JP2007180172A - 基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンダーカットを抑制できる上、未エッチング箇所の残存を防止できる基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の基板の製造方法は、銅又は銅合金からなる配線を有する基板の製造方法であって、銅イオンと配位結合を形成する化合物を実質的に含まない第1エッチング液で銅又は銅合金をエッチングした後に、銅イオンと配位結合を形成する化合物を含む第2エッチング液で銅又は銅合金をエッチングして配線を形成することを特徴とする基板の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、銅又は銅合金からなる配線を有する基板の製造方法に関する。
プリント配線板の製造において、フォトエッチング法で銅配線を形成する場合、エッチング液として塩化鉄系エッチング液、塩化銅系エッチング液、アルカリ性エッチング液等が用いられている。しかし、これらのエッチング液には、アンダーカットとよばれるエッチングレジスト下の銅が溶解するという問題がある。特に配線パターンが微細な場合、アンダーカットはできる限り少なくしなければならない。
従来から、アンダーカットを抑制できるエッチング方法が検討されている。例えば下記特許文献1には、塩化第二銅、塩酸、2−アミノベンゾチアゾ−ル系化合物、ポリエチレングリコール及びポリアミン化合物を含有するエッチング液を用いたエッチング方法が開示されている。
特開平6−57453号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエッチング方法ではアンダーカットの抑制が不充分となる可能性がある上、本来エッチングされる部分に銅が残る箇所(以下、「未エッチング箇所」という。)が残存する可能性がある。未エッチング箇所が残存すると、配線間で短絡が起きるおそれがある。
本発明は、前記従来の課題を解決するために、アンダーカットを抑制できる上、未エッチング箇所の残存を防止できる基板の製造方法を提供する。
本発明の基板の製造方法は、銅又は銅合金からなる配線を有する基板の製造方法であって、
銅イオンと配位結合を形成する化合物を実質的に含まない第1エッチング液で銅又は銅合金をエッチングした後に、銅イオンと配位結合を形成する化合物を含む第2エッチング液で銅又は銅合金をエッチングして前記配線を形成することを特徴とする。
本発明の基板の製造方法を用いて配線パターンを形成すると、アンダーカットが少ない上、未エッチング箇所の残存を防止できるため、微細で密度の高い配線パターンが形成できる。したがって、例えばプリント配線板の製造に適用した場合は、歩留まりよく製造することができる。
本発明の基板の製造方法では、まず、銅イオンと配位結合を形成する化合物(以下、「配位結合形成化合物」ともいう。)を実質的に含まない第1エッチング液で銅又は銅合金(以下、単に「銅」ともいう。)をエッチングする。次いで、配位結合形成化合物を含む第2エッチング液で銅をエッチングして配線を形成する。配位結合形成化合物は、銅イオンと配位結合を形成するため、銅をエッチングする際、銅表面に難溶解性の皮膜を形成する。よって、第2エッチング液を用いると、アンダーカットを抑制することができる。しかし、第2エッチング液のみでは、前記皮膜により未エッチング箇所が残存するおそれがある。そこで、上述のように、配位結合形成化合物を含まない第1エッチング液で銅をエッチングした後、配位結合形成化合物を含む第2エッチング液で銅をエッチングして配線を形成すると、アンダーカットが少ない上、未エッチング箇所の残存を防止できる。これにより、微細で密度の高い配線パターンが形成できる。なお、第1エッチング液は、配位結合形成化合物が実質的に含まれていないエッチング液であればよく、前記皮膜が形成されなければ、少量(例えば0.01g/リットル以下)の配位結合形成化合物が含まれていても良い。
第1エッチング液としては、例えば酸化性金属イオン源と無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸とを含む溶液が使用できる。前記酸化性金属イオン源としては、例えば第二銅塩等の第二銅イオン源や、第二鉄塩等の第二鉄イオン源が挙げられる。前記第二銅イオン源の具体例としては、塩化銅、硫酸銅、臭化銅、有機酸の銅塩、水酸化銅等が挙げられる。また、前記第二鉄イオン源の具体例としては、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、有機酸の鉄塩等が挙げられる。前記酸化性金属イオン源の中では、エッチング速度の安定性の観点から、第二銅イオン源を用いることが好ましい。特に、塩化銅(塩化第二銅)を用いた場合は、エッチング速度が速くなるため好ましい。
前記酸化性金属イオン源の濃度は、例えば金属イオン濃度で14〜190g/リットルであり、好ましくは33〜140g/リットルである。前記濃度が低すぎるとエッチング速度が低下する。一方、高すぎると溶解しにくくなり、エッチング速度が不安定になる。また、前記酸化性金属イオン源として、塩化第二銅を用いる場合、塩化第二銅の濃度は、例えば30〜402g/リットルであり、好ましくは70〜296g/リットルである。
