JP2007170587A - Vリブドベルト - Google Patents

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孝之 田川
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【課題】スティックスリップやミスアライメントによる発音を軽減し、かつ耐磨耗性に優れたVリブドベルトを提供することを目的とする。
【解決手段】伸張部5とベルト周方向に延びる複数のリブ部7からなる圧縮層6を有し、ベルト長手方向に沿って心線3を伸張部5と圧縮部6の間に埋設したVリブドベルト1である。このベルト1は、リブ部7の内層10がエチレン−α−オレフィンエラストマーからなるゴム組成物からなり、プーリと接触するリブ部7の表面には、超高分子量ポリエチレン粉体が付着した摩擦伝動層11を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、スティックスリップやミスアライメントによる発音を軽減し、かつ耐磨耗性に優れたVリブドベルトに関する。
摩擦伝動ベルトの重要な特性として、動力を伝達することに加え、使用中に異音が発生しないこと、耐久性、特に耐摩耗性に優れることが挙げられる。これらの特性を満たすためにナイロンおよびメタ系またはパラ系アラミドなどの有機短繊維を配合し、それらでベルト側面を覆うことで耐発音性,耐摩耗性,耐粘着摩耗性の向上を図っている。
特に近年の自動車用エンジンでは、コンパクト化、燃費向上、排出ガス低減を行うため希薄燃焼となっており、このためにエンジンの回転変動、振動が従来エンジンと比べ大きくなっている。また補機ベルトのサーペンタイン化によって小プーリ化、屈曲角の小さなエンジンレイアウトになっており、補機ベルトへの負荷が一層大きくなりミスアライメントやスティックスリップによる異音発生の問題が顕在化している。
このような問題に対し、従来は前述のように圧縮ゴム層に有機短繊維を配合してベルト側面に該繊維を突出させることでベルト側面を覆い摩擦係数を低下させ異音発生の対策とすることが一般的であった。
また、タルクなどのパウダーをリブ部表面に塗付する方法や、シリコン油を付着させ、リブ部表面の摩擦係数を低下させることが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、ベルト表面の摩擦係数を長期にわたって実質的に一定にするために、活性炭のような多孔性粒子にシリコン油を吸着させたものを配合した伝動ベルトが開示されている(例えば特許文献2参照)。
実公平7−31006号公報 特開平5−132586号公報
しかし、ベルト側面を有機短繊維で覆う方法では、有機短繊維の配合量が増加すると、たとえ表面を接着処理したとしても、物性低下や加工性に問題が発生するため、配合量に限界があるとともにベルト走行によって表面に突出した有機短繊維の脱落、摩滅などにより、摩擦係数の低減効果が低下するという問題があった。
また、上記特許文献1のリブ表面にタルクなどのパウダーを塗付するとか、シリコン油を付着させる方法は、ベルトの初期走行段階でのスリップ音を軽減することができるが、長時間走行した後のベルトでは、滑剤が表面から飛散しやすくなるため、ベルト表面の摩擦係数を軽減する効果を長期間にわたって維持することはできなかった。一方、シリコン油を吸着させた多孔性粒子を配合した伝動ベルトでは、ベルト表面へのブリーディング効果を発揮させるために所定量の該多孔性粒子をゴム中に均一に分散させることは困難な作業であった。しかも、ベルト表面層に近い多孔性粒子のみがブリーディング効果を発揮しやすく、内部に埋設した多孔性粒子の効果は期待しにくかった。
また、一般的に摩擦係数を低下させるための添加剤としてはテトラフルオロエチレン、グラファイト、二硫化モリブデンなどが用いられる。確かにこれらの添加剤は摩擦係数を低下させることができるが、ゴムとの相溶性が悪いことから接着性が低く、早期のベルト走行で脱落し、ゴム組成物の耐摩耗性等の物性低下を起こした。
本発明はこのような問題点を改善するものであり、スティックスリップやミスアライメントによる発音を軽減し、かつ耐磨耗性に優れたVリブドベルトを提供することを目的とする。
