JP2007188864A - 非水電解質二次電池用負極とそれを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極とそれを用いた非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくともリチウムイオンの充放電が可能で放電状態における体積Bに対する充電状態における体積Aの比A/Bが、1.2以上である活物質核を用いた負極全体のインピーダンス増大を抑制して、優れたサイクル特性を有する負極およびこれを用いた電池を提供する。
【解決手段】本発明の非水電解質二次電池用負極は、少なくともリチウムイオンの吸蔵放出が可能な活物質核11とカーボンナノファイバ12と触媒元素13とからなる複合負極活物質を含む合剤層を有する。カーボンナノファイバ12は弾性を有し、活物質核11の表面に付着されている。触媒元素13は銅、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデンおよびマンガンよりなる群から選択された少なくとも1種であり、カーボンナノファイバ12の成長を促進する。そして、活物質核11間にはカーボンナノファイバ12が介在している。
【選択図】図3

Description

本発明は、充放電に伴う膨張収縮の大きい材料を活物質として用いた複合負極活物質を負極に用いた非水電解質二次電池用負極とそれを用いた非水電解質二次電池に関する。
電子機器のポータブル化、コードレス化が進むにつれて、小型・軽量で、かつ高エネルギー密度を有する非水電解質二次電池への期待は高まりつつある。現在、黒鉛などの炭素材料が非水電解質二次電池の負極活物質として実用化されている。しかしながら、その理論容量密度は372mAh/gである。そこで、さらに非水電解質二次電池を高エネルギー密度化するために、リチウムと合金化するケイ素(Si)、スズ(Sn)、ゲルマニウム(Ge)やこれらの酸化物および合金などが検討されている。これらの負極活物質材料の理論容量密度は、炭素材料に比べて大きい。
しかしながら、通常非水電解質二次電池の負極活物質として用いられる炭素材料では、放電状態における体積に対する充電状態における体積の比が1.1以下であるのに対し、これらの材料では1.2以上の大きな体積変化が起こる。この大きな体積変化により活物質粒子は微紛化し、その結果、活物質粒子間の導電性が低下する。そのため、十分な充放電サイクル特性(以下、「サイクル特性」という)が得られていない。
そこで充放電サイクルによる体積変化を抑制して粒子の粉砕や微紛化を低減するために、高容量材料を含む複合体粒子の表面を炭素材料で被覆することが提案されている(例えば、特許文献1)。またリチウム合金を形成しうる金属または半金属を含む活物質粒子を活物質核に、複数の炭素繊維を結合させて複合粒子化させることが提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2002−216751号公報 特開2004−349056号公報
通常、高容量材料を粒子状で用いる場合、これを副材料(結着剤や導電剤など)と混合した後で集電体に塗布して合剤層を形成する方法が採られる。この合剤層には非水電解質の浸入する空孔が存在する。しかしながら、圧延や高密度充填などで合剤層の空孔率を低減させた状態で電池を構成し充放電すると、活物質核自身の体積変化により合剤層が不可逆的に変形する。すなわち、充電時には活物質核が膨張して合剤層が変形する。その後、放電時には活物質核が収縮するが、変形した合剤層はもとの形状には戻らない。そのため複合負極活物質(活物質核)同士の距離が広がる。この状態では導電性を高めるために被覆・結合させた炭素材料がその機能を果たせなくなる。その結果、十分な高負荷特性やサイクル特性が得られない。
本発明は、複合負極活物質を用いた非水電解質二次電池用負極を備えた非水電解質二次電池の高負荷特性、サイクル特性を向上させることを目的とする。すなわち、上記のような充放電に伴う導電ネットワークの崩壊を抑制し、負極全体のインピーダンス増大を抑制して、優れた高負荷特性、サイクル特性を有する非水電解質二次電池用負極およびこれを用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明の非水電解質二次電池用負極は、少なくともリチウムイオンの吸蔵放出が可能な活物質核と、この活物質核の表面に付着されたカーボンナノファイバ(以下、「CNF」と呼ぶ)と、このCNFの成長を促進し、Cu、Fe、Co、Ni、MoおよびMnよりなる群から選択された少なくとも1種の触媒元素とからなる複合負極活物質を含む合剤層を有しており、さらに活物質核は、放電状態における体積Bに対する充電状態における体積Aの比A/Bが、1.2以上であり、少なくとも活物質核間にCNFを介在させ、かつ活物質核間に介在させたCNFに弾性を持たせたことを特徴とする。活物質核にCNFを付着させ、かつCNFに弾性を持たせることによって、充電時に活物質核が膨張したときにCNFが適度にたわみ、放電時に活物質核が収縮したときにはCNFが復元性を持って伸びる。そのため、複合活物質粒子間の距離は充放電の状態(充電深度)によって変化するが、CNFがたわんだり伸びたりすることにより、活物質核に介在したCNF同士が接触を維持して導電性を高く保つ。
本発明はさらに、上述の複合負極活物質を含む負極を用いた非水電解質二次電池に関する。
本発明によれば、高容量で負荷特性が高く、かつサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明における第1の発明は、少なくともリチウムイオンの吸蔵放出が可能な活物質核と、この活物質核の表面に付着されたカーボンナノファイバ(CNF)と、このCNFの成長を促進し、Cu、Fe、Co、Ni、MoおよびMnよりなる群から選択された少なくとも1種の触媒元素とからなる複合負極活物質を含む合剤層を有する非水電解質二次電池用負極であって、活物質核は、放電状態における体積Bに対する充電状態における体積Aの比A/Bが、1.2以上であり、少なくとも活物質核間にCNFを介在させ、かつ活物質核間に介在させたCNFに弾性を持たせたことを特徴とする。活物質核にCNFを付着させ、かつCNFに弾性を持たせることによって、充電時に活物質核が膨張したときにCNFが適度にたわみ、放電時に活物質核が収縮したときにはCNFが復元性を持って伸びる。そのため、複合活物質粒子間の距離は充放電の状態(充電深度)によって変化するが、CNFがたわんだり伸びたりすることにより、活物質核に介在したCNF同士が接触を維持して導電性を高く保つ。
