JP2007185700A - 溶接制御方法及び溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルートギャップや裏当て隙間や目違いが変わっても良好なビード形状とビード品質を安定して得る。
【解決手段】視覚センサで撮影した被溶接部材の溶融池及びその近傍の画像からトーチ揺動の左右端部の画像32を抽出し、抽出した左右端部の画像32を合成して仮想溶融池画像36を有する合成画像35を作成し、仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPとの間の距離を揺動幅特徴量として算出して開先幅変動に対するトーチ揺動パターンの追従(適応)制御を適切に行う。また、電極画像34の先端中心点WPから仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPの中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、算出した揺動中心特徴量を用いて開先中心線倣い制御を適切に行う。
【選択図】 図4

Description

この発明は、アーク溶接を行うときに、トーチ揺動幅と溶接速度を適応制御する溶接制御方法及び溶接装置、特に、開先形状例えばルートギャップや目違いあるいは裏当て隙間などの変化が発生しても、所定の溶接ビード厚さを維持しながら良質な裏波ビードも得ることができる溶接制御に関するものである。
近年、造船や橋梁、建築、パイプライン、機械、鉄鋼などの分野において、自動溶接のニーズが高まっている。この自動溶接の際に、溶接アークを溶接線に自動的に倣わせることはもちろん、開先形状の変化有無にかかわらず良質な裏波ビードや各層の適切な溶接ビード厚さを維持する必要がある。これらを実現するためにレーザセンサや視覚センサなどを使用している。
レーザセンサを使用する場合は、溶接トーチの前方にレーザセンサヘッドを設け、溶接アークから十分離れた溶接方向の前方の開先上にレーザ光を照射し、そのレーザ光切断画像をCCDカメラなどで撮影し、撮影した画像を画像処理して開先断面積を求め、求めたデータをメモリに記憶しておき、溶接アークが計測位置に移動してきたときに、メモリに記憶した開先断面積のデータを読み出して溶接条件を算出して制御に利用するようにしている。この制御方法は、一般的に制御による不安定現象が生じないため、システムを構築しやすい利点がある。
一般的にレーザセンサ自身は高い計測精度を持たせるのは容易であるが、CCDカメラ等が撮影したレーザ光切断画像は開先表面の反射状況の影響を受け易く、例えば、グラインダをかけた開先表面の場合、ときにはCCDカメラ等に入射する反射光が弱すぎてレーザ光切断画像の一部が欠如するような不完全な画像になったり、逆に反射光が強すぎて、ハレーション現像を起こして画像が歪んでしまったりすることがよくあるので、計測結果が使用環境によって変わり易い欠点がある。
視覚センサは、レーザセンサと違ってアーク直下の溶融池、あるいはその周辺の開先形状も含めて撮影するので、時間的な遅れなしにフィードバッグ制御を行うことができ、近年注目を浴びている。例えば特許文献1に示された溶接制御方法は、溶融池の後方に設置した赤外線カメラを用いて溶融池を直接撮像し、赤外線カメラからの撮像データに基づき、溶融池の温度分布や、溶融池の形状を示す面積と幅及び幾何学的重心と最後端部との距離等を特徴づける特徴データを抽出し、これらの特徴データを、あらかじめ理想的な溶接において得た溶融池の特徴データの目標値と一致するように、溶接電流、溶接速度又は溶接トーチの狙い位置等の溶接条件を制御して所定の溶接品質を得るようにしている。
また、特許文献2に示された溶接制御方法は、多層盛アーク溶接の初層波溶接において、溶接進行方向の斜め上方に設置されたCCDカメラにより、溶接部溶融池の画像を撮像し、この画像を画像処理して、溶融池前縁位置とアーク光画像の開先長手方向における重心位置との画像上の距離を溶融池先行量として算出し、算出した溶融池先行量が所定の適正値になるように溶接速度を制御して自動裏波溶接を行うようにしている。
特開2000−351071号公報 特開2000−94130号公報
しかしながら特許文献1や特許文献2に示された溶接制御方法は、溶融池の形状変化を引き起こすルートギャップ変化に応じてトーチ揺動幅の適応制御をなんら講じていない。一般に、ルートギャップが変化したとき、トーチ揺動幅もルートギャップの変化に応じて変化させないと、開先壁(ベベル面)での溶け込み具合を確保するのは困難である。したがって、溶接速度や溶接電流すなわち溶着量の適応制御により裏波ビード形状やビード高さを期待どおりに確保しようとしても、必ず良好な溶接ビード品質が得られるとは限らない。また、溶融池先行量を、アーク光により輝度の高いアーク光画像の重心位置を基準にして算出しても、アーク光は一定ではなく変化するため、アーク光画像の重心位置を特定することは難しく、溶融池先行量の変動(ノイズ)が大きくなってしまう。
