JP2007163817A - 光偏向器、及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

光偏向器、及びそれを用いた光学機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007163817A
JP2007163817A JP2005359721A JP2005359721A JP2007163817A JP 2007163817 A JP2007163817 A JP 2007163817A JP 2005359721 A JP2005359721 A JP 2005359721A JP 2005359721 A JP2005359721 A JP 2005359721A JP 2007163817 A JP2007163817 A JP 2007163817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable plate
optical deflector
phase shift
light
torsional vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005359721A
Other languages
English (en)
Inventor
Taku Miyagawa
卓 宮川
Hideyuki Sugioka
秀行 杉岡
Susumu Yasuda
進 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2005359721A priority Critical patent/JP2007163817A/ja
Publication of JP2007163817A publication Critical patent/JP2007163817A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

【課題】比較的軽量な複数の可動板でもって比較的大きな光偏向素子と同等な機能を遂行できて、光偏向素子の歪みを小さくすることができる光偏向器を提供する。
【解決手段】光偏向器は、平行に設けられた複数のねじり振動軸102、106の回りに夫々揺動振動可能に支持された複数の可動板103、105と、可動板103、105と一体的に揺動振動する様に複数の可動板103、105上に夫々設けられた光偏向素子(位相シフト板104)を有する。更に、可動板の振動振れ角に応じて、光偏向素子(位相シフト板104)を他の光偏向素子(可動板105)と平行状態を保ちつつねじり振動軸102、106と角度を成す方向に移動して、複数の光偏向素子(位相シフト板104、可動板105)からの光波間の位相関係を調整する位相調整手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光偏向素子を備えた可動板をねじり振動軸の回りに揺動振動して光を偏向する光偏向器、及びそれを用いた画像形成装置、画像形成装置などの光学機器に関する。
画像形成に用いられる一方向に光走査する従来の光偏向器を図28(a)の斜視図に示す(特許文献1参照)。図28(b)は、図28(a)の点線での断面図である。この光偏向器は、支持基板3101と、ねじり振動軸3102と、可動板3103から構成されている。可動板3103は、一対のねじり振動軸3102によって支持基板3101に揺動振動可能に支持されている。可動板3103には反射面が設けられている。ねじり振動軸3102はねじり軸として機能しており、可動板3103は、ねじり振動軸3102を中心としてねじり方向(図28の11A)に揺動振動を行うことができる。この光偏向器は、画像形成装置において光ビームを水平に走査する光偏向器として用いられる。
特開2004−34256号公報
ところで、光ビームを水平に走査する光偏向器を高解像度のレーザディスプレイに用いる場合、水平に走査する光偏向器を高速に駆動する必要がある。例えば、現在、主流であるディスプレイ解像度はSVGA(水平画素数800×垂直画素数600)以上である。従って、映像のフレーム周波数を60Hzとすると、水平走査に必要な周波数は18kHz(60Hz×600画素÷2)以上となる。ただし、この必要周波数は、往復走査によって画像形成を行っている場合である。
この様に、垂直画素数を増やすためには、水平に走査する光偏向器の可動板を高速に揺動振動させる必要がある。また、水平画素数を増やすためには、水平に走査する光偏向器の可動板のねじり振動振れ角(最大振動振れ角)を大きくする必要、または光偏向器の可動板上の反射面の面積を大きくする必要がある。光偏向器の可動板上の反射面の面積を大きくするのは、投影面上のスポット径を小さくできて、単位長内の水平画素数を増やせるからである。
光偏向器の可動板を高速に揺動振動させる構成において、大きな振動振れ角または大面積の反射面を得る場合、可動板1103をできるだけ薄く軽く、ねじり振動軸1102のねじり軸をできるだけかたく、または可動板1103の面積をできるだけ大きくすることが望ましい。
ここで、この水平に走査する光偏向器は、ねじり振動を行っている。そのため、走査端(ねじり振動の折り返し時)付近で角加速度が最も大きくなる。この大きな角加速度により、水平に走査する光偏向器の可動板上の反射面が自重で歪み易くなる。こうなると、水平に走査する光偏向器の走査光が歪んでしまい、レーザディスプレイの解像度が低下してしまう。
特に、高速にねじり振動させるか反射面を大面積にする必要のある光偏向器では、可動板1103の厚さが薄く、角加速度または反射面の面積が大きくなるため、反射面の歪みは大きくなる。そこで、高解像度なレーザディスプレイを実現するためには、反射面の歪みが小さく、大きな振れ角または大きな反射面で高速に揺動振動する可動板を備える光偏向器が必要となる。
上記課題に鑑み、本発明の光偏向器は、次の構成を有することを特徴とする。すなわち、平行に設けられた複数のねじり振動軸の回りに夫々揺動振動可能に支持された複数の可動板と、可動板と一体的に揺動振動する様に複数の可動板上に夫々設けられた反射面、回折格子などの光偏向素子を有する。そして、更に、可動板の振動振れ角に応じて、少なくとも1つの光偏向素子を他の光偏向素子と平行な状態を維持しつつねじり振動軸と角度を成す方向に移動して、複数の光偏向素子からの光波の間の位相関係を調整する位相調整手段を備える。
