JP2007184153A - 低温焼成用導電性ペースト組成物及びそのペースト組成物を用いた配線パターンの形成方法 - Google Patents

低温焼成用導電性ペースト組成物及びそのペースト組成物を用いた配線パターンの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基板との密着性と半田濡れ性に優れ、しかも、鉛を含まない低温焼成用導電性ペースト組成物を提供すること。
【解決手段】銀粉末、ポリイミドシリコーン樹脂および有機溶剤を含有している。

Description

本発明は鉛成分を実質的に含まない導電性ペースト組成物に関し、特に、低温歪みを有するソーダライムガラス上への配線、冷陰極管の外部電極およびシリコン系太陽電池の集電電極等に適用できる、低温焼成用の導電性ペースト組成物に関する。
従来の低温焼成用導電性ペースト組成物は、例えば、ガラス基板上に所定のパターンで印刷した後、500〜600℃で焼成することによって配線パターンが形成されていた。この場合、ペーストとガラス基板との密着性を高めるために、銀などの導電成分にガラスフリットや無機酸化物などを配合して有機ビヒクルと混練することでペースト状にしていた。ところで、焼成温度が高いと、焼成物にクラックが入ることがある。そこで、ペーストの焼成温度は低い方が好ましく、350〜450℃の低温でペーストを焼成してガラス基板との密着性を得るためには、軟化点が300℃前後のガラスフリットが必要となるが、現在このようなガラスフリットとしては鉛を含むものしか存在しない。
しかし、近年、鉛による毒性の問題が大きくクローズアップされており、鉛を使用しない電子部品や電子機器の開発が盛んに行われている。半田実装機器において鉛入り半田から鉛フリー半田への転換が行われているのも、非鉛化の現れの一つである。そして、導電性ペースト組成物においても鉛を含まないものを提供することが要請されている。
例えば、特許文献1には、A成分としてポリイミドシリコーン樹脂、B成分としてエポキシ樹脂を含有する硬化性樹脂組成物が開示されている。
特開2005−113059号公報
しかし、特許文献1の[0081]には、「上記接着剤層を硬化させる工程においては、その硬化条件は、上記AおよびB成分の種類、量、並びに上記硬化促進剤の使用の有無等によって異なり、特に限定されるものではないが、通常、80〜300℃、好ましくは100〜250℃の範囲内の温度で、10〜120分間程度である。前記温度が低すぎると硬化に要する時間が長くなり実用的でない。また、逆に高すぎると接着部材が劣化するおそれがある。なお、本発明の接着剤は、A成分として、予め閉環環化したポリイミドシリコーン樹脂を用いているので、接着剤がポリアミック酸を含む場合に比較して、ポリアミック酸の閉環環化に要する、例えば、300℃を超える高温の条件としなくてよいという利点がある。」と記載されている。特許文献1には、ポリイミドシリコーン樹脂を含有する硬化性樹脂組成物が開示されているが、その硬化温度は300℃が上限であることが記載されており、ポリイミドシリコーン樹脂を300℃以下の低温で焼成しても、後記する本発明の効果を発揮することができない。
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、ガラス基板との密着性と半田濡れ性に優れ、しかも、鉛を含まない低温焼成用導電性ペースト組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の低温焼成用導電性ペースト組成物は、銀粉末、ポリイミドシリコーン樹脂および有機溶剤を含むことを特徴としている。
銀粉末が球状、フレーク状またはこれらの混合物であることが好ましい。
球状銀粉末の平均粒径が10nm〜5μmの範囲にあり、フレーク状銀粉末の平均粒径が3μm〜20μmの範囲にあることが好ましい。
銀粉末100重量部に対してポリイミドシリコーン樹脂を3〜20重量部含むことが好ましい。
また、本発明の配線パターンの形成方法は、上記特徴を有する導電性ペースト組成物をガラス基板上に所定のパターンで印刷し、次いで、350〜450℃で焼成することを特徴としている。
本発明は上記のように構成されているので、次の効果を奏する。