この発明は、このような問題を解消し、TIG溶接かGMA溶接を問わず、ルートギャップや裏当て隙間や目違いが変わっても良好なビード形状とビード品質を安定して得ることができる溶接制御方法及び溶接装置を提供することを目的とするものである。
この発明の溶接制御方法は、被溶接部材の溶融池及びその近傍を視覚センサで撮影し、撮影した画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出する工程と、抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成する工程と、作成した合成画像に含まれる仮想溶融池画像の左端点と右端点及び電極画像の先端中心点を特徴点として抽出する工程と、抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出し、抽出した電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、左右の溶融池画像の先端から抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出する工程と、算出した揺動幅特徴量を用いて実際のトーチ揺動幅とを算出する工程と、算出した揺動中心特徴量を用いて揺動中心補正量を算出する工程と、算出した揺動幅特徴量と溶融池高さ特徴量を用いて実際の溶接速度を算出する工程と、算出した溶接速度により溶接トーチに移動速度を制御し、算出したトーチ揺動幅と揺動中心補正量とにより溶接トーチの揺動パターンを制御する工程を有することを特徴とする。
この発明の他の溶接制御方法は、被溶接部材の溶融池及びその近傍を視覚センサで撮影し、撮影した画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出する工程と、抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成する工程と、作成した合成画像に含まれる仮想溶融池画像の左端点と右端点及び電極画像の先端中心点を特徴点として抽出する工程と、抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出し、抽出した電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、左右の溶融池画像の先端から抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出する工程と、算出した揺動幅特徴量とあらかじめ記憶された基準揺動幅特徴量及び視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて各サンプリング期間毎に開先幅の変化量を算出し、算出した各サンプリング期間毎の開先幅の変化量から標準開先幅に対する実際の開先幅の変化量を算出する工程と、算出した開先幅の変化量とあらかじめ記憶された基準トーチ揺動幅とを用いて実際のトーチ揺動幅を算出する工程と、算出した揺動中心特徴量と視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて揺動中心補正量を算出する工程と、算出した開先幅の変化量とあらかじめ記憶した基準ビード断面積と基準ビード厚さ及基準溶接速度を用いて溶接速度1次補正量を算出する工程と、算出した溶融池高さ特徴量とあらかじめ記憶した基準溶融池高さから各サンプリング期間毎の溶接速度の2次補正量を算出する工程と、算出した溶接速度1次補正量と溶接速度の2次補正量とあらかじめ記憶した基準溶接速度から実際の溶接速度を算出する工程と、算出した溶接速度により溶接トーチの移動速度を制御し、算出したトーチ揺動幅と揺動中心補正量とにより溶接トーチの揺動パターンを制御する工程を有することを特徴とする。
この発明の溶接装置は、視覚センサと溶接制御装置を有し、視覚センサは、被溶接部材の溶融池及びその近傍を撮影し、溶接制御装置は、演算処理部及び駆動制御部を有し、演算処理部は、画像合成処理部と特徴点抽出部と特徴量算出部と開先幅変化量演算部と揺動幅演算部と揺動中心補正量演算部と溶接速度1次補正量演算部と溶接速度2次補正量演算部及び溶接速度演算部とを有し、画像合成処理部は、視覚センサで撮影した画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出し、抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成し、特徴点抽出部は、画像合成処理部で作成した合成画像に含まれる仮想溶融池画像の左端点と右端点及び電極画像の先端中心点を特徴点として抽出し、特徴量算出部は、特徴点抽出部で抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出し、電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、左右の溶融池画像の先端から抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