前記無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸の濃度は、例えば7〜180g/リットルであり、好ましくは18〜110g/リットルである。前記酸の濃度が低すぎると安定したエッチング速度が得られなくなり、また高すぎると銅の溶解安定性が低下したり、銅表面に再酸化が生じたりする。前記無機酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。前記有機酸としては、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、安息香酸、グリコール酸等が挙げられる。前記酸の中では、エッチング速度の安定性及び銅の溶解安定性の観点から、塩酸が好ましい。
第2エッチング液としては、例えば酸化性金属イオン源と無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸と配位結合形成化合物とを含む溶液が使用できる。前記酸化性金属イオン源、及び前記無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸については、第1エッチング液と同様のものを使用できる。
配位結合形成化合物は、銅イオンと配位結合を形成することによって銅表面に難溶解性の皮膜を形成することができる化合物であればよい。例えば、アゾール化合物、窒素含有ポリマー、あるいはアミノ基、イミノ基、カルボキシル基、カルボニル基及び水酸基から選ばれる少なくとも1種の基と、硫黄原子とを有し、かつ炭素原子数が7以下である化合物(以下、単に「含硫黄化合物」という。)等が挙げられる。
前記アゾール化合物としては、ジアゾール系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアゾール系化合物、オキサジアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、テトラゾール系化合物、オキサトリアゾール系化合物、チアトリアゾール系化合物からなる群より選択される少なくとも1種やこれらの誘導体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記アゾール化合物の具体例としては、例えばオキサゾール、イソオキサゾール、5−t−ブチルイソオキサゾール−3−カルボン酸、チアゾール、イソチアゾール、2−アミノ−4−メチル−チアゾール、2−メルカプト−2−チアゾリン、イミダゾール、ピラゾール、1−メチル−2−メルカプトイミダゾール、1−(β−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、3−β−アミノエチルピラゾール、トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−カルボン酸、1,2,3−ベンゾトリアゾール、オキサジアゾール、2,5−ビス(4−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、チアジアゾール、2−(N−ニトロ−N−メチルアミノ)−1,3,4−チアジアゾール、テトラゾール、5−アミノテトラゾール、1−(β−アミノエチル)テトラゾール、5−メルカプト−1−フェニルテトラゾール、オキサトリアゾール、チアトリアゾール、5−アミノ−1,2,3,4−チアトリアゾール等が挙げられる。
前記アゾール化合物のなかでは、環内にある異原子として窒素原子のみを有するアゾールが好ましい。アンダーカットの抑制効果が向上するからである、前記アゾールとしては、単環式化合物であってもよく、環が縮合した化合物であってもよい。特に、イミダゾール系化合物、トリアゾール系化合物、テトラゾール系化合物が好ましく、これらのアゾールの2種以上を組み合わせて使用してもよい。前記イミダゾール系化合物としては、例えばイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のアルキルイミダゾール類、ベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−ウンデシルベンゾイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類等が挙げられる。この中ではベンゾイミダゾールが好ましい。前記トリアゾール系化合物としては、例えば1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、5−フェニル−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−メチル−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等が挙げられる。この中ではベンゾトリアゾールが好ましい。前記テトラゾール系化合物としては、例えば1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、5,5'−ビス−1H−テトラゾール等が挙げられる。この中では5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾールが好ましく、5−フェニル−1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾールが特に好ましい。
