JP2007155871A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の遮光層を樹脂膜の下層に設けることにより、加工精度の高い樹脂膜を形成して、表示ムラの発生を少なくした電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び、そのような電気光学装置を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器において、樹脂膜の上面には凹凸形状が形成してあるとともに、当該凹凸形状の上には光反射膜が形成してあり、樹脂膜の下層であって凹凸形状が形成してある領域と重なる領域に遮光層が形成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。特に、加工精度に優れた樹脂層を備える電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及びそのような電気光学装置を備えた電子機器に関する。
従来、電気光学装置の一態様である液晶装置は、それぞれ電極を備えた一対の基板を対向配置するとともに、当該一対の基板間に液晶材料を配置して構成されている。この液晶装置は、対向する電極に電圧を印加して液晶材料を配向させ、通過する光を偏向させることにより、画像表示させるものである。
このような液晶装置には、その表示領域を、バックライトからの光を透過させて表示する透過領域と、外光を反射させて表示する反射領域と、から構成する半透過反射型の液晶装置がある。このような構成の液晶装置は、外光が強い場合にはバックライトを点灯させずに画像表示できることから、省電力化に資することができるものの、表示領域を全て透過領域とした全透過型の液晶装置に比べて、鮮明度等の画像特性が低下するといった問題が見られた。
そこで、このような問題を解決するために、反射領域を形成する際に、スイッチング素子を、金属反射膜で覆う構成とし、表示領域に寄与しないスイッチング素子形成領域を反射領域に含めることにより、表示領域全体としての有効表示領域を広げて、高画質、高精細の画像を表示する電気光学装置が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
より具体的には、図13に示すように、反射領域431において、ガラス基板410上に、スイッチング素子としてのTFD素子404と、表面に視野角調整のための凹凸形状を備えた樹脂散乱膜434と、外光を反射するための金属反射膜433と、これらを保護するためのオーバーコート層417と、液晶に電圧を印加するための画素電極409と、が順次積層してある電気光学装置400である。
特開2005−99794号公報(特許請求の範囲、図6)
しかしながら、特許文献1に記載された電気光学装置は、樹脂散乱膜より下層が全て透明性材料で構成してあることから、樹脂散乱膜に露光処理を施して所定のパターン形状を形成する際に、かかる樹脂散乱膜が、基板裏面側から侵入してくる反射光に対しても感光してしまい、凹凸形状の加工精度が低下するという場合が見られた。
より具体的には、図14に示すように、樹脂層434´を露光処理するための露光装置500において、露光光源502からの入射光(I)が、基板載置台501上で反射する場合がある。この場合には、樹脂層434´が、上方からの入射光(I)と、基板載置台501上で反射した、いわゆる裏面反射光(R)と、の双方の光に対して感光してしまい、所望の凹凸形状を形成することが困難となる。
また、この基板載置台501上には、基板を上下させるための突き上げピン503や、基板を真空チャックするための吸着穴504等が配置されていることから、基板載置台501表面を光吸収膜で被覆した場合でも、裏面反射光(R)はこれらの部材近傍で乱反射し、樹脂膜の加工精度を低下させていた。
そこで、本発明の発明者は鋭意努力し、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置において、樹脂膜の下層であって、光反射膜と重なる領域に遮光層を設けることにより、上述したような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、所定の遮光層を樹脂膜の下層に設けることにより、加工精度の高い樹脂膜を形成して、表示ムラの発生を少なくした電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び、そのような電気光学装置を備えた電子機器を提供することを目的とする。
本発明によれば、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置において、樹脂膜の上面には凹凸形状が形成してあるとともに、当該凹凸形状の上には光反射膜が形成してあり、樹脂膜の下層であって、凹凸形状が形成してある領域と重なる領域に遮光層が形成してあることを特徴とする電気光学装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、このような遮光層を設けることにより、樹脂層を露光処理する際に、この遮光層が、基板裏面側からの反射光を遮光して、この反射光による感光を防止することができる。
したがって、基板上の樹脂膜をフォトリソグラフィ法により微細加工する場合であっても、樹脂膜の加工精度が高く、表示特性に優れた電気光学装置を提供することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、基板は反射領域と透過領域とからなる表示領域を有し、遮光層は反射領域に形成してあることが好ましい。
