JP2007183929A - プラント設備の機器保守計画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラント設備の機器における複数の部位における破損等を、モデル化した確率事象として扱い、さらにプラント設備固有の運転方法に応じた運転条件や売電収益や環境への影響等も考慮して、実運用に合致したシミュレーションを行って、信頼性とコスト面から最適な保守計画を提供できるプラント設備の機器保守計画方法を提供する。
【解決手段】プラント設備機器における複数部位毎のデータベース1、2、5、6を有し、シミュレーションブロック7において、前記プラント設備の運転条件に基づく複数の事象について、相互の相関を加味して複数の部位の集まりとしてシミュレーションし、また、データベースに記憶された前記プラント設備固有の運転方法に基づいて設定された前記複数部位における熱的および機械的運転条件を基に破損確率をシミュレーションし、また、売電収益や環境への影響等も反映させてシミュレーションを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラント設備の機器保守計画方法に関し、特に、プラント設備機器の破損による事故発生等を単一の確定値ではなく、検査手法における検査性能や個別のばらつきをモデル化した確率事象として扱い、実運用に合致したシミュレーションを行って、信頼性とコスト面から最適な保守の計画を提供できるようにしたプラント設備の機器保守計画方法に関するものである。
原子力、火力プラント、または石油化学プラントなどの各種プラント、及び航空機などの消却年数の長い一部の大型製品は、故障時に周りに与える影響が大きく、適切な保守が必要不可欠である。そのため、償却期間中に定期的な保守点検を行い、プラントや製品を構成する部品やユニットの寿命や疲労度合いなどを考慮しながら、検査、補修、交換などを行うようにすることが一般的に行われている。
特に、プラント設備に用いられるガスタービンなどの機器は、使用年数の経過に従って疲労きれつや、熱、応力腐蝕割れ等により生じるきれつが発生するが、こういったきれつは、力や温度がかかることにより成長し、放置すると機器の破損につながる。そのため、検査によってこれらのきずを見つけて補修することができれば、機器の寿命を延ばすことができる。
しかしながら、検査をしてもきずが見つけられなかった場合、事故に繋がって補修に大きなコストを必要としたり、機器が使用不能となって信用面からも大きな問題となる。そのため、検査間隔を短くして回数を多くする、といった方法もあるが、検査自体にも大きなコストが必要であるから、検査を一定の間隔で行うと共に、補修もきずの大きさに応じた補修をするのが好ましい。
また、こういったプラント設備の機器では、故障に繋がるきずの発生の可能性は、通常、複数部位に存在する。例えば図17に示したのは、一例として、発電機用ガスタービンにおける尾筒の冷却穴に生じるきれつの(A)は模式平面図、(B)はきれつの生じた穴の模式断面図である。
すなわち、発電機用ガスタービンにおける尾筒の冷却穴は、例えば401、402、403、……406等のように溝411、412、413、……416の一部に設けられるが、この冷却穴には、前記したように使用年数の経過に従って、一部のきれつ412の断面模式を図17(B)に示したように、疲労きれつや熱、応力腐蝕割れ等により生じるきれつ420、421、422が発生するが、こういったきれつは、力や温度がかかることによって大きくなる可能性がある。
しかもこういったきれつは、例えば420、421で示したきれつのように、互いに向き合った方向に発生した場合、例えそれぞれのきれつが小さくても、そこにかかる熱や応力によって進展して繋がり、短時間で大きなきずとなり、破損に繋がる場合がある。すなわち、プラント設備の機器においては、部位毎のきれつ発生だけでなく、その周囲との関係を考慮しないと例え小さなきれつであっても、短時間で大きなきずになり、事故に繋がる可能性があるわけである。
またこういったきれつは、発生しやすい部位があるとはいうものの、そういった部位においてもきれつが一律に起こるのではなく、あるバラツキを持って発生し、事故の発生もそれぞれ異なった時期に起こることが普通である。
またそれだけではなく、事故発生までの過程を示した模式図18のように、上記複数の部位(冷却穴)402、403、……406のうち、402、403に420、421のきれつが発生し、検査430を実施して431、432で示したようにそれぞれのきずが検出されたが、例えば421のきれつは442で示したように補修/交換を実施し、きれつ420に関しては次の検査まで大丈夫という見解のもと、441のように補修を行わなかった場合、そのきれつが450のように進展し、451のように事故に繋がってしまうケースもある。
これは、例えばきれつ420が検査430の段階で431のように検出はされたものの、検査結果が示したきずの大きさと実際のきずの大きさに違いがあり、過小評価されたことによって発見されたきずが、次の検査まで大丈夫という見解となったために生じたものである。すなわち、この場合の事故は、検査手法の精度に係わる性能の低さが起こした事故ということができる。
こういったプラント設備の機器の保守に関しては、例えばガスタービンの保守管理計画を行うものとして特許文献1に、ガスタービンの定期点検時に、ガスタービンの劣化・損傷状態を損傷評価マスターカーブを用いた余寿命診断装置で評価し、補修の有無、廃却の有無を判断するようにした保守管理方法が示されている。
また特許文献2には、表示装置にプラント部品の展開状態、部品各々の故障イベント及び対策についてのイベントツリー展開、並びに部品の保守管理情報を表示し、操作によって部品の展開状態及びイベントツリー展開の変更ができるようにして、経済性の観点から、最適な保守管理計画が立案できるようにした保守管理計画支援方法が示されている。
また特許文献3には、プラント機器を構成する機器毎の故障確率に応じてプラント設備の安全管理を行うため、プラント機器の設計データに応じ、機器毎にその共用年数と破損確率との関係を示す破損確率関数を求め、運転履歴と当該機器に関する検査の少なくとも一つに基づいて修正した破損確率関数を生成し、機器の取り替えを判定してリスクを管理する装置が示されている。
また特許文献4には、リスクコストの低減量が最も大きく、かつ、制約条件を満足するプラントの保守計画を生成するため、プラントの各部位に対する保守方法及び費用を含む情報や、保守を行う際の制約条件を格納し、プラントのそれぞれの保守部位に対し、保守を行う時期と採用する保守方法の組み合わせに基づいて保守を行った場合のリスク低減量を算出し、保守計画を立てるようにした保守計画の生成装置が示されている。
また特許文献5には、プラントや製品の償却期間全般にわたる保守計画をコストの観点を入れて定量的に計画できるよう、短期の保守期間毎に、その期間の終了時にプラントや製品を構成するユニットや部品に関する状態を損傷確率から算出し、検査費用と保守費用を算出することを償却年度まで繰り返すようにした最適保守計画決定方法が示されている。
また特許文献6には、統計的材料データベースにあらかじめ汎用的なクリープや疲労などの材料寿命特性とその確率分布が記憶され、その材料寿命特性とその確率分布を用いて、クリープおよび疲労に対する寿命を評価して最適な運用方法を選択するプラント機器の運用支援装置について示されている。
特開平10−293049号公報 特開2004−234536号公報 特開2004−191359号公報 特開2005−148955号公報 特開2003−99119号公報 特開2004−94631号公報
しかしながら、特許文献1に示された保守管理計画方法は、単一の損傷評価マスターカーブを用いて余寿命を推定し、補修の有無、廃却の有無を判断しているが、前記したようにプラント設備機器においては、きれつの発生しやすい部位があるとはいうものの、そういった部位においてもきれつが一律に起こるのではなく、あるバラツキを持って発生し、事故の発生もそれぞれ異なった時期に起こることが普通であるから、こういった手法では費用対効果の優れた保守計画を立案することはできない。
また、特許文献2に示された保守管理計画支援方法では、機器の補修に関して補修の有無を指定するだけで、補修の実施を決定する検査が組み込まれておらず、保守計画の実運用上十分な機能を有していないと考えられる。
さらに特許文献3に示されたリスクを管理する装置では、検査・補修の対象を一つの部位に限定しており、例えばガスタービンの尾筒冷却穴のように複数の部位に対して検査・補修が必要な機器を対象とすることはできない。
そして特許文献4に示された保守計画の生成装置では、リスクコストの評価式中に部位ごとの破損確率を用いてはいるが、保守の実運用に合致した検査性能や補修方法を扱う方法が具備されておらず、実用に即したシステムとは言い難い。
また特許文献5に示された最適保守計画決定方法では、破損確率は単一の値を用いており、前記したようにきれつの発生しやすい部位にあってもきれつが一律に起こるのではなく、あるバラツキを持って発生するようなプラント設備機器では、複数の部位が組み合わさって起こりうる破損状態や補修を扱うことができない。