また、上記課題に鑑み、本発明の画像形成装置、画像表示装置などの光学機器は、光源と、上記の光偏向器とを有し、光源からの光を光偏向器により偏向し、該光の少なくとも一部を対象面上に入射することを特徴とする。
本発明の光偏向器によれば、可動板を複数に別けて揺動振動させるので各可動板を比較的軽量にできて、比較的大きな光偏向素子を比較的高速に大きな振動振れ角でねじり振動する必要がある場合でも、比較的軽量な複数の可動板でもって比較的大きな光偏向素子と同等な機能を遂行できる。従って、光偏向素子の歪みを小さくできて(例えば、反射面精度を高くできて)優れた性能の光偏向器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を明らかにすべく、具体的な実施例を図面に沿って説明する。
(第1の実施例)
本発明の偏向器の第1の実施例は、支持基板と、支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と、第1のねじり振動軸によって支持された1枚の第1の可動板を有する。更に、支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と略平行な第2のねじり振動軸と、第2のねじり振動軸によって支持された1枚の第2の可動板を有する。そして、第2の可動板上の第2の可動板の面と略平行に設けられた位相シフト板と、位相シフト板を第2の可動板に対してその面と略垂直方向に駆動する位相シフト板駆動手段を備えて光偏向器を構成している。
また、本実施例の偏向器は、第1と第2の可動板を同じ方向に同期してねじり振動させる駆動手段と、第2の可動板の振れ角に応じて位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段を備える。位相シフト板駆動手段と位相制御手段により上記位相調整手段が構成される。
図1(a)は、本実施例の光偏向器のスキャン部分を示す斜視図である。図1(a)の本実施例の光偏向器において、第1と第2の可動板105、103の両端が夫々のねじり振動軸106、102によって揺動振動可能に支持基板101に支持されている。第1の可動板105は、その表面に光反射面が設けられている。また、第2の可動板103上には位相シフト板104が設けられ、位相シフト板104の表面に光反射面が設けられている。ねじり振動軸106、102は、第1と第2の可動板105、103を夫々1A方向にねじり振動自在に支持するものである。第1と第2の可動板105、103は、両者の上に設けられた反射面で反射・偏向される入射光の特性を劣化しないように、入射光の光強度分布を考慮して、ねじり振動軸に垂直で図1(a)の面内の方向に関して充分近接して配置されている。
可動板の駆動手段について説明する。第1と第2の可動板105、103は同じ1A方向に同じ揺動振動振れ角で同期してねじり振動される。ここで、同じ振動振れ角の意味について説明する。図1(b)は揺動振動時の第1と第2の可動板105、103である。図1(b)において、第1と第2の可動板105、103は夫々振動振れ角θa2、θa1でねじり振動している。同じ振動振れ角とは、いずれの瞬間においてもθa1=θa2であることを意味する。こうして第1と第2の可動板105、103は常に略平行な状態になっている。可動板の駆動手段は、例えば、各可動板の裏面に固定された磁石(各ねじり振動軸に略垂直方向に磁化されている)と、その下方に設けられる共通の電磁コイルから構成される。
位相シフト板104用の位相シフト板駆動手段について説明する。図1において、位相シフト板104は、第2の可動板103の面と略平行な状態でこの面と垂直な方向に可動に配置されている。この位相シフト板104が位相シフト板駆動手段で駆動される。図13(a)、(b)、(c)は、位相シフト板駆動手段として圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、電磁アクチュエータを夫々用いた光偏向器の断面図である。第2の可動板103と位相シフト板104の間に設けられた圧電アクチュエータ1801、静電アクチュエータ1802(間隔をもって噛み合った櫛歯電極対を有する)、又は電磁アクチュエータ1803(磁石とコイルを有する)により、位相シフト板104は第2の可動板103の面と略垂直方向に駆動される。
図13(a)においては、第2の可動板103と位相シフト板104の間に圧電アクチュエータ1801が設けられ、圧電アクチュエータ1801により、位相シフト板104は第2の可動板103の面と略垂直方向に移動する。圧電アクチュエータ1801は発生力が大きく、簡単に精密な変位を得ることができる。圧電アクチュエータ1801の替わりに、静電アクチュエータ1802、または電磁アクチュエータ1803を用いて位相シフト板104を移動させることもできる。静電アクチュエータ1802を用いることで、薄く軽くすることができる。また、電磁アクチュエータ1803を用いることで、駆動距離を大きくすることができる。
上記位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段について説明する。位相シフト板104と第1の可動板105で反射される入射光は夫々光路が異なってしまうために、反射光波間の位相がずれてしまう。従って、これらの反射光により投影面上で形成される光スポットが歪んでしまう。そこで、本実施例による光偏向器では、第2の可動板103上に設けられた反射面付き位相シフト板104を駆動することで基準面との位相ずれを制御している。こうして、投影面上での光スポットの歪みを抑えている。ここで、基準面とは、例えば、第1の可動板105上の反射面である(図5中の105)。
この位相ずれについて以下に説明する。図14(a)は位相ずれの概念図である。図14(a)において、光波(1)と光波(2)間には、夫々、反射面(1)と反射面(2)による反射によって投影面に達するまでに光路差が生じる。この様な光路差による光波(1)と光波(2)の違いを説明する。
