JP2007176809A - 複素環置換アミド化合物、その製造法および医薬組成物 - Google Patents

複素環置換アミド化合物、その製造法および医薬組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れたアシル−CoA:コレステロ−ルアシルトランスフェラ−ゼ阻害作用を有する複素環置換アミド誘導体とその製造法および用途を提供する。
【解決手段】下式一般式
【化1】
Figure 2007176809

[式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環または芳香族複素環;B環およびC環はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環;XはNまたはC−R1(R1は水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基またはハロゲン原子);mは1ないし2;nは0ないし2を示す。] で表される化合物またはその塩。

Description

本発明は、アシルCoA:コレステロ−ルアシルトランスフェラ−ゼ(以下、ACATと略す)阻害作用を有する複素環置換アミド化合物、その製造法および医薬組成物に関する。
ACATは、コレステロ−ルの3位の水酸基にアシルコエンザイムA(アシルCoA)から長鎖脂肪酸を転移し、コレステロ−ルエステルを生成する反応を触媒する細胞内酵素である。ACATはコレステロ−ルエステルの細胞内貯蔵による脂肪滴の形成や、VLDL(very low density lipoprotein)やカイロミクロンに存在するコレステロ−ルエステルの合成に重要な役割をもち、動脈壁におけるマクロファ−ジの泡沫化や、小腸や肝臓におけるVLDLやカイロミクロンのアセンブリ−に関与する。従って、ACATの阻害薬は血中コレステロ−ルの低下作用や抗動脈硬化作用をもつことが期待され、実際にそれらは多くの動物実験で証明されてきており、ヒトを含む哺乳動物での高コレステロ−ル血漿症、あるいは動脈硬化症などにたいする予防・治療薬となると考えられる。一方、動脈硬化の原因となる血中のコレステロ−ルを低下させる薬剤として、コレスチラミン(Cholestyramine)、コレスチポ−ル(Cholestipol)などの胆汁酸を補足してその吸収を阻害する薬剤(例、特許文献1:米国特許第4027009号明細書)などの他、コレステロ−ル合成抑制剤として、特に、3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルコエンザイムA(HMG−CoA)還元酵素を阻害するロバスタチン(Lovastatin)(特許文献2:米国特許第4231938号明細書)、シンバスタチン(Simvastatin)(特許文献3:米国特許第4444784号明細書)、プラバスタチン(Pravastatin)(特許文献4:米国特許第4346227号明細書)などが医薬に供されている。本発明の化合物はそれら医薬と併用することによっても、さらに有効な動脈硬化の治療薬となることが期待される。さらに、最近ではアルツハイマ−病の予防薬、治療薬としての効果も検討されている(非特許文献1:L. Puglielli et al., Nature Cell Biology, 3, 905−912(2001),非特許文献2:B. Hutter−Paier et al., Neuron, 44, 227−238(2004)))。
3−アリ−ル基置換イソキノロン骨格および2−アリ−ル基置換キナゾロン骨格を有するN−アルキレンアミド誘導体については、これまでACAT阻害作用を有するか否か、あるいはその作用機序に基づいた疾患予防・治療薬として有用か否か検討されていない。ACAT阻害作用を有する化合物について、特許出願(例、特許文献5:特開2003−267965明細書、特許文献6:特開平8−295667明細書、特許文献7:特開平7−10844明細書)あるいは論文(例、非特許文献3:S. Ohnuma et al., Bioorganic Medicinal Chemistry Letters, 14, 1309−1311(2004)、非特許文献4:K. Nakao et al., Bioorganic Medicinal Chemistry, 9, 853−861 (2001)、非特許文献5:H. Tawada et al., Chemical & Pharmaceutical Bulletin, 43, 616−625 (1995))として報告されているが、本出願の化合物群は新規のタイプである。なお、本発明化合物である一般式(I)(後記)のうち、A環が無置換のベンゼン環、B環が2−クロロ基およびC環が2,4−ジフルオロ基で置換されたベンゼン環、XがN、mが1およびnが0である化合物{すなわち、2−[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−N−(2,4−ジフルオロフェニル)アセトアミド}は構造式が提示されている(Chemical Abstract registry No. 362494−38−0)ものの、その製造法、物理化学的恒数、ACAT阻害作用などについては報告されていない。
米国特許第4027009号 米国特許第4231938号 米国特許第4444784号 米国特許第4346227号 特開2003−267965 特開平8−295667 特開平7−10844 特開平3−279362 L. Puglielli et al., Nature Cell Biology, 3, 905−912(2001) B. Hutter−Paier et al., Neuron, 44, 227−238(2004) S. Ohnuma et al., Bioorganic Medicinal Chemistry Letters, 14, 1309−1311(2004) K. Nakao et al., Bioorganic Medicinal Chemistry, 9, 853−861 (2001) H. Tawada et al., Chemical & Pharmaceutical Bulletin, 43, 616−625 (1995) S. Manfred et al., Monatshefte fuer Chemie, 117, 499−509 (1986) L. Legrand et al., European Journal of Medicinal Chemistry, 14, 357−362 (1979) N. H. Rama et al,. Indian Journal of Chemistry, 37B, 338−341 (1998) E. E. Largis et al., Journal of Lipid Research, 30, 681−689 (1989) M. Susse et al., Monatshefte fuer Chemie, 117, 499−509 (1986))
本発明は、優れたACAT阻害作用を有し、哺乳動物においてコレステロ−ルの腸管からの吸収および動脈壁でのコレステロ−ルエステルの蓄積を抑制し、高コレステロ−ル血症、脳梗塞、脳卒中、動脈硬化症、心筋梗塞、狭心症等の冠動脈症候群、末梢動脈閉塞症、アルツハイマ−病などの予防または治療、あるいはPTCA(percutaneous transluminal coronary angioplasty)後あるいはステント留置後の再狭窄予防または治療に有用な複素環置換アミド誘導体を提供することを課題とする。さらに本発明は、そのような化合物の優れた製造法および当該化合物を含有する医薬として有用な組成物および用途を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の状況を鑑み、下記一般式(I)
Figure 2007176809

[式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環または芳香族複素環;B環およびC環はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環;XはNまたはCR1(R1は水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基またはハロゲン原子);mは1ないし2;nは0ないし2を示す。ただし、A環が無置換のベンゼン環、B環が2−クロロ基およびC環が2,4−ジフルオロ基で置換されたベンゼン環、XがN、およびnが0である化合物を除く。] で表される複素環置換アミド誘導体またはその塩を初めて創製することに成功し、それらの化合物が優れたACAT阻害作用を有することを見出し、これらに基づいてさらに検討を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(1)前記一般式(I)で表される複素環置換アミド誘導体またはその塩、
(2)一般式(II)
Figure 2007176809

[式中、A環およびB環、X、mは前記と同意義を示す。] で表されるカルボン酸またはその塩と下記式(III)
Figure 2007176809

[式中、C環およびnは前記と同意義を示す。] で表される化合物またはその塩と反応させることを特徴とする一般式(I)の化合物またはその塩の製造法、
(3)一般式(IV)
Figure 2007176809

[式中、全ての記号は前記と同意義を示す。] で表される化合物またはその塩を脱水反応に付すことを特徴とする化合物の一般式(I)の化合物またはその塩の製造法、
(4)一般式(I)の化合物またはその塩を含有してなる医薬組成物、および
(5)一般式(I)の化合物またはその塩を含有してなるACAT阻害剤に関するものである。
前記式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環または芳香族複素環を表す。置換基を有していてもよいベンゼン環の置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素およびヨウ素)、ハロゲン化されていてもよいアルキル基、ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基、C1〜7アシルアミノ基(例えばホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノ基等)、C1〜3アシルオキシ基(例えばホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ基等)、水酸基等が用いられる。ハロゲン化されていてもよい置換基としてのハロゲンの例としてはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素が用いられ、好ましくはたとえば塩素、フッ素等が用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルキル基としては、例えば炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキル基またはこれに上記のようなハロゲン原子が1〜5個置換したもの等が用いられ、例えばメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3, 3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、4−トリフルオロメチルブチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシル、5−トリフルオロメチルペンチルなどが繁用され、好ましくは例えばメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4の直鎖状または分枝状のアルキル基またはこれに上記のようなハロゲン原子が1〜3個置換したものが用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルコキシおよびハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基としては、たとえば上記アルキル基またはハロゲン化されたアルキル基と、それぞれ酸素原子および硫黄原子とが結合してできるハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基などが用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基としては、たとえば炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルコキシ基またはこれに上記のようなハロゲン原子が1〜5個置換したもの等が用いられ、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシなどが頻用され、好ましくは例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどの炭素教1〜4の直鎖状または分枝状のアルコキシ基またはこれに上記のようなハロゲン原子が1〜3個置換したもの等が用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基としては、たとえば炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキルチオ基またはこれに上記のようなハロゲン原子が1〜5個置換したもの等が用いられ、例えばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が繁用され、好ましくは例えばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなどの炭素数1〜4の直鎖状または分枝状のアルキルチオ基またはこれに上記のようなハロゲン原子が1〜3個置換したもの等が用いられる。
A環のベンゼン環の置換基は、環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよく、その個数は1〜4個であってもよい。
A環の置換基を有していてもよいベンゼン環として、特に好ましいものとしては、無置換のベンゼン環、あるいは1ないし2個の置換基を有するものが好ましいが、特に下式
Figure 2007176809