また、特許文献6には、汎用的な材料の統計的データに基づいて破損確率を求めており、燃焼方法等のプラント設備固有の運転方法によって設定された運転条件によったより実際的な破損状態を考慮した保守計画を提供することができない。また、材料の損傷を計測する計測機器の検出性能の影響や、発電プラント設備としての売電収益の影響や、環境への影響等を考慮することまでは示されていない。
そのため本発明においては、プラント設備の機器における複数の部位における破損による事故発生等を、単一の確定値ではなく、検査手法における検査性能や個別のばらつきをモデル化した確率事象として扱い、さらにプラント設備固有の運転方法に応じた運転条件や売電収益や環境への影響等も考慮して、実運用に合致したシミュレーションを行って、信頼性とコスト面から最適な保守の計画を提供できるようにしたプラント設備の機器保守計画方法を提供することが課題である。
上記課題を解決するため本発明になるプラント設備の機器保守計画方法は、
プラント設備機器の保守計画を生成するプラント設備の機器保守計画方法であって、
前記プラント設備機器における複数部位毎のデータベースを有し、前記プラント設備の運転条件に基づく複数の事象について、相互の相関を加味して複数の部位の集まりとしてシミュレーションし、前記プラント設備機器における保守計画に反映させることを特徴とする。
このようにプラント設備の機器保守計画を、プラント設備の運転条件に基づく複数の事象について、相互の相関を加味した複数の部位の集まりとしてシミュレーションすることで、従来、扱えなかった部位相互の影響をシミュレーションすることができ、リスク予測精度を向上させて信頼性とコスト面から最適な保守の計画を提供することができる。
そして、前記データベースは、前記プラント設備機器における複数部位毎の、検査費用を含む検査記録と、設計データに基づくきずの発生確率データと、過去に発生したきずに関する補修費用を含むデータと、きずの進展による事故が生じた場合の復旧に要する費用とを記憶し、
前記シミュレーションは、前記プラント設備の運転条件に基づき、前記データベースに記憶された複数部位毎の実際の検査記録と対応させて、部位毎の前記設計データに基づくきずの発生確率、きずが発生した場合の時間経過による進展の度合い、補修の必要性と方法とを、相互の相関を加味して複数の部位の集まりとして実施し、費用対効果の高い保守方法を選定して前記プラント設備機器における保守計画に反映させることを特徴とする。
このようにプラント設備の機器保守計画を、デ―タベースに記憶されたプラント設備の機器における複数の部位毎の実際の検査記録と対応させ、部位毎の設計データに基づくきずの発生確率、きずが発生した場合の時間経過による進展の度合い、補修の必要性と方法などを、相互の相関を加味した複数の部位の集まりとしてシミュレーションすることで、リスク予測精度の向上、信頼性とコスト面からの最適な保守計画の立案が可能となる。
そして、前記シミュレーションは、検査手法毎に、検査結果が示したきずの大きさと実際のきずの大きさの違いにより決定される検査性能を加味して行うことを特徴とする。
複数の検査手法を用いる場合、それらの検査手法には一般的にそれぞれ得手、不得手があり、また、検査を行う人が熟練者であるか初心者であるかによっても検査結果が異なってくることがある。従って、このように検査手法毎に、検査結果が示したきずの大きさと実際のきずの大きさの違いにより決定される検査性能を加味することで、コスト面だけでなく、信頼性の面からも実運用に即した最適な保守計画を作成することができる。
また、前記シミュレーションはきずの補修の予測にあたり、きずが生じる部位のみの補修と、その周辺部位を含む補修と、前記複数部位の全ての補修と、機器を新品に交換する場合との、それぞれにおける機器の破損リスクと費用を算出し、前記保守計画に反映させることを特徴とする。
このように補修のシミュレーションに当たって、複数ある部位の一箇所にきずが予想された場合であっても、きずが生じる部位のみ補修する、その周辺部位も含めて補修する、全てを補修する、新品に交換するなど、種々の場合を想定し、その後の故障リスクを含めて費用対効果をシミュレーションすることで、実運用に即した補修方法を含めた効果的な保守計画を作成することができる。
さらに、前記データベースにきずの発生予防保全手段を記憶させ、前記シミュレーションに、前記きずの発生予防保全手段を実施させた場合に生じる事故のリスクと費用を算出させて、前記保守計画に反映させることを特徴とする。
シミュレーションの結果、例え発生するきずが軽微であったり発生が予測されなくても、確率的には将来的にきずが発生する可能性があるわけで、その場合、このようにきずの発生予防保全手段を実施させた場合に生じる事故のリスクと費用を算出することで、さらに実運用に即した予防保全を含めた保守計画を作成することができる。
また、前記シミュレーションは、予測されるきずの大きさに対し、事故となるきずの基準大きさに近づくにつれて事故発生確率を大きくしながらリスクを算出し、前記保守計画に反映させることを特徴とする。
例えば前記した発電機用ガスタービンにおける尾筒の冷却穴に生じるきれつの場合、事故は通常、きれつが進展してリークが発生した場合に生じる。従って、事故の発生をきれつの進展結果によるリークの有無で判断することも可能であるが、この場合、リークが発生するまでは事故と判断されない。それに対して本願のように、予測されるきずの大きさに対し、事故となるきずの基準大きさに近づくにつれて事故発生確率を大きくしながらリスクを算出することで、より実運用に即して事故の発生をリスクとして反映した保守計画を作成することができる。
さらに、前記データベースにおけるシミュレーションをおこなう複数部位のデータには、部位毎の位置情報と相互の位置関係を含み、一つの部位に予測されたきずに関し、周辺部位に生じるきずとの間隔、方向により、きずの進展速度が加速するモデルを組み込んでシミュレーションをおこない、前記保守計画に反映させることを特徴とする。
前記図17で説明したように、例えばきれつ420、421のように互いに向き合った方向に発生した場合、例えそれぞれのきれつが小さくても、そこにかかる熱や応力によって短時間で進展して繋がって事故に繋がる場合がある。しかしこのように、部位毎の位置情報と相互の位置関係を含み、一の部位に予測されたきずに関し、周辺部位に生じるきずとの間隔、方向により、きずの進展速度が加速するモデルを組み込むことで、複数部位が相互に影響する破損状態をリスクとして反映した保守計画を作成することができる。
なお、前記シミュレーションは、モンテカルロ法を用いて行うことが本発明の好適な実施例であり、また、前記プラント設備の機器はガスタービンの尾筒であり、前記きずはガスタービンの尾筒に設けられた複数の冷却穴に適用することで、より大きな効果を得ることができる。
さらに、本発明によれば、プラント設備機器の保守計画を生成するプラント設備の機器保守計画方法であって、前記プラント設備機器における複数部位毎のデータベースを有し、該データベースには、前記プラント設備固有の運転方法が記憶され、該運転方法に基づいて前記複数部位における熱的および機械的運転条件を設定し、きず発生の有無およびきずの大きさを求めて破損確率をシミュレーションして、前記プラント設備機器における保守計画に反映させることを特徴とする。
このように、前記プラント設備固有の運転方法に応じた運転条件に基づいて前記複数部位における熱的および機械的運転条件を設定して、きず発生の有無およびきずの大きさを求めて破損確率をシミュレーションするので、汎用的な一般データを基にシミュレーションする手法に比べて対象プラント固有の最適な保守計画を精度よく行なうことができる。
また、前記プラント設備がガスタービンであり、前記プラント設備固有の運転方法が前記ガスタービンの拡散燃焼による運転と混合燃焼による運転であり、前記熱的および機械的運転条件は前記拡散燃焼と混合燃焼それぞれにおける温度、応力条件であることを特徴とする。
このように、ガスタービンの運転方法が拡散燃焼による運転であるか、混合燃焼による運転であるかによって、例えばガスタービンの入り口温度、振動による応力が異なるため、その運転方法を設定してその運転方法に応じた温度、応力の運転条件を用いる。さらに、定期点検後に運転方法を変更することも行われるため、その運転方法の変更に合わせた温度、応力条件を用いて、きず発生の有無およびきずの大きさを求めて破損確率をシミュレーションするので、汎用的な一般データを基にシミュレーションする手法に比べて対象プラント固有の最適な保守計画を精度よく行なうことができる。
また、検査結果に基づいて求めた破損確率と、前記シミュレーションによって求めた破損確率との差が所定の検査条件においてしきい値以上の場合には、前記検査結果から求めた破損確率に近づけるように前記データベース内の入力データを調整することを特徴とする。
検査で検出される実績値としてのきずの大きさは、真値としての大きさに対して誤差を含んでいるが、検査条件が一定の範囲内、すなわち、検査性能が高い検査方法や運転時間の多い検査ではきずも大きく検出精度が高いと考えられるため、検査結果から求めた破損確率に近づけるように前記データベース内の入力データを調整することで、対象プラント個別に精度の高い保守計画を行なうことができる。