このように構成することにより、半透過反射型の電気光学装置における反射領域に対して遮光層を設けることができ、特に反射表示時において優れた表示特性を発揮することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、遮光層の光透過率を50%以下の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、樹脂層が裏面反射光により感光することを確実に防止して、加工精度の高い樹脂膜を形成することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、遮光層が、Al、Mo、W、Cr、Taおよびセラミックスの少なくとも一種を含む無機材料からなることが好ましい。
このように構成することにより、電気配線や電極などの他の遮光層形成工程と同時形成ができ、工程簡略化に資することができる。
また、これらの無機材料のうち、金属材料を用いた場合には、遮光層を基板上の電気配線のいずれかと接続することで、補助容量を持たせることができ、過電流による素子破壊を防ぐことができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、遮光層の厚さを、10〜100(nm)の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、裏面反射光を確実に遮光するとともに、基板が厚膜化したり、成膜時間が過度に長くなることを防止できる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、遮光層の熱伝導率を5×101〜1×103(W/(m・K))の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、焼成工程等の加熱工程において、遮光層近傍の熱分布を均一することができ、樹脂膜を安定的に熱硬化させることができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、遮光層がパターニング処理されていることが好ましい。
このように構成することにより、裏面反射光の反射方向に対応するように遮光層を形成することができ、透過領域を過度に狭めることなく、遮光層を設けることができる。
したがって、鮮明度等の表示特性を維持したまま、加工精度に優れた樹脂膜を形成することができる。
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、樹脂膜は、樹脂散乱膜あるいは層間絶縁膜の少なくとも一方であることが好ましい。
このように構成することにより、電気光学装置に含まれる樹脂膜のうち、特に、高精度のパターン加工が要求される樹脂膜に対して適用することができ、表示特性の向上に資することができる。
また、本発明の別の態様は、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置の製造方法において、基板上に遮光層を形成する工程と、基板上に感光性樹脂材料を塗布して樹脂層を形成する工程と、樹脂層に対して、所定の露光装置を用いてパターン露光をする工程と、樹脂層に対して、現像液を適用して所定形状の樹脂膜を形成するとともに、当該樹脂膜の表面に凹凸形状を形成する工程と、樹脂膜上に光反射膜を形成する工程と、を含み、パターン露光をする工程において、凹凸形状を形成する領域と重なる領域に形成した遮光層によって、露光装置に備えてある基板載置台からの反射光が樹脂層の凹凸形状を形成する領域に照射されるのを防止することを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
すなわち、基板上に遮光層を形成した後に、感光性樹脂材料からなる樹脂層をパターン露光することにより、遮光層が裏面反射光を遮光して、樹脂膜が裏面反射光に対して感光する不具合を防止することができる。
更には、遮光層が所定の熱伝導性を有する場合には、樹脂膜を熱硬化させる場合等に遮光層近傍の熱分布が均一化して、更に加工精度の高い樹脂膜を形成することができる。
また、本発明の製造方法を実施するにあたり、基板は反射領域と透過領域とからなる表示領域を有し、遮光層は反射領域に形成することが好ましい。
このように実施することにより、半透過反射型の電気光学装置における反射領域に対して遮光層を設けることができ、特に反射表示時における表示特性に優れた電気光学装置を製造することができる。
また、本発明の製造方法を実施するにあたり、パターン露光を、ハーフトーン露光法あるいは多段階露光法により実施することが好ましい。
このように実施することにより、微妙な露光量調整が要求されるハーフトーン露光や多段階露光を用いた場合であっても、樹脂膜が裏面反射光により感光することを防止して、微細な凹凸形状を精度良く形成できる。
また、本発明の更に別の態様は、上述したいずれかの電気光学装置を備えた電子機器である。
すなわち、加工精度の高い樹脂膜を含む電気光学装置を備えているため、表示ムラが少なく、表示特性に優れた電子機器を効率的に提供することができる。
[第1実施形態]
第1実施形態は、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置において、樹脂膜の上面には凹凸形状が形成してあるとともに、当該凹凸形状の上には光反射膜が形成してあり、樹脂膜の下層であって凹凸形状が形成してある領域と重なる領域に、遮光性を有する遮光層が形成してある電気光学装置である。
以下、本発明の実施形態として、樹脂膜はオーバーレイヤ(OVL)構造を形成するための層間絶縁膜であって、その表面には、視野角調整のための凹凸形状が形成してある液晶装置を例に採って、具体的に説明する。
ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
例えば、かかる樹脂膜を対向基板側に形成することもでき、あるいは、凹凸形状を備えた樹脂散乱膜とすることもできる。また、スイッチング素子として、TFT素子の代わりにTFD素子を用いたり、スイッチング素子を備えていないパッシブマトリクス構造の液晶装置とすることもできる。