図14(b)は、図14(a)の点線で囲まれた部分の拡大図で、光波(1)と光波(2)の位相ずれが生じた場合を説明する図である。これに対して、図15は光波(1)と光波(2)の位相が揃った場合である。図14(b)において、光波(1)と光波(2)の位相がずれた状態で光波が進むと、互いの干渉により互いを弱め合い、投影面上で歪んだ光スポットになってしまう。これに対して、図15において、光波(1)と光波(2)の位相が揃った状態で光波が進むと、互いの干渉により互いを強め合い、歪みがなく整ったきれいな光を投影面上に映し出すことができる。
この位相ずれの解決手段について説明する。図16(a)は位相シフトの概念図である。基準面1701に反射した後の光波1704と、位相シフト前の位相シフト板1702に反射後の光波1705を比較すると、光波が揃っていない。このままでは位相シフト板1702に反射後の光波1705は、基準面1701に反射後の光波1704との位相が合っていないので互いを弱め合い、投影面1707上で歪んだ光スポットになってしまう。そこで、図16(b)において、基準面1701に反射後の光波1704と位相が揃う様に、位相シフト板1702を位相シフト板1703まで移動させて位相シフトを行う。これによって、位相シフト後の位相シフト板1703に反射後の光波1706は、基準面1701に反射後の光波1704と位相が合うので互いを強め合い、投影面1707上で整った光スポットを映し出すことができる。
以上の様な位相制御手段について、図5と数式を使って更に説明する。図5は第1の実施例における光偏向器のスキャン部分の断面図である。入射光501が、入射角(θin+θa)[deg](θin:初期の入射角、θa:第2の可動板103の振れ角)で位相シフト板104と基準面502となる第1の可動板105に反射する。このとき、基準面502と第2の可動板103との間に距離D1が生じている。
ここで、位相シフト板104による位相シフト量D2を与えることにより、基準面502と位相シフト板104との光路差(位相で言えば位相差であり、両者は混乱しない範囲で等価的に用いる)をnλ[m](λ:入射光501の波長、n:整数)に設定する。このとき、
nλ=2(D1±D2)cos(θin+θa) 式(1)
の様な関係式を置く。こうして、式(1)に従って位相シフト板104と基準面502との位相差をnλ[m]になる様に位相シフト量D2を調整することにより、基準面502と位相を合わせる。それにより、投影面上で歪みのない整った光スポットを映し出し、高解像度の画像を得ることができる。位相シフト量D2は、第2の可動板103の振れ角θa及び距離D1が時間で変化するので、それに応じて変化するものである。こうした制御を位相制御手段が行なう。
次に、上記位相差の誤差の許容範囲について説明する。ここで、位相を揃えるために位相シフト板104をシフトしたが、完全に光の波長の整数倍に光路差を調節できなかったとする。そのとき、投影面上での光スポットの形状に生じる歪みが、画像に問題を生じさせるのか、また、誤差にはどれ位の許容範囲があるのかを知る必要がある。
そこで、位相シフト量D2を調節することにより、位相シフト板104と基準面502との光路差(位相で言えば位相差)はおよそnλ−0.05λ[m]〜nλ+0.05λ[m]の範囲であれば、基準面502に反射した場合と略同様の光スポットが得られることが分かった。この位相差の誤差の許容範囲は以下の計算により得られた。
図17は、投影面上での光スポットの計算式を導出するためのモデルである。z1面(位相シフトした後の位相シフト板1703)における複素振幅分布U1を持つ光波が、回折を伴いながらl(エル)[m]離れたz2面(投影面)において形成する複素振幅分布U2を求める計算式を次の式(2)に示す。
Figure 2007163817
ただし、φ(x1,y1)は位相シフト後の位相シフト板と基準面との光路差とnλ[m]との位相誤差、Aは入射光の光強度分布(1に規格化している)、Pはレンズの位相シフト関数、c[m]はU1における中心からの距離、f[m]はレンズの焦点距離である。
ここで、式(2)を用いてφ(x1,y1)を変えて位相差の誤差の許容範囲を求める。用いた物理パラメータに関して、f=l(エル)=0.2[m]、θin=0[deg]、λ=600[nm]として計算を行った。また、図18はz1面に反射したあとの光強度分布Aである。図18は、ミラー全面に矩形波(均一の光)を照射していることを示す。矩形波のとき、投影面上での光スポットに関して最も厳しい条件である。これにより、位相差の許容誤差を求める。
図19は位相差の誤差を変化させて式(2)の計算を行った結果である。縦軸が第1ピークと第2ピークとの比、横軸がレーザの波長と位相差の誤差(位相誤差)との比である。また、図20は第1ピーク2801と第2ピーク2802を説明する図である。図20において、縦軸は光強度、横軸は位置である。第1ピーク2801は光スポットの最も大きい山の頂点の値を示す。第2ピークは光スポットの二番目に大きい山の頂点の値を示す。よって、図19の第2ピーク/第1ピークは、光スポットの歪み度合の指標とすることができる。
ここで、一般的に第2ピーク/第1ピークが10%以内であれば高解像度な画像として成立するとされている。そして、図19より、レーザの波長に対して位相差の誤差が5%以内で、第2ピーク/第1ピークが10%以下を満たしていることが分かる。よって、位相差の誤差の許容範囲はおよそ±0.05λ以内となる。参考として、位相差の誤差0.05λの場合の式(2)による計算結果を図21に示す。図21において、縦軸は光強度(任意単位)、横軸は位置(任意単位)である。第1ピークの値を1とする様な正規化を行っている。
なお、第1と第2の可動板105、103を両端で支持することで、可動板に応力がかかり、可動板が静止している状態にもかかわらず撓んでしまうこともある。こうした事態をより確実に解消するために、図4に示した光偏向器の構成が有効である。図4はこの構成例による光偏向器のスキャン部分の斜視図である。図4において、図1(a)の光偏向器と異なる点は、第1と第2の可動板105、103が夫々ねじり振動軸106、102で片端のみで支持されている所である。第1と第2の可動板105、103の片端支持により、第1と第2の可動板105、103に支持基板101側から無駄な応力をかけない様にすることがより確実にできる。
