JP2007174153A - ループアンテナおよび通信機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で広帯域なループアンテナおよび通信機器を提供すること。
【解決手段】ループアンテナは、中央部に帯状の開口21〜23を有するとともに開口21〜23の長手方向(Y方向)の延長線上に給電回路31が形成されたアンテナ導体11を、開口21〜23の長手方向に直交する線61〜64に沿って折畳んでアンテナ導体の複数の平面部位11h〜13hが互いに平行になるようにするとともに、複数の平面部位11h〜13hを平面透視したときに各平面部位の外形形状が互いに重なるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば携帯電話や無線LAN、テレビ(テレビジョン受像機)等の無線通信機器、その他の各種通信機器等に使用されるループアンテナ、および通信機器に関する。
送受信用のループアンテナ、特に、携帯電話や無線LAN等の無線通信機器、その他の各種通信機器等において使用される広帯域のループアンテナとして、図5に平面図で示す板状のループアンテナが知られている。図5に示す板状のループアンテナは、図7に示す従来のいわゆる1波長線状導体のループアンテナを広帯域化させたものである。
図7において、111は中央部に長方形状の開口121を有する線状の導体を枠状に成形してなるアンテナ導体、131はアンテナ導体111の一端部に形成された給電回路である。
図7に示す従来のループアンテナにおいては、アンテナ導体111の1周の長さが約1波長に当たる周波数で共振する。つまり、アンテナ導体111の1周の長さに当たる周波数の電波の送受信を良好に行うことができる。
図8は、図7に示す従来のループアンテナの共振時の電流分布を示す模式図である。図8において、151は電流分布を示す曲線、152は電流の向きであり、アンテナ導体111の各部位について、曲線151とアンテナ導体111との間の距離が長いほど、その部位における電流が強いことを示している。
一方、図5において、111は中央部に帯状の開口121を有する平面状のアンテナ導体、131は開口121の長手方向(Y方向)の延長上に位置するようにしてアンテナ導体の一端部に形成された給電回路である。
図5に示す従来の板状のループアンテナは、1周の長さの異なる1波長ループアンテナが、複数、一つの平面状のアンテナ導体に包含されたものとみなすことができる。図5に記載の板状のループアンテナにおいては、仮想の線状のアンテナ導体(図示せず)の1周の長さが、開口121の周囲に当たる比較的短いものから、アンテナ導体111の外縁部に当たる比較的長いものまでと範囲を持ったものとなり、その長さに対応する周波数も範囲を持ったものとなって広帯域特性を有する。なお、電流分布は図7に示す従来のループアンテナと同様である。
図5に示す従来の板状のループアンテナは、上記のように広帯域特性を有するので、例えば、地上波デジタルテレビ放送(帯域:470〜770MHz)のような、広帯域が必要な用途においても、受信用アンテナとして用いることができる。
特開2002−246821号公報
しかしながら、図5に示す従来の板状のループアンテナは、例えば地上波デジタルテレビ放送の受信用アンテナとして用いることができるものの、次のような問題点があった。すなわち、図5に示す従来の板状のループアンテナは、アンテナ導体111に包含される仮想の線状導体の1周の長さが送受信可能な電波の約1波長に相当するので、帯域の下限近く、つまり1波長の長い電波を良好に受信させるためには、最長の仮想の線状導体の長さ、つまりアンテナ導体111の外縁に沿った長さを長くする必要がある。この場合、アンテナ導体111は、例えば正方形状等の四角形状とすると、その一辺の長さLは、1波長の1/4にあたる約200mmとなって、携帯機器(ポータブルテレビやテレビ機能つきノートパソコン等)に内蔵、取り付けなどして用いる用途としては寸法が大きいという問題点を生じる。
単に、波長の長い電波を、外形の寸法の小さい(平面の占有面積の小さい)アンテナで送受信するという課題に対しては、例えば、従来の1波長線状導体のループアンテナにおいて、アンテナ導体111を、図9に示すようなアンテナ導体111の一辺の長さL’に対するループの1周の長さを長くとれるミアンダ形状にするという手段が知られている。ミアンダ形状の場合、アンテナ導体の外縁回りの長さを長くしながら、その外縁を取り囲む範囲の面積を小さくして、アンテナ導体111の一辺の長さL’を小型化できる。
