JP2007189802A - 振動波駆動装置及び振動波駆動機器 - Google Patents

振動波駆動装置及び振動波駆動機器 Download PDF

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Abstract

【課題】振動子の機械的性質に影響を及ぼさない構造で振動子を支持することを可能とした振動波駆動装置を提供する。
【解決手段】振動波駆動装置は、弾性体1、圧電素子2、接触部3、回転体4、支持部材6、基台7を備える。振動子は、弾性体1、圧電素子2、接触部3を有し、圧電素子2に対する電圧印加により、偶数次数の面内方向と奇数次数の面外方向の駆動振動又は奇数次数の面内方向と偶数次数の面外方向の駆動振動を形成する。回転体4は、振動子により形成される駆動振動により、振動子に対して相対的に駆動される。接触部3は、振動子と回転体4との間に配設され、回転体4に対して押圧接触される。支持部材6は、振動子と基台7との間に配設され、基台7に対する振動子の位置を決定し、振動子の面内方向及び面外方向に対して共に可撓性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気−機械エネルギ変換素子を駆動源として弾性体に駆動振動を形成する振動子と、振動を外部出力として取り出す回転体とを備える多自由度駆動が可能な振動波駆動装置及び振動波駆動機器に関する。
従来、振動波モータ等の振動波駆動装置は、一般に、駆動振動を形成する振動子と該振動子に押圧接触される回転体とを備え、駆動振動により振動子と回転体とを相対的に移動させるように構成されている。
多自由度の駆動(それぞれ複数の回転軸を中心とした駆動)が可能な振動波モータ等の振動波駆動装置の第1の従来例としては図16(a)に示すものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図16(a)は、第1の従来例に係る多自由度振動波モータの構成を示す図である。
図16(a)において、多自由度振動波モータは、球状の回転体101に多数のリング型振動子M1〜M4を押圧したものである。この種の多自由度振動波モータは、1自由度ごとに1つの振動子が必要であるため、多自由度の駆動振動を可能とするためには複数の振動子が必要となり、小型化には不向きであった。
また、多自由度の駆動が可能な振動波モータ等の振動波駆動装置の第2の従来例としては図16(b)に示すものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図16(b)は、第2の従来例に係る多自由度振動波モータの構成を示す断面図である。
図16(b)において、多自由度振動波モータは、棒状の振動子151に球状の回転体152を押圧し、多自由度の運動を可能としたものである。この種の多自由度振動波モータは、振動子151の形状が棒状体であるため、小型化には不向きであった。
このような観点から、リング型の振動子を有する多自由度の駆動が可能な振動波モータ等の振動波駆動装置の第3の従来例としては図17に示すものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
図17(a)、(b)は、第3の従来例に係る多自由度振動波モータの構成を示す断面図である。
多自由度振動波モータは、圧電素子201及び弾性体202からなる振動子、該振動子に接触部203を介して接触する球状の回転体204を備える。この種の多自由度振動波モータは、面外振動と面内振動(図3参照)の組み合わせにより単一の振動子で3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向の駆動を可能としている。図中、205、206は振動子をそれぞれ基台207、208に支持する支持部材であり、209はレンズ、210は撮像素子、211は発光素子、212は受光素子である。
特開昭62−141978号公報 特開平11−220893号公報 特開2003−116289号公報
しかしながら、上記第3の従来例の多自由度振動波モータでは、図17(a)、(b)に示すように振動子の支持部材205、206が径方向に延出しているため、面内方向の支持剛性が高く、振動子の機械的性質に影響を及ぼす。特に、支持部材の径方向への延出に伴い固有振動の共振周波数や機械的インピーダンスを上げることから、振動波モータの小型化により支持部材の径方向長さを短くした場合は、次のような問題が発生する。即ち、十分な振幅を得られない、或いは、十分な振幅を得るためには大きな電力を必要とする、或いは、支持部材の加工精度のバラツキにより安定した振動子の生産が困難である、といった問題がある。
