JP2007177103A - 導電性塗料および導電性塗料の製造方法 - Google Patents

導電性塗料および導電性塗料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微小粒径の導電性粉末が良好に分散され、かつ粘度上昇等の物性の経時的変化がなく、さらに長期保存後の再分散が容易であって、かつ微細回路の厚膜印刷ができ、印刷密度の高い導電性の良好な配線パターンを形成可能であり、さらに折り曲げに対する耐久性向上を実現する。
【解決手段】銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末100質量部と、カーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部と、結着剤樹脂1〜10質量部と、溶剤とからなる導電性塗料による。
【選択図】なし

Description

本発明は電子機器などに用いられるプリント配線に利用でき、導電性、印刷精度に優れた導電性塗料およびその製造方法に関する。
導電性塗料は固形分として導電性微粒子を含有するペースト状の塗料であり、一般に、導電性微粒子としては空気中で酸化しない金、白金、銀、パラジウムなどの金属粒子が用いられている。導電性塗料には、従来より、大きく分けて、(1)導電性粒子同士の融着により良好な導電性を実現できるが、基材がセラミック等に限られる高温焼成型導電性塗料と、(2)ガラス、エポキシ製プリント基板からフィルムにまで広く適用できるが、バインダー硬化時の熱収縮による導電性粒子同士の接触により導通を得るために、電気抵抗が比較的高いポリマー型導電性塗料がある。
ポリマー型導電性塗料を用いて、例えばフレキシブルプリント基板用支持体上に導電回路を形成する場合には、前記ポリマー型導電性塗料をポリエチレンテレフタレート、ポリイミドなどのプラスチックフィルム上にスクリーン印刷等を利用して導電回路パターン形成し、形成されたパターン塗膜中のバインダーを加熱硬化して導電性、耐久性を向上させ、かつフィルム上への接着性を確保している。
特に導電性粒子として銀または銀化合物の粒子を用いたポリマー型導電性塗料は、安定した導電性を実現し易く、また熱伝導特性も良好なため、電子部品内部または電子部品間の種々の配線、電子回路パターンの形成に用いられている。
導電回路用パターンの印刷工程においては、回路の微細化に伴い印刷密度および印刷精度をできるだけ上げることと、端子間の低抵抗化が要求されている。
しかしながら、印刷密度および印刷精度は、導電性粒子の平均粒子径によって制限される。このため良好な印刷精度を得るためには、導電性塗料中の導電性粒子が1次粒子にまで分散し、さらに該1次粒子が樹脂等により完全に被覆された状態、すなわち高分散化された状態にあることが求められる。
もし高分散化した1次粒子の周囲にある樹脂等の被覆が不十分であると、粒子は粒径が細かくなるほど活性が増すため、該導電性塗料の作製後に速やかに粒子が凝集したり、経時的に粘度が上昇しやすく、極端な場合はゲル化することもあった。
一方、低抵抗化については(1)塗膜厚を上げること、または(2)導電性塗料の比抵抗を低減することなどの検討がなされている。特に高い印刷密度を維持しつつ配線に伴う抵抗を低下させるためには、導電性粒子の選定もさることながら配線に使用される細線の塗布膜厚を厚くすることが重要で、できるだけ厚い膜厚を得るために、チキソ性の高い塗料が求められる。
さらに導電性塗料の比抵抗を低減するためには、導電性粉末の樹脂被覆をできるだけ薄くして、導電性粉末の粒子間の導通状態を少しでも良好に保つ必要がある。
このように微細な配線パターンが精度良く安定して形成されるためには、導電性粒子が1次粒子にまで安定分散され各粒子が樹脂被覆される必要があるが、一方で導電性粒子の周囲の樹脂被覆が厚すぎると、粒子間に残存した樹脂成分が粒子間の電気伝導を阻害するため良好な伝導度が得られなくなる傾向があり、使用する導電性粒子の粒径が小さくなればなるほどその傾向は顕著となる。更に、樹脂被覆が厚いほど塗料中の樹脂成分の含有量が高くなりチキソ性を高くすることができなくなって、印刷後の印刷塗膜のたれを防止しつつ膜厚を厚くすることができなくなる。
従って、分散に使用される樹脂量は必要最低限が好ましく、より少ない樹脂量で導電性粒子の分散性、導電性塗料の基体への付着性や成膜性が良好となることが好ましい。
従来、導電性粒子を樹脂中に分散して導電性塗料を作製するにあたり、その分散性を向上させるため、高級脂肪酸のエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加エステル化合物、ソルビタンと脂肪酸のエステル化合物、ソルビタン等の多価アルコールのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加エーテル化合物、アルキルベンゼンのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物等の非イオン性分散剤、アルキルベンゼンスルフォン酸アルカリ塩、高級アルコール硫酸エステルアルカリ塩、リン酸エステル化合物、高級脂肪酸、高級脂肪酸のエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物のサルファートアルカリ塩等のアニオン系分散剤、4級アンモニウム塩タイプのカチオン系分散剤など、様々な分散剤が用いられている。
しかし、これら分散剤を使用しても従来の例えば、分散機や混練機を用いて樹脂中に導電性粒子を分散させる方法では、良好な分散性を維持しつつ、導電性塗料の導電性を充分に向上させることができなかった。
特に、導電性粒子として銀粒子を用いた場合には、真比重が10.5である銀粒子の沈降性を回避して分散させることは困難で、混合する樹脂量はできるだけ多く、溶剤量はできるだけ少ない方が好ましいが、分散を進行させることは容易ではなく、仮に分散が進んでも樹脂量が多いためチキソ性が小さいニュートン流体のような挙動を示す。その結果、印刷後の膜厚を厚くすると印刷塗膜がたれて印刷形状が山状になるため印刷精度が上がらず、また印刷塗膜の比抵抗も低下しないなどの問題があった。
