JP2007171298A - 撮像装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】TTL位相差方式とコントラスト方式の二方式のAFが実行可能である一眼レフタイプのデジタルカメラにおいて、コントラスト方式における誤測距の可能性を減少させる。
【解決手段】位相差方式とコントラスト方式の二方式のオートフォーカスが実行可能である一眼レフタイプのデジタルカメラにおいて、TTL位相差方式オートフォーカスの実行後に、コントラスト方式オートフォーカス用に白飛びしない露出決定を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、デジタルカメラ等の撮像装置におけるオートフォーカス技術に関するものである。
従来の銀塩フィルムを使用する一眼レフカメラや昨今のデジタル方式の一眼レフカメラにおいては、オートフォーカス(以下、単にAFとも呼ぶ)を行うためにTTL(Through The Lens)位相差方式と呼ばれる技術が適用されている。TTL位相差方式のオートフォーカス機構においては、撮影レンズの異なった部分を通過した光束による複数の被写体像を、ラインセンサを備えた位相差検出センサ上に結像させる。そして、そのときの像間距離(位相差)に基づいて撮像面と合焦位置とのずれ量を算出することができる。ラインセンサは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor)あるいはそれに類する光電変換素子を直線状に配置して構成される。そのため、レンズを求められたずれ量に応じて一度駆動するだけで、撮像面を合焦位置に一致させることができる。TTL位相差方式のAFについては、たとえば特許文献1に詳細に述べられている。
しかしながら、位相差検出センサは撮像面と光学上等価な位置に配置されるが、位相差検出センサの位置精度は、センサの取り付け誤差やボディーやレンズの製造誤差等、様々な要因の影響を受ける。そのため、TTL位相差方式で検出される合焦位置をフィルムや撮像素子などの実際の撮像面と完全に一致させることは困難である。
他方、ビデオカメラやデジタルコンパクトカメラでは、いわゆるコントラスト方式と呼ばれる技術(または山登り方式、TV−AF方式とも呼ばれる)がオートフォーカスを行うために適用されている。このコントラスト方式は、撮像レンズに含まれるフォーカシングレンズ、または撮像素子を光軸方向に駆動させつつ各駆動段階で得られる撮像画像のコントラストを評価値として取得し、最も評価値の高いレンズ位置をもって合焦位置とする方式である。コントラスト方式のAFについては、たとえば特許文献2に詳細に述べられている。
コントラスト方式は、実際の撮像面でAFを行うため、AFによる合焦位置と撮像面位置を一致させることが出来る。しかし、評価値の取得のために、フォーカシングレンズや撮像素子を微少量ずつ何度も駆動する必要があり、TTL位相差方式に比べて合焦までの時間が掛かるという問題がある。また、レンズや撮像素子を駆動しないと合焦方向が判別できない、合焦位置が撮像面と大きく外れた状態(いわゆる大ボケ状態)ではレンズや撮像素子を微少量駆動させてもコントラストの変化が生じにくいために大ボケ状態に弱い、などの問題も有る。また、デジタル方式の一眼レフカメラでは、通常、ミラーやシャッタにより露光時以外は撮像素子は遮光されており、構造上コントラスト方式AFの採用が困難である。
特公平07−074855号公報 特許第02821214号公報 特開平5−64056号公報 特開2001−281530号公報
TTL位相差方式とコントラスト方式のお互いの弱点を補完するために、双方のAF方式を組み合わせ、まずTTL位相差方式で概略の合焦位置に合わせた後に、コントラスト方式で精度良く合焦位置を撮像面と一致させるという技術が提案されている。また、コントラスト方式での合焦結果をTTL位相差方式にフィードバックしてTTL位相差方式の精度を向上させる技術も提案されている。特許文献3および4はそのような公知例である。
まず、TTL位相差方式で合焦させた後にコントラスト方式AFを行うことにより、コントラスト方式の、合焦までに時間が掛かる、大ボケ状態で合焦方向の判別が困難、などの弱点などが解消される。また、TTL位相差方式の後にコントラスト方式AFを行うことで合焦面と撮像面を完全に一致させることができる。
しかしながら、デジタルカメラにおいては、輝度を示す信号値の範囲に制限が有るため、露出条件によっては、明部分の信号値がその最大値に張り付く、いわゆる白飛びという現象が発生する。白飛びが発生した部分については実際の輝度状態が反映できなくなるため、正しいコントラストが求まらず、そのため、白飛びが発生している領域でコントラスト方式AFを行うとその測距結果に狂いが生じることがある。
図9は白飛びを起こすような露出不適正状態でのコントラスト方式AFの動作を説明するための図である。
たとえば、図9(a)に示すような黒地に白の二本の線が書かれているようなハイコントラストのテスト用チャートを用いてコントラストAFを行う場合を考える。
このチャートに対して明部が白飛びしないように露出を決めた場合の横方向の輝度値変化を表したものが図9(b)である。図9(b)のように白飛びを起こさない場合はコントラストAFで正しいAFが行える。
しかし、一般的に撮影時の露出決定は、画面全体の平均値がある所定の値になるよう決定される。図9(a)のように黒い部分が多い被写体の場合にこの方法で露出条件を決定すると、黒部分が多いために露光量を多くするように制御される。そうすると、白部分が白飛びを起こすことになる。このように露出制御された場合の横方向の輝度変化を図9(c)に示す。白飛びのために、明部分が輝度値の最大値側に張り付いてしまい、正しいコントラスト値が得られなくなる。そのため、評価値のピーク位置にレンズを制御しても、本当の合焦位置と合わないという現象が発生することがある。
撮影時の露出決定には、上記の平均測光以外に、画面の一部を基準にする部分測光、画面内の位置に応じて重み付けを行う評価測光などの方式があるが、ハイコントラストで黒い部分が多い被写体に対しては、いずれも明部分が白飛びをしやすい傾向を示す。
従来技術に関しては、特許文献3では、どのような露出制御が行われるかについての記載が無く、上記の課題を回避できない。