本発明の目的は、振動子の機械的性質に影響を及ぼさない構造で振動子を支持することを可能とした振動波駆動装置及び振動波駆動機器を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明の振動波駆動装置は、電気−機械エネルギ変換素子を有し、前記電気−機械エネルギ変換素子に対する駆動信号の印加により、偶数次数の面内方向及び奇数次数の面外方向の駆動振動又は奇数次数の面内方向及び偶数次数の面外方向の駆動振動を形成する振動子と、前記振動子により形成される前記駆動振動により、前記振動子に対して相対的に駆動される回転体と、前記振動子と前記回転体との間に配設され、前記回転体に対して押圧状態に接触される接触部と、前記振動子と基台との間に配設され、前記基台に対する前記振動子の位置を決定する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記振動子の面内方向及び面外方向に対して共に可撓性を有することを特徴とする。
本発明によれば、支持部材が振動子の面内方向及び面外方向に対して共に可撓性を有するため、振動子の機械的性質に影響を及ぼさない構造で振動子を支持することが可能となる。これにより、支持部材の加工精度を落とした設計が可能となり、生産性の向上及びコスト削減を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る多自由度の振動波駆動装置の全体構造を示す断面図である。
図1において、振動波駆動装置は、弾性体1、圧電素子2、接触部3、回転体4、加圧付勢部材5、支持部材6、基台7、機能ユニット8、LED9、光学素子10を備えている。図1では、振動波駆動装置を円環形状の弾性体1の中心線を通る平面で切断した縦断面を示している。
弾性体1は、円環形状に構成されると共に、所定の材料(本実施の形態では金属材料)から形成されている。弾性体1の軸方向一方の端面(表面)には、周方向に所定間隔を置いた複数箇所(本実施の形態では4箇所)に突起状の接触部3が配設されている。
圧電素子2は、電気量(電圧)を機械量(振動)に変換する電気−機械エネルギ変換素子であり、弾性体1と同じ外径及び内径を有する円環形状に構成されている。圧電素子2は、接触部3が配設された弾性体1に固着されることにより振動子を構成している。
接触部3は、4つの突起3a、3b、3c、3dから構成されている(図5参照)。接触部3は、バネ性(弾性)を有しており、回転体4の表面を押圧接触する状態に配設されている。接触部3は、前記バネ性により回転体4との接触を滑らかに行うことができる。本実施の形態では、接触部3はフッ素樹脂粉末とその他の添加物を圧縮成形したフッ素樹脂を主成分とする成形体を焼成した焼成体であり、円環形状の材料を弾性体1の端面に接着し、該接着した材料を後加工することで突起を成形したものである。
ここで、振動子は、上記の弾性体1、圧電素子2、接触部3から構成される。振動子は、圧電素子2に交流電圧(駆動信号)が印加されることにより、偶数次数の面内方向及び奇数次数の面外方向の駆動振動、または、奇数次数の面内方向及び偶数次数の面外方向の駆動振動を形成する。
回転体4は、内部に空洞を有する球殻形状に構成されると共に、磁性材料から形成されており、振動子により発生した振動を外部出力として取り出す部材である。回転体4は、球体の一部が弾性体1の内周部に嵌り込むことで、接触部3に押圧接触されている。尚、弾性体1は、磁性材料に限定されるものではなく、磁性材料を一部有する材料から形成してもよい。また、弾性体1は、球殻形状に限定されるものではなく、半球形状或いは球形状に構成してもよい。
加圧付勢部材5は、円環形状の弾性体1の中心線上に配置された永久磁石であり、円柱形状に構成されている。加圧付勢部材5は、上面部が回転体4に対し非接触となる位置で下面部が基台7に接着固定されている。加圧付勢部材5は、磁性体である回転体4との間で磁力を発生している。
ここで、加圧付勢部材5は、厚み方向に磁化された円柱形状の永久磁石として構成されている。そのため、弾性体1、支持部材6、基台7を磁性体により形成してヨークを構成すると、基台7との接着面側の磁極から発生する磁束を反対側の磁極の近くまで誘導し、効率良く回転体4に対する吸引力を増大させることが可能である。
他方、加圧付勢部材5に永久磁石を用いる方法以外では、次のような方法が想定される。静電気により回転体を吸引し支持する方法。電磁石により回転体を吸引し支持する方法。回転体を負圧吸引し支持する方法。回転体をワイヤ牽引し支持する方法。回転体を球面軸受けを介して支持する方法。回転体を両側から複数の振動子により挟持する方法。
支持部材6は、底面部分・周壁部分・周縁部分から構成されるカップ形状に構成されている。支持部材6において、カップ形状部の周縁部分が振動子を構成する弾性体1の内周面に一体的に固着され、カップ形状部の底面部分が基台7に固定部材11を介して取り付けられている。これにより、基台7に取り付けられた加圧付勢部材5と、弾性体1に配設された接触部3との相互位置関係を決定している。換言すれば、基台7に対する振動子の位置を決定している。支持部材6の詳細構造については図2に基づき後述する。
ここで、支持部材6は、振動子の面内方向及び面外方向に対して共に可撓性を有する材料から形成されている。また、支持部材6は、振動子側に対する固定箇所(支点)と基台側に対する固定箇所(支点)とが、図1に示すように振動子の径方向及び軸方向に間隔を有する位置関係に構成されている。