本発明における第2の発明は、第1の発明においてCNFの弾性による複合負極活物質のばね定数が50kgf/mm以上、5000kgf/mm以下となるように合剤層を構成した非水電解質二次電池用負極である。5000kgf/mmを超えると弾性が不足するため、膨張収縮に伴って複合負極活物質が互いに遊離し、CNF同士の接触を維持できずに導電性が低下する。また50kgf/mm未満の場合は、弾性が大きすぎるために活物質核の収縮時にCNFの伸びる力が大きくなりすぎて、複合負極活物質間の距離が大きくなり、またCNF同士の接触面積が小さくなることから、導電性が低下してしまい、高負荷特性、サイクル特性が低下する。したがって上記のように複合負極活物質のばね定数を規定することによって、第1の発明の機能をより確実にできる。
本発明における第3の発明は、第1の発明または第2の発明において合剤層の空孔率を25%以上、70%以下とした非水電解質二次電池用負極である。空孔率が70%を超えるように合剤層を形成すると、導電ネットワークの形成が不十分となるため合剤層内の導電性が低下する。また、活物質核同士の隙間が大きいのでCNFの弾性が活用されにくい。結果として活物質としての活物質核の利用率が低下するとともに、高負荷特性、サイクル特性が低下する。一方、空孔率が25%未満となるように合剤層を形成すると、保持できる電解液量が少なくなってイオン伝導性が低下するため高負荷特性が低下する。しかも、CNFの弾性を活かした導電構造を採れないため、サイクル特性が低下する。したがって上記のように合剤層の空孔率を規定することによって第1の発明の機能を顕著にできる。
本発明における第4の発明は、第1の発明において活物質核を含ケイ素粒子とした非水電解質二次電池用負極である。含ケイ素粒子は高容量密度を有する典型的な負極活物質材料であるため好ましい。
本発明における第5の発明は、第1の発明においてリチウムイオンの吸蔵放出が可能な活物質核をSiO(0.05<x<1.95)で表される酸化ケイ素粒子とする非水電解質二次電池用負極である。このような材料は重量・体積あたりの理論容量が大きい上に、比較的安価でしかも安定性が高い。
本発明における第6の発明は、第1の発明において合剤層に導電剤をさらに含んだ非水電解質二次電池用負極である。このような複合負極活物質では合剤層中の導電性がさらに向上するので、高負荷特性がさらに向上する。
本発明における第7の発明は、第6の発明において、導電剤の表面に弾性を有するCNFを付着させた非水電解質二次電池用負極である。この構成とすることにより活物質核と導電剤にCNFが付着しているため、より活物質核間の導電性が充放電時においても確実に維持されることになる。
本発明における第8の発明は、上記いずれかの非水電解質二次電池用負極を用いて構成した非水電解質二次電池である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は本明細書に記載された基本的な特徴に基づく限り、以下の内容に限定されない。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における非水電解質二次電池用負極を評価するための電池の構造を示す透視平面図、図1(b)は、同A−A線における断面図、図2は、本発明の実施の形態1における非水電解質二次電池用負極の合剤層の構造を示す模式図である。図3(a)、(b)はそれぞれ充電時、放電時の複合負極活物質粒子の状態を示す模式図である。
図1に示す負極1は、集電体1A上に設けられた合剤層1Bを有する。合剤層1Bは、図2に示すように少なくともリチウムイオンの充放電が可能であり、かつ放電状態における体積Bに対する充電状態における体積Aの比A/Bが、1.2以上である活物質核11と、その活物質核11に付着したカーボンナノファイバ(CNF)12とを有する複合負極活物質粒子を含む。CNF12は、活物質核11の表面に担持された触媒元素13を核として成長して形成されている。触媒元素13は銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)およびマンガン(Mn)よりなる群から選択された少なくとも1種であり、CNF12の成長を促進する。活物質核11同士の間にはCNF12が介在している。活物質核11同士の間に介在しているCNF12は弾性を有する。
正極2は、セパレータ3を介して負極1に対向して配置されている。また、正極2の合剤層2Bの、セパレータ3の反対側には集電体2Aが接合されている。そしてラミネート袋4はこれらを収納している。またラミネート袋4内は、非水電解質5で満たされて密閉されている。集電体1A、2Aには外部に取り出されたリード8、9が接続されている。リード8、9はそれぞれ、ラミネート袋4の開口部に設けられた変性ポリプロピレンフィルム7により熱溶着されている。これによりラミネート袋4は密閉されている。すなわち非水電解質5は負極1と正極2との間に介在している。
次に、複合負極活物質について詳細に説明する。活物質核11には、Si、Snなどのように、吸蔵可能なリチウム量が多くリチウムと合金可能な元素の単体、ならびにSiまたはSnを含む材料が挙げられる。SiまたはSnを含む材料としては、例えば、SiO(0.05<x<1.95)、SnO(0<y≦2)などの酸化物もしくはこれらいずれかの材料にB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、N、Snから選択される少なくとも1種の元素で一部を置換した、合金や化合物、あるいは固溶体などを適用できる。含スズ材料としては他にNiSn、MgSnSiO、LiSnOなどを適用できる。
これらは単独で活物質核11を構成してもよく、複数種が同時に活物質核11を構成してもよい。複数種が同時に活物質核11を構成する例として、Siと酸素と窒素とを含む化合物や、Siと酸素とを含み、Siと酸素との比率が異なる複数の化合物の複合物などが挙げられる。この中でも、SiO(0.05<x<1.95)が比較的安価でしかも安定性が高いため好ましい。