特許文献4では、一眼レフ方式のデジタルカメラであって、位相差方式のAF動作後に露出決定を行うことが開示されている。ただし、撮影時と同露光条件でコントラスト方式AFできる点がメリットという旨の記載が有り、コントラストAF用に撮影時と別の露出決定を行うような記載は無い。上記のように撮影時と同露光条件でコントラストAFを行うのでは、シーンによっては、白飛びが発生し、正しい合焦位置が求まらないという問題を解決できない。
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、TTL位相差方式とコントラスト方式の二方式のAFが実行可能である一眼レフタイプのデジタルカメラにおいて、コントラスト方式における誤測距の可能性を減少させることである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる撮像装置は、撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、前記被写体像を2つの像に分割するための光学系により分割された前記2つの像の位相差に基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第1のオートフォーカス手段と、前記撮像素子から出力される画像信号のコントラストに基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第2のオートフォーカス手段と、前記撮像素子により撮影を行なうための前記撮像素子の露光条件である第1の露光条件を設定する第1の露光条件設定手段と、前記第2のオートフォーカス手段によりオートフォーカスを行なうための前記撮像素子の露光条件である第2の露光条件を設定する第2の露光条件設定手段と、前記第1のオートフォーカス手段により前記撮影レンズを合焦位置に調節した後に、前記第2の露光条件設定手段により設定された第2の露光条件により前記撮像素子を露光して前記第2のオートフォーカス手段によるオートフォーカス動作を行なうように、前記第1のオートフォーカス手段と前記第2のオートフォーカス手段を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明に係わる撮像装置の制御方法は、撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、前記被写体像を2つの像に分割するための光学系により分割された前記2つの像の位相差に基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第1のオートフォーカス手段と、前記撮像素子から出力される画像信号のコントラストに基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第2のオートフォーカス手段と、前記撮像素子により撮影を行なうための前記撮像素子の露光条件である第1の露光条件を設定する第1の露光条件設定手段と、前記第2のオートフォーカス手段によりオートフォーカスを行なうための前記撮像素子の露光条件である第2の露光条件を設定する第2の露光条件設定手段とを備える撮像装置を制御する方法であって、前記第1のオートフォーカス手段により前記撮影レンズを合焦位置に調節した後に、前記第2の露光条件設定手段により設定された第2の露光条件により前記撮像素子を露光して前記第2のオートフォーカス手段によるオートフォーカス動作を行なうように、前記第1のオートフォーカス手段と前記第2のオートフォーカス手段を制御する制御工程を具備することを特徴とする。
また、本発明に係わるプログラムは、上記の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係わる記憶媒体は、上記のプログラムを記憶したことを特徴とする。
本発明によれば、TTL位相差方式とコントラスト方式の二方式のAFが実行可能である一眼レフタイプのデジタルカメラにおいて、コントラスト方式における誤測距の可能性を減少させることが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態のデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、デジタルカメラ200には、撮影レンズ100が不図示のマウント部のレンズ装着機構を介して着脱可能に取り付けられる。マウント部には、電気接点ユニット107が設けられている。デジタルカメラ200は、撮影レンズ100とこの電気接点ユニット107を介して通信を行い、撮影レンズ100内のフォーカスレンズ101および光量を調節する絞り102の駆動を制御する。なお、図1には、撮影レンズ100内のレンズとしてフォーカスレンズ101のみを示しているが、このほかに変倍レンズや固定レンズが設けられ、これらを含めてレンズユニットが構成されている。
不図示の被写体からの光束は、撮影レンズ100内のフォーカスレンズ101を含むレンズユニットおよび絞り102を介して、デジタルカメラ200内のクイックリターンミラー203に導かれる。クイックリターンミラー203は、撮影光路内に光軸に対して斜めに配置されて、被写体からの光束を上方のファインダー光学系に導く第1の位置(図示した位置)と、撮影光路外に退避する第2の位置とに移動が可能である。
クイックリターンミラー203の中央部はハーフミラーになっており、クイックリターンミラー203が第1の位置にダウンしているときには、被写体からの光束の一部がこのハーフミラー部を透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー203の背面側に設けられたサブミラー204で反射され、焦点検出回路206とともに自動焦点調整ユニットを構成する位相差AFセンサ205に導かれる。焦点検出回路206は、位相差AFセンサ205を用いて、後述する図4に示すように焦点状態の検出を行なう。具体的には、撮影画面内の複数の領域(焦点検出エリア:焦点検出領域)のうち、使用者又は後述するシステムコントローラ230により選択された焦点検出エリアで撮影レンズ100の焦点状態の検出(焦点検出)を行う。
