JP2007157796A - ソレノイド駆動装置及びソレノイドバルブ - Google Patents

ソレノイド駆動装置及びソレノイドバルブ Download PDF

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Abstract

【課題】リニアソレノイドバルブの特性を向上させることができるようにする。
【解決手段】コイル17と、該コイル17に隣接させて配設され、磁性体から成るエンド部18、19と、前記コイル17及びエンド部18、19を包囲して配設されたヨークと、非磁性体及びエンド部18、19の径方向内方に形成された中空部22の内周壁に対して摺(しゅう)動自在に配設されたプランジャ14とを有する。プランジャ14は、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備える。該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成される。プランジャ14と内側のヨークとの間の摺動が良好にされ、プランジャ14を円滑に進退させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソレノイド駆動装置及びソレノイドバルブに関するものである。
従来、例えば、自動変速機の油圧回路には、各種のソレノイドバルブが配設され、該ソレノイドバルブは、ソレノイド部及びバルブ部を備え、ソレノイド部のコイルに電流を供給することによってバルブ部を作動させ、油路を開閉したり、油の流量及び油圧を調整したりするようになっている。
次に、前記ソレノイドバルブのうちのリニアソレノイドバルブについて説明する。
図2は従来のリニアソレノイドバルブの断面図である。
図において、10はリニアソレノイドバルブ、11はソレノイド部、12は該ソレノイド部11を駆動することによって作動させられるバルブ部を構成する調圧バルブ部である。前記ソレノイド部11は、コイルアッセンブリ113、該コイルアッセンブリ113に対して進退(図において左右方向に移動)自在に配設されたプランジャ114、及び前記コイルアッセンブリ113を包囲して配設された外側ヨーク20を備える。
また、前記コイルアッセンブリ113は、ボビン15、該ボビン15に巻線16を巻装することによって形成されたコイル17、及び該コイル17より径方向内方において、コイル17に隣接させて、かつ、コイル17の前端(図において左端)の近傍から後方(図において右方)に向けて延在させて配設された筒状のエンド部118、前記コイル17の前端の近傍から前方(図において左方)に配設された環状のエンド部119、及びエンド部118、119間に、外径を小さくすることによって形成され、エンド部118、119間における磁束の流れを制限するための筒状の磁気抵抗部121を備える。なお、エンド部118の前端及びエンド部119の後端の外周面はテーパ状の形状を有する。
前記コイルアッセンブリ113内(エンド部118、119及び磁気抵抗部121の径方向内方)には、軸方向において同じ径を有する中空部22が形成され、該中空部22に前記プランジャ114が摺(しゅう)動自在に配設される。
該プランジャ114は、外周面が軸方向において一定の径を有する。そして、前記プランジャ114において、前端面(図において左端面)の中央に、調圧バルブ部12のスプール159の後端(図において右端)に形成されたプランジャ当接部172が当接させられる。
ところで、前記ボビン15は、非磁性体から成り、磁気抵抗部121に対応させて、径方向内方に向けて突出させて形成された突部122を備える。したがって、前記ソレノイド部11において、コイル17に電流が供給されると、磁束が生じ、外側ヨーク20からエンド部118、プランジャ114及びエンド部119を順に通って外側ヨーク20に戻る磁路が形成され、これに伴って、該磁路におけるエンド部119の後端に吸引部が形成される。
一方、調圧バルブ部12は、バルブ本体165、該バルブ本体165に対して進退自在に嵌(かん)入された前記スプール159、前記バルブ本体165の前端に配設され、スプール159がバルブ本体165から抜け出すのを防止する抜止め用のエンドプレート166、該エンドプレート166とスプール159の前端との間に配設され、スプール159をソレノイド部11側に向けて所定のスプリング荷重で付勢するスプリング167を備える。