機能ユニット8は、回転体4の内部に収納されている。機能ユニット8は、指向性を有する情報の交換機能を有する情報交換素子である。情報交換素子としては、レンズ、画像センサ、近接センサ、人体感知センサ、赤外線センサ、受信機等の受動的な情報交換素子や、画像表示器、発光体、スピーカ、液体吐出素子等の能動的な情報交換素子が含まれる。
また、振動波駆動装置は、回転体4の位置検出手段としてLED9及び光学素子10を備えている。LED9は、回転体4の表面に向けて発光する。光学素子10は、LED9の発光に伴う回転体4からの反射光を受光する。振動波駆動装置の制御部(不図示)は、光学素子10の出力に基づき、回転体4の表面からの反射光の連続画像の変化を検出し信号処理することで、回転体4の移動方向、移動量を算出する。
尚、回転体4の位置検出手段としては、回転体4に加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ等を搭載し、これら複数種のセンサを複合化した多軸位置検出システム(不図示)を構成してもよい。
次に、振動波駆動装置の振動子により励振される面外曲げ振動及び面内曲げ振動と駆動原理について説明する。
図3(a)は、奇数次数である面外曲げ振動を示す斜視図、図3(b)は、偶数次数である面内曲げ振動を示す斜視図である。
図3(a)、(b)において、上記図1に示した振動子を構成する圧電素子2に交流電圧を印加すると、圧電素子2は周方向に伸縮するため、振動子全体としては曲げ変形を行う。また、圧電素子2に印加する交流電圧の周波数を振動子の固有振動数と一致させることで、図3(a)に示す奇数次数である面外方向の曲げ振動または図3(b)に示す偶数次数である面内方向の曲げ振動の変位が拡大する。
図3(a)、(b)から分かるように、振動子を構成する圧電素子2の表面粒子は、面内曲げ振動の腹部ではリング面内の径方向に変位し、面外曲げ振動ではリング面外方向に変位する。ここで、面内曲げ振動と面外曲げ振動の両方の固有振動数を略一致させておけば、同一周波数で面内曲げ振動と面外曲げ振動を同時に発生させることができる。この結果、振動子を構成する弾性体1に配設された接触部3に楕円運動が発生すれば、上記図1に示したように、接触部3から押圧状態に接触された回転体4を摩擦駆動することができる。
図4(a)は、振動子に発生させる振動次数(波数)及びその位置位相(空間的位相)を示す模式図、図4(b)は、面外振動の空間的位相差を90度ずらした状態を示す模式図である。図5(a)は、振動子のX軸回りの送り運動を示す斜視図、図5(b)は、振動子のY軸回りの送り運動を示す斜視図、図6は、振動子のZ軸回りの送り運動を示す斜視図である。
図4乃至図6において、図4に示すように、振動子(圧電素子2)を模式的に図示した外側及び内側の円環の中心から放射状に延びる実線及び破線で表した直線部(実線部及び破線部)は、振動の腹を示している。実線部と破線部で振動位相は逆となる。外側の円環は、面外曲げ振動について示したものであり、波数3である。また、内側の円環は、面内振動について示したものであり、波数2である。
回転体4に接触する接触部3を構成する突起3a〜3dは、図4に示す位置に4箇所存在する。尚、突起3a〜3dは模式的に円形で示している。突起3a〜3dは、面内振動の腹位置に存在するが、突起3a、3cにおける面内振動と突起3b、3dにおける面内振動とは、逆位相である。また、図4(a)にて面外振動との位相関係について見ると、突起3aと突起3cは振動の腹であるが、位相は逆である。一方、突起3bと突起3dは面外振動の節となり、面外変位を発生しない。
従って、面内振動変位と面外振動変位との間に略90度の時間位相差を与えれば、図5(a)に示すように、突起3aと突起3cではX軸回りの円運動または楕円運動を行う。面内振動変位と面外振動変位との間が略−90度の時間位相差とすれば、突起3aと突起3cでは逆向きの円運動または楕円運動を行う。一方、突起3bと突起3dにおいては面外変位がないため、面内振動による軸に対して略垂直な方向への直線運動を行うのみである。
以上より、振動子を構成する弾性体1上の接触部3に押圧接触される回転体4は、X軸回りに回転し、面外振動と面内振動の時間位相差を切り替えれば、回転体4の回転方向を反転させることができる。
一方、面外振動の空間的位相差を90度ずらすと、即ち、図4(b)に示す位置位相の面外振動を発生させると、図5(b)に示すように、突起3b、3dにおいてY軸(面内X軸に直交する軸)回りの円運動または楕円運動を発生する。一方、突起3a、3cは軸に対して略垂直な方向への直線運動を行う。従って、突起3a、3b、3c、3dに押圧された回転体4はY軸回りに回転する。
更に、X軸駆動及びY軸駆動に用いている空間的に90度の位相差をもった2つの面外振動を、90度の時間的位相差を与えて励振すれば、図6に示すように、突起には振動子の周方向に沿った同じ向きの楕円運動を生ずる。これにより、振動子を構成する弾性体1の上面内周側の接触部3に接触した球殻形状の回転体4を、振動子の中心軸回り、即ちZ軸回りに摩擦駆動することができる。