[式中、A1は、例えば塩素、フッ素のようなハロゲン、例えばメチル、エチル、イソプロピル等の炭素数1〜4のアルキル基、例えばメトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、例えばトリフルオロメチル基等のハロゲン化された炭素数1〜4のアルキル基を示す]で表される置換されたベンゼン環が好ましいる。
A環における好ましい芳香族複素環としては、5または6員の芳香族複素環(炭素原子以外に、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれたヘテロ原子を1ないし2個を含む複素環)、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピロ−ル、フラン、チオフェン、チアゾ−ル環などが挙げられる。
置換基を有していてもよい芳香族複素環の置換基としては、A環が置換基を有していてもよいベンゼン環の置換基として上記に例示したものと同様の置換基を挙げることができる。A環が芳香族複素環である場合、特にピリジン環などが好まれる。
B環およびC環はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環を表す。置換基を有していてもよいベンゼン環の置換基としては、上記A環の置換基を有していてもよいベンゼン環における置換基として記載されたようなものを挙げることができる。これらの置換基は、ベンゼン環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよく、その個数は1〜4個であってもよい。
B環の置換基を有していてもよいベンゼン環として、好ましいものとしては無置換のベンゼン環、あるいは1ないし2個の置換基を有するものが好ましいが、これらの置換基は、ベンゼン環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよい。特に下式
Figure 2007176809

[式中、B1は、例えば塩素、フッ素のようなハロゲン原子、例えばメチル、エチル、イソプロピル等の炭素数1〜4のアルキル基、例えばメトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、例えばトリフルオロメチル基等のハロゲン化された炭素数1〜4のアルキル基を示す]で表される置換されたベンゼン環が好ましい。
C環の置換基を有していてもよいベンゼン環として、好ましいものとしては無置換のベンゼン環、あるいは1ないし3個の置換基を有するものが好ましいが、これらの置換基は、ベンゼン環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよい。特に下式
Figure 2007176809

[式中、C1およびC2は、同一または異なって、例えば塩素、フッ素のようなハロゲン原子、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル等の炭素数1〜4のアルキル基、例えばメトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基、例えばトリフルオロメチル基等のハロゲン化された炭素数1〜4のアルキル基を示す]で表される置換されたベンゼン環、あるいは、下式
Figure 2007176809

[式中、C3およびC4は、同一または異なって、前記C1およびC2で例示したような置換基を示す]で表される置換されたベンゼン環、あるいは、下式
Figure 2007176809

[式中、C5、CおよびC7は、同一または異なって、前記C1およびC2で例示したような置換基を示す]で表される置換されたベンゼン環が好ましい。
前記式中、XはNまたはCR1(R1は水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基またはハロゲン原子)を表す。R1で表される置換基を有していてもよい低級アルキル基としては例えば炭素数1〜4の直鎖状または分枝状のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなど)を挙げることができる。これらアルキル基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば上記A環の置換基として示したようなハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素、塩素)、ハロゲン化されていてもよいアルキル基、ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基、C1〜7アシルアミノ基(例えばホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノ基等)、C1〜3アシルオキシ基(例えばホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ基等)、水酸基等が用いられる。R1で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を挙げることができ、特にフッ素、塩素が好ましい。Xとしては、特にN、C−H、C−CH3が好ましい。
前記式中、mは1ないし2を示す。特に1が好ましい。
前記式中、nは0ないし2を示す。特に0が好ましい。
化合物(I)は分子内に不斉(キラリティー)を有する場合がある。そのような不斉としては、置換基中に不斉中心を持つ場合の他に、例えば、上記B環の2位(あるいは6位)および/または3位(あるいは5位)に置換基をもつ場合、B環の回転が束縛されることによって生じる軸不斉異性を挙げることができる。本発明化合物(I)はその両異性体を含み、そのような場合、混合物のまま用いても良く、必要に応じて両異性体を分離して使用しても良い。
化合物またはその塩の製造方法:本発明の化合物(I)またはその塩は、例えば下記の2つの方法により製造できる:すなわち、(1) 一般式(II)で表されるカルボン酸またはその塩との化合物と一般式(III)で表されるアミン化合物またはその塩と反応させる方法、および、(2) 一般式(IV)で表される化合物またはその塩を脱水反応に付す方法。
以下に、これら(1)および(2)の方法について詳細に説明する。方法(1):化合物(II)またはその塩と化合物(III)またはその塩の反応は通常、適当な縮合剤を用いるか、また化合物(II)の脱離基となるカルボン酸のヒドロキシル基を適宜他の脱離基(例えば、アシルオキシ基、ヘテロ環またはアリ−ル基で置換されたオキシ基などのヒドロキシル基の保護基)へ変換し、化合物(III)またはその塩と反応させるのが好ましい。
縮合剤としては、慣用の縮合剤、例えば、ジシクロヘキシカルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩、シアノリン酸ジエチル、ジフェニルホスホリルアジドなどが使用できる。これらの縮合剤を用いる場合、通常、溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなどのエ−テル類、酢酸エチルなどのエステル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのスルホキシド類などが使用される。化合物(III)またはその塩および縮合剤の使用量は、化合物(II)またはその塩1モルに対して、それぞれ1〜5モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。反応は、塩基の存在下で反応を促進してもよい。塩基としては、例えば、トリエチルアミンなどのアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの環状アミン類などが使用できる。塩基の使用量は、化合物(III)またはその塩1モルに対して1〜5モル当量、好ましくは1〜3モル当量程度である。反応温度は、約−10℃〜100℃、好ましくは約0℃〜60℃程度である。反応時間は、通常10分〜96時間、好ましくは0.5〜72時間程度である。
化合物(II)は、反応性誘導体としても使用できる。反応性誘導体としては、例えば、酸ハライド(例えば、クロリド、ブロミドなど)、酸無水物、混合酸無水物(例えば、メチル炭酸との無水物、エチル炭酸との無水物、イソブチル炭酸との無水物など)、活性エステル(例えば、ヒドロキシコハク酸イミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ルとのエステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとのエステル、p−ニトロフェノ−ルとのエステル、8−オキシキノリンとのエステルなど)などが挙げられる。化合物(II)は特に酸ハライドとして使用する場合が多い。化合物(III)またその塩の使用量は、化合物(II)1モルに対して1〜5モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。化合物(II)と化合物(III)またはその塩との反応は、通常、溶媒中で行なわれる。溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、エチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなどのエ−テル類、酢酸エチルなどのエステル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類などがあげられる。反応は、塩基の存在下で反応を促進してもよい。塩基としては、例えば、有機塩基(例えば、トリエチルアミンなどのアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの環状アミン類、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの芳香族アミン類など)、無機塩基(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩など)が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(III)またはその塩1モルに対して1〜5モル当量、好ましくは1〜3モル当量程度である。反応温度は、通常、約−10℃〜120℃、好ましくは約0℃〜100℃程度である。反応時間、通常、5分〜48時間、好ましくは0.5〜24時間程度である。この反応においては、水と混和しない溶媒を用いる場合、反応系に水を添加し、2相系で反応させてもよい。
方法(2):この反応は、前記化合物(IV)のアミド基のNH部分とカルボニル基部分を脱水縮合させる条件で行われる。通常、縮合試薬、例えば、酸(例えば、塩酸、硫酸などの無機酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸などの有機酸、三フッ化ホウ素ジエチルエ−テル錯体など)、または脱水剤(例えば、オキシ塩化リン、塩化チオニル、五酸化リン)の存在下で行われる。脱水剤としては塩基(例、トリエチルアミン)−ハロゲン化トリアルキルシラン(例、塩化トリメチルシラン)を用いることもできる。縮合試薬の使用量は、例えば、化合物(VI)1モルに対して、1モル以上、好ましくは約1モル〜100モル程度の範囲から選択できる。この反応において、前記縮合試薬を溶媒として用いてもよいが、溶媒中で行うこともできる。このような溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、エチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素類、ピリジンなどの芳香族アミン類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類などが例示できる。反応温度は、通常、約−20℃〜150℃、好ましくは約0℃〜120℃程度である。反応時間は、使用される原料化合物の種類、試薬、溶媒および温度などにより異なるが、通常、10分間〜80時間、好ましくは30分間から60時間程度である。なお、化合物(IV)のうち、XがC−R(Rは前記と同意義)である化合物(IVa)の場合は、その互変異性体である下式(IVa')
Figure 2007176809