このような課題に対して、例えば有機ビヒクルとアルキル基を含むスルホコハク酸塩からなるアニオン性界面活性剤を用いることによって、良好な分散性と経時安定性を得る試みが行われている(特許文献1参照)。しかし、特許文献1に記載された方法を用いただけでは、沈降した粒子の再分散性を向上させるには不充分であった。また、分散に使用される樹脂量についても必要最低限にまで減少させてはおらず、導電性の点でも不十分であった。
特に、近年、導電性塗料より形成される導体回路の電気抵抗を下げるため、銀粒子の粒子径を非常に微細化したり、粒子状の酸化銀や三級脂肪酸銀を含む粒子状銀化合物を用いたりして、低温焼成を可能とした導電性塗料を用いることが検討されている。これらの低温焼成型の導電性塗料において、微粒子化された銀粉を用いた場合は、300℃以下の加熱によって隣接する銀粒子同士が融着し、導電回路の電気抵抗を低下させる。また粒子状銀化合物を用いた場合は、300℃以下の加熱、あるいは還元剤の存在下での加熱によって銀化合物が還元されて金属銀となり、隣接する銀粒子同士が融着して導電回路の電気抵抗を低下させる(例えば、特許文献2参照)。
従来、ポリマー型導電性塗料はアクリル樹脂やポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂からなるバインダ、有機溶剤、硬化剤、触媒などを必要に応じて添加し、球状またはフレーク状の導電性粒子を分散、混合したものであって、導電性はバインダーが熱硬化する際の硬化収縮による導電性粒子同士の接触により得られるものであった。このため、電気抵抗は比較的高いものになり、また、加熱条件等により硬化樹脂の凝集力が変化するため、それに伴って、ポリマー型導電性塗料を用いて形成された導体回路などの電気抵抗が変動しやすいという欠点を有するものであった。
前記低温焼成型の導電性塗料はこれら欠点を補うものであって、この導電性塗料を用いることにより、PET等のプラスティックフィルム上にも導電性の良好な導体回路を形成することができる。
しかし、低温焼成型の導電性塗料に用いられる銀微粒子や粒子状銀化合物は、還元反応の速度が非常に速く、水あるいは還元性が低い溶媒などの溶液中で保存せねばならず、乾燥粉での扱いが難しい場合がある。特に分散溶媒にアルコール系等を用いると、導電性塗料の分散中に還元が進んでしまい、銀粒子が分散するのでなく逆に銀粒子間の融着が生じることがある。このためこれら銀および銀化合物の粒子を一次粒子にまで分散して各粒子表面を被覆、安定化することがより一層求められている。
さらに、これら導電性塗料においては、本来の高い電気伝導度を得るためには、導電性塗料中の銀粒子が銀の高い含有量を維持しつつ良好に分散する必要があり、加えて必要最低限の樹脂により前記安定化を行い、粒子表面の被覆膜厚を可能な限り薄くして、低温焼成によって隣接する粒子同士が融着しやすくする必要がある。
上記の如く樹脂を少なくするとチキソ性が増加し、印刷後の厚さを高くすることもでき、比抵抗だけでなく、実質上の電気抵抗も低くできるメリットもある。しかしながら、樹脂の配合量が多く銀等の粒子表面に形成された被膜が厚すぎると、隣接する粒子同士が融着し難くなり、チキソ性が低下することにより印刷後の高さが低下して実質上の電気抵抗が高くなってしまう。更に、銀または銀化合物の充填度も低下するため、低温焼成でかつ良好な導電性を有するこれら低温焼成型の導電性塗料の最大の特徴が減殺されてしまう。
また近年、樹脂中に導電性粒子を高充填した場合に起こりうる導電性粒子の沈降および塗膜の厚膜化を解決するため、塗膜中の導電性粒子の充填率が低くても高い導電率が得られる導電性樹脂組成物として、導電性粒子及びカーボンナノチューブと熱可塑性樹脂を有機溶剤中に分散してペースト化したものが知られている(特許文献3参照)。
このように一般には微細な導電性粒子は沈降や凝集が起き易くかつ均一に分散しにくいので、分散性および塗布性のため充分な量の樹脂及び有機溶剤を添加する必要がある。しかし、低温焼成型の導電性塗料では、上述したとおり、印刷密度および印刷精度の向上、粒子間の導通状態の確保などの観点から、樹脂及び有機溶剤の添加は必要最小限とすることが望ましい。
さらに、フレキシブルプリント基板では、折り曲げによって断線せず比抵抗の増大の小さいことが求められている。上述した回路の微細化、導電性の向上等の要求を満たすため、銀の含有量が高く樹脂が少ない導電性塗料を用いて微細な回路を形成すると、折り曲げにより容易に断線しやすく、更に耐久性が低下する問題があった。
このためこれら低温焼成タイプの導電性塗料に対しては、各粒子の被覆による安定化と、分散性の向上と、低温焼成による導電性の向上と、折り曲げに対する耐久性を同時に満たすための導電性塗料の組成の開発が、一層重要な課題であった。
特開2000−231828号公報 特開2003−309337号公報 特開2004−168966号公報
本発明の目的は微小粒径の導電性粒子が良好に分散され、かつ粘度上昇等の物性の経時的変化がなく、さらに長期保存後の再分散が容易であって、かつ微細回路の厚膜印刷ができ、印刷密度の高い導電性の良好な配線パターンを形成可能であり、折り曲げに対する耐久性向上を実現できる導電性塗料及び該導電性塗料の製造方法を提供することである。
本発明の導電性塗料は、銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末100質量部と、カーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部と、結着剤樹脂1〜10質量部と、溶剤とからなることを特徴とする。
本発明の導電性塗料の製造方法は、銀または銀化合物を主成分とする粒子が界面活性剤存在下にて分散用溶剤中に分散した分散液を製造する分散液製造工程、前記分散液を真空凍結乾燥させる乾燥工程、並びに、前記乾燥工程の生成物100質量部に対してカーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部及び結着剤樹脂1〜10質量部を、溶剤とともに混合して塗料を作製する塗料化工程を有することを特徴とする。
本発明の導電性塗料によれば、微小粒径の導電性を有する粒子が良好に分散され、粘度上昇等の物性の経時的変化がなく、長期保存後の再分散が容易であって、微細回路の厚膜印刷ができ、さらに、優れた導電性と、折り曲げに対する耐久性を同時に満たすことができる。
