JP2007170792A - 空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般空調の温度帯で利用され、蓄熱により空調熱負荷をピークシフトしさらに、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効利用するとともに、熱源を定格に近い状態で運転させ、エネルギーの有効利用に寄与するもので、特に、ユニット式の利点を享受することができる空調装置を提供すること。
【解決手段】気体の温度及び又は湿度を調節する熱交換器と、熱搬送媒体の熱を蓄熱する蓄熱器と、これら熱交換器及び蓄熱器に対して気体を導入可能とする送風機とを備えた空調装置であって、熱搬送媒体を熱交換器を経て蓄熱器に至るように導入する流路を形成可能とし、気体を蓄熱器を経て熱交換器に至るように導入する送風路を形成可能とし、蓄熱器における蓄熱媒体を潜熱蓄熱材とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、建築物の居住空間の如き各種の空間に対して空気調和(以下、空調)を行うための空調装置に関し、特に蓄熱器を用いて熱交換を行う空調装置に関する。
従来から、一般住宅やオフィス等の各種の空間に対して空調を行うため、様々な空調装置が提案されている。このような空調装置の中でも、温水等の各種の媒体との間で熱を多段的に交換するカスケード熱交換装置は、この媒体の熱エネルギーを有効利用できる点において好ましい。例えば、特開2004−77031号公報には、低温、中温、高温といった作動温度の異なる複数の冷却器をパイプラインによって連通し、同一の冷媒を低温、中温、高温という温度順で順次冷却する冷却設備が開示されている(特許文献1参照)。
また、従来の各種の空調装置の中でも、蓄熱材を利用して蓄熱を行う蓄熱空調装置は、電力需要の少ない時間帯に熱源を運転して生み出した熱を蓄熱し、電力需要の多い時間帯に放熱して利用するものであり、電力負荷平準化を目的とする電力料金体系の基でエネルギーコストメリットを活用するよう普及が図られている。蓄熱空調装置は、その他に空調熱負荷をピークシフトし、装置容量の削減に寄与する点、および電力需要の少ない時間帯に行う蓄熱のための運転が、熱源の定格運転につながり高効率に熱を生み出すため、エネルギーを有効利用する点において好ましい。例えば、特開2000−130803号公報には、空調対象室に面する天井裏空間等に蓄熱体を配置し、この蓄熱体を用いて空調を行う空調設備が開示されている(特許文献2参照)。
また、従来の空調装置の中でも、空調に必要な各種の構成要素を1台の筐体に収容して構成されたユニット式の空調装置がある。このユニット式の空調装置によれば、全体を1台の筐体に集約して搬送や設置を行なうことができるので、空調装置の取り付け等を容易に行なうことができる。このようなユニット式の空調装置としては、例えば、ケーシングの内部に、送風機、蒸発器、及び、蓄熱槽等を設けて構成されたヒートポンプ式空調機が開示されている(例えば、特許文献3参照)。あるいは、空気調和機本体の内部に、シロッコファンや内熱交換器を設けて構成された空気調和機が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−77031号公報 特開2000−130803号公報 特開2002−181349号公報 特開2005−114274号公報
しかしながら、このような従来の空調装置のうち、カスケード熱交換装置として、上記特許文献1のように、冷熱を段階的に熱交換する装置があるが、冷凍、冷蔵、一般空調など、異なる温度帯を組み合わせる条件下で有効に利用されるものであり、一般空調と異なる温度帯を少なくとも1つは存する用途に限定されて用いられる。ここで「一般空調」とは、オフィスなどの人が過ごす空間において、主として人が過ごすために行う空調を指す。一般空調の温度帯を主たる対象とする空調装置においては、冷却コイルを多段に配設しても後段の冷却コイルで余熱を有効に利用することが困難なことから、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体は、有している余熱が有効に利用されず、そのまま熱源に還されていた。そのため、熱負荷が大きくない状態では、往きと還りとの温度差が十分にとれず、熱源は定格から外れた状態で運転され、熱源のエネルギー利用効率を減ずる大きな要因となっていた。従って、一般空調の温度帯で、空調機で1次熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効に2次利用し、往きとの温度差を拡大して所定の還り温度で熱源に還すことにより、熱源を定格に近い状態で、高いエネルギー利用効率となるよう、運転させる空調装置が要望されていた。
また、従来の空調装置は、対象空間を空調する時間帯とは別の時間帯、主に夜間に専ら蓄熱材への蓄熱を行うよう、運転モードを切り替えて行うものである。この他、上記文献2のごとく空調機を運転すると同時に蓄熱を行う形態の空調装置もあるが、このような装置においても、蓄熱を行う為には、空調機を本来の空調とは別の時間帯に運転している。具体的には、上記文献2においては、空調機の出口流路を切り替えることにより、夜間には専ら蓄熱材への蓄熱を行う目的で空調機を運転し、昼間には専ら対象空間を空調する目的で空調機を運転し蓄熱は行わない。すなわち文献2の装置は、空調機を「蓄熱材へ蓄熱する」という本来的ではない時間帯及び目的で使用するものであり、空調機を「対象空間を空調する」という本来的な時間帯及び目的で使用すると同時に、当該空調機で熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効利用するものではない。そのため文献2の装置においても、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体は、有している余熱が有効に利用されず、そのまま熱源に還されていた。
また、従来のユニット式の空調装置は、このような従来のカスケード熱交換装置や空調装置の問題点を何ら解決するものではなかった。例えば、上記特許文献3に記載のヒートポンプ式空調機において、蓄熱槽は温水や氷を蓄熱材として蓄えて外気との間で熱交換を行なうものであり、また、上記特許文献4に記載の空気調和機において、蓄熱材は吸込みダクトに収容され、この吸込みダクトを通過する空気との間で熱交換を行って蓄熱するものであり、いずれも、カスケード熱交換装置における0℃以上の媒体の余熱を有効利用可能とするものではない。従って、これら従来のカスケード熱交換装置や空調装置の問題点を解決する装置であって、さらにユニット式の利点を享受することができるような空調装置が要望されていた。