(第2の実施例)
図2に示す第2の実施例を説明する。図2において、図1と同符号で示す部分は、同じ機能を有する部分である。本実施例では、2枚の第2の可動板103上に、第2の可動板の面と略平行に位相シフト板104を設けている。その他の点は第1の実施例と同じである。
位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段について、図6と数式を使って説明する。図6は第2の実施例における光偏向器のスキャン部分の断面図である。入射光601が、入射角(θin+θa)[deg](θin:初期の入射角、θa:第2の可動板103の振れ角)で位相シフト板104に反射する。このとき、基準面502(ここでは第1の可動板105)と比較すると、基準面502と第2の可動板103との間に距離D1が生じている。
ここで、位相シフト板104による位相シフト量D2を与えることにより、基準面502と2つの位相シフト板104との位相差をnλ[m](λ:入射ビーム601の波長、n:整数)に夫々設定する。このとき、上記式(1)の様な関係式を置く。こうして、ここでも、式(1)に従って位相シフト板104と基準面502との位相差をnλ[m]になる様に2つの位相シフト量D2を調節することにより、夫々基準面502と位相を合わせる。それにより、投影面上で歪みのない整った光スポットを映し出し、高解像度の画像を得ることができる。2つの位相シフト量D2は、2つの第2の可動板103の同期した同じ振れ角θa及び距離D1が時間で変化するので、それに応じて変化するものである。
上記位相差の誤差の許容範囲は、第1の実施例の所で説明したものと基本的に同じである。すなわち、位相シフト量D2を調節することにより、2枚の位相シフト板104と基準面502との位相差は夫々およそnλ−0.05λ[m]〜nλ+0.05λ[m]の範囲であれば、基準面502の場合と略同様の光スポットが得られることが分かった。
図22は、第2の実施例において位相差の誤差を変化させて上記式(2)の計算を行った結果を示す。縦軸が第1ピークと第2ピークとの比、横軸がレーザの波長と位相差の誤差との比である。図22より、レーザの波長に対して位相誤差が5%以内で、第2ピーク/第1ピークが10%以下を満たしていることが分かる。よって、2枚の位相シフト板104における位相差の誤差の許容範囲は夫々およそ±0.05λ以内となる。参考として、位相差の誤差0.05λの場合の上記式(2)による計算結果を図23に示す。図23において、縦軸は光強度(任意単位)、横軸は位置(任意単位)である。ここdも、第1ピークの値を1とする様な正規化を行っている。
なお、第1の実施例の場合、光偏向器の反射面が2枚に分割されているのに対し、本実施例では3枚に分割され、位相シフト板104の位相ずれが生じる面積が大きくなっている。それにもかかわらず、2枚の位相シフト板104における位相差の誤差の許容範囲は第1の実施例の場合と同じ±0.05λ以内となっている。この結果は、位相シフト板104は端部(ねじり振動軸に垂直な方向における両端部)に設けられ且つ位相差の誤差が発生するのは光偏向器の端部である構成において得られたものである。そして、ここでは入射光に厳しい条件の均一な光を用いた(図18参照)。
しかし、レーザビームとして実際に多く利用されているガウシアンビームを用いれば、端部の位相差の誤差の影響がより軽減されると考えられる。図24はガウシアンビームの光強度分布を示している。縦軸が光強度、横軸が位置である。この様に、図24の様な光強度分布の光ビームを用いる場合、第1の実施例の光偏向器と比べ、本実施例では3枚の反射面を用いることで位相差の誤差の許容範囲を広げることができる。また、本実施例では、各可動板を更に小型化でき、厚みをより薄くすることができる。それにより、光を偏向する為の可動板に対して、第1の実施例の光偏向器よりも更に大きな振動振れ角でもって高速駆動を行なうことができる構成を実現できる。
また、第2の実施例の構成において、中央の第1の可動板105の面積が大きい方が、位相差の誤差について許容範囲がより広がる。この様な光偏向器の例を図3に示す。図3はこうした変形例による光偏向器のスキャン部分の斜視図である。この結果は、以下の計算により得られた。図25は、反射面全体に対する中央の第1の可動板105の面積比率を変えて上記式(2)の計算を行って位相差の誤差の許容限界を求めた結果を示す。縦軸が位相差の誤差の許容限界値、横軸が反射面全体に対する第1の可動板105の面積比率である。図25から、第1の可動板105の面積が大きくなるにつれて、位相シフト板104の位相差の誤差の許容限界値が大きくなっていることが分かる。よって、第1の可動板105のサイズを他の2枚の可動板より大きくする構成も有効である。
(第3の実施例)
第3の実施例を説明する。第3の実施例の光偏向器は、基板と、基板に対して固定された1枚の第1の支持基板と、第1の支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と、第1のねじり振動軸によって支持された第1の可動板を有する。更に、1枚以上の第2の支持基板と、第2の支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と略平行な第2のねじり振動軸と、第2のねじり振動軸によって支持された第2の可動板と、第2の支持基板を基板に対して基板の面と略垂直方向に駆動する支持基板駆動手段を有する。
また、本実施例の光偏向器は、第1と第2の可動板を同じ方向に同期してねじり振動させる駆動手段と、第2の可動板の振れ角に応じて支持基板駆動手段を制御する位相制御手段を備える。支持基板駆動手段と位相制御手段により上記位相調整手段が構成される。
図7(a)は、本実施例による光偏向器のスキャン部分を示す斜視図である。図7(a)の本実施例の光偏向器において、第1の支持基板705に第1の可動板707の両端が第1のねじり振動軸706で支持され、第2の支持基板701に第2の可動板703の両端が第2のねじり振動軸702で支持されている。ねじり振動軸706、702は、夫々、第1と第2の可動板707、703を1A方向にねじり振動自在に支持するものである。第1と第2の可動板707、703には反射面が形成されている。