前記アミノ基を有する含硫黄化合物の具体例としては、例えばチオ尿素、二酸化チオ尿素、N−メチルチオ尿素、1,3−ジメチルチオ尿素、1,3−ジエチルチオ尿素等が挙げられる。前記イミノ基を有する含硫黄化合物の具体例としては、例えばエチレンチオ尿素等が挙げられる。前記カルボキシル基を有する含硫黄化合物の具体例としては、例えばチオグリコール酸、α−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2,2'−チオジグリコール酸、チオリンゴ酸、メルカプトコハク酸、L−システイン、L(−)−シスチン等が挙げられる。前記カルボニル基を有する含硫黄化合物の具体例としては、例えば2−チオバルビツール酸等が挙げられる。前記水酸基を有する含硫黄化合物の具体例としては、チオグリコール等が挙げられる。
前記窒素含有ポリマーとしては、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、ポリアミンスルホン、ポリアクリルアミド等が挙げられる。また、窒素含有コポリマーを使用してもよい。前記窒素含有コポリマーとしては、モノマー中に1級〜3級アミン、1級〜3級アミン塩、4級アンモニウム塩、アクリルアミド及び二酸化硫黄から選ばれる少なくとも2種を含む共重合体等が挙げられる。
第2エッチング液中の配位結合形成化合物の濃度は、好ましくは0.1〜50g/リットルであり、より好ましくは0.1〜15g/リットルであり、最も好ましくは0.2〜10g/リットルである。前記濃度が低すぎるとアンダーカットの抑制が不充分になり、また高すぎるとエッチング速度が低下する。
第1及び第2エッチング液には、液の安定性を高め、ムラのないエッチングを行い、エッチング後の表面形状を均一にするために、カチオン界面活性剤、グリコール及びグリコールエーテルから選ばれる少なくとも一つを含有させても良い。前記カチオン界面活性剤としては、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等のアルキル型第4級アンモニウム塩が挙げられる。前記グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコール等が挙げられる。グリコールエーテルとしては、例えばプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル等が挙げられる。
第1及び第2エッチング液には、同じく液の安定性を高め、ムラのないエッチングを行い、エッチング後の表面形状を均一にするために、さらにメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等の溶剤、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸等のアニオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマー等のノニオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のベタイン、アミノカルボン酸等の両性界面活性剤等、必要に応じて種々の添加剤を配合してもよい。
第1及び第2エッチング液は、前記の各成分を水に溶解させることにより、容易に調製することができる。前記水としては、イオン交換水、純水、超純水等のイオン性物質や不純物を除去した水が好ましい。
第1又は第2エッチング液を用いてエッチングする際のエッチング方法は特に限定されない。例えば絶縁材上の銅層のエッチングレジストで被覆されていない部分に前記エッチング液をスプレーする方法、エッチング対象物に対して前記エッチング液を液膜状に当てる方法、エッチング対象物を前記エッチング液中に浸漬する方法等が挙げられる。また、前記エッチング液で処理する前に、前記エッチング液の濡れ性を向上させるために、銅表面を予め水、低濃度の塩酸等により濡らしてもよい。また、酸化性金属イオン源として、第二銅イオン源を用いる場合は、銅のエッチングによって処理剤中に生成した第一銅イオンを酸化して第二銅イオンに戻してエッチング能力を回復させるため、前記エッチング液に酸素及びオゾンの少なくとも一方を含む空気等の気体をバブリング等によって吹込んだり、過酸化水素等の酸化剤を添加したりしてもよい。また、例えば、特開平7−243062号公報、特許2684492号公報、特許3220564号公報等に開示された手段により、生成した第一銅イオンを酸化してもよい。なお、銅をエッチングするときの第1及び第2エッチング液の温度は、いずれも20〜50℃が好ましい。温度が20℃未満では、エッチング速度が遅くなりすぎてアンダーカット防止効果が低減するおそれがある。一方、温度が50℃を超える場合は、エッチング液が濃縮するため、エッチング性能を維持するのが困難となるおそれがある。
第1又は第2エッチング液を用いてスプレーにより銅をエッチングする場合は、0.05〜0.3MPaのスプレー圧で行うのが好ましい。スプレー圧が0.05MPa未満の場合は、エッチング速度が遅くなりすぎてアンダーカット防止効果が低減するおそれがある。一方、スプレー圧が0.3MPaを超える場合は、エッチング対象物へのダメージが大きくなりすぎて均一なエッチングが困難となるおそれがある。また、例えば、エッチングの均一性を高めるため、スプレーエッチング装置内に、空気の吐出ノズルを設置したり、エアナイフを設置したりしてもよい(例えば、特開2000−328267号公報参照)。