以上より、振動波駆動装置においては回転体4を3軸(X軸、Y軸、Z軸)回りに駆動することが可能となる。
尚、本実施の形態では、面内振動及び面外振動の例として曲げ振動モードを例に挙げているが、これに限定されるものではない。面内振動としては、面内方向への変位を伴う振動として他に、伸縮振動、ねじり振動などを利用することもできる。また、面外振動としては、面外方向への変位を伴う振動として他に、ねじり振動などを利用することもできる。
図2は、本実施の形態に係る振動波駆動装置のステータ部の構成を示す断面図である。
図2において、振動波駆動装置のステータ部を円環形状の弾性体1の中心線を通る平面で切断した縦断面を示している。弾性体1、圧電素子2、接触部3から構成される振動子が、底面部分・周壁部分・周縁部分から構成されるカップ形状の支持部材6を介して基台7に設置される。振動子、支持部材6、基台7からステータ部が構成される。
支持部材6におけるカップ形状部を構成する周壁部分は、弾性体1の中心軸に対して所定角度(本実施の形態では約40度)を成して底面部分から延出されている。また、支持部材6におけるカップ形状部を構成する周縁部分は、弾性体1の内周部に接着剤により固着されている。また、支持部材6におけるカップ形状部を構成する底面部分は、樹脂層を介して基台7に固定されている。
弾性体1に対する支持部材6の周縁部分の固着位置は、支持部材6の構造が面外振動に影響を及ぼさない位置、つまり振動子が励振する面外振動の中立面近傍に略一致している。また、弾性体1の内周部に支持部材6を固着(接合)することにより、弾性体の外周部を支持部材で支持する場合の装置全体の大径化(容積拡大)を防止し、小型化を可能としている。更に、弾性体1の内周部に図示のような径方向の段差を設け、弾性体1と支持部材6を接合する構造とすることにより、前記段差を基準とした弾性体1と支持部材6の容易な位置決めによる固着を可能としている。
一方、支持部材6の構造による面内振動への影響は、振動子の面内振動モードの共振周波数によって評価することができる。即ち、支持部材の質量が小さく且つ面内振動モードの共振周波数が支持部材の有無によって変化しない構造が、面内振動への影響の少ない理想的な設計と言うことができる。
そこで、本実施の形態では、従来は振動子の面内方向に延出していた支持部材6を弾性体1の中心軸に対して約40度の角度を成して数10μmの厚さで延出させ、カップ形状部の径方向の長さ寸法を管理する。これにより、上記面内振動への影響の大きさを操作できる構造としている。
次に、発明者が行った有限要素法による固有値(面内振動モードの共振周波数)の解析結果について説明する。
図7は、有限要素法による固有値解析結果を示す図である。
図7において、横軸は、支持部材(支持板)6のカップ形状部の径方向の長さを示す。縦軸は、支持部材が無い(図7では「支持板レス」と図示する)振動子モデルを基準としたときの支持部材接合振動子モデルにおける面内振動モードの共振周波数のシフト量をパーセンテージで示したものである。これによると、支持部材6のカップ形状部の径方向の長さを延ばすと、面内振動モードの共振周波数のシフト量の変化は急峻に下がり、0%に漸近することが分かる。
上述した固有値解析結果より、面内振動モードの共振周波数の支持部材有無によるシフト量を所定%(本実施の形態では3%)以下に抑制している。また、このとき、支持部材6の径方向の長さに対する感度が鈍感な領域(図7の特性曲線における横軸に漸近した領域)で設計値(矢印で示す値)が決定されている。勿論、支持部材6の厚さに関しても同様の考えで設計されている。
一方、円環形状の弾性体1の製造方法としては、丸棒からの削り出し或いは粉末成型から焼結といった手法を採る。支持部材6を弾性体1と一体化する場合、削り出しでは高価になり、また焼結では支持部材6が薄いためクラックが入りやすいといった問題が生じる。そのため、支持部材6は弾性体1とは別部品として加工し、支持部材6と弾性体1を接合した方が安定した生産が可能である。本実施の形態では、支持部材6の材質はステンレスであり、プレス加工によりカップ形状を成形している。
図8は、変形例に係る多自由度の振動波駆動装置のステータ部の構成を示す断面図である。
図8において、振動波駆動装置のステータ部を円環形状の弾性体1の中心線を通る平面で切断した縦断面を示している。弾性体1、圧電素子12、接触部3から構成される振動子が、接触部3が固着されている面と反対側の面(以下底面)において、扁平なカップ形状の支持部材16を介して基台7に設置される。振動子、支持部材16、基台7からステータ部が構成される。
電気−機械エネルギ変換素子としての圧電素子12が、弾性体1の底面及び内周面の2箇所に分割配置されている。即ち、圧電素子12は、底面圧電素子部12a、内周面圧電素子部12bから構成されている。底面圧電素子部12aは面外方向の振動励振用、内周面圧電素子部12bは面内方向の振動励振用となる。圧電素子12を分割する理由は、面内振動発生時の振動子の歪分布を考慮したためであり、面内振動の励振に寄与する内周面圧電素子部12bを歪の大きい位置に配置することで高効率化を図っている。