CNF12は、その成長の開始点となる活物質核11の表面において活物質核11と付着している。すなわち、CNF12は、樹脂からなる結着剤を介さずに、活物質核11の表面に直接付着している。また、CNF12は成長形態により、少なくともその成長の開始点となる一端において、活物質核11の表面と化学結合している場合もある。そのため電池内では集電に対する抵抗が小さくなり、高い電子伝導性が確保される。したがって、良好な充放電特性を期待できる。また、触媒元素13によりCNF12が活物質核11に結合している場合、CNF12が活物質核11から外れにくい。そのため、負極1の充填密度を上げるために負極1を圧延加工する際に負極1にかかる機械的な負荷である圧延負荷に対する負極1の耐性が向上する。
CNF12の成長が終了するまでの間、触媒元素13が良好な触媒作用を発揮するためには、触媒元素13が活物質核11の表層部において金属状態で存在することが望ましい。触媒元素13は、例えば粒径1nm〜1000nmの金属粒子の状態で存在することが望まれる。一方、CNF12の成長終了後においては、触媒元素13からなる金属粒子を酸化することが望ましい。
CNF12の繊維長は、3μm〜30μmが好ましい。CNF12の繊維長が3μm未満では、電極の導電性を高める効果が小さくなりすぎ、また繊維長が30μmを超えると、電極の活物質密度や容量が小さくなる傾向がある。CNF12の繊維径は20nm〜150nmが好ましい。CNF12の繊維径が20nm未満では、CNF12の強度が低いため、活物質核11の膨張収縮に対してたわんだり伸びたりできなくなる。また繊維径が150nmを超えると、CNF12の硬度が強くなりすぎて、活物質核11の膨張収縮に対応した形状変化ができなくなる。また、CNF12が適度な弾性を有するための適切な繊維長と繊維径には相関があり、一般的に繊維径が大きくなると、適度な弾性を有するための繊維長は長くなる傾向にある。なお、負極1に圧延を施す場合は、強い弾性を圧延の応力によって抑えることができるため、より繊維長の長いCNF12を用いても適度なばね定数の複合負極活物質を得ることができる。この場合、CNF12の繊維長は3μm〜50μmが好ましい。CNF12の形態は、特に限定されないが、チューブ状カーボン、アコーディオン状カーボン、プレート状カーボンおよびヘーリング・ボーン状カーボンよりなる群から選択された少なくとも1種であることが望ましい。
触媒元素13は、金属状態でCNF12を成長させるための活性点を与える。すなわち触媒元素13が金属状態で表面に露出した活物質核11を、CNF12の原料ガスを含む高温雰囲気中に導入すると、CNF12の成長が進行する。活物質核11の表面に触媒元素13が存在しない場合には、CNF12は成長しない。
活物質核11の表面に触媒元素13からなる金属粒子を設ける方法は、固体の金属粒子を活物質核11と混合することも考えられるが、金属粒子の原料である金属化合物の溶液に、活物質核11を浸漬する方法が好適である。溶液に浸漬後の活物質核11から溶媒を除去し、必要に応じて加熱処理すると、表面に均一にかつ高分散状態で、粒径1nm〜1000nm、好ましくは10nm〜100nmの触媒元素13からなる金属粒子を担持した活物質核11を得ることが可能である。
触媒元素13からなる金属粒子の粒径が1nm未満の場合、金属粒子の生成が非常に難しく、また1000nmを超えると、金属粒子の大きさが極端に不均一となり、CNF12を成長させることが困難になったり、導電性に優れた電極が得られなくなったりすることがある。そのため、触媒元素13からなる金属粒子の粒径は1nm以上1000nm以下であることが望ましい。
上記溶液を得るための金属化合物としては、硝酸ニッケル、硝酸コバルト、硝酸鉄、硝酸銅、硝酸マンガン、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物などを挙げることができる。また溶液に用いる溶媒には、化合物の溶解度、電気化学的活性相との相性を考慮して、水、有機溶媒および水と有機溶媒との混合物の中から好適なものを選択すればよい。電気化学的活性相とは活物質核11を構成する結晶相あるいは非結晶相のうち、電子移動を伴う酸化還元反応、すなわち電池反応を行うことのできる金属相、金属酸化物相などの結晶相あるいは非結晶相を意味する。有機溶媒としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、テトラヒドロフランなどを用いることができる。
一方、触媒元素13を含む合金粒子を合成し、これを活物質核11として用いることもできる。この場合、Si、Snなどと触媒元素13との合金を、通常の合金製造法により合成する。Si、Snなどの元素は、電気化学的にリチウムと反応して合金を生成するので、電気化学的活性相が形成される。一方、触媒元素13からなる金属相の少なくとも一部は、例えば粒径10nm〜100nmの粒子状で合金粒子の表面に露出する。
触媒元素13からなる金属粒子もしくは金属相は、活物質核11の0.01重量%〜10重量%であることが望ましく、1重量%〜3重量%であることがさらに望ましい。金属粒子もしくは金属相の含有量が少なすぎると、CNF12を成長させるのに長時間を要し、生産効率が低下する場合がある。一方、触媒元素13からなる金属粒子もしくは金属相の含有量が多すぎると、触媒元素13の凝集により、不均一で太い繊維径のCNF12が成長するため、合剤層1B中の導電性や活物質密度の低下に繋がる。また、電気化学的活性相の割合が相対的に少なくなり、複合負極活物質粒子を高容量の電極材料とすることが困難となる。
次に、活物質核11とCNF12と触媒元素13とから構成された複合負極活物質粒子の製造方法について述べる。この製造方法は以下の3つのステップで構成される。
(a)リチウムの充放電が可能な活物質核11の少なくとも表層部に、CNF12の成長を促進するCu、Fe、Co、Ni、MoおよびMnよりなる群から選択された少なくとも1種の触媒元素13を設けるステップ。
(b)炭素含有ガスおよび水素ガスを含む雰囲気中で、活物質核11の表面に、CNF12を成長させるステップ。
