JP2007167541A - 椅子 - Google Patents

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Yasushi Katayama
康司 片山
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Abstract

【課題】支軸と軸受け部との間で生ずる擦れ音を防止した椅子を提供する。
【解決手段】ベース2の前部に、座体3の中間支持体5を第1軸6にて傾動自在に取り付ける。ベース2の前後略中間部に、背受け部材7を第2軸8にて後傾動自在に連結し、背受け部材7の前後中途部と中間支持体5とを第3軸9にて相対傾動自在に連結する。第2軸8は、金属丸パイプ製のインナーピン軸21と合成樹脂製で二つ割状の半割り筒部材23とからなる同心状の二重軸構造になっている。背受け部材7をベース2に取り付けるには、インナーピン軸21を挟むようにして二つ割状の半割り筒部材23を重ね合わせて第2軸8とし、第2軸8の各大径張り出し部25を前向きアーム7aの軸受け穴7hに左右方向から嵌め込んだのち、第2軸8の小径段部28を上下センターブッシュ31,32にて挟み込んでからセンター金具33に嵌め入れ、センター金具33をベース2にねじ35にて締結する。
【選択図】図4

Description

本願発明は椅子に関するものである。
例えば事務用の回転椅子は、脚の上端に固定されたベースにて座を支持すると共に、ベースの後部にばね手段に抗して後傾動する背受け部材を連結した構造になっており、近年では、背もたれの後傾動に連動して座体が後退動(及び/又は後傾動)するシンクロタイプが主流となっている。
背もたれと座体とを連動させるシンクロ機構には何種類かあるが、いずれにしても、椅子の正面視で左右長手の軸(ピン)を利用した連結により、部材の回動や後退動等を許容しているのが一般的である。
かかる構造の一例として特許文献1には、正面視で左右に長い軸(ピン)を利用した三点リンク機構を採用した椅子の構造が開示されている。この場合、ベースの前部と座体とが第1軸にて連結され、背もたれが取り付けられた背受け部材と座体とが第2軸にて連結され、背受け部材の先端部とベースの後部とが第3軸にて回動可能に連結されている。更に、第1軸又は第3軸が嵌り込む穴は前後長手の長穴になっている。このため、特許文献1の椅子は背もたれの後傾動に連動して座体が後退しつつ後傾する構成になっている。
前述の各軸は金属丸パイプを素材としたものであり、背受け部材や座体に対して溶接にて固着されている。各軸における左右両端寄りの部位には二つ割状の樹脂製ブッシュが被嵌されており、各軸におけるブッシュの箇所をベース等に形成された側面視U字状の軸受け穴に嵌め込んだ状態で、当該両ブッシュの箇所が押え金具にて上方から覆われている。そして、この押え金具がねじにてベース等の上面に締結されている。二つ割状の樹脂製ブッシュは、金属丸パイプ製の軸とこれを受ける部材との間での擦れ音発生を防止するためのものである。
特開2003−245154号公報
しかし、特許文献1のように、金属丸パイプ製の軸を背受け部材や座体に溶接にて固着する構成を採用すると、背もたれや座体に対する支持強度に優れている反面、溶接箇所に荷重が掛かることから十分な溶接強度を確保すべく丁寧に溶接しなければならず、溶接工程に多大な手間がかかるし、その品質のバラツキも大きいという問題があった。
また、特許文献1の構成では、擦れ音発生防止のために、二つ割状の樹脂製ブッシュを各軸に対して左右一対配置しなければならないから、部材点数が増えると共に組み立ての工数が嵩むという点も問題であった。
そこで、本願発明はこのような現状を改善することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、同心状の軸受け穴を有する複数の第1軸受け部が離間して設けられた第1部材と、前記第1部材における複数の第1軸受け部の間に位置した第2軸受け部を有する第2部材とを備えており、前記第1部材と前記第2部材とが、前記第1軸受け部及び前記第2軸受け部に挿通する支軸によって連結されている椅子であって、前記支軸は、強度メンバーとしての役割を果たす金属製のインナーピン軸と、当該インナーピン軸に対してその軸線方向にずれ不能に被嵌された合成樹脂製のアウターケースとにより構成