[式中、全ての記号は前記と同意義を示す。] の構造をとる場合があるがこの型の化合物も上記の一般式(IV)中に含まれ、化合物(IV)と同様に使用することができる。
これらの方法において化合物(I)が遊離の形態で得られる場合、常法に従って、例えば、無機酸(例えば、塩酸、硫酸、臭化水素酸など)、有機酸(例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸など)、無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムまたはアンモニウムなど)または有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、ジシクロヘキシルアミンまたはN,N'−ジベンジルエチレンジアミンなど)などとの塩とすることもでき、化合物(I)が塩の形態で得られる場合は、常法に従って、遊離の形態または他の塩に変換することもできる。これらの方法により生成した目的化合物(I)またはその塩は、慣用の分離精製手段(例えば、濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィ−、再結晶など)を用いることにより分離精製することができる。
化合物(I)またはその塩は、優れたアシル−CoA:コレステロ−ルシルトランスフェラ−ゼ(ACAT)の阻害作用を有し、かつ急性毒性および連続投与による毒性ともに弱く、医薬として安全である。ACAT阻害作用物質は、食餌性コレステロ−ルの腸管からの吸収を阻害し、血中コレステロ−ル値の上昇を抑制するとともに、動脈硬化巣における細胞内コレステロ−ルエステルの蓄積を抑制し、粥状硬化の進展を妨げることができる。従って、優れたACAT阻害作用を有する化合物(I)またはその塩は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスタ−、ウサギ、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど)における高コレステロ−ル血症、アテロ−ム性動脈硬化症および高コレステロ−ル血症、アテロ−ム性動脈硬化症およびこれらに起因する疾患(例えば、心筋梗塞などの虚血性心疾患および脳梗塞、脳卒中などの脳血管障害など)に対する安全な予防、治療薬として有用である。本発明化合物(I)またはその塩は、動脈硬化の原因となる血中のコレステロ−ルを低下させる薬剤(例、前記したような胆汁酸を補足してその吸収を阻害する薬剤やコレステロ−ル合成抑制剤)などの医薬と併用することもでき、そのことによって治療薬としてさらに有用となることもある。さらに、アルツハイマ−病の際に起こる神経細胞の機能不全と細胞死には脳内でアミロイドβ(Aβ)と呼ばれるタンパク質が蓄積されることが原因のひとつとして考えられており、このAβの濃度上昇はコレステロ−ル代謝と関連している可能性が複数の研究から示されている。従って、優れたACAT阻害作用を有する本発明の化合物(I)またはその塩は、アルツハイマ−病の予防、治療薬としても有用である。
本発明の目的化合物(I)またはその塩を医薬品として用いる場合は、薬学的に許容される担体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固形製剤;またはシロップ剤、注射剤などの液状製剤として経口または非経口的に投与することができる。薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニト−ル、デンプン、結晶セルロ−ス、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例としては、例えば結晶セルロ−ス、白糖、D−マンニト−ル、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−スカルシウム、クロスカルメロ−スナトリウム、カルボキシメチルスタ−チナトリウムなどが挙げられる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコ−ル、プロピレングリコ−ル、マクロゴ−ル、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、D−マンニト−ル、安息香酸ベンジル、エタノ−ル、トリスアミノメタン、コレステロ−ル、トリエタノ−ルアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノ−ルアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム、メチルセルロ−ス、ヒドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−スなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニト−ルなどが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノ−ル、ベンジルアルコ−ル、フェネチルアルコ−ル、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げられる。投与量は化合物(I)またはその塩の種類、投与ル−ト、症状、患者の年令などによっても異なるが、例えば成人患者に経口的に投与する場合、1日量は体重1kgあたり約0.005−50 mg、好ましくは約0.05−10 mg、さらに好ましくは約0.2−4 mgを1日1−3回に分割投与できる。
本発明の化合物(I)またはその塩を製造するための原料化合物(II)、(III)、(IV)(および(IVa'))またはそれらの塩は、例えば、以下の公知の方法またはそれらに準じた方法により有利に製造できる。化合物(II)のうち、XがC−R1である化合物(IIa)は下式
Figure 2007176809

[式中、A環、B環、R1およびmは前記と同意義を、Lは脱離基(例、塩素、臭素のようなハロゲン原子)を、Pは保護基(例、メチル、エチルのような低級アルキル基)を示す。] のような慣用的に使用される方法(例、ジメチルホルムアミド中で水素化ナトリウム存在下に反応)により、化合物(V)と(VI)から化合物(IIa')を得て、次いでエステル基の保護基部分を除去(例、メタノ−ル中でNaOH水で加水分解反応)することにより製造することができる。
また、化合物(II)のうち、XがNである化合物(IIb)は例えば、S. Manfredらの方法(非特許文献6:S. Manfred et al., Monatshefte fuer Chemie, 117, 499−509 (1986))あるいはL. Legrandらの方法(非特許文献7:L. Legrand et al., European Journal of Medicinal Chemistry, 14, 357−362 (1979) の方法、あるいはそれらに準じた方法で製造できる。さらに、下式
Figure 2007176809

[式中、A環およびB環、mは前記と同意義を、P'は水素原子または上記のPで示したような保護基を示す。] の方法により、(VII)をアルコ−ル(例、メタノ−ル、エタノ−ルなど)中でアルカリ水溶液(例、水酸化ナトリウム水、水酸化カリウム水など)の存在下に加熱(約50℃から100℃、好ましくは加熱還流下に反応)することによっても製造することができる。
化合物(IV)のうち、XがC−R1(R1は前記と同意義を示す)である化合物(IVa)あるいはその互変異性体である化合物(IVa')は、例えば下式、
Figure 2007176809

[式中、全ての記号は前記と同意義を示す。] の方法で製造できる。すなわち、化合物(VIII)[例えば、N. H. Ramaらの方法(非特許文献8 :N. H. Rama et al,. Indian Journal of Chemistry, 37B, 338−341 (1998))や特開平3−279362 (特許文献8) の方法あるいはそれらに準じた方法により合成できる]とアミン化合物(IX)をトルエンのようなそれ自身反応に不活性な有機溶媒中で加熱還流して製造できる。
化合物(IV)のうち、XがNである化合物(IVb)は、例えば、下式、
Figure 2007176809