前記バルブ本体165は、入力圧が供給される入力ポートp11、出力圧を供給先としての図示されない油圧サーボに対して出力するための出力ポートp12、密閉されたフィードバックポートp13、入力圧をドレーンするドレーンポートp14等を備え、前記フィードバックポートp13は、図示されないフィードバック油路を介して前記出力ポートp12と連通させられ、出力圧がフィードバック圧として供給され、スプール159のランド174、176の面積差に対応するフィードバック力を発生させ、該フィードバック力でスプール159を前方に付勢する。
したがって、該スプール159は、プランジャ114による推力、スプリング167によるスプリング荷重及びフィードバック圧によるフィードバック力を受け、プランジャ当接部172をプランジャ114に当接させた状態で、プランジャ114と一体的に進退させられる。
そして、コイル17に電流が供給されると、コイル17がプランジャ114を所定の吸引力で吸引し、プランジャ114に推力を発生させる。その結果、推力はスプール159に伝達され、調圧バルブ部12が作動させられ、電流に比例した出力圧を発生させることができる。
ところで、前記コイルアッセンブリ113の内周面と、前記プランジャ114の外周面との摺動性を良好にするために、前記プランジャ114の外周面にリン化ニッケル(Ni−P)が被覆される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−153161号公報
しかしながら、前記従来のソレノイドバルブにおいては、コイルアッセンブリ113とプランジャ114との間の摺動抵抗を十分に小さくすることができないので、プランジャ114を円滑に進退させることができず、調圧バルブ部12によって精度良く油圧を調整することができなくなってしまう。その結果、調整される油圧に発生するヒステリシスが大きくなり、リニアソレノイドバルブの特性が低下してしまう。
本発明は、前記従来のリニアソレノイドバルブの問題点を解決して、リニアソレノイドバルブの特性を向上させることができるソレノイド駆動装置及びソレノイドバルブを提供することを目的とする。
そのために、本発明のソレノイド駆動装置においては、非磁性体に巻線を巻装することによって形成されたコイルと、該コイルに隣接させて配設され、磁性体から成るエンド部と、前記コイル及びエンド部を包囲して配設され、磁性体から成るヨークと、前記非磁性体及びエンド部の径方向内方に形成された中空部の内周壁に対して摺動自在に配設されたプランジャとを有する。
そして、前記プランジャは、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備える。また、該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成される。
本発明の他のソレノイド駆動装置においては、さらに、前記フッ素樹脂はポリテトラフルオロエチレンである。
本発明の更に他のソレノイド駆動装置においては、さらに、前記フッ素樹脂の配合率は質量百分率で30〔%〕以上にされる。
本発明の更に他のソレノイド駆動装置においては、さらに、前記中空部の内周壁には、ガス軟窒化処理による窒化層が形成される。
本発明のソレノイドバルブにおいては、非磁性体に巻線を巻装することによって形成されたコイルと、該コイルに隣接させて配設され、磁性体から成るエンド部と、前記コイル及びエンド部を包囲して配設され、磁性体から成るヨークと、前記非磁性体及びエンド部の径方向内方に形成された中空部の内周壁に対して摺動自在に配設されたプランジャと、前記ヨークと一体的に組み付けられたバルブ本体とを有する。
そして、前記プランジャは、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備える。また、該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成される。
本発明によれば、ソレノイド駆動装置においては、非磁性体に巻線を巻装することによって形成されたコイルと、該コイルに隣接させて配設され、磁性体から成るエンド部と、前記コイル及びエンド部を包囲して配設され、磁性体から成るヨークと、前記非磁性体及びエンド部の径方向内方に形成された中空部の内周壁に対して摺動自在に配設されたプランジャとを有する。
そして、前記プランジャは、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備える。また、該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成される。