図7(b)は、本実施例による光偏向器のスキャン部分を可動板の裏側から見た図である。図7(b)に示す様に、第2の支持基板701と基板708の間に第2の支持基板駆動用アクチュエータ704が設けられている。
可動板の駆動手段について説明する。第1と第2の可動板707、703は同じ1A方向に同期して同じ振動振れ角でねじり振動する。同じ振動振れ角については、第1の実施例の図1(b)で説明した通りである。また、可動板の駆動手段についても、第1の実施例で説明した通りである。
第2の支持基板701用の支持基板駆動手段について説明する。図7(a)に示す様に、第2の支持基板701は基板708の面と略平行に配置されている。そして、第2の支持基板701は基板708の面と略垂直方向に駆動される。第2の支持基板701の支持基板駆動用アクチュエータ704については、第1の実施例の図13で説明した通りである。
次に、支持基板駆動手段を制御する位相制御手段について説明する。第1と第2の可動板707、703に反射した入射光は夫々光路が異なってしまうために、夫々の光波間の位相がずれてしまう。そして投影面上で光スポットが歪んでしまう。そこで、本実施例による光偏向器では、第2の支持基板701を基板708の面と略垂直方向に移動させることで基準面との位相ずれを制御している。こうして、投影面上での光スポットの歪みを抑える。ここで、基準面は第1の可動板707上の反射面である(図11中の707)。
この位相ずれ及び位相ずれの解決手段は、第1の実施例において図14乃至図16を用いて説明した通りである。
以上の様な位相制御手段について、図11と数式を使って更に説明する。図11は第3の実施例における光偏向器のスキャン部分の断面図である。入射光1501が、入射角(θin+θa)[deg](θin:初期の入射角、θa:第1と第2の可動板の振れ角)で位相シフト前の第2の可動板1502と基準面1504上にある第1の可動板707に反射する。このとき、第1の可動板707と位相シフト前の可動板1502との間に距離D1が生じている。
ここで、第2の支持基板701による位相シフト量D0を与えることにより、基準面1504と位相シフト後の可動板1503との位相差をnλ[m](λ:入射光1501の波長、n:整数)に設定する。このとき、
D2=D0cosθa (3a)
nλ=2(D1±D2)cos(θin+θa) (3b)
の様な関係式を置く。こうして、式(3a)、(3b)に従って位相シフト後の第2の可動板1503と基準面1504との位相差がnλ[m]になる様に位相シフト量D0を調節して、基準面1504との位相を揃える。それにより、投影面上で歪みのないきれいな光スポットを映し出し、高解像度の画像を得ることができる。第2の支持基板701の移動による位相シフト量D0は、第1と第2の可動板の同期した振れ角θa及び距離D1が時間で変化するので、それに応じて変化するものである。
上記位相差の誤差の許容範囲についても、第1の実施例で説明したことと同様なことが言える。すなわち、位相シフト量D0を調節することにより、位相シフト後の第2の可動板1503と第1の可動板707との位相差はおよそnλ−0.05λ[m]〜nλ+0.05λ[m]の範囲であれば、基準面1504に反射した場合と略同様の光スポットが得られることが分かった。
なお、第3の実施例でも、第1と第2の可動板707、703を両端で支持することで、第1と第2の可動板に応力がかかり、可動板が静止している状態にもかかわらず撓んでしまうこともある。こうした事態を解消するために、図9に示した光偏向器が有効である。図9はこの構成例による光偏向器のスキャン部分の斜視図である。図9において、図7の光偏向器と異なる点は、第1と第2の可動板707、703が夫々のねじり振動軸706、702で片端のみで支持されている所である。第1と第2の可動板706、702の片端支持により、第1と第2の可動板に第1の支持基板705と第2の支持基板701側から夫々無駄な応力をかけない様にすることがより確実にできる。
ところで、2次元画像を形成する場合、本実施例の光偏向器を2つ使用する必要があり、電力消費が問題となる場合もある。そこで、第1と第2の可動板707、703の振動方向を2方向に拡張することで、1つの光偏向器で2次元画像形成が可能となる。この光偏向器の斜視図を図10に示す。図10において、ねじり振動軸706、702は第1と第2の可動板707、703を夫々1A方向にねじり振動自在に支持するものである。これに対して、ねじり振動軸706、702に対して角度を成す方向に伸びたねじり振動軸710、709は第1と第2の可動板707、703を夫々1B方向に同期して同じ振れ角でねじり振動自在に支持するものである。この構成でも、第2の支持基板駆動用アクチュエータ704による第2の支持基板701の上記の如き移動が起こっても第1と第2の可動板707、703は常に平行状態を維持している。その理由は次の通りである。ねじり振動軸702と振動軸709が交差する第2の可動板703上の箇所を基板708上に投影したポイントは、第2の可動板703の揺動状態に係らず一定である。従って、第2の可動板703を基板708に対して垂直方向に平行移動しても第2の可動板703の各瞬間の姿勢は変わらず、元の平行状態は維持されるのである。こうして、この移動による上記の如き位相シフト量の調整が可能となる。この様な変更例は、図1の第1の実施例にも適用できるものである。
(第4の実施例)
図8(a)に示す第4の実施例を説明する。本実施例による光偏向器のスキャン部分の斜視図である図8(a)において、図7と同符号で示す部分は、同じ機能を有する部分である。本実施例では、2枚の第2の支持基板701と基板708の間に支持基板駆動用アクチュエータ704を設けている。その他の点は第3の実施例と同じである。本実施例と第3の実施例の関係は、第2の実施例と第1の実施例の関係に相当するものである。