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、一般空調の温度帯で利用され、蓄熱により空調熱負荷をピークシフトしさらに、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効利用するとともに、熱源を定格に近い状態で運転させ、エネルギーの有効利用に寄与するもので、特に、ユニット式の利点を享受することができる、空調装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、気体の温度及び又は湿度を調節する熱交換器と、熱搬送媒体の熱を蓄熱する蓄熱器と、前記熱交換器及び前記蓄熱器に対して気体を導入可能とする送風機と、を備えた空調装置であって、前記熱搬送媒体を前記熱交換器を経て前記蓄熱器に至るように導入する流路を形成可能とし、前記気体を前記蓄熱器を経て前記熱交換器に至るように導入する送風路を形成可能とし、前記蓄熱器における蓄熱媒体を潜熱蓄熱材としたこと、を特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において、前記熱交換器、前記蓄熱器、及び、前記送風機を、中空体に収容し、前記中空体には、前記気体を当該中空体の外部から内部に取り込むための少なくとも一つ以上の吸気口と、前記気体を当該中空体の内部から外部に排出するための少なくとも一つ以上の排気口と、前記吸気口から前記蓄熱器及び前記熱交換器を順次経て前記排気口に至る第1の送風路と、前記吸気口から前記蓄熱器に至ることなく前記熱交換器を経て前記排気口に至る第2の送風路と、前記第1の送風路又は前記第2の送風路を選択的に切り換えるための送風路切り換え手段と、を設けたことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の本発明において、前記熱交換器、前記蓄熱器、及び、前記送風機を、中空体に収容し、前記中空体には、前記熱交換器との間で熱交換を終えた熱搬送媒体を、前記蓄熱器に導入する第1の流路と、前記熱交換器との間で熱交換を終えた熱搬送媒体を、前記蓄熱器に導入することなく所定の熱源に還流させる第2の流路と、前記第1の流路又は前記第2の流路を選択的に切り換えるための流路切り換え手段と、を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の本発明において、前記中空体は、1台の筐体として構成され、前記筐体に、前記熱交換器、前記蓄熱器、及び、前記送風機を略一体に収容したこと、を特徴とする。
請求項5に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の本発明において、前記中空体は、分割可能な複数の筐体を有して構成され、これら複数の筐体を相互に接続する接続手段を備えたこと、を特徴とする。
請求項1に係る本発明の空調装置によれば、空調機にて熱交換を行った後の熱搬送媒体の余熱を蓄熱装置に蓄熱できるので、一般空調の温度帯を主たる対象とする空調システムにおいて、蓄熱により空調熱負荷をピークシフトしさらに、熱源に戻る熱搬送媒体の温度を上げて熱源を定格に近い状態で運転させることができ、空調システム全体のCOP(成績係数:Coefficient of Performance)を向上させることができる。特に、蓄熱器における蓄熱媒体を潜熱蓄熱材としたので、顕熱蓄熱材を用いる場合に比べて、比熱の高い潜熱を蓄熱可能として、蓄熱効率の一層の向上が図られている。
請求項2に係る本発明の空調装置によれば、第1の送風路と第2の送風路とを切り換えることができるので、蓄熱器に対する送風を行う空調運転−放熱モード運転や、蓄熱器に対する送風を行わない空調運転−蓄熱モード運転を相互に切り換えることができ、空調負荷等に応じた運転モードを容易に選択できる。
請求項3に係る本発明の空調装置によれば、第1の流路と第2の流路とを切り換えることができるので、蓄熱器に対して熱搬送媒体を導入しない空調運転−放熱モード運転や、蓄熱器に対して熱搬送媒体を導入する空調運転−蓄熱モード運転を相互に切り換えることができ、空調負荷等に応じた運転モードを容易に選択できる。
請求項4に係る本発明の空調装置によれば、蓄熱空調に必要な各機器を1台の筐体に包括的に収容しているので、これら各機器を1台に集約してユニット化でき、この1台の空調装置によって完結した蓄熱空調機能を得ることができるので、空調装置の装置構成が簡易になる。また、ユニット化された1台の空調装置として熱交換器や蓄熱器の搬送や設置を行なうことができるので、空調装置の取り付け等を容易に行なうことができる。
請求項5に係る本発明の空調装置によれば、分割可能に構成した複数の筐体を接続手段にて接続できるので、各筐体を相互に分割して小型化した状態で空調機械室等に搬入し、これらを接続手段にて相互に接続して空調装置を構築できるので、空調装置が中型や大型であってもその搬入や設置を容易に行なうことができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る空調装置の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。図1は、この基本的概念を説明するための図である。各実施の形態に係る空調装置は、一般住宅やオフィス等、空調の対象になる各種の空間(以下、空調対象空間)に対する空調を行うためのものである。ここで、空調対象空間としては、1つの領域として区画された空間の他、複数の領域や、あるいは、明確な区画のない開放又は半開放領域を含む。
この空調装置は、概略的には、気体の温度及び又は湿度を調節する熱交換器と、熱搬送媒体の熱を蓄熱する蓄熱器と、これら熱交換器及び蓄熱器に対して気体を導入可能とする送風機とを備えて構成されている。また、熱搬送媒体を熱交換器を経て蓄熱器に至るように導入する流路と、気体を蓄熱器を経て熱交換器に至るように導入する送風路とが、それぞれ形成可能とされている。
ここで、熱交換器の具体的構成は任意であり、通常の空気処理装置の他、外気処理用の外気熱交換器をも含み得る。なお、熱交換器にて調節される気体には、いわゆる空気の他、空調対象空間の環境に応じた他の気体を含み得るが、以下の説明では空気を調節するものとして説明する。また、蓄熱器は、潜熱蓄熱材を備えて構成されており、流路にて循環されている熱搬送媒体との間で熱交換して蓄熱し、この熱を用いて気体との間で熱交換する。また、熱源機の具体的構成も任意であり、冷凍機の他、必要に応じて、冷却等の付帯設備を含み得る。また、送風機の具体的構成は、気体を蓄熱器を経て熱交換器に至るように導入できる限りにおいて任意であり、蓄熱器よりも送風経路上流側に配置されて気体を蓄熱器及び熱交換器に向けて送風してもよく、あるいは、熱交換器よりも送風経路下流側に配置されて気体を蓄熱器から熱交換器に至るように吸気してもよい。流路は、熱交換器と熱源機とを接続する主配管として構成されており、この主配管に熱搬送媒体を循環させることによって熱交換が可能となっている。この熱搬送媒体は、水、冷媒、又は、水和物スラリーを含み得るが、以下の説明では水(冷水)を用いるものとして説明する。
このような構成において、各実施の形態に共通の基本的特徴の一つは、冷水の戻り経路上に蓄熱器を配置していることである。すなわち、熱源機にて冷却された水は、主配管を介して熱交換器に至って最初(初段)の熱交換を行い、さらに主配管を介して熱源機に戻るが、この熱源機に戻る前に、熱交換器の蓄熱材にて2回目(次段)の熱交換を行う。このように初段と次段による多段的な熱交換を行うカスケード熱交換装置を構築することで、冷水の熱を有効利用することができる。特に、各実施の形態においては、熱交換器を出た後の約12℃程度の水(冷水)を用いて蓄熱材への蓄熱を行うことを想定しており、従来無駄にされていた0℃以上の熱を、有効利用可能な装置を構築することができる。さらに、このような装置によれば、蓄熱のために熱源機を駆動する必要がなく、あくまで空調のためにのみ熱源機を駆動し、その余剰分の熱エネルギーを蓄熱して有効利用することができる。さらに、熱源機に戻る熱搬送媒体の温度を上げて熱源機を定格に近い状態で運転させることができ、空調システム全体のCOPを向上させることができる。なお、この基本概念及び当該基本概念を実現するための基本装置については、本件出願人による特許出願(特願2005−228515)に開示されている通りである。