この場合、前記プランジャは、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備え、該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成されるので、プランジャと内側のヨークとの間の摺動が良好にされ、プランジャを円滑に進退させることができる。したがって、調圧バルブ部によって精度良く油圧を調整することができるとともに、リニアソレノイドバルブの特性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるリニアソレノイドバルブの断面図、図3は本発明の実施の形態におけるプランジャの断面図、図4は本発明の実施の形態におけるフッ素樹脂の配合率とプランジャの特性との関係図である。
図において、10はリニアソレノイドバルブであり、該リニアソレノイドバルブ10は、例えば、自動変速機の油圧回路に配設される。該油圧回路において、図示されないオイルポンプから吐出された油圧は、図示されないプライマリレギュレータバルブによって調整されてライン圧になり、該ライン圧が前記リニアソレノイドバルブ10に入力圧として供給される。
そして、リニアソレノイドバルブ10は、電流に基づいて作動させられ、電流に対応する油圧を図示されない摩擦係合要素のアクチュエータとしての、かつ、供給先としての油圧サーボに供給する。
また、51はソレノイド駆動装置を構成するソレノイド部、12は該ソレノイド部51を駆動することによって作動させられるバルブ部を構成する調圧バルブ部であり、前記リニアソレノイドバルブ10は、図示されない自動変速機ケースに対して水平に取り付けられる。
前記ソレノイド部51は、コイルアッセンブリ13、該コイルアッセンブリ13に対して進退(図において左右方向に移動)自在に配設されたプランジャ14、前記コイルアッセンブリ13を包囲して配設された外側のヨーク、すなわち、外側ヨーク20、及び前記コイルアッセンブリ13のコイル17に電流を供給するためのターミナルtmを備える。
また、前記コイルアッセンブリ13は、ボビン15、該ボビン15に巻線16を巻装することによって形成された前記コイル17、該コイル17より径方向内方において、コイル17に隣接させて、かつ、コイル17の所定の箇所、本実施の形態においては、前端(図において左端)の近傍より後方(図において右方)に延在させて配設された筒状のエンド部18、前記コイル17の所定の箇所、本実施の形態においては、前端の近傍より前方(図において左方)に配設された環状のエンド部19、及びエンド部18、19間に配設された磁気抵抗部としての、筒状の磁気遮蔽(へい)部21を備え、ボビン15とエンド部18、19及び磁気遮蔽部21とは、溶接、ロー付け、焼結接合、接着等によって一体的に組み付けられる。なお、前記エンド部18によって第1のヨークが、エンド部19によって第2のヨークが構成され、エンド部18、19及び磁気遮蔽部21によって内側のヨーク、すなわち、内側ヨーク34が構成され、該内側ヨーク34は、少なくとも一部がコイル17より径方向内方に配設される。
前記磁気遮蔽部21は、エンド部18の前端の薄肉部18aを外側から覆う第1の包囲部31、エンド部19の後端(図において右端)を外側から覆う第2の包囲部32、及び第1、第2の包囲部31、32間において、径方向内方に向けて突出させて、かつ、プランジャ14と対向させて形成され、エンド部18、19間を磁気的に分離する分離部33を備える。
磁気抵抗部として、前記磁気遮蔽部21に代えて、内側のヨークの一部を薄くした薄肉部を形成したり、内側のヨークの一部に、径方向に延びる複数の穴を設けた穴開部を形成したりすることができる。その場合、内側のヨークと、該穴開部とは一体に形成される。
前記コイルアッセンブリ13は、前記ターミナルtmの部分を除いて円筒状に形成され、コイルアッセンブリ13内(エンド部18、19及び磁気遮蔽部21の径方向内方)には、軸方向において一定の径を有する中空部22が形成され、該中空部22に前記プランジャ14が、進退自在に、かつ、摺動自在に嵌入される。したがって、プランジャ14は、中空部22に嵌入された状態でコイルアッセンブリ13によって支持される。
また、プランジャ14の外周壁と摺動する中空部22の内周壁には、ガス軟窒化処理による窒化層が形成される。この場合、ガス軟窒化処理によって面粗度は大きくなるが、あらかじめ中空部22の内周壁のガス軟窒化処理前の面粗度(Z)を所定の範囲に設定しておくことにより、ガス軟窒化処理後でも摺動に問題がない面粗度とすることができる。その結果、摩擦抵抗を低減することができ、耐摩擦性を確保することができる。また、あらかじめ面粗度が所定の範囲内に設定されるので、ガス軟窒化処理後に面粗度を向上させるための処理、例えば、ホーニング処理、バレル処理等が不要になる。
