JP2007172916A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の異なる方向から照射される光を有効に利用することができる光電変換素子を提供すること。
【解決手段】本発明に係る光電変換素子は、互いに異なる方向を向いて配され、電気化学的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面を有する対極と、前記対極の各極面と対向して設けられ、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有し、窓極として機能する作用極と、前記対極と前記作用極との間の少なくとも一部に設けられた電解質層とを備えてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換素子に係り、より詳細には、互いに異なる方向に配された複数の受光部を備えることによって、光の有効利用をもたらす光電変換素子に関する。
環境問題、資源問題などを背景に、クリーンエネルギーとしての太陽電池が注目を集めている。太陽電池としては単結晶、多結晶あるいはアモルファスのシリコンを用いたものがある。しかし、従来のシリコン系太陽電池は製造コストが高い、原料供給が不充分などの課題が残されており、大幅普及には至っていない。
また、Cu−In−Se系(CIS系とも呼ぶ)などの化合物系太陽電池が開発されており、極めて高い光電変換効率を示すなど優れた特徴を有しているが、コストや環境負荷などの問題があり、やはり大幅普及への障害となっている。
これらに対して、色素増感型太陽電池は、スイスのグレッツェルらのグループなどから提案されたもので、安価で高い光電変換効率を得られる光電変換素子として着目されている(非特許文献1を参照)。
図4は、従来の色素増感型太陽電池の一例を示す断面図である。
この色素増感型太陽電池100は、増感色素を担持させた多孔質半導体層103が一方の面に形成された第一基板101と、透明導電層104が形成された第二基板105と、これらの間に封入された例えばゲル状電解質からなる電解質層を主な構成要素としている。
第一基板101としては、光透過性の板材が用いられ、第一基板101の色素増感半導体層103と接する面には導電性を持たせるために透明導電層102が配置されており、第一基板101、透明導電層102および多孔質半導体層103により作用極108をなす。
第二基板105としては、電解質層106と接する側の面、すなわち透明導電層104の上にはさらに電気化学的活性を確保するために例えば炭素や白金などからなる導電層(不図示)が設けられ、第二基板105、透明導電層104および導電層(不図示)により対極109を構成している。
多孔質半導体層103と透明導電層104の上に設けた導電層(不図示)とを対向させて、第一基板101と第二基板105が所定の間隔をなすように配置し、両基板間の周辺部に熱可塑性樹脂からなる封止剤107を設ける。
そして、この封止剤107を介して2つの基板101、105を貼り合わせてセルを積み上げ、電解液の注入口110を介して、両極108、109間にI/I などの酸化・還元極を含む有機電解液を充填し、電荷移送用の電解質層106を形成したものが挙げられる。
しかしながら、上記のような構造では。素子の開口部(受光部)が一方向のみを向いているため、裏側等から入射する光は実質的に利用することが不可能である。家屋の屋上など一方向からのみ光が当たる利用法では差し支えないが、例えば、看板や室内のパーティションなど両面を利用でき得る場合には入射光の有効活用において不利となる。
複数の素子を組み合わせて利用することも可能であるが、素子同士の結線が複雑になったり重量や体積が嵩んだりといった不都合が生じる。また、従来より用いられているような、ガラス基板上に白金対極層を形成する構造をベースに、両面に白金対極層を形成した上で、両面に作用極を組み合わせることもできるが、その場合にも、例えば、スパッタ法により両面に白金層を形成するための工程が増えるなど不都合が生じる。
O’ Regan B, Gratzel M. A low cost, high-efficiency solar cell based on dye-sensitized colloidal TiO2 films, Nature 1991;353:737-739