ポリイミドシリコーン樹脂を350〜450℃の低温で焼成すると、樹脂の一部が分解してガラス化シリコーン構造を発現し、このガラス化シリコーン構造がガラス基板に対して良好な密着性を有するとともに半田濡れ性が向上する。しかし、350℃未満の焼成温度ではガラス化シリコーン構造が十分に生成せず、一部耐熱性の劣る樹脂成分が残留し、基板上に形成される導電性膜にブリスタが発生することがある。一方、450℃超の焼成温度では、焼成物にクラックが入り、接着性が劣化することがある。本明細書において、ガラス化シリコーン構造とは、350〜450℃でポリイミド基が一部分解するが、分解されずに残ったポリイミド変性基とポリシロキサン基が分子鎖中に存在することをガラス化シリコーン構造といい、分解されずに残ったポリイミド変性基がガラス基板に対して良好な密着性を有し、一部の樹脂の分解によって銀粉末表面の樹脂が無くなり、半田濡れ性が向上する。一般的なシリコーン樹脂やエポキシ変性シリコーン樹脂を350〜450℃で焼成しても、熱分解して粉末状態になり、ガラス基板との良好な密着性を確保することができない。
請求項1記載の発明は、このように350〜450℃の低温で焼成することによりガラス化シリコーン構造を発現するポリイミドシリコーン樹脂を含むので、ガラス基板との密着性と半田濡れ性に優れている。
請求項2記載の発明によれば、安価な低温焼成用導電性ペースト組成物を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、良好な導電性を確保し、しかも細かい線幅のパターンが印刷可能である。
請求項4記載の発明によれば、ガラス化シリコーン構造を発現する適量のポリイミドシリコーン樹脂を含む低温焼成用として最適の導電性ペースト組成物を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、本発明の低温焼成用導電性ペースト組成物を用いてなる好ましい配線パターンの形成方法を提供することができる。
従来から電子部品の絶縁保護膜用樹脂として、耐熱性ならびに電気的および機械的特性に優れたポリイミド樹脂が使用されていた。絶縁保護膜形成に際して、一般にポリイミド樹脂は有機溶媒に不溶であるため、その前駆体であるポリアミック酸の溶液を用い、これを基材に塗布した後、加熱して脱水縮合反応により閉環させて目的とするポリイミド樹脂被膜を形成する方法が採用されていた。
しかし、このポリアミック酸の溶液を用いる方法は、ポリアミック酸の溶液の粘度が非常に高いため作業性に劣ること、脱水縮合工程において高温とする必要があること、得られたポリイミド樹脂被膜はニッケル、アルミニウム、シリコン、シリコン酸化膜等からなる基材に対する接着性に劣るといった問題があった。
そこで、上記のようなポリイミドの問題点を改善するため、ポリイミドの原料であるジアミン成分の一部をシロキサン構造を有するジアミンで置き換えたポリイミドシリコーン樹脂が提案された。
本発明の導電性ペースト組成物は、このポリイミドシリコーン樹脂を含むことを特徴としており、分子鎖中にポリイミド骨格とシリコーンポリマーを有している。そのため、耐熱性と寸法安定性と成形加工性に優れたポリイミド樹脂の特性と、可撓性と電気絶縁性に優れたシリコーンポリマーの特性とを備えている。
ポリイミドシリコーン樹脂は、テトラカルボン酸成分とシロキサン構造を有するジアミン化合物とを反応させて得られるもので、以下の化(1)の循環構造単位を有し、化(2)で示される構造単位を5ないし50モル%含むものが好ましい。以下の化(1)と化(2)において、Rは2価の炭化水素基、R’は1価の炭化水素基、R”は4価の炭化水素基、Qは有機ジアミンの残基である2価のシリコンを含まない(シリコンの遊離した)有機基、Xは自然数、mとnは1より大きい自然数である。
Figure 2007184153
Figure 2007184153
ポリイミドシリコーン樹脂の調製は以下のように行うことができる。