しかしながら、ミアンダ形状のループアンテナ(線状導体)の場合、アンテナ導体111の一周の長さが、ミアンダ状の導体経路のみしかなく、この導体経路の長さの波長以外の波長の電波の送受信を良好に行なうことが難しい。つまり、図5に示す従来の板状のループアンテナのように、アンテナ導体111の仮想的な電流経路が短いものから長いものまでと範囲を持ったものではないため、広帯域特性の確保という観点からは不適当なものとなってしまう、という問題が誘発される。
また、アンテナ導体111について、開口121を挟んだ一端側に給電するとともに他端側を接地導体に接続し、且つ、一方をミアンダ状とし、他方を幅広とするようなループアンテナ(図示せず)も提案されている。このような構成によれば、ミアンダ状の部分で送受信する電波の波長の長さを稼ぐことができ、また、幅広の部分で広帯域化が実現できるというものである。
しかしながら、このようなループアンテナにおいては、アンテナ導体の一部をミアンダ状とすることで小型化を実現しつつ、幅広の部分を設けることで、例えば携帯電話で使用可能な程度の広帯域化が実現されるものの、ミアンダ状の部分が存在し、このミアンダ状の部分では良好に送受信できる帯域が狭いため、地上波デジタルテレビ放送に必要とされる程の広帯域特性を得ることが難しい。
本発明は、上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、小型で広帯域なループアンテナおよび通信機器を提供することにある。
本発明のループアンテナは、中央部に帯状の開口を有するとともに該開口の長手方向の延長線上に給電回路が形成されたアンテナ導体を、前記開口の長手方向に直交する線に沿って折畳んで前記アンテナ導体の複数の平面部位が互いに平行になるようにするとともに、該複数の平面部位を平面透視したときに各平面部位の外形形状が互いに重なるようにしたことを特徴とする。
本発明のループアンテナは、上記構成においてアンテナ導体が、前記複数の平面部位を奇数層有することを特徴とする。
本発明の通信機器は、上記本発明のループアンテナが搭載されて成ることを特徴とする。
本発明のループアンテナは、中央部に帯状の開口を有するとともに開口の長手方向の延長線上に給電回路が形成されたアンテナ導体を、開口の長手方向に直交する線に沿って折畳んでアンテナ導体の複数の平面部位が互いに平行になるようにするとともに、複数の平面部位を平面透視したときに各平面部位の外形形状が互いに重なるようにしたことから、基本構造となるアンテナ導体は、全体として板状であるので広帯域特性を有する。すなわち、仮想の線状のアンテナ導体の1周の長さが、開口の周囲に当たる比較的短いものから、アンテナ導体の外縁部に当たる比較的長いものまでと範囲を持ったものとなるため、その長さに対応する周波数も範囲を持ったものとなって広帯域特性を有することができる。また、そのアンテナ導体は、開口の長手方向に直交する線に沿って、平面部位の外形形状が互いに重なるように折畳まれているので、平面視したときの面積を小さく抑えることができる。
また、各平面部位が互いに平行であるので、各平面部位の各部の間隔が等しくなり、平面部位同士の間の距離を詰められる。したがってアンテナの薄型化により有効である。
また、アンテナ導体は、開口に直交する線に沿って折畳まれているので、長方形状等に形成される開口は、平面透視で複数の平面部位の中央部を上下に連通する。そのため、アンテナの共振時に開口を貫通して形成される磁界が、アンテナ導体によって形成を妨げられることがないので、効率のよい電波の送受信が可能である。
したがって、広帯域特性を有し、かつ小型のループアンテナを提供することができる。
従来の板状のループアンテナの寸法を変えずに、そのまま折畳んだ構造とすることで、アンテナ導体が従来の板状のループアンテナと同等の板状となるため、広帯域特性を維持しつつ、折畳んだ回数だけ小型化が可能である。
本発明のループアンテナは、上記構成においてアンテナ導体が、複数の平面部位を奇数層有することから、アンテナ導体のうち開口の延長線上に位置する両端部は、平面視で互いに反対側の端部に位置することになる。そのため、背景技術で説明したように、この、開口の延長線上に位置する端部においてアンテナ導体の電流分布は強いことから、アンテナ導体の電流分布が強い部分同士が平面透視で上下に重ならない。したがって、アンテナ導体の平面部位の間隔が狭い場合でも、電流分布の強い部分同士が近接しないため、電流分布の強い部分同士が干渉することによる特性の劣化が起こりにくく、より一層薄型の広帯域なループアンテナを実現することができる。