また、前記プラント設備が発電用のガスタービンであり、前記データベースには、前記ガスタービンの運転方法、使用燃料、発電量が記憶されており、これらデータを所定の収益モデルに適用することによって売電による収益をシュミレーションすることを特徴とする。
このように、ガスタービンの運転方法による発電量、該運転方法による使用燃料量等を所定の収益モデルに適用して、収益を求めることで売電による利益を考慮した保守計画を行なうことができる。
また、前記プラント設備がガスタービンであり、前記データベースには、前記ガスタービンの運転方法におけるNOx、CO等の有害排ガス排出量が記憶されており、これらデータに基づいて環境影響度をシュミレーションすることを特徴とする。
このように、ガスタービンの運転方法によるNOx、CO等の有害排ガス排出量のデータを基に環境影響度をシュミレーションすることによって、プラント個別に環境への影響を考慮した保守計画を行なうことができる。
また、前記データベースには、補修に要する期間、補修機器の保管場所および補修に要するコストが記憶されており、これらデータに基づいて補修期間および補修コストをシミュレーションすることを特徴とする。
このように、補修に必要な機器を保管している場所が数箇所あるときに、補修期間を優先するのか、補修コストを優先するのか等をシミュレーションによって求めることができるので、プラント個別にコスト、補修期間、補修場所を考慮した保守計画を行なうことができる。
また、前記データベースには、機器ごとにリサイクル率を設定したデータを記憶し、前記シミュレーションによる事故発生後の処置によって、または検査結果による廃棄によって、機器を新品に交換したときの環境への影響度をシミュレーションすることを特徴とする。
このように、機器を廃棄したときに環境へ与える影響度を機器ごとにリサイクル率を設定してミュレーションすることによって、補修に必要な機器を廃棄したときの環境へ与える影響を考慮した保守計画を行なうことができる。
このように本発明によれば、プラント設備機器の複数部位相互の影響を含めてシミュレーションすることにより、プラント設備の機器における複数の部位における破損による事故発生等を、単一の確定値ではなく、検査手法における検査性能や個別のばらつきをモデル化した確率事象として扱うことができ、さらにプラント設備固有の運転方法に応じた運転条件や売電収益や環境への影響等も考慮して、実運用に合致したシミュレーションによって信頼性とコスト面から最適な保守の計画を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は、本発明になるプラント設備の機器保守計画方法の概略フロー図である。以下の説明では、本発明を前記した発電機用ガスタービンにおける尾筒の冷却穴に生じるきれつ(きず)の場合を例に説明するが、本発明はこういった事例のみに限らず、例えばガスタービンにおける羽根や他の回転体などとの関係、スプリングコイルにおけるヘタリと摩耗などのように、関連はあるが異なった部品などの保守計画に適用できることは明らかである。
本発明においては図1に示したように、まず、プラントの運転時間や起動発停回数、負荷変動、投入部品数などからなるプラントの運転条件1、フィールド実績3や新設計部品の設計データに基づくきれつ(きず)の発生確率データ等を含む解析予測値4から、例えばきれつにおける平均サイズやバラツキ、方向などを含めたきれつ発生データ、ガスタービンの起動回数に対するきれつの長さなどのきれつ進展データ、補修の必要なきれつの長さや限界長さなどからなる部品寿命データ2、検査計画、検査インターバル、検査方法とその検査精度などからなるメンテナンス計画5、新製品に交換した場合のコスト、検査コスト、補修コスト、事故を起こした場合の復旧に要するコストなどからなるコストデータ6を予めデータベースとして用意する。
そしてこれらのデータベースに記憶された内容をデータとし、ブロック7においてプラント設備の機器における複数部位7、7、7、……7毎に、それぞれの相関を含めながら例えばモンテカルロ法などを用いたシミュレーションを実施し、補修数、廃却数、事故発生数などからなる結果8と、それによる補修率、廃却率、事故の発生有無等を算出し、最終的に点検、補修、新品投入、事故の復旧費用などからなるライフサイクルコストをプラント設備の機器保守計画に対する報告事項9として算出する。
実際のシミュレーション7は、まずステップS10でガスタービンを装着してステップS11で、データベースに記憶された運転時間や起動発停回数、負荷変動、投入部品数などからなるプラントの運転条件1を読み出し、さらに部品寿命データ2、メンテナンス計画5、コストデータ6などを読み出して運転開始のモードに入る。
そしてステップS12においてきれつが発生し、さらにステップS13でそれが進展したら、ステップS14で事故が発生するか否かを判定する。事故発生に至らない場合はステップS15に進んで検査を行い、それによってステップS16できれつが検出されたか否かを判断する。きれつが検出されない場合はステップS17に進んで予防保全を行うか否かを判断し、行わない場合はステップS10に戻り、行う場合はステップS18で予防保全を行う。
また、ステップS16できれつが検出された場合はステップS19に進んで補修するか否かを判断し、しない場合は図上左側の廃却に進むか右側に進んでそのままステップS10に戻る、あるいは線が図示されていないがステップS16の予防保全を行うか否かに進んで前記した予防保全を行う方法もある。一方、補修する場合はステップS20に進み、補修してステップS10に戻る。
また、ステップS14で事故が発生と判断された場合は、ステップS22で復旧させてステップS23で新品を投入し、ステップS10に戻る。
そして以上説明したルーチンを、複数部位7、7、7、……7毎に、それぞれの相関を含めながら実施し、補修数、廃却率、事故発生数などからなる結果8と、それによる補修率、廃却率、事故の発生有無等を算出し、最終的に点検、補修、新品投入、事故の復旧費用などからなるライフサイクルコストをプラント設備の機器保守計画に対する報告事項9として算出する。
このようにプラント設備の機器保守計画を、プラント設備の機器における複数の部位毎の実際の検査記録と対応させ、部位毎の設計データに基づくきれつの発生確率、きれつが発生した場合の時間経過による進展の度合い、補修の必要性と方法などを、相互の相関を加味した複数の部位の集まりとしてシミュレーションすることで、従来、扱えなかった部位相互の影響をシミュレーションすることができ、リスク予測精度を向上させて信頼性とコスト面から最適な保守の計画を提供することができる。
以上が本発明になるプラント設備の機器保守計画方法の概略フロー図であるが、続いて図2乃至図9に示したフロー図を用い、本発明の第1の実施の形態にについて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態になるプラント設備の機器保守計画方法の詳細フロー図であり、図3はきれつ発生計算の詳細フロー図、図4は事故発生計算の詳細フロー図、図5は予防保全のケースAの詳細フロー図、図6は予防保全のケースBの詳細フロー図、図7は補修のケースAの詳細フロー図、図8は補修のケースBの詳細フロー図、図9は補修のケースC、Dの詳細フロー図である。なお、これらのフロー図においては、前記図1と同様なステップには同一ステップ番号を付した。
まずこのシミュレーションで用いるデータであるが、これは前記図1で説明したように、プラントの運転条件1、きれつ発生・進展パラメータデータである部品寿命データ2、保守計画(メンテナンス計画)データ5、コストデータ6であり、さらに計算パラメータデータ10としてモンテカルロ計算ケース数などが与えられる。
そしてステップS30でシミュレーションが開始され、ステップS31でこれら部品寿命データ2、保守計画(メンテナンス計画)データ5、コストデータ6が読み込まれると共に、ステップS32で計算パラメータデータ10として与えられたモンテカルロ計算ケース数がセットされ、さらにステップS33で運転条件1により入力した運転年数がセットされる。
そして、きれつ計算ステップS11で、データベースに記憶された運転時間や起動発停回数、負荷変動、投入部品数などからなるプラントの運転条件1や、部品寿命データ2、メンテナンス計画5、コストデータ6などを読み出してステップS12できれつ発生計算を行う。
そしてステップS12Aにおいてきれつが発生したか否かを判断し、発生しない場合はステップS14へ、発生した場合はさらにステップS13でそのきれつの進展計算が行われる。
このきれつ計算ステップS11の詳細フローを示したのが図3である。この図3のフローにおいて、ステップS110できれつ計算を始めるが、ステップS111にそのきれつ計算のパラメータが示されている。すなわちこのパラメータは、きれつ計算をする部位数、位置(座標値)データからなる部位データ、部位毎に発生する応力、負荷変動などの荷重データ、深さ、長さなどからなるきれつ大きさの初期値、きれつの発生する方向などの確率分布の種類、平均、ばらつきからなるきれつパラメータ、きれつ進展計算に用いるパラメータ係数の確率分布の種類、平均、バラツキからなるきれつ進展パラメータ、応力、負荷変動、温度などの運転パラメータなどである。
