりの露光画素の数は主走査方向、副走査方向とも同じになるので、光量補正の上で問題は生じない。
また、本発明のラインヘッドは、前記光源は、有機EL素子単一のガラス基板上に形成されてなることを特徴とする。このような構成としているので、発光部の直径を小さくしなくてよいので、発光部の光パワーを大きく取ることができる。このため、発光効率の高くない有機EL材料でも使用可能となる。また、ガラス基板上に1度に多数の画素を高密度かつ高精度に形成できる。
また、本発明のラインヘッドは、前記光源と、前記光源の駆動用薄膜トランジスタ(TFT)回路が、前記ガラス基板上に形成されてなることを特徴とする。この構成によれば、光源の有機EL素子とTFTを同一の工程で作成できるので、製造コストを低減することができる。
本発明の画像形成装置は、像担持体の周囲に帯電手段、前記いずれかのラインヘッド、現像手段、転写手段の各画像形成用ユニットを配した画像形成ステーションを少なくとも2つ以上設け、転写媒体が各ステーションを通過することにより、タンデム方式で画像形成を行うことを特徴とする。この構成によれば、タンデム方式の画像形成装置において、光量補正を簡単に行うことができる。
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、ロータリ現像ユニットと、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のラインヘッドとを備え、前記ロータリ現像ユニットは、複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、前記像担持体と前記ロータリ現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリ現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする。この構成によれば、ロータリ方式の画像形成装置において、光量補正を簡単に行うことができる。
また、本発明の画像形成装置は、中間転写部材を備えたことを特徴とする。このため、中間転写部材を備えた画像形成装置において、光量補正を簡単に行うことができる。
以上のように、本発明のラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置は、各画素毎に光量補正回路を設けることなく、画素毎の光量補正を行うことが可能となる。このため、単純な回路を用いながら濃度むらのない良好な画像を得ることができる。
通常のページプリンタで用いられるラインヘッドは、600dpi、あるいは1200dpiの密度で画素が形成されている。これに対して本発明の実施形態においては、微細な密度で多数の光源を配置して良好な階調制御の実現を図っている。一例として、画素数の密度を2400dpi、あるいは4800dpiとしている。図8は、本発明の基本的技術を模式的に示す説明図である。図8の例では、画素数の密度を2400dpiに設定している。図8(a)において、90は光源の画素、91は、光源から出力される光ビームで形成される光束がレンズアレイを通して像担持体のような被露光面に結像される際のスポット径である。なお、本明細書では、簡単のために被露光面に形成される結像スポットの直径を以下スポット径と略記し、後ほど図11を用いて説明しているように、被露光面での光強度プロファイルのピーク値に対して1/e2の強度となる幅として定義する。また、X方向は主走査方向、Yは副走査方向を示している。この例では、スポット径91は50μm、画素(露光画素)90を形成する光源の大きさは20μmである。
このように、1つの露光画素についてスポット径は大きいが、露光エネルギーは低いので単独では画像を形成できず、数10個の露光画素が露光されて初めて実際の画像として発現する。すなわち、スポット径の大きさは、画素ピッチの数倍で形成される。既に述べたように、スポットの大きさを小さくすることは困難であるし、後で述べるように感光体、トナー及びその現像システムが対応できないと効果も少ない。有機EL素子の場合は、スポット径を小さくするために発光部の面積を小さくすると画像を形成するためのパワーが不足する。あるいは階調画像の表現に用いられる階調スクリーンの密度は100〜300LPIで、網点や万線は単一の露光画素ではなく多数の露光画素で形成されるので、個々の画素の大きさを小さくする必要はない。
そこで、本発明の実施形態においては、図8(b)に示すように、像担持体上で主走査方向、および副走査に多数の露光画素を重ね合わせて露光させている。この例では、主走査方向、および副走査にそれぞれ4個ずつ、4×4=16画素を重ね合わせることにより、出力画像93を形成している。すなわち、前記被露光面に形成される結像スポットが主走査方向、または副走査方向にわずかずつずれて重ね合わせることで画像を形成している。
ここで、出力画像93を形成するための個々の画素90は、出力画像93として得られる画素の大きさとは異なるので、この実施形態においては、個々の画素90を露光画素と定義する。図8(b)の例では、画像濃度は、4×4=16階調で表現されることになる。すなわち、16個の各光源を点灯(オン)、または消灯(オフ)することにより、16階調の階調制御が可能となる。