1.液晶装置の基本構成
まず、本実施形態に係る液晶装置について説明する。ここで、図1(a)〜(b)は、液晶装置10の断面図及び平面図を示しており、図1(a)は、図1(b)におけるEE断面図を示している。さらに、図2は、液晶装置10の外観を表す概略斜視図を示す。
かかる図1(a)に示すように、液晶装置10は、対向基板30と素子基板60とが、それらの周辺部においてシール材(図示せず)によって貼り合わせられ、さらに、対向基板30、素子基板60及びシール材によって囲まれる間隙内に液晶材料21を封入して形成されている。また、かかる液晶装置10は、その表示領域が反射領域Rと透過領域Tとからなる、いわゆる半透過反射型の液晶装置を構成している。
2.素子基板
(1)基本的構成
次いで、図1(a)に示される素子基板60について説明する。
この素子基板60は、ガラス等の透明性材料からなる基体61上に、遮光性を有する遮光層106と、スイッチング素子としてのTFT素子69と、データ線75等の電気配線と、をそれぞれ備えている。また、これらは、層間絶縁膜81で全面的に被覆してあり、互いに電気絶縁性が保たれている。
また、この層間絶縁膜81の表面であって、表示領域に相当する領域には、透明導電膜からなる画素電極63が形成されている。
ここで、画素電極63は、反射領域Rにおいては反射表示を行うための光反射膜79(63a)を兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成される。また、画素電極63aとしての光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。そして、画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
(2)遮光層
図1に示すように、遮光層106は、遮光性を有する無機材料からなる層であって、層間絶縁膜81上に形成された凹凸形状105と重なる位置に形成されている。また、凹凸形状と重なる位置とは、液晶装置10を平面方向から眺めたときに、互いが重なる位置関係にあることを意味しており、より具体的には、図1(b)に示される平面図において、凹凸形状が形成してある光反射膜79と、遮光層106と、がそれぞれ互いに重なる位置関係にあることを意味している。
また、図1(b)においては、遮光層106がTFT素子69と重ならない領域に形成されているが、この遮光層106は、TFT素子69の下層であって、TFT素子69と重なるように設けることもできる。更には、TFT素子69が反射領域Rに存在しないような場合には、かかる遮光層106は反射領域Rの全域に渡って形成することもできる。
ここで、図3を参照しつつ、層間絶縁膜81をパターン加工するにあたり、遮光層106が果たす役割について説明する。
図3は、本発明に係る露光装置200の主要部分を示した概略図である。この露光装置200は、露光光源201と、この露光光源201の下方に配置されるフォトマスク202と、露光対象物としての基板60と、この基板60を載置するための基板載置台203と、から形成されている。
このとき基板60は、ガラス基体61上に、遮光性を有する遮光層106と、感光性材料からなる樹脂層81Xと、が順次形成してある。すなわち、この樹脂層81Xに所定のパターン露光を実施し、後に現像工程、焼成工程等を施すことにより、図1(a)に示すように、コンタクトホール83や、凹凸形状105を備えた層間絶縁膜81とすることができる。
また、層間絶縁膜81をパターン加工するあたり、遮光層106は、基板載置台203からの反射光を遮光するための遮光層であることが好ましい。
この理由は、図3に示すように、露光光源201から出射された入射光(I)が、基板60を通過して基板載置台203上で反射した場合に、この反射光(R)により、樹脂層81Xが感光することを防止できるためである。
すなわち、遮光層106が、裏面反射光(R)の進行を遮ることで、樹脂層81Xが感光することを防止して、入射光(I)と反射光(R)との複数方向から感光する、いわゆる多重感光を防止することができる。
また、この露光装置を用いて凹凸形状を形成するにあたり、ハーフトーン露光法あるいは多段階露光法を用いて形成することが好ましい。
この理由は、フォトマスク202としてハーフトーンマスクを用いたハーフトーン露光法であれば、樹脂層81Xの深さ方向に露光量を変更することができ、より微細な凹凸段差を形成することができるためである。また、フォトマスク202と、基板60との相対位置をずらしながら複数回露光する多段階露光法であれば、ハーフトーン露光と同様に、深さ方向に露光量を変化させることができ、微細な段差形成ができるためである。
しかしながら、このような露光方法を採用した場合には、微妙な露光量の違いで凹凸形状を形成することとなるため、上述したような裏面反射光による感光の影響が顕著となりやすい。しかしながら、本発明のように、基板内の所定位置に、遮光性を有する遮光層を形成することで、このような問題を生じさせることなく、微細な凹凸形状を精度良く形成することできる。
また、この遮光層の厚さとしては、10〜100(nm)の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる厚さを10(nm)未満とした場合には、十分な遮光性が得られず、基板裏面側からの反射光(R)を十分遮ることができないためである。一方、100(nm)を超える値とした場合には、基板全体が厚膜化して装置の小型化、薄膜化を阻害する場合があるためである。
したがって、かかる厚さとしては20〜80(nm)の範囲内の値とすることが好ましく、30〜70(nm)の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、遮光層106に用いられる材料としては、Al、Mo、W、Cr、Taおよびセラミックスの少なくとも一種を含む無機材料とすることが好ましい。