一方、クイックリターンミラー203で反射された光束は、ピント面に存在するファインダースクリーン202、ペンタプリズム201、及び接眼レンズ207により構成されるファインダー光学系を介して撮影者の目に至る。
また、クイックリターンミラー203が第2の位置にアップした際には、撮影レンズ100からの光束は、機械シャッタであるフォーカルプレーンシャッタ210および光学フィルタ211を介して撮像素子212に至る。この撮像素子212は、CCDやCMOSセンサ等により代表されるイメージセンサである。光学フィルタ211は、赤外線をカットして可視光線のみを撮像素子212へ導く機能と、光学ローパスフィルタとしての機能とを有する。
また、フォーカルプレーンシャッタ210は、先幕および後幕を有して構成されており、撮影レンズ100からの光束の透過および遮断を制御する。
なお、クイックリターンミラー203が第2の位置にアップしたときには、サブミラー204もクイックリターンミラー203に対して折り畳まれて撮影光路外に退避する。
また、本実施形態のデジタルカメラ200は、当該デジタルカメラ全体の制御を司るシステムコントローラ230を有する。システムコントローラ230は、CPUやMPU等により構成され、後述する各回路等の動作を制御する。
システムコントローラ230は、電気接点ユニット107を介して、撮影レンズ100内のレンズ制御回路104および絞り制御回路106に対して通信を行う。レンズ制御回路104は、システムコントローラ230からの信号に応じて、フォーカスレンズ101を光軸方向に駆動してピント合わせを行うレンズ駆動機構103を制御する。レンズ駆動機構103は、ステッピングモータやDCモータを駆動源として有する。
また、絞り制御回路106は、システムコントローラ230からの信号に応じて、絞り102を駆動する絞り駆動機構105を制御する。
また、システムコントローラ230は、シャッタ制御回路215と測光回路209とにも接続されている。シャッタ制御回路215は、システムコントローラ230からの信号に応じて、フォーカルプレーンシャッタ210の先幕および後幕の走行駆動を制御する。
また、システムコントローラ230には、デジタルカメラ200を制御する上で調整が必要なパラメータや、デジタルカメラ個体の識別を行うための固有の情報であるカメラID(識別)情報が記憶されたEEPROM(記憶手段)223も接続されている。EEPROM223には、基準レンズ(本デジタルカメラの工場での調整時に用いられる撮影レンズ)を用いて調整された、撮影に関するパラメータの調整値等も記憶されている。
測光回路209は、接眼レンズ207の近傍に配設された測光センサ208に接続されており、測光センサ208を通じて被写体の輝度を測定する。測光回路209の測定結果は、システムコントローラ230へ送られる。
ここで、測光センサ208は、後述する図4に示すように、撮影画面内の複数の測光エリアで測光ができるように分割されている。
また、システムコントローラ230は、レンズ駆動機構103を制御することにより、被写体像をイメージセンサ212上に結像させる。また、システムコントローラ230は、設定されたAv値に基いて、絞り駆動機構105を制御し、さらに、設定されたTv値に基いてシャッタ制御回路215に制御信号を出力する。
フォーカルプレーンシャッタ210の先幕、後幕は、駆動源がバネにより構成されており、シャッタ走行後、次の動作のためにバネチャージを要する。シャッタチャージ機構214は、このバネチャージを制御する。また、ミラー駆動機構213によりクリックリターンミラー203のアップダウン駆動が行われる。
また、システムコントローラ230には、カメラDSP227が接続されている。このカメラDSP227は、DSP(デジタル信号プロセッサ)により構成される補正データサンプル回路及び補正回路である。そして、撮像素子212の制御、および撮像素子212から入力された画像データの補正や加工などをシステムコントローラ230の指令に基いて実行する。画像データの補正・加工の項目の中には、オートホワイトバランスも含まれている。
オートホワイトバランスとは、撮影画像中の最大輝度部分を所定の色(白色)に補正する機能である。オートホワイトバランスについては、システムコントローラ230からの命令により補正量を変更することが可能である。
カメラDSP227には、タイミングジェネレータ219、セレクタ222を介してA/Dコンバータ217、ビデオメモリ221、ワークメモリ226が接続されている。
撮像素子212からの電気信号は、CDS/AGC回路216により、既知の相関二重サンプリング等の方法によりリセットノイズ等が除去されるとともに、所定の信号レベルまで増幅される。CDS/AGC回路216の出力信号は、各画素毎に順にA/Dコンバータ217で所定のデジタル信号に変換される。
ここで、撮像素子212は、全体の駆動タイミングを決定しているタイミングジェネレータ219からの信号に基づき、各画素毎の水平駆動並びに垂直駆動のためのドライバ回路218からの出力で駆動されることにより、画像信号を出力する。同様に、撮像素子212から出力される画像信号をアナログ的に処理して所定の信号レベルに変換するCDS/AGC回路216、およびA/Dコンバータ217も、タイミングジェネレータ218からのタイミング信号に基づいて動作する。
A/Dコンバータ217からの出力は、システムコントローラ230からの信号に基づいて信号を選択するセレクタ222を介してメモリコントローラ228に入力され、フレームメモリであるDRAM229に全て転送される。
撮影動作終了後、メモリコントローラ228の制御により、撮影データを記憶しているDRAM229の内容を、セレクタ222を介してカメラDSP227に転送する。このカメラDSP227は、DRAM229に記憶されている各撮影データの各画素データを基に、RGBの各色信号を生成する。
ビデオカメラやコンパクトデジタルカメラでは、撮影前状態時に、この結果をビデオメモリ221に定期的(各フレーム毎)に転送することで、モニタ表示部220によりファインダー表示(ライブビュー)等を行っている。一眼レフ方式のデジタルカメラでは、通常、撮影前時点ではクイックリターンミラー203やフォーカルプレーンシャッタ210により撮像素子212は遮光されているため、ライブビューは行えない。しかし、クイックリターンミラー203をアップして撮影光路より退避させてからフォーカルプレーンシャッタ210を開いた状態にすることで、ライブビュー動作が可能となる。また、ライブビュー表示時に撮像素子からの画像信号をカメラDSP227もしくはシステムコントローラ230が処理することでコントラスト評価値を得ることができ、この評価値を用いてコントラスト方式のAFを行うことが可能である。