位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段について、図12と数式を使って説明する。図12は第4の実施例における光偏向器のスキャン部分の断面図である。入射光1601が、入射角(θin+θa)[deg](θin:初期の入射角、θa:第1と第2の可動板の振れ角)で位相シフト前の第2の可動板1502と基準面1504上にある第1の可動板707に反射する。このとき、第1の可動板707と位相シフト前の可動板1502との間に距離D1が生じている。
ここで、2つの第2の支持基板701による位相シフト量D0を与えることにより、基準面1504と位相シフト後の2つの可動板1503との位相差をnλ[m](λ:入射光1501の波長、n:整数)に夫々設定する。このとき、上記式(3a)、(3b)の様な関係式を置く。こうして、ここでも、式(3a)、(3b)に従って位相シフト後の2つの第2の可動板1503と基準面1504との位相差をnλ[m]になる様に2つの位相シフト量D0を調節することにより、夫々基準面1504と位相を合わせる。それにより、投影面上で歪みのない整った光スポットを映し出し、高解像度の画像を得ることができる。ここでも、第2の支持基板701の移動による2つの位相シフト量D0は、2つの第2の可動板703の同期した同じ振れ角θaと距離D1が時間で変化するので、それに応じて変化するものである。
本実施例においても、上記位相差の誤差の許容範囲について、第2の実施例で説明したことと同様なことが言える。すなわち、位相シフト量D0を調節することにより、位相シフト後の2つの第2の可動板1503と第1の可動板707との位相差はおよそnλ−0.05λ[m]〜nλ+0.05λ[m]の範囲であれば、基準面1504に反射した場合と略同様の光スポットが得られることが分かった。
なお、第3の実施例の場合、光偏向器の反射面が2枚に分割されているのに対し、本実施例では3枚に分割され、反射面分割による位相ずれが生じる面積が大きくなっている。それにもかかわらず、2枚の第2の可動板703における位相差の誤差の許容範囲は第3の実施例の場合と同じ±0.05λ以内となっている。この点に関しては、第2の実施例のところで第1の実施例と比較して説明したことと同じことが言える。すなわち、第3の実施例の光偏向器と比べ、本実施例の方が位相差の誤差の許容範囲を広げることができる。また、第1と第2の可動板が更に小型化でき、厚みをより薄くできて、それにより、光を偏向する為の可動板に対して、第3の実施例の光偏向器よりも更に大きな振動振れ角でもって高速駆動を行なうことができる構成を実現できる
また、第4の実施例においても、中央の第1の可動板703の面積が大きい方が、位相差の誤差について許容範囲が広がる。この様な光偏向器の例を図8(b)に示す。図8(b)はこうした変形例による光偏向器のスキャン部分の斜視図である。これについても、第2の実施例のところで図3等の図面を用いて説明した通りである。この様に、第1の可動板707の面積を2枚の第2の可動板703より大きくする構成も有効である。
以上に述べた実施例の光偏向器によれば、比較的軽量な複数の可動板でもって比較的大きな光偏向素子と同等な機能を遂行できる。従って、光偏向素子の歪みを小さくできて優れた性能の光偏向器を実現できる。例えば、大きな振動振れ角でも比較的低消費電力で、反射面精度を高い光偏向器を実現できる。
(第5の実施例)
図26は、本発明の光偏向器を用いた光学機器である本発明による第5の実施例の画像形成装置の基本的な構成を示す斜視図である。図26において、2205はレーザ光源であり、2204はレンズであり、2203は等角速度補正レンズであり、2202はfθレンズであり、2206はドラム状感光体である。レンズ2204、2203の間には、本発明の光偏向器2201が配置されている。光偏向器2201としては、上記実施例の光偏向器を使用することができる。
以上の構成の本実施例の画像形成装置は、ドラム状感光体2206の回転中心12Aと平行な1次元方向に光偏向器2201により光を走査する光スキャナ装置として機能する。こうして、レーザ光源2205から入射されたレーザ光2207は、光偏向器2201により1次元的に走査される。一方、ドラム状感光体2206は回転中心12Aの回りで等速回転している。そして、感光体2206は図示しない帯電器により表面が一様に帯電されている。従って、光偏向器2201による走査と感光体2206の回転とに基づき、感光体2206の表面に光のパターンが形成される。すなわち、感光体2206の表面に静電潜像が形成される。更に、図示しない現像器により、感光体2206の表面の静電潜像に対応したパターンのトナー像が形成される。これを図示しない用紙に転写・定着することで可視画像を形成することができる。
本実施例の画像形成装置に上記実施例に示された光偏向器を使用することで、光を偏向する為の可動板に対して、より大きな振動振れ角と高速駆動が可能になる。それにより、高解像度な可視画像を形成することができる様になる。
(第6の実施例)
図27は、本発明の光偏向器を用いた光学機器である本発明による第6の実施例の投影型画像表示装置の基本的な構成を示す斜視図である。図27において、2305はレーザ光源であり、2304はレンズであり、2306は書き込みレンズであり、2303は投影面である。レンズ2304、2306の間には、光偏向器2301、2302が配置されている。レーザ光源2305から出射した光2307は、水平方向に光走査する光偏向器2301により反射され、そして垂直方向に光走査する光偏向器2302により反射される。反射された光は書き込みレンズ2306を通り、投影面2303上でラスタスキャンを行い、そこに2次元映像を形成する。光偏向器2301、2302としては、上記実施例に示された光偏向器を使用することができる。
本実施例の画像表示装置に上記実施例に示された光偏向器を使用することで、光を偏向する為の可動板に対して、より大きな振動振れ角と高速駆動が可能になる。それにより、高解像度な可視画像を投影面上に表示することができる様になる。