こうしてきれつ計算のパラメータが与えられると、次のステップS112できれつ計算する部位数が与えられ、ステップS113で部位毎のきれつ発生・進展パラメータを設定する(設定は一回のみ)。これはステップS113の右隣に記すように、指定の確率分布に従う乱数によって設定する。
そして次のステップS114できれつが既に発生しているか否かが判断され、発生していない場合はステップS115に進んで現在の運転時間ときれつ発生時間を比較して発生有無を判断する。この判断により、発生と判断される場合は、次回から進展計算のステップS116に進むが、現在の場合はそのまま次のステップS117に進む。
一方ステップS114できれつ発生と判断された場合は、ステップS116に進んで進展計算により、時間の経過と共にきれつの大きさや位置(先端位置を含む)が算出される。なお、この計算は、ステップS116の左隣に記すように、疲労、応力腐蝕割れ、クリープなどのきれつの種類により選定した計算式を使用する。
そして次のステップS117で、きれつ計算する部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS112に戻ってここに設定されている部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
そして、ステップS117できれつ計算が先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS118に処理が進み、ここにおいても部位数が設定される。
そして次のステップS119で、すでに連結きれつ、すなわち前記図17に示したきれつ420、421のように、隣り合う部位において互いの部位方向にきれつが発生したかどうかが、きれつの生じた部位、きれつの方向のデータを基に判定され、発生していない場合は処理がステップS123へ進み、発生した場合はステップS120できれつの先端位置から各部位間のきれつの距離が計算される。
そして次のステップS121で、部位間のきれつの距離が閾値以下か否かによって連結きれつか否かが判定され、連結きれつでない場合はステップS123へ、連結きれつの場合はステップS122に進んできれつの進展計算のパラメータ値を、通常のきれつより進展が早く進む連結きれつ用に設定する。
そして次のステップS123で、きれつ計算する部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS118に戻って個々に設定されている部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
そして、ステップS123できれつ計算が先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS124に処理が進み、ここにおいて各部位のきれつ大きさ、位置、連結きれつ発生の有無、進展パラメータなどが出力され、ステップS125で図2のフローに戻る。
このようにして連結きれつについても検査することで、前記図17で説明したきれつ420、421のように互いに向き合った方向に発生し、例えそれぞれのきれつが小さくても、そこにかかる熱や応力によって短時間で進展して事故に繋がるような場合でも、複数部位が相互に影響する破損状態をリスクとして反映した保守計画を作成することができる。
こうしてきれつの計算が済むと、処理が図2のフローにおけるステップS14に戻り、今度は事故が発生するか否かが判定される。この事故発生の判定フローは図4に示されているが、その前に、事故が発生してステップS22へ進んだ場合について説明すると、ステップS22において事故発生時の処理を実施し、さらにステップS23で事故となった機器を新品に交換して、ステップS35に進む。
次に、図4の事故発生ステップ14の詳細フローを説明するが、この図4に示したフロー図においても、ステップS141において事故発生計算のパラメータが示されている。すなわちこのパラメータは、きれつ計算をする部位数、位置(座標値)データからなる部位データ、(1)部位毎のきれつ大きさに対する発生確率の確率分布の種類、平均、ばらつき、(2)部位相互の影響を考慮したきれつ大きさに対する発生確率の確率分布の種類、平均、ばらつき、(3)きれつ大きさが閾値を超えた部位数に対する発生確率などからなる事故発生確率などである。
こうして事故発生のパラメータが与えられると、次のステップS142で事故発生計算する部位数が与えられ、ステップS143で部位毎の事故発生確率分布を設定する。これはステップS143の右隣に記すように、指定の確率分布に従うデータを設定する。
そして次のステップS144で事故が発生しているか否かが判断される。この判断は、まずステップS141に記した事故発生確率(1)に示した部位毎のきれつ大きさに対する発生確率の確率分布の種類、平均、ばらつきを用い、現在のきれつ大きさに対する発生確率Aを前記確率分布から求める。次に0から1の一様分布の乱数により値aを決定しa≧Aの場合は事故が発生したとする。そして、発生した場合はステップS153に進み、発生していない場合はステップS145に進んできれつ大きさが閾値以上であるかどうかが判断される。
そして、このステップS145できれつ大きさが閾値以下と判断された場合はステップS147へ、閾値以上であると判断された場合はステップS146において、事故発生可能性大の部位数(A)をインクリメントし、ステップS147へ行く。
そして次のステップS147で、部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS142に戻ってここに設定されている部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
そして、ステップS147で先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS148に処理が進み、前記した事故発生確率データ(3)のきれつ大きさが閾値を超えた部位数に対する発生確率を用いて事故発生可能性大の部位数(A)による事故が発生するか否かが判断される。そして事故が発生する場合はステップS153に行き、発生しない場合はステップS149において再度部位数が設定される。
そして次のステップS150で、隣り合う部位におけるきれつの大きさが算出され、その大きさをもとに、ステップS151で事故が発生するか否かが判断される。この判断は、前記した事故発生確率(2)の部位相互の影響を考慮したきれつ大きさに対する発生確率の確率分布の種類、平均、ばらつきなどで判断される。ここで事故発生と判断された場合は処理がステップS153に進み、発生しない場合はステップS152に進んで部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS149に戻ってここに設定された部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
このように、予測されるきれつの大きさに対し、事故となるきれつの基準大きさに近づくにつれて事故発生確率を大きくしながらリスクを算出することで、より実運用に即して事故の発生をリスクとして反映した保守計画を作成することができる。
そして、ステップS152で先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS153で事故発生有無が報告され、ステップS154で図2のフローに戻る。
こうして事故発生の処理が済むと、処理が図2のフローにおけるステップS15に戻って検査を行い、それによってステップS16できれつが検出されたか否かを判断する。きれつが検出されない場合はステップS17に進んで予防保全を行うか否かを判断し、きれつが検出された場合はステップS19に進んで補修を行うか否か判断する。この補修を行わない場合はステップS17へ進んで予防保全を行うかどうか判断するケースと、ステップS34に進んで廃却するケースに別れ、補修を行う場合はステップS19Aに進む。
また、ステップS16できれつを検出しない場合とステップS19において補修を行わない場合は、ステップS17で予防保全を行うか否か判断するわけであり、行わない場合はステップS35に行き、予防保全を行う場合はステップS18で予防保全を行う。この予防保全ステップS18の詳細フローが図5、図6である。
まず図5に示したフロー図であるが、最初にステップS301において予防保全のためのパラメータが示されている。すなわちこのパラメータは、きれつ計算をする部位数、位置(座標値)、きれつを検出した部位数データからなる部位データ、予防保全後のきれつ発生、進展パラメータ、予防保全費用からなる予防保全方法と、例えばきれつを検出した部位数がm個以上であれば全部位に予防保全を実施するケースA、きれつを検出した部位を含む特定範囲のみを実施するケースBからなる予防保全データである。