エッチング対象物を第1又は第2エッチング液中に浸漬して、銅をエッチングする場合は、例えば、エッチングの均一性を高めるため、前記エッチング液を貯留する浸漬槽内に前記エッチング液を噴流するノズルを設置してもよい(例えば、実開平2−136359号公報参照)。
第1及び第2エッチング液を繰り返し使用する際には、酸濃度と銅イオン濃度とが一定になるように、適宜酸や水を補給しても良い。また、第2エッチング液中の各成分の濃度を調整するために、第2エッチング液に適宜補給液を添加しても良い。第2エッチング液の補給液としては、例えば無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸を7〜360g/リットル(好ましくは30〜360g/リットル)と、配位結合形成化合物を0.1〜50g/リットル(好ましくは0.2〜30g/リットル)含む補給液が例示できる。
本発明の基板の製造方法は、エッチングにより銅の配線パターンを形成するプリント配線板の製造に特に有用である。例えば絶縁基材上の銅箔、無電解銅めっき膜、電解銅めっき膜、銅スパッタリング膜、それらの多層膜等の上にエッチングレジストを形成し、エッチングレジストで覆われていない部分の銅をエッチングして配線パターンを形成する場合に有用である。この際、銅層の厚みはプリント配線板の用途に応じて適宜設定されるが、微細な配線を形成する場合は、銅層の厚みを12μm以下とすることが好ましい。また、エッチングレジストの厚みは、40μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。エッチングレジストの厚みが厚すぎるとエッチング速度が低下する。前記プリント配線板としては、例えばリジッド基板、フレキシブル基板、メタルコア基板、セラミック基板等が挙げられる。前記エッチングレジストとしては、例えばドライフィルムレジストや液状レジスト等の樹脂からなるもの、あるいはニッケルやニッケル/金等の一層又は複数層の金属からなるもの等が挙げられる。
なお、前記エッチングレジストの厚さが薄い場合は、前記エッチング液をスプレーする際のスプレーの打力等によってエッチングレジストが損傷しないように、機械的強度の高いエッチングレジストを使用するのが好ましい。また、前記エッチングレジストとしては、エッチングされる銅との接着性が高いものを使用するのが好ましい。また、エッチングレジストにより被覆される銅は、前記エッチングレジストとの接着性を向上させるため、例えば、バフ研磨、スクラブ研磨等による機械研磨、有機酸系エッチング液(例えばメック株式会社製、CZ−8100)や過硫酸塩系エッチング液等による化学研磨、黒化処理等により表面処理されていることが好ましい。これにより、エッチング処理中のエッチングレジストの剥離を防止して、形成される配線の形状を整えることができる。
本発明の基板の製造方法を使用して、銅層上にエッチングレジストがパターニングされたエッチング対象物をエッチングする際、銅層の厚み(T)と、前記エッチングレジストのスペース(S)との比(T/S)は、0.5〜1.6であることが好ましい。アンダーカットをより容易に抑制できるからである。例えば、銅層の厚みが8μmの場合は、前記エッチングレジストのスペースが5〜16μmであることが好ましい。なお、前記エッチングレジストのスペースとは、前記エッチングレジストで形成されたパターンにおいて、各ラインの間隔をいう。
また、本発明の基板の製造方法は、CSP基板、TAB基板、ビルドアップ基板等の半導体チップを直接実装する基板の製造に特に有用である。
本発明の基板の製造方法を用いると、アンダーカットが少ない上、未エッチング箇所の残存を防止できるため、例えば、エッチングファクターが3.4を超える銅配線を歩留まり良く形成することができる。また、銅層の厚みが厚い場合(例えば18μm以上)でも、ラインピッチが60μm以下の銅配線を歩留まり良く形成することができる。これにより、微細で密度の高い配線パターンを有するプリント配線板等を、歩留まりよく製造することができる。なお、エッチングファクターとは、銅配線の厚み(高さ)をT、銅配線の頂部の幅をW1、銅配線の基部の幅をW2とした場合、2T/(W2−W1)で算出される値をいう。
次に、本発明の基板の製造方法の一実施形態について図面を参照して説明する。参照する図1A〜Dは、本発明の基板の製造方法の一実施形態を説明するための工程別断面図である。
まず、図1Aに示すように、ポリイミドフィルムからなる電気絶縁性基材10上に銅層11が形成されたエッチング対象物を用意する。そして、図1Bに示すように、銅層11上における配線パターンを構成する部分をエッチングレジスト12で被覆する。エッチングレジスト12の形成方法としては、例えば銅層11上にドライフィルムレジストを貼り合せた後、公知のフォトリソグラフィ法を用いてドライフィルムレジストをパターニングする方法が例示できる。
次に、上述した第1エッチング液によりエッチングレジスト12で被覆されていない銅層11a(図1B参照)をエッチングする。第1エッチング液によるエッチングでは、最終的にエッチングにより除去しなければならない銅の例えば20〜85質量%、好ましくは35〜53質量%をエッチングすればよい。次いで、上述した第2エッチング液により残りの銅層11aをエッチングして、図1Cに示すように銅層11をパターニングする。