したがって、ラインヘッド上では、階調制御のための複雑な変調制御用の回路構成は不要となり、発光素子のオンオフ制御だけで階調制御が行うことができる。このため、発光素子のオンオフ制御を行なうためのTFT(光源の駆動用薄膜トランジスタ)などのスイッチング素子を光源と同じガラス基板に搭載すれば足りることになり、ラインヘッドに実装する制御部の構成を簡略にすることができる。
図9は、本発明の実施形態における画素配列の例を示す説明図である。図9(a)は、直径20μmの発光部を2400dpiで配置した例を示している。この例では、スポット径は60μm、主走査方向に多数の露光画素90が設けられている発光素子ライン94が副走査方向に3列配列されている。画素ピッチは、25.4/2400≒10.6μm、である。発光素子ライン94の副走査方向両端の中心線間の間隔は、画素ピッチの約6倍の63.5μmである。このように、スポット径と画素ピッチの比率は60/10.6≒5.7、であり、スポット径は画素ピッチよりも大きく設定されている。
図9(b)は、直径15μmの発光部を4800dpiで配置した例を示している。この例では、スポット径は55μm、発光素子ラインは副走査方向に5列形成されている。この場合における画素ピッチは、25.4/4800≒5.3μm、となる。発光素子ライン94の副走査方向両端の中心線間の間隔は、画素ピッチの約20倍の105.8μmである。この例では、スポット径と画素ピッチの比率は55/5.3≒10.4、となり、図9(a)の例よりもさらにスポット径が画素ピッチよりも大きく設定されている。このように、図9(a)、図9(b)においては、発光素子ラインが副走査方向に3列以上の複数のライン状で、かつ互いに主走査方向の位置が異なるように配列されている。したがって、結像スポットの主走査方向の重ね合わせを容易に行なうことができる。
元の画像の階調は、露光画素の点灯する画素の数として表現される。すなわち個々の露光画素は2値で制御される。例えば従来の600dpiの1画素に対して、2400dpiでは16画素が対応するので16階調、4800dpiでは64画素が対応するので、十分な階調性を持つ。また、露光画素のピッチに対して、スポットサイズは十分に大きいので、階調記録時に露光画素の点灯数が変わることによって形成される画素の形状が変形することは少ない。
次に、本発明の実施形態において、スポット径を画素ピッチよりも大きく設定した場合の階調制御について説明する。図10は、本発明の実施形態における点灯する露光画素を増加していった場合の表面電位分布の変化を示す説明図である。この例では、露光画素密度は2400dpi、スポット径は60μmとしている。図11、図12は、図10の構成の前提となる条件設定を示す特性図である。図11は、感光体(像担持体)上に結像した光源のスポットによるパワー分布を示す特性図である。
感光体上に結像したスポットが図11のようなパワー(強度)の分布を持つときに、ピークの高さを1とすれば、eを自然対数としたときに、1/e2=1/(2.72)2≒0.135となる。すなわち、スポット径60μmは、パワーのピークの13.5%となるプロファイルの幅を示している。
図12は、感光体の徐電特性(PIDC)を示す特性図である。縦軸には感光体の表面電位(V)、横軸には露光エネルギー(μJ/cm2)を設定している。図12において、初期電位V0に相当する感光体の表面電位は、−600Vである。この場合の半減露光量(表面電位がー300V)に対応する露光エネルギーは、0.08μJ/cm2である。
また、露光エネルギーに対してほとんど表面電位が変化しない、すなわち表面電位が飽和している状態は、感光体が全面露光したときのエネルギー(飽和エネルギー)として表される。図12の例では、この飽和エネルギーは、0.3μJ/cm2である。
図10は、図11、図12で説明図したように、1/e2≒0.135のスポット径が60μm、感光体の半減露光量が0.08μJ/cm2で、飽和エネルギーが0.3μJ/cm2である場合の表面電位分布の特性を示している。図10(a)では、単一の露光画素90wを点灯したときの電位分布Ewは、ほぼ円形に形成されている。図10において図の黒丸は、露光画素の中心位置を示している。
図10(b)では、図10(a)で説明した露光画素90wと隣接して、副走査方向にもう1つの露光画素90xを設け、露光画素90wと露光画素90xを同時に点灯した場合の電位分布Exを示している。この場合には、電位分布Exは、ほぼ円形状となっている。ここで、電位分布Exの等高線は、50V間隔に形成されている。
図10(c)では、図10(b)の構成において、露光画素90wの主走査方向に隣接して露光画素90yを設け、露光画素90w、露光画素90x、露光画素90yの3個の露光画素を同時に点灯した場合の電位分布Eyを示している。この場合にも、電位分布Eyは、ほぼ円形状となっている。
図10(d)では、図10(c)の構成において、さらに露光画素90xの主走査方向に隣接してもう1つの露光画素90zを設け、露光画素90w、露光画素90x、露光画素90y、露光画素90zを同時に点灯した場合の電位分布Ezを示している。この場合には、電位分布Ezは、矩形状に配置された各露光画素90w〜90zを囲む、ほぼ円形状で形成されている。
