JP2007064616A - 蓄熱空調システム - Google Patents

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友裕 黒木
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Abstract

【課題】中低温度帯である0℃以上の冷水の余熱を有効利用できると共に、蓄熱材を用いた蓄熱システムによるエネルギーの有効利用に寄与する、蓄熱空調システムを提供する。
【解決手段】気体の温度及び又は湿度を調整して空調対象空間に放出する空調機1と、この空調機1の熱負荷を処理する熱源機10と、空調機1と熱源機10との間において冷水を循環させるための管路であって、熱源機10から空調機1に至る往路管路21と、空調機1から熱源機10に至る復路管路22とを有する循環管路20と、空調機1から熱源機10に至る復路管路上に配置された蓄熱装置30とを備える。この蓄熱装置30は、復路管路22を流れる冷水との間で熱交換を行う蓄熱材32を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、建築物の居住空間の如き各種の空間に対して空気調和(以下、空調)を行うための空調システムに関し、特に蓄熱材を用いて熱交換を行う蓄熱空調システムに関する。
従来から、一般住宅やオフィス等の各種の空間に対して空調を行うため、様々な空調システムが提案されている。このような空調システムの中でも、温水等の各種の媒体との間で熱を多段的に交換するカスケード熱交換システムは、この媒体の熱エネルギーを有効利用できる点において好ましい。例えば、特開2004−77031号公報には、低温、中温、高温といった作動温度の異なる複数の冷却器をパイプラインによって連通し、同一の冷媒を低温、中温、高温という温度順で順次冷却する冷却設備が開示されている(特許文献1参照)。
また、従来の各種の熱交換システムの中でも、蓄熱材を利用して蓄熱を行う蓄熱空調システムは、電力需要の少ない時間帯に熱源を運転して生み出した熱を蓄熱し、電力需要の多い時間帯に放熱して利用するものであり、電力負荷平準化を目的とする電力料金体系の基でエネルギーコストメリットを活用するよう普及が図られている。蓄熱空調システムは、その他に空調熱負荷をピークシフトし、装置容量の削減に寄与する点、および電力需要の少ない時間帯に行う蓄熱のための運転が、熱源の定格運転につながり高効率に熱を生み出すため、エネルギーを有効利用する点において好ましい。例えば、特開2000−130803号公報には、空調対象室に面する天井裏空間等に蓄熱体を配置し、この蓄熱体を用いて空調を行う空調設備が開示されている(特許文献2参照)。
特開2004−77031号公報 特開2000−130803号公報
しかしながら、このような従来の空調システムのうち、カスケード熱交換システムとして、上記特許文献1のように、冷熱を段階的に熱交換するシステムがあるが、冷凍、冷蔵、一般空調など、異なる温度帯を組み合わせる条件下で有効に利用されるものであり、一般空調と異なる温度帯を少なくとも1つは存する用途に限定されて用いられる。ここで「一般空調」とは、オフィスなどの人が過ごす空間において、主として人が過ごすために行う空調を指す。一般空調の温度帯を主たる対象とする空調システムにおいては、冷却コイルを多段に配設しても後段の冷却コイルで余熱を有効に利用することが困難なことから、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体は、有している余熱が有効に利用されず、そのまま熱源に還されていた。そのため、熱負荷が大きくない状態では、往きと還りとの温度差が十分にとれず、熱源は定格から外れた状態で運転され、熱源のエネルギー利用効率を減ずる大きな要因となっていた。従って、一般空調の温度帯で、空調機で1次熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効に2次利用し、往きとの温度差を拡大して所定の還り温度で熱源に還すことにより、熱源を定格に近い状態で、高いエネルギー利用効率となるよう、運転させる空調システムが要望されていた。
また、従来の蓄熱空調システムは、対象空間を空調する時間帯とは別の時間帯、主に夜間に専ら蓄熱材への蓄熱を行うよう、運転モードを切り替えて行うものである。この他、上記文献2のごとく空調機を運転すると同時に蓄熱を行う形態の蓄熱空調システムもあるが、このようなシステムにおいても、蓄熱を行う為には、空調機を本来の空調とは別の時間帯に運転している。具体的には、上記文献2においては、空調機の出口流路を切り替えることにより、夜間には専ら蓄熱材への蓄熱を行う目的で空調機を運転し、昼間には専ら対象空間を空調する目的で空調機を運転し蓄熱は行わない。すなわち文献2のシステムは、空調機を「蓄熱材へ蓄熱する」という本来的ではない時間帯及び目的で使用するものであり、空調機を「対象空間を空調する」という本来的な時間帯及び目的で使用すると同時に、当該空調機で熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効利用するものではない。そのため文献2のシステムにおいても、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体は、有している余熱が有効に利用されず、そのまま熱源に還されていた。
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、一般空調の温度帯で利用され、蓄熱により空調熱負荷をピークシフトしさらに、空調機で熱交換した後の熱搬送媒体の余熱を有効利用するとともに、熱源を定格に近い状態で運転させ、エネルギーの有効利用に寄与する、空調システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、気体の温度及び又は湿度を調整して空調対象空間に放出する空調機と、前記空調機と所定の熱源との間において熱搬送媒体を循環させるための管路であって、前記熱源から前記空調機に至る往路管路と、前記空調機から前記熱源に至る復路管路と、を有する循環管路と、前記復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための蓄熱材を、収容体の内部に設けて構成された蓄熱装置と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、気体の温度及び又は湿度を調整して空調対象空間に放出する空調機と、前記空調機と所定の熱源との間において熱搬送媒体を循環させるための管路であって、前記熱源から前記空調機に至る往路管路と、前記空調機から前記熱源に至る復路管路と、を有する循環管路と、前記復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための蓄熱材と、気体を前記蓄熱材に対して熱交換可能に導入する通気路とを、収容体の内部に設けて構成された蓄熱装置と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の本発明において、前記蓄熱材との間で熱交換した前記気体を、前記空調機に導入可能としたこと、を特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の本発明において、前記復路管路は、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記第1の復路管路、又は、前記第2の復路管路に、選択的に導入する第1の切替え手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の本発明において、前記復路管路は、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、前記空調機から出て前記第1の復路管路又は前記第2の復路管路に至る前記熱搬送媒体の流量を制御する流量制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の本発明において、前記循環管路は、前記往路管路と前記復路管路とを、前記空調機を介することなく接続する接続管路と、前記熱源から出て前記往路管路を流れる前記熱搬送媒体を、前記空調機、又は、前記接続管路を介して前記復路管路に、選択的に導入する第2の切替え手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の本発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の本発明において、前記空調機は、前記気体の一次調和を行う外気調和機であること、を特徴とする。
また、請求項8に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において、前記復路管路は、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記第1の復路管路、又は、前記第2の復路管路に、選択的に導入する第1の切替え手段とを備え、前記第2の復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための前記蓄熱材を、前記収容体にて断熱被覆したこと、を特徴とする。