前記外側ヨーク20は、有底の筒状体から成り、筒状部55及び円形の形状を有する底部56を備え、深絞り、冷間鍛造等の塑性金属加工によって筒状部55及び底部56と一体に形成される。前記筒状部55の前端の円周方向における所定の部分に切欠57が形成され、該切欠57を介してコイルアッセンブリ13にターミナルtmが取り付けられる。前記筒状部55の前端にかしめ部80が形成され、外側ヨーク20内にコイルアッセンブリ13を嵌入し、調圧バルブ部12のバルブ本体65をセットした後、かしめ部80とバルブ本体62の後端に形成されたフランジ部63とをかしめることによって、ソレノイド部51及び調圧バルブ部12が一体的に組み付けられる。
前記プランジャ14は、外周面が軸方向において一定の径を有し、軸方向においてコイル17より長くされる。そして、前記プランジャ14において、前端面(図において左端面)の中央に、調圧バルブ部12のスプール59の後端に形成されたプランジャ当接部72が当接させられ、後端面(図において右端面)には、前記底部56から突出させて形成された当接部27が当接させられる。該当接部27の表面には表面処理が施され、非磁性体から成る図示されない外層が形成される。このように、底部56に当接部27が形成され、かつ、当接部27の表面に非磁性体から成る外層が形成されるので、プランジャ14が外側ヨーク20に当接した状態において、プランジャ14と当接部27との間に磁束が生じるのを抑制することができ、磁気を切り離すことができる。
なお、本実施の形態において、底部56に当接部27が形成されるようになっているが、プランジャ14の後端面に当接部を底部56側に向けて突出させて形成したり、プランジャ14及び外側ヨーク20の両方に当接部を形成したりすることもできる。
また、前記プランジャ14には、軸方向において所定の径を有する複数の油路30が貫通させて形成され、該油路30を介してプランジャ14の前端側(図において左端側)と後端側(図において右端側)とが連通させられる。したがって、プランジャ14が進退させられるのに伴って、中空部22内におけるプランジャ14の前端側の油が後方に流れたり、中空部22内におけるプランジャ14の後端側の油が前方に流れたりする。
前記ボビン15及び磁気遮蔽部21は非磁性体から成り、非磁性体として、例えば、ステンレススチール(SUS)等の非磁性金属を使用したり、合成樹脂を使用したりすることができる。また、前記エンド部18、19、外側ヨーク20及びプランジャ14は、磁性体、好ましくは、強磁性体から成り、強磁性体として、例えば、電磁軟鉄等を使用することができる。該電磁軟鉄としては、純鉄を95〔%〕以上、好ましくは、ほぼ99〔%〕以上(小数点第1位で四捨五入して99〔%〕以上)含むもの、すなわち、実質的に純鉄が使用される。
ところで、前記エンド部19の後端に、吸引部として、断面が直角三角形の形状を有する縁部61が形成され、該縁部61の外周面はテーパ状に形成される。前記縁部61の外径は、前端において最も大きく、後方になるに従って小さくなり、縁部61の後端において分離部33の内径と等しくされる。この場合、縁部61は後方に向けて先細に形成されるので、縁部61において磁気飽和が生じる。
一方、前記第2の包囲部32の後端部に、前記縁部61を包囲する収容部32aが形成され、該収容部32aの内周面はテーパ状に形成される。前記収容部32aの内径は、前端において最も大きく、後方になるに従って小さくなり、収容部32aの後端において分離部33の内径と等しくされる。
なお、本実施の形態において、前記縁部61の外周面及び収容部32aの内周面はテーパ状にされるが、前記外周面及び内周面を、凸状又は凹状に湾曲させたり、異なる傾斜角の多段傾斜面にしたりすることもできる。
そして、前記プランジャ14の外周面には、表面処理が施され、磁性体、すなわち、強磁性体から成るベース83の径方向外周である外周壁に被覆層70が構成される。
該被覆層70は、非磁性体から成り、例えば、めっき処理によって形成され、例えば、摩擦係数μの小さい材料として自己潤滑性材料等が使用される。なお、前記めっき処理において、リン化ニッケルのめっき液にフッ素樹脂(PTFE:ポリテトラフルオロエチレン)が質量百分率において30〔%〕以上分散され、共析されることによって皮膜が形成される。また、当接部27の表面に非磁性体から成る外層27aが形成されるが、該外層27aを被覆層70と同時にめっき処理を行うことによって形成すると、被覆層70及び外層27aの被覆を別個に行うことによる製造工数を低減することができる。
