JP2007160519A - 単層蛍光体微粒子膜と蛍光体微粒子膜積層体およびそれらの製造方法とそれらを用いた表示装置と感光体とセンサー - Google Patents
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Abstract
ミクロンサイズ、又は、ナノサイズの蛍光体微粒子は数々開発製造されているが、それら蛍光体微粒子が持つ本来の機能を有効に利用するには、蛍光体微粒子を均一な膜厚の被膜にする必要であるが、それら蛍光体微粒子を用いて粒子サイズレベルで均一厚みの被膜を製造するという思想はなかった。
【解決手段】
【発明の開示】
基材表面に1層形成された蛍光体微粒子の膜が当該基材表面に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とする単層蛍光体微粒子膜である。かかる基材表面に形成された第1の有機被膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜が互いに異なることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
例えば、参考特許として以下のものがある
さらに、本発明に関してその要旨を説明する。
また、第1の反応性の単分子膜にエポキシ基を含め第2の反応性の単分子膜がイミノ基を含めておくか、第1の反応性の単分子膜がイミノ基を含め第2の反応性の単分子膜がエポキシ基を含めておくと基材表面に共有結合した単層蛍光体微粒子膜を作製する上で都合がよい。
また、シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いるとさらに製膜時間を短縮できて都合がよい。
また、蛍光体微粒子表面に形成された第1の有機被膜と基材表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていると膜厚均一性を改善する上で都合がよい。
また、第2の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程と第2の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程を繰り返し行えば、多層構造の蛍光体微粒子膜積層体を容易に製造できる。
また、シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いるとさらに製膜時間を短縮できて都合がよい。
またここで、蛍光体微粒子表面に形成された有機被膜を2種類用い、第1の有機膜が形成された蛍光体微粒子と第2の有機膜が形成された蛍光体微粒子とを交互に積層すると多層の蛍光体微粒子膜積層体を単層純なプロセスで製造する上で都合がよい。
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発し粒子表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、単分子膜に比べるとやや厚いが、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄のポリマー膜が形成された蛍光体微粒子が得られた。
一方、洗浄せずに空気中に取り出すと、反応性はほぼ変わらないが、溶媒が蒸発しガラス基材表面に残った化学吸着剤が表面で空気中の水分と反応して、表面に前記化学吸着剤よりなる極薄のポリマー膜が形成されたガラス基材が得られた。
なお、硫化亜鉛微粒子の単層蛍光体微粒子膜の厚みが100nm程度であり、極めて均一性が良かったので、干渉色も全く見えなかった
以下同様に、アミノ基を有する化学吸着単分子膜で被われた硫化亜鉛微粒子とエポキシ基を有する化学吸着単分子膜で被われた硫化亜鉛微粒子を交互に積層すると、任意の厚みで且つ多層構造の蛍光体微粒子の被膜を累積製造できた。
(1) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OCH3)3
(2) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OCH3)3
(3) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OCH3)3
(4) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OCH3)3
(5) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OCH3)3
(6) (CH2OCH)CH2O(CH2)7Si(OC2H5)3
(7) (CH2OCH)CH2O(CH2)11Si(OC2H5)3
(8) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)2Si(OC2H5)3
(9) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)4Si(OC2H5)3
(10) (CH2CHOCH(CH2)2)CH(CH2)6Si(OC2H5)3
(11) H2N (CH2)5Si(OCH3)3
(12) H2N (CH2)7Si(OCH3)3
(13) H2N (CH2)9Si(OCH3)3
(14) H2N (CH2)5Si(OC2H5)3
(15) H2N (CH2)7Si(OC2H5)3
(16) H2N (CH2)9Si(OC2H5)3
さらにまた、単層の蛍光体微粒子膜や蛍光体微粒子膜積層体を使用すると、明るさの均一性が優れた表示装置や表示均一性に優れた感光板や感度均一性に優れたセンサーを製造できた。
さらに、本発明の用途は、ディスプレー、蛍光灯、表示板、X線等の感光板、光記録媒体、電子写真イメージバー、ガス濃度センサー等がある。
2 水酸基
3 エポキシ基を含む単分子膜
4 アミノ基を含む単分子膜
5 エポキシ基を含む単分子膜で被われた硫化亜鉛微粒子
6 アミノ基を含む単分子膜で被われた硫化亜鉛微粒子
11 ガラス基材
12 水酸基
13 エポキシ基を含む単分子膜
14 アミノ基を含む単分子膜
15 エポキシ基を含む単分子膜で被われたガラス基材
16 アミノ基を含む単分子膜で被われたガラス基材
17 単層蛍光体微粒子膜
18 2層構造の複層蛍光体微粒子膜
Claims (25)
- 基材表面に1層形成された蛍光体微粒子の膜が当該基材表面に形成された第1の有機膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜を介して互いに共有結合していることを特徴とする単層蛍光体微粒子膜。
- 基材表面に形成された第1の有機被膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の単層蛍光体微粒子膜。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項1記載の単層蛍光体微粒子膜。
- 基材表面に形成された第1の有機被膜と蛍光体微粒子表面に形成された第2の有機膜が単分子膜で構成されていることを特徴とする請求項1および2記載の単層蛍光体微粒子膜。
- 請求項1から請求項4記載の蛍光体微粒子膜を使用したことを特徴とする表示装置。
- 請求項1から請求項4記載の蛍光体微粒子膜を使用したことを特徴とする感光体。
- 請求項1から請求項4記載の蛍光体微粒子膜を使用したことを特徴とするセンサー。
