JPH1177307A - 自動溶接方法及び自動溶接装置 - Google Patents

自動溶接方法及び自動溶接装置

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JPH1177307A
JPH1177307A JP23855797A JP23855797A JPH1177307A JP H1177307 A JPH1177307 A JP H1177307A JP 23855797 A JP23855797 A JP 23855797A JP 23855797 A JP23855797 A JP 23855797A JP H1177307 A JPH1177307 A JP H1177307A
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welding
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torch
welding torch
groove
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JP23855797A
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Shozo Hirano
野 正 三 平
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接ワークに形状誤差や溶接時の熱変形が生
じでも高い溶接品質を得ることができる自動溶接方法を
提供する。 【解決手段】 溶接中に溶接トーチ3先端周辺の画像が
CCDカメラ8により撮像される。撮像された画像に基
づいて溶接ワーク7の開先位置、溶接トーチ3の先端位
置、溶接アークAの形状および溶融池Pの形状が検出さ
れる。そして検出された形状および位置データに基づい
て、溶接トーチ3の先端が開先の幅方向中心に位置しか
つ溶融池Pの形状が適正形状となるように、予め定めら
れた溶接条件が自動修正され多層盛り溶接が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層盛り溶接の実
施に適した自動溶接装置および自動溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図14に従来の自動溶接装置の構成例を
示す。図14に示すように、従来の自動溶接装置は、溶
接を行う溶接トーチ3と、溶接トーチ3を保持して移動
させる溶接ヘッド2と、溶接トーチ3に溶接電流を供給
するための溶接電源4と、溶接ヘッド2及び溶接電源4
の制御を行う溶接トーチ制御装置1aと、溶接線を検出
する溶接線倣いセンサ5および倣いセンサ駆動機構6と
から構成されている。
【0003】この従来の自動溶接装置においては、予め
設定された溶接シーケンスおよび溶接施工条件に基づい
て制御装置1aにより溶接ヘッド2の動作制御および溶
接電源4の出力制御が行われ、これにより溶接アークの
位置および出力が制御されて自動溶接が行われるように
なっている。
【0004】自動溶接時における溶接トーチ3先端の動
きを制御するためのデータは、溶接箇所を溶接線倣いセ
ンサ5で検出して予め制御装置1aに記憶させるか、ま
たは、溶接線倣いセンサ5を溶接ヘッド2に先行させて
動作させることにより制御装置1aに記憶させるように
なっている。そして、溶接時にはその記憶データに基づ
いて溶接ヘッド2を再生動作させることにより溶接トー
チ3先端の動作軌跡が制御され、これにより所定の溶接
線に追従するように自動的に溶接が行われるようになっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の装置においては、溶接線倣いセンサにより検出された
データに基づいて、溶接トーチを単に溶接線に追従する
ように移動させることにより自動溶接を行っている。
【0006】しかし、溶接ワークの開先加工精度の変化
や開先ギャップの大小変化により開先断面積が予定され
た値と異なるものとなった場合や、溶接時の熱変形によ
り開先形状が変化した場合に、溶接ワークの設計形状に
基づいて定められた溶接条件をそのまま用いて自動溶接
を行うと、開先壁面での溶融不良や溶接肉盛量の不足ま
たは過多といった不具合が発生することもある。このよ
うな場合には、その状況を作業者が判断し、溶接トーチ
位置の調整、溶接条件の調整、または、溶接を中断し条
件の修正を行わなければならない。