この図5のフロー図は、このパラメータのうち、ケースAのきれつを検出した部位数がm個以上であれば全部位に予防保全を実施する場合のフローで、図6はケースBのきれつを検出した部位を含む特定範囲のみを実施する場合のフローである。なお、ステップS301に記したように、ケースAにおいてはm=0の場合は検出していない場合に実施する。またケースBは、全範囲実施と比較して費用が少なくて済むと共に、実施時間短縮が可能となる。
こうして予防保全のパラメータが与えられると、図5においては、次のステップS302で指定されている方法で予防保全を実施し、ステップS303で全範囲の予防保全費用を計算する。そしてステップS304で保全実施後のきれつ発生パラメータを設定し、ステップS305で予防保全実施の有無、保全費、きれつ発生パラメータを含む部位データを報告してステップS306で図2のフローのステップS35に戻る。
一方、図6のフロー図は、きれつを検出した部位を含む特定範囲のみを実施するケースBの場合を示しており、ステップS310で予防保全対象領域の部位数をセットする。そして次のステップS311で指定されている方法で予防保全を実施し、ステップS312で保全実施後のきれつ発生パラメータを設定し、ステップS313で予防保全対象領域の部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS310に戻ってここに設定された部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
そして、ステップS313で先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS314で予防保全費が算出され、ステップS306で図2のフローのステップS35に戻る。
このようにシミュレーションの結果、例え発生するきれつが軽微であったり発生が予測されなくても、確率的には将来的にきれつが発生する可能性があるわけで、その場合、このようにきれつ発生予防保全手段を実施させた場合に生じる事故のリスクと費用を算出することで、さらに実運用に即した予防保全を含めた保守計画を作成することができる。
この予防保全には、例えばウォータージェットピーニング等を用いることができる。これは、金属表面に気泡を含んだ高圧ジェット水を吹き付け、塑性変形を生じさせることによって表面の残留応力を引張りから圧縮に変え、これによって溶接部の応力腐食割れ (SCC:Stress Corrosion Cracking) の原因となる、溶接部近傍の引張残留応力を大幅に低減する方法である。
こうして予防保全の処理が済むと、処理が図2のフローにおけるステップS35に戻るわけであるが、その前に図2におけるステップS19において、処理がステップS34の廃却に進んだ場合と補修ステップS19Aの補修フローについて説明する。
まずステップS19において補修を行わずにステップS34の廃却の判定に進んだ場合であるが、ここで廃却しない場合はそのままステップS35に進み、一方、廃却する場合はステップS23に進んで新品を投入して同じくステップS35に進む。
そしてステップS19で補修を行うとした場合であるが、この場合はステップS19Aの補修に進む。この補修ステップS19Aの詳細を示したのが図7、図8、図9のフロー図である。
まず図7に示したフロー図であるが、最初にステップS191において補修のためのパラメータが示されている。すなわちこのパラメータは、きれつ計算をする部位数、位置(座標値)、きれつを検出した部位数データからなる部位データ、補修後のきれつ発生、進展パラメータ、補修費用からなる補修方法と、例えば補修が必要と判断された部位のみ補修するケースA、補修が必要と判断された部位の隣接の部位を補修するケースB、補修が必要と判断された部位がn個以上あれば全て補修するケースC、補修が必要と判断された部位がn個以上あれば新品に交換するケースDなどからなる補修ケースデータである。
この図7のフロー図は、このパラメータのうち、ケースAの補修が必要と判断された部位のみ補修する場合であり、図8はケースBの補修が必要と判断された部位の隣接の部位を補修する場合、図9はケースC、Dの補修が必要と判断された部位がn個以上あれば全て補修する場合と補修が必要と判断された部位がn個以上あれば新品に交換する場合である。
こうして補修のパラメータが与えられると、図7においては、次のステップS192で部位数が与えられ、ステップS193で部位毎に補修が必要かどうかが判断され、必要なければステップS198に行き、必要である場合はステップS194で指定されている補修法で補修が実施される。
そして次のステップS195で補修カウントをインクリメントし、さらに次のステップS196で補修費に補修費用が追加されてステップS197で、補修後は新品と比較してきれつ発生、進展パラメータを、発生パラメータは発生しやすい方向へ、進展パラメータは進展が早くなる方向へそれぞれ値を更新して設定する。ただし、補修方法によっては、新品と同じ値を設定する場合もある。
そして次のステップS198で、部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS192に戻ってここに設定されている部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
そして、ステップS198で先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS199に進み、補修カウント数、補修費、きれつ大きさ、発生、進展パラメータを含む部位データが報告され、ステップS200で図2のフローに戻る。
次に、図8に示したケースBの補修が必要と判断された部位の隣接の部位を補修する場合であるが、まずステップS192で図7の場合と同様部位数が与えられ、ステップS201で部位毎に補修が実施済みかどうかが判断される。そして補修実施済みであればステップS198に行き、実施してなければステップS202で、きれつ大きさが補修基準値より大きいか否かによって補修が必要かどうかが判断される。
きれつ大きさが補修基準値より小さければ補修不要と判断されてステップS208に行き、大きければ補修が必要と判断されてステップS203で隣接部位が選定される。ただしすでに補修済みの部位は選定しない。そして次のステップS204で隣接部位数がセットされ、ステップS204Aで部位の補修が実施されて、ステップS205で補修実施済みデータを該当部位に設定し、ステップS206で補修費に補修費用を追加する。
そしてステップS207において、前記図7の場合と同様、新品と比較してきれつ発生、進展パラメータを、発生パラメータは発生しやすい方向へ、進展パラメータは進展が早くなる方向へそれぞれ値を更新して設定する。ただし、補修方法によっては、新品と同じ値を設定する場合もある。そして、次のステップS208で、部位数が0になったかどうかが判定され、0でない場合はステップS204に戻ってここに設定されている部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
そして、ステップS208で先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS198に進み、部位数が0になったかどうかが再度判定され、0でない場合はステップS192に戻ってここに設定されている部位数がデクリメントされて、以上説明したことが繰り返される。
こうして最終的にステップS198で先に設定した部位数に達した(すなわち部位数が0となった)と判定されると、次のステップS199に進み、前記図7におけるステップS199と同様、補修カウント数、補修費、きれつ大きさ、発生、進展パラメータを含む部位データが報告され、ステップS200で図2のフローに戻る。
最後に、図9は、補修が必要と判断された部位がn個以上あれば、全て補修する場合と新品に交換する場合のケースC、Dのフローである。これらのケースの場合、まずステップS192で部位数が与えられると、次のステップS215、S216、S217によって補修が必要な部位数を求め、ステップS210でその部位数がn個以上であるかどうかによって全て補修するか、または新品に交換するかどうかが判断される。
そして、ステップS210でその部位数がn個に達せず補修(新品交換)が不要と判断された場合は、ステップS200で図2のフローに戻る。またステップS210でその部位数がn個以上で補修(新品交換)が必要と判断された場合は、ステップS211に進み、全部位を補修または新品に交換し、ステップS212で補修費に補修費用を追加して、ステップS213において補修後は新品と比較してきれつ発生、進展パラメータを、発生パラメータは発生しやすい方向へ、進展パラメータは進展が早くなる方向へそれぞれ値を更新して設定し、ステップS200で図2のフローに戻る。ただし、補修方法によっては、新品と同じ値を設定する場合もある。
このように補修のシミュレーションに当たって、複数ある部位の一箇所にきれつが予想された場合であっても、きれつが生じる部位のみ、その周辺部位も含める、全てを補修する、新品に交換するなど、種々の場合を想定し、その後の故障リスクを含めて費用対効果をシミュレーションすることで、実運用に即した補修方法を含めた効果的な保守計画を作成することができる。