また、各実施の形態に共通の他の基本的特徴の一つは、蓄熱器における蓄熱媒体として、潜熱蓄熱材を用いている点にある。この潜熱蓄熱材には、顕熱よりも比熱の高い潜熱を蓄熱可能な蓄熱材であり、このように比熱の高い潜熱を蓄熱可能とすることで、蓄熱効率の一層の向上が図られている。
また、各実施の形態に共通の他の基本的特徴の一つは、蓄熱空調を行なうための各機器を中空体に収容していることにある。ここで中空体とは、各機器を収容及び相互に接続するためのもので、各機器を1台の筐体に収容した場合には当該筐体が該当し、各機器を複数台の筐体に収容すると共にこれら筐体を接続手段にて相互に接続した場合には当該筐体及び当該接続手段が該当する。例えば、各機器を1台の筐体に包括的に収容して1ユニット化した場合には、各機器を一体に搬送や設置を行うことができるので、その取り扱いが極めて容易になる。あるいは、各機器を複数の筐体に個別的に収容して複数ユニット化した場合には、搬入経路が狭いような場所にも各機器を個別的に搬入して相互に連結することで空調装置を構成できるので、空調装置の設置の自由度が大幅に向上する。
また、各実施の形態に共通のさらに他の基本的特徴の一つは、熱交換器と蓄熱材に対する送風路を容易かつ確実に切り換え可能としている点にある。すなわち、熱負荷が小さい場合には、熱交換器のみとの間で熱交換を行った空気を用いて空調を行い、熱負荷が大きい場合には、蓄熱材で一次熱交換を行った空気を、さらに熱交換器に導入して二次熱交換を行う等、熱負荷やその他の任意の状況に応じて、送風路を切り換える。以下、このような空調装置を実現する各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る空調装置の各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず、本発明の実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、中空体を1台の筐体として構成し、この1台の筐体に各機器を納めて空調装置としてユニット化した形態である。以下では、空調装置の構成について説明した後、この空調装置を用いて行われる空調処理の内容について説明する。
(空調装置の構成)
図2は、本実施の形態1に係る空調装置の構成を示す図である。この図2に示すように、本実施の形態1に係る空調装置1は、空調対象空間の上部を区画する天井Cの上方(天井裏)に配置されるもので、図示しない熱源機に対して蓄熱空調ユニット10を接続して構成されている。
図示しない熱源機は、蓄熱空調ユニット10における後述する熱交換器11の熱負荷を処理するもので、具体的には、熱搬送媒体である水を冷却して蓄熱空調ユニット10に送出する。この熱源機の具体的構成は任意であるが、例えば、図示しない冷却コイルと送水ポンプとを備えて構成されており、冷却コイルで冷却した冷水を送水ポンプにて圧送する。
この熱源機と蓄熱空調ユニット10とは、主配管17を介して接続されている。この主配管17は、熱源機にて冷却された水を熱交換器11に導入すると共に、熱交換器11にて熱交換された水を熱源機に戻すものである。ここで、主配管17には、熱源機からの冷水を熱交換器11に引き込むための引き込み配管18が接続されている。これら主配管17と引込み配管18との相互の接続箇所には三方弁V1が設けられており、この三方弁V1を切り換えることによって、熱交換器11に供給される冷水の流量を調整可能とし、熱交換器11における、空気と冷水との熱交換量を制御することができる。また、主配管17には、主配管17を流れる冷水を後述する蓄熱器12に引き込むための引き込み配管19が接続されている。これら主配管17と引き込み配管19との相互の接続箇所には三方弁V2が設けられており、この三方弁V2によって冷水を主配管17又は引き込み配管19に選択的に導入することができると共に、蓄熱器12に引き込まれる冷水の流量を調整可能とし、蓄熱器12における蓄熱量を制御することができる。すなわち、主配管17から引き込み配管19を介して再び主配管17に戻って熱源機に至る流路は、特許請求の範囲における第1の流路に対応し、主配管17から引き込み配管19を通ることなく熱源機に至る流路は、特許請求の範囲における第2の流路に対応する。また、三方弁V2は、特許請求の範囲における流路切り換え手段に対応する。
蓄熱空調ユニット10は、空気の温度及び又は湿度を調節して空調対象空間に放出するもので、熱交換器11、蓄熱器12、送風機13、及び、フィルタ14を、1台の筐体15の内部に収容して構成されている(なお、特に省略可能な構成要素を点線にて図示する。以下同じ)。
このうち、熱交換器11は、気体の温度及び又は湿度を調節するもので、例えば、多管式熱交換器やプレート式熱交換器として構成されており、その内部を流れる冷水の冷熱によって空気を冷却する。なお当然のことながら、熱交換器11は同一又は類似のものを複数台併設することができるが、ここでは説明の簡便のため、熱交換器11が1台であるものとして説明を行う。
また、蓄熱器12は、熱交換器11において熱交換を終えた冷水の冷熱を蓄熱し、この冷熱によって空気を冷却する蓄熱手段である。具体的には、この蓄熱器12は、断熱筐体12aの内部に蓄熱材12bを収容して構成されている。この蓄熱材12bの内部には、上述した引き込み配管19が引き込まれており、この引き込み配管19の少なくとも一部が蓄熱材12bによって覆われている。ここで、蓄熱材12bとしては、冷水の潜熱を蓄熱する潜熱蓄熱材(Phase Change Materials:PCM)が用いられており、顕熱蓄熱材を用いる場合に比べて、比熱の高い潜熱を蓄熱可能として、蓄熱効率の一層の向上が図られている。この蓄熱材12bとしては、熱交換器11を出て蓄熱材12bに至る冷水によって凝固され得る融点を持つものであることが好ましく、例えば、蓄熱材12bに導入される冷水の温度が約12℃である場合には、15〜20℃程度の融点を持つ蓄熱材12bを用いることが好ましい。
送風機13は、熱交換器11に対して、及び、蓄熱材12b及び熱交換器11に対して順次、空気を導入可能になるように、送風を行なう送風手段である。この送風機13は、具体的には、送風ファンを備えて構成されており、この送風ファンを回転させることにより、筐体15の内部において空気を送風する。
フィルタ14は、蓄熱空調ユニット10の内部を流動する空気から粉塵を除去するための粉塵除去手段であり、例えば、ポリエステル等から形成された化学繊維を多層に重畳したパネルフィルタとして構成されている。
筐体15は、これら熱交換器11、蓄熱器12、送風機13、及び、フィルタ14の全てを略一体に収容する収容手段であり、特許請求の範囲における中空体に対応する。この筐体15は、中空の略直方体状に形成され、これら各機器の全てを収容可能な内部空間を有する。この筐体15の具体的な構造や材質は任意であるが、軽量かつ断熱性に優れていることが好ましく、例えば、アルミニウム板をポリウレタンフォームで覆うことで構成された断熱筐体として構成されている。この筐体15の内部における熱交換器11と蓄熱器12との相互間には隔壁15aが設けられており、この隔壁15aを境界として、筐体15の内部スペースが、熱交換器11を収容する収容スペースSP1と、蓄熱器12を収容する収容スペースSP2とに相互に区画されている。