(c)不活性ガス雰囲気中で、CNF12が付着した活物質核11を400℃以上1600℃以下で焼成するステップ。
ステップ(c)の後、さらに、大気中で複合負極活物質粒子を100℃以上400℃以下で熱処理して触媒元素13を酸化してもよい。100℃以上400℃以下の熱処理であれば、CNF12を酸化させずに触媒元素13だけを酸化することが可能である。
ステップ(a)において触媒元素13を活物質核11の表層部に設ける方法としては、活物質核11の表面に触媒元素13からなる金属粒子を担持する方法、触媒元素13を含む活物質核11の表面を還元する方法、Si、Snなどの元素と触媒元素13との合金粒子を合成する方法などが挙げられる。ただし、ステップ(a)は上記に限られるものではない。
次に、ステップ(b)において、活物質核11の表面にCNF12を成長させる際の条件について説明する。少なくとも表層部に触媒元素13を有する活物質核11を、CNF12の原料ガスを含む高温雰囲気中に導入するとCNF12の成長が進行する。例えばセラミック製反応容器に活物質核11を投入し、不活性ガスもしくは還元力を有するガス中で400℃〜650℃の高温になるまで昇温させる。その後、CNF12の原料ガスである炭素含有ガスと水素ガスとを反応容器に導入する。反応容器内の温度が400℃未満では、CNF12の成長が起こらないか、成長が遅すぎて生産性が損なわれる。また、反応容器内の温度が650℃を超えると、原料ガスの分解が促進されCNF12が生成しにくくなる。
原料ガスとしては、炭素含有ガスと水素ガスとの混合ガスが好適である。炭素含有ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、ブタン、一酸化炭素などを用いることができる。混合ガスにおける炭素含有ガスのモル比(体積比)は、20%〜80%が好適である。活物質核11の表面に金属状態の触媒元素13が露出していない場合には、水素ガスの割合を多めに制御することで、触媒元素13の還元とCNF12の成長とを並行して進行させることができる。CNF12の成長を終了させる際には、炭素含有ガスと水素ガスとの混合ガスを不活性ガスに置換し、反応容器内を室温まで冷却する。
続いて、ステップ(c)にて、CNF12が付着した活物質核11を、不活性ガス雰囲気中にて400℃以上1600℃以下で焼成する。このようにして電池の初期充電時に進行する非水電解質5とCNF12との不可逆反応が抑制され、優れた充放電効率を得ることができる。このような焼成工程を行わないか、もしくは焼成温度が400℃未満では、上記の不可逆反応が抑制されず電池の充放電効率が低下することがある。また、焼成温度が1600℃を超えると、活物質核11の電気化学的活性相とCNF12とが反応して活性相が不活性化したり、電気化学的活性相が還元されて容量低下を引き起こしたりすることがある。例えば、活物質核11の電気化学的活性相がSiである場合には、SiとCNF12とが反応して不活性な炭化ケイ素が生成してしまい、電池の充放電容量の低下を引き起こす。なお、活物質核11がSiの場合、焼成温度は1000℃以上1600℃以下が特に好ましい。
不活性ガス中で焼成後の複合負極活物質粒子は、さらに触媒元素13からなる金属粒子もしくは金属相の少なくとも一部(例えば表面)を酸化するために、大気中で、100℃以上400℃以下で熱処理することが好ましい。熱処理温度が100℃未満では、金属を酸化することは困難であり、400℃を超えると成長させたCNF12が燃焼してしまうことがある。
次に、負極1の製造方法について説明する。前述のようにしてCNF12を表面に付着させた活物質核11からなる複合負極活物質に結着剤と溶媒とを混合し、合剤スラリーを調製する。結着剤、溶媒としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、あるいはポリテトラフルオロエチレンのエマルジョンと水などが使用可能である。結着剤としてはこれ以外に、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースなどが使用可能である。また、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸、ヘキサジエンより選択された2種以上の材料の共重合体を用いてもよい。
得られたスラリーを、集電体1Aの両面にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥させ、集電体1A上に合剤層1Bを形成する。その後、ロール圧延して合剤層1Bの厚みを調整するとともに、合剤層1Bにおける活物質核11の占有体積比率を25%以上47%以下に調整する。でき上がった帯状の負極連続体を所定の寸法に打ち抜くかまたは切断する。そして集電体1Aの露出した部分にニッケルや銅のリード8を溶接などにより接続して負極1が完成する。
なお、集電体1Aには、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタンなどの金属箔、炭素や導電性樹脂の薄膜などが利用可能である。さらに、カーボン、ニッケル、チタンなどで表面処理を施してもよい。
また、必要に応じて鱗片状黒鉛などの天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、銅やニッケルなどの金属粉末類、ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などの導電剤を合剤層1Bに混入させてもよい。CNF12は前述のように、1000℃以下の低い温度で形成されているので黒鉛などと比較して導電性が低い。したがって、さらに導電性の高い黒鉛などのカーボンを混合させることにより、高負荷特性が向上する。ここで、複合負極活物質と導電剤とを単に混合してもよいが、CNF12の弾性を効果的に発揮させるためには、導電剤粒子の表面にもCNF12を付着させる方が好ましい。すなわち、活物質核11と導電剤粒子とにそれぞれ触媒元素13を担持させてから混合し、CNF12を成長させる。このようにすれば、活物質核11とCNF12との導電性がとれており、さらにCNF12の弾性を活用しつつ導電剤が混合された合剤層1Bが構成され、好ましい構造ができる。