この理由は、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、クロム(Cr)およびタンタル(Ta)とした場合には、素子電極材料や電気配線材料と一致させることができ、同時形成して工程簡略化に資することができるためである。
また、セラミックスとしてアルミナ等を用いた場合には、周辺部材との絶縁性を維持しながら、所定の遮光性を発揮することができるためである。
また、遮光層106の光透過率を50%以下の値とすることが好ましい。
この理由は、このような範囲の光透過率を有する遮光層であれば、基板裏面側からの反射光により、樹脂層が感光することを確実に防止することができるためである。
しかしながら、この光透過率が過度に低くなった場合には、層厚が厚くなりすぎたり、遮光層106と基板載置台203との間で反射が繰り返される場合がある。
したがって、かかる光透過率の範囲としては、5〜50%の範囲内の値とすることが好ましく、10〜30%の範囲内の値とすることがより好ましい。
ここで、図4に、反射光(R)の波長と反射率(100−透過率(%))との関係を、遮光層の材料A〜Eについて表した特性図を示す。
かかる特性図から理解できるように、一般的傾向として、反射光の波長λ(μm)が長くなるほど、反射率(r)が高くなり、効率的に反射光の侵入を防止していることが分かる。
しかしながら、この反射光の波長λが過度に大きくなる場合、すなわち入射光の波長が過度に大きくなる場合には、基板60上でのスポット径が過度に広がり、加工精度が低下する場合が見られる。
したがって、この反射光の波長λ(μm)の範囲としては、0.2〜1(μm)の範囲内の値とすることが好ましく、0.3〜0.7(μm)とすることがより好ましい。
また、遮光層106がパターニング処理されていることが好ましい。
この理由は、遮光層を所定形状とすることにより、本来の遮光層としての機能に加えて、補助容量としての機能等、別の機能を付加することができ、樹脂膜の加工精度をより向上させることができるためである。
より具体的には、図5(a)に示すように、遮光層の材料として、導電性材料を用いるとともに、当該遮光層の周囲に設けられた電気配線と接続してある遮光層106aとすることが好ましい。
この理由は、この遮光層106aが、各電気配線に対する補助容量としての機能を果たして、過電流を緩和することができるためである。
すなわち、データ線75やゲート線65等の電気配線に対して、所定の大きさを持つ導電性材料を電気接続することにより、これらの電気配線に過電流が流入したような場合には、補助容量である遮光層106aに所定量の電荷が蓄積して、素子破壊することを未然に防止することができる。
また、図5(b)に示すように、遮光層を、複数の領域に分割された遮光層106bとすることが好ましい。
この理由は、図3において、裏面反射光(R)の発生箇所に対して、選択的に遮光層106bを形成することで、優れた遮光性を発揮することができるためである。
また、遮光層の熱伝導率を5×101〜1×103(W/(m・K))の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような熱伝導率を有する遮光層であれば、基板が部分的に加熱されたような場合でも、この遮光層近傍における熱分布を均一にすることができるためである。
したがって、例えば、露光工程及び現像工程終了に、樹脂膜を熱硬化させるための焼成工程を実施する場合には、遮光層近傍の熱分布が均一化するため、この遮光層の上層に位置する樹脂膜を、面内均一に熱硬化させることができる。
ここで、図6に、温度T(K)と、熱伝導率κ(W/(m・K))との関係を、材料A〜Cについて表した特性図を示す。かかる特性図から理解できるように、熱伝導率κは、温度上昇に対して直線的に変化する場合や、所定温度以上で一定値に安定する場合等があるが、本発明に用いられる材料としては、焼成工程における温度領域において、熱伝導率が安定する性質を有する材料を選択することが好ましい。
したがって、本発明に用いられる遮光層の熱伝導率κとしては、5×101〜1×103(W/(m・K))の範囲内の値とすることが好ましく、1×102〜8×102(W/(m・K))の範囲内の値とすることがより好ましい。
(3)層間絶縁膜
また、層間絶縁膜81は、上述した露光装置等を用いて所定形状が形成してある樹脂層であって、図1(a)に示すように、ゲートバス配線、ソースバス配線及びTFT素子を覆うように、素子基板60上の全域に形成されている。また、層間絶縁膜81のドレイン電極66に対応する部分にはコンタクトホール83が形成され、このコンタクトホール83の所で画素電極63とTFT素子69のドレイン電極66との導通がなされている。
また、かかる層間絶縁膜81には、反射領域に対応する領域に凹凸形状105が形成されている。その結果、層間絶縁膜81の上に積層される光反射膜79も同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになり、この反射領域に入射してきた外光の反射角を規定することができ、視野角を適宜規定することができる。
また、図7において、かかる層間絶縁膜81を所定形状にパターン加工するための露光装置の一例を示す。本発明に用いられる露光装置は、基本的に従来公知の露光装置を用いることができるが、例えば、フォトマスクと基板とが相対的に移動しながら所定パターンを露光するステッパ装置、光源と基板との間に複数の反射鏡を設けてパターン露光するミラープロジェクション露光装置、基板とフォトマスクとを近接させ露光するプロキシミティ露光装置等を用いることができる。