本発明のループアンテナが搭載されて成る通信機器は、小型かつ広帯域のループアンテアンを搭載するため、地上波デジタルテレビ放送等の広帯域無線通信にも対応可能な小型の携帯機器を提供することができる。
本発明のループアンテナについて以下に説明する。図1は、本発明のループアンテナの実施の形態の一例を示す斜視透視図であり、図2は、図1に示す本発明のループアンテナの基本構造の板状のループアンテナの平面図である。なお、この場合の基本構造とは、折畳まれることにより図1に示すループアンテナとなる構造を意味する。
図2において、11は中央部に帯状の開口21〜23を有するとともに開口21〜23の長手方向(Y方向)の延長線上に給電回路31が形成されたアンテナ導体である。アンテナ導体11を、開口21〜23の長手方向に直交する線61〜64に沿って折畳むことで、複数の平面部位11h〜13h、および平面部位11hと12hとの間、12hと13hとの間をそれぞれ接続する接続導体11v,12vが構成され、図1に示す構造のループアンテナが形成される。図1において、各平面部位11h〜13hは、平面透視したときに、その外形形状が互いに重なるようにされている。
まず、図2に基づいて、本発明のループアンテナの、アンテナとしての基本的な構成および機能について説明する。
アンテナ導体11は、板状や層状等の導体材料、例えば誘電体基材上に形成された金属層(メタライズ層、メッキ層等)や金属板等により形成されている。
給電回路31は、アンテナ導体11に対して所定の電波を送信するための電流を供給する供給用端子として機能する。また、給電回路31は、アンテナ導体11で受信された電波により生じる電流を外部の電気回路に供給するための供給用端子としても機能する。
開口21〜23は長方形状等の長細い形状であり、その長手方向とは、開口21〜23の中心軸の方向をいう。
この開口21〜23は、アンテナ導体11(この基本構造では平面状の金属層や金属板等)を、送受信可能なループアンテナとして機能させるためのものである。すなわち、給電回路31から、開口21〜23を内側にしたアンテナ導体11の1周の経路の長さが1波長となる周波数の高周波電流が、アンテナ導体11に給電され、図8に示す従来のループアンテナの共振時と同様の電流分布を示す。また、その経路の長さ・電流分布に応じた周波数・偏波の電波を受信してアンテナ導体11に共振電流が生じ、給電回路31に高周波電流が流れる。
この場合、開口21〜23がアンテナ導体11(平面部位11h〜13hおよび接続導体11v、12v)の中央部からずれていると、電流分布が開口21〜23が中央部にある場合から異なった分布となり、開口21〜23の長手方向に平行な偏波成分が生じる。そのため、開口21〜23の長手方向に垂直な偏波を、平行な偏波成分に干渉されることなく良好に送受信する上で、開口21〜23は、アンテナ導体11の平面部位11h〜13hの中央部に設けられる。
上述したように、この、図2に示すアンテナ導体11が、開口21〜23の長手方向に直交する線61〜64に沿って折畳まれて、アンテナ導体11の複数の平面部位11h〜13hが互いに平行になるようにされるとともに、複数の平面部位11h〜13hが、平面透視したときに各平面部位11h〜13hの外形形状が互いに重なるようにされることにより、本発明のループアンテナが構成されている。
なお、図1に示すループアンテナは、便宜上、図2に示すようなループアンテナが折畳まれたものとして説明しているが、必ずしも、いったん平面状に形成されたアンテナ導体11に折畳みの加工が施されて形成されたものである必要はない。例えば、個別に作製された複数の平面部位11h〜13hが、接続導体11v,12vを介して電気的、機械的に接続されて形成されたものでもよい。
図1に示す本発明のループアンテナは、基本構造となる図2に示すような板状のループアンテナの全体の寸法を変えずに、そのまま折畳んだ構造とすることで、アンテナ導体11の平面部位11h〜13hが従来の板状のループアンテナと同等の板状となるため、広帯域特性を維持しつつ、折畳んだ回数だけ小型化が可能である。なお、アンテナ導体11について、図1に示すような折畳まれた構造とした場合でも、電波の送受信特性(電流分布や周波数帯域等)は、図2に示すような平面状の場合と同程度に確保される。