撮影時には、システムコントローラ230からの制御信号によって、1フレーム分の各画素データをDRAM229から読み出し、カメラDSP227で画像処理を行ってから、一旦、ワークメモリ226に記憶する。そして、ワークメモリ226のデータを圧縮・伸張回路225で所定の圧縮フォーマットに基づいて圧縮し、その結果を外部不揮発性メモリ(外部メモリ)224に記憶する。外部不揮発性メモリ224として、通常、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを使用する。また、ハードディスク、磁気ディスクなどであってもよい。
また、撮影済みの画像データを観察する場合、外部不揮発性メモリ224に圧縮・記憶されたデータを、圧縮・伸張回路225を通じて通常の撮影画素毎のデータに伸張し、その結果をカメラDSP227に接続されているビデオメモリ221に転送する。これにより、モニタ表示回路220を通じて表示を行うことができる。
さらに、システムコントローラ230には、動作表示回路231と、レリーズスイッチSW1(233)と、レリーズスイッチSW2(234)が接続されている。また、位相差AFのみを行う通常撮影モードと、位相差AFおよびコントラスト方式AFを併用する高精度AFモードを切り替えるAFモードSW(235)、その他の撮影モードなどの設定や各種の選択を行うための操作スイッチ類232も接続されている。
動作表示回路231は、上記各スイッチ類により設定又は選択されたカメラの動作状態を、液晶素子やLED(発光ダイオード)、有機EL等の表示素子により表示する。
レリーズスイッチSW1(233)は、測光・焦点検出などの撮影準備動作を開始させるためのスイッチである。レリーズスイッチSW2(234)は、撮影動作(静止画像を取得するための電荷蓄積および電荷読み出し動作)を開始させるためのスイッチである。
一方、撮影レンズ100において、レンズ制御回路104には、撮影レンズ100の焦点距離や開放絞り値等の性能情報、撮影レンズ100を識別するための固有の情報であるレンズID(識別)情報を記憶するメモリ(図示せず)が設けられている。このメモリには、システムコントローラ230から通信により受け取った情報も記憶される。なお、性能情報およびレンズID情報は、デジタルカメラ200への装着時における初期通信により、システムコントローラ230に送信され、システムコントローラ230はこれらをEEPROM223に記憶させる。
次に、本実施形態における位相差AFセンサの測距点と測光センサと測光範囲の対応について述べる。
図4は、本実施形態における自動焦点検出及び調節に用いられる位相差AFセンサ205の測距点配置、および測光センサ208の測光エリアの対応を示すための図である。
図4(a)は焦点検出用の各ラインセンサの配置を示した図であり、図4(b)は焦点検出領域の被写界(ファインダー)内での配置を示したものである。後述するが位相差AF方式では一対の受光素子を用いる。よって、図4(a)、図4(b)に示したように2本のラインセンサ1組でひとつの領域の焦点検出を行っている。センサの中央領域は4本2組のラインセンサが設けられており、ファインダー中央部では縦、横両方向に対応した焦点検出が可能である。
図4(c)、(d)は自動露出調節用の測光センサ208の測光エリアを示す概略図であり、図4(c)は分割測光を実現する分割したセンサ領域を示し、図4(d)はファインダー内での各分割測光領域を示している。この例では、図4(c)、(d)のようにファインダー内を縦方向に7分割、横方向に5分割した計35分割に等分割した分割測光方式を採用している。
図4(e)は、上記の測距及び測光センサの検出領域がファインダー内でどのように相対的な位置関係になるかを示した図である。図4(e)のように、多点焦点検出領域及び分割測光領域の各中央領域を中心に、分割測光領域で表すと中央領域の上下に1つずつ、中央領域の左右にそれぞれ2つずつ、の計7領域が焦点検出、測光の両方が行われる領域である。
図4(f)は上記7つの分割測光領域を示している。これらは連続した領域で構成されており、測距結果に従って7つの分割測光領域から、主被写体が存在していると思われる1つの焦点検出領域(以下、主被写体焦点検出領域と言う)を選択して自動露出制御を行うこととなる。複数の焦点検出領域から主被写体焦点検出領域を選択し、この主被写体焦点検出領域に対応する測光領域において検出された測光値に最も大きな第1の重み付けを行なう。また、この第1の重み付けが行われる測光領域に隣接する周辺の測光領域において検出された測光値に第1の重み付けよりも小さな第2の重み付けを行う。さらに、残った測光領域において検出された測光値に第1、2の重み付けよりも小さい第3の重み付けを行う。このようにして重み付けを行った測光値を用いてシステムコントローラ230により露出制御値を演算することにより、主被写体の測光値を優先することができ、撮影者の希望する露出が行われる撮影をすることができる。
ここで注意すべきことは、主被写体焦点検出領域に対応する測光領域の値のみを使って撮影時の露出を決めるのではない、ということである。主被写体焦点検出領域に対応した測光領域の測光値は最大の重み付けがされるが周辺の測光領域や残った測光領域の測光値も加味されて撮影用の露出は決定される。このため、主被写体焦点検出領域に対してコントラスト方式AFを行うときに、撮影用に決定された測光値をもってコントラスト方式AF時の露出条件を決めると、コントラスト方式AFの誤測距が起きる可能性がある。これは、たとえば周辺がアンダーで主被写体が明るいシーンのような場合では、明るい主被写体のみに合わせて露出が決定されるわけではないので、主被写体が飽和し白飛びを起こす可能性があるからである。
次に、本実施形態の位相差AF方式のデフォーカス量(ピント位置ずれ量)の検出原理について図5および図6を用いて説明する。