本願請求項1記載のVリブドベルトは、伸張部とベルト周方向に延びる複数のリブ部からなる圧縮層を有し、ベルト長手方向に沿って心線を伸張部と圧縮部の間に埋設したVリブドベルトであり、リブ部の内層がエチレン−α−オレフィンエラストマーからなるゴム組成物からなり、プーリと接触するリブ部の表面には、超高分子量ポリエチレン粉体が付着した摩擦伝動層を形成している。プーリと接触する摩擦伝動層のみに摩擦係数を低下させる超高分子量ポリエチレン粉体を配することで、粉体の使用量を少なくして効率的に低摩擦係数を維持することができ、ミスアライメントやスティックスリップによる発音を抑制でき、またリブ部との相溶性もよくリブ部表面への接着も良好になる。
本願請求項2に記載のように、摩擦伝動層がゴム中に超高分子量ポリエチレン粉体を含んだ塗膜層からなっているために、超高分子量ポリエチレン粉体が露出しやすく、リブ部の表面層は長期間、低摩擦係数を維持することができ、ミスアライメントやスティックスリップによる発音を抑制できるVリブドベルトになる。
本願請求項3に記載のように、塗膜層がエチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して超高分子量ポリエチレン粉体が2〜30重量部配合された加硫可能なゴム糊から形成されている。
本願請求項4に記載のように、エチレン−α−オレフィンエラストマーがエチレン−プロピレン−ジエン・ターポリマーである。
本願請求項5に記載のように、塗膜層が有機過酸化物で架橋されているため、エチレン−α−オレフィンエラストマーと超高分子量ポリエチレン粉体との界面では共架橋が起こり、超高分子量ポリエチレン粉体の脱落も少なくなってより耐摩耗性低下、物性低下などが起こりにくくなる。
本願請求項6に記載のように、摩擦伝動層では超高分子量ポリエチレン粉体が接着剤によってリブ部表面に固着されているため、超高分子量ポリエチレン粉体が露出しやすく、リブ部の表面層は長期間、低摩擦係数を維持することができ、ミスアライメントやスティックスリップによる発音を抑制できるVリブドベルトになる。
本願請求項7に記載のように、上記超高分子量ポリエチレン粉体の平均一次粒子径が10〜200μmであるため、リブ部の表面層は長期間、低摩擦係数を維持することができ、ミスアライメントやスティックスリップによる発音を抑制できるVリブドベルトになる。
本願発明のVリブドベルトは、リブ部の内層がエチレン−α−オレフィンエラストマーからなるゴム組成物であり、プーリと接触するリブ部の表面には、超高分子量ポリエチレン粉体が付着した摩擦伝動層から形成されており、プーリと接触する摩擦伝動層のみに摩擦係数を低下させる超高分子量ポリエチレン粉体を配することで、粉体の使用量を減らして効率的に低摩擦係数を維持してミスアライメントやスティックスリップによる発音を抑制し、またリブ部との相溶性もよくリブ部表面への接着も良好になり、更には摩擦伝動層に露出した粉体が摩擦係数を効率よく低下させ、長期間、低摩擦係数を維持することができる。
図1には本発明に係るVリブドベルトの断面図を示す。Vリブドベルト1は、ゴム層からなる伸張部5と、撚糸コードよりなる心線3を埋設した接着部2、その下側に圧縮部6を配置した構成からなる。前記心線3は、その一部が伸張部5に接し、残部が接着部2に接した状態となっている。そして圧縮部6は、ベルト長手方向に延びる断面略三角形である台形の複数のリブ部7を有しており、該リブ部7表面が摩擦伝動層11となっている。
上記リブ部7は内層10とプーリと接触する摩擦伝動層11で形成されている。摩擦伝動層11は低い摩擦係数を長時間維持してミスアライメントやスティックスリップによる発音を抑制することができるように、超高分子量ポリエチレン粉体が付着している。超高分子量ポリエチレン粉体は露出しているものがあり、摩擦係数を小さくする。内層10は、超高分子量ポリエチレン粉体との相溶性をよくして接着を高めるためにエチレン−α−オレフィンエラストマーからなるゴム組成物からなり、ベルト幅方向の耐側圧性を高めるために短繊維を含有させてもよいが、特に含有させる必要もない。
上記リブ部7における摩擦伝動層11の占める割合は、5〜20vol%であり、5vol%未満になると、摩耗によって超高分子量ポリエチレン粉体8の効果が短時間でなくなり、一方20vol%を超えると、超高分子量ポリエチレン粉体の使用量が増し、コスト高になる。