出し、開先幅変化量演算部は、特徴量算出部で算出した揺動幅特徴量とあらかじめ記憶された基準揺動幅特徴量及び視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて各サンプリング期間毎に開先幅の変化量を算出し、算出した各サンプリング期間毎の開先幅の変化量から標準開先幅に対する実際の開先幅の変化量を算出し、記揺動幅演算部は、開先幅変化量演算部で算出した開先幅の変化量とあらかじめ記憶された基準トーチ揺動幅とから実際のトーチ揺動幅を算出し、揺動中心補正量演算部は、特徴量算出部で算出した揺動中心特徴量と視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて揺動中心補正量を算出し、溶接速度1次補正量演算部は、開先幅変化量演算部で算出した実際の開先幅変化量とあらかじめ記憶した基準ビード断面積と基準ビード厚さ及基準溶接速度を用いて溶接速度1次補正量を算出し、溶接速度2次補正量演算部は、特徴量算出部で算出した溶融池高さ特徴量とあらかじめ記憶した基準溶融池高さから各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量を算出し、算出した各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量から溶接速度の2次補正量を算出し、溶接速度演算部は、溶接速度1次補正量演算部で算出した溶接速度1次補正量と前記溶接速度2次補正量演算部で算出した溶接速度の2次補正量とあらかじめ記憶した基準溶接速度を用いて実際の溶接速度を算出し、駆動制御部は、演算処理部で算出した溶接速度により溶接トーチの移動速度を制御し、トーチ揺動幅と揺動中心補正量とにより溶接トーチの揺動パターンを制御することを特徴とする。
この発明は、視覚センサで撮影した被溶接部材の溶融池及びその近傍の画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出し、抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成するから、開先が広く、実際の溶融池の幅が開先内に行き渡れなくなり、1枚の溶融池の画像情報から溶接電極の開先線倣い状況や開先幅変化情報などを得られきれなくなった場合でも、仮想溶融池画像から開先線倣い状況や開先幅変化情報などを一度に取得することができる。
この仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出することにより、トーチ揺動幅の適正の程度を反映させることができ、この揺動幅特徴量に基づいて開先幅変動に対するトーチ揺動幅の追従(適応)制御を適切に行うことができる。
また、電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、算出した揺動中心特徴量を用いて揺動中心補正量を算出することにより、開先中心線倣い制御を適切に行うことができる。
さらに、算出した実際の開先幅変化量を用いて溶接速度1次補正量を算出するとともに、溶融池画像の先端から仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出し、算出した溶融池高さ特徴量を用いて溶接速度の2次補正量を算出し、算出した溶接速度1次補正量と溶接速度の2次補正量から実際の溶接速度を算出することにより、ルート間隙の変化や開先の目違いの変化あるいは裏当の間隙の変化があっても所定のビード高さを維持して良好なビードを形成することができる。
図1はこの発明の溶接装置の構成図である。図に示すように、溶接装置1は、先端に溶接電極2を有する溶接トーチ3と例えばCCDカメラを有する視覚センサ4とトーチ上下移動機構部5及びトーチ左右移動機構部6を搭載し、被溶接部材7の開先(溶接線)に沿って移動する移動台車8と、溶接電源9と溶接制御装置10を有する。視覚センサ4は溶接トーチ3より溶接方向の前方に近接して配置され、図2に示すように、被溶接部材7に溶接ビード11を形成する溶融池12とその近傍を撮影する。この視覚センサ4は溶接トーチ3とともにトーチ上下移動機構部5に固定され、トーチ上下移動機構部5により上下方向に移動する。トーチ上下移動機構部5は移動台車8に固定されたトーチ左右移動機構部6に固定され、トーチ左右移動機構部6により溶接線と直交する方向に移動して、溶接トーチ3及び視覚センサ4の位置を左右方向に可変する。したがって視覚センサ4は溶接トーチ3と同じ動きをし、開先幅がいくら広くても、溶接トーチ3を揺動したときの左端部と右端部のアーク直下の溶融池画像を常に撮影することができ、かつ、溶接電極2の像の左右位置をほぼ画面上の中央におくことができる。
溶接制御装置10は、図3のブロック図に示すように、画像処理部13と演算処理部14及び駆動制御部15を有する。画像処理部13は視覚センサ4から出力される溶融池12とその近傍の画像の輝度むら等を補正するシェーディング補正や2値化処理やノイズ除去等を行い、溶融池画像の輪郭を抽出する。