この露光装置としてのステッパ装置200は、図7に示すように、主に、筐体としてのハウジング250を具備しており、このハウジング250の内部上方に光源201が配置されている。
また、この光源201より下方には、ズームレンズ213、コンデンサーレンズ214、結合レンズ216、CCDカメラ225等が配置されており、更に、光源201に下方から対向する位置に、フォトマスク202と、このフォトマスク202をXY方向へ移動させるためのフォトマスク駆動装置229と、フォトマスク202とフォトマスク駆動装置229とを固定するためのフォトマスクチャック227と、を備えたマスクステージ228が配置されている。
また、マスクステージ228の下方には、投影レンズ230と、基板60と、基板60をXY方向へ移動させるための基板駆動装置231と、基板60と基板駆動装置231とを固定するための基板チャック233と、を備えたプレートステージ232が配置されている。
また、かかるマスクステージ228と、プレートステージ232とは、駆動手段240を介して接続されており、更に、CCDカメラ225により得られたフォトマスクの位置情報を認識する認識手段241とも接続されることで制御手段242を構成し、かかる駆動手段240によりフォトマスク202と基板60との相対位置を正確に制御することができる。
(4)TFT素子
また、スイッチング素子としてのTFT素子は、図1(a)に示すように、素子基板60上に形成されたゲート電極71と、このゲート電極71の上で素子基板60の全域に形成されたゲート絶縁膜72と、このゲート絶縁膜72を挟んでゲート電極71の上方位置に形成された半導体層70と、その半導体層70の一方の側にコンタクト電極77を介して形成されたソース電極73と、さらに半導体層70の他方の側にコンタクト電極77を介して形成されたドレイン電極66とを有する。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
かかるゲートバス配線は液晶駆動用IC(図示せず)に接続されて例えば走査線として作用し、他方、ソースバス配線は他の駆動用IC(図示せず)に接続されて例えば信号線として作用する。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されている。
また、ゲートバス配線及びゲート電極は、例えばクロム、タンタル等によって形成することができる。また、ゲート絶縁膜は、例えば窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)等によって形成される。また、半導体層は、例えばドープトa−Si、多結晶シリコン、CdSe等によって形成することができる。さらに、コンタクト電極は、例えばa−Si等によって形成することができ、ソース電極及びそれと一体をなすソースバス配線並びにドレイン電極は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等によって形成することができる。
3.対向基板の構成
また、対向基板30は、ガラス、プラスチック等によって形成され、当該対向基板30上には、カラーフィルタすなわち着色層37と、その着色層37の上に形成された対向電極33と、その対向電極33の上に形成された配向膜45とを備えている。また、反射領域Rにおける、着色層37と対向電極33との間には、リタデーションを最適化するための絶縁層41を備えている。
また、対向電極33は、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって対向基板30の表面全域に形成された面状電極である。また、着色層37は、素子基板60側の画素電極63に対向する位置にR(赤)、G(緑)、B(青)又はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)等といった各色のいずれかの色フィルタエレメントを備えている。そして、着色層37の隣であって、画素電極63に対向しない位置にブラックマトリクス39が設けられている。
また、対向基板30に対向する素子基板60は、ガラス、プラスチック等によって形成され、当該素子基板60上には、スイッチング素子として機能するアクティブ素子としてのTFT素子69と、透明な絶縁膜81を挟んでTFT素子69の上層に形成された画素電極63とを備えている。
また、画素電極63は、反射領域Rにおいては反射表示を行うための光反射膜79と電気的に接続され、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極として形成される。
また、光反射膜79は、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。そして、画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
また、対向基板30の外側(すなわち、図1(a)の上側)表面には、位相差板47が形成され、さらにその上に偏光板49が形成されている。同様に、素子基板60の外側(すなわち、図1(a)の下側)表面には、位相差板87が形成され、さらにその下に偏光板89が形成されている。さらに、素子基板60の下方にはバックライトユニット(図示せず)が配置される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置の製造方法において、基板上に遮光層を形成する工程と、基板上に感光性樹脂材料を塗布して樹脂層を形成する工程と、樹脂層に対して、所定の露光装置を用いてパターン露光をする工程と、樹脂層に対して、現像液を適用して所定形状の樹脂膜を形成するとともに、当該樹脂膜の表面に凹凸形状を形成する工程と、樹脂膜上に光反射膜を形成する工程と、を含み、パターン露光をする工程において、凹凸形状を形成する領域と重なる領域に形成した遮光層によって、露光装置に備えてある基板載置台からの反射光が樹脂層の前記凹凸形状を形成する領域に照射されるのを防止することを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