図10で説明したような電位分布の形状となる理由について説明する。本発明の実施形態では、露光される各画素の直径(スポット径)が60μmであるのに対して、画素のピッチがはるかに小さい約10.6μmであり、露光画素の位置をずらして多重露光してもほぼ円形が維持される。他方、従来技術では、画素の直径が20μmであり、本発明の実施形態と比較して小さいので、各画素の重なりが少なく、画素の配置がそのまま電位分布に現れることになる。
図1〜図3は、本発明の実施形態を示す説明図である。図2は、網点スクリーンで階調を表現する場合の、1つの網点を示したものである。網点スクリーンでは、規則的に配列された複数の網点の大きさによって濃度を表現している。図2(a)には点灯する画素の位置を表しており、図2(b)には下記の条件で得られる感光体上の静電潜像の分布Eaを示している。Eaの等高線の間隔は50Vである。
電位分布Eaの計算条件は、図11、図12で説明した特性に対応する。
露光画素のピッチ:2400dpi
露光画素間隔:25.4mm/2400=10.58μm
露光画素が感光体上に結像するスポット直径:60μm
露光する感光体の感度(半減露光量):0.08μJ/cm2
露光画素の光エネルギー:0.3μJ/cm2(全画素点灯時の平均エネルギー)
初期帯電電位:−600V以上
図2(a)では、2400dpiの露光画素32個が点灯して1つの画素(出力画像)93aを形成している。より詳細に図2(a)を参照すると、露光画素d1、d6は4つの画素が副走査方向に並んでおり、d2〜d5は6つの画素が並んでいる。d1〜d6の光量は、一定のばらつきを有している。
図1(a)では、出力画像93bの中ほどにある画素d4の1つを点灯しない状態、すなわち1露光画素を間引いている。光量は、図2(a)の1/32、少ない状態であるので、―3%の光量補正を行ったことになる。また、図1(b)の静電潜像の分布Eaと、図2(b)の静電潜像の分布Ebとを比較すると、Ebのピーク部分(一番小さい等高線)の幅や、分布の裾の右側部分がEaよりも若干狭くなっている。しかしながら、全体的な静電潜像の分布形状は大きく変化していない。なお、図1(a)のXは主走査方向、Yは副走査方向を示している。
図3(a)では、出力画像93cの周辺部にある露光画素d6の1つを点灯しない状態、すなわち1露光画素を間引いている。この場合には、図3(b)の静電潜像の分布Ecを参照すると、図2(b)の静電潜像の分布Ebと電位の分布形状にほとんど差がない。
このように、1つの露光画素の光量の分布が広いことによる多重露光の効果で、間引く露光画素の位置を変えても、露光して得られる静電潜像の分布にはほとんど差がないことがわかる。実際には、d4の画素とd6の画素では光量に差があるので、d4とd6のどちらの1露光画素を間引くかによって、光量の補正値を微調整することができる。1つの露光画素を間引くだけでは補正幅が不足するときは、2つ、3つと間引く露光画素を増やしていけばよい。光量を補正する際の露光画素の間引き、または付加は、主走査方向、副走査方向のいずれの配列の露光画素(光源)でも良い。
図4〜図6は、本発明の異なる実施形態の説明図である。図4(a)は、図2(a)と同じく、網点の一つを取り出したものであるが、出力画像93dは露光画素12個で構成されている。図4(b)は、静電潜像の分布Edを示している。図5(a)は、出力画像93eの中で、d3の1つの露光画素を間引いた状態を示している。図5(b)は、この場合の静電潜像の分布Eeを示している。図5(b)の静電潜像の分布Eeは、図4(b)の静電潜像の分布Edと殆ど差がない。
図6(a)は、出力画像93fの中で、d4の1つの露光画素を間引いた状態を示している。図6(b)は、この場合の静電潜像の分布Efを示している。図6(b)の静電潜像の分布Efも、図4(b)の静電潜像の分布Edと殆ど差がない。また、図5(b)の静電潜像の分布Eeと、図6(b)の静電潜像の分布Efとを対比すると、両者に殆ど差はない。
ここで、露光画素が32個の場合に、異なる位置の1つの露光画素を間引いた図1(a)、図3(a)の静電潜像の分布の差(A)と、露光画素が12個の場合に、異なる位置の1つの露光画素を間引いた図5(a)、図6(a)の静電潜像の分布の差(B)を対比する。この場合には、(A)、(B)ともほとんど差はないが、(B)は(A)よりは差が目立つ傾向にある。すなわち図6(b)の方が、図5(b)より静電潜像の分布が小さめであるので、網点の濃度にも若干の差を生ずる。このような現象を利用して、間引く露光画素の位置を変えることによって、さらに細かな光量補正を行うことも可能である。
図5(a)の例では、12個の露光画素に対して1個を間引いたので、1/12=0.083、すなわち、8.3%減少の光量補正となり、補正幅としては大きすぎることが考えられる。しかしながら、露光画素が12個程度の場合、階調値としては低い、すなわち薄い画像であるのでこの程度の補正幅でも問題ない。また、それが問題になるような場合には、網点スクリーンが多数の網点で構成されていることを利用して、主走査方向に同じ位置で副走査方向に異なる位置にある複数の網点に対して、間引きを行うものと、行わないものを分布させればよい。