扁平なカップ形状の支持部材16は、弾性体1の中心軸に対して直交する面内に拡張された面外方向支持部16a(カップ形状部の底面部分)と、軸方向に延出された面内方向支持部16b(カップ形状部の周壁部分)に区分されている。支持部材16は、カップ形状部の周縁部分で弾性体1に対し接着剤により固着され、カップ形状部の底面部分の中央部は樹脂層を介して基台7に固定される。
弾性体1に対する支持部材16の周縁部分の固着位置は、支持部材16の構造が面外振動に影響を及ぼさない位置、つまり振動子が励振する面内振動の中立面近傍に略一致している。また、振動子における内周側のスペース(空間部)に支持部材16が占有する領域を設けないことで、本実施の形態よりも小型化に有利な構成となっている。
以上説明したように、本実施の形態によれば、支持部材が振動子の面内方向及び面外方向に対して共に可撓性を有するため、振動子の機械的性質に影響を及ぼさない構造で振動子を支持することが可能となる。これにより、支持部材の加工精度を落とした設計が可能となり、生産性の向上及びコスト削減を図ることが可能となる。
また、支持部材を振動子の内周側に配置した構造を有すると共に、上記のことから支持部材の設計の自由度が上がるため、振動波駆動装置において支持部材が径方向に占めるスペースを削減でき、振動波駆動装置の小型化を図ることが可能となる。
また、支持部材による機械的インピーダンスの上昇を抑制できるため、振動波駆動装置における駆動の高効率化を図ることが可能となる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、振動波駆動装置のステータ部が図15に示す構成を有する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
図15は、本実施の形態に係る多自由度の振動波駆動装置のステータ部の構成を示す斜視図である。
図15において、弾性体1、圧電素子2、接触部3から構成される振動子が、支持部材26を介して基台7に設置されている状態を示している。振動子、支持部材26、基台7からステータ部が構成される。
支持部材26は、面外方向支持部26aと面内方向支持部26bに区分されている。面外方向支持部26aは、円環形状に構成されており、振動子の内周部に固着されている。面内方向支持部26bは、円筒形状部材を複数箇所で肉抜きした構造を有し、面外方向支持部26aの下面部に連接され且つ垂直方向に延出する複数本(本実施の形態では4本)の支柱として構成されており、基台7に固定されている。
図9は、振動波駆動装置の圧電素子2の電極パターンを示す図である。
図9において、圧電素子2の電極パターンのうち、外周側の電極パターンは面外3次振動励振用の駆動相であるA相電極、B相電極のパターンであり、電極a1〜a6、電極b1〜b6は面外振動の1/4波長の長さである。一方、内周側の電極パターンは面内振動励振用の駆動相であるC相電極のパターンであり、電極c1〜c4は面内振動の半波長の長さである。
圧電素子2に対する分極処理の方向は、図中のプラス(+)、マイナス(−)で示しており、振動波駆動装置の駆動時には、プラス(+)とマイナス(−)でそれぞれ同一方向の交流電界が印加される。従って、A相とB相は空間的に90度の空間的位相差を有している。また、A相とC相は電極a3、a6の位置で振動の腹が一致し、B相とC相は電極b1、b4の位置で振動の腹が一致している。
尚、本実施の形態では、面外振動励振用の電極を圧電素子2の外周側に設け、面内振動励振用の電極を圧電素子2の内周側に設ける構成を例に挙げているが、これに限定されるものではない。面外振動励振用の電極を圧電素子2の内周側に設け、面内振動励振用の電極を圧電素子2の外周側に設ける構成としてもよい。
また、1枚の圧電素子に面外振動励振用及び面内振動励振用の電極を形成せず、圧電素子を多層構造化して、各層の圧電素子を面外振動励振用と面内振動励振用に分けてもよい。更には、各層の圧電素子を第1〜第nの面外振動励振用、第1〜第nの面内振動励振用に分けてもよい。
また、弾性体の底面に配置した圧電素子による面内振動は、面外振動に比べて小変位となりやすいので、面内振動励振用の圧電素子は、面外振動励振用の圧電素子の面積に比べて大きい面積とするか、または層数を多くしてもよい。勿論、上述した図8の例のように圧電素子を複数に分割して、より効率的な配置にしてもよい。
次に、振動波駆動装置の基本的な駆動パターンについて、振動波駆動装置の回転軸と各駆動相の位相関係を整理し図10に示す。振動子上の接触部3による回転体に対する保持トルクを開放する定在波クラッチ駆動も図10に付記する。
図10は、振動波駆動装置の回転軸と各駆動相の位相関係を示す図である。図11は、θ軸及びφ軸を示す図である。
図10及び図11において、図10に示すように、振動波駆動装置の回転軸と各駆動相(面外振動A相、面外振動B相、面内振動C相)の位相関係を表している。回転軸は、X軸、Y軸、Z軸の他にθ軸を設定している。θ軸は、XY平面上において原点を通りX軸と角度θを成す座標軸と定義し、駆動相の位相関係の違いからθの大きさによって2つの領域に区分けしている。尚、接触部3を構成する4つの突起3a、3b、3c、3d(図12参照)は、X軸、Y軸上に存在し、圧電素子2の電極パターンと3軸(X軸、Y軸、Z軸)及びθ軸との位置関係は図9に従うものとする。