超高分子量ポリエチレン粉体を摩擦伝動層11に付着させるには、エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して超高分子量ポリエチレン粉体を2〜30重量部配合した加硫可能なゴム糊を例えば吹き付け塗装によりリブ部表面に塗膜層を形成する方法、また超高分子量ポリエチレン粉体を、例えばRFL液、ウレタン系エマルジョン、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、スチレン系エマルジョン、ゴム系接着剤、有機溶剤系接着剤等からなる接着剤層をリブ部表面に形成し、その上に超高分子量ポリエチレン粉体をリブ部表面に吹付けて固着させる方法がある。
ゴム糊を作製する場合には、エチレン−α−オレフィンエラストマーと超高分子量ポリエチレン粉体との混練りを超高分子量ポリエチレン粉体の融点温度未満で行ったゴム組成物を使用し、これに通常の有機溶剤に溶かしたものである。超高分子量ポリエチレンがエチレン−α−オレフィンエラストマーとの組み合わせであるため、相溶性が良く塗膜中で分散しやすいこと、そして物性低下を抑制して長期間安定した低摩擦係数を実現することが可能になる。
尚、超高分子量ポリエチレン粉体の添加量が2重量部未満になると、摩擦係数を低下させる効果が小さくなり、一方30重量部を超えると摩擦係数は低下するが、その反面ゴム組成物の硬度が高く、またモジュラスが大きく、切断時の伸びが小さくなって、摩擦伝動層11に適さない塗膜になる。
ここで使用する超高分子量ポリエチレン粉体は、市販の粉末状の超高分子量ポリエチレン樹脂で、平均分子量が粘度法で100万g/mol以上、光散乱法で300万g/mol以上のものを総称するが、本発明で用いられるものとしてはその中でも粘度法による平均分子量が300万〜800万g/molのものであり、例えばティコナ・ジャパン(株)のGUR、三井化学(株)のハイゼックスミリオン(Hi−zex Million)などが挙げられる。また、上記超高分子量ポリエチレン粉体の平均一次粒子径が10〜200μmであり、融点が130〜135℃である。
エチレン・α−オレフィンエラストマーとしては、エチレンとα−オレフィン(プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテンなど)の共重合体、あるいは、エチレンと上記α−オレフィンと非共役ジエンの共重合体であり、具体的にはエチレン−プロピレンゴム(EPM)やエチレン−プロピレン−ジエン・ターポリマー(EPDM)などのゴムをいう。上記ジエン成分としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネンなどの炭素原子数5〜15の非共役ジエンが挙げられる。
また、ゴム糊に添加する架橋剤として有機過酸化物を使用することが望ましい。有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を挙げることができる。この有機過酸化物は、単独もしくは混合物として、ゴム100重量部に対して0.5〜8重量部の範囲で好ましく使用される。
更に、ゴム糊にはゴム分100重量部に対して、N,N’−m−フェニレンジマレイミドを好ましくは0.5〜13重量部配合することができる。N,N’−m−フェニレンジマレイミドは共架橋剤として作用し、0.5重量部未満では添加による効果が顕著でなく、13重量部を超えると引裂き力並びに接着力が急激に低下する。このとき、共架橋剤としてN,N’−m−フェニレンジマレイミドを選択した場合、架橋密度が高くなり、耐摩耗性が高く、また注水時と乾燥時の伝達性能の差が少なくなる。
そして、それ以外に必要に応じてカーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合物に使用されるものが使用される。
ゴム糊の作製では、エチレン−α−オレフィンエラストマーと超高分子量ポリエチレン粉体を配合し、超高分子量ポリエチレンの融点(130〜135℃)未満で混練りし、続いて超高分子量ポリエチレン粉体の融点を超える温度で架橋する。