また、請求項9に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において、前記復路管路は、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、前記空調機から出て前記第1の復路管路又は前記第2の復路管路に至る前記熱搬送媒体の流量を制御する流量制御手段とを備え、前記第2の復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための前記蓄熱材を、前記収容体にて断熱被覆したこと、を特徴とする。
また、請求項10に記載の本発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の本発明において、前記空調機として、前記気体の一次調和を行う一次空調機と、この一次空調機にて一次調和された前記気体の二次調和を行う複数の二次空調機とを設け、前記復路管路は、前記一次空調機及び又は前記二次空調機から出た前記熱搬送媒体を前記蓄熱装置に導入可能としたこと、を特徴とする。
また、請求項11に記載の本発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載の本発明において、前記蓄熱材を、前記熱搬送媒体の潜熱を蓄熱する潜熱蓄熱材としたこと、を特徴とする。
また、請求項12に記載の本発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の本発明において、前記蓄熱材を、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材を用いて構成したこと、を特徴とする。
請求項1に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、空調機にて熱交換を行った後の熱搬送媒体の余熱を蓄熱装置に蓄熱できるので、一般空調の温度帯を主たる対象とする空調システムにおいて、蓄熱により空調熱負荷をピークシフトしさらに、熱源に戻る熱搬送媒体の温度を上げて熱源を定格に近い状態で運転させることができ、空調システム全体のCOP(成績係数:Coefficient of Performance)を向上させることができる。
また、請求項2に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、気体を通気路を介して蓄熱材に対して熱交換可能に導入できるので、蓄熱装置に蓄熱した冷熱を利用して気体の一次冷却を行うことができ、多段的に熱交換を行うカスケード放熱システムを0℃以上の熱搬送媒体にも好適なように構築して、空調システム全体の熱効率を向上させることができる。
また、請求項3に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、蓄熱材との間で熱交換した気体を空調機に導入でき、蓄熱装置にて一次冷却した気体を空調機に導入して二次冷却できるため、空調機導入前の空気を冷却することで空調機の熱負荷を低減できる。
また、請求項4に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、第1の復路管路と第2の復路管路とを第1の切替え手段を用いて選択的に切替えることで、蓄熱装置にて蓄熱を行う蓄熱モードや放熱を行う放熱モードと、蓄熱装置を介することなく空調を行う非蓄熱モードとを切替えることができ、状況に応じて最適な空調モードを選択できる。
また、請求項5に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、第1の復路管路や第2の復路管路に至る熱搬送媒体の流量を流量制御手段を介して制御することで、熱源機に戻る熱搬送媒体の温度を一定に維持し、この熱源機を定格運転することができ、空調システム全体の熱効率を一層向上させることができる。
また、請求項6に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、熱搬送媒体を空調機又は接続管路を介して復路管路に第2の切替え手段を介して選択的に導入することで、空調機を介することなく熱搬送媒体を蓄熱装置に導入でき、空調機で無駄な熱損失を生じさせることなく、熱搬送媒体の冷熱を高効率で蓄熱材に蓄熱できるので、熱交換効率を一層向上させることができる。
また、請求項7に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、熱搬送媒体の余熱を利用して外気を冷却してから外気調和機に導入できるので、熱負荷ピーク時における一次調和負荷を低減でき、熱交換効率を一層向上させることができる。
また、請求項8に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、第1の復路管路と第2の復路管路とを第1の切替え手段を用いて選択的に切替えることで、蓄熱装置にて蓄熱を行う蓄熱モードや放熱を行う放熱モードと、蓄熱装置を介することなく空調を行う非蓄熱モードとを切替えることができ、状況に応じて最適な空調モードを選択できる。また、蓄熱材に蓄熱した冷熱を断熱材にて保持して温存でき、この冷熱を熱負荷の最大ピーク時等に利用することで、熱交換効率を一層向上させることができる。
また、請求項9に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、第1の復路管路や第2の復路管路に至る熱搬送媒体の流量を流量制御手段を介して制御することで、熱源機に戻る熱搬送媒体の温度を一定に維持し、この熱源機を定格運転することができ、空調システム全体の熱効率を一層向上させることができる。また、蓄熱材に蓄熱した冷熱を断熱材にて保持して温存でき、この冷熱を熱負荷の最大ピーク時等に利用することで、熱交換効率を一層向上させることができる。
また、請求項10に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、一次空調機及び又は二次空調機から出た熱搬送媒体を蓄熱装置に導入でき、これら一次空調機や二次空調機からの熱搬送媒体の冷熱を利用して蓄熱を行うことができるので、各階に二次空調機を配置するような多層階の建屋においても、中規模又は大規模のカスケード熱交換システムを構築することができる。
また、請求項11に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、潜熱蓄熱材は融点近傍の作用温度では蓄熱材自身の温度を殆ど変えることなく、蓄熱および放熱ができる性質を有することから、蓄熱材を潜熱蓄熱材とすることで、蓄熱時には復路管路の熱搬送媒体と蓄熱材との温度差が小さくともその差を保つことができるので有効に蓄熱を行うことができるし、放熱時には放熱先である、熱搬送媒体もしくは通気路内の空気と、蓄熱材との温度差が小さくともその差を保つことができるので、有効に放熱を行うことができる。また、潜熱蓄熱材は融点近傍の作用温度での凝固・融解による熱授受を含めた「見かけの比熱」が大きいことから、容積に対する蓄熱容量が大きく、蓄熱材を潜熱蓄熱材とすることで、蓄熱効率の向上を図ることができる。
また、請求項12に係る本発明の蓄熱空調システムによれば、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材を用いることで、熱搬送媒体が様々な温度を取り得る場合においても、各温度に適した融点を有する蓄熱材を用いて潜熱蓄熱を行うことがてき、蓄熱空調システムの蓄熱効率を高めることができる。例えば、冷房運転と暖房運転とを行う場合に、冷房時には冷熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材を用い、暖房時には温熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材を用いることで、冷房時と暖房時の両方において高い蓄熱効率を得ることができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る蓄熱空調システムの各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る蓄熱空調システムは、一般住宅やオフィス等、空調の対象になる各種の空間(以下、空調対象空間)に対する空調を行うためのシステムに関する。ここで、空調対象空間としては、1つの領域として区画された空間の他、複数の領域や、あるいは、明確な区画のない開放又は半開放領域を含む。