[式中、全ての記号は前記と同意義を示す。] の方法に準じて製造できる。すなわち、アミン化合物(IX)を原料化合物(X)と慣用のアシル化反応に付してアミド化合物(XI)を製造し、次いでこれを慣用の還元反応(例えば、酢酸エチル中で少量の酢酸存在下、塩化スズ(II)と加熱して反応、あるいはアルコ−ル中でパラジウム炭素を触媒として水素雰囲気下に接触還元反応)させると、アミン化合物(XII)が製造できる。この化合物(XII)を、B環を有するカルボン酸塩化物(XIII)を用いてアミド化反応に付すと化合物(IVb)が製造できる。
[作用]
この発明の化合物(I)またはその塩は優れたアシル−CoA:コレステロ−ルアシルトランスフェラ−ゼ (ACAT) 阻害作用を有するが、以下にその薬理試験の結果を示す。ACAT阻害作用はE.E. Largis らの報告[非特許文献9:E.E. Largis et al., Journal of Lipid Research, 30, 681−689 (1989)]を参考にして下記の実験法により調べた。
[実験法] (方法1)ラットの肝臓ミクロゾ−ムのACATを使用する方法:被験物質の溶液をpH7.4の燐酸緩衝液中で480 μg/mlのラットの肝臓ミクロゾ−ムと37 ℃で15分間プレインキュベ−ションする。18 μMの[14C]パルミトイル−CoAを添加することにより反応を開始し、10分間インキュベ−ション後、エタノ−ルを添加することにより反応を停止する。一定量をカラムを用いて採取し、形成された[14C]コレステロ−ルエステル量をカウントする。この値を、被験物質を含まない試験系での値と比べることにより、酵素阻害活性を調べる。
(方法2)ウサギの小腸粘膜のACATを使用する方法:方法1に於けるラット肝臓ミクロゾ−ムの代わりにウサギの小腸粘膜のミクロゾ−ムを用いて、方法1と同様に試験する。
[結果]表1には被験化合物(実施例1−14)で得られた化合物を1μM添加した時のラベル化コレステロ−ルエステルの生成阻害率(%)あるいはその生成を50 %阻害する濃度(IC50)を示した。この結果により化合物(I)またはその塩が優れたACAT阻害作用を有することが示される。
Figure 2007176809
本発明の化合物(I)またはその塩は高いACAT阻害作用、血中コレステロ−ル低下作用を有し、哺乳動物の医薬として有用である。
以下に、実施例および参考例で詳しく説明されるが、これらは単なる例示であって本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。実施例、参考例のカラムクロマトグラフィ−における溶出は、特記しない場合はTLC(Thin Layer Chromatography, 薄層クロマトグラフィ−)による観察下に行われた。溶出溶媒の比は、特に断らない限り容量混合比である。また、TLC観察においては、TLCプレ−トとしてメルク(Merck)社製の60F254あるいは富士シリシア化学社製のNHを用い、展開溶媒としてカラムクロマトグラフィ−で溶出溶媒として用いられたような溶媒を、検出法としてUV検出器を使用した。カラムクロマトグラフィ−用の担体(シリカゲル)としてはメルク(Merck)社製のシリカゲル60、関東化学社製のシリカゲル60N、富士シリシア化学社製のシリカゲルBW300あるいは富士シリシア化学社製のシリカゲルchromatoreX−NHを用いた。抽出有機溶媒の脱水乾燥には無水硫酸ナトリウムあるいは無水硫酸マグネシウムを用いた。1H−NMRスペクトルは内部基準としてテトラメチルシランを用いて、JEOL社製のJNM−LA400 (400 MHz)スペクトルメ−タ−で測定し、σ値をppmで示した。融点は柳本製作所社製の微量融点測定器を用いて測定し、未補正である。室温とは約15℃から約30℃を意味する。
実施例、参考例中の記号(略号)は以下を意味する。
J = カップリング定数
Hz = ヘルツ
s = シングレット
d = ダブレット
t = トリプレット
q = クヮルテット
m = マルチプレット
br = ブロ−ド
[参考例]
参考例1 (2−ニトロベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル
o−ニトロ安息香酸6.17 g (36.9 mmol)のTHF (100 mL)溶液に塩化チオニル4.04 mL (55.4 mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)135 mg (1.85 mmol)を加え、1時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮し、濃縮物を酢酸エチルに溶解し、グリシンメチルエステル塩酸塩5.10 g (40.6 mmol)および炭酸カリウム5.61 g (40.6 mmol)の水( 35 mL)溶液を攪拌、氷冷下滴下した。室温で1時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、1N塩酸、水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をジイソプロピルエ−テルおよびヘキサンで処理すると標題化合物が淡黄色結晶(5.87 g , 収率67%)として得られた。
融点 101−104℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.83 (3H, s), 4.3 (2H, d, J = 3.6 Hz), 6.39 (1H, br.s), 7.58−7.82 (3H, m), 8.16 (1H, d, J = 8.4 Hz).
EI−MS m/z : 239 (M+)
参考例2 (2−アミノベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル
参考例1で得た化合物[(2−ニトロベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル]5.87 g (24.6 mmol)のメタノ−ル(246 mL)−THF (18 mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、5 %パラジウム−炭素600 mg加えた。この混合物を水素雰囲気下、室温で14時間攪拌した。反応液をセライトを用いてろ過した後、ろ液を減圧下に濃縮すると結晶が得られた。本結晶をジイソプロピルエ−テルを用いて洗浄、ろ取すると標題化合物が淡黄色結晶(5.1 g,収率99%)として得られた。
融点 85−87℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.81 (3H, s), 4.21 (2H, d, J = 5.6 Hz), 5.52 (2H, br.s), 6.57 (1H, br.s), 6.66−6.70 (2H, m), 7.21 (1H, m), 7.41 (1H, d, J = 8.0 Hz).
EI−MS m/z : 209 (M+)
参考例3 (5−クロロ−2−ニトロベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル
参考例1のo−ニトロ安息香酸の代わりに、5−クロロ−2−ニトロ安息香酸を用いて同様に反応処理すると標題化合物が無色結晶(収率87 %)として得られた。
融点128−129℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.83(3H, s), 4.28(2H, d, J=4.8 Hz) , 6.36 (1H, s) , 7.51−7.61(2H, m) , 8.07 (1H, d, J=8.4 Hz)
HRFABMS calcd for C10H9N2O5Cl 273.0278, found 273.0300
参考例4 (2−アミノ−5−クロロベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル
参考例3で得た化合物[(5−クロロ−2−ニトロベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル]2.15 g(7.9 mmol)の酢酸エチル(72 ml)溶液に酢酸(8 ml)および塩化スズ(II)5.23 g (18.3 mmol)を加え、80 ℃で1間加熱した。反応液を室温に戻し、酢酸エチル、水で希釈し、炭酸水素ナトリウムを用いて中和した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄、乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物をヘキサンで処理すると標題化合物が無色結晶(1.67 g, 収率87 %)として得られた。
参考例5 [2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル
参考例2で得た化合物[(2−アミノベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル]1.7 g (8.16 mmol)のTHF (70 mL)溶液にピリジン0.79 mL (9.79 mmol)を加えた。この溶液に、攪拌、氷冷下、o−クロロベンゾイルクロライド1.43 g (8.16 mmol)のTHF (10 mL)溶液をアルゴン雰囲気下,滴下し、次いで室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄、乾燥後、濃縮すると結晶が得られた。本結晶を、水、ジイソプロピルエ−テルで順次洗浄、乾燥すると標題化合物が淡桃色結晶(2.60 g, 収率91%)として得られた。
融点 101−104℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.81 (3H, s), 4.20 (2H, d, J = 4.4 Hz), 6.78 (2H, br.s), 7.18 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.34−7.66 (6H, m), 8.82 (1H, d, J = 8.0 Hz), 11.4 (1H, br.d,).
EI−MS m/z : 347 (M+)
参考例6 [2−(ベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル
参考例5のo−クロロベンゾイルクロライドの代わりに、ベンゾイルクロライドを用いて同様に反応処理すると標題化合物が無色結晶(収率78 %)として得られた。
融点164−166℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm: 3.83 (1H, s), 4.27 (1H, d, J=4.8 Hz), 6.92 (1H, s), 7.16 (1H, t, J=4.4 Hz), 7.47−7.64(5H, m), 8.04 (2H, d, J=3.6 Hz), 8.85 (1H, d, J=8.4 Hz),12.02 (1H,s) .
HRFABMS calcd for C17H17N2O4 313.1188, found 313.1193.
参考例7 [2−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル
参考例5のo−クロロベンゾイルクロライドの代わりに、o−メチルベンゾイルクロライドを用いて同様に反応処理すると標題化合物が無色結晶(収率100 %)として得られた。
融点101−102℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3)ppm 2.55 (3H, s), 3.79 (3H, s) , 4.18 (2H, d, J=5.6 Hz) , 6.83 (1H, s) , 7.14 (1H, t, J=8.0 Hz) , 7.20−7.42(3H, m) , 7.49−7.67(3H, m) , 8.81 (1H, d, J=8.0 Hz) , 11.35 (1H, s).
HRFABMS calcd for C18H19N2O4 327.1345, found 327.1346
参考例8 [5−クロロ−2−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル
参考例5の(2−アミノベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステルの代わりに(2−アミノ−5−クロロベンゾイルアミノ)酢酸メチルエステル(参考例4)を用い、o−クロロベンゾイルクロライドの代わりにo−メチルベンゾイルクロライドを用いて同様に反応処理すると標題化合物が淡黄色結晶(収率98 %)として得られた。
融点 133−134℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR(CDCl3)ppm 2.54 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 4.19 (d, 2H, J=5.6 Hz), 6.71 (s, 1H), 7.21−7.42(m, 2H), 7.36 (m, 1H), 7.45−7.62(m, 3H), 8.81 (d, 1H, J=9.2 Hz), 11.20 (s, 1H).
HRFABMS calcd for C18H18N2O4Cl 361.0955, found 361.0956
参考例9 [2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸 メチルエステル
参考例5で得た化合物[[2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル]2.08 g(6 mmol)をジクロロエタン(150 mL)に溶解し、トリエチルアミン38.6 mL (276 mmol)及びトリメチルシリルクロライド 11.4 mL(122 mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、64時間加熱還流した。反応液を冷却後、酢酸エチルを加え、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄した。有機層を乾燥し、減圧下に溶媒を留去し、残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル50 g, ヘキサン:酢酸エチル=3:1)により精製した。ヘキサンで処理すると標題化合物が無色結晶(1.4 g , 収率71 %)として得られた。
融点93−94℃ (酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.67 (3H, s), 4.12 (1H, d, J=17.6 Hz), 5.14 (1H, d, J=17.6 Hz), 7.37−7.60(5H, m), 7.74−7.85(2H, m), 8.35 (1H, d, J=7.2 Hz).
HRFABMS calcd for C17H14N2O3Cl 329.0693, found 329.0694
参考例10 (2−フェニル−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル)酢酸 メチルエステル
参考例9の2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステルの代わりに参考例6で得た[2−(ベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステルを用いて、参考例9と同様に反応処理すると、標題化合物が無色結晶(収率87 %)で得られた。
融点137−138℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)(文献*記載融点 117−118℃)(*非特許文献10:M. Susse et al., Monatshefte fuer Chemie, 117, 499−509 (1986))
1H NMR (CDCl3) ppm 3.76 (3H, s), 4.66 (2H, s), 7.48−7.59(6H, m), 7.81 (2H, d, J=4.4 Hz), 8.33 (1H, d, J=7.6 Hz).
HRFABMS calcd for C17H15N2O3 295.1082, found 295.1073.
参考例11 [2−(2−メチルフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸 メチルエステル
参考例9の2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステルの代わりに参考例7で得た2−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステルを用いて、参考例9と同様に反応処理すると、標題化合物が無色結晶(収率42 %)として得られた。
融点 102−103℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 2.28 (3H, s), 3.70 (3H, s), 4.28 (1H, d, J=17.6 Hz), 4.83 (1H, d, J=17.6 Hz), 7.23−7.47 (4H, m), 7.50−7.60(1H, m), 7.73−7.87 (2H, m),.8.35 (1H, d, J=8.0 Hz).
HRFABMS calcd for C18H17N2O3 309.1239, found 309.1239
参考例12 [2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸
参考例9で得た化合物[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸 メチルエステル]1.4 g (4.26 mmol)にメタノ−ル(43 mL)および1N水酸化ナトリウム水溶液(15 mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に1N塩酸を用いてpH を1.0に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、減圧下に濃縮した。濃縮液を酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(1.27 g, 収率 95 %)が得られた。本品の物理化学恒数は参考例15で得た化合物のそれらと合致。
参考例13 (2−フェニル−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル)酢酸
参考例12の[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸 メチルエステルの代わりに参考例10で得た化合物[(2−フェニル−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル)酢酸 メチルエステル]を用いて、参考例12と同様に反応処理すると、標題化合物が無色結晶(収率86 %)として得られた。
融点247−249℃(文献*記載融点 255℃)(*非特許文献7:L. Legrand et al., European Journal of Medicinal Chemistry, 14, 357−362 (1979))
1H NMR (CDCl3) ppm 4.68 (2H, s), 7.43−7.59 (6H, m), 7.72−7.84 (2H, m), 8.33 (1H, d, J=7.2 Hz).
参考例14 [2−(2−メチルフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸
参考例12の[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸 メチルエステルの代わりに参考例11で得た化合物[[2−(2−メチルフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸 メチルエステル]を用いて、参考例12と同様に反応処理すると、標題化合物が無色結晶(収率58 %)として得られた。
融点219−221℃
1H NMR (CDCl3)ppm 2.25(3H, s), 4.30(1H, d, J=16.4 Hz), 4.81(1H, d, J=16.4 Hz), 7.20−7.36(3H, m), 7.41(1H, m), 7.55(1H, m), 7.73−7.86 (2H, m), 8.33 (1H, d J=7.2 Hz).
参考例15 [2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸
参考例5で得た化合物[ [2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−ベンゾイルアミノ]酢酸 メチルエステル]200 mg (0.578 mmol)にエタノ−ル(1.7 mL)及び5 %水酸化ナトリウム水溶液(1.7 mL)を加え80℃で18.5時間加熱した。反応液を室温に戻し、氷冷下に1N塩酸を用いてpH を2.0に調整し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、減圧下に濃縮した。濃縮液を酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(148 mg,収率77%)として得られた。
融点 188−190℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.13 (1H, d, J = 17.6 Hz), 5.11 (1H, d, J = 6.78 Hz), 7.40−7.59 (5H, m), 7.78−7.82 (2H, m), 8.34 (1H, d, J = 7.2 Hz).
参考例16 (6−クロロ−4−オキソ−2−o−トリル−4H−キナゾリン−3−イル)酢酸
参考例8で得た化合物[[5−クロロ−2−(2−メチルベンゾイルアミノ)ベンゾイルアミノ]酢酸メチルエステル]を用いて参考例15と同様に反応、処理すると標題化合物が白色粉末(収率99 %)として得られた。
1H NMR (CDCl3) ppm 2.25 (3H, s), 4.31 (1H, d, J=17.6 Hz), 4.81(1H, d, J=17.6 Hz), 7.20−7.47 (4H, m), 7.73(2H, s), 8.29(1H, s).
参考例17 [(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]カルバミン酸 ベンジルエステル
N−Cbzグリシン500 mg (2.39 mmol)のTHF (10 mL)溶液に、DMF(1滴)、オキサリルクロライド0.270 mL (3.11 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物にTHF (10 mL)を加え、酸クロライドのTHF溶液を調製した。一方、4−フルオロ−2−トリフルオロメチルアニリン0.370 mL (2.87 mmol)、トリエチルアミン0.430 mL (3.11 mmol)およびTHF (10 mL)の混合物を、氷冷した。この溶液にアルゴン雰囲気下、先に調製した酸クロライドのTHF溶液を攪拌下、45分間を要して滴下し、さらに80分間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物に水および酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル10 g, 展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1→1:1)を用いて精製すると標題化合物が無色結晶(348 mg, 収率39%)として得られた。
融点 102−104℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.04 (2H, d, J = 4.4 Hz), 5.12 (2H, s), 5.41 (1H,s), 7.26−7.34 (7H, m), 8.11−8.16 (2H, m).
EI−MS m/z : 371 (M+)
参考例18 2−アミノ−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
参考例17で得た化合物[ [(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]カルバミン酸 ベンジルエステル]301 mg (0.813 mmol)のエタノ−ル(10 mL)溶液に、5%パラジウム炭素30 mg加え、水素雰囲気下3時間撹拌した。反応液をセライトを用いてろ過した後、ろ液を減圧下に濃縮すると標題化合物が淡緑色結晶(188 mg, 収率98%)が得られた。
融点 91−95℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 1.65 (2H, s), 3.52 (2H, s), 7.24−7.35 (2H, m), 8.38 (1H, dd, J = 9.2, 4.4 Hz), 10.1 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 237 (M+)
参考例19 N−[(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル−2−ニトロベンズアミド
o−ニトロ安息香酸113 mg (0.677 mmol)のTHF (10 mL)溶液に、DMF (1滴)、塩化チオニル0.075 mL (1.02 mmol)を加え、80分間加熱還流した。反応液を室温に戻し、減圧下に濃縮し、残留物をTHF (6 mL)に溶解し酸クロライドのTHF溶液を調製した。この酸クロライドのTHF溶液を、参考例18で得た化合物[2−アミノ−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド]160 mg (0.677 mmol)およびトリエチルアミン0.125 mL (0.88 mmol)のTHF (4 mL)溶液に氷冷下、20分間を要して攪拌しながら滴下し、室温で2.5時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物に水、酢酸エチルを加えた。有機層を分取し、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、濃縮した。残留物をジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(159 mg , 収率61%)として得られた。
融点 210−213℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.22 (2H, d, J = 6.4 Hz), 7.32−7.40 (2H, m), 7.64−7.79 (4H, m), 8.06 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.90 (1H, br.s), 9.18 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 386 (M+)
参考例20 2−アミノ−N−[(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド
参考例19で得た化合物[N−[(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル−2−ニトロベンズアミド] 140 mg (0.363 mmol)の酢酸エチル(5 mL)懸濁液に酢酸(0.4 mL)および塩化スズ(II)222 mg (1.17 mmol)を加え、70分間加熱還流した。反応液を室温に戻し、酢酸エチル、水で希釈し、炭酸水素ナトリウムを用いて中和した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄、乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物をジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が淡黄色結晶(94 mg , 収率73%)として得られた。
融点 120−122℃(融解後固化)、145−146 ℃(再融解)(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.26 (2H, d, J = 6.4 Hz), 5.61 (2H, br.s), 6.67−6.72 (2H, m), 6.78 (1H, br.s), 7.26−7.42 (4H, m), 8.11 (1H, q, J = 8.8, 4.4 Hz), 8.40 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 356 (M+)
参考例21 [2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド
参考例20で得た化合物[2−アミノ−N−[(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド]80 mg (0.225 mmol)とピリジン21.5 mg (0.272 mmol)のTHF (4 mL)溶液に氷冷、攪拌下、o−クロロベンゾイルクロライド41.4 mg (0.236 mmol)のTHF (1 mL)溶液を滴下した。反応液をそのまま4.5時間撹拌後、減圧下に濃縮した。濃縮液を酢酸エチルに溶解し、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄した後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(97.5 mg , 収率87%)として得られた。
融点 168−170℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.26 (2H, d, J = 5.6 Hz), 7.10 (1H, br.s), 7.16−7.45 (6H, m), 7.58−7.65 (3H, m), 8.00 (1H, br.s), 8.03−8.06 (1H, m), 8.82 (1H, d, J = 8.4 Hz), 11.4 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 494 (M+)