テトラカルボン酸成分とシロキサン構造を有するジアミン化合物とを、ほぼ等モル量で反応させることにより調製することができる。具体的には、高温の反応条件下における一段重合法により調製することができる。また、テトラカルボン酸成分とシロキサン構造を有するジアミン化合物とを、シクロヘキサン、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒に溶解させ、比較的低温(約10〜50℃程度)で反応させてポリイミドの前駆体であるポリアミック酸を得て、次いで、高温条件下で脱水閉環させてイミド環構造を形成させる二段重合法によって調製することができる。
テトラカルボン酸成分に対するシロキサン構造を有するジアミン化合物の配合割合は、ポリイミドシリコーン樹脂の所望の分子量の設定に応じて適宜決めることができ、テトラカルボン酸成分1モルに対して、上記ジアミン化合物は、0.95〜10.5モルの範囲、好ましくは、0.98〜1.02モルの範囲である。
なお、分子量調整剤として、無水フタル酸等のジカルボン酸、アニリン等のモノアミン成分などを適宜添加することができる。この場合の添加量は、テトラカルボン酸成分とシロキサン構造を有するジアミン化合物との合計モル数に対して2モル%以下とするのが好ましい。
一段重合法による場合の条件としては、反応温度は150〜300℃、反応時間は1〜15時間程度が好ましい。また、二段重合法による場合の条件としては、ポリアミック酸合成工程を、反応温度は0〜120℃で、反応時間は1〜100時間程度で行い、次いで、得られたポリアミック酸溶液を、通常、80〜200℃、好ましくは140〜180℃の温度範囲に昇温して、1〜15時間の条件で脱水閉環反応を進行させ、ポリイミド樹脂溶液を得ることができる。また、上記ポリアミック酸溶液に、無水酢酸とピリジンとの混合溶液を添加混合し、次いで、50℃程度に昇温して、脱水閉環反応を行う方法を採用することもできる。
導電性金属粉末としては、銀、金、銅、ニッケル等の金属粉末を挙げることができるが、電気特性、熱伝導率および耐酸化性等の特性が優れていることを考慮すると、銀粉末を好ましく用いることができる。
銀粉末の形状としては、線幅や線間隔が小さい導体配線、例えば、線幅と線間隔が50μmのスクリーン印刷をする場合は粒度分布の狭い球状のものが好ましく、印刷時の形状保持のためにチキソトロピー性を有するペーストを必要とする場合はフレーク状(薄片状)のものが好ましく、球状の銀粉末とフレーク状の銀粉末を適正比率で混合した混合銀粉末を用いることで、印刷性と印刷パターンの形状保持性の最適化を図ることができる。球状銀粉末とフレーク状銀粉末の混合割合は、用途に応じて適宜選択することができる。
本発明において、球状とは、部分的に凹凸があり、変形が見られても、全体として見た場合に、直方体よりは立方体に近い立体形状を含む意である。また、フレーク状とは、部分的に凹凸があり、変形が見られても、全体として見た場合に、平板または厚みの薄い直方体を含む意である。そして、平均粒径とは、球状銀粉末においては、球状の長径と短径の算術平均値をマイクロトラック式粒度分布測定法で測定した場合における50%累積値をいい、フレーク状銀粉末においては、フレークの長径と短径をマイクロトラック式粒度分布測定法で測定した場合における50%累積値をいう。
球状銀粉末の平均粒径としては、10nm(ナノメートル)未満のものは入手が難しく、5μm(マイクロメートル)を超えると、低温焼成で良好な導電性を得るのが難しくなる。そこで、球状銀粉末の平均粒径は、10nm〜5μmの範囲にあるのが好ましい。フレーク状銀粉末の平均粒径としては、3μm未満のものは入手が困難で、20μmを超えると、細かい線幅(100μm以下)の配線パターンを印刷するのが困難になるとともに低温焼成で良好な導電性を得るのが難しくなる。そこで、フレーク状銀粉末の平均粒径は、3μm〜20μmの範囲にあるのが好ましい。
銀粉末はタップ密度が比較的高く、比表面積(BET法による)が比較的小さい方が、銀粉末を本発明のペースト組成物中へ高充填(銀粉末同士が凝集せず、組成物中に均一に分散すること)ができるので好ましい。なお、本明細書において、タップ密度の測定は、銀粉末100gを秤量し、ロートを用いてメスシリンダー(直径22mm、容量10ミリリットル)中へ静かに投入し、このメスシリンダーをタップ密度測定器(小松製作所製)にセットし、落差距離20mm、1秒間隔で600回のタッピングを行った後に、圧縮された銀粉末の容積を測定し、この容積の値からタップ密度を算出するという方法により行った。