一方、調圧バルブ部12は、バルブ本体62、該バルブ本体62に対して進退自在に嵌入されたスプール26、前記バルブ本体62の前端にスナップ止めされ、スプール26がバルブ本体62から抜け出すのを防止する抜止め用のエンドプレート64、該エンドプレート64とスプール26の前端との間に配設され、スプール26をソレノイド部11側に向けて所定のスプリング荷重で付勢する付勢部材としてのスプリング44を備える。
前記スプール26は、前端に形成され、スプリング44内に挿入されるばね座60、該ばね座60の後方に隣接させて形成された大径のランド66、該ランド66の後方に隣接させて形成された小径のグルーブ67、該グルーブ67の後方に隣接させて形成された大径のランド68、該ランド68の後方に隣接させて形成された小径のグルーブ69、該グルーブ69の後方に隣接させて形成された中径のランド71、及び該ランド71の後方に隣接させて形成された小径の前記プランジャ当接部72を備える。
前記バルブ本体62は、図示されないモジュレータバルブから供給された入力圧が供給される入力ポートp1、出力圧をコントロールバルブに対して出力するための出力ポートp2、密閉されたフィードバックポートp3及びドレーンポートp4を備え、前記フィードバックポートp3は、図示されないフィードバック油路を介して前記出力ポートp2と連通させされ、出力圧がフィードバック圧として供給され、ランド68、71の面積差に対応する付勢力を発生させ、該付勢力でスプール26を前方に付勢する。なお、前記入力ポートp1には、切欠kが形成される。
したがって、前記スプール26は、プランジャ14による推力、スプリング44のスプリング荷重、及びフィードバック圧によるフィードバック力を受け、プランジャ当接部72をプランジャ14に当接させた状態で、プランジャ14と一体的に進退させられる。
このように、プランジャ14は、筒状部51及びエンド部58、59によって直接支持されるので、従来のように、コイル17より径方向内方にステータコアを配設する必要がない。したがって、ソレノイド部11をその分小型化することができるだけでなく、巻線16の巻数を多くし、起磁力を大きくすることができる。
また、ベース83の径方向外方に被覆層70が形成されるので、摩擦係数μを小さくすることができるだけでなく、摩擦抵抗Frを小さくすることができる。
ところで、図4に示されるように、リン化ニッケルへのフッ素樹脂の配合率を0〜35〔%〕の間で変化させると、被覆層70の摩擦係数μは、配合率に比例して変化し、配合率が低いほど大きくなり、配合率が高いほど小さくなる。一方、被覆層70の摩擦抵抗Frは、配合率が低いほど大きくなり、配合率が高いほど小さくなるが、配合率が0〔%〕以上で、かつ、15〔%〕より低い場合、配合率を変化させたときの摩擦抵抗Frの変化量は小さく、配合率が15〔%〕以上で、かつ、30〔%〕より低い場合、配合率を変化させたときの摩擦抵抗Frの変化量は大きく、配合率が30〔%〕以上である場合、配合率を変化させたときの摩擦抵抗Frの変化量は小さい。
そこで、本実施の形態においては、配合率を30〔%〕以上にした。
したがって、プランジャ14とヨーク34との間の摺動が良好にされ、プランジャ14を円滑に進退させることができるとともに、調圧バルブ部12によって精度良く油圧を調整することができるので、リニアソレノイドバルブ10の特性を向上させることができる。
次に、前記構成のリニアソレノイドバルブ10の動作について説明する。
プランジャ14の初期位置において、当接部27が底部56と当接させられ、ターミナルtmを介してコイル17に電流が供給されると、磁束が生じるが、ボビン15が非磁性体で形成されているので、電流はボビン15を迂(う)回し、外側ヨーク20からエンド部58、プランジャ14及びエンド部59を順に通って外側ヨーク20に戻る磁路が形成され、これに伴って、該磁路における縁部61とプランジャ14との間に吸引部が形成される。
この場合、当接部27が形成された分だけプランジャ14の後端面と外側ヨーク20との間に間隙(げき)が形成されるとともに、前述されたように、当接部27の表面には表面処理が施され、非磁性体から成る被覆層70が形成されているので、プランジャ14の後端から磁束が漏れることがない。また、エンド部58、59の内周面とプランジャ14の外周面との間の間隙が十分小さくされるので、磁路の磁気抵抗を小さくすることができる。