(a)は本発明の第1の実施例の光偏向器を説明する斜視図、(b)は第1の実施例の光偏向器を説明する断面図である。 本発明の第2の実施例の光偏向器を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施例の光偏向器の変形例を説明する斜視図である。 本発明の第1の実施例の光偏向器の変形例を説明する斜視図である。 図1の位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段を説明する断面図である。 図2の位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段を説明する断面図である。 (a)は本発明の第3の実施例の光偏向器を説明する斜視図、(b)は第3の実施例の光偏向器を裏面から見た図である。 (a)は本発明の第4の実施例の光偏向器を説明する斜視図、(b)は第4の実施例の光偏向器の変形例を説明する斜視図である。 本発明の第3の実施例の光偏向器の変形例を説明する斜視図である。 本発明の第3の実施例の光偏向器の別の変形例を説明する斜視図である。 図7の支持基板駆動手段を制御する位相制御手段を説明する断面図である。 図8の支持基板駆動手段を制御する位相制御手段を説明する断面図である。 位相シフト板駆動手段及び支持基板駆動手段の具体例を説明する断面図である。 位相ずれを説明する概念図である。 位相ずれの解消を説明する概念図である。 位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段及び支持基板駆動手段を制御する位相制御手段を説明する概念図である。 式(2)導出のためのモデルを示す図である。 式(2)を計算するための値を説明する図である。 式(2)の計算結果を説明する図である。 図19、図22を説明する図である。 式(2)の計算結果を説明する図である。 式(2)の計算結果を説明する図である。 式(2)の計算結果を説明する図である。 ガウシアンビームを説明する図である。 式(2)の計算結果を説明する図である。 本発明の第5の実施例の画像形成装置を説明する斜視図である。 本発明の第6の実施例の投影型画像表示装置を説明する斜視図である。 (a)は従来例の水平に走査する光偏向器を説明する斜視図、(b)は従来例の水平に走査する光偏向器を説明する断面図である。
符号の説明
101、701、705 支持基板
102、106、702、706、709、710 ねじり振動軸
103、105、703、707 可動板
104 位相シフト板
108 基板
704、1801、1802、1803 位相シフト板駆動手段、支持基板駆動手段(支持基板駆動用アクチュエータ、圧電アクチュエータ、静電アクチュエータ、電磁アクチュエータ)
2201、2301、2302 光偏向器
2205、2305 光源(レーザ光源)
2206、2303 投射対象面(感光ドラム、投影面)

Claims (10)

  1. 平行に設けられた複数のねじり振動軸の回りに夫々揺動振動可能に支持された複数の可動板と、可動板と一体的に揺動振動する様に複数の可動板上に夫々設けられた光偏向素子と、可動板の振動振れ角に応じて少なくとも1つの光偏向素子を他の光偏向素子と平行な状態を維持しつつねじり振動軸と角度を成す方向に移動して複数の光偏向素子からの光波の間の位相関係を調整する位相調整手段を有することを特徴とする光偏向器。
  2. 支持基板と、支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と、第1のねじり振動軸の回りに揺動振動可能に支持された第1の可動板と、支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と平行な第2のねじり振動軸と、第2のねじり振動軸の回りに揺動振動可能に支持された1枚以上の第2の可動板を有し、
    前記位相調整手段が、第2の可動板上に設けられ第2の可動板の面と平行な光偏向素子を有する位相シフト板と、位相シフト板を第2の可動板に対してその面と垂直方向に駆動する位相シフト板駆動手段と、第2の可動板の振動振れ角に応じて位相シフト板駆動手段を制御する位相制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
  3. 前記位相制御手段は、1枚以上の位相シフト板と第1の可動板からの光波の光路差が波長の略整数倍になる様に位相シフト板駆動手段に位相シフト板を駆動させて制御することを特徴とする請求項2に記載の光偏向器。
  4. 基板と、基板に対して固定された第1の支持基板と、第1の支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と、第1のねじり振動軸の回りに揺動振動可能に支持された第1の可動板と、1枚以上の第2の支持基板と、第2の支持基板に対して固定された第1のねじり振動軸と平行な第2のねじり振動軸と、第2のねじり振動軸の回りに揺動振動可能に支持された第2の可動板を有し、
    前記位相調整手段が、第2の支持基板を基板に対してその面と垂直方向に駆動する支持基板駆動手段と、第2の可動板の振動振れ角に応じて支持基板駆動手段を制御する位相制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の光偏向器。
  5. 前記位相制御手段は、1枚以上の第2の可動板と第1の可動板からの光波の光路差が波長の略整数倍になる様に支持基板駆動手段に第2の支持基板を駆動させて制御することを特徴とする請求項4に記載の光偏向器。
  6. 前記位相制御手段は、nを整数、λを光波の波長としたとき、前記光波の光路差を(nλ−0.05λ)から(nλ+0.05λ)までの範囲に抑える様に制御することを特徴とする請求項3または5に記載の光偏向器。
  7. 前記第1の可動板は第2の可動板より面のサイズが大きいことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の光偏向器。
  8. 前記複数の可動板が、前記平行に設けられた複数のねじり振動軸と角度を成す他のねじり振動軸の回りにも揺動振動可能に支持されて2方向に振動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光偏向器。
  9. 前記複数の可動板を同じ方向に同期して揺動振動させるための駆動手段を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光偏向器。