図5及び図6に示すように、撮像素子上にピントが合っているとき、AFセンサである一対の受光素子(ラインセンサ)上の2像の間隔はある決まった値をとる。この値は設計上求めることができるが、実際には、部品の寸法、バラツキや組立て上の誤差によって設計値と同じとはならない。したがって、この2像間隔(基準2像間隔Lo)はカメラの個体ごとに僅かに異なり、実際にカメラの固体ごとに測定しなければこの基準2像間隔Loを正確に求めることは困難である。図5より明らかなように、この基準2像間隔Loより2像間隔が狭ければ、撮影レンズはいわゆる前ピン状態であり、Loより広ければ、いわゆる後ピン状態である。
図6は、位相差AFセンサ205からコンデンサレンズを省いたモデルを示した図である。この図に示すように、位相差AFセンサ205に入射する主光線の角度をθ、セパレータレンズの倍率をβ、像の移動量をΔL,ΔL’とすると、デフォーカス量dは以下の式で求まる。
d=ΔL/tanθ=ΔL’/βtanθ
ここで、βtanθは、位相差AFセンサ205の設計上定まるパラメータである。また、ΔL’は、基準2像間隔(Lo)と現在の2像間隔(Lx)から求めることができる。
位相差AFセンサ205は、図4で説明したように撮影画面内の複数の焦点検出エリアで焦点検出ができるように、上記構成を複数備えている。
オートフォーカス制御機能の製造時(工場出荷時)の調整では、あらかじめピント位置が分かっている基準レンズを用いる。そして、ピント位置が撮像素子212の撮像面の位置(撮像素子の組み付け誤差に依存する)にくるように、位相差AFセンサ205から得られる2像間隔の値をAFピント補正パラメータの調整値としてEEPROM223に記憶させるようにしている。
しかし、デジタルカメラに取り付けられる撮影レンズが変わると、撮影レンズ自体の製造誤差によりピント位置にばらつきが生じる。そこで、後述するように、コントラスト方式AFを併用することでより高精度かつ撮影レンズによらないピント合わせが可能となる。
次に本実施形態のコントラスト方式AFの概要について図7を用いて簡単に説明する。
コントラスト方式AFは、ビデオカメラやコンパクトデジタルカメラなどの映像機器に使用されている自動焦点検出方式である。この方式では、CCDやCMOSなどの撮像素子からの映像信号中の高周波成分を焦点信号として抽出し、この焦点信号(合焦評価値)が最大となるように、撮像光学系のフォーカシングレンズを駆動制御して合焦位置に移動させるものである。この方式は山登り方式、またはTV−AF方式と呼ばれ、焦点調節用の特殊な光学部材が不要であり、遠方でも近くでも距離に依存せずに正確にピント合わせを行うことができるという長所がある。
図7はコントラスト方式AFによる焦点検出の説明図であり、大ボケ状態ではフォーカシングレンズを高速で移動し、評価値が大きくなる場合はそのまま同一方向に移動し続ける。また、評価値が小さくなる場合は反対方向に移動して、常に焦点信号による合焦評価値が大きくなるようにフォーカシングレンズを移動する。そして、焦点信号が所定値を越えた場合には、フォーカシングレンズの移動速度を小さくし、ゆっくりと山登りを行って、合焦評価値が最大となるA点で撮像レンズの移動を停止する。
コントラスト方式AFは常時ピントが合うようにレンズを駆動することができ、動画やライブビューに向いた制御方式である。しかし、静止画の場合は、合焦位置を含むと予想される所定範囲を、合焦評価値を取り込みながら撮影レンズを駆動制御し、所定範囲内の駆動を終了した時点で合焦評価値のピークを記録したレンズ位置に戻すような制御をして合焦させることも可能である。
次に本実施形態のデジタルカメラの動作について説明する。まず、図2を用いて、AFモードの選択のシークエンスを説明する。このシークエンスは、システムコントローラ230がプログラムに従って実行するものである。なお、後述する各シークエンスについても同様である。
本実施形態では、位相差AFのみを行う通常AFモードと、位相差AFとコントラスト方式AFを併用して位相差AFの誤差を減らした高精度AFモードとの二種のAFモードを備えている。
AFモード選択のシークエンスが開始されると、まずシステムコントローラ230は、ステップS101においてAFモードSW235の状態を読み込む。読み込んだSWの状態は、ステップS102において、システムコントローラ230がそのチップ上に内蔵しているRAM上に記憶されている前回読み込んだAFモードSW235の状態と比較される。
XORをとるなどして変化したことが確認できたなら(ステップS103)、ステップS104に進み、今回読み込んだAFモードSW235の状態を新たなAFモードSW235の状態としてシステムコントローラ230上のRAMに記憶する。ステップS103において変化が検出できなかったならAFモード選択のシークエンスを終了する。
変化が有った場合はステップS104の後、新たなAFモードが通常AFモードかどうかの判断を行う(ステップS105)。その結果に応じて通常AFモードであることをRAM(システムコントローラ230が内蔵している)上に記憶するか(ステップS106)、あるいは高精度AFモードであることをRAM上に記憶する(ステップS107)。そして、AFモード選択のシークエンスを終了する。
次に図3を用いて、本実施形態のSW1のonから撮影にいたるシークエンスについて説明する。
スイッチSW1(233)がonされるとデジタルカメラ200の撮影準備シークエンスがスタートする。まず、ステップS201において、位相差AFによる測距動作が行われる。撮影レンズ100を通過した光束がクイックリターンミラー203のハーフミラー部を通過し、サブミラー204で反射されて位相差AFセンサ205に入射する。焦点検出回路206で読み出された測距用像信号は、システムコントローラ230によって読み出され、既に説明した位相差AFの原理に従って演算され、合焦動作に必要なピントずれ量が算出される。また、測距点の自動選択モードの場合は、複数測距点の測距結果より、主被写体が存在すると思われる測距点が選択される。測距点選択のアルゴリズムについては多種の技術が公知であるが、簡単には最も近距離の結果を出した測距点を主被写体測距点として選択する方法が有る。