されていると共に、前記第1部材の第1軸受け部又は前記第2部材の第2軸受け部にてずれ不能に保持されているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載した椅子において、前記支軸のアウターケースは、前記インナーピン軸の外周面に半周ずつ重なる一対の半割り筒部材に分割されていて、両半割り筒部材の両端部に、前記インナーピン軸をその軸線方向にずれ不能に保持するストッパー部が形成されている一方、前記第2部材の第2軸受け部は、前記支軸と直交する方向から前記支軸に被嵌される支持部材を備えており、この支持部材と前記支軸のアウターケースとには、両者を前記支軸の軸線方向にずれ不能に保持する係合手段を備えているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載した椅子において、脚と、脚にて支持された前記第2部材としてのベースと、ベースの上方に配置された座体と、座体の後方に配置された前記第1部材としての背受け部材と、背受け部材に設けられた背もたれとを備えており、前記背受け部材に、前記第1軸受け部の一環として、前方に延びる左右一対の前向きアームが形成されており、前記ベースの下面には、前記第2軸受け部の一環としてのセンター押え部材が取り付けられており、前記両前向きアームと前記センター押え部材とに前記支軸を挿通することによって、前記背受け部材と前記ベースとが回動可能に連結されている一方、前記支軸を構成するアウターケースの各半割り筒部材の外形は、左右両端部が長手中途部よりも半径外向きに張り出した段付き状になっており、長手中途部である小径段部の長さは、前記背受け部材における前向きアーム間の間隔寸法と略同じに設定されており、前記センター押え部材は、前記支持部材の一環として前記支軸を上下から挟み付ける上下一対のセンターブッシュと、これら上下センターブッシュを下方から覆って前記ベースにねじ止めされるセンター金具とからなり、上下センターブッシュの長さは、前記半割り筒部材における小径段部の長さと略同じに設定されており、前記両半割り筒部材の小径段部と前記上下センターブッシュとは、前記小径段部を前記上下センターブッシュにて上下から挟み込むことによって、前記係合手段として機能しているというものである。
本願発明の構成によると、同心状の軸受け穴を有する複数の第1軸受け部が離間して設けられた第1部材と、前記第1部材における複数の第1軸受け部の間に位置した第2軸受け部を有する第2部材とが、前記第1軸受け部及び前記第2軸受け部に挿通する支軸によって連結されているから、製造段階において、前記従来のように前記第1部材及び前記第2部材のいずれかに前記支軸を一々溶接固定する必要がない。従って、製造段階での前記支軸の溶接工程を省略でき、製造コストを低減できる。その上、前記第1部材及び前記第2部材のいずれかに前記支軸を溶接しなくてよいので、これらの品質を均一化できる。
また、前記支軸は、強度メンバーとしての役割を果たす金属製のインナーピン軸と、当該インナーピン軸に対してその軸線方向にずれ不能に被嵌された合成樹脂製のアウターケースとにより構成されているので、前記第1及び第2軸受け部と前記インナーピン軸との間には、合成樹脂製の前記アウターケースが介在することになる。このため、椅子の使用中に、前記第1及び第2軸受け部と前記インナーピン軸との間で擦れ音を生ずることはなく、その結果、椅子を快適に使用できる。
更に、前記第1部材と前記第2部材とを連結するに際しては、前記支軸が前記第1軸受け部又は前記第2軸受け部にてずれ不能に保持されるから、前記支軸を介しての前記第1部材と前記第2部材との連結作業を能率よく行え、椅子の組み立て作業の能率を向上させることができる。
請求項2の構成によると、前記支軸のアウターケースが前記インナーピン軸の外周面に半周ずつ重なる一対の半割り筒部材に分割されていて、両半割り筒部材の両端部に、前記インナーピン軸をその軸線方向にずれ不能に保持するストッパー部が形成されているので、擦れ音防止機能を発揮する前記両半割り筒部材を、前記インナーピン軸の抜け止め手段に兼用できる。従って、抜け防止のための専用の部材を設けることなく前記インナーピン軸を左右抜け不能に保持でき、構造の簡単化(部品点数の抑制)に寄与できる。