以下、第2実施形態に係る液晶装置の製造方法として、樹脂膜として層間絶縁膜を形成するとともに、当該層間絶縁膜の表面に視野角調整のための凹凸形状を形成する半透過反射型の液晶装置の製造方法を例に採って説明する。
ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
したがって、例えば、かかる樹脂膜を対向基板側に設ける構成としたり、あるいは樹脂膜を樹脂散乱膜とし、その表面に光反射膜を形成する構成とすることもできる。
1.素子基板の製造工程
(1)TFT素子の形成工程
まず、図8中S1として示されるTFT素子の形成工程を実施する。かかるTFT素子の形成工程は、素子基板の基体上に金属膜および絶縁膜を形成し、パターニングすることにより、図9(a)に示すように、TFT素子等のスイッチング素子を形成する工程である。
スイッチング素子を形成するにあたり、基体61上に、ゲート電極71を形成する。このゲート電極71は、例えば、クロム、タンタル、モリブデン等の低抵抗材料から構成されており、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いて形成することができる。
次いで、このゲート電極71上に、絶縁層としてのゲート絶縁膜72を形成する。このゲート絶縁膜72は、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)等の電気絶縁材料を積層させて形成することができる。
次いで、このゲート絶縁膜72上に、a−Si、多結晶シリコン、CdSe等の半導体材料を積層させて半導体層70を形成することができる。さらに、この半導体層70の両端部分に、ドープトa−Si等によりコンタクト電極77を形成することができる。
最後に、このコンタクト電極77と接触するように、ソース電極73及びそれと一体をなすソースバス配線並びにドレイン電極66を形成することができる。このとき、ソース電極73、ソースバス配線(図示せず)及びドレイン電極66は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等の低抵抗材料を、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法を用いることで形成することができる。
(2)遮光層の形成工程
次いで、図8中S2として示される遮光層の形成工程を実施する。かかる遮光層の形成工程は、TFT素子69と重ならない領域であって、かつ反射領域に相当する領域に金属膜を形成し、所定のパターニングを実施することにより、図9(b)に示すように、遮光層106を形成する工程である。
この遮光層106を形成する材料としては、遮光性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、例えば、Al、Mo、W、Cr、Taおよびセラミックス等を用いることができる。また成膜方法としては、従来公知の方法であるスパッタリング法や電子ビーム蒸着法等を用いて形成することができる。また、この遮光層106を所定形状とする場合には、公知のフォトリソグラフィ法を用いることができる。
(3)層間絶縁膜の形成工程
次いで、図8中S3として示される層間絶縁膜の形成工程を実施する。かかる層間絶縁膜の形成工程は、図9(c)〜図10(c)に示すように、基体61上に感光性樹脂材料を塗布して樹脂層81Xを形成する塗布工程(S3−1)と、この樹脂層81Xに対して、所定の露光装置を用いてパターン露光する露光工程(S3−2)と、この樹脂層81Xに対して現像液を適用して樹脂膜81を形成する現像工程(S3−3)と、樹脂膜81を熱硬化させるために所定温度で加熱保持する焼成工程(S3−4)と、から構成されている。
(3)−1 塗布工程
まず、塗布工程を実施する。塗布工程は、図9(c)に示すように、感光性樹脂材料を、基体61上に塗布し、樹脂層81Xを形成する工程である。このとき、用いる感光性樹脂材料の種類としては、感光した部分が現像液に対して可溶化するポジ型と、感光した部分が不溶化するネガ型と、のいずれも好適に用いることができるが、本実施形態においては、ポジ型を用いた場合を例に採って説明する。
また、樹脂層81Xの厚さとしては、露光条件に応じて変更することができ、特に限定されるものではないが、過度に薄い場合には、基体表面が部分的に露出して、パターン不良を発生させる場合がある。また、逆に厚い場合には、後述する現像工程において作業性を低下させる場合がある。したがって、かかる樹脂層の厚さとしては、0.1〜10(μm)の範囲内の値とすることが好ましく、1〜5(μm)の範囲内の値とすることがより好ましい。
(3)−2 露光工程
図8中S3−2として示される露光工程は、図10(a)に示すように、基体61の上方に配置されたフォトマスク202を介して、i線等のエネルギー線を照射することにより、樹脂層81Xを部分的に感光させ、パターン露光する工程である。
このとき、基体61上には遮光層106が形成してあることから、露光装置内に設けられた基板載置台203からの反射光(R)を遮光して、精度良く樹脂層81Xを感光させることができる。
また、フォトマスク202としては、部分的に光透過率を異ならせたハーフトーンマスクを用いたり、エネルギー線の照射強度を変更しながら、複数回露光を行う多段階露光を行うことが好ましい。
この理由は、樹脂層の深さ方向に対して、露光量を変化させることができ、より複雑かつ微細な凹凸形状を形成することができるためである。
(3)−3 現像工程
図8中S3−3として示される現像工程は、図10(b)に示すように、潜像形成された樹脂層81Xに対して、所定の現像液を適用して、樹脂膜81を形成する工程である。