【0007】また、自動溶接装置により多層溶接を行う
場合には、溶接ビードの層数および溶接パス数を溶接条
件として予め定めなければならないが、溶接ワークの熱
変形等が発生した場合、当初に定めた層数およびパス数
のまま溶接を最後まで行うと所望の溶接結果が得られな
い場合もある。
【0008】本発明は上記問題点を解決すべくなされた
ものであり、開先形状の変化に対応した自動多層盛り溶
接が可能な自動溶接装置および溶接方法を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、自動溶接方法において、溶接中に溶接ト
ーチ先端周辺の画像を撮像し、この撮像された画像に基
づいて溶接ワークの開先位置、溶接トーチの先端位置、
溶接アークの形状および溶融池の形状を検出し、検出さ
れた形状および位置データに基づいて、溶接トーチの先
端が開先の幅方向中心に位置しかつ溶融池形状が適正形
状となるように、予め定められた溶接条件を自動修正し
て多層盛り溶接を行うことを特徴としている。
【0010】また、本発明は、溶接トーチをウィービン
グ動作させて多層盛り溶接を行う自動溶接方法におい
て、溶接トーチのウィービング動作範囲の両端位置にお
けるウィービング動作の停止に同期して溶接トーチ先端
周辺の画像の撮像を行い、撮像された画像に基づいて、
ウィービング動作の振幅とウィービング動作の中心が予
め設定された適正範囲となるように溶接トーチの動作を
自動修正して多層盛り溶接を行うことを特徴とするもの
である。
【0011】また、本発明は、多層盛り溶接を行うため
の自動溶接装置において、溶接トーチを保持して移動さ
せる溶接ヘッドと、前記溶接トーチに溶接アークを発生
させるための電力を供給する溶接電源と、前記溶接トー
チ先端周辺を撮像する撮像装置と、前記撮像装置により
撮像された画像に基づいて、溶接ワークの開先位置、前
記溶接トーチの先端位置、溶接アーク光の形状および溶
融池の形状を検出するとともに、検出された各データに
基づいて、溶接トーチの先端が開先の中央に位置しかつ
溶融池形状が適正形状となるような補正溶接条件を算出
する画像処理装置と、前記画像処理装置により算出され
た補正溶接条件に基づいて前記溶接ヘッドおよび前記溶
接電源を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0012】また、本発明は、溶接トーチをウィービン
グ動作させて多層盛り溶接を行うための自動溶接装置に
おいて、溶接トーチを保持して移動させる溶接ヘッド
と、前記溶接トーチに溶接アークを発生させるための電
力を供給する溶接電源と、前記溶接トーチ先端周辺を撮
像する撮像装置と、ウィービング動作範囲の両端位置に
おけるウィービング動作の停止に同期して前記撮像装置
からの画像を取り込み、この画像に基づいて溶接ワーク
の開先位置および溶接トーチの先端位置を検出するとと
もに検出された位置データに基づいてウィービング動作
の幅とウィービング動作の中心が予め設定された適正範
囲となるなるような補正溶接条件を定める画像処理装置
と、前記画像処理装置により算出された補正溶接条件に
基づいて前記溶接ヘッドおよび前記溶接電源を制御する
制御装置と、を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0014】[第1の実施の形態]まず、第1の実施の
形態について図1乃至図5により説明する。図1に示す
ように、自動溶接装置は、溶接トーチ3を保持して移動
させる溶接ヘッド2と、溶接トーチ3に溶接アークを発
生させるための電流を供給するための溶接電源4と、溶
接ヘッド2及び溶接電源4の制御を行う制御装置1(溶
接トーチ制御装置)と、溶接トーチ先端周辺を撮像する
ための撮像装置の一例としてCCDカメラ8と、CCD
カメラにより撮像された画像を処理し各種形状寸法を検
出するための画像処理装置9とを備えている。
【0015】次に、上記構成を有する第1の実施の形態
の作用について、図2乃至図4を参照しつつ図5のフロ
ーチャートにより説明する。
【0016】図5に示すように、自動溶接運転が開始さ
れると、制御装置1より画像処理装置9へ計測開始信号
が出力され、画像処理装置9により画像取り込みが実施
される(ステップS101)。
【0017】画像処理装置9は、CCDカメラ8により
撮像された画像を取り込んで画像処理を行い、溶接ワー
ク7の開先位置(ステップS102)、溶接トーチ3先
端位置(ステップS103)、溶接アークAの形状(ス