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、複数の異なる方向から照射される光を有効に利用することができる光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の光電変換素子は、互いに異なる方向を向いて配され、電気化学的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面を有する対極と、前記対極の各極面と対向して設けられ、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有し、窓極として機能する作用極と、前記対極と前記作用極との間の少なくとも一部に設けられた電解質層とを備えてなることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の光電変換素子は、請求項1において、前記対極には、各極面を電気化学的に連結するための連通孔が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の光電変換素子は、請求項1または2において、前記対極は、カーボンを主成分とする材料から構成されることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の光電変換素子は、請求項1または2において、前記対極は、導電性を有する基材と、該基材上に設けられた導電性高分子層または白金層とから構成されることを特徴とする。
本発明の光電変換素子では、互いに異なる方向を向いて配された複数の受光部を有しているため、複数の異なる方向から光が照射される環境において、その光を有効に利用することができる。
以下、本発明に係る光電変換素子の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る光電変換素子の一実施形態を示す概略断面図である。
この光電変換素子20は、互いに異なる方向を向いて配され、電気化学的に連結された2面以上の極面を有する対極16と、前記対極16の各極面とそれぞれ対向して設けられた作用極14と、これらの間に封入された電解質からなる電解質層15と、から概略構成されている。
なお、図1に示す例では、対極が互いに両面をなす2つの極面16a,16bを有する場合を示しているが、本発明はこの例に限定されるものではない。
例えば、対極は、3面、4面またはそれ以上の極面を有していてもよい。この場合、対極および素子の断面形状を三角形(図2(a)参照)、四角形、五角形、六角形(図2(b)参照)またはそれ以上の多角形形状とすることができる。また、極面は平面に限定されず、曲面で構成されていてもよい。この場合、例えば、対極の断面形状を円形状(図2(c)参照)等とすることができる。また、曲面は凸曲面(図3(a)参照)や凹曲面(図3(b)参照)であってもよい。凹曲面とすることで、集光効果を付与することができ、素子に照射される光をより有効に利用することができる。さらに平面と曲面とを組み合わせた形状(図3(c)参照)であってもよい。
本発明は複数の方向からの入射光を有効に利用するための素子構造に関する。すなわち、素子の二面以上に作用極を有し、かつ、すべての作用極が電気化学的に分離されず、電解質層を介してつながった構造を有する。
具体的には、図1に示すように、対極16の両面に、それぞれ作用極14を配した構造を挙げることができる。このとき、対極16は2つの極面16a,16bを貫通するように設けた連通孔19を、その全域にわたって複数個有することにより、その内部まで電解質を充填することが可能となり、ひいては両面の作用極14を電気化学的に連結することができる。これにより、一対の対極16を両面の作用極14にて共有することができるので、シンプルかつスリムな素子構造を有し、さらに複数の方向に受光部を有する単一の素子として構築することが可能となる。
このように、本発明の光電変換素子20は、互いに異なる方向を向いて配された複数の受光部を有しているため、異なる方向から光が照射される環境において、その光を有効に利用することができる。その結果、光電変換素子20は、大きな出力を有するものとなる。
図1において、符号10は透明導電性基板、11は透明基材、12は透明導電膜、13は多孔質酸化物半導体層、14は作用極、15は電解質層、16は対極、17は封止部材、18は積層体、20は色素増感型の光電変換素子をそれぞれ示している。
光電変換素子20において、対極16を電解質層15を介して作用極14で挟んでなる積層体18が、その外周部が封止部材17によって接着、一体化されて光電変換素子として機能する。
対極16は、カーボンを主成分とする材料から構成される。ここで主成分とは、単なる基材となっている部分を除いての最多構成要素のことである。対極を、カーボンを主成分とする材料から構成することにより、電解質との電荷の授受が速やかに進行する。具体的には、例えば、グラファイト化(結晶化)カーボンあるいは非晶質カーボンからなる多孔質の板材、シート材などを対極として使用することができる。
また、電解質に対して電気化学的に不活性な材質のメッシュ、不織布、孔開け板などを基材とし、結晶質・非晶質カーボンの粒子やカーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノホーン、フラーレン類を、塗布、プレスなどの手法により前記基材の両面に固定したもの、スパッタリング、蒸着といった真空法にて前記基材の両面に膜形成したもの、めっきなどにより前記基材の両面に析出させたものなども対極16として使用することができる。