更に、振動子の特徴的な駆動パターンとしてφ軸の駆動パターンを設定している。φ軸は、図11に示すように回転体の中心を含むXY平面と回転体の中心で交わる軸と定義し、3相(A相、B相、C相)の位相関係から任意に角度φの大きさを制御することができる。また、振動子上の接触部3による回転体に対する保持力を下げる脱力メカニズムとして、定在波クラッチ駆動(定在波により回転体を浮上させることで振動子上の接触部3による回転体に対する保持力を下げる駆動)を設定している。
振動波駆動装置の回転体における3軸回りの駆動方法については、先に説明した通りである。2つの駆動相に励振することにより回転体が駆動され、振動子を構成する圧電素子2に印加する交流電圧の振幅及び駆動周波数により回転体の回転数を制御することが可能である。X軸、Y軸を回転軸とする駆動においては、接触部3における180度の位相差で対向する位置の突起が同一方向の駆動力を発生し、残り2つの突起は直線運動による滑り機能を果たす。これにより、回転体と接触部3との間の摺動損失の低減が図られている。
θ軸を回転軸とする駆動においては、3つの駆動相に励振することにより回転体が駆動される。接触部3における180度の位相差で対向する2つの突起を一組の突起対とすると、X軸上及びY軸上に2つの突起対が形成される。各突起対がX軸及びY軸方向の駆動力を発生することにより、θ軸駆動が行われる。
次に、振動波駆動装置の回転体のθ軸駆動原理について詳細に説明する。
図12(a)は、A相・B相・C相を用いたθ軸駆動時の振動子に発生させる振動次数及びその位置位相を示す模式図、図12(b)は、θ軸駆動時の振動子の送り運動を示す斜視図である。
図12(a)、(b)において、3軸(X軸、Y軸、Z軸)の方向は図9に対応している。図12(a)に示すように、X軸上及びY軸上に配置された接触部3を構成する突起3a〜3dは、面内振動の腹の位置と一致し、面外振動は図4(a)の位置位相からZ軸回りにずらした位置で発生される。このとき、各突起3a〜3dは腹と節の間に位置し、突起3a、3b及び突起3c、3dはそれぞれ同位相で面外方向に振動し、突起3aと突起3cは逆位相の面外振動を発生する。
従って、図12(b)に示すように、面内振動変位と面外振動変位の間に略90度の時間位相差を与えれば、突起3aと突起3cにおいてはX軸回りの円運動または楕円運動を行う。また、突起3bと突起3dにおいてはY軸回りの円運動または楕円運動を行う。これにより、X軸回りの駆動力とY軸回りの駆動力が交互に回転体に伝達される。駆動力を発生する振動振幅は、回転体の半径Rに対し十分小さいため、高周波でX軸及びY軸駆動を繰り返すことでθ軸駆動が可能である。
面外振動の定在波の位置位相をずらす手法としては、面外振動のA相(電極a1〜a6)とB相(電極b1〜b6)を同位相または逆位相とすることで励振させる。これにより、面外振動の定在波の位置位相を、個別の振幅を有するA相定在波及びB相定在波の重ね合わせにより、片相(A相またはB相)のみによる定在波とは異なる位置位相にずらすことができる。このとき、A相とB相の振幅が同じであれば、面外振動の位置位相はZ軸回りに1/8波長分ずれ、角度θは45度或いは135度となる。
また、A相とB相の振幅比を変えることにより、角度θを任意の大きさに設定することが可能である。従来技術の圧電素子における1/2波長の長さを有する電極パターンでは、円環形状の弾性体内で波長にむらが生じ角度θを精度よく設定することができなかった。これに対し、本実施の形態では、圧電素子2における面外振動励振用の電極パターンの長さを1/4波長としている。
以上より、振動波駆動装置の回転体のθ軸回りの駆動が可能となる。
更に、本実施の形態の振動子を用いると、回転体の中心を含むXY平面と回転体の中心で交わるφ軸を回転軸とする回転体の駆動が可能である。φ軸を回転軸とする回転体の駆動は、3つの駆動相に励振することにより行う。Z軸回りの駆動力とX軸方向或いはY軸方向の駆動力を発生することにより、φ軸駆動が行われる。
次に、振動波駆動装置の回転体のφ軸駆動原理について詳細に説明する。
図13は、φ軸駆動時の振動子の送り運動を示す斜視図である。
まず、上記図5(a)に示すように、面内振動変位と面外振動変位の間に略90度の時間位相差を与えれば、接触部3を構成する突起3aと突起3cでは、X軸回りの円運動または楕円運動を行う。接触部3を構成する突起3b、3dにおいては、面外変位がないため、面内振動による軸に対して略垂直な方向への直線運動を行いX軸駆動される。
このとき、X軸駆動に用いている面外振動に対して第二の面外振動に略90度の時間位相差を与え励振すると、振動子に進行波が形成される。これに伴い、4つの突起3a〜3dは周方向の送り運動を開始し、図13に示すようなX軸駆動力とZ軸駆動力を合成した円運動または楕円運動を行う。突起3b、3dは、第二の面外振動と面内振動が同位相或いは逆位相になるため、XZ平面上に軌跡を投影すると、第二の面外振動と面内振動の振動方向ベクトルを足し合わせた方向への直線運動を行うのみであり、Y軸回りの駆動力を発生しない。