テップS104)および溶融池Pの形状(ステップS1
05)を検出する。
【0018】そして、画像処理装置9は、これら検出デ
ータに基づいて、溶接ワーク7の開先7aの幅方向(Y
軸方向)中心位置からの溶接トーチ3の先端3aの位置
のずれ量(必要とされる補正量)TY を算出する(ステ
ップS106)。
【0019】ずれ量TY は、図2(b)に示すように、
溶接トーチ3の先端から溶接ワークの開先壁左側との距
離TPL 、溶接トーチ先端から開元壁右側との距離TP
R とすると、次式で計算される。 TY =(TPL −TPR )/2 また、図4に示すように、溶接トーチ3の進行方向に対
して溶融池Pの先端がアーク光Aの先端より進んでいる
という関係にある場合には、溶接ワーク7を十分に溶融
させることができず溶融不良を起こす可能性がある。従
って、溶融池Pの先端および溶接アークAの先端は、図
3に示すように、溶接トーチ3の進行方向(X軸方向)
に関して概ね同じ位置に維持されなければならない。
【0020】溶融池Pおよび溶接アークAの適切な位置
関係を維持するような運転制御を行うため、画像処理装
置9は、溶融池Pの先端と溶接トーチ3の先端3aとの
距離Lbfを算出して、求められた距離Lbfと予め画
像処理装置9のメモリに格納された最適値LbfRとの
差(必要とされる補正量)を求める(ステップS10
7)。
【0021】画像処理装置9が算出した前記ずれ量TY
および前記差Lbf−LbfRのデータは制御装置1に
送信される。
【0022】制御装置1は、これらのデータに基づい
て、溶接ヘッド2の動作を修正して溶接トーチ3のY軸
方向に関する位置修正を行い、図2(a)に示すように
溶接トーチ3の先端3aが開先7aの中心に位置するよ
うにする(ステップS108)。
【0023】これと合わせて制御装置1は、前記差(L
bfR−Lbf)に基づいて、溶接速度(溶接トーチ3
のX軸方向の移動速度)の補正および/または溶接電流
の補正を行い、常に溶接トーチ3先端と溶融池先端との
距離が一定になるようにする。すなわち制御装置1は、
溶接ヘッド2を制御することにより、および/または溶
接電源4を制御することにより、溶融池Pの先端と溶接
トーチ3の先端3aとの距離Lbfが最適値LbfRと
なるように制御を行う(ステップS109)。
【0024】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、CCDカメラ8及び画像処理装置9により溶接トー
チ3の先端3a周辺の状態が常時監視される。そして、
この監視結果に基づいて、制御装置1により、溶接トー
チ3の先端3aの位置が溶接ワーク7の開先7a内の中
央に常に位置するように制御され、かつ溶接トーチ3先
端3aと溶融地Pの先端との距離が常に一定になるよう
に制御された状態で多層盛り溶接が行われる。
【0025】このため、例えば、溶接時の熱変形により
開先形状が変化した場合でも、適正な溶接トーチ位置で
高品質の多層盛り溶接が行うことが可能となる。
【0026】[第2の実施の形態]次に、第2の実施の
形態について図6乃至図7により説明する。第2の実施
の形態は溶接トーチをウィービング動作(揺動動作)さ
せる場合に適した制御方法を提示するものである。第2
の実施の形態において、溶接装置の構成は第1の実施の
形態と略同一であり、装置自体の詳細な説明は省略す
る。
【0027】本実施形態において、溶接トーチ3は、溶
接トーチ3のY軸方向位置の経時変化を示した図7に示
すように、図6におけるY軸方向(開先の幅方向)にウ
ィービング動作しながらX軸方向(開先の長手方向、す
なわち溶接線の方向)に移動するようになっている。こ
の溶接トーチ3の動きは、制御装置1から溶接ヘッド2
に出力される信号に基づいて制御されるようになってお
り、溶接トーチ3のY軸方向の動きは溶接ヘッド2の揺
動軸(図示せず)の動きにより定められる。
【0028】自動溶接運転が開始されると、制御装置1
は、溶接トーチ3のウィービング動作(Y軸方向に関す
るの溶接トーチ3の位置)を制御するためのウィービン
グ位置信号を溶接ヘッド2に出力するとともに画像処理
装置9に出力する。図7に示すように、溶接トーチ3
は、Y軸方向に繰り返し一定速度で動作し、両端で所定
時間Y軸方向に関する動作を停止するようになってい
る。
【0029】画像処理装置9は、このウィービング位置
信号に基づいて、溶接トーチ3のウィービング速度すな
わち溶接トーチ3の速度のY方向成分を検出し、速度の