  10. 光源と、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光偏向器を有し、光源からの光を光偏向器により偏向し、該光の少なくとも一部を対象面上に入射することを特徴とする光学機器。
JP2005359721A 2005-12-14 2005-12-14 光偏向器、及びそれを用いた光学機器 Pending JP2007163817A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005359721A JP2007163817A (ja) 2005-12-14 2005-12-14 光偏向器、及びそれを用いた光学機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005359721A JP2007163817A (ja) 2005-12-14 2005-12-14 光偏向器、及びそれを用いた光学機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007163817A true JP2007163817A (ja) 2007-06-28

Family

ID=38246773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005359721A Pending JP2007163817A (ja) 2005-12-14 2005-12-14 光偏向器、及びそれを用いた光学機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007163817A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170654A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Seiko Epson Corp アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置
WO2009136588A1 (ja) * 2008-05-08 2009-11-12 シャープ株式会社 投影型画像表示装置
CN109856898A (zh) * 2017-11-30 2019-06-07 中强光电股份有限公司 投影机、光机模块、影像分辨率增强装置及其驱动方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170654A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Seiko Epson Corp アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置
WO2009136588A1 (ja) * 2008-05-08 2009-11-12 シャープ株式会社 投影型画像表示装置
CN109856898A (zh) * 2017-11-30 2019-06-07 中强光电股份有限公司 投影机、光机模块、影像分辨率增强装置及其驱动方法
CN109856898B (zh) * 2017-11-30 2021-12-31 中强光电股份有限公司 投影机、光机模块、影像分辨率增强装置及其驱动方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4574396B2 (ja) 光偏向器
EP1773596B1 (en) Multilaser bi-directional printer with an oscillating scanning mirror
JP5170983B2 (ja) 光偏向器、及びそれを用いた光学機器
US20100309536A1 (en) Optical deflector, optical scanner, image forming apparatus, and image projector
JP5164345B2 (ja) 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2008151887A (ja) レーザー投射装置
JP2009122383A (ja) 揺動体装置の製造方法、該製造方法により製造された揺動体装置によって構成される光偏向器及び光学機器
WO2012168980A1 (ja) 画像表示装置
EP1361470A2 (en) Laser printing apparatus using a pivoting scanning mirror
JP2009251596A (ja) 光走査装置、これを採用した画像形成装置及び光走査方法
JP2008058752A (ja) 光偏向装置、及びこれを用いた画像形成装置
WO2009081858A1 (ja) マイクロスキャナ装置、およびマイクロスキャナ装置の制御方法
JP5554895B2 (ja) 揺動構造体、及び揺動構造体を用いた揺動体装置
JP2007163817A (ja) 光偏向器、及びそれを用いた光学機器
JP5339752B2 (ja) 揺動体装置及びその製造方法、光偏向器、画像形成装置
JP4447963B2 (ja) 光偏向器制御装置
JP2005250077A (ja) 光偏向器
JP2008170495A (ja) 揺動体装置
JP2009217148A (ja) 揺動体装置、光偏向器、光偏向器を用いた画像形成装置
JP2017009635A (ja) 圧電アクチュエータ装置、光偏向器、画像投影装置及び画像形成装置
JP2008070398A (ja) 揺動装置、揺動装置を用いた光偏向装置、揺動装置の周波数調整方法及び装置、並びに光偏向装置を用いた画像形成装置
JP5408887B2 (ja) 揺動体装置、揺動体装置を用いた画像形成装置
JP2009258468A (ja) 揺動体装置、光偏向装置、及びそれを用いた光学機器
JP2009210946A (ja) 揺動体装置、光偏向装置、及び光偏向装置を用いた光学機器
JP2008197453A (ja) 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置