図7は、上記の複数の網点に対応する本発明の実施形態を示す説明図である。図7の出力画像93xは、図4〜図6と同様に12の露光画素により形成されている。この例では、間引きを行う網点93h、93jと、間引きを行わない網点93g、93iが交互にならんでいる。したがって、縦に並んでいる網点の平均的な光量は、(1/12)/2=0.042、となり、4.2%の減少となる。
次に、ライン幅で階調を表現する階調(万線)スクリーンの光量補正について説明する。図13は、本発明の実施形態にかかる説明図である。図13の例では、スポット径が60μmであり、図10で説明した例と同じ条件設定としている。図13(a)は、露光画素90r、90sを主走査方向に並置し、副走査方向に露光画素2つ分ずらして斜め方向に配列した例である。この際に、ラインLr、Lsはほぼ露光画素の配列と平行な直線で形成されており、ライン幅で表現される階調特性は良好な特性となっている。
図13(b)は、3個の露光画素90r、90s、90tを主走査方向に並置し、副走査方向に露光画素2つ分ずらして斜め方向に配列した例である。この際に、ラインLp、Ltはほぼ露光画素の配列と平行な直線で形成されており、ライン幅で表現される階調特性は良好な特性となっている。
図13(c)は、3個の露光画素90r、90s、90tを主走査方向に並置し、さらに副走査方向に露光画素2つ分離間した位置に2つの露光画素90u、90vを配列している。この場合の電位分布Euは、楕円形状に形成される。また、ラインLu、Lvは、多少の凹凸がみられるが、実用上殆ど支障がない滑らかな斜めの線で形成されている。このように、本発明の実施形態においては、ラインの幅で階調を表現する階調(万線)スクリーンにおいても、従来例と対比して有用な特性が得られる。
図14、図15は、このような、階調を万線スクリーンで表現する場合の補正方法の説明図である。万線スクリーンは、図14、図15に示すように、斜めのラインの太さで濃度を表現する。このため、露光画素を間引いて光量の補正を行う場合に、網点のような明確な補正の単位がない。そこで、数画素の光量の移動平均を取って、その値が一定になるように露光画素の間引きを行う。
図14において、万線を構成する斜め線の副走査方向の幅はちょうど露光画素4つ分である。なお、この例では副走査方向においてどの場所であっても線の幅は4画素であるが、位置によって幅が異なっていてもよい。図16の特性図は、このような万線の各画素の光量とその移動平均を示したものである。ここでは、移動平均は注目画素の前後7画素を取っている。光量の補正前は、各画素の光量ばらつきは±20%程度あり、移動平均Gaでも±5%程度のばらつきをもっている。
これに対して、例えばNO1、8、10、13、18の露光画素を1つずつ間引くように光量を補正する。この例では、斜め線は幅方向(副走査方向)に4つの画素を持っているので、1つ間引かれた部分は3画素になる。よって、該当画素の光量は25%の減少となる。このような間引きをすることで、光量の移動平均Gbの変化は±2.5%程度まで低減できる。なお、図16のグラフでわかるように、補正後(間引き後)は平均光量が6%程度低下しているので、その分だけラインヘッド全体の光量を上げることが必要となる。
上記のような間引きを実際の露光画素で表したものが図15である。間引く露光画素の副走査方向の位置は4画素のいずれであってもよい。図15の例では、93r〜93zの各露光画素を間引いている。なお、移動平均の区間の大きさは、あまり小さくすると微小な補正ができなくなる。また、移動平均の区間の大きさを大きくし過ぎると、区間内での微小な光量変動が目視で認識できるようになる。人間の裸眼による識別限界は50μm程度と言われているが、これは濃淡のコントラストが大きい場合である。本発明で問題とするような、微小な光量変動に伴う濃度変動の場合は、100〜150μm程度の幅を持たないと認識できない。
したがって、上記のように2400dpiにおいて移動平均を7画素としても、約74μm(画素ピッチ10.6×7=74)であるので、その範囲で多少の光量変動があっても全く認識されない。すなわち、移動平均の光量をある程度均一にできれば、個々の画素のばらつきは多少大きくても問題ない。ラインヘッドの光量を補正するためには、露光エネルギーを2%程度の分解能で制御する必要がある。このため、補正対象の画素(あるいは画素のグループ)に対して、周辺50画素程度の範囲で、点灯画素を1個増減することにより光量の補正が達成できる。このように、本発明の実施形態においては、露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素の近傍の一定距離内にある露光画素に対して行うことができる。
本来の出力画像の外側に、補正用の露光画素を付加すると、全体の露光強度プロファイルへの影響がある。例えば、主走査方向4×副走査方向4の16個の露光画素の中で、1個消灯して15個点灯が最大パワーとしておき、光量を増加させる側に補正する場合には、その消灯させた1個を点灯させるようにしてもよい。あるいは、露光画素の間引きだけを用いるようにすると、補正後にヘッド全体の光量が低下するので、その低下分をラインヘッド全体の光量を増加させることで補うようにしてもよい。