Y方向成分がゼロとなる時、CCDカメラ8により撮像
された画像を取り込む。すなわち、画像処理装置9は、
溶接トーチ3がY軸方向に関して両端位置にあり、溶接
トーチ3のY軸方向についての動作が停止していること
を自動的に検出し、画像の取り込みを行う。
【0030】溶接トーチ3が左端でY方向に関する動作
を停止している場合(以下、「左端停止時」という)に
得られた画像を図6(a)に、左端停止の後溶接トーチ
3が右端に移動し右端で停止している場合(以下「右端
停止時」という)に得られた画像を図6(b)に、それ
ぞれ示す。
【0031】画像処理装置9は、得られた画像に基づい
て、左端停止時における開先の左側壁から溶接トーチ3
の先端3aまでの距離TPL と、右端停止時における開
先の右側壁から溶接トーチ3の先端3aまでの距離TP
R をそれぞれ検出する。
【0032】そして画像処理装置9は、次式に基づいて
溶接トーチ3の先端3aの開先中心からのずれ量TY を
計算する。 TY =(TPL −TPR )/2 画像処理装置9は、このずれ量TY のデータを制御装置
1に転送し、制御装置1はウィービング動作における溶
接トーチ3の先端3aの軌跡の左右方向に関する(Y軸
方向に関する)中心Yc(図7参照)が常に開先中心位
置と一致するように溶接ヘッド2の動きを補正する。
【0033】また、ウィービング動作の振幅Yw (図7
参照)が式Yw =YL −YR により計算される。
【0034】ここで、左端停止時における開先の左側壁
から溶接トーチ3の先端3aまでの距離の最適値YGL
および右端停止時における開先の右側壁から溶接トーチ
3の先端3aまでの距離の最適値YGR は、予め設定さ
れるとともに画像処理装置9のメモリに格納されてお
り、画像処理装置9はこれら最適値と先に検出された値
TPL ,TPR とに基づいて、溶接トーチ3のウィービ
ング動作の振幅補正量Yw hを次式に基づいて算出す
る。 Yw h=(TPL −YGL )+(TPR −YGR ) 画像処理装置9はこの振幅補正量Yw hのデータを制御
装置1に転送する。そして、制御装置1はウィービング
動作の振幅を補正し、開先壁面と両端停止時における溶
接トーチ3の先端との距離が常に一定となるように制御
する。
【0035】なお、本実施形態においても第1の実施形
態と同様にして溶接トーチの進行方向について溶接トー
チ3の先端と溶融地Pの先端との位置関係を制御するこ
とが好ましい。
【0036】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、溶接トーチ3のウィービング動作の中心が開先の中
心位置と一致し、かつ溶接トーチ3の左右端停止時にお
ける溶接トーチ3の先端と開先壁面との距離が一定かつ
最適な値となるような制御が行われるため、多層盛り溶
接を行う場合、仮に前層までの溶融量のばらつきや溶接
熱変形による開先形状が変化した場合においても、最適
の溶接が行え、高品質の自動多層盛り溶接を行うことが
可能となる。
【0037】なお、本実施形態においては、画像処理装
置9がウィービング位置信号に基づいて溶接トーチ3の
左端停止時または右端停止時を検出するようにしたが、
これに限定されるものではない。すなわち、例えば、図
8に示すように、制御装置1に、溶接トーチ3の左端停
止時および右端停止時を示す信号Sw (両端停止信号)
を発生する機能を持たせ、この両端停止信号に基づいて
画像処理装置9に画像の取り込みを行わせるとともに、
補正演算処理を行わせるようにしても良い。
【0038】[第3の実施の形態]次に、図9および図
10により第3の実施の形態について説明する。第3の
実施の形態は、第2の実施の形態に対してトリガ信号発
生器11が更に設けられている点が異なり、他は第2の
実施の形態と略同一である。第3の実施の形態におい
て、第2の実施の形態と同一部分については同一符号を
付し、詳細な説明は省略する。
【0039】以下、本実施形態の作用について説明す
る。
【0040】自動溶接運転が開始されると、制御装置1
は、ウィービング位置信号と前述した両端停止信号(第
2の実施形態参照)を画像処理装置9へ出力する。
【0041】一方、溶接電源4は、溶接電源4が溶接ト
ーチに供給する溶接電流(または溶接電圧)を示す信号
(溶接モニタ信号)を常時出力するようになっている。
なお、通常、溶接電流は、図10に示すようにパルス電
流の形で供給されているため、溶接モニタ信号もパルス
信号の形態をとる。
【0042】トリガ信号発生器11は、この溶接モニタ