以上より、振動波駆動装置の回転体のφ軸回りの駆動が可能となる。
ここまで述べてきたように、振動波駆動装置において駆動相の選択と駆動相間の位相関係を決定することにより、X軸、Y軸、Z軸、θ軸、φ軸の各軸回りに回転体を任意に駆動することが可能である。
振動波駆動装置の制御部(不図示)は、回転体の現在位置を常時検出する位置検出センサ(図1のLED9及び光学素子10参照)から得られる位置データから、回転体が目標位置まで到達するための回転軸を算出し、回転体の駆動パターンを選択する。そして、選択された駆動パターンがX軸・Y軸・Z軸駆動のときは、駆動周波数、駆動電圧、駆動に用いる2相の位相関係を操作することにより駆動時の回転数を制御することができる。また、選択された駆動パターンがθ軸・φ軸駆動のときは、駆動周波数、駆動電圧により駆動時の回転数を制御することができる。
次に、回転体に押圧接触する接触部3を構成する突起の数についても触れておく。
接触部3の4つの突起3a、3b、3c、3dで回転体を支持する場合、回転体に対する突起の接触面が加工精度のバラツキなどによって同一平面から外れた位置にあると、1つの突起で回転体が浮き上がり非接触状態になってしまう。これを回避するためには、突起にバネ性をもたせ回転体の浮き上がりにバネを追従させればよい。しかし、長時間の連続駆動などにより突起の磨耗量が増大してくると、バランスの良い接触面の面圧分布が崩れ、安定した接触が得られなくなる。そのため、回転体を3つの突起で支持する3点支持が、常に安定した接触が得られるため有効である。
図14(a)は、回転体3点支持駆動時の振動子に発生させる振動次数及びその位置位相を示す模式図、図14(b)は、回転体3点支持駆動時の振動子の送り運動を示す斜視図である。
図14(a)、(b)において、接触部3を3つの突起3a、3d、3eから構成し、回転体を3つの突起3a、3d、3eで3点支持することで駆動する場合を想定する。即ち、図14(a)に示すように、X軸上及びY軸上に配置された突起3a、3dは、振動子(圧電素子2)による面内振動の腹の位置と一致し、X軸に対し角度45度の位置に設けられた突起3eは、面内振動の節の位置と一致している。
従って、突起3a、3dは、先に述べてきた通り独立してX軸及びY軸方向の駆動力を発生することができる。X軸回りの駆動においては、図14(b)に示すように、突起3aがX軸回りの円運動または楕円運動を行う。突起3dは面外変位がないため面内振動による直線運動のみを行い、突起3eは面内振動がないため面外振動による直線運動のみを行う。尚、回転体3点支持のときは、θ軸回りの駆動において角度θの範囲が狭められ、角度θの範囲は0<θ<90に限定される。
ここまで説明してきたように、面外3次振動モードと面内2次振動モードの組み合せによる振動波駆動装置における駆動パターンでは、面内振動であるC相は定在波としてのみの使用となる。従って、上記図15に示したように、支持部材26の面内方向支持部26bを、円筒形状部材を複数箇所で肉抜き(面内振動の山に相当する領域を肉抜き)した構造とする。即ち、略90度間隔で存在する面内振動方向の定在波の節位置に設けられた4箇所の支柱である面内方向支持部26bにより、振動子を支持する。これにより、C相の面内振動の振幅を効率良く得ることができる。
尚、本実施の形態は、面内方向支持部26bにより振動子の面内振動方向の定在波の節位置を支持する構成に限定されるものではない。面外方向支持部26aにより振動子の面外振動方向の定在波の節位置を支持する構成としてもよい。この場合は、面外方向支持部26aを周方向に沿った複数箇所で肉抜きした切り欠きを有する円環形状に構成し、面内方向支持部26bを面外方向支持部26aに連接した円筒形状に構成すればよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、振動子の機械的性質に影響を及ぼさない構造で振動子を支持でき、生産性の向上及びコスト削減を図ることが可能となる。また、振動波駆動装置の小型化及び駆動の高効率化を図ることが可能となる。
[他の実施の形態]
上記第1及び第2の実施の形態では、振動波駆動装置単体について説明したが、本発明は、振動波駆動装置を駆動源として備え、振動子と回転体との相対移動により得られる駆動力により被駆動体を駆動する振動波駆動機器にも適用することができる。例えば、撮像装置におけるレンズの駆動など、各種技術分野に適用することができる。