本発明の導電性塗料の製造方法によれば、銀または銀化合物の粒子は微細な1次粒子にまで分散され、各粒子の表面に界面活性剤が吸着されて良好に被覆される。この結果、微小粒径の導電性粒子が良好に分散され、粘度上昇等の物性の経時的変化がなく、長期保存後の再分散が容易であって、微細な回路の厚膜印刷が可能な導電性塗料を製造することができる。また、導電性を有するカーボンナノチューブの添加により、優れた導電性と、折り曲げに対する耐久性を同時に満たすことができる。
以下本発明をさらに詳細に説明する。なお本発明において、「粒子の焼結」とは、該粒子を含有する物質(例えば粉末やペースト)を加熱することにより粒子同士を溶融し融着させることをいう。また「導電性塗料の焼成」とは、導電性塗料を加熱して含有樹脂を硬化させ樹脂の収縮によって隣接する導電性粒子同士を接触させあるいは接触した部分を融着させることをいう。また「分散」とは、連続相の中に他の相が微粒子状になって散在する現象をいう。
本発明の導電性塗料は、銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末100質量部と、カーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部と、結着剤樹脂1〜10質量部と、溶剤とからなるものである。
カーボンナノチューブ(CNT)とはグラファイトのシートがチューブ状に丸まったような形状をしたものである。層の構造が単層のもの(SWNTと呼ばれる)、2層のもの(DWNTと呼ばれる)及び多層のもの(MWNTと呼ばれる)に分類される。チューブの断面直径は、単層のものはおよそ0.4〜3nmであり、同じく2層のものは1〜5nm、多層のものは10nm以上である。三井物産株式会社や山本通産株式会社などから市販されている。カーボンナノチューブの物性はまだ十分に解明されていない点が多い。
また、本発明の導電性塗料の製造方法は、(1)銀または銀化合物を主成分とする粒子が界面活性剤存在下にて分散用溶剤中に分散した分散液を製造する分散液製造工程、(2)前記分散液を真空凍結乾燥させる乾燥工程、並びに、(3)前記乾燥工程の生成物100質量部に対してカーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部及び結着剤樹脂1〜10質量部を、溶剤とともに混合して塗料を作製する塗料化工程を有する。
本発明に用いるカーボンナノチューブの形態は、特に限定されるものではないが、価格及び入手のしやすさの点では多層タイプ(MWNT)が好ましい。アスペクト比は10〜1000のものが好ましい。アスペクト比が10未満であると銀等の粒子間の導通をとりにくい。またアスペクト比が1000を超えると銀等の粒子間の導通を却って妨げる傾向にあり、また得られた塗膜の均一性を妨げる傾向にある。本発明におけるカーボンナノチューブのアスペクト比とは、円柱状の形をしたカーボンナノチューブの長さと直径の比率(長さ/直径)をいう。塗料化工程においてカーボンナノチューブを配合する方法は、カーボンナノチューブを樹脂に練り込んだマスターバッチを用意して、かかるマスターバッチを添加する方法が好ましい。
以下、本発明の導電性塗料及びその製造方法を製造工程の順にさらに詳細に説明する。
(銀または銀化合物を主成分とする粒子)
本発明で原料として使用する銀粒子としては、純銀粒子、銀で表面被覆された金属粒子、またはこれらの混合物を用いることができる。銀粒子としては、粒子形状が、球状、鱗片状、針状、樹枝状など任意の形状のものを用いることができる。銀粒子の製造方法も特に制限されず、機械的粉砕法、還元法、電解法、気相法など任意である。銀で表面被覆された金属粒子は、銀以外の金属からなる粒子の表面に、めっきなどの方法により銀の被覆層を形成したものである。例えば、銅粒子の表面を銀で被覆したものなどが市販されている。銀粒子としては、導電性とコスト面から見て、銀のみからなる球状銀粒子及び鱗片状銀粒子が好ましい。
銀粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm程度である。銀粒子として、体積平均粒径が異なる大小2種類またはそれ以上の粒子を組み合わせて、銀粒子の充填密度を向上させることにより、導電性膜の導電性を向上させてもよい。
銀化合物の粒子としては、酸化銀や、脂肪族カルボン酸銀、脂環式カルボン酸銀、芳香族カルボン酸銀等の含銀有機化合物等の粒子を使用することができる。これらの銀化合物粒子(粒子状銀化合物)は、工業生産されたものを用いることができるほか、銀化合物を含む水溶液からの反応によって得られたものを用いてもよい。特に、平均粒径が0.5μm以下の銀化合物粒子を用いると還元反応の速度が速くなり好ましい。平均粒径が0.5μm以下の銀化合物粒子を製造するには、銀化合物と他の化合物との反応によって生成したもの、例えば硝酸銀水溶液に水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を撹拌下に滴下し、反応させて酸化銀粒子を得る方法によって製造することができる。
原料となる銀または銀化合物を主成分とする粒子は、導電性塗料の焼成温度を300℃以下にし得るものを用いることが好ましい。焼成温度がこのように低い低温焼成型の導電性塗料は、例えばポリイミドフィルムやPETフィルム上に形成された配線パターンをそのまま焼成することが可能となる。一般に導電性塗料中に導電性粒子が微細に分散されていればされているほど、導電性塗料の熱容量が低下して、導電性塗料の焼成温度が導電性粒子自体の固有の焼成温度に近くなる。さらに導電性粒子が微細に分散されるに従ってその充填密度が向上するため、一般に高分散であるほど焼成後の導電性が良好となる。
しかも本発明による導電性塗料は、樹脂成分を低減でき、導電性粒子を被覆する樹脂の膜厚が薄いため、焼成後に隣接する粒子同士が容易に融合しやすい。このため、界面活性剤による表面処理に供される銀または銀化合物の粒子として、焼結温度が300℃以下の低温焼結タイプの銀または銀化合物の粒子を用いると、界面活性剤による表面処理の後においても、その本来の低温焼結性を充分に発揮させて低温焼成型の導電性塗料を得ることができ、また導電性塗料の焼成後に導電性の良好な配線パターンを得ることができる。