次に、ステップS202において、ステップS201において算出されたピントズレ量に応じて、システムコントローラ230は、電気接点ユニット107を通じて、交換レンズ100に対して、合焦するためのレンズ駆動量を通信により送信する。交換レンズ100は、指示されたレンズ駆動量を受け取ると、その駆動量に応じてレンズ制御回路104を通じて、レンズ駆動機構103に働きかけ、フォーカスレンズ101を指定されたレンズ駆動量だけ駆動する。
次に、ステップS203において、システムコントローラ230は測光センサ208、測光回路209を用いて、撮影用の測光動作を行う。このとき、前述したように選択された測距点に対して重み付けされた測光動作が行われ、撮影用の絞り、シャッタ速度を決定するための測光値が算出される。そして、それはシステムコントローラ230内のRAM上に保存される。
次にステップS204に進み、スイッチSW1(233)がon状態のままかどうかがチェックされる。スイッチSW1(233)がoffされた場合には、撮影準備動作を終了して、スイッチが押されるまで待機状態に移行する。
スイッチSW1(233)がonの状態の場合は、次のステップS205に進み、スイッチSW2(234)がonしたかどうかをチェックする。スイッチSW2(234)がoff状態の場合は、ステップS204に戻り、SW1(233)とSW2(234)の状態のチェックを繰り返す。SW2(234)がonされた場合は、ステップS206以降の撮影動作のシークエンスに進む。
ステップS206では、システムコントローラ230の指令により、ミラー駆動機構213により、まずクイックリターンミラー203が撮影用の位置へ跳ね上げられる。また同時にサブミラー204もクイックリターンミラー203に連動して撮影用の待機位置にたたまれる。
次に、ステップS207に進み、システムコントローラ230は内蔵されているRAM上のデータを読み出し、先に説明したAFモード選択シークエンスによって、現在AFモードがどのモードに設定されているかを判断する。通常AFモードに設定されている場合には、ステップS216に進み、絞り駆動(ステップS216)、シャッタ開(ステップS217)、撮像素子露光(ステップS218)、シャッタ閉(ステップS219)という一連の通常撮影動作を行う。
ステップS207で、高精度AFモードに設定されている場合は、ステップS208から始まるコントラストAFを行うシークエンスに入る。
ステップS208では、シャッタチャージ機構214によりチャージされたフォーカルプレーンシャッタ210が、システムコントローラ230の指令により、シャッタ制御回路215を通じて開放動作される。
次に、ステップS209に進み、コントラストAF動作用の測光動作のために撮像素子212の蓄積動作を行う。蓄積時間については、コントラストAFは動画的な動作になるので、秒60枚動作または秒30枚動作を想定して、蓄積時間を1/60秒または1/30秒というように決めても良い。また、ステップS203で決定した撮影用測光値を元に初期蓄積時間を決定しても良い。
蓄積終了後、ステップS210に進み、システムコントローラ230は、カメラDSP227に対する指令により、タイミングジェネレータ219を駆動する。そして、ドライバー218、CDS/AGC回路216、A/Dコンバータ217、セレクタ222、メモリコントローラ228などを使って、DRAM229上にコントラストAFに使用する範囲の撮像素子212に蓄積された画像情報を読み込む。
次のステップS211では、システムコントローラ230はステップS211で読み込んだ画像情報から、その輝度の最大値を算出し、それをあらかじめ定められた所定値と比較することで、焦点検出領域内に白飛び現象が起きているかどうかを確認する。輝度最大値が所定値よりも低ければ白飛び現象が無いと判断し、ステップS213に進む。そして、前述の公知のコントラスト方式AFに基づいて、フォーカスレンズ101を微少駆動させながらコントラスト評価値をカメラDSP227やシステムコントローラ230が算出し、コントラスト評価値が最大となる箇所にレンズを停止させる。これにより、高精度のAFを行う。
ステップS211において、輝度最大値が所定値を越え、白飛び現象が起きていると判断されたなら、そのままではコントラスト方式AF結果の信頼性が低くなるため、ステップS212において、CDS/AGC回路216を調整しゲインを下げる。そして、ステップS209に戻り、以上のステップを白飛び現象が無くなるまで繰り返す。
コントラスト方式AF時には、ステップS201の位相差AFの結果、または別途撮影者による手動選択により選択された測距点の近傍に対して、コントラスト方式AFを行うことになる。このため、ステップS203における撮影用AEが、測距点近傍に重み付けをしながら画面全体を参照して露出を決定しているのに対し、コントラスト方式AFで露出を決める領域は測距に使用する測距点近傍のみとなり、測光に使用する領域が異なる。また、コントラスト方式AF用には評価値を算出する領域内で白飛びを起こさせないことが重要であるのに対し、撮影用AEでは一部に高輝度被写体が存在しても画面全体で露出に破綻が無ければ、必ずしも白飛びが発生することが悪いと言えない。そのため、必要とされるアルゴリズムも異なってくる。従って、以上説明したように、コントラスト方式AF用の測光と撮影時用の測光を分けて行う必要が有る。
ここで、撮像素子212は各画素にR、G、Bいずれかの色フィルタが前面に配置されており、通常はいわゆるBayer配列によって配置されている。
輝度Yは、色フィルタと撮像素子の特性により、たとえばこれらの特性が国際規格ITU−R BT.601に基づいていれば、次の式により求められる。
Y=0.299×R+0.587×G+0.114×B
ステップS213におけるコントラスト方式AFが終了するとステップS214に進み、静止画撮影前に一度シャッタは閉じておく必要があるため、システムコントローラ203の指令により、シャッタ制御回路215を介してシャッタ閉動作が行われる。
次に、ステップS215において、今まで設定されていたコントラスト方式AF用の露光条件を廃棄し、ステップS203であらかじめ測定されていた撮影時用の露光条件への設定に戻す動作が実行される。
以上で、高精度AFモードのコントラストAF動作は終了し、次に撮影動作が行われる。
まず、ステップS216において、撮影時測光情報に基づいて、システムコントローラが電気接点ユニット107を通じて絞り値の指令を撮影レンズ100側に送ることによって、絞り制御駆動回路106は絞り駆動機構105を駆動する。これによって、指令された絞り値まで絞り102が駆動される。