銀粉末の製造方法は、特に、限定されるものではないが、例えば、電解法、粉砕法、熱処理法、アトマイズ法、還元法などを挙げることができる。これらの中でも、還元法が、還元方法をコントロールすることにより、タップ密度が高くて、BET比表面積が小さい粉末が得やすいので好ましい。
銀粉末とポリイミドシリコーン樹脂の配合割合は、銀粉末100重量部に対してポリイミドシリコーン樹脂が3重量部未満では、樹脂が分解することによって生成するガラス化シリコーン構造が不足し、ガラス基板に対して良好な密着性を確保することができない。一方、銀粉末100重量部に対してポリイミドシリコーン樹脂が20重量部を超えると、良好な導電性を得ることが困難になる。そこで、銀粉末10重量部に対してポリイミドシリコーン樹脂を3〜20重量部含むのが好ましい。
有機溶剤としては、室温で揮発しない高沸点の有機溶剤が好ましい。例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテルアセテート、ターピネオール等を用いることができる。
銀粉末とポリイミドシリコーン樹脂と有機溶剤の配合割合は、100重量部の銀粉末と3〜20重量部のポリイミドシリコーン樹脂に対して、有機溶剤10〜80重量部とするのが好ましい。有機溶剤が10重量部未満ではペースト化するのが困難で、80重量部を超えると、良好な導電性を得ることが困難になる。
ペースト化の手段としては、公知の手段を採用することができ、例えば、3本ロールミルを用いることができるが、これに限定されるものではない。
導電性ペーストをガラス基板上に塗布する方法としては、例えば、スプレー塗布、ディスペンサー塗布、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、平版オフセット印刷、パッド印刷、ディップ塗布等を用途に応じて使い分けることができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において適宜変更と修正が可能である。
1.ペーストの作製と配線パターンの形成
(1)実施例1〜3
平均粒径4.5μmのフレーク状銀粉末(タップ密度4.0g/cm3、比表面積1.25m2/g)と、ポリイミドシリコーン樹脂(信越化学工業社製のポリイミドシリコーン「X−22−8904」)と、ジエチレングリコールジブチルエーテルアセテートとを、以下の表1に記載のように配合したものを3本ロールミルで混練し、ペーストを得た。そして、そのペーストを図1に示すようなパターンでソーダライムガラス基板上にスクリーン印刷し、表1に記載の焼成温度で60分間焼成した。図1において、1と2は正方形状の枕電極、枕電極1から枕電極2に至る線長は37.5mmで、その線幅Lは一定で500μm、線間隔S1は500μm、線間隔S2は750μmである。従って、アスペクト比は75(37.5mm/0.5mm)である。
(2)実施例4〜6
平均粒径1.6μmの球状銀粉末(タップ密度1.5g/cm3、比表面積1.6m2/g)と、ポリイミドシリコーン樹脂(信越化学工業社製のポリイミドシリコーン「X−22−8904」)と、ジエチレングリコールジブチルエーテルアセテートとを、以下の表1に記載のように配合したものを3本ロールミルで混練し、ペーストを得た。そして、そのペーストを図1に示すようなパターンでソーダライムガラス基板上にスクリーン印刷し、表1に記載の焼成温度で60分間焼成した。
(3)実施例7〜9
平均粒径1.6μmの球状銀粉末(タップ密度1.5g/cm3、比表面積1.6m2/g)と、平均粒径4.5μmのフレーク状銀粉末(タップ密度4.0g/cm3、比表面積1.25m2/g)と、ポリイミドシリコーン樹脂(信越化学工業社製のポリイミドシリコーン「X−22−8904」)と、ジエチレングリコールジブチルエーテルアセテートとを、以下の表1に記載のように配合したものを3本ロールミルで混練し、ペーストを得た。そして、そのペーストを図1に示すようなパターンでソーダライムガラス基板上にスクリーン印刷し、表1に記載の焼成温度で60分間焼成した。
(4)比較例1