焼結温度の低い銀粒子としては、体積平均粒径が0.01〜10μmの銀粒子を用いることができる。銀粒子の体積平均粒径は0.05〜5μmのものを使用することが一層好ましい。本発明の製造方法における分散液製造工程(後述)では、液相中で銀または銀化合物の粒子を製造した場合に、これら体積平均粒径が小さく活性の高い粒子を効果的にしかも、それら粒子が製造されたときの液相中に分散したままの状態で、界面活性剤の存在下で該粒子を表面処理することができるため、処理が容易であり、これら焼結温度の低い粒子本来の特性を充分に発揮させることができる。銀微粒子の製造方法としては例えば、ガス中蒸発法(特開平3−34211号公報)や、還元にアミン化合物を用いる還元析出法(特開平11−319538号公報)がある。
さらにまた焼結温度の低い銀粒子としては、結晶化度の低い銀粒子を用いることができる。銀粒子の結晶化度が低いと通常結晶子径は小さくなるため、結晶子径を小さくすることで、銀粒子間の融着温度(焼結温度)を著しく低下させることができる。導電性塗料の焼成可能温度を300℃以下に低下させるには、結晶子径は20nm以下とすることが好ましく、10nm以下とすることが一層好ましい。
また、焼結温度の低い銀または銀化合物の粒子として、粒子の一部が酸化銀処理された銀粒子を用いることができる。酸化銀処理された銀粒子は、銀粒子の表面の部分的な酸化処理により銀粒子の表面を銀から酸化銀へと酸化する方法のほか、銀粒子の表面上に酸化銀の層を被覆形成する方法などによって得ることができる。
銀粒子表面の酸化処理により、粒子表面の銀は酸化第1銀、酸化第2銀、などに酸化される。粒子表面が酸化銀で被覆された銀粒子において、粒子表面の酸化銀は、酸化第1銀、酸化第2銀、などが混合した状態にあってもよい。これら粒子表面が酸化銀で被覆された銀粒子は、還元剤不存在下または還元剤存在下の還元反応で表層の酸化銀が銀となり、低温度で隣接する粒子同士が融着する。表面が酸化銀処理された銀粒子は、還元反応条件;加熱温度、還元剤の有無、還元剤の還元力などに応じて組成、形状の異なったものを適宜選択することができる。酸化銀処理された銀粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm程度である。特に、平均粒径が0.5μm以下の粒子を用いると還元反応の速度が速くなり好ましい。
酸化銀で表面処理された銀粒子を用いると、酸化銀から銀への還元に伴って放出された酸素により粒子の周囲の有機物が酸化され、発熱が得られるため、導電性塗料の焼成温度を下げる効果が得られる。そこで、酸化銀で表面処理された銀粒子において、酸化銀及び銀の含有率は、酸化銀40〜5質量%(銀60〜95質量%)が好ましく、酸化銀30〜5質量%(銀70〜95質量%)がより好ましく、酸化銀20〜10質量%(銀80〜90質量%)が特に好ましい。
これらの酸化銀処理された銀粒子は、界面活性剤を用いて粒子表面を被覆することにより、良好な導電性を有する焼成温度の低い導電性塗料を製造できることに加え、乾燥時には非常に還元しやすい性質を持つこれら粒子を安定に保存でき、また導電性塗料中でも銀粒子が微細な粒子(1次粒子)で安定に分散されているので、還元時における粒子同士の融着で不要な凝集体が発生することを防止でき、精細印刷上の問題が発生することがない。
(粒子の表面に界面活性剤を吸着させた導電性粉末)
本発明では、銀または銀化合物の粉末の樹脂への分散性等を改善するため、上述の銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤を吸着させた導電性粒子からなる粉末を用いる。このような導電性粉末は、(1)界面活性剤の存在下で銀または銀化合物の粒子が分散用溶剤中に分散した分散液を製造する分散液製造工程と、(2)前記分散液を真空凍結乾燥させる乾燥工程を有する製造工程により製造することが可能である。
(1)分散液製造工程
分散液製造工程においては、銀または銀化合物を主成分とする粒子(総称して「銀等の粒子」という場合がある。)が界面活性剤存在下において分散用溶剤中に分散した分散液を製造する。
ここで銀等の粒子の表面処理に使用する界面活性剤としては、通常使用される多くの種類の界面活性剤の中から選択して用いることができ、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、脂肪酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物の塩、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、アルケニルコハク酸塩、アルカンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのリン酸エステルおよびその塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルのリン酸エステルおよびその塩、等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、等が挙げられる。
これらの界面活性剤の中で、本発明で特に好適に用いることができるものとして、アルキルアミン系、アルキルアミン塩系、及びリン酸エステル系の界面活性剤が挙げられる。
(アルキルアミンおよびアルキルアミン塩の界面活性剤)
アルキルアミンおよびアルキルアミン塩は、本発明で銀等の粒子の表面処理(被覆)に用いる界面活性剤として好適である。アルキルアミン系の非イオン性界面活性剤、およびアルキルアミン塩系の陽イオン性界面活性剤はそれぞれ単独で使用しても有効であるが、特に併用することによって分散性がより良好となり効果が顕著である。
アルキルアミン系の界面活性剤としてはポリオキシアルキレンアルキルアミン型の界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルアミン型の界面活性剤がさらに好ましい。中でも以下の化学構造(1)を有するものがさらに好ましい。
Figure 2007177103
(a,bはそれぞれ1〜20の整数であり、Rは炭素数8〜20のアルキル基またはアルキルアリール基を表す。)
一方アルキルアミン塩系の界面活性剤としては、アルキルアミンの酢酸塩が好ましく、中でも以下の化学構造(2)を有するものがさらに好ましい。
Figure 2007177103
(Rは炭素数8〜20のアルキル基またはアルキルアリール基を表す。)