その上、前記第2部材の第2軸受け部は、前記支軸と直交する方向から前記支軸に被嵌される支持部材を備えており、この支持部材と前記支軸のアウターケースとに、両者を前記支軸の軸線方向にずれ不能に保持する係合手段を備えているので、前記係合手段の作用によっても、前記支軸を前記第2部材に対して左右ずれ不能な状態できっちりと位置決めでき、椅子の組み立て作業の能率をより一層向上させることができる。
請求項3の発明は、請求項2の構成をより具体化したものである。このように構成すると、背受け部材をベースに取り付けるに際しては、支軸の小径段部を上下センターブッシュにて挟み込むことによって、前記支軸を前記ベースに対して左右ずれ不能な状態できっちりと位置決めできるから、前記支軸を介しての前記背受け部材と前記ベースとの連結作業を能率よく行え、ひいては椅子の組み立て作業の能率を向上させることができる。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図8)に基づいて説明する。図1〜図7は、本願発明を事務用に多用される回転タイプの椅子に適用した例である。図1は椅子の正面図、図2は左側面図、図3は背受け部材及びベースを上方から見た斜視図、図4は背受け部材とベースとを裏返した状態での分離斜視図、図5は第3軸の取り付け構造を示す一部切り欠き分離正面図、図6は第3軸の取り付け構造を示す分離側断面図、図7は第3軸の取り付け構造を示す一部切り欠き正断面図、図8は係合手段の別例を示す一部切り欠き正断面図である。
(1).椅子の概要
まず、図1〜図4を参照しながら、椅子の概要について説明する。
これらの図面から理解できるように、本実施形態の椅子は、キャスター及びガスシリンダ式脚柱を備えた脚1と、脚柱の上端に固定したベース2と、ベース2の上方に配置された座体3と、座体3の後方に配置された背もたれ4とを備えている。
ベース2は上向きに開口した箱状の形態であり、その後部に固着されたインナーブラケット12(図6参照)を介して、脚柱の上端に固定されている。ベース2の前部には、座体3の一構成要素である中間支持体5が左右長手の第1軸6にて傾動自在に取り付けられている(連結されている)。また、ベース2の前後略中間部には、背受け部材7が支軸としての左右長手の第2軸8にて後傾動自在に連結されており、背受け部材7の前後中途部と中間支持体5とは左右長手の第3軸9にて相対傾動自在に連結されている。
背受け部材7は特許請求の範囲に記載した第1部材に相当し、ベース2は特許請求の範囲に記載した第2部材に相当する。
座体3は、前述の中間支持体5と、人が着座する座3aとを備えており、座3aが中間支持体5の上面に前後位置調節可能に装着されている。詳細は図示していないが、第1軸6はベース2に対して前後動可能に挿通されており、且つ、第1軸6はベース2の内部に配置したばね(図示せず)にて後方から支持されている。このため、座体3は背もたれ4の後傾動に連動して(シンクロして)後傾しつつ後退動する。
背受け部材7とベース2とはガスシリンダ10を介して連結されており、背受け部材7の外側に配置したレバー11の回動操作にて、ガスシリンダ10をロック状態とフリー状態とに切り換え作動させることにより、背もたれ4は、自在に後傾動するフリー状態と任意の姿勢で後傾不能に保持されたロック状態とに切り換えられる。図示していないが、ガスシリンダ10の前端部はベース2の後端部に突設したブラケットにピンにて回動可能に取り付けられている。
背もたれ4は、正面視で上下長手の左右サイドメンバー14及びその上端に繋がったアッパーメンバー15から成るバックフレーム13と、このバックフレーム13に被さった袋状のバックシート16とを備えている。バックフレーム13は背もたれ4の外形を構成するものであり、バックフレーム13で囲われた部分は前後に開口して空間になっている。バックシート14の内部には、主として着座者の腰椎を支持するランバーサポート17が上下動自在に配置されている。
図3及び図4に示すように、背受け部材7は、第1軸受け部の一環として、前方に延びる左右一対の前向きアーム7aを備えており、これら前向きアーム7aの上面には、両者に跨って延びる金属板製のブリッジ状ブラケット18がねじ止めにて固定されている。
前向きアーム7aは左右両方ともベース2の左右外側に沿って延びており、これら前向きアーム7aの先端部(前端部)には、第2軸8が嵌る軸受け穴7hが左右方向に開口するように同心状に形成されている。前向きアーム7aの先端部(前端部)が第2軸8を介してベース2に連結されている(詳細は後述する)。ブリッジ状ブラケット18上に設けられた軸受け部材(図示せず)には、第3軸9が回動可能に保持されている。
