JP2007181770A - 塗布方法、塗布装置、及び被覆シートの製造方法 - Google Patents

塗布方法、塗布装置、及び被覆シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水系塗液を塗布する塗布工程において、塗布条件や材料の種類に影響を受けることなく、塗膜の耳高を効果的に抑制する。
【解決手段】ウェブWに水系塗液を塗布する方法であって、水系塗液塗布前に、ウェブWにおいて塗膜Cが形成される領域の縁部Tのみにプラズマを照射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シート(連続シート、枚葉、板材等)部材に塗膜を形成するための塗布方法、及び塗膜が形成された被覆シートの製造方法、並びにこれらに使用される塗布装置に関する。特に塗液に水系塗液を用いた塗布方法、被覆シートの製造方法、塗布装置に関する。
例えば粘着層などの塗膜をシート部材に形成する場合、塗液の表面張力により湿潤塗膜の縁に盛り上がりが発生し、所謂耳高を生じる。耳高は外観上の問題のみならず、乾燥負荷の増大、ラミネート部での粘着剤のしみ出しによる汚損、巻取時の破断などの問題を引き起こす。特に水系エマルション型粘着剤などの水系塗液においては表面張力が大きいため特に問題が顕著となる。
耳高を抑制する方法として、従来、気流拡散方法(特許文献1)、吹きならし方法(特許文献2)、吸引パイプにより吸い取る方法や、円弧状に広がったキャビティ、傾斜状のスリットを用いる方法(特許文献3)などが提案されている。しかし、これらの方法は、塗膜縁に形成された耳高を物理的な方法により強制的にならす方法であるため、塗布条件や材料が多岐に渡る場合、条件設定が困難となり十分な効果が得られない。
特開昭54−142248号公報 特開昭54−159452号公報 特開昭56−073579号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、水系塗液を塗布する塗布工程において、塗布条件や材料の種類に影響を受けることなく、塗膜の耳高を効果的に抑制することを課題としている。
(1)本発明の請求項1に記載の塗布方法は、ウェブに水系塗液を塗布する方法であって、水系塗液塗布前に、ウェブにおいて塗膜が形成される領域の縁部のみにプラズマを照射したことを特徴としている。
(2)請求項2に記載の塗布方法では、縁部に施されるプラズマ照射が、Bをプラズマ処理強度(kJ/m2)、Aをプラズマ照射距離(m)とするとき、B/A2≧350の条件の下で行われる。
(3)請求項3に記載の塗布方法では、縁部に施されるプラズマ照射が、Bをプラズマ処理強度(kJ/m2)、Aをプラズマ照射距離(m)とするとき、B/A2≧450の下で行われる。
(4)請求項4に記載の塗布方法では、縁部に施されるプラズマ照射が、Bをプラズマ処理強度(kJ/m2)、Aをプラズマ照射距離(m)とするとき、B/A2≧650の下で行われる。
(5)請求項5に記載の塗布方法では、プラズマ照射は、プラズマジェットノズルを備えたプラズマ装置で行なわれる。
(6)請求項6に記載の塗布方法では、ウェブに合成樹脂からなるフィルムが用いられる。
(7)本発明の請求項7に記載の塗布装置は、水系塗液をウェブに塗布し塗膜を形成する塗布装置であって、ウェブにおいて塗膜が形成される領域の縁部のみにプラズマを照射するプラズマ処理手段と、この領域に水系塗液を塗布する塗布手段とを備えることを特徴としている。
(8)請求項8に記載の塗布装置では、プラズマ処理手段はプラズマジェットノズルであり、プラズマジェットノズルはウェブ走行方向と垂直な方向に移動可能である。
(9)請求項9に記載の塗布装置では、プラズマジェットノズルがウェブ走行方向に沿って移動可能である。
(10)本発明の請求項10に記載の被覆シートの製造方法は、ウェブに塗膜を形成して被覆シートを製造する方法であって、ウェブにおいて塗膜が形成される領域の縁部のみにプラズマを照射する工程と、この領域に水系塗液を塗布する工程とを備えたことを特徴としている。
以上のように、本発明によれば、水系塗液を塗布する塗布工程において、塗布条件や材料の種類に影響を受けることなく、塗膜の耳高を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である塗布装置の構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して本実施形態の塗布方法について説明する。
一般にプラズマ処理手段としては、大気圧プラズマ処理や真空プラズマ処理等を挙げることができる。真空プラズマ処理はバッチ処理であるため、付帯設備(真空装置)などが必要となる点などを考慮すると、製造の簡便さや設備投資などの観点より大気圧プラズマ処理が好ましい。また、プラズマ照射ノズルとしては、円筒形状やスリット形状のものなどが挙げられる。製造費用等を考慮すると、スポットで照射可能な円筒形のジェットノズルが好ましい。以上のことから、本実施形態の塗布方法では、ウェブに対し円筒形のジェットノズルを用いてプラズマ処理が施される。