次に、ステップS217では、システムコントローラ230の指令により、シャッタチャージ機構214によりチャージされたフォーカルプレーンシャッタ210の開放動作がシャッタ制御回路215を通じて行われる。
次に、ステップS218において、撮像素子212の蓄積動作が行われる。
次に、ステップS219において、ステップS203であらかじめ決められたシャッタ速度に相当する時間経過後、システムコントローラ230の指令により、シャッタ制御回路215を通じてフォーカルプレーンシャッタ210の閉じ動作が行われる。
そして、ステップS220において、システムコントローラ230の指令により、ミラー駆動機構213を介してクイックリターンミラー203を撮影光路上に復帰させる。
次に、ステップS221において、システムコントローラ230は、カメラDSP227に対する指令により、タイミングジェネレータ219を駆動する。そして、ドライバー218、CDS/AGC回路216、A/Dコンバータ217、セレクタ222、メモリコントローラ228などを使って、DRAM229上に撮像素子212に蓄積された画像情報を読み込む。
そしてステップS222において、システムコントローラ230は、カメラDSP227とともに、DRAM229上の画像情報に対して、ホワイトバランス、ガンマ処理、色変換、JPEGなど所定フォーマットへの変換を行なう。さらに、サムネイル作成、ビデオメモリ221を通じてモニタ表示部220への撮影画像表示、ワークメモリ226、圧縮・伸張回路225での圧縮処理、そして不揮発性メモリ224への記録動作を行なう。これらの一連の動作が撮影後処理動作である。
以上によりSW1 onから撮影動作に至るまでのシークエンスが終了する。
以上説明したように、高精度AFモードが設定されている場合は、SW1のonで位相差AF動作を行った後、SW2のonでレリーズ動作に入ってから、撮像面によるコントラスト方式AFによる合焦動作を行う。その後に撮影動作を行うことで、位相差AF単独の通常AFモードよりも精度の高いフォーカシングを行うことができる。
本実施形態では、高精度AFモード時にSW2のonによりコントラスト方式AFを起動する例を示したが、高精度AFモード時にSW2のonを待たずに、SW1のonで位相差AF後、ただちにコントラスト方式AF動作を行うようにしても良い。コントラスト方式AFを行う際には、一眼レフタイプのデジタルカメラでは既に説明したようにミラーアップ、シャッタ開状態にする必要がある。その間、光学ファインダー像は消失するので、代わりにコントラスト方式AF中はモニタ表示220にてライブビュー表示を行わせても良い。コントラスト方式AF終了後、シャッタを閉じてからシャッタチャージを行い、クイックリターンミラー203をダウンさせ、その状態でSW2のonを待機するようにすればよい。
また、本実施形態では高精度AFモード時にコントラスト方式AFを行う例を示した。しかし、撮影時とは別にキャリブレーションモードを設けて、コントラスト方式AFを用いた高精度AFを行い、位相差AFとの誤差を補正値としてEEPROM223に記憶しておいてもよい。そして、通常撮影時にはその補正値により位相差AFの誤差を補正する。その際には、コントラスト方式AFの実行前に本実施形態と同様にして、コントラスト方式AF用の露光条件設定を行うようにする。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、撮影画像内の評価値算出に用いる領域のハイライト部に着目して、ハイライト部の値を所定値以下になるようゲイン調整して白飛びを抑える例を示した。
しかしながら白飛びを抑える手段はこれに限定されるものではない。より簡易的な手段によってもかまわず、第2の実施形態はそのような例である。
図8は、第2の実施形態におけるSW1のonから撮影処理までのシークエンスを表すフローチャートである。
図8において、図3と同一の動作を行うステップには同じ番号を付してある。また、同一動作ステップについては説明を省略する。
第2の実施形態では、コントラスト方式AF用のAE動作を行うステップ中、ステップS210のデータ読み込みの後、既にゲイン調整済みかどうかがステップS231においてチェックされる。
ステップS231においてゲイン調整済みで無い場合は、白飛びが起きたかどうかを判断するステップS211に進む。既に調整済みの場合は、ステップS213に進み、コントラストAF動作を行う。
ステップS211で、白飛びが起きていないと判断された場合は、ステップS213のコントラストAF動作に進む。一方、白飛びが起きていると判断された場合は、ステップS232に進み、CDS/AGC回路216でゲインを2段アンダー、すなわち1/4倍に設定する。
コントラストAF用のAEを行う際に、ステップS203の撮影用AEの結果を基にコントラストAFの初期測光値を決めると、必ずしもコントラストAF用AEと撮影時AEの結果は一致しない。しかし、同一シーンを見ているのであるから、大きく異なることもない。従って、本実施形態のように白飛び現象が発生した場合に、所定量のゲインダウン処理を行うことでほとんどの場合に白飛び現象を回避することが可能となる。
このようにすることで、ほとんどの場合、第1の実施形態で説明したゲイン調整プロセスを省略でき、測距動作全体の時間短縮の効果が得られる。
ゲインダウン量については、本実施形態では2段アンダーに設定する例を示したが、これに限定されるものではない。たとえば2.5段アンダーまたは3段アンダーに設定するようにしても良いことは言うまでもない。
以上、図1から図8を用いて第1及び第2の実施形態の説明を行った。
以上説明したように、上記の実施形態ではコントラスト方式AF用の露光条件設定を撮影用AEとは独立して行うことで、コントラスト方式AFが測距エリア内の白飛び現象に影響されないようにしている。また、白飛びが起こるかどうかは大ボケ状態では判定できないため、位相差AFによって略合焦させた後に、白飛びしないようにコントラスト方式AF用の露光条件設定をするようにしている。
なお、本発明においては、上記の実施形態で説明した以外にも種々の変形が可能である。