式(1)及び式(2)において、炭素数8〜20のアルキル基としては、直鎖アルキル基でも分枝アルキル基でもよく、例えばオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ラウリル基、テトラデシル基、ミリスチル基、ヘキサデシル基、セチル基、オクタデシル基、ステアリル基、エイコシル基などが挙げられる。炭素数8〜20のアルキルアリール基としては、例えばオクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシルフェニル基などのアルキルフェニル基が挙げられる。アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖アルキル基でも分枝アルキル基でもよい。
アルキルアミン系界面活性剤およびアルキルアミン塩系である陽イオン性界面活性剤を単独で、または混合して使用するときの、銀等の粒子に対する界面活性剤の全配合量は、銀等の粒子の種類により適宜調整する必要があるが、例えば銀等の粒子100質量部に対して0.01〜3.00質量部が好ましく、0.05〜1.50質量部が更に好ましい。界面活性剤の全配合量が0.01質量部未満では、充分な分散性が得にくくなる傾向がある。一方3.00質量部を越えると銀等の粒子の表面が厚く界面活性剤の有機成分に被覆され、乾燥後の粒子同士の接触が得にくくなり、導電性が低下する傾向がある。
アルキルアミン系の界面活性剤とアルキルアミン塩系である陽イオン性界面活性剤とを併用する場合は、アルキルアミン系とアルキルアミン塩系との混合比率は1:20〜1:5の範囲が好ましい。
(リン酸エステル系の界面活性剤)
本発明で使用される界面活性剤として、リン酸エステル系の界面活性剤もまた好適に使用できる。リン酸エステル系界面活性剤は、リン酸モノエステルあるいはリン酸ジエステル等を主成分とする界面活性剤である。主成分としてのリン酸エステル系界面活性剤はポリオキシアルキレンアルキルエーテルのリン酸エステルであることが好ましく、以下の一般式(3)で表される化学構造を有することがさらに好ましい。
Figure 2007177103
(式(3)中、Rは炭素数1〜20のアルキル基またはアルキルアリール基を表し、nは1〜20の整数、xは1または2)
式(3)において、炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖アルキル基でも分枝アルキル基でもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ラウリル基、テトラデシル基、ミリスチル基、ヘキサデシル基、セチル基、オクタデシル基、ステアリル基、エイコシル基などが挙げられる。炭素数20以下のアルキルアリール基としては、例えばオクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシルフェニル基などのアルキルフェニル基が挙げられる。アルキルアリール基のアルキル部分は、直鎖アルキル基でも分枝アルキル基でもよい。
なおRの炭素数は1〜10、nは1〜10、ならびに、Rの炭素数とnの和が7〜15であることが好ましい。リン酸エステル系界面活性剤の重量平均分子量は、100〜1万であることが好ましく、150〜5000であることが更に好ましい。Pの含有量は0.5%〜10%が好ましく、2%〜6%が特に好ましい。
さらに前記リン酸エステル系界面活性剤としては、HLBが10以上のものを用いるか、または塩基性化合物を添加して酸価を中和して用いることが好ましい。
リン酸エステル系界面活性剤の種類と配合量は、銀等の粒子の種類により適宜選択することができる。リン酸エステル系界面活性剤の配合量は、銀等の粒子の種類により適宜調整する必要があるが、例えば銀等の粒子100質量部に対して0.01〜3.00質量部が好ましく、0.05〜0.50質量部が更に好ましい。界面活性剤が0.01質量部未満では、充分な分散性が得にくくなる傾向がある。一方3.00質量部を越えると銀等の粒子の表面が厚く界面活性剤の有機成分に被覆され、乾燥後の粒子同士の接触が得にくくなり、導電性が低下する傾向がある。
(分散用溶剤)
銀等の粒子の分散に用いる分散用溶剤(分散媒)としては、前記界面活性剤の溶解に適したものであれば特に限定されるものではないが、例えば、水;エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;エチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテルなどのアルキルアルコールのエチレンオキシド付加物やプロピレングリコールプロピルエーテルなどのアルキルアルコールのプロピレンオキシド付加物などが挙げられる。これらの分散用溶剤の中では、水が好ましい。
これら分散用溶剤はここに挙げたものに限定されるものではない。分散用溶剤は単独で、或いは2種類以上混合して(例えば水溶液や混合溶媒として)用いることができる。
(分散液製造方法)
分散液製造方法としては、
銀等の粒子と界面活性剤とを分散用溶剤中に添加し、攪拌機または分散機にかけて、銀等の粒子の微細粒子(1次粒子)への解砕ならびに界面活性剤との混合を行う方法が挙げられる。この場合、例えば銀粒子と、分散用溶剤と、界面活性剤とを所望の割合で混合して、分散機等により銀粒子を1次粒子へと解砕させつつ、分散用溶剤に分散させることで、銀粒子の分散液を得ることができる。銀粒子の代わりに、銀化合物粒子または酸化銀処理された銀粒子を用いた場合も同様である。分散用溶剤に添加するとき、原料となる銀等の粒子として粉末(乾燥粉末)を用いると、銀等の粒子の使用量の最適化が容易となり、また分散工程において望ましくない成分が原料から混入することを予防できるなどの利点があり、好ましい。
使用可能な攪拌機または分散機としては、後述の公知の攪拌機または分散機の中から適宜選択して使用することができる。
銀または銀化合物の粉末を分散用溶剤中に分散させる場合、前記分散用溶剤に界面活性剤を配合して充分溶解させた後に、銀または銀化合物の粉末を配合することが好ましい。必要に応じて、界面活性剤の中和(例えばリン酸エステル系界面活性剤の場合は、アルカリ等によるリン酸エステル塩の生成)により分散用溶剤への界面活性剤の溶解度を上げることができる。配合後0.5〜4.0時間分散すると、銀粉末または銀化合物粉末中の2次粒子(凝集した粒子)が1次粒子へと解砕するとともに、界面活性剤と銀または銀化合物の1次粒子とが吸着平衡に達する。
また、別の分散液製造方法としては、銀等の粒子を液相中で合成した後、母液から銀等の粒子をろ過し、銀等の粒子を洗浄後、分散用溶剤に分散させる。この方法では銀等の粒子を乾燥させないことが望ましいのであって、ろ過や洗浄などの処理の有無は、適宜設定できる。