図1に示されるように、本実施形態では、例えばバッキングロール11に掛けまわされ連続走行する長尺状のウェブ(塗布基材)Wに対し、スロットダイ12を用いて水系塗液が塗布され、塗膜CがウェブWに形成される。また、スロットダイ12によりウェブWに塗液が塗布される前に、一対のプラズマジェットノズル15によりウェブWに表面処理が施される。
プラズマジェットノズル15による表面処理は、塗膜Cの両端に対応する領域(縁部)、すなわち耳高が形成される領域Tに施される。図3には、本実施形態によるプラズマ処理を施さない場合の塗膜Cの拡大断面図が示されるが、このような場合、湿潤塗膜Cの両端部(領域T)では、表面張力により塗膜が盛り上がり、耳高が発生する。しかし、本実施形態のように、塗膜Cの縁部となる両端部のみに予めプラズマ処理を施し、この領域の基材の濡れ性を改善しておくと、図3に示されるような耳高現象を抑制することが可能となる。
プラズマ処理が施される領域は、耳高が発生する範囲であればよく、一般的な塗液の場合には、耳高の高さが最大となる位置を中心に略5〜10mm幅の範囲となる。また、耳高を十分に抑制するのに好ましいプラズマ処理条件は、好ましくはB/A2≧350を満たす範囲である。このときBはプラズマ処理強度(kJ/m2)であり、Aは照射距離(m)である。より好ましくはB/A2≧450を満たす範囲であり、更により好ましくはB/A2≧650を満たす範囲である。ここで処理強度(J/m2)=装置出力(J・s-1)/単位時間当たりの照射面積(m2・s-1)である。また単位時間当たりの照射面積(m2・s-1)=ノズル直径(m)×処理速度(m・s-1)である。
また、塗膜が形成される表面基材としては、水系塗液が適用でき、プラズマ処理が施せるものであればどのような材質のものでもよく、例えば紙類、記録紙類、ポリオレフィン、ポリエステルなどのフィルムや合成紙、金属蒸着シート、フォイル、ガラス、布なども含まれる。厚みは特に限定されず、5μm〜1mmのものが好ましく、10μm〜500μmのものが特に好ましい。
また、水系塗液は特に限定されるものではないが、インキや接着剤の水溶性または水分散タイプ(エマルジョン)を例示することができる。
水系インキとしては、公知の水性樹脂、顔料、溶媒、添加剤などから構成されるものを用いることができる。
水性樹脂としては、アクリル系共重合樹脂、ロジンエステル系樹脂、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シェラック樹脂などを単独であるいは2種類以上を混合して用いることができる。
顔料としては、無機系、有機系があり、無機系としては、酸化チタン、カーボンブラックなど、有機系としては、アゾ系、フタロシアニン系などを用いることができる。
溶媒としては、水の他に必要に応じて、エタノール、イソプロピルアルコール、N−プロピルアルコールなどの低級アルコール、グリコール類およびそのエステル類などを用いることができる。
添加剤としては、ワックス類、シリコーンオイル等を添加することができる。
なお、水系塗液の塗布厚みは、特に限定されるものではなく、従来の塗布厚みのものに対応することができる。
一方、水系接着剤としては、澱粉、膠、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミドエピクロロヒドリン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル・エチレン共重合体、ゴムラテックス等が挙げられる。これらを単独あるいは2種類以上を混合して用いることができる。
なお、溶媒としては、前述の水系インキで用いたものを挙げることができる。
図2は、本発明の第1実施形態である塗布装置の一部を模式的に示す側面図である。
第1実施形態の塗布装置10は、バッキングロール11及びスロットダイ12を備える。バッキングロール11には、例えばローラ13を経由した長尺状のウェブ(塗布基材)Wが掛け回され、ウェブWは、バッキングロール11上を図に示された矢印方向に連続走行される。またウェブWには、スロットダイ12によりバッキングロール11上の所定の位置において塗液(水系エマルション型粘着剤などの水系塗液)Lが塗布され、塗膜Cが形成され、乾燥後、塗膜Cでコートされた被覆シートとなる。塗液Lは、塗液槽14に貯留されており、ポンプPおよびフィルタFを介してスロットダイ12に供給される。なお、ウェブには例えば合成樹脂からなるフィルム状の基材が用いられる。