図17は、本発明の実施形態にかかる制御部の概略構成を示すブロック図である。図17において、70はパーソナルコンピュータ(PC)などを用いたホストコンピュータで、画像データを作成し、プリンタの制御部71に設けられているプリンタコントローラ72に送信する。プリンタの制御部71には、プリンタコントローラ72の外に、ラインヘッド制御基板73、ラインヘッドの制御手段74が設けられている。ラインヘッドの制御手段74は、光量メモリ75を有している。
プリンタコントローラ72は、ホストコンピュータ70から送信された画像データに基づいて、各露光画素に対して、デジタルデータである2値データを作成してラインヘッド制御基板73に出力する。ラインヘッド制御基板73には、演算部が設けられている。ラインヘッド制御基板73の当該演算部は、光量メモリ75に蓄積されている画素毎の光量データと、前記プリンタコントローラ72から入力された2値データに基づいて、各露光画素に対する間引きあるいは付加が行われた2値データを作成する。
本発明における露光画素の間引き(または付加)処理は、露光画素のうち点灯しているものの配列、位置に依存するので、ラインヘッドの内部の回路で行うことは難しい。従って、図17のブロック図に示されているように、ラインヘッド外部に設けられた制御基板73か、画像処理を行うプリンタコントローラ72で行うことが望ましい。ラインヘッドには、光量メモリ75に各露光画素の光量のデータが収められているのでその光量データを読み出して、印字時に実際に点灯する露光画素の配列から、適宜露光画素の点灯の間引き(あるいは付加)を行う。
また、階調印字でも高濃度の場合や、文字、線画を印刷する場合には、露光画素の光量の差が濃度の差としては現れない。これは、感光体のもつ飽和特性や目視の特性による。そのような場合には上記に述べたような露光画素の間引き処理や、付加処理を行う必要はない。
以上のように、本発明の実施形態では、2値の露光画素を適宜間引く、または付加することで光量の補正を行っている。しかしながら、各露光画素の配列ピッチに対して光学的な結像スポットの大きさは、はるかに大きく、かつ露光エネルギーも感光体上で画素として現像されるレベルより小さいので、複数の露光画素が多重露光されることで初めて画像として現れる。よって、少数の露光画素を間引くことによる影響も平均化される(あるいは「薄められる」)ので、画像の輪郭形状に対する影響もほとんどなく、単に濃度だけを変化させるにとどまる。
本発明のラインヘッドは、画素数が極めて多いので、画素をいくつかの群に分けて、時分割駆動を行うことも有用である。その場合も上記のように各画素を2値で制御するだけでよいので、回路構成が極めて簡素にできる。
次に、本発明の変形例を説明する。副走査方向の解像度はタイミングだけで制御できるので、主走査方向よりも高くしてもよい。例えば、主走査方向の画素密度は1200dpiとして、副走査方向の画素密度は4800dpiとなるように露光画素の点灯を制御しても良い。このように画素密度を設定すれば、ラインヘッドに設ける光源の数は主走査方向、副走査方向とも画素密度を2400dpiに設定したときに比べて露光画素は半分で足りる。この場合でも、単位面積あたりの露光画素の数は主走査方向、副走査方向とも画素密度が2400dpiのときと同じであるので、既に述べた実施形態と同様の光量補正効果を有する。
本発明の実施形態における補正値は、光量の補正のみならず、ロッドレンズアレイの結像性能の不均一に伴う、画像の濃度むらも含めて補正するように補正値を定めることができる。この場合には、一層の画像品質の改善が見られる。
本発明の実施形態においては、画素ピッチに対して結像スポットサイズが大きく設定されている。このため、画素ピッチに応じた画像の解像度を得ることは困難であるが、露光画素の位置決めの分解能は高いので、画像の輪郭を滑らかにすることができる。
また、本発明の実施形態においては、光源として有機EL素子を用いる。有機EL素子を用いる場合に、本発明では、発光部の直径を小さくしなくてよいので、発光部の光パワーを大きく取ることができる。このため、発光効率の高くない有機EL材料でも使用可能となる。本発明では、通常のラインヘッドに比べて高密度に露光画素を配するので、画素の数は飛躍的に増加する。従来用いられてきたLEDを光源とするラインヘッドに本発明を適用することも可能であるが、多数のLEDが設けられたLEDアレイチップを基板上に位置精度よく実装し、かつ通常より画素数が多いためにチップと基板を接続するボンディングの数も増加するため、製造が難しくなる。
これに対して有機EL素子を光源に用いる場合には、ガラス基板上に1度に多数の画素を高密度かつ高精度に形成できるので本発明の実施形態として最適である。また、本発明では、画素毎の階調制御回路や光量補正回路が必要なく、各画素の点灯/消灯を制御するだけの駆動回路でよいので、回路構成が簡単になり、発光部と同一のガラス基板上に薄膜トランジスタで駆動回路を作ることが容易になる。薄膜トランジスタは、アモルファスシリコン、低温ポリシリコン、高温ポリシリコン、有機トランジスタなど種種のものが利用できる。
上記の例では、本発明の光源(露光画素)として、有機EL素子について説明した。本発明の実施形態においては、それ以外でも、光源(露光画素)として、例えば、LED、蛍光管、各種シャッターアレイなどを適用することが可能である。