また、各平面部位11h〜13hが互いに平行であるので、各平面部位11h〜13hの各部の間隔が等しくなり、平面部位11h〜13h同士の間の距離を詰められる。したがってループアンテナの薄型化により有効である。
また、アンテナ導体11は、開口に直交する線に沿って折畳まれているので、長方形状等に形成される開口21〜23は、平面視で複数の平面部位11h〜13hの中央部を上下に連通する。そのため、アンテナの共振時に開口を貫通して形成される磁界が、アンテナ導体によって形成を妨げられることがないので、効率のよい電波の送受信が可能である。
したがって、広帯域特性を有し、かつ小型のループアンテナを提供することができる。
本発明のループアンテナにおいて、図1に示すように、アンテナ導体の平面部位11h〜13hを奇数層(図1は3層)有するようにした場合には、アンテナ導体のうち開口の延長線上に位置する両端部11I,13Iは、平面視で互いに反対側の端部に位置することになる。そのため、背景技術で説明したように、この、開口の延長線上に位置する端部11I,13Iにおいてアンテナ導体の電流分布は強いことから、アンテナ導体の平面部位11h〜13hの電流分布が強い部分同士11I,13Iが平面透視で上下に重ならない。したがって、アンテナ導体の平面部位11h〜13hの間隔が狭い場合でも、電流分布の強い部分同士11I,13Iが近接しないため、電流分布の強い部分同士11I,13Iが干渉することによる特性の劣化が起こりにくく、薄型の広帯域なループアンテナを実現することができる。
また、本発明のループアンテナを、誘電体基板(図示せず)の露出表面や内部に構成してもよく、誘電体基板の誘電率による波長短縮効果によってアンテナの寸法を小型化することができる。また、その際、誘電体基板、アンテナ導体の平面部位11h〜13h、接続導体11v,12vは、以下のような高周波用配線基板に使用される種々の材料から成るものを使用することができる。
誘電体基板は、例えば、セラミック材料や樹脂材料、セラミック材料と樹脂材料との複合材料等の誘電体材料からなる誘電体層(図示せず)が複数、厚み方向に積層された構造を有するものである。
この場合、例えば、アンテナ導体11のうち平面部位11h〜13hは、各誘電体層の表面に形成されるメタライズ層やメッキ層等の導体層(図示せず)であり、接続導体11v,12vは、誘電体層の露出する側面や、内部に、誘電体層の厚み方向に形成される、いわゆる側面導体(キャスタレーション導体)やビア導体等(図示せず)である。
このように、誘電体基板にループアンテナを構成すると、給電回路31に接続される高周波回路などを誘電体基板上に実装可能になるで、通信機器のより一層の小型化や低背化に対して有効である。
誘電体基板の誘電体(絶縁体)材料としては、例えばアルミナセラミックス(アルミナ質焼結体),ムライトセラミックス等のセラミック材料やガラスセラミックス等の無機材料、あるいは四フッ化エチレン−エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン;PTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;ETFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂、ポリイミド等の樹脂材料等が用いられる。また、誘電体基板の形状や寸法(厚み、幅、長さ)は、使用される高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
また、アンテナ導体の平面部位11h〜13h、接続導体11v,12vは、高周波信号伝送用の金属材料から成る導体層、例えばCu層、Mo−Mnのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、Cr−Cu合金層、Cr−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着させたもの、TaN層上にNi−Cr合金層およびAuメッキ層を被着させたもの、Ti層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの、またはNi−Cr合金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等を用いて形成され、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成法やメッキ法等により形成される。