背受け部材7はアルミダイキャストのような金属の一体成形品であり、その後部は平坦部7bとなっており、平坦部7bの後端にはその上下にはみ出した後ろ壁部7cが左右略全長にわたって延びるように形成されている。平坦部7bの上面のうち後ろ壁部7cの手前側には、上向きに突出した土手部7dが形成されており、土手部7dと後ろ壁部7cとの間に広がる平面視三日月状の部分が、バックシート16の下端を固定するための縁部材固定部7eになっている。
背受け部材7の後部は左右に張り出していて、これら両張り出し部には、バックフレーム13のサイドメンバー14を取り付けるためのボス部7f(起立部)が一体に形成されている。詳細は図示していないが、サイドメンバー14は断面が略左右方向に長い楕円形状の中空パイプ製である一方、背受け部材7のボス部7fはサイドメンバー14と同じ平面形状に形成されており、このボス部7fに対して、サイドメンバー14が連結部材(図示せず)を介して固定されている。
図4に示すように、平坦部7bの裏面(下面)と後ろ壁部7cの前面とは多数のリブ7gにて連結されている。このため、平坦部7bには、後ろ壁部7cやリブ7gで囲われた下向き開口の凹所19が多数形成されており、これら凹所19に、ガスシリンダ10を取り付けるための金具や、ガスシリンダ10を操作するための操作軸、該操作軸を保持する軸受け部材等が配置されている(いずれも図示せず)。
バックシート16は適度の空隙を有する織地又は編地(ネット材)を素材として製造されており、表面部分と裏面部分との左右両側が縫着や融着にて一体に繋がって袋状になっている。表面部分の下端縁と裏面部分の下端縁とは、それぞれ樹脂板又は金属板からなる平面視弓形の縁部材(図示せず)に縫い付けることにより離脱不能に固定されている。これら両縁部材は、背受け部材7の縁部材固定部7eに対してボルト及びナットにて共締めされている。
(2).背受け部材とベースとの取り付け構造
次に、図1〜図4に加えて図5〜図7も参照しながら、第2軸を介しての背受け部材とベースとの取り付け構造とについて説明する。
第2軸8は特許請求の範囲に記載した支軸に相当するものであり、強度メンバーとして機能する金属丸パイプ製のインナーピン軸21と、このインナーピン軸21に対してその軸線方向(左右方向)にずれ不能で且つ自由回動可能に被嵌された合成樹脂製のアウターケース22とからなる同心状の二重軸構造になっている。
本実施形態のアウターケース22は、円筒状であるインナーピン軸21の外周面に半周ずつ重なる一対の半割り筒部材23に分割されたものであり、これら両半割り筒部材23は同一形状の共通部品になっている。これら半割り筒部材23は、金属(インナーピン軸21や背受け部材7)との接触にて擦れ音が発生しないポリプロピレンやポリエチレンのような素材を用いるのが好ましい。各半割り筒部材23の左右両端部は、これに一体形成された略半円状のストッパー部24にて塞がれており(仕切られており)、両半割り筒部材23を内径側が相対向するようにして重ね合わせると、両半割り筒部材23からなるアウターケース22は左右両端部が塞がった中空筒状の形態になる。このため、アウターケース22内に嵌め込まれた(両半割り筒部材23にて挟まれた)インナーピン軸21は自由回動可能な状態で左右ずれ不能に保持される。
各半割り筒部材23の外形は、左右両端部が長手中途部よりも半径外向きに張り出した段付き状に形成されており、左右両端の大径張り出し部25が背受け部材7における前向きアーム7aの軸受け穴7hに対して左右方向から抜き差し可能に嵌め込まれている。各半割り筒部材23における小径段部28(長手中途部)の長さLHは、背受け部材7における前向きアーム7a間の間隔寸法LAと略同じに設定されている。なお、大径張り出し部25の外端面は、前向きアーム7aの軸受け穴7hから外向きに露出しており、軸受け穴7hを隠す軸受けキャップとしての機能もある。