本発明の実施形態においては、4つの感光体に4つのラインヘッドで露光し、4色の画像を同時に形成し、1つの無端状中間転写ベルト(中間転写媒体)に転写する、タンデム式カラープリンター(画像形成装置)に用いるラインヘッドを対象としている。図18は、発光素子として有機EL素子を用いたタンデム式画像形成装置の一例を示す縦断側面図である。
この画像形成装置は、同様な構成の4個の有機EL素子アレイ露光ヘッド101K、101C、101M、101Yを、対応する同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)41K、41C、41M、41Yの露光位置にそれぞれ配置したものであり、タンデム方式の画像形成装置として構成されている。
図18に示すように、この画像形成装置は、駆動ローラ51xと従動ローラ52とテンションローラ53が設けられており、テンションローラ53によりテンションを加えて張架されて、図示矢印方向(反時計方向)へ循環駆動される中間転写ベルト(中間転写媒体)50を備えている。この中間転写ベルト50に対して所定間隔で配置された4個の像担持体としての外周面に感光層を有する感光体41K、41C、41M、41Yが配置される。
前記符号の後に付加されたK、C、M、Yはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローを意味し、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の感光体であることを示す。他の部材についても同様である。感光体41K、41C、41M、41Yは、中間転写ベルト50の駆動と同期して図示矢印方向(時計方向)へ回転駆動される。各感光体41(K、C、M、Y)の周囲には、それぞれ感光体41(K、C、M、Y)の外周面を一様に帯電させる帯電手段(コロナ帯電器)42(K、C、M、Y)と、この帯電手段42(K、C、M、Y)により一様に帯電させられた外周面を感光体41(K、C、M、Y)の回転に同期して順次ライン走査する本発明の上記のような有機EL素子アレイ露光ヘッド(ラインヘッド)101(K、C、M、Y)が設けられている。
また、この有機EL素子露光ヘッド101(K、C、M、Y)で形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像装置44(K、C、M、Y)と、この現像装置44(K、C、M、Y)で現像されたトナー像を一次転写対象である中間転写ベルト50に順次転写する転写手段としての一次転写ローラ45(K、C、M、Y)と、転写された後に感光体41(K、C、M、Y)の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置46(K、C、M、Y)とを有している。
ここで、各有機EL素子アレイ露光ヘッド101(K、C、M、Y)は、有機EL素子アレイ露光ヘッド101(K、C、M、Y)のアレイ方向が感光体ドラム41(K、C、M、Y)の母線に沿うように設置される。そして、各有機EL素子アレイ露光ヘッド101(K、C、M、Y)の発光エネルギーピーク波長と、感光体41(K、C、M、Y)の感度ピーク波長とは略一致するように設定されている。
現像装置44(K、C、M、Y)は、例えば、現像剤として非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、現像ローラ表面に付着した現像剤の膜厚を規制ブレードで規制し、その現像ローラを感光体41(K、C、M、Y)に接触あるいは押厚させることにより、感光体41(K、C、M、Y)の電位レベルに応じて現像剤を付着させることによりトナー像として現像するものである。
このような4色の単色トナー像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー像は、一次転写ローラ45(K、C、M、Y)に印加される一次転写バイアスにより中間転写ベルト50上に順次一次転写され、中間転写ベルト50上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写ローラ66において用紙等の記録媒体Pに二次転写され、定着部である定着ローラ対61を通ることで記録媒体P上に定着され、排紙ローラ対62によって、装置上部に形成された排紙トレイ68上へ排出される。
なお、図18中、63は多数枚の記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、64は給紙カセット63から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、65xは二次転写ローラ66の二次転写部への記録媒体Pの供給タイミングを規定するゲートローラ対、66は中間転写ベルト50との間で二次転写部を形成する二次転写手段としての二次転写ローラ、69は二次転写後に中間転写ベルト50の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。
図19は、像書込手段101を拡大して示す概略の斜視図である。図19において、有機EL素子アレイ81は、長尺のハウジング80中に保持されている。長尺のハウジング80の両端に設けた位置決めピン89をケースの対向する位置決め穴に嵌入させると共に、長尺のハウジング80の両端に設けたねじ挿入孔88を通して固定ねじをケースのねじ穴にねじ込んで固定することにより、各像書込手段101が所定位置に固定される。