信号のピーク部とベース部を検出し、ベース部でONと
なるトリガ信号Trを画像処理装置9へ出力する。な
お、ピーク部とベース部の検出は、溶接モニタ信号が予
め設定された検出レベルのしきい値Isとの大小関係に
より決定される。
【0043】画像処理装置9は、上述した両端停止信号
およびトリガ信号の両方がONの場合にCCDカメラ8
の画像を取り込む。そして取り込まれた画像に基づい
て、前述した第3の実施形態と同様にして、溶接トーチ
のウィービング動作制御が行われる。
【0044】以上説明したように、本実施形態において
は、ベース電流が供給されている際に画像の取り込みが
行われるため、常に一定光量レベルの条件でCCDカメ
ラ8により溶接トーチ3の先端3a周辺の画像を撮像す
ることができる。このため、画像解析をより正確に行う
ことができる。従って、より正確に溶接条件の制御を行
うことができる。
【0045】[第4の実施の形態]次に、図11乃至図
13により第4の実施の形態について説明する。自動溶
接装置の構成に関して言えば、第4の実施の形態は、第
2の実施の形態に対して溶接ワークの開先にスリットレ
ーザ光を照射するスリットレーザ発生器10が更に設け
られている点が異なり、他は第2の実施の形態と略同一
である。第4の実施の形態において、第2の実施の形態
と同一部分については同一符号を付し、詳細な説明は省
略する。
【0046】以下、上記構成を有する本実施形態の作用
について、図11及び図12を参照しつつ図13のフロ
ーチャートにより説明する。図12は溶接積層ビード形
状に応じた条件補正を示す開先断面形状図である。図1
3は自動溶接運転制御および計測処理、条件データ補正
を示すフローチャートである。
【0047】まず、図13(a)に示すように、第nパ
ス目の溶接が終了すると、制御装置1は、溶接データベ
ース(図示せず)から次パス目(第n+1パス目)の溶
接条件を読み出す(ステップS200)。この溶接条件
は、溶接ワークの設計形状に対応して計算により予め求
められたものである。制御装置1は、この溶接条件デー
タを画像処理装置9に送信する。
【0048】次に画像処理装置9は、第nパス目までの
溶接工程により形成された溶接ビードの形状を計測し、
溶接データベースから読み出した溶接条件データを補正
する(ステップS210)。
【0049】以下、ステップS210の処理について図
13(b)を参照して詳述する。
【0050】まず、スリットレーザ発生器10によりス
リットレーザ光が、溶接ワークの開先の幅方向(Y軸方
向)全体にかかるように開先断面方向に照射して、スリ
ットレーザ光の投影像がCCDカメラ8により撮像され
る。(ステップS211)。
【0051】次に、画像処理装置9により、スリットレ
ーザ光の投影像の形状に基づいて開先位置および開先断
面形状(開先幅、開先深さ、開先角度、前層までの溶融
部幅等)が検出される。この検出工程は、溶接ワーク7
の開先長手方向(X軸方向)のあらかじめ設定された間
隔毎に行われる。そして開先断面形状より、図12
(a)に示す開先深さT、開先角度θ、積層ビード幅W
bが検出される(ステップS212)。
【0052】次に、画像処理装置9は順次検出される開
先位置および開先断面形状のデータを受け取り、これら
データに基づいて溶接データベースから読み出した溶接
条件データの補正を行う。
【0053】図12(b)に、予め設定してある溶接条
件データによる積層パターンを示す。設定条件は、1パ
ス/層で、2層目以降のビード高さhは一定の値になっ
ているものとする。
【0054】検出データより、まず、残りパス数PN を
以下の式で計算する(ステップS213)。小数点以下
は四捨五入する。 PN =(T+2)/h 次に、次パスのビード高さhrを以下の式で計算する
(ステップS214)。 hr=h+{(T+2)−PN ・h} 次に、補正条件として、溶接速度Vs、ウィービング動
作の振幅W、ウィービング速度Vwを以下の式で計算す
る(ステップS215)。ただし、ワイヤ速度Vf、ワ
イヤ径d、ウィービング動作の左右端における停止時間
tsはあらかじめ溶接条件データとして設定してあるも
のとする。
【0055】
【数1】 計算した補正溶接条件データは、図13(a)に示すよ
うに画像処理装置9から制御装置1に転送される(ステ
ップS220)。
【0056】制御装置1は、転送された補正溶接条件デ
ータにより、溶接ヘッド2を動作させるとともに溶接電
源4へ溶接アーク指示データを出力し、溶接を行う。