次に正極2について説明する。正極2は合剤層2Bと集電体2Aとを有する。合剤層2Bは、LiCoOやLiNiO、LiMnO、またはこれらの混合あるいは複合化合物などのような含リチウム複合酸化物を正極活物質として含む。このような正極活物質は少なくとも放電時にリチウムイオンを還元し、かつ未充電状態においてリチウムイオンを含む。負極1が未充電状態においてリチウムを含まない構成では、このように正極2にリチウムイオンを含む必要がある。このようにして構成された正極2と前述のようにして構成された負極1を用いることで、良好な高負荷特性とサイクル特性とを兼ね備えた電池が得られる。
正極活物質としては上記以外に、LiMPO(M=V、Fe、Ni、Mn)の一般式で表されるオリビン型リン酸リチウム、LiMPOF(M=V、Fe、Ni、Mn)の一般式で表されるフルオロリン酸リチウムなども利用可能である。さらにこれら含リチウム化合物の一部を異種元素で置換してもよい。金属酸化物、リチウム酸化物、導電剤などで表面処理してもよく、表面を疎水化処理してもよい。
正極2に用いる導電剤としては、天然黒鉛や人造黒鉛のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維類、アルミニウムなどの金属粉末類、酸化亜鉛やチタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物、フェニレン誘導体などの有機導電性材料を用いることができる。
また合剤層2Bに用いる結着剤としては、負極1に用いたものと同様のものを用いることができる。すなわち、PVDF、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースなどが使用可能である。また、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸、ヘキサジエンより選択された2種以上の材料の共重合体を用いてもよい。またこれらのうちから選択された2種以上を混合して用いてもよい。
正極2に用いる集電体2Aやリード9の材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、炭素、導電性樹脂などが使用可能である。またこのいずれかの材料に、カーボン、ニッケル、チタンなどで表面処理してもよい。
非水電解質5には有機溶媒に溶質を溶解した電解質溶液や、これらを含み高分子で非流動化されたいわゆるポリマー電解質層が適用可能である。少なくとも電解質溶液を用いる場合には正極2と負極1との間にポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、アミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミドなどからなる不織布や微多孔膜などのセパレータ3を用い、これに溶液を含浸させるのが好ましい。またセパレータ3の内部あるいは表面には、アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニアなどの耐熱性フィラーを含んでもよい。セパレータとは別に、これらのフィラーと、電極に用いるのと同様の結着剤とから構成される耐熱層を設けてもよい。
非水電解質5の材料は、活物質の酸化還元電位などを考慮して選択される。非水電解質5に用いるのが好ましい溶質としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAlCl、LiSbF、LiSCN、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiF、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ほう酸リチウムなどのほう酸塩類、(CFSONLi、LiN(CFSO)(CSO)、(CSONLi、テトラフェニルほう酸リチウムなど、一般にリチウム電池で使用されている塩類を適用できる。
さらに上記溶質を溶解させる有機溶媒には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシメタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、トリメトキシメタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのテトラヒドロフラン誘導体、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのジオキソラン誘導体、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、スルホラン、3−メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、エチルエーテル、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、アニソール、フルオロベンゼンなどの1種またはそれ以上の混合物など、一般にリチウム電池で使用されているような溶媒を適用できる。
さらに、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、ジアリルカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、カテコールカーボネート、酢酸ビニル、エチレンサルファイト、プロパンサルトン、トリフルオロプロピレンカーボネート、ジベンゾフラン、2,4−ジフルオロアニソール、o−ターフェニル、m−ターフェニルなどの添加剤を含んでいてもよい。
なお、非水電解質5は、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリホスファゼン、ポリアジリジン、ポリエチレンスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンなどの高分子材料の1種またはそれ以上の混合物などに上記溶質を混合あるいは溶解して、固体状の高分子電解質として用いてもよい。また、固体状の高分子電解質を上記有機溶媒と混合あるいは溶解してゲル状の高分子電解質として用いてもよい。さらに、リチウム窒化物、リチウムハロゲン化物、リチウム酸素酸塩、LiSiO、LiSiO−LiI−LiOH、LiPO−LiSiO、LiSiS、LiPO−LiS−SiS、硫化リン化合物などの無機材料を固体電解質として用いてもよい。
