JP2007175021A - 大腸がんのリンパ節転移マーカー - Google Patents

大腸がんのリンパ節転移マーカー Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、大腸がんのリンパ節転移を正確に診断できる新規なマーカーを提供することを課題とする。
【解決手段】PIGR、CLDN3、LGALS4、AGR2、TACSTD1、GPX2、RAI3、TSPAN1、CKB、ELF3、FXYD3、CDH1、REG4、GDF 15、CLDN4、OLFM 4、CD9、CDH17、SELENBP、LCN2、TMPRSS4、CFTR、TM4SF3、ID1、CYP2S1、TFF3、EHF、FAT、KLF5、SLC9A3R2、HOXB9、ATP1B1、PCK1、FCGBPからなる群より選択される少なくとも1つのタンパク質をコードする遺伝子のmRNAまたはその断片を含む、大腸がんに由来のがん細胞のリンパ節転移の有無を判定するために用いられるリンパ節転移マーカーにより、上記の課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、大腸がんのリンパ節転移を判定するためのマーカー、該マーカーに由来するcDNAを増幅するためのプライマおよび該マーカーを検出することによる大腸がんのリンパ節への転移の検出方法に関する。
大腸がんの診断において、リンパ節中のがん細胞を検出すること(リンパ節転移診断)は、手術範囲の決定や術後の化学療法の決定に有益な情報となる。現在、リンパ節転移診断は病理医により、リンパ節組織の凍結切片またはパラフィン切片を用いた組織診(例えば、HE(ヘマトキシリン−エオジン)染色、IHC(免疫組織化学)法など)が行われている。しかし、それら診断結果は、病理医の経験により診断結果が異なり、ときとしてがん細胞を見落としてしまうことがある。
このような現状を受けて、現在、LAMP(loop-mediated isothermal amplification method)法やPCR(polymerase chain reaction)法などを用いたがんの分子診断の研究が盛んに行われるようになっている。分子診断は、分子マーカー(例えば、がん細胞に特異的に発現するタンパク質、このタンパク質をコードする遺伝子、この遺伝子のmRNAなど)を検出することにより行うことができる。大腸がんのリンパ節転移を判定するための分子マーカー(以下、単にマーカーともいう)としては、サイトケラチン20(CK20)やヒト胎児性抗原(CEA)が報告されている。
本発明の目的は、大腸がんのリンパ節転移診断に用いられる新規なマーカーを提供することである。
本発明は、大腸がん由来のがん細胞のリンパ節転移を検出するためのマーカーであって、
ポリメリックイムノグロブリンレセプター(Polymeric immunoglobulin receptor:PIGR);
クラウジン3(Claudin 3:CLDN3);
ガレクチン4(Galectin 4:LGALS4);
アンテリアグラジエント2(Anterior gradient 2:AGR2);
腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー1(Tumor-associated calcium signal transducer 1:TACSTD1);
グルタチオンペルオキシダーゼ2(Glutathione peroxidase 2:GPX2);
レチノイン酸インデュースド3(Retinoic acid induced 3:RAI3);
テトラスパン1(Tetraspan 1:TSPAN1);
クレアチンキナーゼ−ブレイン(Creatin kinase-brain:CKB);
E74様ファクター3(E74-like factor 3:ELF3);
FXYDドメイン含有イオン輸送レギュレータ3(FXYD domain containing ion transport regulator 3:FXYD3);
カドヘリン1(Cadherin 1:CDH1);
膵島再生遺伝子ファミリーメンバー4(Regenerating islet-derived family member 4:REG4);
グロースディファレンシエーションファクター15(Growth differentiation factor 15:GDF 15);
クラウジン4(Claudin 4:CLDN4);
オルファクトメジン(Olfactomedin 4:OLFM 4);
CD9抗原(CD9 antigen:CD9);
カドヘリン17(Cadherin 17:CDH17);
セレン結合タンパク質1(Selenium binding protein 1:SELENBP);
リポカリン2(Lipocalin 2:LCN2);
トランスメンブレンプロテアーゼセリン4(Transmembrane protease serin 4:TMPRSS4);
嚢胞性線維症トランスメンブレンコンダクタンスレギュレータATP結合カセット(Cystic fibrosis transmembrane conductance regulator ATP binding cassette:CFTR);
トランスメンブレン4スーパーファミリーメンバー3(Transmembrane 4 superfamily member 3:TM4SF3);