この蓄熱空調システムの基本的構成を図1に示す。この図1に示すように、蓄熱空調システムは、概略的には、空調対象空間に温湿度を調整した気体を送出する空調機1、空調システム全体の熱負荷を主に処理する熱源機10、熱搬送媒体を循環させる循環管路20、及び、蓄熱を行う蓄熱装置30を備えて構成されている。ここで、空調機1の具体的構成は任意であり、循環処理用の空調機の他、外気処理用の外気空調機をも含み得る。また、熱源機10の具体的構成も任意であり、冷凍機の他、必要に応じて、冷却塔等の付帯設備を含み得る。これら空調機1と熱源機10とが循環管路20にて接続されており、この循環管路20に熱搬送媒体を循環させることによって熱交換が可能となっている。この熱搬送媒体は、水、冷媒、又は、水和物スラリーを含み得るが、以下の説明では水(冷水)を用いるものとして説明する。また、蓄熱装置30は、収容体31の内部に蓄熱材32を設けて構成されており、循環管路20にて循環されている熱搬送媒体との間で熱交換して蓄熱し、この熱を用いて空気との間で熱交換する。
このような構成において、各実施の形態に共通の特徴の一つは、蓄熱装置30を循環管路20における冷水の復路管路上に配置していることである。すなわち、循環管路20は、熱源機10から空調機1に至る往路管路21と、空調機1から熱源機10に至る復路管路22とを備えて構成されており、熱源機10にて冷却された水は、往路管路21を介して空調機1に至って最初(初段)の熱交換を行い、さらに復路管路22を介して熱源機10に戻る前に、蓄熱装置30にて2回目(次段)の熱交換を行う。このように初段と次段による多段的な熱交換を行うカスケード熱交換システムを構築することで、冷水の熱を有効利用することができる。特に、各実施の形態は、空調システムが一般空調の温度帯で利用されることを前提としており、空調機1を出た後の約12℃程度の水(冷水)を用いて蓄熱材32への蓄熱を行うことを想定し、従来無駄にされていた0℃以上の中低温度帯の余熱を、有効利用可能なシステムを構築することができる。さらに、このようなシステムによれば、蓄熱のためのみに熱源機10を駆動する必要がなく、あくまで空調のためにのみ熱源機10を駆動し、その余剰分の熱エネルギーを蓄熱して有効利用することができる。さらに、熱源に戻る熱搬送媒体の温度を上げて熱源を定格に近い状態で運転させることができ、空調システム全体のCOPを向上させることができる。また、図2に示すように、蓄熱装置30の収容体31には、気体を蓄熱材32に対して熱交換可能に導入する通気路A3を設けることもできる。この場合には、気体を通気路A3を介して蓄熱装置30に導入し、蓄熱材32との間で熱交換させた後の気体を、通気路A2を介して空調機1に導入でき、気体に対する熱交換を多段的に行うことができる。また、蓄熱材32との間で熱交換させた後の気体は、空調機1以外にも、任意の数の図示しない他の空調機に導入してもよい。以下、このようなシステムを実現する各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る蓄熱空調システムの各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず、本発明の実施の形態1について説明する。ここでは、蓄熱空調システムの構成について説明した後、この蓄熱空調システムを用いて行われる調整処理の内容について説明する。
(蓄熱空調システムの構成)
図3は、本実施の形態1に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図3に示すように、本実施の形態1に係る蓄熱空調システムは、空調機1、熱源機10、循環管路20、及び、蓄熱装置30を備えて構成されている。これら各機器の配置位置は任意であるが、例えば、空調機1及び蓄熱装置30は、空調対象空間の上部を区画する天井Cの上方(天井裏)に配置され、熱源機10は、建屋屋上等の屋外に配置されている。
このうち、空調機1は、気体の温度及び又は湿度を調整して空調対象空間に放出するもので、例えば、熱交換コイル2及び送風機3を備えて構成されており、熱交換コイル2の内部を流れる冷水の冷熱によって空気を冷却した後、この冷却空気を送風機3にて送風する。この空調機1は、天井Cの近傍に配置されており、この天井Cに形成された開口を介して送風機3にて送風された空気が空調対象空間に排出される。なお当然のことながら、空調機1は同一又は類似のものを複数台併設することができるが、ここでは説明の簡便のため、空調機1が1台であるものとして説明を行う。
この空調機1に対して空気を導入するため、実施の形態1においては、2つの通気路A1、A2が設けられている。このうち、通気路A2は、蓄熱装置30から空調機1に至る経路であり、通気路A1は、天井Cに形成された吸気口RAを介して吸気された空気(還気:RA:Return Air)を空調機1に戻すための経路である(なお、吸気口は複数であってもよい。図示においては吸気口RAから通気路A1に至る部分が省略された形態の「天井チャンバー方式」を示しているが、吸気口RAから通気路A1に至る部分をすべてダクト等で接続してもよいし、その前記ダクト等の一部分を省略した形態の「天井チャンバー方式」であってもよい。以下同じ)。これら2つの通気路A1、A2の接続箇所には、切替ダンパD1が設けられており、この切替ダンパD1によって2つの通気路A1、A2のいずれか一方の空気のみが選択的に空調機1に導入される。
また、熱源機10は、空調機1の熱負荷を処理するもので、具体的には、熱搬送媒体である水を冷却して空調機1に送出する。この熱源機10の具体的構成は任意であるが、例えば、熱源機10は、図示しない冷却コイルと送水ポンプとを備えて構成されており、冷却コイルで冷却した冷水を送水ポンプにて循環管路20に圧送する。
また、循環管路20は、空調機1と熱源機10との間において熱搬送媒体を循環させるための管路であって、往路管路21と復路管路22とを有する。このうち、往路管路21は、熱源機10にて冷却された水を空調機1に導入するための往路側の冷水配管である。また、復路管路22は、空調機1にて熱交換された水を熱源機10に戻すための復路側の冷水配管であり、特許請求の範囲における第1の復路管路22に対応する。この復路管路22からは、引き込み管路23が分岐されている。この引き込み管路23は、復路管路22を流れる冷水を蓄熱装置30に引き込むためのもので、特許請求の範囲における第2の復路管路22に対応する。また、これら復路管路22と引き込み管路23との相互の接続箇所には三方弁V1が設けられており、この三方弁V1によって冷水の流路を復路管路22又は引き込み管路23に選択的に導入することができる。すなわち、この三方弁V1は、特許請求の範囲における第1の切替え手段に対応する。
また、蓄熱装置30は、循環管路20における復路管路上に配置されたもので、収容体31の内部に、蓄熱材32を充満させた容器33を収容して構成されている。この収容体31は、金属ダクトないしチャンバーなどの主たる目的として通気路に類して用いる材料および構成に限ったものではなく、通気路A2に至る通気路を成していれば、建築の構造材や非構造部材であってもよく、例えばコンクリートの床スラブと石膏ボードの天井材とで構成された「天井チャンバー」などの形態であってもよい。この蓄熱材32の内部には、上記した引き込み管路23が引き込まれており(この意味において、引き込み管路23は蓄熱装置30の一要素を構成する)、この引き込み管路23の少なくとも一部が蓄熱材32によって覆われている。また、蓄熱材32を収容する容器と収容体31との相互間には、空気を蓄熱材32と熱交換可能に導入するための通気路A3が形成されている。
ここで、蓄熱材32は、空調機1において熱交換を終えた冷水の冷熱を蓄熱し、この冷熱によって空気を冷却する蓄熱手段である。特に、本実施の形態1においては、蓄熱材32として、冷水の冷熱を蓄熱する潜熱蓄熱材が用いられており、顕熱蓄熱材を用いる場合に比べて、比熱の高い潜熱を蓄熱可能として、蓄熱効率の一層の向上が図られている。この蓄熱材32としては、空調機1を出て蓄熱材32に至る冷水によって凝固され得る融点を持つものであることが好ましく、例えば、蓄熱材32に導入される冷水の温度が約12℃である場合には、15〜20℃程度の融点を持つ蓄熱材32を用いることが好ましい。
(蓄熱空調システムの運転形態)
次に、このように構成された蓄熱空調システムによる運転形態について説明する。ここでは、運転モードとして、少なくとも、空調停止−蓄熱モード、空調運転−放熱モード、及び、空調運転−蓄熱モードの3つのモードを想定しており、これらを相互に任意のタイミングで任意の手段によって切り替えることができる。
まず、空調停止−蓄熱モードについて説明する。図4は、空調停止−蓄熱モードにおける蓄熱空調システムの運転状況を示す図である。この空調停止−蓄熱モードは、空調対象空間に対する空調を停止した状態で、蓄熱材32に対する蓄熱のみを行うモードであり、例えば、夜間等の熱負荷の少ない時間帯に実行される。ここでは、空調機1の送風機3の運転が停止されており、空気はアクティブには流動しない。一方、復路管路22から引き込み管路23に冷水が循環するように、三方弁V1が切替られる。
このような設定状態において、熱源機10にて7℃程度に冷却された冷水が往路管路21を通り空調機1に導入される。この冷水は、空調機1が運転を停止していることから、この空調機1においては熱交換を行わず、10℃程度に自然温度上昇した後、復路管路22から引き込み管路23に至り、蓄熱装置30の蓄熱材32に導入される。そして、冷水は、蓄熱材32との間で熱交換を行うことにより、この蓄熱材32を冷却し凝固させる。この際、冷水は、15℃程度に温度上昇し、復路管路22を経て熱源機10に戻る。このような運転形態によれば、夜間等の熱負荷の少ない時間帯に駆動させた熱源機10による熱を蓄熱材32に蓄熱でき、後述する空調運転−放熱モードにおける熱負荷ピーク時の放熱を可能として、熱負荷分散を行うことができる。