各半割り筒部材23における左右ストッパー部24の当接端面(合わせ面)には、一方に位置決め用突起26が、他方に係合穴27が形成されている(図5及び図7参照)。両半割り筒部材23を内径側が相対向するようにして重ね合わせた状態では、一方の半割り筒部材23の位置決め用突起26が他方の半割り筒部材23の係合穴27に嵌ることによって、両半割り筒部材23の位置決め(重ね合わせ)を簡単に行える。また、各半割り筒部材23の内面には、浅い溝23aが適宜条数形成されている。この溝23aは、内部にグリスを溜める等してインナーピン軸21の回動をスムーズにするためのものである。
なお、アウターケース22は二つ割状の半割り筒部材23に構成するに限らず、インナーピン軸21が貫通する両端開口筒状のものであってもよい。この場合は、インナーピン軸21の両端部に環状溝を形成し、これら各環状溝にスナップリングを嵌め込むことにより、インナーピン軸21をアウターケース22からずれ不能に保持する等すればよい。アウターケース22はインナーピン軸21が内装された筒状成形品でも構わない。
図4〜図7に示すように、二重軸構造の第2軸8は、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂製の上センターブッシュ31及び下センターブッシュ32で上下から挟まれており、これら上下センターブッシュ31,32はフラップ34付きで樋状のセンター金具33にて下方から覆われている。そして、センター金具33が複数のねじ35(本実施形態では4本)にてベース2の下面に締結されている。ベース2の下面のうちセンター金具33のフラップ34が重なる箇所には、フラップ34に形成された挿通穴34aに対応した雌ねじ穴2aがバーリング加工にて形成されている。もちろん、雌ねじ穴2aに代えて、ナットを溶接したり埋設したりしてもよい。上下センターブッシュ31,32及びセンター金具33は特許請求の範囲に記載した第2軸受け部としてのセンター押え部材に相当し、そのうち上下センターブッシュ31,32は特許請求の範囲に記載した支持部材に相当するものである。
上下センターブッシュ31,32は、重なると全体として外面が側面視略矩形状となるように形成されており、上下から重なり合った状態でセンター金具33内にガタツキ不能に保持されている。なお、本実施形態では上センターブッシュ31の深さを下センターブッシュ32より深くしているが、これは、第2軸8が椅子のロッキング(揺動)時に上向きに押し勝手になる関係上、上センターブッシュ31の支持機能を高めた方が好ましいからである。もちろん、上下センターブッシュ31,32の深さを同じ程度に設定してもよい。
上下センターブッシュ31,32の長さLB1,LB2は、各半割り筒部材23における長手中途部の長さLHと略同じに設定されており(従って、前向きアーム7a間の間隔寸法LAとも略同じである)、このため、第2軸8における両半割り筒部材23の小径段部28(長手中途部)を上下センターブッシュ31,32にて挟み込むと、第2軸8は上下センターブッシュ31,32に対して左右ずれ不能に保持される。
上センターブッシュ31の左右両端部には、ベース2の左右側面に当接又は密接する上向き突起31aが一体に形成されている。また、上センターブッシュ31のうち左右両上向き突起31aの間の箇所には、ベース2の下面に穿設された係合穴2b(図4〜図6参照)に下方から嵌る左右一対の係合突起31bが一体に形成されている。このため、上センターブッシュ31がベース2に対してきっちりと位置決めされ、ひいては、第2軸8がベース2に対して左右ずれ不能に保持される。
また、下センターブッシュ32には、センター金具33の左右側面に当接又は密接する下向き突起32aが一体に形成されている。このため、下センターブッシュ32は、センター金具33ひいてはベース2に左右ずれ不能の状態できっちりと位置決めされる。
本実施形態では、各半割り筒部材23の小径段部28(長手中途部)と、上下センターブッシュ31,32とが特許請求の範囲に記載した係合手段に相当する。なお、上下センターブッシュ31,32の内面にも浅い溝31c,32cが適宜条数形成されている(その機能は半割り筒部材23の溝23aと同じである)。
(3).作用効果
第2軸8を利用して背受け部材7をベース2に取り付けるには、まず、インナーピン軸21を挟むようにして二つ割状の半割り筒部材23を重ね合わせて、二重軸構造の第2軸8としたのち、当該第2軸8の各大径張り出し部25を背受け部材7における前向きアーム7aの軸受け穴7hに左右方向からきっちりと嵌め込む(挿通させる)。次いで、第2軸8の小径段部28に上下センターブッシュ31,32を重ね合わせてからセンター金具33に嵌め入れて、センター金具33をベース2にねじ35にて締結すればよい。