ラミネート袋4は、アルミ箔などの金属箔の少なくとも片面にポリエチレンなどの熱溶融性樹脂フィルムをラミネートしたシートを袋状に成形して構成されている。内面の熱溶融性樹脂フィルム同士を熱溶着することで内部が密閉される。
次に、図3を用いて充放電における複合負極活物質粒子の変化について説明する。図3に示すように、本実施の形態における複合負極活物質粒子は、活物質核11とそれに付着したCNF12とを有する。少なくとも活物質核11同士の間にはCNF12が介在している。このように導電性の低い活物質核11同士の間に比較的導電性の高いCNF12が介在しているので、活物質核11同士の間に導電ネットワークが保持される。このような電極構造が維持されることにより、合剤層1B内の電子伝導性が向上してサイクル特性が向上する。
また、CNF12は弾性を有する。そのため、図3(a)に示すように、充電によって活物質核11が膨張すると活物質核11同士の隙間が小さくなり、活物質核11同士の間に介在するCNF12が適度にたわむ。一方、図3(b)に示すように、放電時に活物質核11が収縮したときにはCNF12が復元性を持って伸びる。そのため、複合活物質粒子間の距離は充放電の状態(充電深度)によって変化するが、活物質核11に介在したCNF12がたわんだり、伸びたりしてCNF12同士の接触を維持するため、導電性を高く保つ。そのため、充放電サイクルに伴う合剤層1Bの不可逆的な変化が抑制され、サイクル特性の優れた非水電解質二次電池が得られる。
なお、CNF12の弾性による複合負極活物質のばね定数が5000kgf/mmを超えると弾性が不足するため、膨張収縮に伴って活物質核11間の距離の変化によってCNF12同士の接触を維持できずに、導電性が低下する。また50kgf/mm未満の場合は、弾性が大きすぎるために活物質核の収縮時にCNF12が伸びる力が大きくなりすぎて、複合負極活物質間の距離が大きくなり、またCNF12同士の接触面積が小さくなることから、導電性が低下してしまい、高負荷特性、サイクル特性が低下する。したがって複合負極活物質のばね定数を50kgf/mm以上、5000kgf/mm以下とすることが好ましい。
ここで、ばね係数とは以下のようにして測定した値である。すなわち、所定量の複合負極活物質を円筒容器に入れ、加圧力と複合負極活物質の厚みとを測定しながら加圧する。複合負極活物質の密度が、それを用いて構成した負極1の合剤層1Bの密度と同じ値になったときに加圧をやめ、次に徐々に減圧しながら、再び厚くなる複合負極活物質の厚みを測定する。このときの加圧力の変位量を厚みの変位量で除して、ばね定数が求められる。すなわち、本発明におけるばね定数は、電池に用いる際の合剤層1Bの状態を想定して測定されている。複合負極活物質は金属ばねとは異なり、その可逆性は比較的小さく、加圧の度合いによってばね定数は変化する。すなわち、同じ複合負極活物質を用いても負極1の作製過程で合剤層1Bに圧延負荷を印加するとばね定数は変化する。また上記測定法からわかるように、ばね定数が小さいほど弾性は大きい。
ばね定数は、CNF12の反応時間(成長時間)や反応温度を変えることにより変化させることができる。すなわち、CNF12の平均直径や平均長さ、あるいは成長形態を変化させることによりばね定数は変化する。
なお、合剤層1Bの空孔率が70%を超えるように形成すると、導電ネットワークの形成が不十分となるため合剤層1B内の電子伝導性が低下する。また、活物質核11同士の隙間が大きいのでCNF12の弾性が活用されにくい。結果として活物質としての活物質核11の利用率が低下するとともに、高負荷特性、サイクル特性も低下する。一方、空孔率が25%未満となるように合剤層1Bを形成すると、保持できる非水電解質5の量が少なくなってイオン伝導性が低下するため高負荷特性が低下する。しかも、CNF12の弾性を活かした導電構造を採れないため、サイクル特性が低下する。したがって合剤層1Bの空孔率は25%以上70%以下とすることが好ましい。
なお、図1において負極1および正極2は1枚ずつで、集電体1Aおよび集電体2Aの片面ずつに合剤層1B、2Bが形成されたものを対峙させた例を示している。ここで負極1の合剤層1Bを集電体1Aの両面に形成し、正極2の合剤層2Bを集電体2Aの両面に形成し、なおかつ複数枚を組み合わせた積層構造であってもよい。あるいは同じく負極1の合剤層1Bを集電体1Aの両面に形成し、正極2の合剤層2Bを集電体2Aの両面に形成し、帯状とした上で捲回して対峙させてもよい。
次に、具体的な実験とその結果を用い本発明の効果について説明する。まずサンプル1〜6を用いて、複合負極活物質の空孔率を60%と一定にした状態でばね定数を検討した結果について説明する。
サンプル1の作製にあたっては、まず活物質核11として一酸化ケイ素(SiO)を予め粉砕、分級して平均粒径10μmとした。一方、硝酸ニッケル(II)六水和物の1重量部をイオン交換水に溶解させて触媒元素調整用の溶液を得た。この溶液にSiO粒子を混合し、1時間攪拌後、エバポレータ装置で水分を除去することでSiO粒子の表面に硝酸ニッケルを担持させた。
次に、硝酸ニッケル(II)を担持したSiO粒子をセラミック製反応容器に投入し、ヘリウムガス存在下で300℃まで昇温させた。その後ヘリウムガスを水素ガス50体積%とメタンガス50体積%との混合ガスに置換し、300℃で120分間保持して硝酸ニッケル(II)を還元するとともにSiO粒子上にCNF12を成長させた。この後、混合ガスをヘリウムガスに置換し、反応容器内を室温まで冷却させ、さらにアルゴンガス中で1000℃まで昇温させ、1000℃で1時間焼成し複合負極活物質を得た。CNF12の重量比率は20%であった。
得られた複合負極活物質粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、活物質核11の表面にCNF12が付着している様子が観察された。また、活物質核11に担持された硝酸ニッケルは、粒径100nm程度の粒子状に還元されていた。ニッケル粒子の粒径、繊維径、繊維長は、それぞれSEMで観察し、CNF12の重量は、それを成長させる前後の活物質核11の重量変化から測定した。CNF12の平均的な直径は0.01μm、平均的な長さは42μm、ばね定数は42kgf/mmであった。