DNA結合インヒビター1、ドミナントネガティブヘリックス-ループ-ヘリックスタンパク質(Inhibitor of DNA binding 1, dominant negative helix-loop-helix protein:ID1);
シトクロムP450、ファミリー2、サブファミリーS、ポリペプチド1(Cytochrome P450, family 2, subfamily S, polypeptide 1:CYP2S1);
トレフォイルファクター3(Trefoil factor 3:TFF3);
Etsホモログファクター(Ets homologous factor:EHF);
FAT腫瘍サプレッサーホモログ1(FAT tumor suppressor homolog 1:FAT);
クルッペル様ファクター5(Kruppel-like factor 5:KLF5);
溶質キャリアファミリー9(ナトリウム/水素交換体)、イソフォーム3レギュレータ2(Solute carrier family 9 (sodium/hydrogen exchanger), isoform 3 regulator 2:SLC9A3R2);
ホメオボックスタンパク質B9(Homeobox protein B9:HOXB9);
ATPアーゼ、Na+/K+輸送、β1ポリペプチド(ATPase, Na+/K+ transporting, beta 1 polypeptide:ATP1B1);
ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ1(Phosphoenolpyruvate carboxykinase 1:PCK1);および
IgG結合タンパク質のFcフラグメント(Fc fragment of IgG binding protein:FCGBP)
からなる群より選択される少なくとも1つのタンパク質をコードする遺伝子のmRNAまたはその断片を含むマーカーである。
また、本発明は、(a)配列番号39〜106のいずれかに記載の配列を有するポリヌクレオチド;または
(b)前記(a)のポリヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加された配列を有するポリヌクレオチドであって、上記のマーカーに対応するcDNAにハイブリタイズすることができかつ上記のマーカーに対応するcDNAを核酸増幅法で増幅することができるポリヌクレオチド
からなる核酸増幅用プライマでもある。
本発明は、生体から切除されたリンパ節から検出用試料を調製し、
前記検出用試料に含まれる、上記のマーカーの少なくとも1種を検出し、
検出結果に基づいて、大腸がん由来のがん細胞の前記リンパ節への転移を検出する
工程を含む大腸がんのリンパ節への転移を検出する方法でもある。
本発明によると、大腸がんのリンパ節転移診断に用いられる新規なマーカーが提供される。
本実施形態のマーカーは、大腸がん由来のがん細胞で発現するタンパク質をコードする遺伝子のmRNAまたはこのmRNAの一部である。このマーカーを検出することにより、リンパ節中のがん細胞が検出される。なお、本明細書では、「検出する」とは、存否を判定することだけでなく、定量することをも含む。「mRNA」とは、成熟したmRNAだけでなく、mRNAの前駆体(転写後のスプライシングやポリアデニル修飾前のmRNAなど)も含む。
マーカーとしては、正常な細胞よりもがん細胞に多量に存在するものが好ましい。
マーカーを検出するためには、先ず検出用試料が調製される。検出用試料としては、後述の核酸増幅反応の鋳型となるポリヌクレオチドが含まれている試料であれば特に限定されないが、生体から採取されたリンパ節の細胞を可溶化したものを用いることが好ましい。リンパ節の細胞を含む試料としては、リンパ節の細胞を含む試料であれば特に限定されない。例えば、手術により摘出されたリンパ節の細胞を含む細胞塊、生検により採取されたリンパ節の細胞を含む試料などが挙げられる。
検出用試料の調製は、例えば以下のようにして行うことができる。先ず、リンパ節の細胞に可溶化のための試薬(以下、「可溶化液」とする)を添加する。可溶化液中の細胞をホモジナイズなどにより破砕して細胞膜内の分子を溶液中に遊離させる。さらに遠心分離して上清を採取し、これを検出用試料とすることができる。なお、遠心分離前および/または遠心分離後に核酸精製や核酸抽出などの処理を行ってもよい。
得られた検出用試料に、マーカーを検出するためのプライマ、逆転写活性を有する酵素、DNAポリメラーゼを添加して反応液を調製し、核酸増幅を行う。核酸増幅法としては、特に限定されないが、例えばPCR法、LAMP法、LCR法など、公知の方法を用いることができる。マーカーはRNAであるため、核酸増幅反応の前に逆転写反応を含む核酸増幅法(例えば、RT−PCR法やRT−LAMP法など)を用いることができる。このような核酸増幅法を用いることによってマーカーのmRNAを鋳型としてcDNAが増幅される。
逆転写反応および核酸増幅反応は、鋳型である本発明のマーカーに対応するcDNAの配列およびプライマの配列に応じて適宜条件を変更することができる。逆転写反応および核酸増幅反応の条件は、例えばSambrook, J. et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual (2nd ed.), Cold Spring Harbor Laboratory Press, New Yorkに記載されたものを用いることができる。