再度図2を参照して、このようにして、ステップS19Aの補修が行われると次にステップS35において、検査、補修、新品投入、予防保全費用などを加算してコスト・補修率・実施時間などが計算され、それが済むとステップS36で運転年数がステップS33で設定された年数に達したかどうかが判定され、達していない場合はステップS33に戻って以上説明したことが繰り返される。
そして、このステップS36で設定された年数に達していると判断された場合は、次のステップS37で計算パラメータデータ10として与えられたモンテカルロ計算ケース数に達したかどうかが判断され、達していない場合はステップS32に戻って以上説明したことが繰り返され、達していると判断された場合は、ステップS38に進む。
このステップS38では、コスト・補修率・実施時間などが全て集計され、ステップS39で結果が出力されてステップS40で処理が終了する。
以上が本発明のプラント設備の機器保守計画方法に係る第1の実施の形態であるが、以上の説明からわかるとおり第1の実施の形態によれば、プラント設備の機器保守計画を、プラント設備の機器における複数の部位毎の実際の検査記録と対応させ、部位毎の設計データに基づくきれつの発生確率、きれつが発生した場合の時間経過による進展の度合い、補修の必要性と方法などを、相互の相関を加味した複数の部位の集まりとしてシミュレーションすることで、従来、扱えなかった部位相互の影響をシミュレーションすることができ、リスク予測精度を向上させて信頼性とコスト面から最適な保守の計画を提供することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態になるプラント設備の機器保守計画方法の詳細フロー図であり、図11はきれつ発生計算の詳細フロー図、図12(A)は入力データ更新計算の詳細フロー図、図12(B)は運転年数に対しての破損確率の変化を示す説明図、図13は環境への影響度計算の詳細フロー図、図14はエネルギー売却による収益計算の詳細フロー図、図15は補修の詳細フロー図、図16は廃棄による環境への影響度の詳細フロー図である。なお、これらのフロー図においては、図1または第1の実施の形態と同様なステップには同一ステップ番号を付する。
この第2の実施の形態は、第1の実施の形態に対して、図10に示すようにデータベースにプラント設備固有の運転方法500のデータが追加され、そのデータに基づいてガスタービンの複数部位における熱的および機械的運転条件を設定し、きれつ発生の有無およびきれつの大きさを求めるきれつ計算ステップS510を第1の実施の形態のステップS11(図2参照)に代えて備えたことである。
以下第1の実施の形態で説明した構成については同一の符号を付して説明を省略する。
このきれつ計算ステップS510の詳細フローを示した図11において、ステップS501で計算を始めるが、ステップS503に計算のためのパラメータが示されている。すなわち、このパラメータは、発停回数、負荷変動からなる運転条件、ガスタービン固有の運転方法、きれつ発生に用いる計算モデルおよびきれつ進展計算に用いる進展計算モデルなどである。
このガスタービン固有の運転方法とは、ガスタービンの運転方法の違い、すなわち拡散燃焼による運転と、混合燃焼による運転について設定されるデータであり、運転方法の違いによって対象部位の温度、振動による応力が異なる。例えば、拡散燃焼によって運転すると、ガスタービン入口温度は高く、燃焼安定性が大きく、振動が小であり、さらに排ガスのNOx排出量が多い特性があるが、混合燃焼によって運転すると、ガスタービン入口温度は低く、燃焼安定性が小さく、振動が大であり、さらに排ガスのNOx排出量が少ない特性がある。
従って、運転方法の設定としては、例えば、初めは拡散燃焼による運転とし、定期点検後には混合燃焼による運転に切り換える場合、逆に初めは混合燃焼による運転とする場合、定期点検後に拡散燃焼による運転に切り換える場合、初めから全期間拡散燃焼による運転だけとする場合、初めから全期間混合燃焼による運転だけとする場合等の設定ができる。さらには、拡散燃焼による運転と混合燃焼による運転の割合を設定することもできる。このように、予め対象とするガスタービンについて固有の運転方法を設定してシミュレーションに反映する。
以上のようにしてきれつ計算のためのパラメータが与えられると、次のステップS505で、入力データとして設定された運転方法から、運転状態データとして熱的および機械的運転条件を設定する。すなわち、対象部位の温度、応力条件を計算して求める。
そして次に前記ステップS505で設定された運転状態データに基づいてステップS507できれつ発生を計算し、ステップS507Aできれつ発生の有無を判定し、ステップS508でモデル式を用いてきれつの進展を計算して求める。きれつの発生の有無は、第1の実施の形態のステップS12と同様であり、データベースに記憶された運転時間や起動発停回数、負荷変動、投入部品数などからなるプラントの運転条件1や、部品寿命データ2、メンテナンス計画5、コストデータ6などを読み出してきれつ発生計算を行う。また、ステップS507Aのきれつ発生の有無も、第1の実施の形態のステップS12Aと同様である。
ステップS508でのきれつの進展については、きれつ進展中のきれつ進展量ΔLは、(1)式に示すように一般的に応力拡大係数Kと応力σとにより計算される。
ΔL=C×(K(σ)) …(1)
進展中の応力拡大係数Kは一定値でなく、応力σを用いて式(2)のように表される。応力値σはきれつ形状(大きさ)に依存する。
K=F×σ …(2)
(1)式、(2)式において、F、C、Mは計算パラメータである。
従って、運転方法の設定が、例えば初めの5年が運転方法A(拡散燃焼運転)、その後の5年が運転方法B(混合燃焼運転)の場合、また初めの5年が運転方法B、その後の5年が運転方法Aの場合、それぞれの運転方法においてステップS505で運転状態データとして設定される応力が異なるので、この両ケースの最終的なきれつの大きさは異なるものとなる。
そして、次のステップS509で、ステップS507A、S508で計算したきれつ発生の有無、及びきれつの大きさを出力して、ステップS511で図10のフローに戻る。
以上のように対象とするガスタービン固有の運転方法とその運転方法の時期をシミュレーションに反映することにより損傷確率を精度よく計算することができ、対象ガスタービン個別に最適な保守計画を精度よく行なうことができる。
次に、前記きれつ計算ステップS510にて計算するきれつの大きさ、進展量の精度を向上するための入力データ更新ステップS519について説明する。
この入力データ更新ステップS519は、きれつ計算ステップS510によって求められたきれつの大きさに対するシミュレーションの破損確率と、検査によって検出されたきれつの大きさと検出数から求めた破損確率との差を基に、データベースに記憶されている入力データを更新するものである。詳細のフローを図12(A)に示す。
この図12(A)において、ステップS520で計算を始めるが、ステップS521に計算のためのパラメータが示されている。このパラメータは、ケース数等の計算パラメータ、発停回数、負荷変動の運転データ、ガスタービンの燃焼方式、燃焼方式の変更時期等のガスタービン固有の運転方法、きれつ発生に用いる計算モデルおよびきれつ進展計算に用いる進展計算モデル、検査の実施時期、検査方法、検査対象部位数等からなる検査情報、さらに、検査時の破損確率実績データ等などである。
こうして入力データ更新ステップS519のためのパラメータが与えられると、ステップS522で計算セット数がセットされ、ステップS523でガスタービンの定期的な検査までの年数がセットされる。そして次に、ステップS505、S507、S507A、S508からなる、きれつ計算ステップS510で既に説明したようにきれつの大きさが計算される。
次にステップS524に進んで検査を行い、それによってステップS525できれつが検出されたかを判断し、検出された場合にはステップS527で破損データ数をインクリメントする。そして、ステップS529でステップS523で設定した検査までの年数に達したかを判断して達していない場合には、ステップS523に戻って以上の説明が繰り返される。
そして、このステップS523で設定された年数に達していると判断された場合は、次のステップS531で計算パラメータデータS521として与えられたモンテカルロ計算ケース数に達したかどうかが判断され、達していない場合はステップS522に戻って以上説明したことが繰り返され、達していると判断された場合は、ステップS533に進む。
ステップS533では、きれつ計算ステップS510によって計算されたきれつの大きさから破損確率を計算して求める。そして次のステップS535では、ステップS533で求めた破損確率と、検査によって検出した破損データ数に基づく破損実績との差を計算し、次のステップS537で、検査したときの検査方法、検査実施時期、検査対象数が、データの調整可能条件を満たすか否かを判断する。
破損実績は検査で検出された結果であるため、実績値にも真値に対して誤差を含んでいる。そしてこの誤差は検査の検出性能により異なる。よって、実績値から求めた破損実績と、ステップS533で求めたシミュレーション結果の破損確率との一致度によって行なう入力データの調整も、検査の検出性能を考慮して行う必要がある。