ここで、収容スペースSP2には、空気を当該筐体15の外部から当該収容スペースSP2に取り込むための吸気口15bが設けられており、収容スペースSP1には、空気を当該筐体15の外部から当該収容スペースSP1に取り込むための吸気口15cが設けられている。また、収容スペースSP1と収容スペースSP2とを区画する隔壁15aには、収容スペースSP2から収容スペースSP1への通気を可能とする通気口15dが形成されている。また、収容スペースSP2からは送風ダクト16が引き出されており、この送風ダクト16には、空気を外部に排出するための排気口16aが連通されている。この排気口16aは、天井面Cに略面一に配置されており、この排気口16aから排出された空気が天井面Cからその下方の空調対象空間に向けて放出される。なお、本明細書において、「排気」とは、空調装置1から空調対象空間に対して空気を「給気」することと同義であり、「排気口」とは、空調対象空間に対する空気の「吹出口」と同義である(以下同じ)。
このような構成において、蓄熱空調ユニット10の内部には、第1の送風路と第2の送風路の2つの送風路が形成されている。第1の送風路は、吸気口15bを起点とし、収容スペースSP2における蓄熱器12の周囲空間を通過し、通気口15dを経て収容スペースSP1に至り、この収容スペースSP1においてフィルタ14を通過した後、熱交換器11の周囲空間を通過し、排気ダクト16を経て排気口16aに至る送風経路である。第2の送風路は、吸気口15cを起点とし、収容スペースSP1においてフィルタ14を通過した後、熱交換器11の周囲空間を通過し、排気ダクト16を経て排気口16aに至る送風経路である。ここで、吸気口15cと通気口15dには、それぞれダンパD1、D2(特許請求の範囲における送風路切り換え手段に対応する)が配置されており、これらダンパD1、D2の開閉によって、第1の送風路と第2の送風路を相互に選択的に切り換え可能である。すなわち、ダンパD1を開くと共にダンパD2を閉じることにより、第1の送風路による送風のみが可能になり、ダンパD1を閉じると共にダンパD2を開くことにより、第2の送風路による送風のみが可能になる。
(空調装置の運転形態)
次に、このように構成された空調装置による運転形態について説明する。ここでは、運転モードとして、少なくとも、空調停止−蓄熱モード、空調運転−放熱モード、及び、空調運転−蓄熱モードの3つのモードを想定しており、これらを相互に任意のタイミングで任意の手段によって切り換えることができる。
まず、空調停止−蓄熱モードについて説明する。図3は、空調停止−蓄熱モードにおける蓄熱空調ユニット10の運転状況を示す図である。この空調停止−蓄熱モードは、空調対象空間に対する空調を停止した状態で、蓄熱器12の蓄熱材12bに対する蓄熱のみを行うモードであり、例えば、夜間等の熱負荷の少ない時間帯に実行される。ここでは、送風機13の運転が停止されており、空気はアクティブには流動しないので、ダンパD1、D2の開閉状態は無関係である。また同様の理由により、三方弁V1の切り換え状態も無関係である。一方、主配管17から引き込み配管19に冷水が導入されるように、三方弁V2が切り換られる。
このような設定状態において、冷水は、熱源機にて7℃程度に冷却されてから熱交換器11に導入されるが、この熱交換器11が運転を停止していることから、熱交換器11においては熱交換を行わず、10℃程度に自然温度上昇した後、主配管17から引き込み配管19に至り、蓄熱器12の蓄熱材12bに導入される。そして、冷水は、蓄熱材12bとの間で熱交換を行うことにより、この蓄熱材12bを冷却し凝固させて15℃程度に温度上昇する。この際、冷水は、主配管17を経て熱源機に戻る。このような運転形態によれば、夜間等の熱負荷の少ない時間帯に駆動させた熱源機による熱を蓄熱材12bに蓄熱でき、後述する空調運転−放熱モードにおける熱負荷ピーク時の放熱を可能として、熱負荷分散を行うことができる。
次に、空調運転−放熱モードについて説明する。図4は、空調運転−放熱モードにおける蓄熱空調ユニット10の運転状況を示す図である。この空調運転−放熱モードは、空調対象空間に対する空調を行うと同時に、蓄熱材12bからの放熱を行うモードであり、例えば、昼間の熱負荷ピーク時の時間帯に実行される。ここでは、ダンパD1を開くと共にダンパD2を閉じることによって第1の送風路が選択される。また、冷水が、主配管17から引き込み配管18に至るように三方弁V1が切り換えられると共に、主配管17から引き込み配管19に至ることなく熱源機に直接戻るように三方弁V2が切り換えられる。
このような設定状態において、冷水は、熱源機にて7℃程度に冷却されてから熱交換器11に導入され、熱交換器11の熱交換コイルの周囲を流れる空気との間で熱交換を行い、空気を冷却して15℃程度に温度上昇する。この冷水は、引き込み配管19に至ることなく主配管17を介して熱源機に直接戻り、再び7℃程度まで冷却される。一方、吸気口15bから取り込まれた28℃程度の空気は、蓄熱器12の蓄熱材12bとの間で熱交換を行うことで24℃程度に冷却された後、熱交換器11との間で16℃程度に冷却されて、排気口16aから空調対象空間に放出される。このような運転形態によれば、夜間等の熱負荷の少ない時間帯に蓄熱させた冷熱を、熱負荷のピーク時に放熱して空気を一次冷却でき、二次冷却を行う熱交換器11の熱負荷を低減させることができる。
次に、空調運転−蓄熱モードについて説明する。図5は、空調運転−蓄熱モードにおける蓄熱空調ユニット10の運転状況を示す図である。この空調運転−蓄熱モードは、空調対象空間に対する空調を行うと同時に、蓄熱材12bに対する蓄熱を行うモードであり、例えば、熱負荷の少ない時間帯と多い時間帯との間の時間帯に実行される。ここでは、ダンパD1を閉じると共にダンパD2を開くことにより、第2の送風路が選択される。また、冷水が、主配管17から引き込み配管18に至るように三方弁V1が切り換えられると共に、主配管17から引き込み配管19を通って蓄熱材12bに導入されるように、三方弁V2が切り換えられる。
このような設定状態において、冷水は、熱源機にて7℃程度に冷却されてから熱交換器11に導入され、この熱交換器11の熱交換コイルの周囲を流れる空気との間で初段の熱交換を行い、空気を冷却して12℃程度に温度上昇する。この冷水は、主配管17から引き込み配管19に至り、蓄熱材12bの蓄熱材12bに導入され、蓄熱材12bとの間で次段の熱交換を行うことにより、この蓄熱材12bを冷却し凝固させる。この熱交換で15℃程度に温度上昇した水は、主配管17を経て熱源機に戻る。一方、吸気口15cから取り込まれた28℃程度の空気は、蓄熱材12bに至ることなく熱交換器11に直接的に導入され、この熱交換器11で16℃程度に冷却されて、排気口16aから空調対象空間に放出される。このような運転形態によれば、熱交換器11にて初段の熱交換を行った後の冷水の余熱を次段で蓄熱でき、この熱を次の空調運転−放熱モードにおいて冷水の冷却に利用できるので、多段的なカスケード放熱装置を構築して、空調装置全体の熱効率を向上させることができる。
(実施の形態1の効果)
このように本実施の形態1によれば、熱交換器11にて熱交換を行った後の冷水の余熱を蓄熱器12に蓄熱できるので、一般空調の温度帯を主たる対象とする空調装置において、蓄熱により空調熱負荷をピークシフトしさらに、熱源機に戻る冷水の温度を上げて熱源を定格に近い状態で運転させることができ、空調システム全体のCOP(成績係数:Coefficient of Performance)を向上させることができる。特に、蓄熱器12の蓄熱媒体として潜熱蓄熱材を用いているので、顕熱蓄熱材を用いる場合に比べて、比熱の高い潜熱を蓄熱可能として、蓄熱効率の一層の向上を図ることができる。