マーカーを検出するためのプライマとしては、マーカーに対応するcDNAを増幅することができるポリヌクレオチドであれば、その配列は特に限定されない。プライマの長さは5〜50ヌクレオチドが好ましく、10〜40ヌクレオチドがより好ましい。プライマは、当該技術において公知の核酸合成方法により製造することができる。
上記のプライマは、プライマ機能を有していれば一つ以上のヌクレオチドの変異(置換、欠失、挿入、付加など)を有していてもよい。「プライマ機能」とは、マーカーに対応するcDNA(マーカーから逆転写されたcDNA又はこのcDNAの相補鎖)にハイブリダイズし、核酸増幅における伸長反応の基点となる機能のことである。変異を有するポリヌクレオチドは、マーカーから転写されたcDNA配列中のポリヌクレオチドがハイブリダイズする領域に対して、60%以上の相補性を有することが好ましく、80%以上の相補性を有することがより好ましい。また、このポリヌクレオチドがプライマとして機能するために、ポリヌクレオチドの3’末端側の3塩基が完全に相補的であることが好ましく、3’末端側の5塩基が完全に相補的であることがより好ましい。
また、上記のプライマは、本発明のマーカーに対応するcDNAを核酸増幅法で増幅することができる第一プライマと第二プライマ(フォワードプライマとリバースプライマ)の組み合わせからなるプライマセットとして用いることもできる。
上記のプライマは、当該技術において通常用いられる技術により修飾されていてもよい。上記プライマの標識は、放射活性元素または非放射活性分子を用いて行うことができる。用いられる放射活性同位体としては、32P、33P、35S、3Hまたは125Iを挙げることができる。非放射活性物質は、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジンまたはジゴキシゲニンのようなリガンド、ハプテン、色素および放射線発光性、化学発光性、生物発光性、蛍光またはリン光性の試薬のような発光性試薬から選択される。
逆転写活性を有する酵素およびDNAポリメラーゼは、当該技術においてよく知られたものを用いることができる。逆転写活性を有する酵素としては、AMV (Avian Myeloblastosis Virus) 逆転写酵素、M-MLV (Molony Murine Leukemia Virus) 逆転写酵素などが挙げられる。また、DNAポリメラーゼとしては、Taq DNAポリメラーゼ、Pfu DNAポリメラーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼなどを用いることができる。
増幅されたcDNAの検出は、反応液とエチジウムブロマイド、SYBRGreenなどの蛍光インターカレーターとを混合して反応液中のcDNAを蛍光染色し、反応液の蛍光強度を測定することにより行うことができる。また、反応液に予め上記のような蛍光インターカレーターを加えておき、反応液の蛍光強度をリアルタイムで測定することにより、マーカーを定量することができる。
また、cDNAの増幅に伴い副産物としてピロリン酸マグネシウムが生成される場合、これを検出することによりcDNAを検出してもよい。このピロリン酸マグネシウムは不溶性であるため、ピロリン酸マグネシウムの増加に伴って反応液が白濁する。よって、反応液を光学的に測定(例えば、濁度測定、吸光度測定など)することによってcDNAを検出することもできる。また、リアルタイムで光学的測定を行うことにより、マーカーを定量することができる。
本実施形態のマーカーのなかには、がん細胞だけでなく正常な細胞でも少量の存在が認められるものも含まれている。このような場合、マーカーを定量し、その結果と所定の閾値とを比較することにより、リンパ節転移を検出することが好ましい。
例えばRT−PCRを用いてリアルタイムでマーカーを定量する場合、所定の蛍光強度や濁度に達するまでのPCRサイクル数を、対応する閾値と比較することにより、リンパ節転移を検出することもできる。また、所定のサイクル数における蛍光強度や濁度を、対応する閾値と比較することにより、リンパ節転移を検出することもできる。
例えばRT−LAMPを用いてリアルタイムでマーカーを定量する場合、所定の蛍光強度や濁度に達するまでの時間を、対応する閾値と比較することにより、リンパ節転移を検出することもできる。また、所定の時間が経過した時点での蛍光強度や濁度を、対応する閾値と比較することにより、リンパ節転移を検出することもできる。また、複数の閾値を設定することにより、例えば「強陽性」、「陽性」、「陰性」など多段階にがん細胞のリンパ節転移を検出することも可能である。
閾値は、がん細胞が含まれることが確認された生体試料(陽性試料)に含まれるマーカー量以下であり、且つがん細胞が含まれないことが確認された生体試料(陰性試料)に含まれるマーカー量よりも高い値に設定することができる。閾値は、複数の陽性試料のマーカー量と、複数の陰性試料のマーカー量とを測定し、最も高確率に陽性試料と陰性試料とを区別できる値とすることが好ましい。