【0057】溶接中は、第2の実施形態と同様にして、
溶接トーチ3の先端の周辺の画像の解析結果に基づいて
溶接トーチ3の動作範囲が常に開先中心位置に来るよう
に制御され、ウィービング動作の両端位置が常に開先壁
面から一定の距離になるように制御が行われる。
【0058】以上のようにして全パスを同様に条件デー
タ補正を行いながら、多層盛り溶接が行われる(ステッ
プS230,S240)。なお、各パスの溶接中は第2
または第3の実施形態と同様のウィービング動作の制御
が行われる。
【0059】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、溶接前または溶接後にスリットレーサ光で開先断面
形状を検出して、次パスの溶接条件を補正し、溶接中
は、CCDカメラの画像取り込みおよび画像処理を行い
溶接トーチ位置、溶接ワーク開先位置、溶融池形状を検
出し、この検出データを画像処理装置でデータ処理し、
溶接ワーク開先の中心位置からの溶接トーチ先端位置の
ずれ量を計算し、溶接トーチ動作範囲が常に開先中心位
置に来るように制御し、ウィービング両端が常に開先壁
から一定の距離になるように制御するので、溶接前の開
先加工のばらつきや溶接時の熱変形により開先形状が変
化した場合でも、適正な溶接トーチ位置で高品質の多層
盛り溶接が行うことが可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
設定条件通りに積層できない場合および溶接熱変形が生
じた場合等においても、高精度、高品質の自動多層盛り
溶接を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動溶接装置の第1の実施形態の
構成を示すブロック図。
【図2】溶接ワークの開先内における溶接トーチ位置、
溶接アーク形状、および、ビード形状を示す図であっ
て、図2(a)は正常に溶接が行われている場合を示す
図、図2(b)は溶接トーチの位置が溶接ワークの開先
の中心からずれた状態で溶接が行われている場合を示す
図。
【図3】正常に溶接が行われている場合の溶接ワークの
開先内での溶接トーチ位置、溶接アーク形状、および、
ビード形状を示す図であって、図3(a)は斜視図、図
3(b)は断面図。
【図4】正常な溶接が行われていない場合の溶接ワーク
の開先内での溶接トーチ位置、溶接アーク形状、およ
び、ビード形状を示す図であって、図4(a)は斜視
図、図4(b)は断面図。
【図5】第1の実施の形態における溶接条件の補正処理
の流れ示すフローチャート。
【図6】第2の実施の形態における溶接ワークの開先内
での溶接トーチ位置、溶接アーク形状、および、ビード
形状を示す図であって、図6(a)はウィービング動作
において溶接トーチが左端に振られた状態を示す図、図
6(b)はウィービング動作において溶接トーチが右端
に振られた状態を示す図、
【図7】第2の実施の形態において、溶接トーチの先端
のY軸方向位置の経時変化を示す図。
【図8】制御装置から画像処理装置に送信される両端停
止信号を説明する図。
【図9】本発明による自動溶接装置の第3の実施形態の
構成を示すブロック図。
【図10】図10(a)は、第3の実施の形態におい
て、溶接電源の出力電流(または電圧)波形を示す図、
図10(b)は、溶接電源の出力電流に基づいてトリガ
信号発生器が出力するトリガ信号を示す図。
【図11】本発明による自動溶接装置の第4の実施形態
の構成を示すブロック図。
【図12】第4の実施の形態における溶接積層ビード形
状に応じた条件補正を説明する開先断面形状図であり、
図12(a)は開先溶接条件データを示す図、図12
(b)は予め設定してある溶接条件データによる積層パ
ターンを示す図。
【図13】第4の実施形態における自動溶接運転制御お
よび計測処理、条件データ補正を示すフローチャートで
あり、図13(a)は自動溶接運転制御を示すフローチ
ャート、図13(b)は図13(a)の計測処理、条件
データ補正の詳細を示すフローチャート。
【図14】従来の自動溶接装置の構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 制御装置 2 溶接ヘッド 3 溶接トーチ 4 溶接電源 7 溶接ワーク 8 CCDカメラ 9 画像処理装置 10 スリットレーザ光発生器 11 トリガ信号発生器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接中に溶接トーチ先端周辺の画像を撮像