次に、空調運転−放熱モードについて説明する。図5は、空調運転−放熱モードにおける蓄熱空調システムの運転状況を示す図である。この空調運転−放熱モードは、空調対象空間に対する空調を行うと同時に、蓄熱材32からの放熱を行うモードであり、例えば、昼間の熱負荷ピーク時の時間帯に実行される。ここでは、空気が、通気路A2から空調機1に導入されるように切替ダンパD1が切替えられる。また、冷水が、復路管路22から引き込み管路23に至ることなく熱源機10に直接戻るように、三方弁V1が切替えられる。
このような設定状態において、熱源機10にて7℃程度に冷却された冷水が往路管路21を通り空調機1に導入される。この冷水は、空調機1が運転していることから、空調機1の熱交換コイル2の周囲を流れる空気との間で初段の熱交換を行い、空気を16℃程度に冷却する。この熱交換によって15℃程度に温度上昇した冷水は、復路管路22を介して熱源機10に直接戻り、再び7℃程度まで冷却される。一方、空調機1で冷却された空気は、空調対象空間に放出された後、28℃程度に温度上昇し、吸気口RAから吸気されて、通気路A3を介して蓄熱装置30に導入される。そして、この蓄熱装置30の蓄熱材32との間で熱交換を行うことで24℃程度に冷却され、通気路A2を介して再び空調機1に導入される。このような運転形態によれば、夜間等の熱負荷の少ない時間帯に蓄熱させた冷熱を、熱負荷のピーク時に放熱して空気を一次冷却でき、二次冷却を行う空調機1の熱負荷を低減させることができる。
次に、空調運転−蓄熱モードについて説明する。図6は、空調運転−蓄熱モードにおける蓄熱空調システムの運転状況を示す図である。この空調運転−蓄熱モードは、空調対象空間に対する空調を行うと同時に、蓄熱材32に対する蓄熱を行うモードであり、例えば、午前中など熱負荷の少ない時間帯と多い時間帯との間の時間帯に実行される。ここでは、空気が、通気路A1から空調機1に導入されるように切替ダンパが切替えられる。また、冷水が、復路管路22から引き込み管路23を通って蓄熱材32に導入されるように、三方弁V1が切替えられる。
このような設定状態において、熱源機10にて7℃程度に冷却された冷水が往路管路21を通り空調機1に導入される。この冷水は、空調機1が運転していることから、空調機1の熱交換コイル2の周囲を流れる空気との間で初段の熱交換を行い、空気を冷却する。この熱交換によって12℃程度に温度上昇した冷水は、復路管路22から引き込み管路23に至り、蓄熱装置30の蓄熱材32に導入され、蓄熱材32との間で次段の熱交換を行うことにより、この蓄熱材32を冷却し凝固させる。この熱交換で15℃程度に温度上昇した水は、復路管路22を経て熱源機10に戻る。一方、空調機1で16℃程度に冷却された空気は、空調対象空間に放出された後、28℃程度に温度上昇し、吸気口RAから吸気されて、通気路A1を介して、蓄熱装置30に至ることなく空調機1に導入される。このような運転形態によれば、空調機1にて初段の熱交換を行った後の冷水の余熱を次段で蓄熱でき、この熱を次の空調運転−放熱モードにおいて空気の冷却に利用できるので、多段的なカスケード放熱システムを構築して、空調システム全体の熱効率を向上させることができる。
(実施の形態1の効果)
このように本実施の形態1によれば、空調機1にて初段の熱交換を行った後の冷水の余熱を次段で蓄熱でき、この熱を次の空調運転−放熱モードにおいて有効利用できるので、多段的に熱交換を行うカスケード放熱システムを中低温度帯である0℃以上の冷水にも好適なように構築して、空調システム全体の熱効率を向上させることができる。また、蓄熱運転モードにおいて熱源機10に戻る冷水の温度が上がるので、空調システム全体のCOPを向上させることができる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、熱源機10にて冷却された冷水を、空調機1を介することなく蓄熱装置30に直接導入可能とした形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図7は、本実施の形態2に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図7に示すように、本実施の形態2に係る蓄熱空調システムは、概略的に、空調機1、熱源機10、循環管路20、及び、蓄熱装置30を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、往路管路21と復路管路22とは、空調機1の近傍において接続管路24を介して直接接続されており、これら接続管路24と往路管路21との相互の接続箇所には、三方弁V2が配置されている。この三方弁V2は、熱源機10から出て往路管路21を流れる冷水を、空調機1、又は、接続管路24を介して復路管路22に、選択的に導入するもので、特許請求の範囲における第2の切替手段に対応する。
(蓄熱空調システムの運転形態)
このように構成された蓄熱空調システムにおいて、空調停止−蓄熱モード時には、冷水が、往路管路21から接続管路24を介して引き込み管路23に至るように、三方弁V2が切替えられる。そして、熱源機10にて7℃程度に冷却された冷水が、空調機1を介することなく直接的に蓄熱装置30に導入され、7℃程度の温度をほぼ維持したまま蓄熱材32と熱交換を行って当該蓄熱材32を凝固し、復路管路22を介して熱源機10に戻る。
(実施の形態2の効果)
このように本実施の形態2によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、冷水を、空調機1を介することなく蓄熱装置30に直接的に導入でき、空調機1で無駄な熱損失を生じさせることなく、冷水の冷熱を高効率で蓄熱材32に蓄熱できるので、熱交換効率を一層向上させることができる。
〔実施の形態3〕
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3は、蓄熱装置に導入する冷水の流量を制御可能とした形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図8は、本実施の形態3に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図8に示すように、本実施の形態3に係る蓄熱空調システムは、概略的に、空調機1、熱源機10、循環管路20、及び、蓄熱装置30を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、復路管路22と引き込み管路23との相互の接続箇所には、流量制御三方弁V3が設けられている。この流量制御三方弁V3は、空調機1を出て復路管路22を流れる冷水のうち、引き込み管路23に導入する冷水の流量を制御するもので、特許請求の範囲における流量制御手段に対応する。また、復路管路22における熱源10の入り口付近には、温度センサ28が設けられている。この温度センサ28は、復路管路22を介して熱源10に戻る冷水の温度を計測する温度計測手段であり、測定した温度を出力する。また、本実施の形態3に係る蓄熱空調システムには、弁制御部VCが設けられている。この弁制御部VCは、温度センサ28から出力された温度に基づいて、流量制御三方弁V3を制御する弁制御手段である。
このような構成において、熱源機10に戻す冷水の温度がほぼ一定になるように、流量制御が行われる。すなわち、熱源機10によって冷水を高効率で冷却するためには、熱源機10に戻す冷水の温度を一定化させて、この熱源機10を定格運転させることが好ましい。このため、熱源機10の入り口付近の冷水の温度が温度センサ28にて計測され、弁制御部VCに出力される。この弁制御部VCでは、計測された冷水の温度を、自己に記憶された所定の基準温度と比較する。
そして、弁制御部VCは、計測された温度が基準温度より低い場合には、引き込み管路23に流れ込む冷水の量を増やすよう、流量制御三方弁V3に制御信号を出力する。この制御信号を受けた流量制御三方弁V3は、弁の引き込み管路側に開度を増やすことで、引き込み管路23に流れ込む冷水の量を増やす。このことにより、蓄熱材32と熱交換して冷熱を奪われる冷水の量が増えるので、熱源機10に戻る冷水の温度を上げることができる。
一方、弁制御部VCでは、計測された冷水の温度が基準温度より高い場合には、引き込み管路23に流れ込む冷水の量を減らすよう、流量制御三方弁V3に制御信号を出力する。この制御信号を受けた流量制御三方弁V3は、弁の開度を減らすことで、引き込み管路23に流れ込む冷水の量を減らす。このことにより、蓄熱材32と熱交換して冷熱を奪われる冷水の量が減るので、熱源機10に戻る冷水の温度を下げることができる。
(実施の形態3の効果)