また、実施の形態1においては、熱交換器11、蓄熱器12、送風機13、及び、フィルタ14の全てを1台の筐体15の内部に包括的に収容しているので、これら各機器を1台に集約してユニット化でき、この1台の空調装置1によって完結した蓄熱空調機能を得ることができるので、空調装置1の装置構成が簡易になる。また、ユニット化された1台の空調装置1として熱交換器11や蓄熱器12の搬送や設置を行なうことができるので、空調装置1の取り付け等を容易に行なうことができる。また、蓄熱器12を収容スペースSP2に個別的に収容しているので、収容スペースSP2の内壁を断熱材で覆う等、蓄熱効率を容易に向上させることができる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、実施の形態1とは異なる送風路を有する形態である。特に説明なき構成及び処理については実施の形態1と同じであり、実施の形態1と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
(空調装置の構成)
図6は、本実施の形態2に係る空調装置の構成を示す図である。この図6に示すように、本実施の形態2に係る空調装置2は、概略的に、図示しない熱源機に対して蓄熱空調ユニット20を接続して構成されている。この蓄熱空調ユニット20は、熱交換器11、蓄熱器12、及び、送風機13を、1台の筐体21の内部に収容すると共に、この筐体21の外部にフィルタ14を設けて構成されている。
筐体21は、これら熱交換器11、蓄熱器12、及び、送風機13の全てを略一体に収容する収容手段であり、特許請求の範囲における中空体に対応する。この筐体21には、吸気口21aが1つのみ設けられており、吸気の集約化が図られている。そして、この吸気口21aの外部に、フィルタ14が配置されているので、このフィルタ14を通過した空気のみが吸気口21aから筐体21に取り込まれる。ただし、フィルタ14は必ずしも筐体21の外部に配置する必要はなく、筐体21の内部における吸気口21aに対応する位置に設けても同様の効果を奏することができる。この筐体21の内部における蓄熱器12と筐体21との相互間には隔壁21bが設けられており、この隔壁21bを境界として、蓄熱器12を収容する収容スペースSP2が、導入路SP2aと迂回路SP2bとに区画されている。導入路SP2aは、吸気口21aから取り込まれた空気を蓄熱器12に対して導入する送風路であり、迂回路SP2bは、吸気口21aから取り込まれた空気を蓄熱器12に対して迂回させる送風路である。
このような構成において、蓄熱空調ユニット20の内部には、第1の送風路と第2の送風路の2つの送風路が形成されている。第1の送風路は、フィルタ14を経て吸気口21aを通過し、導入路SP2aを介して蓄熱器12の周囲空間を通過し、さらに熱交換器11の周囲空間を通過して、排気ダクト16を介して排気口16aに至る送風経路である。第2の送風路は、フィルタ14を経て吸気口21aを通過し、迂回路SP2bを通過し、さらに熱交換器11の周囲空間を通過して、排気ダクト16を介して排気口16aに至る送風経路である。ここで、吸気口21aと隔壁21bとの間にはダンパD3(特許請求の範囲における送風路切り換え手段に対応する)が配置されており、このダンパD3の開閉によって、第1の送風路と第2の送風路を相互に選択的に切り換え可能である。すなわち、ダンパD3を図示想像線の方に駆動することにより、第1の送風路による送風のみが可能になり、ダンパD3を図示実線の方に駆動することにより、第2の送風路による送風のみが可能になる。
(空調装置2の運転形態)
このように構成された空調装置2において、空調停止−蓄熱モード時には、実施の形態1の空調停止−蓄熱モード時と同様にダンパD3及び三方弁V1、V2が切り換えられる。そして、熱源機にて冷却された冷水が、熱交換器11を経て蓄熱器12に導入され、蓄熱材12bと熱交換を行って当該蓄熱材12bを凝固し、主配管17を介して熱源機に戻る。
また、空調運転−放熱モード時には、ダンパD3を図示想像線の方に駆動することにより、第1の送風路が選択される。また、冷水が、主配管17から引き込み配管18に至るように三方弁V1が切り換えられると共に、主配管17から引き込み配管19に至ることなく熱源機に直接戻るように三方弁V2が切り換えられる。そして、熱源機にて冷却された冷水は、熱交換器11に導入されて空気を冷却し、熱源機に直接戻る。一方、吸気口21aから取り込まれた空気は、蓄熱器12との間で熱交換を行って冷却された後、熱交換器11との間でさらに冷却されて、排気口16aから空調対象空間に放出される。
また、空調運転−蓄熱モード時には、ダンパD3を図示実線の方に駆動することにより、第2の送風路が選択される。また、冷水が、主配管17から引き込み配管18に至るように三方弁V1が切り換えられると共に、主配管17から引き込み配管19を通って蓄熱材12bに導入されるように、三方弁V2が切り換えられる。そして、熱源機にて冷却された冷水は、熱交換器11に導入されて空気を冷却し、蓄熱材12bと熱交換を行って当該蓄熱材12bを凝固し、主配管17を介して熱源機に戻る。一方、吸気口21aから取り込まれた空気は、蓄熱材12bに至ることなく熱交換器11に導入され、この熱交換器11で冷却されて、排気口16aから空調対象空間に放出される。
(実施の形態2の効果)
このように本実施の形態2によれば、実施の形態1と略同様の効果に加えて、フィルタ14を通過した空気のみを蓄熱空調ユニット20に取り込むことができ、粉塵を簡易かつ確実に除去できる。また、1つのダンパD3で2つの送風路を切り換えることができ、送風路の切り換えを一層簡易な構成で行なうことができる。
〔実施の形態3〕
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3は、実施の形態1、2よりも大きな中型の空調装置を意図したものであり、空調装置を複数の筐体を用いて分割可能に構成したものである。また、実施の形態3では、各筐体を縦置き型としている。特に説明なき構成及び処理については実施の形態1と同じであり、実施の形態1と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
(空調装置の構成)
図7は、本実施の形態3に係る空調装置の構成を示す図である。この図7に示すように、本実施の形態3に係る空調装置3は、空調対象空間に隣接する空調機械室等に配置されるもので、概略的に、図示しない熱源機に対して、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを接続して構成されている。
一般空調ユニット30は、縦置き型の空調機であり、熱交換器11、送風機13、フィルタ14、及び、加湿器32を筐体33の内部に収容して構成されている。加湿器32は、給水配管32a及びニ方弁V3を介して供給された水を用いて、公知の加湿方法により空気への加湿を行なうもので、例えば、気化式加湿器、蒸気式加湿器、あるいは、水噴霧式加湿器として構成される。また筐体33は、縦長略直方形状に形成されており、空調機械室の床面Gに自立又は図示しないアンカ等の固定具にて固定されている。この筐体33には通気口33a及び排気口33bがそれぞれ1つ設けられており、通気口33aから取り入れられた空気が、熱交換器11にて温度調節され、さらに加湿器32にて加湿された後、この排気口33bを出て、直接的に又は図示しない空調ダクトを介して間接的に、所定の空調対象空間に放出される。