- 基材表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、蛍光体微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて蛍光体微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の反応性の有機膜が形成された基材表面に第2の反応性の有機膜で被覆された蛍光体微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された蛍光体微粒子を洗浄除去することを特徴とする単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 基材表面を少なくとも第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程、および蛍光体微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて蛍光体微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材および蛍光体微粒子表面を有機溶剤で洗浄して基材及び蛍光体微粒子表面に共有結合した第1及び第2の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項8記載の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むか、第1の反応性の有機膜がイミノ基を含み第2の反応性の有機膜がエポキシ基を含むことを特徴とする請求項8記載の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 第1の反応性の単分子膜がエポキシ基を含み第2の反応性の単分子膜がイミノ基を含むか、第1の反応性の単分子膜がイミノ基を含み第2の反応性の単分子膜がエポキシ基を含むことを特徴とする請求項9記載の単層蛍光体微粒子膜の製造方法。
- 基材表面に層状に累積され蛍光体微粒子が蛍光体微粒子表面に形成された有機被膜を介して層間で互いに共有結合していることを特徴とする蛍光体微粒子膜積層体。
- 蛍光体微粒子表面に形成された有機被膜が2種類有り、第1の有機膜が形成された蛍光体微粒子と第2の有機膜が形成された蛍光体微粒子とが交互に積層されていることを特徴とする請求項12記載の蛍光体微粒子膜積層体。
- 第1の有機膜と第2の有機膜が反応して共有結合を形成していることを特徴とする請求項13記載の蛍光体微粒子膜積層体。
- 共有結合が、エポキシ基とイミノ基の反応で形成された−N−C−の結合であることを特徴とする請求項12記載の蛍光体微粒子膜積層体。
- 請求項12乃至請求項15記載の蛍光体微粒子膜積層体を使用したことを特徴とする表示装置。
- 請求項12乃至請求項15記載の蛍光体微粒子膜積層体を使用したことを特徴とする感光体。
- 請求項12乃至請求項15記載の蛍光体微粒子膜積層体を使用したことを特徴とするセンサー。
- 少なくとも基材表面を第1のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に接触させてアルコキシシラン化合物と基材表面を反応させて基材表面に第1の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の蛍光体微粒子を少なくとも第2のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて第1の蛍光体微粒子表面に第2の反応性の有機膜を形成する工程と、第1の反応性の有機膜が形成された基材表面に第2の反応性の有機膜で被覆された第1の蛍光体微粒子を接触させて反応させる工程、余分な第2の反応性の有機膜で被覆された第1の蛍光体微粒子を洗浄除去して第1の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程と、第2の蛍光体微粒子を少なくとも第3のアルコキシシラン化合物とシラノール縮合触媒と非水系の有機溶媒を混合して作成した化学吸着液中に分散させてアルコキシシラン化合物と蛍光体微粒子表面を反応させて第2の蛍光体微粒子表面に第3の反応性の有機膜を形成する工程と、第2の反応性の有機膜で被覆された第1の単層蛍光体微粒子膜が形成された基材表面に第3の反応性の有機膜で被覆された第2の蛍光体微粒子を接触させて反応させる工程と、余分な第3の反応性の有機膜で被覆された第2の蛍光体微粒子を洗浄除去して第2の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程とを含むことを特徴とする蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
- 第1の反応性の有機膜と第3の反応性の有機膜が同じものであることを特徴とする請求項19記載の蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
- 第2の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程の後、同様に第1の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程と第2の単層蛍光体微粒子膜を形成する工程を繰り返し行うことを特徴とする請求項19に記載の多層構造の蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
- 第1〜3の反応性の有機膜を形成する工程の後に、それぞれ基材あるいは蛍光体微粒子表面を有機溶剤で洗浄して基材や蛍光体微粒子表面に共有結合した第1〜3の反応性の単分子膜を形成することを特徴とする請求項19記載の蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
- 第1および3の反応性の有機膜がエポキシ基を含み第2の反応性の有機膜がイミノ基を含むか、第1および3の反応性の有機膜がイミノ基を含み第2の反応性の有機膜がエポキシ基を含むことを特徴とする請求項19記載の蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
- シラノール縮合触媒の代わりに、ケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物を用いることを特徴とする請求項5および19に記載の単層蛍光体微粒子膜および蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
- シラノール縮合触媒に助触媒としてケチミン化合物、又は有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、アミノアルキルアルコキシシラン化合物から選ばれる少なくとも1つを混合して用いることを特徴とする請求項5および19に記載の単層蛍光体微粒子膜および蛍光体微粒子膜積層体の製造方法。
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JP2003145042A (ja) * | 2001-11-08 | 2003-05-20 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コーティング膜の製造方法 |
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JP2005280020A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Kazufumi Ogawa | 金型とその製造方法及びそれを用いて作成した成型品 |
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