このように本実施の形態3によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、蓄熱装置30に至る冷水の流量を制御することで、熱源機10に戻す冷水の温度をほぼ一定に維持することができ、この熱源機10を定格運転できるので、熱交換効率を一層向上させることができる。
〔実施の形態4〕
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4は、空調機1を外気調和機として構成した形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図9は、本実施の形態4に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図9に示すように、本実施の形態4に係る蓄熱空調システムは、概略的に、外気調和機(一次空調機)4、熱源機10、循環管路20、及び、蓄熱装置30を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、蓄熱装置30には、外気(OA:Outdoor Air)が導入され、この外気が蓄熱材32にて冷却される。この外気は、切替ダンパD1によって選択的に外気調和機4に導入され、この外気調和機4において冷水との間で熱交換を行うことで一次調和される。そして、冷却された空気は、図示しない二次空調機に導入され、この二次空調機を介して二次調和された後、空調対象空間に放出される。
(実施の形態4の効果)
このように本実施の形態4によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、冷水の余熱を利用して外気を冷却してから外気調和機4に導入できるので、熱負荷ピーク時における一次調和負荷を低減でき、熱交換効率を一層向上させることができる。
〔実施の形態5〕
次に、本発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5は、蓄熱材32に蓄熱した冷熱を、空気冷却ではなく、冷水冷却にのみ用いる形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図10は、本実施の形態5に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図10に示すように、本実施の形態5に係る蓄熱空調システムは、概略的に、空調機1、熱源機10、循環管路20、及び、蓄熱装置34を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、蓄熱装置34は、冷熱を蓄熱して冷水冷却のみを行うもので、空気冷却を行う必要がないことから図3の如き通気路A3が省略される一方で、その蓄熱材32を充満させた容器33の周囲が、断熱材35にて略完全に覆われている。この断熱材35は、蓄熱材32を周囲から遮断することで、この蓄熱材32にて蓄積された冷熱が外気に放熱されることを防止する。
このような構成において、熱負荷の非ピーク時には、空調運転−蓄熱モードにて運転を行うべく、冷水が復路管路22及び引き込み管路23を順次介して蓄熱装置34に至るように、三方弁V1を切替える。そして、空調機1にて熱交換を行った後の冷水を蓄熱装置34に導入して、その冷熱を蓄熱材32に蓄熱する。次いで、熱負荷の中間ピーク時には、空調運転−非蓄熱モードにて運転を行うべく、冷水が蓄熱装置34を経ることなく直接熱源機10に至るように三方弁V1を切替える。そして、熱源機10にて冷却された冷水を空調機1のみにて熱交換させ、蓄熱材32に蓄熱した熱を温存する。そして、熱負荷の最大ピーク時には、空調運転−放熱モードにて運転を行うべく、冷水が復路管路22及び引き込み管路23を順次介して蓄熱装置34に至るように、三方弁V1を切替える。そして、空調機1にて熱交換されることで温度上昇した冷水を蓄熱材32にて一次冷却し、これを熱源機10にて二次冷却した後で、空調機1に導入する。
(実施の形態5の効果)
このように本実施の形態5によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、蓄熱材32に蓄熱した冷熱を断熱材35にて保持して温存でき、この冷熱を熱負荷の最大ピーク時等に利用することで、熱交換効率を一層向上させることができる。
〔実施の形態6〕
次に、本発明の実施の形態6について説明する。実施の形態6は、熱源機10に加えて冷却塔を備えた形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図11は、本実施の形態6に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図11に示すように、本実施の形態6に係る蓄熱空調システムは、概略的に、空調機1、熱源機10、循環管路20、蓄熱装置30、及び、冷却塔11を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、冷却塔11は、熱源機10と同様に水と熱交換することでこの水を冷却するもので、例えば、建屋の屋上に配置され、水滴状にした水に送風を行って外気と接触させることで、水の冷却を行う。また、復路管路22と冷却塔11とは冷却管路25にて相互に接続され、冷却塔11と往路管路21とは冷却管路26にて相互に接続されている。ここで、冷却管路25及び冷却管路26と、これら冷却管路25及び冷却管路26から熱源機10に至る管路には、図示のように二方弁V4〜V7が設けられている。
このような構成において、空調停止−蓄熱モードにて運転を行うべく、復路管路22からの戻りの冷水が冷却塔11を介して往路管路21に導入されるように、かつ、冷水が復路管路22から引き込み管路23を介して蓄熱装置30に導入されるように、三方弁V1を切替える。また、外気の自然冷熱を利用(フリークーリング)するために、冷水が復路管路22から冷却塔11を介して往路管路21に至るように、二方弁V4、V5を閉じると共に、二方弁V6、V7を開く。そして、冷却塔11にて冷却された冷水にて蓄熱材32を凝固させ、蓄熱を行う。特に、水蒸気分圧を示す外気の湿球温度が低い程、水が蒸発することによる蒸発潜熱を多く得ることができ、この蒸発潜熱を利用して水を冷却する冷却塔11の冷却能力が向上するので、外気の湿球温度が低い時に上記のような運転を行うことで、多量の冷熱を蓄熱できる。
ここで、放熱形態としては、蓄えた冷熱を冷水に放熱する形態と、空気に放熱する形態との2通りが存在する。まず潜熱蓄熱材の融点が冬季の冷却塔で得られる冷水のレベルであり、熱負荷ピーク時の還りの冷水温度より低い場合、冷水還り温度の低下を目的として冷水に放熱する。熱負荷のピーク時には、空調運転−放熱モードを行うべく、冷水が復路管路22から引き込み管路23を介して蓄熱装置30に導入されるように、三方弁V1を切替える。また、復路管路22からの戻りの冷水が熱源機10のみを介して往路管路21に至るように、かつ、冷却塔11にて冷却された冷水が熱源機10に送出されるように、二方弁V4、V5を開くと共に、二方弁V6、V7を閉じる。もう1つの放熱形態は、空気に放熱する場合であり、放熱時には熱源機10を停止し、復路管路22、往路管路21の冷水の流れを停止する。蓄熱装置30に蓄熱した冷熱を、通気路A2を介して空調機1に導入される空気に放熱する。
(実施の形態6の効果)
このように本実施の形態6によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、冷却塔11によって生成された冷熱を蓄熱材32に蓄熱し、この冷熱を熱負荷ピーク時等に利用することで、熱交換効率を一層向上させることができる。
〔実施の形態7〕
次に、本発明の実施の形態7について説明する。実施の形態7は、多層階の建屋に蓄熱空調システムを配置した形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図12は、本実施の形態7に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
この図12に示すように、本実施の形態7に係る蓄熱空調システムは、概略的に、建屋に、熱源機10、一次空調機5、複数の二次空調機6、循環管路20、及び、蓄熱装置30を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
一次空調機5は、複数の二次空調機6に供給するための空気を集約的に一次調和する。また、二次空調機6は、建屋の各階F1〜F3に配置され、一次空調機5で一次調和された空気を二次調和して、各階F1〜F3の空調対象空間に対して放出する。これら熱源機10、一次空調機5、蓄熱装置、及び、複数の二次空調機6は、共通の往路管路21、復路管路22、及び、通気路A3を介して図示のように接続されている。
このような構成において、熱源機10にて冷却された冷水は、往路管路21を介して一次空調機5に導入され、この一次空調機5において空気を一次冷却するとともに、各階の二次空調機6に供給されて空気を二次冷却した後、復路管路22を経て、蓄熱装置30に導入される。この冷水は、蓄熱装置30の蓄熱材32を冷却して凝固させた後、熱源機10に戻る。一方、建屋の外部から導入された空気は、蓄熱装置30において蓄熱材32と熱交換して初段冷却され、一次空調機5において一次調和されて、通気路A3を介して複数の二次空調機6の各々に導入される。この空気は、これら二次空調機6の内部において冷水と熱交換を行って二次調和された後、各空調対象空間に放出される。