本発明のループアンテナは、例えば、ガラスセラミックスから成る誘電体基板の表面や内部に形成されるものである場合、以下のようにして作製される。まず、未焼成のガラスセラミックスをシート状に成形して成るガラスセラミックスグリーンシートを準備し、これに所定の打ち抜き加工を施して貫通導体となる接続導体11v,12vを形成するための貫通孔を形成する。その後、スクリーン印刷法によりCu等の導体ペーストを貫通孔に充填するとともに、アンテナ導体の平面部位11h〜13hとなる導体ペースト層のパターン、および必要に応じてその他の所定の貫通導体となる導体ペースト層を印刷塗布する。次に、850〜1000℃で焼成を行ない、最後に各導体層の露出表面にNiメッキおよびAuメッキを施す。
この場合、例えば、スクリーン印刷に用いる印刷用の製版(版面)を、同じ印刷パターンとしておくことにより、平面透視したときに外形形状が互いに重なるような、つまり同様の外形形状を有する平面部位11h〜13hを、異なる誘電体層に形成することを容易に行なうことができる。
また、開口21〜23は、例えば、アンテナ導体の平面部位11h〜13hを導体ペーストの印刷により形成する場合、印刷用の製版に、開口21〜23に対応した非印刷部を設けておくことにより形成することができる。また、いったん四角形状等のパターンで導体パターンを印刷した後、その外縁部にレーザー加工や機械的な加工で研削を施して、所定パターンの開口21〜23を形成することもできる。
なお、本発明のループアンテナを、上記のように誘電体基板に形成する場合、互いに平行で、外形形状が互いに重なる複数の平面部位11h〜13hを備える構造を、誘電体層へのアンテナ導体11の形成および誘電体層の積層により、容易に実現することができる。また、生産性の点でも優れている。また、アンテナ導体11は、一定の剛性を備える誘電体層の表面や貫通孔内等に形成されるので、取り扱い時に加わる外力等による変形を効果的に防止することができるので、平面部位11h〜13hの間の平行度を長期にわたって確保することが容易である。そのため平面部位11h〜13hの平行度が損なわれることによるアンテナ特性の劣化防止に有効である。
次に、上記実施形態で説明した本発明のループアンテナについて、受信する電波の周波数が地上波デジタルテレビ放送の帯域、470〜770MHz付近である場合を例に挙げて、より具体的に説明する。
なお、広帯域のループアンテナとして機能し得るか否かはVSWR(反射特性)により検証することができる。
ここで、図6は、図5に示す従来の板状のループアンテナのVSWRの周波数特性を示すグラフ(線図)である。図6において、VSWRは約600MHzを中心に503MHzに亘って4以下を示しており、広帯域特性を有していることが分かる。
一方、図3は、図1に示す本発明のループアンテナのVSWRの周波数特性を示すグラフ(線図)である。図3において、VSWRは約700MHzを中心に520MHzに亘って4以下を示しており、図5に示す従来の板状のループアンテナと同程度の広帯域特性を有していることが分かる。なお、このときのアンテナ導体11の複数の平面部位は奇数の3層である。
図4は、本発明のループアンテナにおいて、アンテナ導体11の複数の平面部位が偶数の2層の場合(図示せず)のVSWRの周波数特性を示すグラフ(線図)である。図4において、VSWRは約600MHzを中心に396MHzに亘って4以下を示しており、地上波デジタルテレビの周波数帯域300MHzを十分にカバーできる程度に広帯域特性を有している。
なお、図6のグラフは、図5に示す従来の板状のループアンテナの寸法LX、LYを210mmとして得た。また、図3のグラフは、図1に示す本発明のループアンテナの寸法LX210mm、LY’を図5に示す従来の板状のループアンテナの寸法LYの約1/3にあたる63mm、Hを10mmとして得た。また、図4のグラフは、LXを210mm、LY’を図5に示す従来の板状のループアンテナの寸法LYの約1/2にあたる100mm、Hを図3のグラフを得た場合と同様に10mmとして得た。
以上のように、本発明のループアンテナは、折畳むことで小型化を実現しながらも、従来の板状のループアンテナと同程度の広帯域特性を得ることができることが分かった。
また、本発明のループアンテナは、アンテナ導体の複数の平面部位11h〜13hを奇数層有するようにすることで、小型、薄型を実現しつつ広帯域特性を維持できることが分かった。