蓄熱空調ユニット31は、一般空調ユニット30に対して着脱自在に接続されるもので、蓄熱器12及びフィルタ14を筐体34の内部に収容して構成されている。この筐体34は、縦長略直方形状に形成されており、空調機械室の床面Gに自立又はアンカ等の固定具にて固定されている。特に、筐体34は、一般空調ユニット30の筐体33と略同様の寸法にて構成されており、一般空調ユニット30や蓄熱空調ユニット31の製造工程や設置作業の共通化が図られている。この筐体34には、吸気口34aが1つ設けられており、吸気の集約化が図られている。そして、筐体34の内部における吸気口34aに対応する位置にフィルタ14が配置されているので、吸気口34aから取り込まれた空気が必ずこのフィルタ14を通過して筐体34の内部に取り込まれる。ただし、フィルタ14は吸気口34aの外側に配置してもよい。また筐体34には、通気口34bが1つ設けられており、この通気口34bを介して一般空調ユニット30の筐体33に通気可能になっている。この接続構造の詳細については後述する。この筐体34の内部における蓄熱器12と筐体34との相互間には隔壁34cが設けられており、この隔壁34cを境界として、蓄熱器12を収容する収容スペースSP2が導入路SP2aと迂回路SP2bとに区画されている。
このような構成において、一般空調ユニット30及び蓄熱空調ユニット31の内部には、第1の送風路と第2の送風路の2つの送風路が形成されている。第1の送風路は、吸気口34a及びフィルタ14を通過し、隔壁34cよりも蓄熱器側(図7における隔壁34cの右側)において当該蓄熱器12の周囲空間を通過し、さらに通気口34b、33a及びフィルタ14を通過し、熱交換器11の周囲空間を通過して、排気口33bに至る送風経路である。第2の送風路は、吸気口34a及びフィルタ14を通過し、隔壁34cよりも外側(図7における隔壁34cの左側)を通過し、さらに通気口34b、33a及びフィルタ14を通過し、熱交換器11の周囲空間を通過して、排気口33bに至る送風経路である。ここで、フィルタ14と隔壁34cとの間にはダンパD4(特許請求の範囲における送風路切り換え手段に対応する)が配置されており、このダンパD4の開閉によって、第1の送風路と第2の送風路を相互に選択的に切り換え可能である。すなわち、ダンパD4を図示想像線の方に駆動することにより、第1の送風路による送風のみが可能になり、ダンパD4を図示実線の方に駆動することにより、第2の送風路による送風のみが可能になる。
(空調装置の構成−接続構造の詳細)
次に、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31との相互の接続構造の詳細について説明する。図7に示すように、主配管17は、熱源機から一般空調ユニット30に至る引き込み位置、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31との接続位置、及び、蓄熱空調ユニット31から熱源機に至る引き込み位置のそれぞれにおいて、接続部17a(特許請求の範囲における接続手段に対応する)を介して相互に接続されている。この接続部17aの拡大図を図8に示す。図示のように、主配管17の端部には、相互に略対応する位置及び形状にてフランジ17b、17cが設けられており、これらフランジ17b、17cを相互に突き合わせてボルト固定することで、主配管17が相互に水密的に接続されている。また、筐体33の通気口33aと筐体34の通気口34bの相互の接続にも同様にフランジ構造を採用できる。すなわち、筐体33の通気口33aの外周と、筐体34の通気口34bの外周に、相互に略対応する位置及び形状にてフランジを設け、これらフランジを相互に突き合わせてボルト固定することで、筐体33の通気口33aと筐体34の通気口34bとを相互に気密的に接続できる。このように、送風経路や送水経路をフランジ構造にて接続したことで、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを相互に分割して小型化した状態で空調機械室に搬入し、搬入後にこれら一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを相互に容易に接続できて、空調装置3の搬入や設置が一層容易になる。すなわち、本実施の形態3においては、筐体33及び筐体34が、特許請求の範囲における中空体を構成する。
ただし、これら一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31との相互の接続構造としては、フランジ構造以外の構造を採用することもできる。図9には、他の接続構造の拡大図を示す。図示のように、主配管17の端部には、相互に略対応する形状にてフランジ17b、17cが設けられている。ここで、これらフランジ17b、17cの相互間には、可撓継手35が配置されている。この可撓継手35は、ベローズ(蛇腹)35aの両端にフランジ35b、35cを設けて構成されている。ベローズ35aは、可撓性を有する伸縮体であり、例えば、金属筒を加圧成形することによって凹凸を設けて構成された成形ベローズやフレキシブルチューブ、あるいは、ディスク状の薄肉金属板を溶接にて連結することによって構成された溶接ベローズとして構成されている。フランジ35b、35cは、フランジ17b、17cに略対応する形状で構成されており、フランジ35bとフランジ17b、及び、フランジ35cとフランジ17cとが、相互にネジ止めにて固定されている。また、図示は省略するが、筐体33の通気口33aと筐体34の通気口34bの相互の接続にも同様に可撓継手35を用いた接続構造を適用できる。このように可撓継手35を介して一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを連結することで、これら一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31との相互の間隔や相対位置がその設置位置の条件等に応じて変化した場合においても、可撓継手35のベローズ35aが変形することによってその変化を吸収するので、これらの接続位置の自由度が向上し、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを一層容易かつ確実に接続できる。
(空調装置3の運転形態)
このように構成された図7の空調装置3において、空調停止−蓄熱モード時には、冷水が、熱交換器11に引き込まれないように三方弁V1が切り換えられると共に、冷水が蓄熱器12に引き込まれるように三方弁V2が切り換えられる。また、送風機13による送風が行なわれないことから、ダンパD4の開閉状態は無関係である。そして、熱源機にて冷却された冷水が、熱交換器11を経ることなく蓄熱器12に導入され、蓄熱材12bと熱交換を行って当該蓄熱材12bを凝固して熱源機に戻る。
また、空調運転−放熱モード時には、冷水が、熱交換器11に引き込まれるように三方弁V1が切り換えられると共に、冷水が蓄熱器12に引き込まれないように三方弁V2が切り換えられる。また、ダンパD4を図示想像線の方に駆動することにより、第1の送風路が選択される。そして、熱源機にて冷却された冷水は、熱交換器11に導入されて空気を冷却し、蓄熱器12を経ることなく熱源機に直接戻る。一方、吸気口34aから取り込まれた空気は、蓄熱器12との間で熱交換を行って冷却された後、通気口34bから通気口33aを経て筐体33に至り、熱交換器11によってさらに冷却されて、排気口33bから空調対象空間に放出される。
また、空調運転−蓄熱モード時には、冷水が、熱交換器11に引き込まれるように三方弁V1が切り換えられると共に、冷水が蓄熱器12に引き込まれるように三方弁V2が切り換えられる。また、ダンパD4を図示実線の方に駆動することにより、第2の送風路が選択される。そして、熱源機にて冷却された冷水が、熱交換器11に導入されて空気を冷却し、蓄熱材12bと熱交換を行って当該蓄熱材12bを凝固して熱源機に戻る。一方、吸気口34aから取り込まれた空気は、蓄熱材12bに至ることなく通気口34bから通気口33aを経て筐体33に至り、熱交換器11で冷却されて、排気口33bから空調対象空間に放出される。