参考例22 [2−(ベンゾイルアミノ)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド
参考例20で得た化合物[2−アミノ−N−[(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド]150 mg (0.422 mmol)とベンゾイルクロライド67.4 mg (0.479 mmol)を用いて、参考例21と同様の方法により反応、処理すると標題化合物が無色結晶(177 mg , 収率91%)が得られた。
融点 169−171℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.26 (2H, d, J = 5.6 Hz), 7.16 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.23−7.32 (2H, m), 7.47−7.58 (4H, m), 7.82 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.94 (1H, dd, J = 12.0, 5.6 Hz), 8.02−8.03 (2H, m), 8.71 (1H, br.s), 8.84 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.88 (1H, br.s), 12.3 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 460 (M+)
参考例23 [2−(2−メチルベンゾイルアミノ)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド
参考例20で得た化合物[2−アミノ−N−[(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド]150 mg (0.42 mmol)とo−トルイルクロライド(0−トルイル酸(57 mg, 0.42 mmol)と塩化チオニル76 mg (0.63 mmol)のTHF溶液を加熱して調製)をを用いて、参考例21と同様の方法により反応、処理すると標題化合物が無色結晶(124 mg , 収率64%)が得られた。
融点 190−190.5℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
NMR (CDCL3)ppm:2.55(3H, s), 4.27(2H, s), 6.98(1H, s), 7.17−7.34(4H, m),
7.38−7.62(3H, s), 7.96(1H, s), 8.84(1H, d, J=8.0Hz), 11.36(1H, s)
参考例24 3−(2−クロロフェニル)−2H−イソキノリン−1−オン
ジイソプロピルアミン2.8 g (27.7 mmol)のTHF (40 mL)溶液に、氷冷、攪拌下、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.60 M) (19.0 mL)をアルゴン雰囲気下、20分間を要して滴下した。そのまま35分間撹拌後、−78℃に冷却し、N,N−ジエチル−2−メチルベンズアミド5.3 g (27.7 mmol)のTHF(40 mL)溶液を25分間をかけて滴下した。この混合物を0℃で1時間撹拌した後、−78℃に冷却し、o−クロロベンゾ二トリル3.83 g (27.8 mmol)のTHF (40 mL)溶液を20分間をかけて滴下した。同温度で1時間、次いで室温で1時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水を加え、次いで酢酸エチルを加えて、有機層を分取した。溶媒を減圧下に濃縮し、残留物をジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が淡黄緑色結晶(3.73 g, 収率52%)として得られた。
融点 211−213℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 6.62 (1H, s), 7.38−7.71 (1H, s), 8.42 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.84 (1H, s).
EI−MS m/z : 256 (M+)
参考例25 [3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]酢酸エチルエステル
水素化ナトリウム(60%含有油状) 100 mg (2.50 mmol)のDMF (10 mL)懸濁液に氷冷下、参考例11で得た化合物[3−(2−クロロフェニル)−2H−イソキノリン−1−オン]581 mg (2.27 mmol)をアルゴン雰囲気下に加え室温で40分撹拌した。次いでこの混合物にブロモ酢酸エチル0.330 mL (2.98 mmol)を加え、14時間撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水洗、乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル10 g, ヘキサン:酢酸エチル=5:1→3:1)に付し、分離精製すると標題化合物の赤褐色結晶(364 mg, 収率47%)および[3−(2−クロロフェニル)イソキノリン−1−イルオキシ]酢酸エチルエステルの緑色油状物(413 mg , 収率53%)が得られた。標題化合物の物理化学恒数は下記の通り。
融点 103−106℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 1.17 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.99 (1H, d, J = 17.6 Hz), 4.03−4.15 (2H, m), 5.14 (1H, d, J = 17.6 Hz), 6.46 (1H, s), 7.33−7.37 (1H, m), 7.42−7.45 (2H, m), 7.49−7.54 (3H, m), 7.68 (1H, t, J = 7.6 Hz), 8.46 (1H, d, J = 8.0 Hz).
EI−MS m/z : 342 (M+)
[3−(2−クロロフェニル)イソキノリン−1−イルオキシ]酢酸エチルエステルの物理化学恒数は下記の通り。
1H NMR (CDCl3) ppm 1.24 (3H, t, J = 6.4 Hz), 4.24 (2H, q, J = 6.4 Hz), 5.11 (2H, s), 7.27−7.82 (8H, m), 8.37 (1H, d, J = 8.0 Hz).
EI−MS m/z : 342 (M+)
参考例26 [3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]酢酸
参考例25で得た化合物[[3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]酢酸エチルエステル]246 mg (0.720 mmol)のメタノ−ル(11 mL)溶液に、1N NaOH水溶液(2.9 mL)を加え14時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮後、1N塩酸水溶液を用いて液性を酸性にした。析出した結晶をろ取し、水洗、乾燥すると標題化合物が無色結晶(214 mg , 収率93%)として得られた。
融点 231−237℃(メタノ−ル−エチルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.07 (1H, d, J = 17.2 Hz), 5.07 (1H, d, J = 17.2 Hz), 6.50 (1H, s), 7.37−7.54 (6H, m), 7.69 (1H, t, J = 7.6 Hz), 8.43 (1H, d, J = 8.4 Hz).
EI−MS m/z : 314 (M+)
参考例27 3−(2−クロロフェニル)イソクロメン−1−オン
本化合物は特許文献8(特開平3−279362)の方法に準じて以下のように製造した。N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン2.75 mL (18.3 mmol)のTHF (25 mL)溶液を−78℃に冷却し、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液 (1.60 M)11.5 mL (18.3 mmol)をアルゴン雰囲気下、攪拌しながら15分間かけて滴下した。同温度で30分間撹拌した後、N,N−ジエチル−2−メチルベンズアミド2.5 g (13.1 mmol)のTHF (20 mL)溶液を20分かけ滴下した。同温度で50分撹拌した後、o−クロロベンズアルデヒド2.02 g (14.4 mmol)のTHF (15 mL)溶液を25分かけ滴下した。同温度で30分間撹拌し、室温で1時間撹拌した後、反応液に飽和アンモニウム水を加えた。有機層を分離し、水層を酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を水、1N塩酸、水で順次洗浄した後、乾燥し、溶媒を留去すると、2−[2−(2−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル]−N,N−ジエチルベンズアミドが黄色油状物(4.29 g)として得られた。この化合物をアセトン(50 mL)に溶解し、氷冷、攪拌下、Jones試薬(6.8 mL)を滴下した。次いで反応液を1時間20分撹拌した後、イソプロピルアルコ−ル(20 mL)を加え、10分撹拌した。反応液を濃縮した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると、2−[2−(2−クロロフェニル)−2−オキソエチル]−N,N−ジエチルベンズアミドが黄色油状物(4.14 g)として得られた。この化合物を酢酸(17 mL)、濃塩酸(17 mL)に溶解し、10時間加熱還流した。反応混合物を室温に戻し、水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水、水で洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残留物をヘキサンで処理すると標題化合物が無色結晶 (1.12 g , 収率 36%)として得られた。
融点 114−118℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)(文献*記載融点値121−122℃)(*非特許文献8 :N. H. Rama et al,. Indian Journal of Chemistry, 37B, 338−341 (1998))
1H NMR (CDCl3) ppm 6.99 (1H, s), 7.35−7.40 (2H, m), 7.48−7.58 (3H, m), 7.72−7.78 (2H, m), 8.35 (1H, d, J = 7.6 Hz).
EI−MS m/z : 257 (M+)
参考例28 2−[3−(2−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
参考例14で得た化合物[3−(2−クロロフェニル)イソクロメン−1−オン]300 mg (1.17 mmol)および2−アミノ−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(参考例18)1.1 g(4.68 mmol)のトルエン(6.0 mL)溶液を、攪拌下、37時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、カラムクロマトグラフィ−(シリカゲル 40 g, ヘキサン:酢酸エチル = 3:1→2:1)により分離精製すると、標題化合物が無色結晶(226 mg, 収率39 %)として得られた。この化合物をさらに精製することなく実施例11の反応に用いた。
1H NMR (CDCl3) ppm 3.15(1H, d, J=16.8 Hz), 3.59(1H, d, J=16.0 Hz), 4.12(1H, d, J=16.8 Hz), 4.83(1H, d, J=16.0Hz), 6.30(1H, s), 7.21−7.54(8H, m), 7.79 (1H, br.s), 7.97(1H, dd, J=9.2, 4.8Hz), 8.09(1H, dd, J=2.0, 7.6 Hz), 8.17 (1H, dd, J=0.8, 8.0 Hz)
参考例29 3−メチルピリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド
3−メチルピコリン酸2.0 g (14.6 mmol)のTHF (50 mL)溶液に、DMF(2滴)、塩化チオニル4.3 mL (59.0 mmol)加え、1時間加熱還流した。反応液を室温に戻した後、濃縮し、残留物をTHF (50 mL)に溶解した。この溶液に、氷冷、攪拌下、ジエチルアミン1.70 mL (16.3 mmol)およびトリエチルアミン8.1 mL (58.4 mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。析出物をろ別した後、ろ液を濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水で順次洗浄し、乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル40 g, ヘキサン:酢酸エチル = 1:1→1:2→1:5)により分離精製を行うと標題化合物が淡褐色油状物(2.12 g , 収率 75%)として得られた。
1H NMR (CDCl3) ppm 1.08 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.29 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.33 (3H, s), 3.15 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.60 (2H, q, J = 7.2 Hz), 7.20 (1H, dd, J = 8.4, 4.4 Hz), 7.54 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.42 (1H, d, J = 4.8 Hz).
EI−MS m/z : 193 (M+)
参考例30 6−(2−クロロフェニル)−7H−[1,7]ナフチリジン−8−オン
ジイソプロピルアミン1.62 mL (11.4 mmol)のTHF (15 mL)溶液に、氷冷下、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.60 M) (7.8 mL)をアルゴン雰囲気下、攪拌しながら20分間を要して滴下した。そのまま30分間撹拌後、−78℃に冷却し、攪拌下、3−メチルピリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド 2.0 g (10.4 mmol)のTHF (15 mL)溶液を25分かけ滴下した。0℃で1時間撹拌した後、−78℃に冷却し、o−クロロベンゾ二トリル1.43 g (10.4 mmol)のTHF (15 mL)溶液を25分間を要して滴下した。この反応混合物を同温度で25分間、0℃で30分間、次いで室温で4時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウムを加え、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が黄色結晶(1.34 g , 収率50%)として得られた。
融点 252−254℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 6.56 (1H, s), 7.39−7.47 (2H, m), 7.50−7.55 (2H, m), 7.59−7.62 (1H, m), 7.95 (1H, dd, J = 1.6, 8.4 Hz), 8.91 (1H, dd, J = 1.6, 4.8 Hz), 8.96 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 257 (M+)
参考例31 [6−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−8H−[1,7]ナフチリジン−7−イル]酢酸エチルエステル
水素化ナトリウム(60%含有油状) 206 mg (5.14 mmol)のDMF(20 mL)懸濁液に、氷冷、攪拌下、6−(2−クロロフェニル)−7H−[1,7]ナフチリジン−8−オン1.2 g (4.67 mmol)をアルゴン雰囲気下加え、室温で30分撹拌し、次いでブロモ酢酸エチル0.620 mL (5.60 mmol)を加えて2時間撹拌した。この混合物に酢酸エチルおよび水を加えた。有機層を分取し、水洗、乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル40 g, ヘキサン:酢酸エチル=1:2→1:4→1:7)により精製すると標題化合物が白色泡状物質(1.17 g , 収率 73%)として得られた。
1H NMR (CDCl3) ppm 1.17 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.00 (1H, d, J = 17.2 Hz), 4.03−4.14 (2H, m), 5.29 (1H, d, J = 16.8 Hz), 6.40 (1H, s), 7.34−7.53 (4H, m), 7.59 (1H, dd, J = 4.4, 8.4 Hz), 7.88 (1H, dd, J = 1.6, 8.0 Hz), 8.92 (1H, dd, J = 1.6, 4.4 Hz).
EI−MS m/z : 343 (M+)
参考例32 [6−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−8H−[1,7]ナフチリジン−7−イル]酢酸
参考例31で得た化合物[ [6−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−8H−[1,7]ナフチリジン−7−イル]酢酸エチルエステル]1.0 g (2.92 mmol)のメタノ−ル(25 mL)溶液に、氷冷、攪拌下、1N水酸化ナトリウム水溶液 (11.7 mL)を加えた。反応混合物を室温で14時間撹拌した後、溶媒を減圧下に留去した。残留物に水を加え、濃塩酸を用いて液性をpH = 4にした後、酢酸エチルを加えると、標題化合物が無色結晶(784 mg, 収率 85%)として得られた。
融点 268−270℃(メタノ−ル−エチルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.98 (1H, d, J = 17.2 Hz), 5.19 (1H, d, J = 17.2 Hz), 6.41 (1H, s), 7.34−7.41 (1H, m), 7.44−7.53 (3H, m), 7.60 (1H, dd, J = 4.4, 8.4 Hz), 7.91 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.90 (1H, dd, J = 2.0, 4.8 Hz).
EI−MS m/z : 315 (M+)
参考例33 ピリジン−2,3−ジカルボン酸2−メチルエステル
2,3−ピリジンカルボン酸15 g (89.8 mmol)に無水酢酸(19 mL)を加え、130℃で3時間撹拌した。反応液を室温に戻し、メタノ−ル(30 mL)を加え、2時間室温で撹拌し、濃縮した。残留物を酢酸エチルで処理すると標題化合物が無色結晶(8.60 g , 収率53%)として得られた。
融点 124−127 ℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.98 (3H, s), 7.48 (1H, dd, J = 4.8, 8.0 Hz), 8.26 (1H, d, J = 6.4 Hz), 8.74 (1H, dd, J = 1.6, 2.8 Hz).
EI−MS m/z : 182 (M+)
参考例34 3−tert−ブトキシカルボニルアミノピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
参考例33で得た化合物[ピリジン−2,3−ジカルボン酸2−メチルエステル]2.0 g (11.0 mmol)の tert−ブタノ−ル(44 mL)溶液に室温、攪拌下、ジフェニルフォスフォリルアジド3.64 g (13.2 mmol)を加えた。反応液にトリエチルアミン1.54 mL (11.0 mmol)を滴下し、室温で1時間撹拌した後、2時間30分間加熱還流した。反応液を濃縮した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下に濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル40 g, ヘキサン:酢酸エチル = 1:1→1:2)により分離精製すると標題化合物が無色結晶(2.03 g , 収率 73%)として得られた。
融点 92−95℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 1.54 (9H, s), 4.03 (3H, s), 7.45 (1H, dd, J = 4.4, 9.2 Hz), 8.35 (1H, d, J = 4.4 Hz), 8.87 (1H, d, J = 8.0 Hz), 10.2 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 253 (M+)
参考例35 3−アミノピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
参考例34で得た化合物[3−tert−ブトキシカルボニルアミノピリジン−2−カルボン酸メチルエステル]1.95 g (7.79 mmol)を氷冷し、トリフルオロメチル酢酸 (9 mL)を加え2時間撹拌した。反応混合物を濃縮後、水で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水で液性をアルカリ性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、濃縮し、残留物を酢酸エチル、ジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(1.1 g , 収率 93%)として得られた。
融点 157−158℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) ppm 4.01 (3H, s), 5.78 (2H, br.s), 7.09 (1H, dd, J = 1.6, 8.8 Hz), 7.26 (1H, dd, J = 4.0, 8.4 Hz), 8.11 (1H, dd, J = 1.6, 4.4 Hz).
EI−MS m/z : 153 (M+)
参考例36 3−(2−クロロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
参考例35で得た化合物[3−アミノピリジン−2−カルボン酸メチルエステル] 1.0 g (6.57 mmol)およびピリジン0.6 mL (7.42 mmol)をジクロロメタン(25 mL)に溶解し、o−クロロベンゾイルクロライド1.15 g (6.57 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、酢酸エチル、水を加えた。有機層を分取し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物ををカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル 30 g, ヘキサン:酢酸エチル = 1:1→1:3)で分離精製を行うと標題化合物が無色結晶(1.77 g , 収率 92%)として得られた。
融点 135−138℃((酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.03 (3H, s), 7.38−7.51 (3H, m), 7.58 (1H, dd, J = 4.4, 8.0 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.50 (1H, d, J = 4.8 Hz), 9.31 (1H, d, J = 8.0 Hz), 11.5 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 291 (M+)
参考例37 3−(2−クロロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−カルボン酸
参考例36で得た化合物[3−(2−クロロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル]1.71 g (5.88 mmol)のメタノ−ル (50 mL)溶液に、氷冷、攪拌下、1N 水酸化ナトリウム水溶液17.6 mL (17.6 mmol)を加え、同温度で30分間、室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮後、水を加え、濃塩酸を用いてpH = 4.0にすると標題化合物が淡桃色結晶 (1.61 g , 収率 99%)として得られた。
融点 204−205℃(メタノ−ル−エチルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 7.42−7.53 (3H, m), 7.67−7.73 (2H, m), 8.44 (1H, d, J = 4.8 Hz), 9.31 (1H, d, J = 8.0 Hz), 12.1 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 277 (M+)
参考例38 3−(2−クロロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−カルボン酸 [(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]アミド
参考例37で得た化合物[3−(2−クロロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−カルボン酸]200 mg (0.723 mmol)、DMF(7.0 mL)およびTHF(4.0 mL)の混合物に、2−アミノ−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(参考例18)171 mg (0.723 mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル119 mg (0.881 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩215 mg (1.12 mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。混合物を濃縮した後、残留物に酢酸エチルと水を加えた。有機層を分取し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄、乾燥後、減圧下に溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(260 mg , 収率 72%)として得られた。
融点 193−196℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.27 (2H, d, J = 6.4 Hz), 7.23−7.32 (2H, m), 7.35−7.57 (4H, m), 7.66 (1H, m), 8.14 (1H, m), 8.22 (1H,br. s), 8.32 (1H, d, J = 4.8 Hz), 9.04 (1H, t, J = 6.4 Hz), 9.34 (1H, m), 12.3 (1H,br.s).
EI−MS m/z : 495 (H+ )
2−[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−N−(2,6−ジメトキシフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例15で得た化合物{[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−酢酸}100 mg (0.304 mmol)のDMF (2.0 mL)溶液に2,6−ジメトキシアニリン56 mg (0.456 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩 90.1 mg (0.470 mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。酢酸エチルを加え、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、濃縮した。残留物をジクロロメタンとジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が淡黄色結晶(82.5 mg, 収率60%)として得られた。
融点 237−241℃(ジクロロメタン−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.73 (6H,s), 3.99−4.22 (1H, br), 5.02−5.41 (1H, br), 6.54 (2H, d, J = 8.0 Hz), 7.17 (1H, m), 7.43−7.55 (5H, m), 7.68−7.81 (3H, m), 8.35 (1H, d, J = 6.4 Hz).
EI−MS m/z : 450 (M+)
元素分析値 C24H20ClN3O4
計算値 C, 64.07 ; H, 4.48 ; N, 9.34
実測値 C, 63.61 ; H, 4.62 ; N, 9.05
N−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−(4−オキソ−2−o−トリル−4H−キナゾリン−3−イル]−アセトアミド
Figure 2007176809