また、銀等の粒子を合成した母液の溶媒(例えば水)をそのまま分散液における分散用溶剤として利用することもできる。この場合は銀等の粒子を母液からろ過で分離する処理を省略することができる。また、母液中に不要な成分が共存している場合、必要に応じて、当該不要な成分を除去する処理を行う。そして、銀等の粒子が分散した分散液に対して界面活性剤を必要量添加した後、凍結乾燥処理に供する。母液中に適当な界面活性剤がすでに添加されている場合には、これを凍結乾燥処理にも利用することができるし、さらに界面活性剤を加えても良い。
この方法によれば、液相中に生成した銀等の粒子は一次粒子であるので、銀等の粒子の凝集を抑制しつつ、界面活性剤とともに銀等の粒子が分散した分散液を得ることができる。この場合、銀等の2次粒子を1次粒子へと解砕するための攪拌機または分散機を用いた処理は不要であり、撹拌・混合の程度が穏やかであっても、銀等の粒子が1次粒子として分散用溶剤中に分散した、望ましい分散状態とすることができる。
以上に例示した分散液製造方法によって製造された、界面活性剤を含有する銀等の粒子の分散液は、次工程で凍結乾燥処理にかけられる。次工程で凍結乾燥を行うときの銀等の粒子の分散液中の固形分濃度の範囲は、0.5〜80%が好ましく、特に、1〜50%が好ましい。
本発明において、リン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、分散液を酸性条件(例えばpH1〜3)とすることが好ましく、アルキルアミンまたはアルキルアミン塩系の界面活性剤を用いる場合は、分散液をアルカリ性条件(例えばpH12〜14)とすることが好ましい。これにより、界面活性剤を介して、銀等の粒子の表面に界面電気2重層が生じ、分散安定性が得られる。また、リン酸エステル系と、アルキルアミンまたはアルキルアミン塩系とでは、親水基部分がイオン化したときの電荷が反対であるので、銀等の粒子の表面電荷の符号に応じて、粒子間に斥力が働くように、界面活性剤をいずれか選択して用いることが好ましい。
例えば、表面が酸化銀処理された銀粒子の場合は、アルキルアミンまたはアルキルアミン塩系の界面活性剤が好ましく、この組み合わせによる導電性塗料には、チキソ性に優れ、盛り量が大きいという特長がある。また、純銀粒子(表面が酸化銀処理されていない銀粒子)の場合は、リン酸エステル系の界面活性剤が好ましく、この組み合わせによる導電性塗料には、結着剤樹脂中の分散性に優れるという特長がある。
(2)乾燥工程
前記分散用溶媒中で、銀等の粒子が界面活性剤存在下で充分に分散したのち、該分散液から真空凍結乾燥法により分散用溶媒の除去を行う。
本発明においては、乾燥法として真空凍結乾燥法を使用するため、上記分散用溶剤のなかから凍結し易い溶剤を選択して使用することが好ましい。真空凍結乾燥を行うため一般的に入手可能な装置の冷却能力は−40℃程度までであることを考慮すれば、分散用溶媒としてその凝固点が−40℃以上であるものを選択すると、実施のコストを削減でき好ましい。
本発明で使用する真空凍結乾燥法においては、基本的に低温状態で凍結した分散液から、前記分散用溶剤のみが昇華除去される。この方法によれば、分散用溶剤の除去の際、界面活性剤が分散用溶剤中に溶出して失われることがないため、添加した界面活性剤のほとんど全てを処理後の粉末中に残留させることができる。
分散液中で界面活性剤は銀等の粒子の表面付近に局在しており、分散用溶剤のみが除去される真空凍結乾燥の実施時に、該界面活性剤が銀等の粒子の表面に一様に吸着した状態で取り出せる可能性が高く、しかも、真空凍結乾燥以外の通常の方法にて分散用溶剤を除去する時のように銀等の粒子や表面処理された銀等の粒子同士が凝集することがなく、極めて効率的な処理方法といえる。このように使用した界面活性剤全てが銀等の粒子の表面に残留して、表面処理された銀等の粒子を収率良く与えるため、界面活性剤の効果と使用量の関係を把握し易く、使用量に対する最適化が行いやすい。
界面活性剤の分子は、親水基側の末端で銀等の粒子の表面に吸着するため、疎水基側の末端が粒子の外側を向く。これにより、結着剤樹脂との親和性が向上し、表面処理された銀等の粒子の分散性が改善される。また、粒子同士の凝集が抑制され、1次粒子に分散された状態を持続することができる。
凍結真空乾燥は、例えば、前記分散液を大気圧で分散用溶剤の凝固点以下に予備凍結し、さらに凝固点における分散用溶剤の蒸気圧より低い圧力で真空度をコントロールして行う方法を用いることができ、これにより、理論上は、凍結状態の固体混合物中から分散用溶剤の分子を昇華させることができる。
例えば、分散用溶剤として水を用いた分散液(銀または銀化合物の粒子と、水、及び界面活性剤を含む分散液)の場合は、大気圧で0℃以下に予備凍結し、理論上は0℃における水の蒸気圧4.5mmHg(=600Pa)を越えないよう真空度をコントロールすれば良い。乾燥速度、コントロールのやり易さを加味すれば1mmHg(=133.32Pa)以下にして、その蒸気圧での融点(凝固点)まで、温度を上げることが好ましい。
このように真空凍結乾燥による乾燥方法では真空中で昇華蒸発させ、乾燥するため、乾燥による収縮がわずかであり、組織や構造が破壊しにくい。また、熱風乾燥のように高温で試料内での例えば水などの液体成分の移動による乾燥ではなく、固体の凍った状態で低温乾燥するため、液体成分の移動を伴う乾燥のような部分的成分濃縮、部分的成分変化、変形がほとんど無く好ましい。
以上のように、界面活性剤の存在下で銀等の粒子を分散用溶剤中に分散させた分散液を真空凍結乾燥する処理により、銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤を吸着させた粒子からなる粉末が得られる。
(3)塗料化工程
前記分散液製造工程と乾燥工程によって、銀または銀化合物の粒子の表面に界面活性剤が吸着した生成物(表面処理された銀等の粒子)を用いて導電性塗料を製造するためには、前記生成物に対して溶剤、カーボンナノチューブ(MWNT)及び結着剤樹脂と混合して塗料を作製する。