また、カーボンを主成分とすれば、基材または電極組成物中には、バインダ材などのその他の成分を含んでも構わない。
また、対極16としてカーボンを使用する場合には、加熱、焼成処理等により不要吸着物を除去して用いたほうが、ヨウ素レドックス対の電極反応が円滑に進むようになるので好ましい。
加えて、上記のカーボン材、あるいは、導電性を有し、かつ、電解質に対して電気化学的に不活性な材質からなる基材上に、導電性高分子の誘導体膜や白金層を形成したものも、対極16として用いることができる。このような対極では電解質との電荷の授受が速やかに進行する。特に、カーボンメッシュ、カーボンシートを基材とし、該基材上に導電性高分子であるPEDOT[poly(ethylenedioxy)thiophene:「ポリエチレンジオキシチオフェン」]誘導体膜を形成したものは、対極16として好適である。
また、対極16には、連通孔19が設けられている。この連通孔により、両面の極面が電気化学的に連結され、単一のセルとして機能する。
連通孔19の大きさとしては、特に限定されるものではないが、表面積(実効面積)が大きくなるように設定することが好ましい。ただし、連通孔19が大きすぎると、対極としての実効面積が減少してセル特性低下につながり、一方、連通孔19が小さすぎると電解質の充填が不十分となり、やはりセル特性低下につながる可能性がある。したがって、連通孔19の大きさとしては、100nm以上、1mm以下とすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
作用極14は、透明導電性基板10と、該透明導電性基板10をなす透明導電膜12の一方の面に形成され、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層13とから構成されている。
この透明導電性基板10は、透明基材11と、透明基材11の一方の面11aに形成された透明導電膜12から概略構成されている。
透明基材11としては、光透過性の素材からなる基板が用いられ、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなど、通常、光電変換素子の透明基材として用いられるものであればいかなるものでも用いることができる。透明基材11は、これらの中から電解液への耐性などを考慮して適宜選択される。また、透明基材11としては、用途上、できる限り光透過性に優れる基板が好ましく、透過率が85%以上の基板がより好ましい。
透明導電膜12は、透明基材11に導電性を付与するために、その一方の面11aに形成された薄膜である。本発明では、透明導電性基板の透明性を著しく損なわない構造とするために、透明導電膜12は、導電性金属酸化物からなる薄膜であることが好ましい。
透明導電膜12を形成する導電性金属酸化物としては、例えば、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)などが用いられ、中でも、ITO、FTOが好ましい。また、透明導電膜12は、ITO又はFTOのみからなる単層の膜、または、ITOからなる膜にFTOからなる膜を重ねて設けた積層膜であることが好ましい。
透明導電膜12を、ITOのみからなる単層の膜、または、ITOからなる膜にFTOからなる膜が積層されてなる積層膜とすることにより、可視域における光の吸収量が少なく、導電率が高い透明導電性基板を構成することができる。
多孔質酸化物半導体層13は、透明導電膜12の上に設けられており、その表面には増感色素が担持されている。多孔質酸化物半導体層13を形成する半導体としては特に限定されず、通常、光電変換素子用の多孔質酸化物半導体を形成するのに用いられるものであれば、いかなるものでも用いることができる。このような半導体としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などを用いることができる。
多孔質酸化物半導体層13を形成する方法としては、例えば、市販の酸化物半導体微粒子を所望の分散媒に分散させた分散液、あるいは、ゾル−ゲル法により調製できるコロイド溶液を、必要に応じて所望の添加剤を添加した後、スクリーンプリント法、インクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スプレー塗布法など公知の塗布方法を用いて形成する手法が挙げられる。
増感色素としては、ピピリジン構造、ターピリジン構造などを配位子に含むルテニウム錯体、ポリフィリン、フタロシアニンなどの含金属錯体、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素などを適用することができ、これらの中から、用途、使用半導体に適した挙動を示すものを特に限定なく選ぶことができる。