参考例14で得た化合物{[2−(2−メチルフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]酢酸} 59 mg(0.20 mmol)と2,6−ジメトキシアニリン(50 mg)を用いて、実施例1と同様に反応、処理すると標題化合物が淡黄色結晶(25 mg, 収率 29 %)として得られた。
融点 243−244 ℃(メタノ−ル−ジエチルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 2.28(3H, s), 3.73(6H, br.s), 4.2−5.1(2H, br), 6.53(2H, d, J=8.0Hz), 7.1−7.6(6H, m), 7.79(2H, d, J=2.8Hz), 8.35(1H, br)
元素分析値 C25H23N3O4・1/2H2O
計算値 C, 68.46 ; H, 5.52 ; N, 9.58
実測値 C, 68.81 ; H, 5.50 ; N, 9.46
2−(6−クロロ−4−オキソ−2−o−トリル−4H−キナゾリン−3−イル)−N−(2,6−ジメトキシフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例16で得た化合物{(6−クロロ−4−オキソ−2−o−トリル−4H−キナゾリン−3−イル)酢酸}33 mg(0.10 mmol)と2,6−ジメトキシアニリン(25 mg)を用いて、実施例1と同様に反応、処理すると標題化合物が淡黄色結晶(35 mg, 収率 75 %)として得られた。
融点 260−262℃(酢酸エチル−ジエチルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 2.26(3H, s), 3.72(6H, br.s), 4.2−5.1(2H, br), 6.53(2H, d, J=8.4Hz), 7.1−7.6(5H, m), 7.70(2H, s), 8.30(1H, br.s)
元素分析値 C25H22ClN3O4
計算値 C, 64.73; H, 4.78; N, 9.06
実測値 C, 64.40; H, 4.90; N, 8.70
2−[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−N−(2,4−ジフルオロフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例15で得た化合物{[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−酢酸}100 mg (0.304 mmol)のジクロロメタン(6.0 mL)とDMF (0.1 mL)溶液に2,6−ジフルオロアニリン157 mg (1.22 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩168 mg (0.879 mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル49 mg (0.365 mmol)を加え、室温で65時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、減圧下に濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル10 g, ヘキサン:酢酸エチル= 2:1→1:1)により精製すると標題化合物が無色結晶(92 mg, 収率71%)として得られた。
融点 197−200℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.29 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.10 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.79−6.85 (2H,m), 7.41−7.65 (2H, m), 7.79−7.86(2H, m), 7.91(1H, br.s), 8.08 (1H, q, J = 15.2, 9.2 Hz), 8.37 (1H, d, J = 8.4 Hz).
EI−MS m/z : 426 (M+)
元素分析値 C22H14ClF2N3O2
計算値 C, 62.05 ; H, 3.31 ; N, 9.87
実測値 C, 61.93 ; H, 3.57 ; N, 9.79
2−[2−(2−クロロフェニル)4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−1−ベンジル)−アセトアミド
Figure 2007176809