そして、コイル17がプランジャ14を所定の吸引力で吸引し、プランジャ14に推力を発生させる。その結果、前記スプリング44によるスプリング荷重に抗して、推力は前記フィードバック圧と共にスプール26に伝達され、調圧バルブ部12が作動させられ、スプール26が前進(図1において左方向に移動)させられる。この場合、プランジャ14のストローク量に基づいて、スプール26がスプリング荷重に抗してプランジャ14と一体に前進させられ、スプール26の位置が制御される。これにより、入力ポートp1とドレーンポートp4との流通割合が制御され、リニアに油圧が調整され、出力ポートp2から調整された油圧が前記出力圧として出力される。
ところで、前記吸引部において、縁部61は後方に向けて先細に形成され、縁部61において磁路の断面積が小さくされる。したがって、縁部61において、コイル17に供給される電流の値、すなわち、電流値、及びプランジャ14のストローク量に応じて、磁気飽和が生じる。その結果、各電流値におけるプランジャ14のストローク量に対する吸引力が比較的フラットになる。
また、軸方向において、プランジャ14とエンド部59とは、常にオーバラップしていて、所定の磁束引渡し部が確保される。そして、プランジャ14及び外側ヨーク20の各磁束通過断面積がいずれもほぼ一定であるとすると、エンド部58とプランジャ14とのオーバラップ量をプランジャ14のストロークによらず前記磁束通過断面積以上に設定することによって、ソレノイド部51を小型化することができるだけでなく、磁気効率を向上させることができる。
そして、前記コイル17への電流の供給が切断されると、スプリング荷重によってスプール26及びプランジャ14が後退(図1において右方向に移動)させられる。これに伴って、当接部27が底部56に衝突する。この際、当接部27は凸状の形状を有し、また、外側ヨーク20は低炭素鋼等の比較的軟らかい金属から成り、かつ、冷間鍛造等の塑性金属加工によって形成されているので、衝撃は小さくされ、プランジャ14は急速に初期位置に戻る。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態におけるリニアソレノイドバルブの断面図である。 従来のリニアソレノイドバルブの断面図である。 本発明の実施の形態におけるプランジャの断面図である。 本発明の実施の形態におけるフッ素樹脂の配合率とプランジャの特性との関係図である。
符号の説明
14 プランジャ
15 ボビン
16 巻線
17 コイル
18、19 エンド部
20 外側ヨーク
22 中空部
34 内側ヨーク
62 バルブ本体
70 被覆層

Claims (5)

  1. 非磁性体に巻線を巻装することによって形成されたコイルと、該コイルに隣接させて配設され、磁性体から成るエンド部と、前記コイル及びエンド部を包囲して配設され、磁性体から成るヨークと、前記非磁性体及びエンド部の径方向内方に形成された中空部の内周壁に対して摺動自在に配設されたプランジャとを有するとともに、前記プランジャは、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備え、該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成されることを特徴とするソレノイド駆動装置。
  2. 前記フッ素樹脂はポリテトラフルオロエチレンである請求項1に記載のソレノイド駆動装置。
  3. 前記フッ素樹脂の配合率は質量百分率で30〔%〕以上にされる請求項1に記載のソレノイド駆動装置。
  4. 前記中空部の内周壁には、ガス軟窒化処理による窒化層が形成される請求項1に記載のソレノイド駆動装置。
  5. 非磁性体に巻線を巻装することによって形成されたコイルと、該コイルに隣接させて配設され、磁性体から成るエンド部と、前記コイル及びエンド部を包囲して配設され、磁性体から成るヨークと、前記非磁性体及びエンド部の径方向内方に形成された中空部の内周壁に対して摺動自在に配設されたプランジャと、前記ヨークと一体的に組み付けられたバルブ本体とを有するとともに、前記プランジャは、磁性体から成るベース、及び該ベースの外周壁に形成された被覆層を備え、該被覆層はリン化ニッケルにフッ素樹脂を分散・共析することによって形成されることを特徴とするソレノイドバルブ。
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