この複合負極活物質100重量部に、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子の水性エマルジョン溶液を固形分で9重量部と、カルボキシメチルセルロース(CMC)を10重量部と、適量の水とを混合し、負極合剤スラリーを調整した。得られたスラリーを、厚さ20μmのCu箔からなる集電体1Aの片面にドクターブレードを用いて塗布し、60℃で乾燥させ、集電体1A上に合剤層1Bを担持させた。これを幅32mm、縦42mmの長方形に打ち抜き、負極1として用いた。
一方、正極2は以下のようにして作製した。LiCoO100重量部に、結着剤としてPVDFのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液を固形分で4重量部と、アセチレンブラック3重量部と、適量のNMPとを混合し、正極合剤スラリーを作製した。この正極合剤スラリーを15μm厚のアルミニウムからなる集電体2Aの片面に塗布乾燥し、活物質密度が3.5g/cmとなるように圧延した後、幅30mm、縦40mmの長方形に打ち抜き、正極2として用いた。
このようにして得られた負極1と正極2とを、厚さ20μm、多孔度40%のポリエチレン微多孔膜からなるセパレータ3を介して重ね、平板上の電極群を構成し、ラミネート袋4に挿入した。非水電解質5としては、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合溶媒(体積比3:7)にLiPFを1mol/dmの濃度で溶解させた溶液を注入した後にラミネート袋4を封口した。
サンプル2〜6の作製では、サンプル1の作製においてCNF12の成長温度と成長時間を変えることで、複合負極活物質の空孔率を変えることなくCNF12の平均繊維径を0.02kgf/mm、0.05kgf/mm、0.07kgf/mm、0.15kgf/mm、0.2kgf/mmと、また、平均繊維長を30μm、12μm、5μm、3μm、1.5μmと変化させた。これにより複合負極活物質のばね定数を50kgf/mm、523kgf/mm、1285kgf/mm、5000kgf/mm、5500kgf/mmと変化させた。これ以外はサンプル1と同様にサンプル2〜6を作製した。
各サンプルの諸元を下記の(表1)に示す。(表1)に示した複合負極活物質のばね定数は以下のようにして測定した。複合負極活物質5gを内径2.5cmの円筒容器に入れ、加圧力F(kgf)と活物質の厚みd(mm)を測定しながら加圧した。そして複合負極活物質の密度が(表1)に示した負極1の合剤層1Bの充填密度と同じ値になったときに加圧をやめた。次に、徐々に減圧しながら、再び厚くなる複合負極活物質の厚みを測定し、このときの加圧力の変位量(ΔF)と厚みの変位量(Δd)からばね定数(K=ΔF/Δd)を測定した。
また空孔率は、負極1の見かけ体積を測定し、集電体1Aの重量と比重から体積を求めて減じて合剤層1Bの見かけ体積を算出し、さらに合剤層1Bを形成する各材料の真比重と組成からこれら材料の体積を求めることで空孔率を算出した。
Figure 2007188864
作製した各サンプル電池は以下のようにして評価した。各サンプル電池に関し、0.1CmAの充放電電流で初回充電容量と初回放電容量とを測定した。得られた放電容量を合剤層1Bの単位体積(1cm)あたりに換算して放電容量密度を算出した。なお、充電は極間の電圧が4.2Vになるまで行い、放電は2.5Vになるまで行った。ここで0.1CmAとは、電池設計容量を10時間で除した電流値を意味する。
次に作製した各テストセルの高負荷特性を評価した。各テストセルを0.1CmAの電流で充電後、0.2CmAの電流で放電し、0.2CmAでの放電容量を測定した。さらに各テストセルを0.1CmAの電流で充電後、2CmAの電流で放電し、2CmAでの放電容量を測定した。得られた放電容量を、0.2CmAでの放電容量で除して容量維持率を求め、高負荷特性の指標とした。
最後にサイクル特性を評価した。初回容量測定と同じ条件で充放電を300サイクル繰り返した。そして300サイクル後の放電容量を初回容量で除し容量維持率を求め、サイクル特性の指標とした。なお、充放電は20℃環境下で行った。
なお、黒鉛を活物質に用いた負極を用いた場合を参考に、放電容量密度は500mAh/cm以上、高負荷容量維持率は75%以上、サイクル容量維持率は70%以上を評価における基準とした。各評価の結果を(表2)に示す。
Figure 2007188864
(表1)、(表2)より明らかなように、サンプル2〜5は容量密度、高負荷特性、サイクル特性とも良好である。これに対し、CNF12の成長温度が低く、成長時間の長いために繊維径が小さく繊維長の長いサンプル1は、ばね定数が小さく、高負荷特性、サイクル特性ともに低い。弾性が大きすぎると活物質核11の収縮時にCNF12が伸びる力が大きくなりすぎて、複合負極活物質間の距離が大きくなり、またCNF12同士の接触面積が小さくなることから、導電性が低下してサイクル特性が低下する。また、収縮時、すなわち放電時に特に導電性が低下するため、高負荷特性も低下する。また、CNF12の成長温度が高く、成長時間が短いために繊維径が大きく繊維長の短いサンプル6は、ばね定数が大きく、サイクル特性が低い。弾性が不足すると複合負極活物質の充放電に伴う膨張収縮によって複合負極活物質が互いに遊離し、導電性が低下してサイクル特性が低下する。以上より、複合負極活物質のばね定数は50kgf/mm以上5000kgf/mm以下であることが好ましい。