また、上記のマーカーを検出するためにマイクロアレイ技術を用いることもできる。具体的には、先ず固相にマーカーに対応するcDNAに相補的なポリヌクレオチドプローブ(以下、単にプローブともいう)を固定する。この固相に前記cDNAを含む試料を添加して、プローブにcDNAを捕捉させる。ここに蛍光インターカレーターを添加してプローブとcDNAとのハイブリッドを蛍光染色し、蛍光強度を検出する。蛍光強度の検出結果から、マーカーの定量や存否の判定を行うことができる。プローブがcDNAよりも短い場合は、プローブがハイブリダイズしていないcDNAの領域にハイブリダイズするプローブを添加することにより、蛍光シグナルを増強することができる。
なお、固相にマーカーに対応するプローブを固定し、マーカーとプローブとのハイブリッドを形成させて、このハイブリッドを検出することによりマーカーを検出してもよい。
該プローブは、上記のプライマについて説明したのと同様の方法により設計および製造することができる。該プローブとしては、上記のプライマと同様の配列を有するものを用いることができる。
本実施形態のマーカーを検出するために必要な試薬等を試薬キットとして提供することができる。該キットは、少なくとも上述のプライマ、逆転写活性を有する酵素、DNAポリメラーゼ、dNTPsを含む。また、このキットは、酵素反応に好適な条件を与える緩衝剤を含むことが好ましい。
なお、本明細書において「マーカーを検出する」とは、マーカーであるmRNAの全領域を検出することだけでなく、一部の領域を検出することをも含む。本実施形態では、マーカーの一部の領域に対応するcDNAを増幅し、これを検出することが好ましい。この場合、検出されるcDNAの領域の長さは、プライマの長さよりも1〜500ヌクレオチド長いことが好ましく、50〜500ヌクレオチド長いことがより好ましい。また、上記のプライマセットを用いる場合、増幅されるcDNAの領域の長さは、第一プライマの長さと第二プライマの長さとの和よりも1〜500ヌクレオチド長いことが好ましく、50〜500ヌクレオチド長いことがより好ましい。
本発明者らは、大腸がんのリンパ節への転移を検出できるマーカーを探索した。まず、公共データベースに登録されているヒト遺伝子発現ライブラリから大腸関連の遺伝子発現ライブラリを選択し、このデータベースから、大腸での発現量が高く、リンパ節での発現量が低い遺伝子を、大腸での発現量の高い順に上位から98種選択した。これらの遺伝子に対応するタンパク質を以下の表1に示す。次いで、これら98種のタンパク質をコードする遺伝子のmRNA(以下、これら98種のmRNAをマーカー候補と呼ぶ)を検出できるプライマを98組設計した。
上記の98組のプライマを用い、組織学的にリンパ節への転移が認められたリンパ節5個と、組織学的にリンパ節への転移が認められないリンパ節5個から抽出したRNAを用いてRT−PCRを行なった。
まず、各リンパ節(約100〜300mg/個)に可溶化液(200mMグリシン−HCl、5% Brij35(ポリオキシエチレン(35)ラウリルエーテル)、20% DMSO、および0.05% KS−538 (信越化学工業) を含む)4mLを添加し、ブレンダーでホモジナイズした。得られたホモジネートを10,000×g、室温で1分間遠心分離し、上清400μLからRNeasy Miniキット(キアゲン社製、カタログ番号74014)を用いてRNAを抽出・精製してRNA溶液を得た。このRNA溶液の吸光度(λ=280nm)を測定して濃度を確認した後、それぞれ10ng/μLの濃度に調整した。得られたRNA溶液を、陽性5検体について混合した試料(以下、「陽性検体」という)、および陰性5検体について混合した試料(以下、「陰性検体」という)を得た。
上記のようにして得られた陽性検体および陰性検体と、上記の98組のプライマを用いて、ABIリアルタイムPCR装置(Prism 7000)を用いてリアルタイムRT−PCRを行ない、98種のmRNAの検出を行なった。
リアルタイムRT−PCRは、定量RT−PCRキットであるQuanti Tect SYBR Green RT−PCRキット(キアゲン社製、カタログ番号204245)を用い、その使用説明書に従って行なった。反応液の組成および反応条件は、以下のとおりである。
反応液:
RNase free H2O 22.00μL
2×Mix 25.00μL
100nMフォワードプライマ(最終濃度500μM) 0.25μL
100nMリバースプライマ(最終濃度500μM) 0.25μL
Quanti Tect RTミックス 0.50μL
陽性検体または陰性検体 2.00μL
合計 50.00μL
反応条件
50℃、30分
95℃、15分
PCR:以下の工程を40サイクル;
94℃、15秒、
53℃、30秒、
72℃、30秒。
上記の条件でRT−PCRを行ない、陰性検体を用いてある特定の蛍光強度に到達するまでのPCRサイクル数(陰性検体PCRサイクル数)と、陽性検体を用いてある特定の蛍光強度に到達するまでのPCRサイクル数(陽性検体PCRサイクル数)とを測定し、これらの差((陰性検体PCRサイクル数)−(陽性検体PCRサイクル数))を算出した。このPCRサイクル数の差が大きいほど、その遺伝子が陰性検体中での発現量が少なく、陽性検体中での発現量が多い、すなわちその遺伝子が、転移が起こったリンパ節で特異的に発現量が多いことを意味する。