続いて、例えば水酸化ナトリウム水溶液等の剥離液を用いてエッチングレジスト12を剥離して、図1Dに示す配線パターン1が得られる。本方法によれば、未エッチング箇所の残存を防止できる上、配線の基部の幅(W2)と配線の頂部の幅(W1)の差(W2−W1)を小さくできる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定して解釈されるものではない。
まず、イオン交換水に塩化第二鉄及び塩酸を、それぞれの濃度が400g/リットル及び30g/リットル(塩化水素として)となるように加えて、実施例1〜9に使用する第1エッチング液を調製した。更に、表1に示す成分を混合して、実施例1〜9に使用する第2エッチング液を調製した。一方、ガラスエポキシ基材(日立化成工業製GEA-67N)に、厚さ18μmの銅箔を貼付した銅張積層板(プリント配線板用基材)を用意し、この銅箔上に厚さ25μmの電解銅めっき膜を形成した。そして、この電解銅めっき膜上に、厚さ25μmのドライフィルムレジスト(旭化成製SUNFORT AQ-2536)を貼付して、ラインアンドスペース=50μm/50μm(ラインの幅が50μmで、ラインとラインの隙間が50μm)のラインパターンを形成した。
次に、上記第1エッチング液を用いて、液温45℃、スプレー圧0.25MPaの条件で銅をエッチングした。次いで、表1に示す実施例1〜9の第2エッチング液を用いて、それぞれ液温50℃、スプレー圧0.175MPaの条件で銅をエッチングし、銅の配線パターンを形成した。なお、第1エッチング液を用いる際のエッチング時間は20秒とした。また、第2エッチング液を用いる際のエッチング時間は表1に示す時間とした。次に、3質量%の水酸化ナトリウム水溶液をスプレーしてドライフィルムレジストを剥離した。
得られた積層板を切断し、形成された配線パターンの図1Dに示す断面形状を観察し、銅配線の基部の幅(W2)と頂部の幅(W1)の差(W2−W1)を測定した。また、比較例1として、上記第1エッチング液を用いて、液温45℃、スプレー圧0.25MPa、エッチング時間50秒の条件で銅をエッチングし、同様に(W2−W1)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2007180172
Figure 2007180172
表2から明らかなとおり、実施例1〜9における銅配線の基部の幅(W2)と頂部の幅(W1)の差(W2−W1)は、比較例1に比べて小さく、アンダーカットが少ないことが確認できた。また、実施例1〜9における配線間のスペースを光学顕微鏡で観察したところ、未エッチング箇所は残存していなかった。以上の結果より、本発明の基板の製造方法によれば、微細で密度の高い配線パターンを有するプリント配線板を、歩留まりよく製造することができる。
本発明は、プリント配線板の製造以外に、ガラス基板、プラスチック基板、半導体基板等の各種基板の製造にも適用できる。
A〜Dは、本発明の基板の製造方法の一実施形態を説明するための工程別断面図である。
符号の説明
1 配線パターン
10 電気絶縁性基材
11 銅層
12 エッチングレジスト
1 銅配線の頂部の幅
2 銅配線の基部の幅

Claims (7)

  1. 銅又は銅合金からなる配線を有する基板の製造方法であって、
    銅イオンと配位結合を形成する化合物を実質的に含まない第1エッチング液で銅又は銅合金をエッチングした後に、銅イオンと配位結合を形成する化合物を含む第2エッチング液で銅又は銅合金をエッチングして前記配線を形成することを特徴とする基板の製造方法。
  2. 銅又は銅合金をエッチングする際の前記第1及び第2エッチング液の温度が、いずれも20〜50℃である請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 銅又は銅合金をエッチングする際、前記第1及び第2エッチング液を、いずれも0.05〜0.3MPaのスプレー圧でスプレーする請求項1又は2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記第1エッチング液は、塩化第二銅又は塩化第二鉄と、無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸とを含む溶液である請求項1に記載の基板の製造方法。
  5. 前記第2エッチング液は、塩化第二銅又は塩化第二鉄と、無機酸及び有機酸から選ばれる少なくとも1つの酸と、前記銅イオンと配位結合を形成する化合物とを含む溶液である請求項1に記載の基板の製造方法。
  6. 前記第2エッチング液は、前記銅イオンと配位結合を形成する化合物を0.1〜50g/リットルの範囲含有する請求項1又は5に記載の基板の製造方法。
  7. 前記銅イオンと配位結合を形成する化合物は、環内にある異原子として窒素原子のみを有するアゾールである請求項1,5,6のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
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