演算処理部14は、標準値記憶部16と画像合成処理部17と特徴点抽出部18と揺動幅特徴量算出部19と揺動中心特徴量算出部20と溶融池高さ特徴量算出部21と開先幅変化量演算部22と揺動幅演算部23と揺動中心補正量演算部24と溶接速度1次補正量演算部25と溶接速度2次補正量演算部26及び溶接速度演算部27を有し、駆動制御部15は溶接速度制御部28と揺動制御部29を有する。
標準値記憶部16には、被溶接部材7を溶接するとき標準開先で各ビードを積層するときの各層毎の基準トーチ揺動幅Wtoと、標準開先において各ビードを積層するときの各層毎の基準ビード断面積Soと、標準開先において各ビードを積層するときの各層毎の基準ビード厚さHoと、標準開先において各ビードを積層するときの各層毎の基準溶接速度Vwo及び標準開先において各ビードを積層するときの各層毎の基準溶融池高さL3oがあらかじめ格納されている。
画像合成処理部17は、画像処理部13から逐次出力される画像の中から、図4(a)に示すように、溶接進行方向に対する揺動の右端部で撮影した開先を表す開先画像31と溶融池12を表す溶融池画像32を有する画像33Rと、図4(b)に示すように、溶接進行方向に対する揺動の左端部で撮影した開先画像31と溶融池画像32を有する画像33Lを順次抽出し、抽出した画像33Rと画像33Lを、図4(c)に示すように、溶接電極2の像である電極画像34が重なり合うように合成して電極画像34を中心とした合成画像35を作成する。この画像合成処理部17で作成した合成画像35において画像33Lと画像33Rで電極画像34を中心として重なった溶融池の画像部分を仮想溶融池画像36と定義する。すなわち、この仮想溶融池画像36は、実際の開先から揺動している溶接電極2が通過した部分を切り捨て、残った左右の開先面で電極画像34を中心に作った一つの仮想的な開先37内に形成されているからである。このように溶接進行方向に対する揺動の右端部で撮影した画像33Rと揺動の左端部で撮影した画像33Lを合成して仮想溶融池画像36を作成する利点は、例えば、図5に示すように、開先が広く、実際の溶融池の幅が開先内に行き渡れなくなり、1枚の溶融池の画像情報から溶接電極2の開先線倣い状況や開先幅変化情報などを得られきれなくなった場合でも、仮想溶融池画像36から開先線倣い状況や開先幅変化情報などを一度に取得することができるためである。
特徴点抽出部17は、画像合成処理部17で合成した画像35の仮想溶融池画像36の特異点である左端点LPと右端点RP及び電極画像34の先端点WPを特徴点として抽出する。
揺動幅特徴量算出部19は、特徴点抽出部17で抽出した仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPとの間の距離、すなわち仮想溶融池画像36の幅L1を揺動幅特徴量として算出する。この仮想溶融池画像36の幅L1は、例えば、被溶接部材7を溶接中に、図6の模式図に示すように、被溶接部材7の開先幅Wbが開先幅Wb1と広くなって、このことをトーチ揺動幅制御にまだ反映していない状態では、図6に示すように、開先幅Wb1に対するトーチ揺動幅Wtが相対的に狭くなり、仮想溶融池画像36の幅L1が増大すると同時に溶融池高さHmが溶融池高さHm1と低くなる。逆に溶接中に被溶接部材7の開先幅が狭くなって、このことをトーチ揺動幅制御にまだ反映していない状態では、開先幅に対するトーチ揺動幅が相対的に広くなり、仮想溶融池画像36の幅L1が狭くなると同時に溶融池高さが高くなる。したがって仮想溶融池画像36の幅L1はトーチ揺動幅の適正の程度を反映しており、この仮想溶融池画像36の幅L1に基づいて開先幅変動に対するトーチ揺動幅の追従(適応)制御を行うことができる。
そして被溶接部材7を溶接するとき、標準開先で各ビードを積層する場合に得られる各層毎の仮想溶融池画像36の幅L1oをあらかじめ算出して基準揺動幅特徴量として標準値記憶部16に格納しておく。
揺動中心特徴量算出部20は、特徴点抽出部17で抽出した電極画像34の先端中心点WPから仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPの中央点までの距離L2を揺動中心特徴量として算出する。この揺動中心特徴量L2は溶接電極狙い位置の適正の程度を反映している。すなわち、開先形状が左右対称であるとき、揺動中心特徴量L2が零の場合は溶接電極2が開先中心を倣っているが、揺動中心特徴量L2がマイナス側(左端点LP側)に振れると溶接電極2の狙い位置が開先中心の左側にずれ、揺動中心特徴量L2がプラス側(右端点RP側)に振れると溶接電極2の狙い位置が開先中心の右側にずれていることになる。したがって揺動中心特徴量L2に基づいて溶接電極2の開先中心線倣い制御を行うことができる。また、開先形状が左右非対称の場合には、その形状の応じてオフセット値を設ければ良い。