(実施の形態3の効果)
このように本実施の形態3によれば、実施の形態1と略同様の効果に加えて、空調装置3を複数部分に分散配置して別ユニット化したので、これら一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを相互に分割して小型化した状態で空調機械室等に搬入し、これらを相互に接続して空調装置3を構築できるので、空調装置3が中型であってもその搬入や設置を容易に行なうことができる。またこのような複数分割構造は、実施の形態1、2のように小型の空調装置に適用してもよく、この場合には、小型の空調装置をより小さなスペースにも容易に搬入や設置できる。特に、蓄熱器12を含む蓄熱空調のための構成要素のみを個別的に筐体34に収容して蓄熱空調ユニット31としてユニット化したので、一般空調ユニット30が既に設置され単独で機能しているような場合でも、この一般空調ユニット30に対して蓄熱空調ユニット31を新たに接続するだけで、カスケード熱交換を行なう空調装置3を容易に構成でき、一般空調ユニット30における余剰エネルギーを蓄熱し、これを空調負荷の大きい時に利用可能として、一般空調ユニット30の空調負荷をピークカットできる。また、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31との相互の接続構造を、フランジ構造や可撓継手構造にて接続可能としたので、一般空調ユニット30と蓄熱空調ユニット31とを一層容易かつ確実に接続でき、空調装置3の導入が一層容易になる。
〔実施の形態4〕
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4は、実施の形態3よりもさらに大きな大型の空調装置を意図したものであり、空調装置をより多くの筐体を用いて分割可能に構成したものである。また、実施の形態4では、各筐体を横置き型としている。特に説明なき構成及び処理については実施の形態3と同じであり、実施の形態3と略同様の構成については、必要に応じて、実施の形態3で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
(空調装置の構成)
図10は、本実施の形態4に係る空調装置の構成を示す図である。図示のように、本実施の形態4に係る空調装置4は、空調対象空間に隣接する空調機械室等に配置されるもので、概略的に、図示しない熱源機に対して、送風ユニット41、一般空調ユニット42、蓄熱空調ユニット43、及び、切り換えユニット44を接続して構成されている。
送風ユニット41は、送風機13を筐体45の内部に収容して構成されている。この送風機13は、概略的には実施の形態1〜3と同様に構成されているが、より詳細には、モータ13aにて回転されたファンベルト13bを介してファン13cを回転させることにより、送風を行なう。この筐体45は、防振台13dを介して空調機械室等の床面Gに設置されており、モータ13a及びファン13cの回転により生じた振動がこの防振台13dにて吸収される。この筐体45には、通気口45a及び排気口45bが形成されている。
一般空調ユニット42は、公知の横置き型の空調機であり、熱交換器11、フィルタ14、及び、加湿器32を筐体46の内部に収容して構成されている。この筐体46は、送風ユニット41の筐体45と略同一の高さで形成されており、このように形状を合致させることにより、送風ユニット41や一般空調ユニット42の製造工程や設置作業の共通化が図られている(この点については、蓄熱空調ユニット43及び切り換えユニット44についても同様である)。この筐体46には、通気口46a、46bが形成されている。
蓄熱空調ユニット43は、一般空調ユニット42に着脱自在に接続されるもので、第1の蓄熱空調ユニット43Aの上部に第2の蓄熱空調ユニット43Bを載置して構成されている。第1の蓄熱空調ユニット43Aは、蓄熱器12及びフィルタ14を筐体47の内部に収容して構成されている。また、第2の蓄熱空調ユニット43Bは、フィルタ14を筐体48の内部に収容して構成されている。これら筐体47と筐体48とを相互に隔てる筐体側面は、蓄熱器収容スペースを導入路SP2aと迂回路SP2bとに区分する隔壁として機能する。このように蓄熱空調ユニット43を分割可能に構成することによって、搬入経路が比較的狭い空調機械室に対しても蓄熱空調ユニット43を容易に搬入して取り付けることができる。また、蓄熱器12に対する断熱構造を取ることが一層容易になる。なお、筐体47には通気口47a、47b、筐体48には通気口48a、48bがそれぞれ形成されている。
切り換えユニット44は、蓄熱空調ユニット43に着脱自在に接続されるもので、ダンパD5(特許請求の範囲における送風路切り換え手段に対応する)を筐体49の内部に収容して構成されている。この筐体49には、吸気口49aと、2つの通気口49b、49cが形成されている。ここで、ダンパD5は、第1の送風路と第2の送風路とを選択的に切り換えるものである。このうち、第1の送風路とは、吸気口49aから通気口49bに至り、通気口47aからフィルタ14及び蓄熱器12の周囲区間を経て通気口47bに至り、通気口46aからフィルタ14及び熱交換器11の周囲空間と加湿器32とを経て通気口46bに至り、さらに、通気口45aから排気口45bに至る送風経路である。また、第2の送風路とは、吸気口49aから通気口49cに至り、通気口48aからフィルタ14を経て通気口48bに至り、以降は第1の送風路と同様の経路を経て排気口45bに至る送風経路である。そして、ダンパD5を図示想像線の方に切り換えることにより、第1の送風路が選択され、ダンパを図示実線の方に切り換えることにより、第2の送風路が選択される。なお、これら送風ユニット41、一般空調ユニット42、蓄熱空調ユニット43、及び、切り換えユニット44の相互の接続構造としては、実施の形態3のユニット同士の接続構造と同様の構造を適用できる。すなわち、本実施の形態4においては、筐体45〜49が、特許請求の範囲における中空体を構成する。
(空調装置4の運転形態)
このように構成された空調装置4において、空調停止−蓄熱モード時には、冷水が、熱交換器11に引き込まれないように三方弁V1が切り換えられると共に、冷水が蓄熱器12に引き込まれるように三方弁V2が切り換えられる。また、送風機13による送風が行なわれないことから、ダンパD5の開閉状態は無関係である。そして、熱源機にて冷却された冷水が、熱交換器11を経ることなく蓄熱器12に導入され、蓄熱材12bと熱交換を行って当該蓄熱材12bを凝固して熱源機に戻る。
また、空調運転−放熱モード時には、冷水が、熱交換器11に引き込まれるように三方弁V1が切り換えられると共に、冷水が蓄熱器12に引き込まれないように三方弁V2が切り換えられる。また、ダンパD5を図示想像線の方に駆動することにより、第1の送風路が選択される。そして、熱源機にて冷却された冷水は、熱交換器11に導入されて空気を冷却し、蓄熱器12を経ることなく熱源機に直接戻る。一方、吸気口49aから取り込まれた空気は、切り換えユニット44を通過し、第1の蓄熱空調ユニット43Aの蓄熱器12との間で熱交換を行って冷却された後、一般空調ユニット42の熱交換器11によってさらに冷却されると共に加湿器32にて加湿され、送風ユニット41を通過してその排気口45bから空調対象空間に放出される。