(実施の形態7の効果)
このように本実施の形態7によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、複数の二次空調機6からの復路管路22の冷水の冷熱を利用して蓄熱を行うことができ、多層階の建屋における中規模なカスケード熱交換システムを構築することができる。
〔実施の形態8〕
次に、本発明の実施の形態8について説明する。実施の形態8は、多層階の建屋の各階に各機器を配置した形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図13は、本実施の形態8に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図13に示すように、本実施の形態8に係る蓄熱空調システムは、概略的に、建屋に、熱源機10、複数の一次空調機5、複数の二次空調機6、循環管路20、及び、複数の蓄熱装置30を備えて構成されている。なお、実施の形態7と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態7で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
建屋の屋上等の外部には、熱源機10が配置され、また、建屋の複数階F1〜F3の各々には、蓄熱装置30、一次空調機5、及び、複数の二次空調機6がそれぞれ配置されている。そして、熱源機10、各階F1〜F3の蓄熱装置30、各階の一次空調機5、及び、複数の二次空調機6は、共通の往路管路21、復路管路22、及び、通気路A3を介して接続されている。
このような構成において、熱源機10にて冷却された冷水は、共通の往路管路21を介して各階F1〜F3の一次空調機5に供給され、この一次空調機5において空気を一次冷却するとともに、各階F1〜F3の複数の二次空調機6のそれぞれに供給されて空気を二次冷却した後、復路管路22を介して蓄熱装置30に導入される。この冷水は、蓄熱装置30の蓄熱材32を冷却して凝固させた後、熱源機10に戻る。一方、建屋の外部から導入された空気は、蓄熱装置30において蓄熱材32と熱交換して初段冷却され、各階F1〜F3の一次空調機5において一次調和され、さらに各階F1〜F3の複数の二次空調機6の各々に導入される。この空気は、これら数の二次空調機6の各々の内部において冷水と熱交換を行って二次調和された後、各空調対象空間に放出される。
(実施の形態8の効果)
このように本実施の形態8によれば、実施の形態7の基本的効果と略同様の効果に加えて、各階F1〜F3に配置された複数の二次空調機6からの復路管路22の冷水の冷熱を利用して蓄熱を行うことができ、多層階における大規模なカスケード熱交換システムを構築することができる。
〔実施の形態9〕
次に、本発明の実施の形態9について説明する。実施の形態9は、蓄熱材を、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材を用いて構成した形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図14は、本実施の形態9に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。この図14に示すように、本実施の形態9に係る蓄熱空調システムは、概略的に、空調機1、熱源機10、循環管路20、及び、蓄熱装置40を備えて構成されている。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
蓄熱装置40は、一つの容器33の内部に2種類の蓄熱材32、41を隣接状に収容して構成されており、これら2種類の蓄熱材32、41には共通の引き込み管路23が順次導入されている。一方の蓄熱材32は、実施の形態1と同様に、空調機1において熱交換を終えた冷水の冷熱を蓄熱すると共に、この冷熱によって空気を冷却する、潜熱蓄熱材(PCM)である。他方の蓄熱材41は、空調機1において熱交換を終えた温水の温熱を蓄熱すると共に、この温熱によって空気を加熱する潜熱蓄熱材である。すなわち、本実施の形態9では、蓄熱空調システムを用いて冷房運転と暖房運転との両方を行うことを意図しており、冷房運転時には冷熱蓄熱を行い、暖房運転時には温熱蓄熱を行う。このため、冷熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材32と、温熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材41とを用いることで、冷房時と暖房時の両方において高い蓄熱効率を得ることを可能としている。これら蓄熱材32、41のそれぞれの具体的な融点は任意であるが、例えば、蓄熱材32に関しては、実施の形態1と同様に、当該蓄熱材32に導入される冷水の温度が約12℃である場合には、15〜20℃程度の融点を持つことが好ましい。また、蓄熱材41に関しては、当該蓄熱材41に導入される温水の温度が約40〜45℃である場合には、30〜35℃程度の融点を持つことが好ましい。このような融点を有する蓄熱材32、41のエンタルピと温度との関係を図15のグラフに例示する。
このような構成において、冷房運転時における蓄熱モード時には、実施の形態1と同様に、引き込み管路23の冷水と蓄熱材32との間で熱交換が行なわれ、この蓄熱材32に冷熱が蓄熱される。また同時に、冷水は、蓄熱材32を通過する前に蓄熱材41を通過し、この際に蓄熱材41との間において熱交換を行なう。この際、蓄熱材41の融点が比較的高いために、蓄熱材41にて潜熱蓄熱を行うには至らないが、蓄熱材41の温度を下げることで、当該蓄熱材41にも冷熱を蓄熱することができる。そして、冷房運転時における放熱モード時には、このように蓄熱材32、41に蓄熱した冷熱を用いて冷水を冷却し、蓄熱効率の向上に寄与させることができる。
一方、暖房運転時における蓄熱モード時には、熱源機10にて加熱された温水が、往路管路21を通って空調機1に導入されて熱交換を行ない、さらに引き込み管路23にて蓄熱材32、41に導入されて、これら蓄熱材32、41と熱交換を行なう。この際、蓄熱材41は、温水の熱を奪って融解すると共に潜熱蓄熱を行う。また同時に、温水は、蓄熱材41を通過した後に蓄熱材32を通過し、この際に蓄熱材32との間において熱交換を行なう。この際、蓄熱材32の融点が比較的低いために、蓄熱材32にて潜熱蓄熱を行うには至らないが、蓄熱材32の温度を上げることで、当該蓄熱材32にも温熱を蓄熱することができる。そして、暖房運転時における放熱モード時には、このように蓄熱材32、41に蓄熱した温熱を用いて温水を加熱し、蓄熱効率の向上に寄与させることができる。
(実施の形態9の効果)
このように本実施の形態9によれば、実施の形態1の基本的効果と略同様の効果に加えて、冷熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材32と、温熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材41とを用いることで、冷房時と暖房時の両方において蓄熱効率を高めることができる。
〔実施の形態10〕
次に、本発明の実施の形態10について説明する。実施の形態10は、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材をそれぞれ異なる容器に収容した形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図16は、本実施の形態10に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。この図16に示すように、本実施の形態10に係る蓄熱空調システムは、蓄熱装置50を備えて構成されている。なお、蓄熱装置50以外の部分については実施の形態9と同様であるためにその説明を省略し、また、実施の形態9と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態9で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
蓄熱装置50は収容体31を2つ備えており、一方の収容体31の容器33には蓄熱材32を収容し、他方の収容体31の容器33には蓄熱材41を収容して構成されている。引き込み管路23は、当該蓄熱装置50の内部上流側において2本の引き込み管路23a、23bに分岐されており、一方の引き込み管路23aは蓄熱材32の内部に導入され、他方の引き込み管路23bは蓄熱材41の内部に導入される。これら引き込み管路23a、23bの分岐点近傍の下流位置には、図示のように二方弁V8、V9が設けられており、引き込み管路23a、23bに対する冷水又は温水の引き込みを制御することができる。収容体31には、それぞれ通気路A3が設けられており、各通気路A3には空調対象空間からの還気が導入され、さらに共通の通気路A2を介して図14のダンパD1に至る。ただし、図17に示すように、一つの収容体31の内部に2つの容器33を収容して、通気路A3を共通化してもよい。