サンプル1〜6を用いた検討では、CNF12の成長温度と成長時間を変えることにより、複合負極活物質の空孔率を一定とした条件でばね定数を変化させた。そして、次に、CNF12の成長温度および成長時間を統一した複合負極活物質を用い、得られた負極1を圧延することでばね定数を変化させた実験を行った。サンプル7の作製では、サンプル1の作製においてCNF12の成長温度を500℃、成長時間を50分として、それ以外はサンプル1と同様にサンプル7を作製した。CNF12の平均的な直径は0.02μm、平均的な長さは40μm、ばね定数は30kgf/mmであった。そして、サンプル8〜11の作製では、サンプル7の作製において集電体1A上に合剤層1Bを担持させた後、打ち抜き前の負極1をそれぞれ5kg/cm、60kg/cm、600kg/cm、750kg/cmの荷重で圧延した。これ以外はサンプル7と同様にサンプル8〜11を作製した。各サンプルのばね定数はそれぞれ50kgf/mm、1025kgf/mm、5000kgf/mm、5600kgf/mmであった。各サンプルの諸元と電池特性評価結果をそれぞれ(表3)、(表4)に示している。
Figure 2007188864
Figure 2007188864
圧延をしていないサンプル7はばね定数が低く、サイクル特性・高負荷特性が悪い。サンプル1と同様に、弾性が大きすぎるために、活物質核11の収縮時にCNF12が伸びる力が大きくなりすぎて、複合負極活物質間の距離が大きくなり、またCNF12同士の接触面積が小さくなることから、導電性が低下してサイクル特性が低下している。また、収縮時、すなわち放電時に特に導電性が低下するため、高負荷特性も低下する。さらに、サンプル7は空孔率も高いため、導電ネットワークの形成も不十分であり、高負荷特性の低下が激しい。サンプル8〜10は圧延負荷が適正であることから、ばね定数が適正範囲にある。そのため、高負荷特性、サイクル特性ともに良好である。これに対し、サンプル11では、圧延荷重が大きいため、ばね定数が上記適正範囲を外れている。このサンプル11については、サンプル6と異なり、サイクル特性だけでなく、高負荷特性も大きく低下している。これは、過度の圧延によって空孔率が過度に低下したために、イオン伝導度が低下したためである。すなわち、合剤層1Bの空孔率は25%以上70%以下であることが好ましい。
次に、高負荷特性を改良する目的で、導電剤として塊状人造黒鉛粉末を合剤層1B中混在させた結果について説明する。サンプル12の作製では、サンプル3の作製においてSiOに触媒元素13を担持させるのと同様にして塊状人造黒鉛粉末にも触媒元素13を担持させた。そしてSiO70重量%、塊状人造黒鉛粉末30重量%の比率になるように混合した後、CNF12を成長させた。これ以外はサンプル3と同様にサンプル12を作製した。サンプル12の諸元と電池特性評価結果をそれぞれ(表5)、(表6)に示している。
Figure 2007188864
Figure 2007188864
サンプル3とサンプル12との結果より明らかなように、サンプル12に含まれる塊状人造黒鉛は容量密度がSiOに比べて小さいので容量密度は低下している。しかしながら塊状人造黒鉛により合剤層1B内の導電性が向上するため、サンプル3に比べ高負荷特性がより向上している。
上記実施の形態では、電池の構造として単板が対向するようなラミネートタイプの構造を例に説明したが、これに限定されず、コイン型電池でも薄型長尺の正負極を用いた巻回型の円筒形電池や角形電池に適用しても同様の効果が得られる。コイン型電池の場合、必ずしも集電体1Aは必要なく、外部端子を兼ねる鉄、ニッケルめっきされた鉄などの金属ケースの内面に直接合剤層1Bを設けてもよい。また、合剤ペーストのように湿式のプロセスを用いずに、粉体の結着剤と複合負極活物質とを混合し、この混合体をプレスして用いてもよい。
本発明に係る非水電解質二次電池用負極は、高容量、高負荷特性を実現しつつ、サイクル特性の大幅に改善された非水電解質二次電池を提供することができる。そのため、今後増大するリチウム電池の高エネルギー密度化に寄与する。
(a)本発明の実施の形態1における非水電解質二次電池用負極を評価するための電池の構造を示す透視平面図(b)同A−A線における断面図 本発明の実施の形態1における非水電解質二次電池用負極の合剤層の構造を示す模式図 (a)充電時の複合負極活物質粒子の状態を示す模式図(b)放電時の複合負極活物質粒子の状態を示す模式図
符号の説明
1 負極
1A 集電体
1B 合剤層
2 正極
2A 集電体
2B 合剤層
3 セパレータ
4 ラミネート袋
5 非水電解質
7 変性ポリプロピレンフィルム
8 リード
9 リード
11 活物質核
12 カーボンナノファイバ(CNF)
13 触媒元素

Claims (8)

  1. 少なくともリチウムイオンの吸蔵放出が可能で放電状態における体積Bに対する充電状態における体積Aの比A/Bが、1.2以上である活物質核と、
    前記活物質核の表面に付着されたカーボンナノファイバと、
    前記カーボンナノファイバの成長を促進し、Cu、Fe、Co、Ni、MoおよびMnよりなる群から選択された少なくとも1種の触媒元素とからなる複合負極活物質を含む合剤層を有する非水電解質二次電池用負極であって、
    少なくとも前記活物質核間に前記カーボンナノファイバを介在させ、かつ前記活物質核間に介在させた前記カーボンナノファイバに弾性を持たせた非水電解質二次電池用負極。
  2. 前記複合負極活物質のばね定数が50kgf/mm以上、5000kgf/mm以下である請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極。
  3. 前記合剤層の空孔率が25%以上、70%以下である請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用負極。
  4. 前記活物質核を含ケイ素粒子とした請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極。
  5. 前記活物質核をSiO(0.05<x<1.95)で表される酸化ケイ素粒子とした請求項4に記載の非水電解質二次電池用負極。
  6. 前記合剤層は導電剤をさらに含んでいる請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極。
  7. 前記導電剤の表面には弾性を有するカーボンナノファイバが付着している請求項6に記載の非水電解質二次電池用負極。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極を備えた非水電解質二次電池。
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