    し、 この撮像された画像に基づいて溶接ワークの開先位置、
    溶接トーチの先端位置、溶接アークの形状および溶融池
    の形状を検出し、 検出された形状および位置データに基づいて、溶接トー
    チの先端が開先の幅方向中心に位置しかつ溶融池形状が
    適正形状となるように、予め定められた溶接条件を自動
    修正して多層盛り溶接を行うことを特徴とする自動溶接
    方法。
  2. 【請求項2】溶接トーチをウィービング動作させて多層
    盛り溶接を行う自動溶接方法において、 溶接トーチのウィービング動作範囲の両端位置における
    ウィービング動作の停止に同期して溶接トーチ先端周辺
    の画像の撮像を行い、 撮像された画像に基づいて、ウィービング動作の振幅と
    ウィービング動作の中心が予め設定された適正範囲とな
    るように溶接トーチの動作を自動修正して多層盛り溶接
    を行うことを特徴とする自動溶接方法。
  3. 【請求項3】アーク電流またはアーク電圧が低レベルと
    なっている場合に、溶接トーチ先端周辺の画像の撮像が
    行われることを特徴とする請求項2に記載の自動溶接方
    法。
  4. 【請求項4】1パスの溶接が終了した後、溶接ワークの
    開先位置にスリット光を照射してスリット光の投影画像
    を撮像し、この投影画像に基づいて開先の断面形状を検
    出し、検出された開先の断面形状に基づいて次パスの溶
    接の溶接条件が定められることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の自動溶接方法。
  5. 【請求項5】多層盛り溶接を行うための自動溶接装置に
    おいて、 溶接トーチを保持して移動させる溶接ヘッドと、 前記溶接トーチに溶接アークを発生させるための電力を
    供給する溶接電源と、 前記溶接トーチ先端周辺を撮像する撮像装置と、 前記撮像装置により撮像された画像に基づいて、溶接ワ
    ークの開先位置、前記溶接トーチの先端位置、溶接アー
    ク光の形状および溶融池の形状を検出するとともに、検
    出された各データに基づいて、溶接トーチの先端が開先
    の中央に位置しかつ溶融池形状が適正形状となるような
    補正溶接条件を算出する画像処理装置と、 前記画像処理装置により算出された補正溶接条件に基づ
    いて前記溶接ヘッドおよび前記溶接電源を制御する制御
    装置と、を備えたことを特徴とする自動溶接装置。
  6. 【請求項6】溶接トーチをウィービング動作させて多層
    盛り溶接を行うための自動溶接装置において、 溶接トーチを保持して移動させる溶接ヘッドと、 前記溶接トーチに溶接アークを発生させるための電力を
    供給する溶接電源と、 前記溶接トーチ先端周辺を撮像する撮像装置と、 ウィービング動作範囲の両端位置におけるウィービング
    動作の停止に同期して前記撮像装置からの画像を取り込
    み、この画像に基づいて溶接ワークの開先位置および溶
    接トーチの先端位置を検出するとともに検出された位置
    データに基づいてウィービング動作の幅とウィービング
    動作の中心が予め設定された適正範囲となるなるような
    補正溶接条件を定める画像処理装置と、 前記画像処理装置により算出された補正溶接条件に基づ
    いて前記溶接ヘッドおよび前記溶接電源を制御する制御
    装置と、を備えたことを特徴とする自動溶接装置。
  7. 【請求項7】前記溶接電源が出力する電流または電圧が
    所定のしきい値以下となった場合に、トリガ信号を発生
    するトリガ信号発生器を更に備え、 前記画像処理装置は、前記トリガ信号が出力されている
    際に前記撮像装置により得られた画像に基づいて補正溶
    接条件を算出することを特徴とする請求項6に記載の自
    動溶接装置。
  8. 【請求項8】溶接ワークの開先位置にスリット光を照射
    するスリット光発生器を更に備え、 前記撮像装置は、1パスの溶接が終了した後、スリット
    光発生器により照射されるスリット光の投影画像を撮像
    し、 前記画像処理装置は、この投影画像に基づいて開先の断
    面形状を検出するとともに、検出された断面形状に基づ
    いて次パスの溶接条件を定めることを特徴とする請求項
    6または7に記載の自動溶接装置。
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