このような構成において、冷房運転時には、二方弁V8を開くと共に、二方弁V9を閉じることで、冷水を引き込み管路23aを介して蓄熱材32のみに導入する。この場合、実施の形態1と同様に、蓄熱材32のみを用いて冷熱を蓄熱又は放熱することができる。一方、暖房運転時には、二方弁V8を閉じると共に、二方弁V9を開くことで、温水を引き込み管路23bを介して蓄熱材41のみに導入する。この場合、蓄熱材41のみを用いて温熱を蓄熱又は放熱することができる。
(実施の形態10の効果)
このように本実施の形態10によれば、実施の形態9の基本的効果と略同様の効果に加えて、冷房時には冷熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材32のみを用い、暖房時には温熱蓄熱に適した融点を有する蓄熱材41のみを用いることができ、空調状態に応じた最適な蓄熱材のみを選択的に使用して、冷房時と暖房時の両方において蓄熱効率を高めることができる。
〔実施の形態11〕
次に、本発明の実施の形態11について説明する。実施の形態11は、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材をそれぞれ異なる小型容器に収容した形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図18は、本実施の形態11に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。この図18に示すように、本実施の形態11に係る蓄熱空調システムは、蓄熱装置60を備えて構成されている。なお、蓄熱装置60以外の部分については実施の形態9と同様であるためにその説明を省略し、また、実施の形態9と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態9で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
蓄熱装置60は、容器33を備えて構成されており、この容器33の内部には、水61が充填されている。また、容器33には、引き込み管路23が当該容器33に対して開放状に導入されており、この引き込み管路23を介して、冷水を当該容器33中の水61に対して導入でき、あるいは、水61を熱源機に向けて導出することができる。ここで、容器33の内部の水61には、蓄熱材32、41が収容されている。ここで、これら蓄熱材32、41は、具体的には、それぞれ複数の中空球状(カプセル状)の小型容器に充填された状態で、容器33の内部に収容されている。この小型容器の具体的構造は任意であるが、伝熱効率の高い素材にて製造されることが好ましい。このように、蓄熱材32、41を小型容器に充填することで、蓄熱材32、41を分割配置でき、実施の形態9のように集約的に充填する場合に比べて、分割された各々の蓄熱材32、41の熱容量を低減でき、その融解又は凝固を促進することができる。
このような構成において、冷房運転時には、引き込み管路23を介して容器33の水61に導入された冷水が、蓄熱材32、41と熱交換する。一方、暖房運転時には、引き込み管路23aを介して容器33の水61に導入された温水が、蓄熱材32、41と熱交換する。
なお、このように、蓄熱材32、41を小型容器に充填する場合においても、図18の構成に代えて、図19の構成を採用することができる。この図19では、容器33が省略されており、収容体31の内部の空気62中には閉鎖構造の引き込み管路23が導入されると共に、この引き込み管路23の周囲には小型容器に充填された蓄熱材32、41が収容されている。この場合には、引き込み管路23を介して収容体31に導入された冷水又は温水が、空気62を介して蓄熱材32、41と熱交換を行なう。
(実施の形態11の効果)
このように本実施の形態11によれば、実施の形態9の基本的効果と略同様の効果に加えて、融点の異なる蓄熱材32、41をそれぞれ異なる小型容器に分割収容したので、分割された各々の蓄熱材32、41の熱容量を低減でき、その融解又は凝固を促進することができる。
〔実施の形態12〕
次に、本発明の実施の形態12について説明する。実施の形態12は、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材を混合状態とした形態である。
(蓄熱空調システムの構成)
図20は、本実施の形態12に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。この図20に示すように、本実施の形態12に係る蓄熱空調システムは、蓄熱装置70を備えて構成されている。なお、蓄熱装置70以外の部分については実施の形態9と同様であるためにその説明を省略し、また、実施の形態9と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態9で用いたのと同一の符号を付してその説明を省略する。
蓄熱装置70は、容器33の内部に蓄熱材71を収容して構成されており、この蓄熱材71には引き込み管路23が導入されている。この蓄熱材71は、実施の形態9の蓄熱材32、41を所定比率で相互に混合して形成されたものであり、この結果、図21のグラフに示すように、蓄熱材32の融点と蓄熱材41の融点との両方の融点を有し、これら複数の融点において潜熱蓄熱が可能なものである。
このような構成において、冷房運転時における蓄熱モード時には、引き込み管路23を介して容器33の内部に導入された冷水が蓄熱材71と熱交換し、この蓄熱材71が蓄熱材32の融点に達した時点で、冷熱が潜熱蓄熱される。一方、暖房運転時における蓄熱モード時には、引き込み管路23を介して容器33の内部に導入された温水が蓄熱材71と熱交換し、この蓄熱材71が蓄熱材41の融点に達した時点で、温熱が潜熱蓄熱される。
(実施の形態12の効果)
このように本実施の形態12によれば、実施の形態9の基本的効果と略同様の効果に加えて、融点の異なる蓄熱材32、41を混合して蓄熱材71としたので、この蓄熱材71に冷熱蓄熱に適した融点と温熱蓄熱に適した融点との両方を持たせることができ、冷房時と暖房時の両方において蓄熱効率を高めることができる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
また、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、蓄熱空調システムの全体の熱効率が従来の空調システムの熱効率に比べて厳密には向上していない場合においても、少なくとも空調機1から排出された中低温度帯である0℃以上の水の余熱を利用して空調を行うことができる限りにおいて、本発明の課題が達成されている。
(システム構成について)
上記各実施の形態で示したシステム構成は、当業者の公知技術の範囲において任意に追加・変更でき、例えば、1つの蓄熱空調システム内に複数の熱源機10を併設してもよい。また熱源は、対象とする建物に設けられる熱源に限定されるものでなく、複数の建物を対象とする地域冷暖房を利用する形態であってもよい。また、各運転モードの相互の切替えについては、任意のタイミングで任意の方法にて行うものとして説明を行ったが、熱負荷の状態や蓄熱材32の蓄熱状態を公知の技術で測定し、この測定結果に応じた最適なモードを所定のロジックにて制御装置が自動的に選択して、三方弁の切替えや空調機1の運転制御を行うようにしてもよい。また、三方弁に代えて、分岐された配管の各々に2方弁を設けてもよく、この場合には各2方弁を開閉することによって、実質的に3方弁と同様に流路切替えを行うことができる。
(蓄熱装置の構成について)
また、蓄熱装置の具体的構成についても、上記説明した構成以外の種々の構成を採用することができる。例えば、上記各実施の形態においては、通気路A3を蓄熱材32と収容体31との相互間に配置したが、この通気路A3を、蓄熱材32の内部を貫通するように設けてもよい。このことにより、実施の形態5(図10)に示したように、蓄熱材32を断熱材35で覆ったような場合においても、蓄熱材32と、この蓄熱材32を貫通する通気路A3を流れる空気との間で熱交換させることができ、この空気を空調機1等に導入することが可能になる。また、実施の形態5においては、蓄熱材32を断熱材35にて覆っているが、このように蓄熱材32を断熱するための手段としては、断熱材35以外の任意の手段を用いることができる。例えば、実施の形態1のように、蓄熱材32の周囲に通気路A3を設けた構成において、この通気路A3の両端をダンパ等にて遮断することで、通気路A3に対する気体の流入及び流出を遮断し、この気体層を断熱層として利用することもできる。
(空調機等の構成について)