また、バッキングロール11において、スロットダイ12の上流側には、例えば一対のプラズマジェットノズル15が、その先端をバッキングロール11に向けて配置される。プラズマジェットノズル15は、ウェブWから所定距離隔てて配置され、図1のようにそれぞれバッキングロール11の軸方向に移動可能である。すなわち、プラズマジェットノズル15は、ウェブWおよびこれに形成される塗膜Cの幅に合わせて、バッキングロール11の軸方向に沿った位置を調整可能である。
また、プラズマジェットノズル15は、図2のようにバッキングロール11の外周面周方向に沿って移動可能であり(図2では、移動されたノズル15の位置を破線で示す)、プラズマによるウェブWの表面処理からスロットダイ12による塗膜Cの形成までの間隔を調整可能である。なお、プラズマジェットノズル15には、ジェネレータ16で生成され、低圧/高圧トランスフォーマ17で昇圧された電力が供給される。
以上のように、本発明の第1実施形態によれば、水系塗液が塗布される連続走行される長尺状のウェブに対して耳高現象を抑制することができる。また、端部のみにプラズマ処理を施せばよいので少ないエネルギーで処理を行なうことができる。
図4に第1実施形態の変形例によりストライプ状に塗膜が形成された連続走行ウェブの部分的な切断図を示す。第1実施形態では、一対のプラズマジェットノズル15が用いられたが、図4に示される変形例では、プラズマジェットノズル15が3対(合計6本)使用される。すなわち、図4に示されるように、塗膜CがウェブW上の複数(例えば3列)の領域に形成される場合、各塗膜Cのそれぞれの端部にプラズマ処理を施す必要がある。したがって、このような場合には、各々の塗膜Cの縁部を形成する両端部の領域Tに対応してプラズマジェットノズル15が用意され、図4の例では6本のプラズマジェットノズル15がバッキングロール11の回転軸に沿って配列され、ウェブWに対してプラズマ処理を施す。
図5に本発明の第2実施形態の塗布装置が示される。第1実施形態と同様の構成に関しては同一符合を用いるとともに、その説明を省略する。
第2実施形態の塗布装置20は、ドクターナイフを用いた塗布装置である。図5に示されるように、水系塗液Lは液溜パン21内に保持され、バッキングロール11に掛け回された連続走行ウェブWは液溜パン21内を通って走行され、ウェブWには塗液Lが塗布される。このとき、従来周知のように、ドクターナイフ22により塗膜の厚さが調整される。第2実施形態では、液溜パン21の手前(上流側)に第1実施形態と同様に、一対のプラズマジェットノズル15が配置され、塗膜形成部の両端に対応する領域にプラズマ処理が施される。
以上により、ドクターナイフを用いた塗布装置においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
図6は、オフセットグラビアロール方式を用いた第3実施形態の塗布装置の模式図である。第3実施形態の塗布装置30は、バッキングロール31、オフセットロール32、供給(蝕刻)ロール33を備える。
供給ロール33は、水系塗液Lが貯留された塗液槽34に一部が浸された状態で回転され塗液を巻上げる。供給ロール33に付着された塗液Lは、ドクターブレード35によりその量が調整され、供給ロール33と接触する外周面がゴム材等で覆われたオフセットロール32に転着される。連続走行ウェブWはバッキングロール31に掛け回されるとともに、バッキングロール31とオフセットロール32の間に挟まれる。すなわち、ウェブWがオフセットロール32と接触する際に塗液Lが塗布され塗膜が形成される。
また、バッキングロール31の上流側、すなわちウェブWがバッキングロール31に接触してオフセットロール32との間に挟まれる手前に、第1実施形態と同様に例えば一対のプラズマジェットノズル15が配置され、プラズマ処理がウェブWに施される。
以上のようにオフセットグラビアロール方式を用いた第3実施形態の塗布装置においても、第1および第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
図7は、3本リバースロール方式を用いた第4実施形態の塗布装置の模式図である。第4実施形態の塗布装置40は、例えば、バッキングロール41、塗り(供給)ロール42、ドクターロール43を備える。バッキングロール41には、補助ロール44を介した連続走行ウェブWが掛け回される。塗りロール42は、バッキングロール41、ドクターロール43と接触しながら回転され、その一部は塗液槽45に浸される。塗りロール42により巻上げられた塗液Lは、ドクターロール43との接触によりその量が調整される。塗りロール42とバッキングロール41との間には連続走行されるウェブWが挟まれ、ウェブWには塗りロール42に付着された塗液Lが転着される。