かかる現像工程は、図10(b)に示すように、潜像形成された樹脂層に対して、所定の現像液を適用してパターン形成し、所定形状の層間絶縁膜81を形成する工程である。このとき、現像液は、基板平面と平行して移動させながら滴下しても良く、基板中心部の上方にシャワーノズルを設置し、霧状に滴下しても良い。
(3)−4 焼成工程
図8中S3−4として示される焼成工程は、図10(c)に示すように、所定形状にパターン加工された層間絶縁膜81に対して、所定条件で加熱処理することにより、熱硬化させて形状を安定化させる工程である。
かかる焼成工程は、図10(c)に示すように、内部にヒータ114を備えた加熱装置113内に、素子基板60を保管することにより実施することができる。より具体的には、例えば、加熱時間1〜60分、加熱温度150〜250℃の条件で実施することができる。
また、本発明に係る遮光層106を、熱伝導性に優れた金属材料で構成した場合には、遮光層106が遮光性に加えて、この遮光層106近傍の熱分布を均一化させることもできる。この場合には、遮光層106上に形成された樹脂膜を、均一な熱分布の下で熱硬化させることができ、更に加工精度に優れた樹脂膜とすることができる。
(4)光反射膜の形成工程
図8中S4として示される光反射膜の形成工程は、図11(a)に示すように、層間絶縁膜81上の凹凸形状形成領域に、光反射性を備えた材料からなる光反射膜79を形成する工程である。
かかる光反射膜形成工程は、図11(a)に示すように、層間絶縁膜81上に、アルミニウム等の光反射性を備えた材料を、スパッタリング法や電子ビーム法といった公知の蒸着方法を用いて成膜したのち、所定のパターニング処理を施すことにより、凹凸形状105上に選択的に光反射膜79を形成することができる。
(5)画素電極の形成工程
図8中S4として示される画素電極の形成工程は、透明導電膜等を蒸着することにより画素電極を形成する工程と、液晶材料の配向を制御するための配向膜を形成する工程と、から構成される。
より具体的には、図11(b)に示すように、対向電極と相対する位置に、スパッタリング法等により透明導電膜することにより、画素電極63を形成する。
次いで、図11(c)に示すように、ポリイミド樹脂等からなる配向膜85を、画像表示領域に形成する。かかる配向膜85は、所定のラビング部材を用いてラビング処理を実施することにより、液晶を配向制御できる配向膜とすることができる。
2.対向基板の製造工程
(1)カラーフィルタの形成工程
次いで、図8中S1´として示されるカラーフィルタの形成工程を実施する。かかるカラーフィルタの形成工程は、図1に示すように、基体31上に、それぞれの画素領域に対応する複数の開口部を備えたブラックマトリクス39を形成する工程と、カラーフィルタ層37を形成する工程と、リタデーション調整のための層厚調整層41を形成する工程と、から構成される。
まず、ブラックマトリクス39としては、例えば、クロム(Cr)やモリブテン(Mo)等の金属膜を使用したり、あるいは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものや、黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いたりすることができる。ただし、膜厚が薄い場合であっても遮光性を確保することができるとともに、ブラックマトリクス39による段差を小さくすることができることから、クロム等の金属膜を使用することが好ましい。
かかる金属膜を用いてブラックマトリクス39を形成する場合には、例えば、クロム(Cr)等の金属材料を蒸着法等により第1の基体31上に積層した後、所定のパターンに合わせてエッチング処理することにより形成することができる。
次いで、カラーフィルタ層37は、図1に示すように、例えば、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を、ブラックマトリクス39が形成された基板31上に、スピンコータやスリットコータを用いて塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成することができる。そして、色毎に上記工程を繰り返すことにより、複数色のカラーフィルタ層37r、37g、37bを配列形成する。
最後に、基板31上に全面的に光硬化性又は熱硬化性の樹脂材料を塗布するとともに、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施し、少なくとも表示領域に相当する領域に、リタデーション調整のための層厚調整層41を形成する。
かかる樹脂材料としては、例えば、などで構成することができる。これらの樹脂は流動性を有する未硬化状態で基板上に塗布され、乾燥、光硬化、熱硬化などの適宜の手段で硬化される。塗布方法としては、スピンコータやスリットコータなどを用いて塗布することができる。
(2)対向電極の形成工程
次いで、図8中S2´として示される対向電極の形成工程を実施する。かかる対向電極の形成工程は、ITO等の透明導電材料からなる対向電極を形成する工程と、液晶を配向制御するための配向膜45を形成する工程と、から構成される。
まず、対向電極33としては、層厚調整層41上に全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体材料からなる透明導電層をスパッタリング法により形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングを施すことにより、対向電極33を形成する。
次いで、素子基板において形成した配向膜85と同様の方法を用いて、対向基板上にも配向膜45を形成する。また、この配向膜45に対して、素子基板の製造工程と同様、ラビング処理を実施することにより、液晶配向の制御機能を備えた配向膜とすることができる。
3.貼合工程等