混練りを超高分子量ポリエチレン粉体の融点未満で行うと、ゴム糊中で添加した超高分子量ポリエチレンの粉体形状を保持することができて、摩擦係数を低下させる効果がある。融点を超える温度で混練りすれば、ゴム糊中で超高分子量ポリエチレン粉体が変形し微細に分散してしまうことになり、摩擦係数を低下させる効果が少なくなる。またこのような状態になった場合、ゴム糊が未加硫状態でも剛直になってしまい、混練り後の成形が困難になるという不具合も発生する。本発明では、超高分子量ポリエチレン粉体を添加した状態、すなわち添加した時点と同レベルの粒子径を保持することが必要である。また、融点を超えた温度で架橋を行うことで、超高分子量ポリエチレン粉体が保形性を有したまま溶融状態に近づき、もしくは溶融し、周囲に存在するエチレン−α−オレフィンエラストマーとの界面の親和性が増すことになる。
心線3としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維が使用され、中でもエチレン−2,6−ナフタレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維フィラメント群を撚り合わせた総デニール数が4,000〜8,000の接着処理したコードが、ベルトスリップ率を低くできてベルト寿命を延長させるために好ましい。このコードの上撚り数は10〜23/10cmであり、また下撚り数は17〜38/10cmである。総デニールが4,000未満の場合には、心線のモジュラス、強力が低くなり過ぎ、また8,000を越えると、ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が悪くなる。
エチレン−2,6−ナフタレートは、通常ナフタレン−2,6−ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を触媒の存在下に適当な条件のもとにエチレングリコールと縮重合させることによって合成させる。このとき、エチレン−2,6−ナフタレートの重合完結前に適当な1種または2種以上の第3成分を添加すれば、共重合体ポリエステルが合成される。
心線3にはゴムとの接着性を改善する目的で接着処理が施される。このような接着処理としては繊維をレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)液に浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成するのが一般的である。しかし、これに限ることなくエポキシ又はイソシアネート化合物で前処理を行った後に、RFL液で処理する方法等もある。
接着処理されたコードは、スピニングピッチ、即ち心線の巻き付けピッチを1.0〜1.3mmにすることで、モジュラスの高いベルトに仕上げることができる。1.0mm未満になると、コードが隣接するコードに乗り上げて巻き付けができず、一方1.3mmを越えると、ベルトのモジュラスが徐々に低くなる
一方、接着部2には耐熱性を有し、圧縮部6と同種のゴムが使用される。ただし、超高分子量ポリエチレン粉体は混入されないが、必要に応じてカーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤のような通常のゴム配合に用いるものが使用される。
伸張部5は、圧縮部6と同様のゴム組成物を用いることもできるが、別のゴム組成物で構成してもよい。ここで伸張部5は、カバー帆布とゴム組成物で形成してもよく、また背面駆動時の異音を抑制すべく、背表面に凹凸パターンを設けることもできる。凹凸パターンとしては、編布パターン、織布パターン、スダレ織布パターンなどを挙げることができるが、最も好ましくは織物パターンである。
また短繊維を混入したゴム組成物を用いることもできる。この場合、短繊維としては、ポリエステル、アラミド、ポリアミド、綿、PBOなどの短繊維を所望に応じて配合することができる。短繊維はランダム方向に配向しているが、ベルト幅方向に配向させるなど一方向に配向していてもかまわない。
尚、ランダム方向に配向させた場合、多方向からの裂きや亀裂の発生を抑制できるといった特長があるが、このとき短繊維として屈曲部を有する短繊維(例えばミルドファイバー)を選択すると、より多方向から作用する力に対して亀裂の発生を抑制できるといった効果がある。ミルドファイバーは、例えばポリアミド製のものを用いることができ、繊維長が0.1〜3.0mmの範囲であることが望ましい。また、伸張部における短繊維の配合量は、ゴム100重量部に対して短繊維が35〜100の範囲の割合となるように、短繊維が含有されていることが望ましい。