溶融池高さ特徴量算出部21は、画像合成処理部17で合成した左右の溶融池画像32の先端左右が揃っていない場合では両者の中央位置から左端点LPと右端点RPまでの距離L3を溶融池高さ特徴量として算出する。すなわち、溶融池高さ特徴量L3が大きいほど溶融池高さが大きくなり、溶融池高さ特徴量L3が小さくなれば溶融池高さは小さくなる。したがって溶融池高さ特徴量L3に基づいて一定ビード高さを維持するように溶着量の適応制御を行うことができる。なお、溶融池画像32の先端から左端点LPまでの距離と溶融池画像32の先端から右端点RPまでの距離が異なる場合は、左端点LPと右端点RPの間の中央点に基づいて溶融池高さ特徴量L3を算出すれば良い。
開先幅変化量演算部22は、揺動幅特徴量算出部19で算出した揺動幅特徴量L1と標準値記憶部16に格納された基準揺動幅特徴量L1o及び視覚センサ4で撮影した画像の実寸法倍率K1を用いて各サンプリング期間毎に開先幅の変化量δwを下記(1)式で算出し、算出した各サンプリング期間毎の開先幅の変化量δwの総和を下記(2)式で算出して標準開先幅に対する実際の開先幅の変化量ΔWを求める。
δw=K1*(L1−L1o) (1)
ΔW=Σδw (2)
揺動幅演算部23は、開先幅変化量演算部22で算出した開先幅の変化量ΔWと標準値記憶部16に格納された基準トーチ揺動幅Wtoの和を下記(3)式で算出して実際のトーチ揺動幅Wtを算出する。
Wt=Wto+ΔW (3)
揺動中心補正量演算部24は、揺動中心特徴量算出部20で算出した揺動中心特徴量L2と視覚センサ4で撮影した画像の実寸法倍率K1を用いて下記(4)式で揺動中心補正量ΔCを算出する。
ΔC=K1*L2 (4)
溶接速度1次補正量算出部25は、開先幅変化量演算部22で算出した実際の開先幅変化量ΔWと標準値記憶部16に格納された基準ビード断面積Soと基準ビード厚さHoと基準溶接速度Vwoを用いて下記(5)式で溶接速度1次補正量ΔVw1を算出する。
ΔVw1={(−Ho*Δw)/(So+Ho*ΔW)}*Vwo (5)
溶接速度2次補正量演算部26は、溶融池高さ特徴量算出部21で算出した溶融池高さ特徴量L3と標準値記憶部16に格納された基準溶融池高さL3o及び変換係数K2を使用して各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量δvを下記(6)式で算出し、算出した各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量δvの総和である溶接速度の2次補正量ΔVw2を下記(7)で算出する。
δv=K2*(L3−L3o) (6)
ΔVw2=Σδv (7)
この溶接速度の2次補正量ΔVw2を算出する溶融池高さ特徴量L3が所定のビード高さを維持するときの基準溶融池幅高さL3oより大きくなることは溶着量が多すぎることを意味し、逆に溶融池高さ特徴量L3が基準溶融池幅高さL3oより小さくなることは溶着量が少なすぎることを意味するから、この溶着量を適正に制御するため溶融池高さ特徴量L3を使用して溶接速度の2次補正量ΔVw2を求める。
溶接速度演算部27は、溶接速度1次補正量演算部25で算出した溶接速度1次補正量ΔVw1と溶接速度2次補正量演算部26で算出した溶接速度の2次補正量ΔVw2と標準値記憶部16に格納された基準溶接速度Vwoの和を演算して実際の溶接速度Vtを算出する。
駆動制御部15の溶接速度制御部28は溶接速度演算部27から出力する溶接速度Vtにより溶接トーチ3の移動速度を制御し、揺動制御部29は揺動幅演算部25から出力するトーチ揺動幅Wtと揺動中心補正量演算部か24ら出力する揺動中心補正量ΔCとにより溶接トーチ3の揺動パターンを制御する。
この溶接装置1で移動台車8を被溶接部材7の開先に沿って移動しながら被溶接部材7を溶接するときの溶接速度とトーチ揺動パターンを制御して良好なビード形状を形成するときの処理を図7のフローチャートを参照して説明する。
移動台車8を被溶接部材7の開先に沿って配置して溶接を開始すると、視覚センサ4で被溶接部材7の溶融池12及びその近傍を撮影し、撮影した画像信号を溶接制御装置10の画像処理部13に逐次送る(ステップS1)。この視覚センサ4による撮影は溶接トーチ3の揺動位置の左右端部で撮影する。
画像処理部13は視覚センサ4から画像信号が送られると、送られた画像信号を画像処理してノイズ等を除去して、図4(a)に示すように、溶接進行方向に対する揺動の右端部で撮影した画像33Rと、図4(b)に示すように、溶接進行方向に対する揺動の左端部で撮影した画像33Lを画像合成処理部17に順次送る(ステップS2)。画像合成処理部17は送られた画像33Rと画像33Lを、図4(c)に示すように、溶接電極12の像である電極画像34が重なり合うように合成して電極画像34を中心とした合成画像35を作成して特徴点抽出部18に送る(ステップS3)。特徴点抽出部18は送られた合成画像35の仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RP及び電極画像34の先端中心点WPを特徴点として抽出する(ステップS4)。