この結果を、以下の表1ならびに図1および2に示す。表1は、陽性検体に含まれるマーカー候補98種のそれぞれに対応するcDNAを増幅させてある特定の蛍光強度に到達するまでのPCRサイクル数(A)と、陰性検体に含まれるマーカー候補98種のそれぞれに対応するcDNAが増幅してある特定の蛍光強度に到達するまでのPCRサイクル数(B)と、これらの差(B−A)の値とを示した表である。図1および2は、B−Aを縦軸にとり、Bを横軸にとったグラフである。縦軸の値が大きいほど、陰性検体での存在量が少なく、陽性検体の存在量が多いことを示し、即ち、特異性が高いことを示す。横軸のサイクル数が大きいほど、その遺伝子は、大腸がんが転移していないリンパ節で発現量が少ないことを意味する。
したがって、このPCRサイクル数の差が大きいマーカー候補は、大腸がんのリンパ節への転移を検出するためのマーカーとして有用であるということができる。
なお、対照として用いたβ−アクチン(ACTB)は、ハウスキーピング遺伝子のタンパク質として知られており、多くの細胞において多量に発現しているものである。よって、陰性RNA試料でのサイクル数と陽性RNA試料でのサイクル数とに差が見られない。
また、従来からリンパ節転移マーカーとして知られていたCK20やCEAのmRNAは、上記のPCRサイクル数の差が比較的大きく、リンパ節転移が起こった組織で特異的に発現量が多いことがわかる。
以上の結果から、以下の表2に示す34種のタンパク質をコードする遺伝子のmRNAが、リンパ節転移マーカーとして新たに同定された。表2において、「配列番号」の列には、34種のタンパク質をそれぞれコードする遺伝子のmRNAの配列番号を示す。これらのmRNAの配列は、配列番号1〜38に示すとおりである。配列番号1〜38の配列は、mRNA配列中のU(ウラシル)をT(チミン)に置換して表記したものである。これらの配列は、Genbank (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Genbank/index.html)からも以下のアクセッション番号で入手できる。なお、本明細書における「リンパ節転移マーカー」とは、配列番号1〜38に示すmRNAの全長配列を有するポリヌクレオチドまたはその部分配列を有するポリヌクレオチドである。
上記のマーカーを検出した際に用いたプライマおよび対応する配列番号を以下の表3に記載する。これらのプライマは、左から右に5′→3′の方向で記載している。
6人の患者から採取した組織学的にリンパ節への転移が認められたリンパ節から抽出したRNA溶液(検体番号8、10、21、29、37および59:陽性試料)および24人の患者から採取した組織学的にリンパ節への転移が認められないリンパ節から抽出したRNA溶液(検体番号1,3,4,5,6,12,13,15,16,18,19,20,22,23,24,26,27,28,29,30,32,34,35および38:陰性試料)を用いて、それぞれリアルタイムRT−PCRを行ない、以下の表4に示す12種の本実施形態のマーカー(PIGR,CLDN3,LGALS4,AGR2,TSPAN−1,FXYD3,CLDN4,OLFM4,CDH17,LCN2,TMPRSS4,およびCFTR)と、CK20のmRNAと、ACTBのmRNAとを検出した。RNA溶液の調製方法およびRT−PCRの条件については、実施例1と同様である。なお、RNAを含む検体ではなく、純水を混合した反応液をネガティブコントロール(NTC)として上記と同様にRT−PCRを行った。また、上記の実験を2回行った。RT−PCRに用いたプライマは、下記表4の通りである。
このリアルタイムRT−PCRにおいて、ある特定の蛍光強度に到達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を測定した結果を、図3〜16に示す。図3は、いずれの組織でも発現しているβ−アクチン(ACTB)、図4は従来のマーカーであるCK20についてそれぞれRT−PCRを行なった結果を示す。図5〜16は、本発明のリンパ節転移マーカーについての検出結果を示す。
ACTBのmRNAの検出実験では、NTC以外の全ての検体において、mRNAから転写されたcDNAがある一定量まで増幅されるのに必要なサイクル数が少なく、よってmRNAが多量に検出されたことがわかる。
CK20のmRNAおよび12種類の本実施形態のマーカーの検出実験では、リンパ節への転移が組織学的に確認されている試料において少ないサイクル数で増幅され、リンパ節への転移が確認されない試料では増幅に必要なサイクル数が多かった。したがって、本実施形態のリンパ節転移マーカーは、がん細胞のリンパ節への転移を検出するのに好適に用いることができる
また、これらの結果より、PIGRのmRNAの検出の際に、サイクル数29を閾値として設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
CLDN3のmRNAの検出の際には、サイクル数24〜26の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
LGALS4のmRNAの検出の際には、サイクル数26を閾値として設定することにより、本実施例で用いた陽性試料のうち高確率で陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