結着剤樹脂としては、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース樹脂、天然樹脂を単独、あるいは2種以上混合して利用することができる。本発明の製造方法を用いると、銀等の粒子が予め界面活性剤で良好に表面処理されているため、少ない樹脂量で銀等の粒子を分散させることができる。結着剤樹脂がアクリル樹脂である場合は、前記界面活性剤はアクリレート及び又はアクリル酸の重合体であることが好ましい。2−エチルへキシルアクリレートを含有するアクリレートの重合体が最も好ましい。
これらの結着剤樹脂のなかでも、ポリウレタン樹脂が好ましい。
塗料化工程において使用する溶剤は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、ベンジルアルコール、テルピネオール(Terpineol)等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセチルアセトン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブ、ジグライム、ブチルカルビトール等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、炭酸ジエチル、TXIB(1−イソプロピル−2,2−ジメチルトリメチレンジイソブチレート)、酢酸カルビトール、酢酸ブチルカルビトール等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,2−トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類等が挙げられる。これらの溶剤はここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2種類以上混合して用いることができる。
分散性および塗布性のため添加されるこれらの有機溶剤は、室温で液体であれば使用可能であるが、溶剤の揮発による印刷適性の低下を抑制する観点では、沸点が200℃以上の溶剤(可塑剤とも言う。)が好ましい。
本発明の導電性塗料の配合は、銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末100質量部に対して、カーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部と、結着剤樹脂1〜10質量部と、適宜の量の溶剤とを添加したものである。
結着剤樹脂の配合量のより好ましい範囲は、前記粉末100質量部に対して3〜10質量部である。
前記分散液製造工程と乾燥工程で表面処理された銀等の粒子は、前記溶剤に加えてさらに結着剤樹脂を添加することにより、分散安定性と基体への接着性に優れた導電性塗料を製造することができる。
前記分散液製造工程および乾燥工程によって表面処理された銀等の粒子を原料とすれば、導電性塗料が必要となったときに、溶剤及び結着剤樹脂を用いて攪拌等の簡単な分散処理をするだけで、良好な導電性塗料を迅速に製造することができる。すなわち、印刷直前に溶剤及び結着剤樹脂との簡単な撹拌操作を行うことで、良好な導電性塗料が得られるため、印刷装置に付随の設備として塗料製造用に多くを必要としない。
しかし、より分散を確実に行うために以下の分散機を用いて分散処理を行っても良い。
使用しうる分散手段としては、例えば、二本ロール、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグラインダー、セグバリアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ニーダー、ホモジナイザー、超音波分散機等により、混練、分散することができる。
混練及び分散が完了した導電性塗料は、ペースト状の組成物として一般的には公知慣用の塗布方法、または印刷法によって絶縁フィルム上または絶縁基板上に印刷し、これを加熱して導体回路を形成することができる。
本発明の導電性塗料は、種々の塗布方法により塗布物を形成することができる。例えば、公知のロール塗布方法等、具体的には、エアードクターコート、ブレードコート、ロッドコート、押し出しコート、エアーナイフコート、スクイズコート、含侵コート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコート、キスコート、キャストコート、スプレイコート等により基体上に塗布物を形成することができる。
また、各種印刷方法を適用することも可能である。印刷法にはまた、凹版印刷のように最適粘度領域が比較的低粘度領域にあるものと、スクリーン印刷のように高粘度領域にあるものとが存在する。具体的には、孔版印刷方法、凹版印刷方法、平版印刷方法などを用いて基体上に所定の大きさに塗布物を印刷することができる。
塗布もしくは印刷時の基体の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリイミドフィルム(PIフィルム)、あるいはグリーンシート(無機質基板)を基体として、このフィルム上に導電性塗料を所定のパターンに印刷し、印刷物の乾燥後、加熱硬化処理しても良い。
また、印刷物の厚さは、印刷法によって異なるが、印刷物の湿時厚さが1〜20μmの範囲が好ましく、特に1〜10μmの厚さが好ましい。印刷物の乾燥後、単位体積当たりの電気抵抗(体積抵抗率)を上げるために、基材の著しい変形を生じない程度に、プレスあるいはカレンダー処理をしてもよい。
このようにして得られた塗布物を、例えば、約160℃で約5分乾燥し、次いで150℃〜250℃の範囲の熱処理工程によって結着剤樹脂の硬化を行う。これにより、各種電子回路基板が得られる。
特に酸化銀微粒子または表面が酸化銀処理された銀粒子を前記銀等の粒子として用いた場合には、前記熱処理によって硬化とともに酸化銀から銀へ還元させ、還元反応に伴って放出された酸素により周囲の界面活性剤や樹脂を酸化させ、発熱を得ることができる。この結果、酸化銀が還元された銀粒子同士を、純銀粒子を用いた場合に比べて、より低温(例えば200℃以下)の熱処理で融着させることができる。したがって、酸化銀粒子または酸化銀処理された銀粒子を用いた導電性塗料は、塗布もしくは印刷時の基体の材料の耐熱性に対する要求を低くすることができるので、PETやPI、その他のプラスチックなどからなる基体に対して特に好適である。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、下記の例において「%」及び「部」は、特に断りのない限り質量基準によるものとする。
物性等の測定方法は、以下の通りである。