参考例15で得た化合物{[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−酢酸}100 mg (0.304 mmol)のTHF (2.0 mL)溶液に、4−フルオロ−2−トリフルオロメチルベンジルアミン64.9 mg (0.336 mmol), 1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル49.2 mg (0.365 mmol), 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩70.1 mg (0.366 mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解し、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄、乾燥後、減圧下に濃縮した。残留物をジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(123 mg, 収率83%)として得られた。
融点 182−184℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.10 (1H, d, J = 15.2 Hz), 4.49 (1H, d, J = 16.0, 7.2 Hz), 4.55 (1H, d, J = 16.0, 7.2 Hz), 4.98 (1H, d, J = 15.2 Hz), 6.14 (1H, t, J = 6.4 Hz), 7.18−7.36 (4H, m), 7.43−7.58 (4H, m), 7.77−7.84 (2H, m), 8.34 (1H, d, J = 8.4 Hz).
EI−MS m/z : 488 (M+)
元素分析値 C24H16ClF4N3O2
計算値 C, 58.85 ; H, 3.29 ; N, 8.58
実測値 C, 58.96 ; H, 3.44 ; N, 8.68
2−[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−キナゾリン−3−イル]−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)−アセトアミド
Figure 2007176809

参考例21で得た化合物{[2−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド}80 mg (0.162 mmol)のジクロロエタン(5 mL)溶液に、トリエチルアミン1.05 mL (7.51 mmol)およびトリメチルシリルクロライド0.31 mL (2.43 mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、16時間加熱還流した。反応混合物を室温に戻し、酢酸エチルで希釈し、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル10 g, 、キサン:酢酸エチル=3:2→1:1)で精製すると、標題化合物が無色結晶(53.1 mg, 収率68%)として得られた。
融点 208−210℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.31 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.08 (1H, d, J = 15.6 Hz), 7.21−7.63 (7H, m), 7.80−7.87 (3H, m), 7.93 (1H, br.s), 8.39 (1H, d, J = 8.4 Hz ).
EI−MS m/z : 474 (M+)
元素分析値 C23H14ClF4N3O2
計算値 C, 58.06 ; H, 2.97 ; N, 8.83
実測値 C, 57.84 ; H, 3.23 ; N, 8.63
N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)−2−(4−オキソ−2−フェニル−4H−キナゾリン−3−イル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例22で得た化合物{[2−(ベンゾイルアミノ)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド}100 mg (0.218 mmol)を用いて、実施例6と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶(68.1 mg, 収率71%)として得られた。
融点 277−279 ℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.79 (2H, s), 7.23−7.28 (1H, m), 7.32−7.35 (1H, m), 7.47−7.57 (4H, m), 7.62−7.65 (2H, m), 7.76−7.83 (3H, m), 8.33 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.92 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 442 (M+)
元素分析値 C23H15F4N3O2
計算値 C, 62.59 ; H, 3.43 ; N, 9.54
実測値 C, 62.48 ; H, 3.68 ; N, 9.45
N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−2−(4−オキソ−2−オルトトルイル−4H−キナゾリン−3−イル)−アセタミド
Figure 2007176809