プラズマジェットノズル15は、ウェブWがバッキングロール41と塗りロール42に挟まれる手前において、第1実施形態と同様の構成で配置される。これにより、塗液の塗布前にウェブWの塗膜の両端に対応する領域にプラズマ処理が施され、この領域の濡れ性が改善される。
以上のように、3本リバースロール方式を用いた第4実施形態の塗布装置においても、第1〜第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に図8〜9を参照して、第5実施形態の塗布装置について説明する。第5実施形態は、塗布基材が枚葉であり、例えばシルクスクリーンを用いた場合に対応する。図8は、一枚の枚葉ウェブWLに4つの矩形塗膜領域CL1〜CL4が形成される場合を例示し、図9は、1枚の枚葉ウェブWLに1つのハート型塗膜領域CLが形成される場合を例示している。
図8のように、一枚の枚葉WLに4つの塗膜領域CL1〜CL4が形成される場合には、各領域CL1〜CL4の周縁部(縁部)において耳高が発生し得る。したがって、図8の例では、塗膜領域CL1〜CL4各々の周囲に沿った領域TL1〜TL4にプラズマ処理が施される。すなわち、プラズマジェットノズル15の先端は、塗膜領域CL1〜CL4の周囲に沿って移動され、従来周知のシルクスクリーンを用いた塗布が行われる前にプラズマ処理が基材に施される。
また、図9のような場合には、ハート型領域CLの周縁に沿った領域TLに対してのみプラズマ処理が施される。なお、図8の場合には、一本のプラズマジェットノズル15を用いて4つの領域TL1〜TL4を順次処理してもよいし、4本のプラズマジェットノズル15を用いて、4つの領域TL1〜TL4を同時に処理してもよい。
以上のように、第5実施形態によれば、枚葉状のウェブ(シート)においても、耳高を抑制することが可能となる。
次に表1を参照して実施例1〜7および比較例1、2とを比較した試験結果について説明する。実施例1〜4および比較例1では、基材に厚さ50μmの表面処理が施されていないポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETと略す。東レ製:ルミラーT60(登録商標))が使用され、実施例5〜7および比較例2では、基材に厚さ40μmの表面処理が施されていないポリプロピレンフィルム(以下PPと略す。王子製紙製:アルファンS PP40(登録商標))を使用した。
実施例1〜7、比較例1、2では、図10に示すように、プラズマ装置PDを基材設置面Sの垂直面に対して2°傾け、30rpmでウェブ停止時にプラズマ照射軌跡が円を描くような回転円運動させた状態で、基材SBの一部にそれぞれ異なる処理強度でプラズマを照射した。またプラズマ照射装置には、日本プラズマトリート株式会社製のFG1010K(ノズル噴出口直径2.5mm)が用いられた。なお、プラズマ照射強度は装置出力、ノズル噴出口直径、および塗工速度から算出された。
上記プラズマ照射処理を行なった後、実施例1〜7および比較例1、2の各々に対して、プラズマ照射部および非照射部に渡って、水系エマルション粘着剤(東洋インキ製造製:オリバインBPW5320(登録商標))をアプリケータで乾燥後の塗布重量が20g/m2となるように塗布した。より具体的には、熱風乾燥機において温度100℃で2分間乾燥後、塗膜端部(塗布部および未塗布部を含む領域)を10mm×20mmに切ってサンプルを作成した。その後デュワー瓶に液体窒素を注ぎ、サンプルをピンセットで挟み10秒間浸漬して冷却固化させ、接触式表面粗さ計(株式会社ミツトヨ SURFTEST SV−3000)を用いて塗膜端部の高さの測定および目視評価を行ない、耳高の抑制具合を調べた。
Figure 2007181770
なお、表1の中の照射距離Aは、図10における高さhに対応し、基材設置面Sからプラズマ照射装置PDの照射中心位置までの高さとして定義される。
表1に示されるように、基材SBにポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用い、照射距離A=0.1m、処理強度B=4kJ/m2とした実施例1のとき、すなわちB/A2=400のとき、耳高は24μmであり、目視で耳高が抑制された。また、照射距離A=0.18m、処理強度B=16kJ/m2とした実施例2、すなわちB/A2=490のとき、耳高は10μmで、目視においてもかなり耳高が抑制された。更に、照射距離A=0.2m、処理強度B=27kJ/m2、B/A2=680の実施例3、照射距離A=0.1m、処理強度B=10kJ/m2、B/A2=1000の実施例4のとき、耳高はそれぞれ5.8μm、4.1μmであり、目視においても耳高は大きく抑制された。これに対し、プラズマ照射を行なわなかった比較例1では、耳高は34μmであり、目視においても耳高の抑制は確認されなかった。すなわち、耳高はB/A2の値が大きくなるにつれて漸次抑制された。