像書込手段101は、ガラス基板82上に有機EL素子アレイ81の発光素子(有機EL素子)83を載置し、同じガラス基板82上に形成された駆動回路81により駆動される。屈折率分布型ロッドレンズアレイ(SLA)65は結像光学系を構成し、発光素子83の前面に配置される屈折率分布型ロッドレンズ84を俵積みしている。ロッドレンズアレイ85には、前記のような「セルフォックレンズアレイ」(略称SLA、日本板硝子株式会社の商標名)が多用されている。
有機EL素子アレイ81から射出された光ビームは、SLA65により等倍正立像として被走査面に結像する。このように、ガラス基板82上に有機EL素子83を配列しているので、発光素子の光量を損なうことなく像担持体に照射することができる。また、有機EL素子は静的な制御が可能であるので、ラインヘッドの制御系を簡略化できる。本発明においては、図18、図19に示されたようなタンデム方式の画像形成装置において、光量補正を簡略な手段で実現できる。
図20は、異なる画像形成装置の縦断側面図である。図20において、画像形成装置160には主要構成部材として、ロータリ構成の現像装置161、像担持体として機能する感光体ドラム165、有機ELアレイが設けられている像書込手段(ラインヘッド)167、中間転写ベルト169、用紙搬送路174、定着器の加熱ローラ172、給紙トレイ178が設けられている。
現像装置161は、現像ロータリ161aが軸161bを中心として矢視A方向に回転する。現像ロータリ161aの内部は4分割されており、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の像形成ユニットが設けられている。162a〜162dは、前記4色の各像形成ユニットに配置されており、矢視B方向に回転する現像ローラ、163a〜163dは、矢視C方向に回転するトナ−供給ローラである。また、164a〜164dはトナーを所定の厚さに規制する規制ブレードである。
165は、前記のように像担持体として機能する感光体ドラム、166は一次転写部材、168は帯電器、167は像書込手段で有機ELアレイが設けられている。感光体ドラム165は、図示を省略した駆動モータ、例えばステップモータにより現像ローラ162aとは逆方向の矢視D方向に駆動される。中間転写ベルト169は、従動ローラ170bと駆動ローラ170a間に張架されており、駆動ローラ170aが前記感光体ドラム165の駆動モータに連結されて、中間転写ベルトに動力を伝達している。当該駆動モータの駆動により、中間転写ベルト169の駆動ローラ170aは感光体ドラム165とは逆方向の矢視E方向に回動される。
用紙搬送路174には、複数の搬送ローラと排紙ローラ対176などが設けられており、用紙を搬送する。中間転写ベルト169に担持されている片面の画像(トナー像)が、二次転写ローラ171の位置で用紙の片面に転写される。二次転写ローラ171は、クラッチにより中間転写ベルト169に離当接され、クラッチオンで中間転写ベルト169に当接されて用紙に画像が転写される。
上記のようにして画像が転写された用紙は、次に、定着ヒータHを有する定着器で定着処理がなされる。定着器には、加熱ローラ172、加圧ローラ173が設けられている。定着処理後の用紙は、排紙ローラ対176に引き込まれて矢視F方向に進行する。この状態から排紙ローラ対176が逆方向に回転すると、用紙は方向を反転して両面プリント用搬送路175を矢視G方向に進行する。177は電装品ボックス、178は用紙を収納する給紙トレイ、179は給紙トレイ178の出口に設けられているピックアップローラである。用紙搬送路において、搬送ローラを駆動する駆動モータは、例えば低速のブラシレスモータが用いられる。また、中間転写ベルト169は色ずれ補正などが必要となるのでステップモータが用いられている。これらの各モータは、図示を省略している制御手段からの信号により制御される。
図の状態で、イエロー(Y)の静電潜像が感光体ドラム165に形成され、現像ローラ62aに高電圧が印加されることにより、感光体ドラム165にはイエローの画像が形成される。イエローの裏側および表側の画像がすべて中間転写ベルト169に担持されると、現像ロータリ161aが矢視A方向に90度回転する。中間転写ベルト169は1回転して感光体ドラム165の位置に戻る。次にシアン(C)の2面の画像が感光体ドラム165に形成され、この画像が中間転写ベルト169に担持されているイエローの画像に重ねて担持される。以下、同様にして現像ロータリ161の90度回転、中間転写ベルト169への画像担持後の1回転処理が繰り返される。
4色のカラー画像担持には中間転写ベルト169は4回転して、その後に更に回転位置が制御されて二次転写ローラ171の位置で用紙に画像を転写する。給紙トレイ178から給紙された用紙を搬送路174で搬送し、二次転写ローラ171の位置で用紙の片面に前記カラー画像を転写する。片面に画像が転写された用紙は前記のように排紙ローラ対176で反転されて、搬送径路で待機している。その後、用紙は適宜のタイミングで二次転写ローラ171の位置に搬送されて、他面に前記カラー画像が転写される。ハウジング180には、排気ファン181が設けられている。本発明においては、図20に示されたようなロータリ方式の画像形成装置において、光量補正を簡略な手段で実現できる。