揺動幅特徴量算出部19は、特徴点抽出部17で抽出した仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPとの間の距離L1を揺動幅特徴量として算出し、揺動中心特徴量算出部20は、特徴点抽出部17で抽出した電極画像34の先端中心点WPから仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPの中央点までの距離L2を揺動中心特徴量として算出し、溶融池高さ特徴量算出部21は、左右の溶融池画像32の先端から仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPまでの距離L3を溶融池高さ特徴量として算出する(ステップS5)。
開先幅変化量演算部22は、揺動幅特徴量算出部19で算出した揺動幅特徴量L1と標準値記憶部16に格納された基準揺動幅特徴量L1o及び視覚センサ4で撮影した画像の実寸法倍率K1を用いて各サンプリング期間毎に開先幅の変化量δwを(1)式で算出し、算出した各サンプリング期間毎の開先幅の変化量δwの総和を(2)式で算出して標準開先幅に対する実際の開先幅の変化量ΔWを求め揺動幅演算部23と溶接速度1次補正量演算部25に送る(ステップS6)。揺動幅演算部23は、送られた開先幅の変化量ΔWと標準値記憶部16に格納された基準トーチ揺動幅Wtoの和を(3)式で算出して実際のトーチ揺動幅Wtを算出して駆動制御部15の揺動制御部29に送る(ステップS7)。一方、揺動中心補正量演算部24は、揺動中心特徴量算出部20で算出した揺動中心特徴量L2と視覚センサ4で撮影した画像の実寸法倍率K1を用いて(4)式により揺動中心補正量ΔCを算出して揺動制御部29に送る(ステップS8)。
また、溶接速度1次補正量算出部25は、開先幅変化量演算部22から送られた開先幅変化量ΔWと標準値記憶部16に格納された基準ビード断面積Soと基準ビード厚さHoと基準溶接速度Vwoを用いて(5)式により溶接速度1次補正量ΔVw1を算出して溶接速度演算部27に送る(ステップS9)。また、溶接速度2次補正量演算部26は、溶融池高さ特徴量算出部21で算出した溶融池高さ特徴量L3と標準値記憶部16に格納された基準溶融池高さL3o及び変換係数K2を使用して各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量δvを(6)式で算出し、算出した各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量δvの総和である溶接速度の2次補正量ΔVw2を(7)式で算出して溶接速度演算部27に送る(ステップS10)。溶接速度演算部27は溶接速度1次補正量演算部25から送られた溶接速度1次補正量ΔVw1と溶接速度2次補正量演算部26から送られた溶接速度2次補正量ΔVw2と標準値記憶部16に格納された基準溶接速度Vwoの和を演算して実際の溶接速度Vtとして駆動制御部15の溶接速度制御部28に送る(ステップS11)。
駆動制御部15の溶接速度制御部28は溶接速度演算部27から送られた溶接速度Vtにより溶接速度を制御し、揺動制御部29は揺動幅演算部25から送られたトーチ揺動幅Wtと揺動中心補正量演算部から送られた揺動中心補正量ΔCとにより溶接トーチ3の揺動パターンを制御する(ステップS12)。この処理を溶接が終了するまで繰り返す(ステップS13,S1〜S11)。
このように溶接進行方向に対する揺動の右端部で撮影した画像33Rと揺動の左端部で撮影した画像33Lの合成画像35から、仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPとの間の距離L1を揺動幅特徴量として求めて実際のトーチ揺動幅Wtを算出するとともに仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPの中央点までの距離L2を揺動中心特徴量として求めて揺動中心補正量ΔCを算出することにより、溶接線(開先中心)の倣いと開先幅の倣い制御だけではなく、ビード高さを維持するための溶着量を制御することができる。
また、揺動幅特徴量L1から求めた開先幅変化量ΔWから溶接速度1次補正量ΔVw1を算出するとともに溶融池画像32の先端から左端点LPと右端点RPまでの距離L3を溶融池高さ特徴量として求めて溶接速度の2次補正量ΔVw2を算出して溶接速度を制御することにより、開先に目違いや裏当て金との隙間があっても、所定のビード高さを維持して良質なビードを安定して形成することができる。すなわち、実際の開先には目違いや裏当て金との隙間があって、これらが一定の大きさ以上になった場合、溶着量の一部が隙間に逃げて溶融池高さが低くなり、本来なら一定ビード高さを保つには溶接速度を減少させて溶着量を補充すべきであるが、溶融池高さが低くなると揺動幅特徴量である仮想溶融池画像36の左端点LPと右端点RPとの間の距離L1から求めた開先幅変化量ΔWにより算出した溶接速度1次補正量ΔVw1は増加してしまい、初層溶接時に適正なビードを形成できなくなる問題がある。これに対して開先幅変化量ΔWにより算出した溶接速度1次補正量ΔVw1を溶融池高さ特徴量L3から求めた溶接速度2次補正量ΔVw2で補正することにより前記問題を解消して、開先に目違いや裏当て金との隙間があっても、初層溶接時に適正なビードを形成することができる。