参考例23で得た化合物 [2−(2−メチルベンゾイルアミノ)−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]ベンズアミド ( 80mg, 0.17mmol )のジクロロエタン( 5ml )溶液にトリメチルクロロシラン(0.33ml, 2.61mmol)、トリエチルアミン( 1.09ml, 7.83mmol )を加え、アルゴン雰囲気下で40時間加熱還流した。溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1N塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を留去した。残留油状物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィ−(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で分離、精製すると標題化合物が無色結晶(12mg, 15%)として得られた。
融点145−146.5℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
NMR (CDCL3)ppm:2.27(3H, s), 4.41−4.47(1H, m), 4.85(1H, d, J=14.8Hz),
6.71(1H, s), 7.23−7.44(5H, m), 7.57(1H, t, J=7.2Hz), 7.79−7.84(3H, m), 8.00(1H, s), 8.38(1H, d, J=7.2Hz)
2−[2−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−(2,4−ジフルオロフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例26で得た化合物{[3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]酢酸}100 mg (0.319 mmol)のDMF (1.0 mL)−ジクロロメタン(4.0 mL)溶液に2,4−ジフルオロアニリン123 mg (0.953 mmol),1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル65.3 mg (0.483 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩203 mg (1.06 mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応液を濃縮し、濃縮物に酢酸エチルを加え、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残留物を酢酸エチル、ジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶91 mg (0.215 mmol, 収率67%)として得られた。
融点 181−183℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.29 (1H, d, J = 15.6 Hz), 4.97 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.55 (1H, s), 6.78−6.84 (2H, m), 7.38−7.58 (6H, m), 7.72 (1H, t, J = 7.2 Hz), 8.07−8.13 (1H, m), 8.48 (1H, br.s), 8.50 (1H, d, J = 8.0 Hz).
EI−MS m/z : 425 (M+)
元素分析値 C23H15ClF2N2O2
計算値 C, 65.03 ; H, 3.56 ; N, 6.59
実測値 C, 65.08 ; H, 3.86 ; N, 6.51
2−[3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−(2,6−ジメトキシフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例26で得た化合物{[3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]酢酸100 mg (0.319 mmol)}のDMF(1.5 mL)溶液に2,6−ジメトキシアニリン98 mg (0.640 mmol),1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル52 mg (0.385 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩92 mg (0.480 mmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後、濃縮した。残留物をヘキサン、ジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(131 mg, 収率91%)として得られた。
融点 178−182℃
1H NMR (CDCl3) ppm 3.73 (6H, s), 3.94−4.14 (1H, br), 5.07−5.41 (1H, br), 6.48−6.56 (3H, m), 7.13 (1H, m), 7.36−7.70 (8H, m), 8.49 (1H, d, J = 6.4 Hz).
EI−MS m/z : 449 (M+)
元素分析値 C25H21ClN2O4
計算値 C, 66.89 ; H, 4.72 ; N, 6.24
実測値 C, 66.62 ; H, 5.01 ; N, 6.18
2−[3−(2−クロロフェニル)−1−オキソ−1H−イソキノリン−2−イル]−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例28で得た化合物142 mg(0.29 mmol)のトルエン(5.0 mL)溶液にp−トルエンスルホン酸49 mg (0.285 mmol)を加え、室温で6.5時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶(120 mg, 収率 88 %)として得られた。
融点 170−171℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.31 (1H, d, J = 15.2 Hz), 4.98 (1H, d, J = 15.2 Hz), 6.56 (1H, s), 7.18−7.30 (2H, m), 7.36−7.48 (3H, m), 7.53−7.59 (3H, m), 7.73 (1H, ddd, J = 7.2, 1.2 Hz), 8.00 (1H, dd, 8.8, 4.8 Hz), 8.50 (1H, d, J = 7.6 Hz).
EI−MS m/z : 474 (M+)
元素分析値 C24H15ClF4N2O2
計算値 C, 60.71 ; H, 3.18 ; N, 5.90
実測値 C, 60.74 ; H, 3.41 ; N, 5.80
2−[6−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−8H−[1,7]ナフチリジン−7−イル]−N−(2,4ジフルオロフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例32で得た化合物{ [6−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−8H−[1,7]ナフチリジン−7−イル]酢酸}100 mg (0.318 mmol)のジクロロメタン(2.0 mL)−DMF (0.5 mL)溶液に2,4−ジフルオロアニリン82 mg (0.635 mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル52 mg (0.385 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩92 mg (0.480 mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後濃縮した。残留物をジクロロメタン、ジイソプロピルエ−テルで処理すると標題化合物が無色結晶103 mg (0.241 mmol, 収率76%)として得られた。
融点 265−266℃(ジクロロメタン−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.30 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.18 (1H, d, J = 15.6 Hz), 6.50 (1H, s), 6.74−6.82 (2H, m), 7.38−7.42 (1H, m), 7.46−7.55 (3H, m), 7.62 (1H, dd, J = 4.4, 8.0 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.00 (1H, m), 8.53 (1H, br.s), 8.96 (1H, m).
EI−MS m/z : 426 (M+)
元素分析値 C22H14ClF2N3O2
計算値 C, 62.05 ; H, 3.31 ; N, 9.87
実測値 C, 61.51 ; H, 3.69 ; N, 9.65
2−[6−(クロロフェニル)−8−オキソ−[1,7]ナフチリジン−7−イル]−N−(2,6−ジメトキシフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例32で得た化合物{[6−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−8H−[1,7]ナフチリジン−7−イル]酢酸}100 mg (0.318 mmol)のDMF(2.0 mL)溶液に2,6−ジメトキシアニリン58 mg (0.379 mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル52 mg (0.385 mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩92 mg (0.480 mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順次洗浄し、乾燥後濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(NHシリカゲル 7 g, ジクロロメタン:メタノ−ル = 10:1)により分離精製すると、標題化合物が無色結晶(130 mg, 収率91%)として得られた。
融点 239−241℃(メタノ−ル−ジイソプロピルエ−テルから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 3.73 (6H, s), 4.03 (1H, br), 5.38 (1H, br), 6.42 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.13 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.37−7.52 (4H, m), 7.56−7.62 (2H, m), 7.88 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.91 (1H, br.s).
EI−MS m/z : 450 (M+)
元素分析値 C24H20ClN3O4
計算値 C, 64.07 ; H, 4.48 ; N, 9.34
実測値 C, 63.51 ; H, 4.56 ; N, 9.13
2−[2−(2−クロロフェニル)−4−オキソ−4H−ピリド[3,2−d]ピリミジン−3−イル]−N−(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド
Figure 2007176809

参考例38で得た化合物{3−(2−クロロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−カルボン酸 [(4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニルカルバモイル)メチル]アミド}200 mg (0.404 mmol)の1,2−ジクロロエタン(12 mL)溶液に、トリエチルアミン 2.6 mL (18.6 mmol)、トリメチルシリルクロライド0.77 mL (6.06 mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、18時間加熱撹拌した。反応液を室温に戻し、水で希釈し、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を水で洗浄、乾燥後、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ−(シリカゲル 10 g, ヘキサン: 酢酸エチル = 1:1→1:3→1:5)により分離精製すると、標題化合物が淡黄色結晶(47.7 mg , 収率 24%)として得られた。
融点 262−264℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
1H NMR (CDCl3) ppm 4.28 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.21 (1H, d, J = 15.2 Hz), 7.21−7.32 (2H, m), 7.41−7.45 (1H, m), 7.49−7.590 (3H, m), 7.75−7.79 (2H, m), 7.88 (1H, dd, J = 4.8, 9.2 Hz), 8.15 (1H, dd, J = 1.6, 8.4 Hz), 8.96 (1H, dd, J = 1.6, 4.4 Hz).
EI−MS m/z : 476 (H+ )
元素分析値 C22H13ClF4N4O2
計算値 C, 55.42 ; H, 2.75 ; N, 11.75
実測値 C, 55.49 ; H, 3.12 ; N, 11.28

Claims (5)

  1. 一般式
    Figure 2007176809
    [式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環または芳香族複素環;B環およびC環はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環;XはNまたはC−R1(R1は水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基またはハロゲン原子);mは1ないし2;nは0ないし2を示す。ただし、A環が無置換のベンゼン環、B環が2−クロロ基およびC環が2,4−ジフルオロ基で置換されたベンゼン環、XがN、mが1、およびnが0である化合物を除く。] で表される複素環置換アミド誘導体またはその塩。
  2. 一般式
    Figure 2007176809
    [式中、A環およびB環、X、mは請求項1と同意義を示す。] で表されるカルボン酸またはその塩と下記式
    Figure 2007176809
    [式中、C環およびnは請求項1と同意義を示す。] で表される化合物またはその塩と反応させる請求項1記載の化合物の製造法。
  3. 一般式
    Figure 2007176809
    [式中、全ての記号は請求項1と同意義示す。] で表される化合物またはその塩を脱水環化反応に付す請求項1記載の化合物の製造法。
  4. 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬組成物
  5. 請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなるアシルCoA:コレステロ−ルアシルトランスフェラ−ゼ阻害剤。
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