以上、本発明のラインヘッドおよびそれを用いた画像形成装置について実施例に基づいて説明したが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態を示す説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの特性図である。 本発明にかかるラインヘッドの特性図である。 本発明にかかるラインヘッドの説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの説明図である。 本発明にかかるラインヘッドの特性図である。 本発明の実施形態を示すブロック図である。 本発明の実施形態を示す画像形成装置の縦断側面図である。 本発明にかかるラインヘッドの斜視図である。 本発明の他の実施形態を示す画像形成装置の縦断側面図である。
符号の説明
1…画像形成装置、6…画像形成ユニット、9…転写ベルトユニット、16…中間転写ベルト、17…クリーニング手段、20…像担持体、21…一次転写部材、22…帯電手段、23…像書込手段(ラインヘッド)、24…現像手段、33…現像ローラ、60…ハウジング(ホルダ)、62…基板、63…画像形成用の発光素子、65…屈折率分布型ロッドレンズアレイ(SLA)、74…ラインヘッドの制御手段、84…屈折率分布型ロッドレンズ、90…露光画素、91…スポット径、93…出力画像、Ea〜Ef…静電潜像の分布

Claims (11)

  1. 複数の光源がライン状に主走査方向に配列されており、画像データに応じて前記各光源が点灯、あるいは消灯の2値の状態で露光を行うラインヘッドにおいて、
    前記各光源が露光面に結像してできる結像スポットの直径が、画素のピッチより大きく設定されており、画像データに応じて点灯する前記光源の露光画素により形成される出力画像の中で、前記露光画素を間引く、あるいは付加することにより、前記各光源から露光される光エネルギーを均一になるように補正することを特徴とするラインヘッド。
  2. 前記露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素に対して副走査方向に配列した複数の露光画素に対して行うことを特徴とする請求項1に記載のラインヘッド。
  3. 前記露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素に対して主走査方向に配列した複数の露光画素に対して行うことを特徴とする請求項1に記載のラインヘッド。
  4. 前記露光画素の間引きあるいは付加は、補正対象画素の近傍の一定距離内にある露光画素に対して行うことを特徴とする請求項1に記載のラインヘッド。
  5. 前記複数の光源による光量補正は、ライン幅で階調を表現する万線スクリーンの処理であることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のラインヘッド。
  6. 前記出力画像を形成する画素密度は、主走査方向と副走査方向で異なることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のラインヘッド。
  7. 前記光源は、有機EL素子を単一のガラス基板上に形成されてなることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のラインヘッド。
  8. 前記光源と、前記光源の駆動用薄膜トランジスタ回路が、前記ガラス基板上に形成されてなることを特徴とする、請求項7に記載のラインヘッド。
  9. 像担持体の周囲に帯電手段と、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のラインヘッドと、現像手段と、転写手段との各画像形成用ユニットを配した画像形成ステーションを少なくとも2つ以上設け、転写媒体が各ステーションを通過することにより、タンデム方式で画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  10. 静電潜像を担持可能に構成された像担持体と、ロータリ現像ユニットと、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のラインヘッドとを備え、前記ロータリ現像ユニットは、複数のトナーカートリッジに収納されたトナーをその表面に担持するとともに、所定の回転方向に回転することによって異なる色のトナーを順次前記像担持体との対向位置に搬送し、前記像担持体と前記ロータリ現像ユニットとの間に現像バイアスを印加して、前記トナーを前記ロータリ現像ユニットから前記像担持体に移動させることで、前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  11. 中間転写部材を備えたことを特徴とする、請求項9または請求項10に記載の画像形成装置。
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