焼成温度が表1に記載のように500℃である点を除く他の条件は実施例1〜3と同じ条件でペーストを得、そのペーストを図1に示すようなパターンでソーダライムガラス基板上にスクリーン印刷し、500℃で60分間焼成した。
(5)比較例2
平均粒径4.5μmのフレーク状銀粉末(タップ密度4.0g/cm3、比表面積1.25m2/g)と、ストレートシリコーン樹脂(信越化学工業社製のシリコーン樹脂「KR−220L」)と、ジエチレングリコールジブチルエーテルアセテートとを、以下の表1に記載のように配合したものを3本ロールミルで混練し、ペーストを得た。そして、そのペーストを図1に示すようなパターンでソーダライムガラス基板上にスクリーン印刷し、表1に記載の焼成温度で60分間焼成した。
(6)比較例3
平均粒径4.5μmのフレーク状銀粉末(タップ密度4.0g/cm3、比表面積1.25m2/g)と、メチルフェニルシリコーン樹脂(信越化学工業社製のエポキシ変性シリコーン樹脂「KC213」)と、ジエチレングリコールジブチルエーテルアセテートとを、以下の表1に記載のように配合したものを3本ロールミルで混練し、ペーストを得た。そして、そのペーストを図1に示すようなパターンでソーダライムガラス基板上にスクリーン印刷し、表1に記載の焼成温度で60分間焼成した。
2.特性の評価
(1)クロスカットテスト(碁盤目剥離試験)
各実施例および比較例のペーストについて、同上焼成条件でソーダライムガラス基板上に1mm×1mmの大きさのパッド(厚み約12μm)を100個形成し、そのパッドにセロテープ(登録商標)を押し付けて密着させ、次に、一気にセロテープ(登録商標)を引き剥がした。このときにセロテープ(登録商標)とともに基板から引き剥がされたパッドの数を以下の表1に示す。当然のことながら、引き剥がされたパッドの数がゼロであるということは、密着性が優れていることを示す。
(2)比抵抗
ガラス基板上の焼成後の上記印刷パターンの膜厚を測定し、さらに、印刷パターンの両端部の枕電極1と2に端子を接して電気抵抗を測定し、その結果に基づいて比抵抗を算出した。この比抵抗が、100μΩ・cm以下のものは導電性が良好であると評価でき、本発明の用途に好ましく用いることができる。さらに、上記比抵抗は、40μΩ・cm以下であることがより好ましい。この比抵抗の数値を以下の表1に示す。
Figure 2007184153
表1に明らかなように、本発明の実施例1〜9には、クロスカットテストで引き剥がされたパッドはなく、ガラス基板に対して優れた密着性を有することが分かる。また、比抵抗が100μΩ・cm未満であって、導電性に優れていることが分かる。
しかし、比較例1は、焼成温度が高いので、クロスカットテストで試験個数の半分の50個のパッドが引き剥がされた。
また、比較例2は一般的なシリコーン樹脂を含み、比較例3はエポキシ変性シリコーン樹脂を含むので、ともにガラス基板に対する密着性が極めて低く、クロスカットテストで試験に供した全パッドが引き剥がされた。
本発明の低温焼成用導電性ペースト組成物は、ガラス基板への配線パターンの形成、冷陰極管の外部電極およびシリコン系太陽電池の集電電極等に適用することができる。
配線パターンの一例を示す平面図である。
符号の説明
1 枕電極
2 枕電極

Claims (5)

  1. 銀粉末、ポリイミドシリコーン樹脂および有機溶剤を含むことを特徴とする低温焼成用導電性ペースト組成物。
  2. 銀粉末が球状、フレーク状またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載の低温焼成用導電性ペースト組成物。
  3. 球状銀粉末の平均粒径が10nm〜5μmの範囲にあり、フレーク状銀粉末の平均粒径が3μm〜20μmの範囲にあることを特徴とする請求項2記載の低温焼成用導電性ペースト組成物。
  4. 銀粉末100重量部に対してポリイミドシリコーン樹脂を3〜20重量部含むことを特徴とする請求項1、2または3記載の低温焼成用導電性ペースト組成物。
  5. 請求項1、2、3または4記載の低温焼成用導電性ペースト組成物をガラス基板上に所定のパターンで印刷し、次いで、350〜450℃で焼成することを特徴とする配線パターンの形成方法。
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