例えば、本発明は上記の実施形態に示した位相差AFセンサの配置や測光センサの測光エリア配置に限定されるものではない。
また、実施形態の説明においては、コントラスト用の評価値算出や輝度値のピークホールド機能はカメラDSP227、もしくはシステムコントローラ230に持たせるように構成した。しかし、この機能は、別に専用のICなどのハードウェアに担当させても良いことはいうまでもない。
さらに上記以外に本発明の趣旨に沿った範囲でさまざまな変形例の形態をとってもかまわない。
(他の実施形態)
また、各実施形態の目的は、次のような方法によっても達成される。すなわち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、本発明には次のような場合も含まれる。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
さらに、次のような場合も本発明に含まれる。すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した手順に対応するプログラムコードが格納されることになる。
本発明の第1の実施形態のデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態のデジタルカメラのAFモード選択シークエンスを説明するフローチャートである。 第1の実施形態のデジタルカメラのSW1のonから撮影までのシークエンスを説明するフローチャートである。 第1の実施形態の位相差AFセンサの測距点と測光センサの測光エリアとの対応を示す図である。 第1の実施形態の位相差AFの動作について説明する図である。 第1の実施形態の位相差AFの動作について説明する図である。 第1の実施形態のコントラスト方式AFの動作について説明する図である。 第2の実施形態のデジタルカメラのSW1のonから撮影までのシークエンスを説明するフローチャートである。 露出が不適正の場合のコントラスト方式AFの動作について説明する図である。
符号の説明
100 撮影レンズ
101 フォーカスレンズ
205 位相差AFセンサ
212 撮像素子
227 カメラDSP
230 システムコントローラ

Claims (8)

  1. 撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、
    前記被写体像を2つの像に分割するための光学系により分割された前記2つの像の位相差に基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第1のオートフォーカス手段と、
    前記撮像素子から出力される画像信号のコントラストに基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第2のオートフォーカス手段と、
    前記撮像素子により撮影を行なうための前記撮像素子の露光条件である第1の露光条件を設定する第1の露光条件設定手段と、
    前記第2のオートフォーカス手段によりオートフォーカスを行なうための前記撮像素子の露光条件である第2の露光条件を設定する第2の露光条件設定手段と、
    前記第1のオートフォーカス手段により前記撮影レンズを合焦位置に調節した後に、前記第2の露光条件設定手段により設定された第2の露光条件により前記撮像素子を露光して前記第2のオートフォーカス手段によるオートフォーカス動作を行なうように、前記第1のオートフォーカス手段と前記第2のオートフォーカス手段を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第2の露光条件設定手段は、前記撮像素子から出力される画像信号のハイライト部分の信号レベルが予め定められた値を超えないように前記第2の露光条件を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記第2のオートフォーカス手段によりオートフォーカス動作を行なった後に、前記撮像素子に前記第1の露光条件で撮影用の露光を行わせることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子と、前記被写体像を2つの像に分割するための光学系により分割された前記2つの像の位相差に基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第1のオートフォーカス手段と、前記撮像素子から出力される画像信号のコントラストに基づいて、前記撮影レンズを合焦位置に調節する第2のオートフォーカス手段と、前記撮像素子により撮影を行なうための前記撮像素子の露光条件である第1の露光条件を設定する第1の露光条件設定手段と、前記第2のオートフォーカス手段によりオートフォーカスを行なうための前記撮像素子の露光条件である第2の露光条件を設定する第2の露光条件設定手段とを備える撮像装置を制御する方法であって、
    前記第1のオートフォーカス手段により前記撮影レンズを合焦位置に調節した後に、前記第2の露光条件設定手段により設定された第2の露光条件により前記撮像素子を露光して前記第2のオートフォーカス手段によるオートフォーカス動作を行なうように、前記第1のオートフォーカス手段と前記第2のオートフォーカス手段を制御する制御工程を具備することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  5. 前記第2の露光条件設定手段は、前記撮像素子から出力される画像信号のハイライト部分の信号レベルが予め定められた値を超えないように前記第2の露光条件を設定することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置の制御方法。
  6. 前記制御工程では、前記第2のオートフォーカス手段によりオートフォーカス動作を行なった後に、前記撮像素子に前記第1の露光条件で撮影用の露光を行わせることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置の制御方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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