また上記カバー帆布は、織物、編物、不織布などから選択される繊維基材である。構成する繊維素材としては、公知公用のものが使用できるが、例えば綿、麻等の天然繊維や、金属繊維、ガラス繊維等の無機繊維、そしてポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリフロルエチレン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリエステル、アラミド等の有機繊維が挙げられる。織物の場合は、これらの糸を平織、綾織、朱子織等することにより製織される。無論、カバー帆布を使用しない場合もある。
上記Vリブドベルト1の代表的な製造方法は以下の通りである。この方法はリブ部を型付けにより作製する工法である。
(1)拡張ダイを用いてエチレン−α−オレフィンエラストマーからなるゴム組成物を筒状成形体に押出成形する。
(2)エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して超高分子量ポリエチレン粉体を2〜30重量部配合し、有機過酸化物で加硫可能にしたゴム組成物を有機溶剤に溶かしてゴム糊を作製し、このゴム糊を筒状成形体の表面に吹付けて塗膜層を形成するものである。
尚、超高分子量ポリエチレン粉体が接着剤でリブ部表面に固着させる方法では、筒状成形体の表面に接着剤を塗布した後、超高分子量ポリエチレン粉体を吹付けて固着させる。
(3)外周面に可撓性ジャケットを装着した内型と、内周面にリブ型を刻印した外型との間に、上記筒状成形体を介在させ、その後上記可撓性ジャケットを膨張させて、上記筒状成形体を塗膜層が外型の刻印したリブ型に密着するように未加硫の予備成型体を作製する。
(4)外型から離脱した内型の可撓性ジャケット面に心線、伸張部等を巻き付け、再度、この内型を外型内に設置し、可撓性ジャケットを膨張させて心線を外型に装着した予備成型体と一体的に加硫し、そして脱型して内層10とプーリと接触する摩擦伝動層11からなるリブ部7を有する加硫ベルトスリーブを作製する。
(5)上記加硫ベルトスリーブを所定幅にカットしてVリブドベルトを作製することができる。
本発明にかかるVリブドベルトは自動車用あるいは一般産業用の駆動装置などに装着できる。
本発明に係るVリブドベルトの断面図を示す。
符号の説明
1 Vリブドベルト
2 接着部
3 心線
5 伸張部
6 圧縮部
7 リブ部
10 内層
11 摩擦伝動層

Claims (7)

  1. 伸張部とベルト周方向に延びる複数のリブ部からなる圧縮層を有し、ベルト長手方向に沿って心線を伸張部と圧縮部の間に埋設したVリブドベルトであり、リブ部の内層がエチレン−α−オレフィンエラストマーからなるゴム組成物からなり、プーリと接触するリブ部の表面には、超高分子量ポリエチレン粉体が付着した摩擦伝動層を形成していることを特徴とするVリブドベルト。
  2. 摩擦伝動層は、ゴム中に超高分子量ポリエチレン粉体を含んだ塗膜層からなっている請求項1記載のVリブドベルト。
  3. 塗膜層は、エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して超高分子量ポリエチレン粉体が2〜30重量部配合された加硫可能なゴム糊から形成されている請求項2記載のVリブドベルト。
  4. エチレン−α−オレフィンエラストマーがエチレン−プロピレン−ジエン・ターポリマーである請求項1または3記載のVリブドベルト。
  5. 塗膜層は、有機過酸化物で架橋されている請求項2乃至4の何れかに記載のVリブドベルト。
  6. 摩擦伝動層は、超高分子量ポリエチレン粉体が接着剤によってリブ部表面に固着されている請求項1記載のVリブドベルト。
  7. 上記超高分子量ポリエチレン粉体の平均一次粒子径は、10〜200μmである請求項1乃至6の何れかに記載のVリブドベルト。
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