一方、基材SBにポリプロピレンフィルム(PP)を用い、照射距離A=0.1m、処理強度B=4kJ/m2とした実施例5のとき、すなわちB/A2=400のとき、耳高は26μmであり、目視で耳高が抑制された。また、照射距離A=0.18m、処理強度B=16kJ/m2とした実施例6、すなわちB/A2=490のとき、耳高は11μmで、目視においてもかなり耳高が抑制された。更に、照射距離A=0.1m、処理強度B=8kJ/m2、B/A2=800の実施例7のとき、耳高は4.8μmとなり、目視においても耳高は大きく抑制された。これに対し、プラズマ照射を行なわなかった比較例2では、耳高は41μmであり、目視においても耳高の抑制は確認されなかった。すなわち、ポリエチレンテレフタレートフィルムに対するのと同様に、耳高はB/A2の値が大きくなるにつれて漸次抑制された。
第1実施形態の塗布方法を説明する模式的な部分拡大斜視図である。 スロットダイを用いた本発明の第1実施形態である塗布装置の模式図である。 耳高が発生した塗膜端部の部分拡大断面図である。 第1実施形態の変形例によりストライプ状に塗膜が形成された連続走行ウェブの部分的な切断図である。 ドクターナイフを用いた第2実施形態の塗布装置の模式図である。 オフセットグラビアロール方式を用いた第3実施形態の塗布装置の模式図である。 3本リバースロール方式を用いた第4実施形態の塗布装置の模式図である。 枚葉のウェブに複数の塗膜領域を形成するときに、プラズマ処理が施される領域を示す図である。 枚葉のウェブにハート型の塗膜領域を形成するときに、プラズマ処理が施される領域を示す図である。 実施例、比較例の計測方法を示す図である。
符号の説明
10、20、30、40 塗布装置
15 プラズマジェットノズル
C、CL1〜CL4、CL 塗膜(塗膜領域)
W、WL ウェブ(表面基材・塗布基材)
T、TL1〜TL4、TL 耳高が形成される領域(プラズマ照射領域)
L 塗液

Claims (10)

  1. ウェブに水系塗液を塗布する方法であって、
    水系塗液塗布前に、前記ウェブにおいて前記塗膜が形成される領域の縁部のみにプラズマを照射すること
    を特徴とする塗布方法。
  2. 前記縁部に施されるプラズマ照射が、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
    B/A2≧350
    B:プラズマ処理強度(kJ/m2)、A:プラズマ照射距離(m)
  3. 前記縁部に施されるプラズマ照射が、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
    B/A2≧450
    B:プラズマ処理強度(kJ/m2)、A:プラズマ照射距離(m)
  4. 前記縁部に施されるプラズマ照射が、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
    B/A2≧650
    B:プラズマ処理強度(kJ/m2)、A:プラズマ照射距離(m)
  5. 前記プラズマ照射が、プラズマジェットノズルを備えたプラズマ装置で行なわれることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の塗布方法。
  6. 前記ウェブが合成樹脂からなるフィルムであることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の塗布方法。
  7. 水系塗液をウェブに塗布し塗膜を形成する塗布装置であって、
    前記ウェブにおいて前記塗膜が形成される領域の縁部のみにプラズマを照射するプラズマ処理手段と、
    前記領域に前記水系塗液を塗布する塗布手段とを備える
    ことを特徴とする塗布装置。
  8. 前記プラズマ処理手段がプラズマジェットノズルであり、前記プラズマジェットノズルがウェブ走行方向と垂直な方向に移動可能であることを特徴とする請求項7に記載の塗布装置。
  9. 前記プラズマジェットノズルがウェブ走行方向に沿って移動可能であることを特徴とする請求項8に記載の塗布装置。
  10. ウェブに塗膜を形成して被覆シートを製造する方法であって、
    前記ウェブにおいて前記塗膜が形成される領域の縁部のみにプラズマを照射する工程と、
    前記領域に水系塗液を塗布する工程と
    を備えることを特徴とする被覆シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010125358A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Jfe Steel Corp ロール塗布方法およびロール塗布装置

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