この場合、背受け部材7とベース2とは、左右一対の前向きアーム7a及びセンター押え部材とに第2軸8を左右方向から挿通することによって連結されているから、製造段階において、背受け部材7及びベース2のいずれかに第2軸8を一々溶接固定する必要がない。従って、製造段階での第2軸8の溶接工程を省略でき、製造コストを低減できる。その上、背受け部材7及びベース2のいずれかに第2軸8を溶接しなくてよいので、これらの品質を均一化できる。
また、本実施形態の第2軸8は、強度メンバーとしての金属丸パイプ製のインナーピン軸21と合成樹脂製の一対の半割り筒部材23(アウターケース22)とからなる二重軸構造のものであるから、前向きアーム7aの軸受け穴7f及びセンター押え部材とインナーピン軸21との間には、合成樹脂製の半割り筒部材23が介在することになる。このため、椅子の使用中に、前向きアーム7aの軸受け穴7f及びセンター押え部材とインナーピン軸21との間で擦れ音を生ずることはなく、その結果、椅子を快適に使用できる。
更に、背受け部材7をベース2に取り付けるに際しては、下センターブッシュ32の下向き突起32aとセンター金具33との嵌り合いにより、第2軸8がベース2に対して左右ずれ不能に保持されるから、ベース2の雌ねじ穴2aとセンター金具33の挿通穴34aとの位置合わせが簡単である。これにより、第2軸8を介しての背受け部材7とベース2との連結作業を能率よく行え、椅子の組み立て作業の能率が向上する。
本実施形態では、第2軸8を構成するアウターケース22が二つ割り状の半割り筒部材23に分割されており、且つ、左右両端のストッパー部24の存在により、アウターケース22内のインナーピン軸21はその軸線方向にずれ不能に保持されるので、擦れ音防止機能を発揮する半割り筒部材23の対(アウターケース22)を、インナーピン軸21の抜け止め手段に兼用できる。従って、抜け防止のための専用の部材を設けることなくインナーピン軸21を左右ずれ不能に保持でき、構造の簡単化(部品点数の抑制)に寄与できる。
その上、センター押え部材を構成する上下センターブッシュ31,32による第2軸8の挟み込みによっても、第2軸8をベース2に対して左右ずれ不能な状態できっちりと位置決めできるから、第2軸8を介しての背受け部材7とベース2との連結作業、ひいては椅子の組み立て作業の能率がより一層向上する。
特に、本実施形態では、上センターブッシュ31の上向き突起31aとベース2との嵌り合い、及び上センターブッシュ31の係合突起31bとベース2の係合穴2bとの係合によって、上センターブッシュ31がベース2に対しても確実に位置決めされるので、椅子の組み立て作業の能率を向上させる効果が極めて高いのである。
(4).その他
本願発明は前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば本願発明を背もたれが後傾動しない(ロッキングしない)固定タイプの椅子に適用することも可能である。二重軸構造の支軸は、前述の第2軸8に限らず、第1軸6又は第3軸9に対して適用してもよい。
センター押え部材(ブッシュ類)がベース2等の部材に重なる場合において、支軸が軸線方向(左右方向)にずれるのを阻止する係合手段としては、前述の実施形態に限るものではなく、例えば図8の別例に示すように、アウターケース22(両半割り筒部材23)の外周面に環状溝41を形成し、上下センターブッシュ31,32の内径部に形成された内向き環状リブ42をアウターケース22の環状溝41に嵌め込むことによって、支軸(この例では第2軸8)の左右ずれを阻止するようにしてもよい。また、突起と穴との組合せや、係合爪同士の嵌め合わせ構造を採用してもよい。2つの係合爪はいずれか一方が弾性変形すれば足りる。他の係合構造(係止構造)も採用可能である。
支軸をずれ不能に保持する機能は、背受け部材7の前向きアーム7a側、すなわち第1部材の第1軸受け部側に備えられていてもよい。例えば、アウターケース22の両端部(軸受け穴の長さ分だけ中央側に寄った箇所)に、半径外向きに突出するフランジを形成し、このフランジの存在により、支軸(第2軸8)を外向きずれ不能に保持してもよい。また、前向きアーム7aの軸受け穴7h部分を二つ割状に構成し、その内径部に内向き環状リブを形成する一方、アウターケース22の両端部に、内向き環状リブが嵌る環状溝を形成したりしてもよい。さらに、この場合も、突起と穴との組合せや、係合爪同士の嵌め合わせ構造を採用することが可能である。