また、空調機周りの具体的構成についても、上記説明した構成以外の図示しない種々の構成を採用することができる。上記各実施の形態においては、空調機を天井内に配置し、直接空調対象空間に空気を供給し、天井に還気(RA)の吸込口を設けた形態で主に説明したが、空調機を設備シャフトや機械室等などに配置されてもよいし、空調対象空間への空気の供給をダクト等を介して吹出口から行ってもよいし、空調対象空間からの空気の還りを壁や床から行ってもよい。
(複数種類の蓄熱材の利用構造について)
実施の形態9〜12においては、2種類の蓄熱材(またはこれらを混合して形成された蓄熱材)を用いるものとして説明したが、3種類以上の蓄熱材(またはこれらを混合して形成された蓄熱材)を用いてもよい。また、実施の形態9のように複数の蓄熱材を配置する場合において、これら蓄熱材の位置を相互に入れ替えてもよい。また、複数種類の蓄熱材を配置する場合において、各蓄熱材を複数個所に配置してもよく、例えば、蓄熱材32と蓄熱材41とを隣接配置した後、さらに蓄熱材32を隣接配置してもよい。また、実施の形態9の容器33の内部に単一又は複数種類の蓄熱材を配置し、さらに、この蓄熱材の内部に、実施の形態11のように小型容器に収容した蓄熱材を散在させてもよい。
この発明は、0℃以上の中低温度帯の余熱に対してカスケード熱交換を行うことによって当該余熱を利用することに有用である。
本発明の各実施の形態に係る蓄熱空調システムの基本的構成を示す図である。 本発明の各実施の形態に係る蓄熱空調システムの他の基本的構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 空調停止−蓄熱モードにおける蓄熱空調システムの運転状況を示す図である。 空調運転−放熱モードにおける蓄熱空調システムの運転状況を示す図である。 空調運転−蓄熱モードにおける蓄熱空調システムの運転状況を示す図である。 実施の形態2に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態3に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態4に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態5に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態6に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態7に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態8に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態9に係る蓄熱空調システムの構成を示す図である。 実施の形態9における蓄熱材のエンタルピと温度との関係を示すグラフである。 実施の形態10に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。 図16の変形例に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。 実施の形態11に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。 図18の変形例に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。 実施の形態12に係る蓄熱空調システムの蓄熱装置の構成を示す図である。 実施の形態12における蓄熱材のエンタルピと温度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 空調機
2 熱交換コイル
3 送風機
4 外気調和機
10 熱源機
11 冷却塔
20 循環管路
21 往路管路
22 復路管路
23、23a、23b 引き込み管路
24 接続管路
25、26 冷却管路
28 温度センサ
30、34、40、50、60、70 蓄熱装置
31 収容体
32、41、71 蓄熱材
33 容器
35 断熱材
A1、A2、A3 通気路
D1 切替ダンパ
C 天井
V1〜V3 三方弁
V4〜V9 二方弁
VC 弁制御部

Claims (12)

  1. 気体の温度及び又は湿度を調整して空調対象空間に放出する空調機と、
    前記空調機と所定の熱源との間において熱搬送媒体を循環させるための管路であって、前記熱源から前記空調機に至る往路管路と、前記空調機から前記熱源に至る復路管路と、を有する循環管路と、
    前記復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための蓄熱材を、収容体の内部に設けて構成された蓄熱装置と、
    を備えたことを特徴とする蓄熱空調システム。
  2. 気体の温度及び又は湿度を調整して空調対象空間に放出する空調機と、
    前記空調機と所定の熱源との間において熱搬送媒体を循環させるための管路であって、前記熱源から前記空調機に至る往路管路と、前記空調機から前記熱源に至る復路管路と、を有する循環管路と、
    前記復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための蓄熱材と、気体を前記蓄熱材に対して熱交換可能に導入する通気路とを、収容体の内部に設けて構成された蓄熱装置と、
    を備えたことを特徴とする蓄熱空調システム。
  3. 前記蓄熱材との間で熱交換した前記気体を、前記空調機に導入可能としたこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の蓄熱空調システム。
  4. 前記復路管路は、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記第1の復路管路、又は、前記第2の復路管路に、選択的に導入する第1の切替え手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
  5. 前記復路管路は、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、
    前記空調機から出て前記第1の復路管路又は前記第2の復路管路に至る前記熱搬送媒体の流量を制御する流量制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
  6. 前記循環管路は、
    前記往路管路と前記復路管路とを、前記空調機を介することなく接続する接続管路と、
    前記熱源から出て前記往路管路を流れる前記熱搬送媒体を、前記空調機、又は、前記接続管路を介して前記復路管路に、選択的に導入する第2の切替え手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
  7. 前記空調機は、前記気体の一次調和を行う外気調和機であること、
    を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
  8. 前記復路管路は、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記第1の復路管路、又は、前記第2の復路管路に、選択的に導入する第1の切替え手段とを備え、
    前記第2の復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための前記蓄熱材を、前記収容体にて断熱被覆したこと、
    を特徴とする請求項1に記載の蓄熱空調システム。
  9. 前記復路管路は、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介することなく前記熱源に搬送する第1の復路管路と、
    前記空調機から出た前記熱搬送媒体を、前記蓄熱装置を介して前記第1の復路管路に導入する第2の復路管路と、
    前記空調機から出て前記第1の復路管路又は前記第2の復路管路に至る前記熱搬送媒体の流量を制御する流量制御手段とを備え、
    前記第2の復路管路を流れる前記熱搬送媒体との間で熱交換するための前記蓄熱材を、前記収容体にて断熱被覆したこと、
    を特徴とする請求項1に記載の蓄熱空調システム。
  10. 前記空調機として、前記気体の一次調和を行う一次空調機と、この一次空調機にて一次調和された前記気体の二次調和を行う複数の二次空調機とを設け、
    前記復路管路は、前記一次空調機及び又は前記二次空調機から出た前記熱搬送媒体を前記蓄熱装置に導入可能としたこと、
    を特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
  11. 前記蓄熱材を、前記熱搬送媒体の潜熱を蓄熱する潜熱蓄熱材としたこと、
    を特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
  12. 前記蓄熱材を、融点の異なる複数種類の潜熱蓄熱材を用いて構成したこと、
    を特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の蓄熱空調システム。
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