(1)膜厚:膜厚は、膜厚計K402B(アンリツ製)を用いて測定した。
(2)体積抵抗率:体積抵抗率は、四端子測定法の低抵抗率計ロレスターEP(三菱化学(株)製)を用いて測定した。試験片のフィルムの膜厚から体積抵抗率を求めた。
CNT塗料の製造:
多層型CNTであるMWNT(径40〜80nm)10.0質量部、ウレタンエラストマーEDL555(固形分50%、大日本インキ化学工業(株)製)26.0質量部、酢酸ブチルカルビトールを適宜加えながら、縦型ニーダーにて分散練肉し、最終的に酢酸ブチルカルビトールの仕込量が64.0質量部となるように配合して、CNT塗料のマスターバッチを製造した。
銀粉は、中心粒径0.3μmの銀粉末FHD(結晶子径<10nm、三井金属(株)製)の表面を10%酸化銀処理した銀粉を用いた。この酸化銀処理した銀粉100質量部に対して、EDD523(固形分68.2%)を5.1質量部、EDL555(固形分50%)を5.1質量部、EDL524(固形分74.6%)を1.3質量部、ブチルフタリルグルコール酸ブチル(和光純薬(株)製、BPBG(可塑剤))0.35質量部、酢酸カルビトール6.1質量部を配合し、縦型ニーダーにて混練、分散して銀ペーストを調製した。
(折り曲げ後のフィルムの状態)
表1において、折り曲げ後のフィルムの状態を判定する基準は以下のとおりである。
◎・・・目視の観察で折り曲げた部分に切断がまったく認められないもの。
○・・・目視の観察で折り曲げた部分に切断がわずかに認められるもの。
△・・・折り曲げた部分の一部分が明らかに切断しているもの。
×・・・折り曲げた部分が完全に切断しているもの。
(実施例1)
前記の銀ペースト20gと、CNTマスターバッチ0.26gとを混練し、実施例1に係る導電性塗料を調製した。得られた導電性塗料をPETフィルムに塗布し、160℃で30分間乾燥して実施例1に係る導電性フィルムを得た。この導電性フィルムの状態はクリーム色であり、体積抵抗率は1.93×10−5Ω・cmであった。実施例1の導電性フィルムを折り曲げた後、体積抵抗率を測定したところ、1.93×10−4Ω・cmであった。
(実施例2)
前記の銀ペースト20gと、CNTマスターバッチ0.78gとを混練し、実施例2に係る導電性塗料を調製した。得られた導電性塗料をPETフィルムに塗布し、160℃で30分間乾燥して実施例2に係る導電性フィルムを得た。この導電性フィルムの状態はクリーム〜ねずみ色であり、体積抵抗率は2.91×10−5Ω・cmであった。実施例2の導電性フィルムを折り曲げた後、体積抵抗率を測定したところ、1.02×10−4Ω・cmであった。
(比較例1)
前記の銀ペースト20gをPETフィルムに塗布し、160℃で30分間乾燥して比較例1に係る導電性フィルムを得た。この導電性フィルムの状態はクリーム色であり、体積抵抗率は1.62×10−5Ω・cmであった。比較例1の導電性フィルムを折り曲げた後、体積抵抗率を測定したところ、1.43×10−2Ω・cmであった。折り曲げ後のフィルムの状態を観察したところ、完全に切断していた。
(比較例2)
前記の銀ペースト20gと、EDL555(固形分50%)0.10gとを混練し、得られた塗料をPETフィルムに塗布し、160℃で30分間乾燥して比較例2に係る導電性フィルムを得た。この導電性フィルムの状態はクリーム色であり、体積抵抗率は1.75×10−5Ω・cmであった。比較例2の導電性フィルムを折り曲げた後、折り曲げ後のフィルムは完全に切断しており、体積抵抗率は測定不能であった。
(評価結果と考察)
上記試験の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2007177103
表1に示す結果から明らかなように、実施例の導電性塗料を用いて作製したフィルムは、CNTの添加により、折り曲げに強くなり、折り曲げ後のフィルムの体積抵抗率の低下を抑制することができた。
本発明の導電性塗料は、導電性、印刷精度に優れており、電子機器などに用いられるプリント配線などに利用することができる。

Claims (12)

  1. 銀または銀化合物を主成分とする粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末100質量部と、カーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部と、結着剤樹脂1〜10質量部と、溶剤とからなることを特徴とする導電性塗料。
  2. 前記結着剤樹脂がポリウレタンである請求項1に記載の導電性塗料。
  3. 前記銀または銀化合物を主成分とする粒子の体積平均粒径が0.01〜10μmの範囲である請求項1または2に記載の導電性塗料。
  4. 前記銀または銀化合物を主成分とする粒子は、表面が酸化銀で被覆され酸化銀含有率が40%以下の銀粒子である請求項1ないし3のいずれかに記載の導電性塗料。
  5. 前記界面活性剤がアルキルアミンまたはアルキルアミン塩である請求項1ないし4のいずれかに記載の導電性塗料。
  6. 前記界面活性剤がリン酸エステル系の界面活性剤である請求項1ないし4のいずれかに記載の導電性塗料。
  7. 銀または銀化合物を主成分とする粒子が界面活性剤存在下にて分散用溶剤中に分散した分散液を製造する分散液製造工程、前記分散液を真空凍結乾燥させる乾燥工程、並びに、前記乾燥工程の生成物100質量部に対してカーボンナノチューブ0.1〜1.0質量部及び結着剤樹脂1〜10質量部を、溶剤とともに混合して塗料を作製する塗料化工程を有することを特徴とする導電性塗料の製造方法。
  8. 前記結着剤樹脂がポリウレタンである請求項7に記載の導電性塗料の製造方法。
  9. 前記銀または銀化合物を主成分とする粒子の体積平均粒径が0.01〜10μmの範囲である請求項7または8に記載の導電性塗料の製造方法。
  10. 前記銀または銀化合物を主成分とする粒子は、粒子表面が酸化銀で被覆され銀含有率が60%以上の銀粒子である請求項7ないし9のいずれかに記載の導電性塗料の製造方法。
  11. 前記界面活性剤がアルキルアミンまたはアルキルアミン塩である請求項7ないし10のいずれかに記載の導電性塗料の製造方法。
  12. 前記界面活性剤がリン酸エステル系の界面活性剤である請求項7ないし10のいずれかに記載の導電性塗料の製造方法。
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