なお、付言すると、本願発明に係る支軸と軸受け部との連結構造は、椅子以外にも、他の様々な装置・機構に対しても適用可能である。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
本願発明の実施形態に係る椅子の正面図である。 椅子の左側面図である。 背受け部材及びベースを上方から見た斜視図である。 背受け部材とベースとを裏返した状態での分離斜視図である。 第3軸の取り付け構造を示す一部切り欠き分離正面図である。 第3軸の取り付け構造を示す分離側断面図である。 第3軸の取り付け構造を示す一部切り欠き正断面図である。 係合手段の別例を示す一部切り欠き正断面図である。
符号の説明
2 ベース
3 座体
3a 座
4 背もたれ
5 中間支持体
6 第1軸
7 背受け部材
7a 前向きアーム
7h 軸受け穴
8 第2軸
9 第3軸
21 インナーピン軸
22 アウターケース
23 半割り筒部材
24 ストッパー部
25 大径張り出し部
28 小径段部
31 上センターブッシュ
31a 上向き突起
31b 係合突起
32 下センターブッシュ
32a 下向き突起
33 センター金具

Claims (3)

  1. 同心状の軸受け穴を有する複数の第1軸受け部が離間して設けられた第1部材と、前記第1部材における複数の第1軸受け部の間に位置した第2軸受け部を有する第2部材とを備えており、前記第1部材と前記第2部材とが、前記第1軸受け部及び前記第2軸受け部に挿通する支軸によって連結されている椅子であって、
    前記支軸は、強度メンバーとしての役割を果たす金属製のインナーピン軸と、当該インナーピン軸に対してその軸線方向にずれ不能に被嵌された合成樹脂製のアウターケースとにより構成されていると共に、前記第1部材の第1軸受け部又は前記第2部材の第2軸受け部にてずれ不能に保持されている、
    椅子。
  2. 前記支軸のアウターケースは、前記インナーピン軸の外周面に半周ずつ重なる一対の半割り筒部材に分割されていて、両半割り筒部材の両端部に、前記インナーピン軸をその軸線方向にずれ不能に保持するストッパー部が形成されている一方、
    前記第2部材の第2軸受け部は、前記支軸と直交する方向から前記支軸に被嵌される支持部材を備えており、この支持部材と前記支軸のアウターケースとには、両者を前記支軸の軸線方向にずれ不能に保持する係合手段を備えている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 脚と、脚にて支持された前記第2部材としてのベースと、ベースの上方に配置された座体と、座体の後方に配置された前記第1部材としての背受け部材と、背受け部材に設けられた背もたれとを備えており、
    前記背受け部材に、前記第1軸受け部の一環として、前方に延びる左右一対の前向きアームが形成されており、前記ベースの下面には、前記第2軸受け部の一環としてのセンター押え部材が取り付けられており、前記両前向きアームと前記センター押え部材とに前記支軸を挿通することによって、前記背受け部材と前記ベースとが回動可能に連結されている一方、
    前記支軸を構成するアウターケースの各半割り筒部材の外形は、左右両端部が長手中途部よりも半径外向きに張り出した段付き状になっており、長手中途部である小径段部の長さは、前記背受け部材における前向きアーム間の間隔寸法と略同じに設定されており、
    前記センター押え部材は、前記支持部材の一環として前記支軸を上下から挟み付ける上下一対のセンターブッシュと、これら上下センターブッシュを下方から覆って前記ベースにねじ止めされるセンター金具とからなり、上下センターブッシュの長さは、前記半割り筒部材における小径段部の長さと略同じに設定されており、
    前記両半割り筒部材の小径段部と前記上下センターブッシュとは、前記小径段部を前記上下センターブッシュにて上下から挟み込むことによって、前記係合手段として機能している、
    請求項2に記載した椅子。
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