JP2007185057A - ワイヤーハーネス用クランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】丸穴と長穴の両方に使用でき、長穴への挿入作業が容易で、長穴に挿入した後の安定性も良好なワイヤーハーネス用クランプを提供する。
【解決手段】バンド12と、バンドロック部14と、アンカー部16とを有するワイヤーハーネス用クランプにおいて、アンカー部16は、バンド12の幅に相当する間隔をあけて形成された一対の軸部20A、20Bと、この一対の軸部の先端から両側へ折り返すように形成された一対の弾性係止片22A、22Bとからなり、バンドロック部14は、バンド挿入口から反対側へ真っ直ぐに抜ける第一のバンド挿通孔26と、バンド挿入口から90°方向変換して一対の軸部20A、20Bの間に抜ける第二のバンド挿通孔28とを有する。丸孔用のときはバンド12を第一のバンド挿通孔26に挿通し、一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させる。長孔用のときはバンド12を第二のバンド挿通孔28に挿通し、一対の軸部20A、20Bの間にバンド12を介在させる。
【選択図】図1
【解決手段】バンド12と、バンドロック部14と、アンカー部16とを有するワイヤーハーネス用クランプにおいて、アンカー部16は、バンド12の幅に相当する間隔をあけて形成された一対の軸部20A、20Bと、この一対の軸部の先端から両側へ折り返すように形成された一対の弾性係止片22A、22Bとからなり、バンドロック部14は、バンド挿入口から反対側へ真っ直ぐに抜ける第一のバンド挿通孔26と、バンド挿入口から90°方向変換して一対の軸部20A、20Bの間に抜ける第二のバンド挿通孔28とを有する。丸孔用のときはバンド12を第一のバンド挿通孔26に挿通し、一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させる。長孔用のときはバンド12を第二のバンド挿通孔28に挿通し、一対の軸部20A、20Bの間にバンド12を介在させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーハーネスを自動車のボディ等に取り付けるのに使用するワイヤーハーネス用クランプに関するものである。
ワイヤーハーネスを自動車内に配索する際に、ワイヤーハーネスの所要箇所を自動車のボディやパネル等に取り付けるときは通常、種々のワイヤーハーネス用クランプが用いられる。これらのワイヤーハーネス用クランプのうちバンドタイプと呼ばれるものは、ワイヤーハーネスを締め付けるバンドと、このバンドの基端に一体に形成されたバンドロック部と、このバンドロック部のワイヤーハーネス側の面と反対側の面に一体に形成されたアンカー部とを有している。アンカー部は、バンドロック部から突出する軸部と、その軸部の先端から軸部の両側に広がりながら軸部の付け根側へ折り返すように形成された一対の弾性係止片とを有している。弾性係止片は、解放端に形成された肩部が固定基板の穴の裏側の縁に引っ掛かるようになっている。
このワイヤーハーネス用クランプでワイヤーハーネスをボディ等に取り付けるときは、ワイヤーハーネスを組み立てる時に、バンドをワイヤーハーネスの所定箇所に巻き付け、バンドの先端部をバンドロック部に挿通してワイヤーハーネスを締め付けることにより、クランプをワイヤーハーネスに固定しておく。この状態でワイヤーハーネスを配索し、ボディ等に形成された穴にアンカー部を挿入すれば、ワイヤーハーネスをボディ等に取り付けることができる。
ところで、ボディ等に形成される穴には、クランプの向き(ワイヤーハーネスの方向)を規制しない丸穴と、クランプの向きを規制する長穴とがある。このため従来は、丸穴用のクランプと、長穴用のクランプを用意して、穴の形によって2種類のクランプを使い分けていた。しかし、これでは2種類の留め具が必要となり、コスト高になるだけでなく、使い分けが面倒である。
この問題を解決するため、特許文献1には、丸穴と長穴の両方に使えるワイヤーハーネス用クランプが提案されている。このクランプは、アンカー部の弾性係止片の先端の肩部を、丸穴用と長穴用の2段にすると共に、軸部の基部から長穴の長径方向に延びる位置決め板部を形成したものである。
しかし、特許文献1に開示されているワイヤーハーネス用クランプは、アンカー部を長穴に挿入するときは、両側の弾性係止片を長穴の短径方向に向け、位置決め板部を長穴の長径方向に向けて挿入し、位置決め板部の先端を長穴の長径方向の縁に当接させるものであるため、長穴への挿入作業が従来の長穴用クランプとは異なり、面倒である。またワイヤーハーネス用クランプが傾いたりすると、位置決め板部の先端が長穴の縁から外れてしまい、クランプの回転規制ができなくなるおそれがある。
本発明の目的は、丸穴と長穴の両方に使用でき、長穴への挿入作業も従来の長穴用クランプと同様に簡単に行うことができ、しかも長穴に挿入した後の安定性も良好なワイヤーハーネス用クランプを提供することにある。
この目的を達成するため本発明は、ワイヤーハーネスを締め付けるバンドと、このバンドの基端に一体に形成されたバンドロック部と、このバンドロック部に一体に形成されたアンカー部とを有するワイヤーハーネス用クランプにおいて、前記アンカー部は、バンドの幅に相当する間隔をあけて形成された弾性変形可能な一対の軸部と、この一対の軸部の先端から両側へ広がりながら折り返すように形成された一対の弾性係止片とからなり、前記バンドロック部は、バンド挿入口から反対側へ抜ける第一のバンド挿通孔と、バンド挿入口から方向を変換して前記一対の軸部の間に抜ける第二のバンド挿通孔とを有することを特徴とするものである。