なお、ループアンテナの平面面積の小型化の上では、平面部位(11h〜13hなど)の層数が多いほど、つまり図2に示すような平面状のアンテナ導体11の折畳み回数が多いほど、好ましい。ただし、ある程度折畳み回数が多くなると、それ以上回数を増やしても、平面面積の絶対値を小さくする効果は非常に小さくなるので、平面部位の数は、2〜5が望ましく、生産性や取り扱いやすさ、コスト等も考慮すれば、3がより一層望ましい。
以上のように、中央部に帯状の開口21〜23を有するとともに開口21〜23の長手方向(Y方向)の延長線上に給電回路31が形成されたアンテナ導体11を、開口21〜23の長手方向に直交する線61〜64に沿って折畳んでアンテナ導体の複数の平面部位11h〜13hが互いに平行になるようにするとともに、複数の平面部位11h〜13hを平面透視したときに各平面部位11h〜13hの外形形状が互いに重なるようにしたことから、基本構造となる図5に示す従来の板状のループアンテナの寸法を変えずに、そのまま折畳んだ構造となり、アンテナ導体11が従来の板状のループアンテナと同等の板状となるため、広帯域特性を維持しつつ、折畳んだ回数だけ小型化ができる。
また、複数の平面部位11h〜13hを奇数層有するようにすることで、アンテナ導体11の電流分布が強い部分同士11I,13Iが平面透視で上下に重ならないため、アンテナ導体の平面部位11h〜13hの間隔が狭い場合でも、電流分布の強い部分11I,13Iが近接しないため、電流分布の強い部分同士11I,13Iが干渉することによる特性の劣化が起こりにくく、薄型の広帯域なループアンテナを実現することができた。
このループアンテナが送信や受信用の装置として搭載されることにより、携帯電話や無線LAN、テレビ等の無線通信機器、その他の各種の通信機器が製作される。
この通信機器によれば、上記本発明のループアンテナが搭載されていることから、地上波デジタルテレビ放送等の広帯域無線通信にも対応可能な小型の携帯機器を提供することができる。
ループアンテナは、例えば、ループアンテナの給電回路31を電気的に接続させるための端子を設けた基板に実装された後、その基板が高周波回路、デジタル回路、表示パネル等のインターフェイスを構成する筐体内に収納されて搭載される。
なお、この場合、アンテナ導体の平面部位11h〜13hや開口21〜23は長方形状や楕円形状としてもよく、機器の筐体形状に合せた構造とすることができる。
例えば、このループアンテナを携帯型テレビ受像機に使う場合、アンテナ導体の平面部位11h〜13hがWメタライズ層で形成され、さらに高周波回路が実装された誘電体基板を、筐体の形状に合せたものとすることで、筐体の寸法を小型に保ちながら最大限に利用した通信機器を実現することができる。
なお、本発明は上記実施の形態の例に限定されず、本発明の要旨の範囲内であれば種々の変更を施すことができる。
たとえば、アンテナ導体の平面部位11h〜13hを曲面状としてもよい。そのような形状にすることで、本発明のループアンテナを搭載する通信機器の筐体が曲面を有するものであっても、効率的に筐体のスペースを利用でき、通信機器の小型化を実現することができる。
本発明のループアンテナの実施の形態の一例を示す透視斜視図である。 図1に示すループアンテナの基本構造を例示する平面図である。 本発明のループアンテナのVSWRを示す線図である。 本発明のループアンテナのVSWRを示す線図である。 従来の板状のループアンテナの平面図である。 従来の板状のループアンテナのVSWRを示す線図である。 従来のループアンテナの平面図である。 従来のループアンテナの電流分布を示す模式図である。 従来のループアンテナの平面図である。
符号の説明
11・・・アンテナ導体
11h〜13h・・・アンテナ導体の平面部位
11v,12v・・・接続導体
21〜23・・・開口
31・・・給電回路

Claims (3)

  1. 中央部に帯状の開口を有するとともに該開口の長手方向の延長線上に給電回路が形成されたアンテナ導体を、前記開口の長手方向に直交する線に沿って折畳んで前記アンテナ導体の複数の平面部位が互いに平行になるようにするとともに、該複数の平面部位を平面透視したときに各平面部位の外形形状が互いに重なるようにしたことを特徴とするループアンテナ。
  2. 前記アンテナ導体は、前記複数の平面部位を奇数層有することを特徴とする請求項1記載のループアンテナ。
  3. 請求項1または請求項2記載のループアンテナが搭載されて成ることを特徴とする通信機器。
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