電解質層15は、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させてなるものか、または、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させた後に、この電解液を適当なゲル化剤を用いてゲル化(擬固体化)して、多孔質酸化物半導体層13と一体に形成されてなるもの、あるいは、イオン性液体をベースとしたもの、さらには、酸化物半導体粒子および導電性粒子を含むゲル状の電解質などが用いられる。
上記電解液としては、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリ−ブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒やイオン性液体に溶解されてなるものが用いられる。
この電解液をゲル化する際に用いられるゲル化剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などが挙げられる。
上記イオン性液体としては、特に限定されるものではないが、室温で液体であり、例えば、四級化された窒素原子を有する化合物をカチオンとした常温溶融塩が挙げられる。
常温溶融塩のカチオンとしては、四級化イミダゾリウム誘導体、四級化ピリジニウム誘導体、四級化アンモニウム誘導体などが挙げられる。
常温溶融塩のアニオンとしては、BF 、PF 、F(HF) 、ビストリフルオロメチルスルホニルイミド[N(CFSO ]、ヨウ化物イオンなどが挙げられる。
イオン性液体の具体例としては、四級化イミダゾリウム系カチオンとヨウ化物イオンまたはビストリフルオロメチルスルホニルイミドイオンなどからなる塩類を挙げることができる。
上記酸化物半導体粒子としては、物質の種類や粒子サイズなどが特に限定されないが、イオン性液体を主体とする電解液との混和製に優れ、この電解液をゲル化させるようなものが用いられる。また、酸化物半導体粒子は、電解質の半導電性を低下させることがなく、電解質に含まれる他の共存成分に対する化学的安定性に優れることが必要である。特に、電解質がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合であっても、酸化物半導体粒子は、酸化反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような酸化物半導体粒子としては、TiO、SnO、WO、ZnO、Nb、In、ZrO、Ta、La、SrTiO、Y、Ho、Bi、CeO、Alからなる群から選択される1種または2種以上の混合物が好ましく、その平均粒径は2nm〜1000nm程度が好ましい。
上記導電性微粒子としては、導電体や半導体など、導電性を有する粒子が用いられる。また、導電性粒子の種類や粒子サイズなどは特に限定されないが、イオン性液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化するようなものが用いられる。さらに、電解質に含まれる他の共存成分に対する化学的安定性に優れることが必要である。特に、電解質がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合でも、酸化反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような導電性微粒子としては、カーボンを主体とする物質からなるものが挙げられ、具体例としては、カーボンナノチューブ、カーボンファイバ、カーボンブラックなどの粒子を例示できる。これらの物質の製造方法はいずれも公知であり、また、市販品を用いることもできる。
封止部材17としては、作用極14をなす透明導電性基板10に対する接着性に優れるものであれば特に限定されないが、例えば、分子鎖中にカルボン酸基を有する熱可塑性樹脂からなる接着剤などが望ましく、具体的には、ハイミラン(三井デュポンリケミカル社製)、バイネル(デュポン社製)などが挙げられる。
この光電変換素子20は、互いに異なる方向を向いて配された複数の受光部を有しているため、複数の異なる方向から光が照射される環境において、その光を有効に利用することができる。その結果、この光電変換素子20は、大きな出力を有するものとなる。
以上、本発明の光電変換素子について説明してきたが、本発明は上記の例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更が可能である。
以下のようにして、色素増感型の光電変換素子を作製した。
(実施例1)
対極としては、1mm厚のグラファイト板を用いた。
2cm×2.5cmサイズのFTO/ITO複層膜付きガラス基板上に、酸化チタンナノ粒子含有スラリーを塗布、乾燥し、450℃で1時間焼成した。これを色素液中に1晩浸漬して色素担持し、作用極とした。作用極基板の端部には、予め電解液注液孔を配した。色素には、ルテニウムビピリジン錯体(N3色素)を用いた。
電解液には、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム ヨウ化物(HMIm−I)中に所定量のヨウ化リチウム、ヨウ素、4−t−ブチルピリジンを溶解させたものを用いた。