また、空調運転−蓄熱モード時には、冷水が、熱交換器11に引き込まれるように三方弁V1が切り換えられると共に、冷水が蓄熱器12に引き込まれるように三方弁V2が切り換えられる。また、ダンパD5を図示実線の方に駆動することにより、第2の送風路が選択される。そして、熱源機にて冷却された冷水が、熱交換器11に導入されて空気を冷却し、蓄熱材12bと熱交換を行って当該蓄熱材12bを凝固して熱源機に戻る。一方、吸気口49aから取り込まれた空気は、切り換えユニット44を通過し、さらに第2の蓄熱空調ユニット43Bを通過した後、一般空調ユニット42の熱交換器11によって冷却されると共に加湿器32にて加湿され、送風ユニット41を通過してその排気口45bから空調対象空間に放出される。
(実施の形態4の効果)
このように本実施の形態4によれば、実施の形態3と略同様の効果に加えて、空調装置4を一層多数の部分に分散配置して別ユニット化したので、これら送風ユニット41、一般空調ユニット42、蓄熱空調ユニット43、及び、切り換えユニット44を相互に分割して小型化した状態で空調機械室に搬入し、これらを相互に接続して空調装置4を構築できるので、空調装置4が大型であってもその搬入や設置を容易に行なうことができる。またこのような複数分割構造は、実施の形態1、2のように小型の空調装置1、2や、実施の形態3のように中型の空調装置3に適用してもよく、この場合には、これら小型や中型の空調装置1〜3をより小さなスペースにも容易に搬入や設置できる。また、蓄熱空調のための構成要素である蓄熱器12のみを筐体47に収容して第1の蓄熱空調ユニット43Aとしてユニット化したので、一般空調ユニット42や送風ユニット41が既に設置されて機能しているような場合でも、一般空調ユニット42に対して蓄熱空調ユニット43Aを新たに接続するだけで、カスケード熱交換を行なう空調装置4を容易に構成できる。また、切り換えユニット44を個別構成にすると共に、第1の蓄熱空調ユニット43Aと第2の蓄熱空調ユニット43Bとを相互に分割可能な構成としたので、所望の送風経路に応じた構成のみを選択して設置できる。例えば、空調停止−蓄熱モード時や空調運転−放熱モード時のみを行なう場合(空気を蓄熱器12と必ず熱交換させる場合)には、切り換えユニット44及び第2の蓄熱空調ユニット43Bを省略して第1の蓄熱空調ユニット43Aのみを設ければよく、空調装置4の導入コストを低減できる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(各実施の形態の組合せ)
各実施の形態に示した構成は、相互に組合せることができ、例えば、実施の形態3の蓄熱空調ユニット31を、実施の形態4の蓄熱空調ユニット43のように分割可能に構成してもよい。
(構成要素の追加又は置換)
特記する場合を除いて、空調装置1〜4には公知の構成要素を追加することができ、あるいは、空調装置1〜4の構成要素を公知の構成要素にて置換することができる。例えば、実施の形態4において、複数のフィルタ14を設けることで圧損が大きくなる場合には、この圧損をカバーするためにファンを増設してもよい。また、三方弁V1、V2に代えて、分岐された配管の各々に2方弁を設けてもよく、この場合には各2方弁を開閉することによって、実質的に3方弁と同様に流路切替えを行うことができる。
この発明は、0℃以上の中低温度帯の余熱に対してカスケード熱交換を行うことによって当該余熱を利用することに有用である。
本発明の基本的概念を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る空調装置の構成を示す図である。 空調停止−蓄熱モードにおける蓄熱空調ユニットの運転状況を示す図である。 空調運転−放熱モードにおける蓄熱空調ユニットの運転状況を示す図である。 空調運転−蓄熱モードにおける蓄熱空調ユニットの運転状況を示す図である。 実施の形態2に係る空調装置の構成を示す図である。 実施の形態3に係る空調装置の構成を示す図である。 図6の接続部分の拡大図である。 図6の他の接続構造の拡大図である。 実施の形態4に係る空調装置の構成を示す図である。
符号の説明
1、2、3、4 空調装置
10、20、31、43 蓄熱空調ユニット
43A 第1の蓄熱空調ユニット
43B 第2の蓄熱空調ユニット
11 熱交換器
12 蓄熱器
12a 断熱筐体
12b 蓄熱材
13 送風機
13a モータ
13b ファンベルト
13c ファン
13d 防振台
14 フィルタ
15、21、33、34、45〜49 筐体
15a、21b、34c 隔壁
15b、15c、21a、34a 吸気口
15d、33a、34b、45a、46a、46b、47a、47b、48a、48b 通気口
16 送風ダクト
16a、33b、45b 排気口
17 主配管
17a 接続部
17b、17c、35b、35c フランジ
18、19 引き込み配管
30、42 一般空調ユニット
32 加湿器
32a 給水配管
35 可撓継手
35a ベローズ
41 送風ユニット
44 切り換えユニット
C 天井
D1、D2、D3、D4、D5 ダンパ
G 床面
SP1、SP2 収容スペース
SP2a 導入路
SP2b 迂回路
V1、V2 三方弁
V3 ニ方弁

Claims (5)

  1. 気体の温度及び又は湿度を調節する熱交換器と、熱搬送媒体の熱を蓄熱する蓄熱器と、前記熱交換器及び前記蓄熱器に対して気体を導入可能とする送風機と、を備えた空調装置であって、
    前記熱搬送媒体を前記熱交換器を経て前記蓄熱器に至るように導入する流路を形成可能とし、
    前記気体を前記蓄熱器を経て前記熱交換器に至るように導入する送風路を形成可能とし、
    前記蓄熱器における蓄熱媒体を潜熱蓄熱材としたこと、
    を特徴とする空調装置。
  2. 前記熱交換器、前記蓄熱器、及び、前記送風機を、中空体に収容し、
    前記中空体には、
    前記気体を当該中空体の外部から内部に取り込むための少なくとも一つ以上の吸気口と、
    前記気体を当該中空体の内部から外部に排出するための少なくとも一つ以上の排気口と、
    前記吸気口から前記蓄熱器及び前記熱交換器を順次経て前記排気口に至る第1の送風路と、
    前記吸気口から前記蓄熱器に至ることなく前記熱交換器を経て前記排気口に至る第2の送風路と、
    前記第1の送風路又は前記第2の送風路を選択的に切り換えるための送風路切り換え手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記熱交換器、前記蓄熱器、及び、前記送風機を、中空体に収容し、
    前記中空体には、
    前記熱交換器との間で熱交換を終えた熱搬送媒体を、前記蓄熱器に導入する第1の流路と、
    前記熱交換器との間で熱交換を終えた熱搬送媒体を、前記蓄熱器に導入することなく所定の熱源に還流させる第2の流路と、
    前記第1の流路又は前記第2の流路を選択的に切り換えるための流路切り換え手段と、
    を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空調装置。
  4. 前記中空体は、1台の筐体として構成され、
    前記筐体に、前記熱交換器、前記蓄熱器、及び、前記送風機を略一体に収容したこと、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空調装置。
  5. 前記中空体は、分割可能な複数の筐体を有して構成され、
    これら複数の筐体を相互に接続する接続手段を備えたこと、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空調装置。
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