AGR2のmRNAの検出の際には、サイクル数25〜28の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
TSPAN−1のmRNAの検出の際には、サイクル数30〜31の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
FXYD3のmRNAの検出の際には、サイクル数25〜27の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
CLDN4のmRNAの検出の際には、サイクル数25〜26の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
OLFM4のmRNAの検出の際には、サイクル数32を閾値として設定することにより、本実施例で用いた陽性試料のうち高確率で陽性試料を陽性と判定することができ、高確率での陰性試料を陰性と判定することができる。
CDH17のmRNAの検出の際には、サイクル数27〜28の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
LCN2のmRNAの検出の際には、サイクル数28〜30の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
TMPRSS4のmRNAの検出の際には、サイクル数28〜30の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、全ての陰性試料を陰性と判定することができる。
CFTRのmRNAの検出の際には、サイクル数27〜30の範囲で閾値を設定することにより、本実施例で用いた全ての陽性試料を陽性と判定することができ、高確率で陰性試料を陰性と判定することができる。
また、上記の12種類のマーカーの検出結果のうち2つ以上を組み合わせることにより、より精度の高いリンパ節転移検出を行うことも可能である。
表1に示す結果のグラフである。 表1に示す結果のグラフである。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてβ−アクチンのcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてCK20のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてPIGRのcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてCLDN3のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてLGALS4のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてAGR2のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてTSPAN−1のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてFXYD3のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてCLDN4のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてOLFM4のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてCDH17のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてLCN2のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてTMPRSS4のcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。 リンパ節への転移が確認された患者のリンパ節からの試料および転移が認められない患者のリンパ節からの試料においてCFTRのcDNAをRT−PCRにより増幅させたときに、ある特定の蛍光強度に達するまでのPCRのサイクル数(Ct)を示す。

Claims (6)

  1. 大腸がん由来のがん細胞のリンパ節転移を検出するためのマーカーであって、
    ポリメリックイムノグロブリンレセプター(Polymeric immunoglobulin receptor:PIGR);
    クラウジン3(Claudin 3:CLDN3);
    ガレクチン4(Galectin 4:LGALS4);
    アンテリアグラジエント2(Anterior gradient 2:AGR2);
    腫瘍関連カルシウムシグナルトランスデューサー1(Tumor-associated calcium signal transducer 1:TACSTD1);
    グルタチオンペルオキシダーゼ2(Glutathione peroxidase 2:GPX2);
    レチノイン酸インデュースド3(Retinoic acid induced 3:RAI3);
    テトラスパン1(Tetraspan 1:TSPAN1);
    クレアチンキナーゼ−ブレイン(Creatin kinase-brain:CKB);
    E74様ファクター3(E74-like factor 3:ELF3);