本発明のワイヤーハーネス用クランプは、一対の軸部の先端部を接触させた状態に保持する軸部結合手段を設けることが好ましい。
このワイヤーハーネス用クランプは、ワイヤーハーネスに巻いたバンドを、バンドロック部の第一のバンド挿通孔に挿通して締め付ければ丸孔用クランプとして使用でき、第二のバンド挿通孔に挿通して締め付ければ長孔用クランプとして使用できる。すなわち、バンドを第一のバンド挿通孔に挿通した状態では、アンカー部の一対の軸部は弾性変形可能であるから、一対の軸部を先端部が接触するように弾性変形させれば、一対の弾性係止片の最大外面間寸法を丸孔に適合するように小さくできるので、この状態でアンカー部を丸穴に挿入すれば、弾性係止片を丸穴の縁に係止させることができる。またバンドを第二のバンド挿通孔に挿通した状態では、当該挿通孔から出たバンドの先端部がアンカー部の一対の軸部の間に入って、一対の軸部が互いに接近する方向へは弾性変形できない状態となる。その結果、一対の弾性係止片の最大外面間寸法が長穴の長径に適合した状態に保たれるので、この状態でアンカー部を長穴に挿入すれば、弾性係止片を長穴の長径方向の縁に係止させることができる。
このように本発明のワイヤーハーネス用クランプは、丸穴にも長穴にも使用可能である上、長穴への挿入作業は従来の長穴用クランプと全く同様に行うことができるので、ワイヤーハーネス配索時の長穴への挿入作業も容易である。また長穴用として使用するときは、一対の軸部の間にバンドが介在して一対の軸部の間隔が狭まらない状態となるので、長穴に挿入した後にアンカー部が長穴から引き抜けるおそれもなく、取付け安定性も良好である。
また、一対の軸部の先端部を接触させた状態に保持する軸部結合手段を設けておくと、丸穴用として使用する場合に、予め軸部結合手段によって一対の軸部の先端部を接触させた状態にしておくことができるので、ワイヤーハーネスを配索するときに、アンカー部を丸穴へ挿入する作業を容易に行うことができる。
図1は本発明の一実施形態を示す。図において、10はワイヤーハーネス用クランプ、12はワイヤーハーネスを締め付けるバンド、14は挿通されたバンド12が引き抜けないようにロックするバンドロック部、16はバンドロック部14のワイヤーハーネス側の面と反対側の面に一体に突設されたアンカー部、18はアンカー部16を丸穴又は長穴に挿入したときに穴の周辺に当接して引き抜け防止を確実にする弾性傘部である。弾性傘部18は省略される場合もある。
アンカー部16は、バンドロック部14に突設された一対の軸部20A、20Bと、この一対の軸部20A、20Bの先端から当該軸部20A、20Bの両側に広がりながら当該軸部20A、20Bの付け根側へ折り返すように形成された一対の弾性係止片22A、22Bとで構成されている。一対の軸部20A、20Bはバンド12の幅に相当する間隔をあけて形成され、先端部が互いに接近、離反する方向に弾性変形可能である。また弾性係止片22A、22Bの解放端にはそれぞれ、弾性係止片22A、22Bを丸穴又は長穴に挿入したときに穴の裏側の縁に引っ掛かる肩部24が形成されている。弾性係止片22A、22Bの形態は従来のアンカー部と同様である。
またバンドロック部14には、バンド挿入口から反対側へ真っ直ぐに抜ける第一のバンド挿通孔26と、バンド挿入口から90°方向変換して前記一対の軸部20A、20Bの間に抜ける第二のバンド挿通孔28が形成されている。第一及び第二のバンド挿通孔26、28にはそれぞれ、挿通されたバンド12の引き抜けを防止する爪片30、32が設けられている。バンド12には爪片30、32が引っ掛かるギザギザが形成されている(図示省略)。
図2は、図1のように構成されたワイヤーハーネス用クランプ10を、ワイヤーハーネス34に取り付けて、アンカー部16を自動車のボディ36等に形成された丸穴38に挿入係止する場合を示す。この場合は、ワイヤーハーネス34に巻いたバンド12を、バンドロック部14の第一のバンド挿通孔26に挿通して締め付ける。その後、アンカー部16の一対の軸部20A、20Bを、図示のように先端部が接触するように弾性変形させれば、アンカー部16が丸穴38に適合した寸法になるので、この状態でアンカー部16を丸穴38に挿入すれば、弾性係止片22A、22Bの肩部24を丸穴38の裏側の縁に係止させることができる。
また図3は、図1のように構成されたワイヤーハーネス用クランプ10を、ワイヤーハーネス34に取り付けて、アンカー部16を自動車のボディ36等に形成された長穴40に挿入係止する場合を示す。この場合は、ワイヤーハーネス34に巻いたバンド12を、バンドロック部14の第二のバンド挿通孔28に挿通して締め付ける。すると、バンド12の先端部が一対の軸部20A、20Bの間に立ち上がるため、一対の軸部20A、20Bは互いに接近する方向へは弾性変形できない状態となる。これによりアンカー部16は長穴40の長径に適合した寸法に保持されるので、アンカー部16を長穴40に挿入すれば、弾性係止片22A、22Bの肩部24を長穴40の裏側の長径方向の縁に係止させることができる。
次に図4及び図5はそれぞれ、一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させた状態に保持する軸部結合手段を設けた例を示す。図4の例は、同図(A)、(B)に示すように一方の軸部20Bの両側に爪付き抱持片42を設けて、この爪付き抱持片42で同図(C)、(D)のように他方の軸部20Aを抱持することにより、一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させた状態に保持するものである。