すなわち、検出性能の高い検査方法や運転時間の多い検査での結果では、きれつも大きく検出精度が高いと考えられるため、このような条件の場合にはデータベース内の入力データを調整する。逆に、検出が難しい部位などの場合には調整は行わない、また同じ検査方法での結果であっても例えば、検査日程の関係で、検査の対象数が少ない場合には調整を行わないようにする。
そして、ステップS537で検査が調整可能条件を満たす場合には、すなわち、検出性能の高い検査方法や運転時間の多い検査、検査対象数が多い場合には、ステップS535で求めた破損確率と、検査によって検出した破損データ数に基づく破損実績との差がしきい値以上か否かをステップS539で判断する。しきい値以上の場合には、ステップS541で実績値との差が小さくなるように、すなわち、実績値に近づくように前記データベース内の、特にきれつ発生・進展のパラメータデータ2の入力データの更新を行う。
なお、この調整方法は、公知の最適化手法により、調整すべきデータをパラメータとして変化させたシミュレーションを実施して実績値に近い結果が得られる組み合わせを選択することで行う。
ステップS543でその更新データを出力して、ステップS545で図10のフローに戻る。
なお、破損確率が運転年数に対してどのように変化するかの特性図を図12(B)に示す。この図12(B)に示されているように、運転年数が経過するにつれて、実績値を基に求めた破損確率とシミュレーションによって算出した破損確率との差Hが増大する傾向にある。点線Sがシミュレーション、細線Tが真値、太線Rが実績を示す。検査時点でシミュレーションSと実績Rとの間に差Hが存在する。
以上のように、入力データ更新ステップS519によって、検査の実績データを反映してデータベース内の入力データを調整することで、対象ガスタービン個別にさらに精度の高い保守計画を行なうことができる。
次に、データベースに設定されるプラント設備固有の運転方法500のデータを用いて、環境への影響度を計算するステップS600について説明する。
この環境への影響度計算の詳細フローを示すのが図13である。この図13のフローにおいてステップS601で環境への影響度計算を始めるが、ステップS602にその環境への影響度計算のパラメータが示されている。すなわちこのパラメータは、運転時間、発停回数、負荷変動回数、負荷変動応力等からなる運転条件、ガスタービンの混合燃焼時、拡散燃焼時それぞれにおけるNOxの排出量(Yj)からなる運転方法、運転による環境影響度の評価式などである。
こうしてパラメータが与えられると、次のステップS604で環境影響度の評価式によって、運転による環境への影響度Aを計算する。影響度は、シミュレーションにおいて相対的に評価するものであるから、算出式等を入力により定義する。
具体的には、下記(3)式によって、排出総量A=g(Yj)を求め、また下記表1のように排出総量による影響度を定義しておき、計算した排出総量Aから表1を用いて影響度を決定する。
排出総量A=運転方法による単位時間あたりの排出量×運転時間 …(3)
Figure 2007183929
そして、ステップS606でその環境影響度Aを出力して、ステップS608で図10のフローに戻る。
このように、環境への影響度を計算するステップS600によって求めた環境影響度Aを相対比較することによって、ガスタービン、プラント設備ごとの環境面から見た最適な保守計画を行なうことができる。また、予め、排出量が決められている場合には、運転方法を限定してその中で信頼性、コスト面から最適な運転、保守計画をすることができる。
次に、データベースに設定されるプラント設備固有の運転方法500のデータを用いて、エネルギー売却による収益計算を行うステップS610について説明する。
このエネルギー売却による収益計算の詳細フローを示すのが図14(A)である。この図14(A)のフローにおいてステップS611でエネルギー売却による収益計算を始めるが、ステップS612にそのエネルギー売却による収益計算のパラメータが示されている。
すなわちこのパラメータは、ガスタービンの燃焼方式、燃焼方式の変更時期等のガスタービン固有の運転方法、使用燃料、発電量、さらに、収益の計算式からなる売電モデル、時期、使用燃料単価、売電売価等の収益算出パラメータ値などである。
こうしてパラメータが与えられると、次のステップS614で入力により定義した売電モデル(収益の算出式)によって、収益を算出する。具体的な売電による収益モデルは入力により定義し、さらに計算に必要なパラメータ値は入力により設定する。
具体的な例としては、下記(4)式によって計算する。
収益=電力単価予測値×運転方法による発電量
−燃料単価予測値×運転方法による使用燃料量 …(4)
電力単価は図14(B)に示すように時期(年月)に対する変化状況を基に、現状の単価、または予測単価を求める。また、燃料単価は図14(C)に示すように時期(年月)に対する変化状況を基に、現状の単価、または予測単価を求める。
そして、ステップS614で計算された売電による収益値をステップS616で出力して、ステップS618で図10のフローに戻る。
このように、ステップS610によってエネルギー売却による収益計算を行い出力することによって、売電による利益を考慮した運転、保守計画をすることができる。
次に第1の実施の形態の補修ステップS19Aに対して、補修の期間を考慮したシミュレーションを行う補修ステップS700について説明する。
この補修ステップS700の詳細フローを示すのが図15である。この図15のフローにおいてステップS701で始めるが、ステップS702にその補修のパラメータが示されている。
このパラメータは、補修の種類を示す補修方法、コストを優先するか補修期間を優先するかの指定、機器、日数、コスト等について機器保管サイトの最新情報などである。
そしてこのような補修のためのパラメータが与えられると、次のステップS704で、きれつの大きさに応じた補修方法を選択し、ステップS706ではその選択した補修方法に必要な機器が保管されているかを判断し、ある場合にはステップS708で補修のためにコスト優先か、期間優先かの指定があるかを判断する。指定がある場合にはステップS710へ進み、コスト優先の場合にはコストが最も低いサイトを、また、期間優先の場合には最短期間のサイトをデータベースから選定するように、データベースから最適なサイトを選定する。指定がない場合にはステップS712へ進み機器を保管しているサイトからランダムにサイトを選定する。
コスト、期間等の優先指定がある場合に対応するために、例えばサイトaでは表2に示すように、またサイトbでは表3に示すような、機器と補修に必要な日数と補修コストの最新情報をデータベースに入力パラメータとして記憶させておく。
Figure 2007183929
Figure 2007183929
そして、表2、表3に示すようなデータベースを用いることによって、必要な機器が比較的遠いサイトにのみ保管され、コストはかかるが補修日数は短くてすむケースがある場合には、期間優先をシミュレーション条件として指定すればその機器が保管されているサイトからの機器によって補修でき、補修期間優先の指定に対応できる。同様にコスト優先の場合には、コストをシミュレーション条件として指定することで、期間はかかるがコストの低い機器を保管しているサイトからの機器によって補修することで、コスト優先の指定に対して対応できる。また優先指定が特にない場合には、各サイトが選択される確率を同じにして機器が保管されているサイトを選択する。
次のステップS714で補修方法および選択されたサイトから、コストおよび補修日数を算出してステップS716に進む。ステップS716では、補修方法のデータ、補修後のきれつ発生、進展計算のパラメータを更新して設定する。
そして、ステップS718で補修方法、補修期間、補修コスト、補修後のきれつ発生計算のパラメータ、進展計算のパラメータをそれぞれ出力して、ステップS720で図10のフローに戻る。
このように、補修ステップS700によって、補修コスト、補修期間、補修場所を考慮した運転、保守計画を行なうことができる。
さらに、本第2の実施の形態においては、機器取替えで発生する部品の廃棄による環境への影響度を計算する、廃棄による環境への影響度計算ステップS800を備えている。
この廃棄のよる環境への影響度計算ステップS800の詳細フローを示すのが図16である。この図16のフローにおいてステップS801で始めるが、ステップS802にその廃棄による環境への影響度計算のパラメータが示されている。
このパラメータは、廃棄機器の種類Zi、廃棄機器の種類数n、機器Ziごとの廃棄量等を示す廃棄機器のデータ、廃棄による環境影響度の評価式などである。
こうしてパラメータが与えられると、次のステップS804で廃棄による環境影響度の評価式によって、影響度Bを計算する。該影響度Bは、シミュレーションにおいて相対的に評価するものであるから、算出式等を入力により定義する。
例えば、下記(5)式によって補修部位ごとの環境影響度Bを求める。補修部位数を総合すればガスタービンごと、プラント設備ごとの環境影響度Bを求めることもができる。
なお、機器Ziのリサイクル率は下記表4のように予め入力により定義する。