    FXYDドメイン含有イオン輸送レギュレータ3(FXYD domain containing ion transport regulator 3:FXYD3);
    カドヘリン1(Cadherin 1:CDH1);
    膵島再生遺伝子ファミリーメンバー4(Regenerating islet-derived family member 4:REG4);
    グロースディファレンシエーションファクター15(Growth differentiation factor 15:GDF 15);
    クラウジン4(Claudin 4:CLDN4);
    オルファクトメジン(Olfactomedin 4:OLFM 4);
    CD9抗原(CD9 antigen:CD9);
    カドヘリン17(Cadherin 17:CDH17);
    セレン結合タンパク質1(Selenium binding protein 1:SELENBP);
    リポカリン2(Lipocalin 2:LCN2);
    トランスメンブレンプロテアーゼセリン4(Transmembrane protease serin 4:TMPRSS4);
    嚢胞性線維症トランスメンブレンコンダクタンスレギュレータATP結合カセット(Cystic fibrosis transmembrane conductance regulator ATP binding cassette:CFTR);
    トランスメンブレン4スーパーファミリーメンバー3(Transmembrane 4 superfamily member 3:TM4SF3);
    DNA結合インヒビター1、ドミナントネガティブヘリックス-ループ-ヘリックスタンパク質(Inhibitor of DNA binding 1, dominant negative helix-loop-helix protein:ID1);
    シトクロムP450、ファミリー2、サブファミリーS、ポリペプチド1(Cytochrome P450, family 2, subfamily S, polypeptide 1:CYP2S1);
    トレフォイルファクター3(Trefoil factor 3:TFF3);
    Etsホモログファクター(Ets homologous factor:EHF);
    FAT腫瘍サプレッサーホモログ1(FAT tumor suppressor homolog 1:FAT);
    クルッペル様ファクター5(Kruppel-like factor 5:KLF5);
    溶質キャリアファミリー9(ナトリウム/水素交換体)、イソフォーム3レギュレータ2(Solute carrier family 9 (sodium/hydrogen exchanger), isoform 3 regulator 2:SLC9A3R2);
    ホメオボックスタンパク質B9(Homeobox protein B9:HOXB9);
    ATPアーゼ、Na+/K+輸送、β1ポリペプチド(ATPase, Na+/K+ transporting, beta 1 polypeptide:ATP1B1);
    ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ1(Phosphoenolpyruvate carboxykinase 1:PCK1);および
    IgG結合タンパク質のFcフラグメント(Fc fragment of IgG binding protein:FCGBP)
    からなる群より選択される少なくとも1つのタンパク質をコードする遺伝子のmRNAまたはその断片を含むマーカー。
  2. (a)配列番号39〜106のいずれかに記載の配列を有するポリヌクレオチド;または
    (b)前記(a)のポリヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加された配列を有するポリヌクレオチドであって、請求項1に記載のマーカーに対応するcDNAにハイブリダイズすることができかつ請求項1記載のマーカーに対応するcDNAを核酸増幅法で増幅することができるポリヌクレオチド
    からなる核酸増幅用プライマ。
  3. 生体から切除されたリンパ節から検出用試料を調製し、
    前記検出用試料に含まれる、請求項1に記載のマーカーの少なくとも1種を検出し、
    検出結果に基づいて、大腸がん由来のがん細胞の前記リンパ節への転移を検出する
    工程を含む大腸がんのリンパ節への転移を検出する方法。
  4. 前記検出工程において、前記検出用試料と、逆転写活性を有する酵素と、DNAポリメラーゼと、請求項2に記載のプライマとを用いて逆転写反応および核酸増幅反応を行い、増幅されたcDNAを検出する請求項3に記載の方法。
  5. 前記検出結果とこれに対応する閾値とを比較して、大腸がん由来のがん細胞の前記リンパ節への転移を検出する請求項3または4に記載の方法。
  6. 前記検出結果とこれに対応する閾値とを比較して、大腸がんに由来するがん細胞の前記リンパ節での存在の有無を判定する請求項3または4に記載の方法。
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