また図5の例は、同図(A)、(B)に示すように一方の軸部20Bの内面に頭付き突起44を設け、他方の軸部20Aに前記頭付き突起44の頭部よりも若干内径が小さい小孔46を設けて、同図(C)、(D)のように頭付き突起44を、その頭部が小孔46を貫通するまで小孔46に押し込むことにより、一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させた状態に保持するものである。
このように、一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させた状態に保持する軸部結合手段を設けておけば、クランプ10を丸穴用として使用する場合に、予め軸部結合手段によって一対の軸部20A、20Bの先端部を接触させた状態にしておくことができるので、ワイヤーハーネスを配索するときに、アンカー部16を丸穴へ挿入する作業を容易に行うことができる。
10:ワイヤーハーネス用クランプ
12:バンド
14:バンドロック部
16:アンカー部
20A、20B:軸部
22A、22B:弾性係止片
26:第一のバンド挿通孔
28:第二のバンド挿通孔
30、32:引き抜け防止用爪片
34:ワイヤーハーネス
36:自動車のボディ
38:丸穴
40:長穴
42:爪付き抱持片(軸部結合手段)
44:頭付き突起(軸部結合手段)
46:小孔(軸部結合手段)
12:バンド
14:バンドロック部
16:アンカー部
20A、20B:軸部
22A、22B:弾性係止片
26:第一のバンド挿通孔
28:第二のバンド挿通孔
30、32:引き抜け防止用爪片
34:ワイヤーハーネス
36:自動車のボディ
38:丸穴
40:長穴
42:爪付き抱持片(軸部結合手段)
44:頭付き突起(軸部結合手段)
46:小孔(軸部結合手段)
Claims (2)
- ワイヤーハーネスを締め付けるバンドと、このバンドの基端に一体に形成されたバンドロック部と、このバンドロック部に一体に形成されたアンカー部とを有するワイヤーハーネス用クランプにおいて、
前記アンカー部は、バンドの幅に相当する間隔をあけて形成された弾性変形可能な一対の軸部と、この一対の軸部の先端から一対の軸部の両側に広がりながら一対の軸部の付け根側へ折り返すように形成された一対の弾性係止片とからなり、前記バンドロック部は、バンド挿入口から反対側へ抜ける第一のバンド挿通孔と、バンド挿入口から方向を変換して前記一対の軸部の間に抜ける第二のバンド挿通孔とを有することを特徴とするワイヤーハーネス用クランプ。 - 一対の軸部の先端部を接触させた状態に保持する軸部結合手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のワイヤーハーネス用クランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006002176A JP2007185057A (ja) | 2006-01-10 | 2006-01-10 | ワイヤーハーネス用クランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006002176A JP2007185057A (ja) | 2006-01-10 | 2006-01-10 | ワイヤーハーネス用クランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007185057A true JP2007185057A (ja) | 2007-07-19 |
Family
ID=38340678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006002176A Pending JP2007185057A (ja) | 2006-01-10 | 2006-01-10 | ワイヤーハーネス用クランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007185057A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8157222B1 (en) | 2010-10-29 | 2012-04-17 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. | Wire harness clamp |
KR102127168B1 (ko) * | 2018-12-28 | 2020-06-29 | 주식회사 유라코퍼레이션 | 와이어링 고정후크 |
-
2006
- 2006-01-10 JP JP2006002176A patent/JP2007185057A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8157222B1 (en) | 2010-10-29 | 2012-04-17 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. | Wire harness clamp |
KR102127168B1 (ko) * | 2018-12-28 | 2020-06-29 | 주식회사 유라코퍼레이션 | 와이어링 고정후크 |
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