例えばルート間隙のみが変化した場合に、視覚センサ4で検出した揺動の右端部で撮影した画像33Rと揺動の左端部で撮影した画像33Lの合成画像35から揺動幅特徴量L1と揺動中心特徴量L2を求めて溶接線倣いと開先幅倣いを制御するとともに溶融池高さ特徴量L3を求めて溶接速度を制御して初層溶接したときのトーチ揺動幅と揺動中心及び溶接速度の変化特性を図8に示す。図8に示すように、安定して精度の良い制御を行うことができ、良好な溶接品質を保つことができた。
また、ルート間隙の変化に開先の目違いの変化も加わった場合、揺動幅特徴量L1と揺動中心特徴量L2及び溶融池高さ特徴量L3を求めて溶接線倣いと開先幅倣い及び溶接速度制御を行った結果、所定のビード高さを維持しながら良好な溶接品質を保つことができた。
前記説明では溶接制御装置10に画像処理部13と演算処理部14及び駆動制御部15を設けた場合について説明したが、図9のブロック図に示すように、溶接制御装置10の演算処理部14を入力部40とCPU41とROM42とRAM43及び出力部44で構成し、あらかじめ前記処理プログラムをROM42に格納しておき、ROM42に格納した処理プログラムによりCPU41でトーチ揺動幅Wtと揺動中心補正量ΔC及び溶接速度Vtを演算するようにしても良い。
この発明の溶接装置の構成図である。 視覚センサにより溶融池とその近傍を撮影する状態を示す模式図である。 溶接制御装置の構成を示すブロック図である。 視覚センサで撮影した画像と仮想溶融池画像を有する合成画像を示す模式図である。 開先が広い場合の溶融池を示す断面図である。 開先幅が変化した時の溶融池高さの変化を示す模式図である。 トーチ揺動幅と溶接速度の制御処理を示すフローチャートである。 ルート間隙のみが変化した場合に、初層溶接したときのトーチ揺動幅と揺動中心及び溶接速度の変化特性図である。 溶接制御装置の他の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1;溶接装置、2;溶接電極、3;溶接トーチ、4;視覚センサ、
5;トーチ上下移動機構部、6;トーチ左右移動機構部、7;被溶接部材、
8;移動台車、9;溶接電源、10;溶接制御装置、11;溶接ビード、
12;溶融池、13;画像処理部、14;演算処理部、15;駆動制御部、
16;標準値記憶部、17;画像合成処理部、18;特徴点抽出部、
19;揺動幅特徴量算出部、20;揺動中心特徴量算出部、
21;溶融池高さ特徴量算出部、22;開先幅変化量演算部、23;揺動幅演算部、
24;揺動中心補正量演算部、25;溶接速度1次補正量演算部、
26;溶接速度2次補正量演算部、27;溶接速度演算部、28;溶接速度制御部、
29;揺動制御部、35;合成画像、36;仮想溶融池画像。

Claims (3)

  1. 被溶接部材の溶融池及びその近傍を視覚センサで撮影し、撮影した画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出する工程と、
    抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成する工程と、
    作成した合成画像に含まれる仮想溶融池画像の左端点と右端点及び電極画像の先端中心点を特徴点として抽出する工程と、
    抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出し、抽出した電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、左右の溶融池画像の先端から抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出する工程と、
    算出した揺動幅特徴量を用いて実際のトーチ揺動幅とを算出する工程と、
    算出した揺動中心特徴量を用いて揺動中心補正量を算出する工程と、
    算出した揺動幅特徴量と溶融池高さ特徴量を用いて実際の溶接速度を算出する工程と、
    算出した溶接速度により溶接トーチに移動速度を制御し、算出したトーチ揺動幅と揺動中心補正量とにより溶接トーチの揺動パターンを制御する工程を有することを特徴とする溶接制御方法。
  2. 被溶接部材の溶融池及びその近傍を視覚センサで撮影し、撮影した画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出する工程と、
    抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成する工程と、
    作成した合成画像に含まれる仮想溶融池画像の左端点と右端点及び電極画像の先端中心点を特徴点として抽出する工程と、
    抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出し、抽出した電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、左右の溶融池画像の先端から抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出する工程と、
    算出した揺動幅特徴量とあらかじめ記憶された基準揺動幅特徴量及び視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて各サンプリング期間毎に開先幅の変化量を算出し、算出した各サンプリング期間毎の開先幅の変化量から標準開先幅に対する実際の開先幅の変化量を算出する工程と、
    算出した開先幅の変化量とあらかじめ記憶された基準トーチ揺動幅とを用いて実際のトーチ揺動幅を算出する工程と、
    算出した揺動中心特徴量と視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて揺動中心補正量を算出する工程と、
    算出した開先幅の変化量とあらかじめ記憶した基準ビード断面積と基準ビード厚さ及基準溶接速度を用いて溶接速度1次補正量を算出する工程と、
    算出した溶融池高さ特徴量とあらかじめ記憶した基準溶融池高さから各サンプリング期間毎の溶接速度の2次補正量を算出する工程と、
    算出した溶接速度1次補正量と溶接速度の2次補正量とあらかじめ記憶した基準溶接速度から実際の溶接速度を算出する工程と、
    算出した溶接速度により溶接トーチの移動速度を制御し、算出したトーチ揺動幅と揺動中心補正量とにより溶接トーチの揺動パターンを制御する工程を有することを特徴とする溶接制御方法。
  3. 視覚センサと溶接制御装置を有し、
    前記視覚センサは、被溶接部材の溶融池及びその近傍を撮影し、
    前記溶接制御装置は、演算処理部及び駆動制御部を有し、
    前記演算処理部は、画像合成処理部と特徴点抽出部と特徴量算出部と開先幅変化量演算部と揺動幅演算部と揺動中心補正量演算部と溶接速度1次補正量演算部と溶接速度2次補正量演算部及び溶接速度演算部とを有し、
    前記画像合成処理部は、前記視覚センサで撮影した画像からトーチ揺動の左右端部の画像を抽出し、抽出した左右端部の画像を合成して仮想溶融池画像を有する合成画像を作成し、
    前記特徴点抽出部は、前記画像合成処理部で作成した合成画像に含まれる仮想溶融池画像の左端点と右端点及び電極画像の先端中心点を特徴点として抽出し、
    前記特徴量算出部は、前記特徴点抽出部で抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点との間の距離を揺動幅特徴量として算出し、電極画像の先端中心点から仮想溶融池画像の左端点と右端点の中央点までの距離を揺動中心特徴量として算出し、左右の溶融池画像の先端から抽出した仮想溶融池画像の左端点と右端点までの距離を溶融池高さ特徴量として算出し、
    前記開先幅変化量演算部は、前記特徴量算出部で算出した揺動幅特徴量とあらかじめ記憶された基準揺動幅特徴量及び視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて各サンプリング期間毎に開先幅の変化量を算出し、算出した各サンプリング期間毎の開先幅の変化量から標準開先幅に対する実際の開先幅の変化量を算出し、
    前記揺動幅演算部は、前記開先幅変化量演算部で算出した開先幅の変化量とあらかじめ記憶された基準トーチ揺動幅とから実際のトーチ揺動幅を算出し、
    前記揺動中心補正量演算部は、前記特徴量算出部で算出した揺動中心特徴量と視覚センサで撮影した画像の実寸法倍率を用いて揺動中心補正量を算出し、
    前記溶接速度1次補正量演算部は、前記開先幅変化量演算部で算出した実際の開先幅変化量とあらかじめ記憶した基準ビード断面積と基準ビード厚さ及基準溶接速度を用いて溶接速度1次補正量を算出し、
    前記溶接速度2次補正量演算部は、前記特徴量算出部で算出した溶融池高さ特徴量とあらかじめ記憶した基準溶融池高さから各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量を算出し、算出した各サンプリング期間毎の溶接速度の変化量から溶接速度の2次補正量を算出し、
    前記溶接速度演算部は、前記溶接速度1次補正量演算部で算出した溶接速度1次補正量と前記溶接速度2次補正量演算部で算出した溶接速度の2次補正量とあらかじめ記憶した基準溶接速度を用いて実際の溶接速度を算出し、
    前記駆動制御部は、前記演算処理部で算出した溶接速度により溶接トーチの移動速度を制御し、トーチ揺動幅と揺動中心補正量とにより溶接トーチの揺動パターンを制御することを特徴とする溶接装置。
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