上記第1及び第2の実施の形態では、接触部を構成する突起の数を4個或いは3個とした場合を例に挙げたが、接触部を構成する突起の数は特定の個数に限定されるものではない。接触部を構成する突起の数は本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意の個数とすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る多自由度の振動波駆動装置の全体構造を示す断面図である。 振動波駆動装置のステータ部の構成を示す断面図である。 (a)は、奇数次数である面外曲げ振動を示す斜視図、(b)は、偶数次数である面内曲げ振動を示す斜視図である。 (a)は、振動子に発生させる振動次数及びその位置位相を示す模式図、(b)は、面外振動の空間的位相差を90度ずらした状態を示す模式図である。 (a)は、振動子のX軸回りの送り運動を示す斜視図、(b)は、振動子のY軸回りの送り運動を示す斜視図である。 振動子のZ軸回りの送り運動を示す斜視図である。 有限要素法による固有値解析結果を示す図である。 変形例に係る振動波駆動装置のステータ部の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る多自由度の振動波駆動装置の圧電素子の電極パターンを示す図である。 振動波駆動装置の回転軸と各駆動相の位相関係を示す図である。 θ軸及びφ軸を示す図である。 (a)は、A相・B相・C相を用いたθ軸駆動時の振動子に発生させる振動次数及びその位置位相を示す模式図、(b)は、θ軸駆動時の振動子の送り運動を示す斜視図である。 φ軸駆動時の振動子の送り運動を示す斜視図である。 (a)は、回転体3点支持駆動時の振動子に発生させる振動次数及びその位置位相を示す模式図、(b)は、回転体3点支持駆動時の振動子の送り運動を示す斜視図である。 振動波駆動装置のステータ部の構成を示す斜視図である。 (a)は、第1の従来例に係る多自由度振動波モータの構成を示す図、(b)は、第2の従来例に係る多自由度振動波モータの構成を示す断面図である。 (a)、(bは、第3の従来例に係る多自由度振動波モータの構成を示す断面図である。
符号の説明
1 弾性体(振動子)
2 圧電素子(電気−機械エネルギ変換素子、振動子)
3 接触部
4 回転体
6 支持部材
7 基台
12 圧電素子(電気−機械エネルギ変換素子、振動子)
12a 底面圧電素子部
12b 内周面圧電素子部
16 支持部材
16a 面外方向支持部
16b 面内方向支持部
26 支持部材
26a 面外方向支持部
26b 面内方向支持部

Claims (9)

  1. 電気−機械エネルギ変換素子を有し、前記電気−機械エネルギ変換素子に対する駆動信号の印加により、偶数次数の面内方向及び奇数次数の面外方向の駆動振動又は奇数次数の面内方向及び偶数次数の面外方向の駆動振動を形成する振動子と、
    前記振動子により形成される前記駆動振動により、前記振動子に対して相対的に駆動される回転体と、
    前記振動子と前記回転体との間に配設され、前記回転体に対して押圧状態に接触される接触部と、
    前記振動子と基台との間に配設され、前記基台に対する前記振動子の位置を決定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記振動子の面内方向及び面外方向に対して共に可撓性を有することを特徴とする振動波駆動装置。
  2. 前記支持部材は、前記振動子側に対する固定箇所と前記基台側に対する固定箇所とが、前記振動子の径方向及び軸方向に間隔を有する位置関係に構成されていることを特徴とする請求項1記載の振動波駆動装置。
  3. 前記振動子は、円環形状に構成されており、
    前記支持部材は、前記振動子の内周部に固定されることを特徴とする請求項1記載の振動波駆動装置。
  4. 前記振動子は、内周側に径方向の段差を有し、
    前記支持部材は、前記振動子の前記段差を基準として前記振動子の内周部に固定されることを特徴とする請求項1又は3記載の振動波駆動装置。
  5. 前記支持部材は、前記振動子に固定される面内方向支持部と、前記面内方向支持部に連接されると共に前記基台に固定される面外方向支持部とに区分されていることを特徴とする請求項1記載の振動波駆動装置。
  6. 前記支持部材は、前記振動子に固定される面外方向支持部と、前記面外方向支持部に連接されると共に前記基台に固定される面内方向支持部とに区分されており、
    前記面外方向支持部又は前記面内方向支持部の何れか一方により、前記振動子の面外振動方向又は面内振動方向の定在波の節位置を支持することを特徴とする請求項1記載の振動波駆動装置。
  7. 前記振動子を構成する前記電気−機械エネルギ変換素子は、面内方向の駆動振動用と、面外方向の駆動振動用とに分割された圧電素子であることを特徴とする請求項1記載の振動波駆動装置。
  8. 前記回転体の形状は、球殻形状、球形状、半球形状を含む群から選択され、
    前記接触部は、前記振動子における前記回転体に対向する側の周方向に沿って配設された複数の突起により前記回転体を支持することを特徴とする請求項1又は3記載の振動波駆動装置。
  9. 前記請求項1乃至8の何れかに記載の振動波駆動装置を備え、前記振動子と前記回転体との相対移動により得られる駆動力により被駆動体を駆動することを特徴とする振動波駆動機器。
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