環境影響度B=Σ機器Ziの廃棄量×(1.0−機器Ziのリサイクル率) …(5)
i=1,n n:補修機器の種類数
Figure 2007183929
そして、ステップS806で廃棄による環境影響度Bを出力して、ステップS808で図10のフローに戻る。
このように、廃棄による環境への影響度計算ステップS800によって求めた環境影響度Bを、補修部位ごとまたはガスタービンごとに相対比較することによって、補修部位ごとまたはガスタービン、プラント設備ごとの廃棄による環境面の影響を考慮した最適な保守計画を行なうことができる。また、あらかじめ廃棄量が決められている場合には、補修方法を限定しそのなかで信頼性、コスト面から最適な保守計画を決定することもできる。
本発明によれば、信頼性とコスト面から最適な保守の計画が提供でき、プラント設備の機器保守に大きく貢献することができる。
本発明になるプラント設備の機器保守計画方法の概略フロー図である。 第1の実施の形態のプラント設備の機器保守計画方法の詳細フロー図である。 第1の実施の形態におけるきれつ発生計算の詳細フロー図である。 第1の実施の形態における事故発生計算の詳細フロー図である。 第1の実施の形態における予防保全のケースAの詳細フロー図である。 第1の実施の形態における予防保全のケースBの詳細フロー図である。 第1の実施の形態における補修のケースAの詳細フロー図である。 第1の実施の形態における補修のケースBの詳細フロー図である。 第1の実施の形態における補修のケースC、Dの詳細フロー図である。 第2の実施の形態のプラント設備の機器保守計画方法の詳細フロー図である。 第2の実施の形態におれるきれつ発生計算の詳細フロー図である。 (A)は第2の実施の形態におれる入力データ更新計算の詳細フロー図、(B)は運転年数に対しての破損確率の変化を示す説明図である。 第2の実施の形態における環境への影響度計算の詳細フロー図である。 第2の実施の形態におけるエネルギー売却による収益計算の詳細フロー図である。 第2の実施の形態における補修の詳細フロー図である。 第2の実施の形態における廃棄による環境への影響度の詳細フロー図である。 発電機用ガスタービンにおける尾筒の冷却穴に生じるきれつの、(A)は模式平面図、(B)はきれつの生じた穴の模式断面図である。 きれつが事故発生までの過程を示した模式図である。
符号の説明
1 プラントの運転条件
2 部品寿命データ
3 フィールド実績
4 解析予測値
5 メンテナンス計画
6 コストデータ
7 シミュレーションブロック
、7、7、……7 プラント設備の機器における複数部位
8 シミュレーション結果
9 報告事項
10 計算パラメータデータ
S11、S510 きれつ計算ステップ
S14 事故発生ステップ
S18 予防保全ステップ
S19、S700 補修ステップ
S519 入力データ更新ステップ
S600 環境への影響度計算ステップ
S610 エネルギー売却による収益計算ステップ
S800 廃棄による環境への影響度計算ステップ

Claims (16)

  1. プラント設備機器の保守計画を生成するプラント設備の機器保守計画方法であって、
    前記プラント設備機器における複数部位毎のデータベースを有し、前記プラント設備の運転条件に基づく複数の事象について、相互の相関を加味して複数の部位の集まりとしてシミュレーションし、前記プラント設備機器における保守計画に反映させることを特徴とするプラント設備の機器保守計画方法。
  2. 前記データベースは、前記プラント設備機器における複数部位毎の、検査費用を含む検査記録と、設計データに基づくきずの発生確率データと、過去に発生したきずに関する補修費用を含むデータと、きずの進展による事故が生じた場合の復旧に要する費用とを記憶し、
    前記シミュレーションは、前記プラント設備の運転条件に基づき、前記データベースに記憶された複数部位毎の実際の検査記録と対応させて、部位毎の前記設計データに基づくきずの発生確率、きずが発生した場合の時間経過による進展の度合い、補修の必要性と方法とを、相互の相関を加味して複数の部位の集まりとして実施し、費用対効果の高い保守方法を選定して前記プラント設備機器における保守計画に反映させることを特徴とする請求項1に記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  3. 前記シミュレーションは、検査手法毎に、検査結果が示したきずの大きさと実際のきずの大きさの違いにより決定される検査性能を加味して行うことを特徴とする請求項1または2に記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  4. 前記シミュレーションはきずの補修の予測にあたり、きずが生じる部位のみの補修と、その周辺部位を含む補修と、前記複数部位の全ての補修と、機器を新品に交換する場合との、それぞれにおける機器の破損リスクと費用を算出し、前記保守計画に反映させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  5. 前記データベースにきずの発生予防保全手段を記憶させ、前記シミュレーションに、前記きずの発生予防保全手段を実施させた場合に生じる事故のリスクと費用を算出させて、前記保守計画に反映させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  6. 前記シミュレーションは、予測されるきずの大きさに対し、事故となるきずの基準大きさに近づくにつれて事故発生確率を大きくしながらリスクを算出し、前記保守計画に反映させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  7. 前記データベースにおけるシミュレーションをおこなう複数部位のデータには、部位毎の位置情報と相互の位置関係を含み、一つの部位に予測されたきずに関し、周辺部位に生じるきずとの間隔、方向により、きずの進展速度が加速するモデルを組み込んでシミュレーションをおこない、前記保守計画に反映させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  8. 前記シミュレーションは、モンテカルロ法を用いて行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  9. 前記プラント設備の機器はガスタービンの尾筒であり、前記きずはガスタービンの尾筒に設けられた複数の冷却穴であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  10. プラント設備機器の保守計画を生成するプラント設備の機器保守計画方法であって、前記プラント設備機器における複数部位毎のデータベースを有し、該データベースには、前記プラント設備固有の運転方法が記憶され、該運転方法に基づいて前記複数部位における熱的および機械的運転条件を設定し、きず発生の有無およびきずの大きさを求めて破損確率をシミュレーションして、前記プラント設備機器における保守計画に反映させることを特徴とするプラント設備の機器保守計画方法。
  11. 前記プラント設備がガスタービンであり、前記プラント設備固有の運転方法が前記ガスタービンの拡散燃焼による運転と混合燃焼による運転であり、前記熱的および機械的運転条件は前記拡散燃焼と混合燃焼それぞれにおける温度、応力条件であることを特徴とする請求項10に記載のプラント設備の機器保守計画方法。
  12. 検査結果に基づいて求めた破損確率と、前記シミュレーションによって求めた破損確率との差が所定の検査条件においてしきい値以上の場合には、前記検査結果から求めた破損確率に近づけるように前記データベース内の入力データを調整することを特徴とする請求項10に記載のプラント設備の機器保守計画方法。
  13. 前記プラント設備が発電用のガスタービンであり、前記データベースには、前記ガスタービンの運転方法、使用燃料、発電量が記憶されており、これらデータを所定の収益モデルに適用することによって売電による収益をシュミレーションすることを特徴とする請求項1または10に記載のプラント設備の機器保守計画方法。
  14. 前記プラント設備がガスタービンであり、前記データベースには、前記ガスタービンの運転方法におけるNOx、CO等の有害排ガス排出量が記憶されており、これらデータに基づいて環境影響度をシュミレーションすることを特徴とする請求項1または10に記載のプラント設備の機器保守計画方法。
  15. 前記データベースには、補修に要する期間、補修機器の保管場所および補修に要するコストが記憶されており、これらデータに基づいて補修期間および補修コストをシミュレーションすることを特徴とする請求項1または10に記載したプラント設備の機器保守計画方法。
  16. 前記データベースには、機器ごとにリサイクル率を設定したデータを記憶し、前記シミュレーションによる事故発生後の処置によって、または検査結果による廃棄によって、機器を新品に交換したときの環境への影響度をシミュレーションすることを特徴とする請求項1または10に記載したプラント設備の機器保守計画方法。
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