なお、対極中に電解液を十分に浸透させるため、予め、同組成の電解液中に1晩以上浸漬しておいた。
対極を挟んだ形で、所定厚さのポリプロピレンスペーサと熱可塑性樹脂シートを用いて2枚の作用極を貼り合わせ、予め設けた注液孔より電解液を充填し、孔を塞いだ。このとき、電流取り出し端子を確保するため、2枚の作用極は互いに数mmずらした形で貼り合わせた。
また、対極からの電流取り出し端子を確保するために、作用極の短辺方向から対極の一部をはみ出させた形で封止した。対極はみ出し部からの液漏れを防止するため、封止部周辺を更にUV硬化性のアクリルベース樹脂層を形成した。
以上のようにして、両面に受光部を有する光電変換素子の試験セルを作製した。
(実施例2)
対極として、1mm厚のガラス状カーボン多孔質板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面に受光部を有する光電変換素子を作製した。
(実施例3)
対極として、200μm厚の多孔質カーボンペーパーを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面に受光部を有する光電変換素子を作製した。
(実施例4)
基材として200μm厚の多孔質カーボンペーパーを用い、該基材をPEDOT/PSS(ポリスチレンスルホン酸)分散液に浸漬し、引き上げ後、85℃にて乾燥した。この作業を繰り返すことにより、基材の両面に導電性高分子層を形成したものを対極として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面に受光部を有する光電変換素子を作製した。
(実施例5)
基材としてニッケルメッシュを用い、該基材をPEDOT/PSS分散液に浸漬し、引き上げ後、85℃にて乾燥した。この作業を繰り返すことにより、基材の両面に導電性高分子層を形成したものを対極として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、両面に受光部を有する光電変換素子を作製した。
(比較例)
対極として、ガラス基板上にFTO(フッ素ドープ酸化スズ)を成膜し、さらにその上に白金をスパッタリング法により成膜したものを用いた。図2に示した、片面のみに受光部を有する従来の構造を有する光電変換素子を作製した。
以上のようにして得られた各実施例および比較例の光電変換素子について、評価試験を行った。評価試験は、キセノンランプを用いて100mW/cmの光を素子両面より照射することにより行い、各素子の出力電流を測定した。
その結果を以下に示す。
Figure 2007172916
表1から明らかなように、両面に受光部を有する実施例の光電変換素子では、片面のみに受光部を有する比較例の約2倍の電流が得られ、両面より入射する光を簡便な構造にて有効に活用できることがわかった。
本発明は、太陽電池などの光電変換素子に適用可能である。
本発明に係る光電変換素子の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る光電変換素子の他の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明に係る光電変換素子の他の一例を模式的に示す概略断面図である。 従来の光電変換素子の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
10 透明導電性基板、11 透明基材、12 透明導電膜、13 多孔質酸化物半導体層、14 作用極(窓極)、15 電解質層、16 対極、17 封止部材、80 積層体、19 連通孔、20 光電変換素子。

Claims (4)

  1. 互いに異なる方向を向いて配され、電気化学的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面を有する対極と、
    前記対極の各極面と対向して設けられ、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有し、窓極として機能する作用極と、
    前記対極と前記作用極との間の少なくとも一部に設けられた電解質層とを備えてなることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記対極には、各極面を電気化学的に連結するための連通孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 前記対極は、カーボンを主成分とする材料から構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記対極は、導電性を有する基材と、該基材上に設けられた導電性高分子層または白金層とから構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
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