次いで、図8中S6として示される貼合工程は、対向基板又は素子基板のいずれか一方において、表示領域を囲むようにしてシール材を積層した後、他方の基板を重ね合わせて、加熱圧着することにより、カラーフィルタ基板及び素子基板を貼り合わせて、セル構造を形成する工程である。
このようにして形成された一対の基板に対して、シール材の一部に設けられた注入口から液晶材料を注入し、封止材等により封止することにより、間隙内部に液晶材料を備えた液晶パネルを形成することができる。
4.後工程
次いで、図8中S7として示される後工程は、カラーフィルタ基板及び素子基板それぞれの外面に、位相差板(1/4λ板)47、77及び偏光板49、89を配置したり、ドライバICを実装する工程である。これらの工程を経て、図2に示すような、本発明における液晶装置10を製造することができる。
このように製造された液晶装置であれば、裏面反射光による感光を防止して、所定形状の樹脂膜を精度良く形成することができることから、表示ムラが少なく、表示特性に優れた液晶装置とすることができる。
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の液晶装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
図12は、本発明の電子光学装置を備えた電子機器300の概略構成図である。この電子機器300の例では、液晶装置等の電子光学装置310と、これを制御するための制御手段320と有している。そして、電子光学装置310を、パネル構造体310aと、半導体素子(半導体素子)等で構成される駆動回路310bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段320は、表示情報出力源331と、表示情報処理回路332と、電源回路333と、タイミングジェネレータ334とから構成してある。
さらに、表示情報出力源331は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ334によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路332に供給するように構成されている。
また、表示情報処理回路332は、シリアルーパラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路310bへ供給するように構成してある。さらに、駆動回路310bは、第1の電極駆動回路、第2の電極駆動回路及び検査回路を含み、電源回路333は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
よって、本実施形態の電子機器であれば、裏面反射光による感光を防止して、加工精度の高い樹脂膜を含む電気光学装置を備えるために、表示ムラが少なく、表示特性に優れた電子機器とすることができる。
本発明によれば、所定の遮光層を樹脂膜の下層に設けることにより、加工精度の高い樹脂膜を形成して、表示ムラの発生を少なくした電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器を提供することができる。
したがって、本発明の電気光学装置等は、TFT素子やTFD素子等のスイッチング素子を備えた液晶装置やそれを用いた電子機器、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等をはじめとして、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器、電子放出素子を備えた装置(FED:Field Emission DisplayやSCEED:Surface-Conduction Electron-Emitter Display)などに適用することができる。
(a)〜(b)は、本発明に係る液晶装置を示す断面図及び平面図である。 本発明に係る電気光学装置を示す概略斜視図である。 遮光層と裏面反射光との位置関係を説明するための断面図である。 遮光層における反射光の波長と反射率との関係を示す特性図である。 (a)〜(b)は、遮光層の平面構造を説明するための平面図である。 遮光層における温度と熱伝導率との関係を示す特性図である。 本発明に用いられる露光装置の一例を示す断面図である。 本発明に係る電気光学装置の製造方法を説明するための工程フロー図である。 (a)〜(c)は、素子基板の製造工程を示す断面図である。(その1) (a)〜(c)は、素子基板の製造工程を示す断面図である。(その2) (a)〜(c)は、素子基板の製造工程を示す断面図である。(その3) 本発明に係る電気光学装置を備えた電子機器を示すブロック図である。 従来の電気光学装置を示す図である。(その1) 従来の電気光学装置を示す図である。(その2)
符号の説明
10:液晶装置、30:対向基板(カラーフィルタ基板)、33:対向電極、45:配向膜、60:素子基板、61:基体、63:画素電極、69:スイッチング素子(TFT素子)、79:光反射膜、81:層間絶縁膜、83:コンタクトホール、85:配向膜、105:凹凸形状、106:遮光層、200:露光装置、201:光源、202:フォトマスク、203:基板載置台

Claims (12)

  1. 基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置において、
    前記樹脂膜の上面には凹凸形状が形成してあるとともに、当該凹凸形状の上には光反射膜が形成してあり、前記樹脂膜の下層であって、前記凹凸形状が形成してある領域と重なる領域に遮光層が形成してあることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記基板は反射領域と透過領域とからなる表示領域を有し、前記遮光層は前記反射領域に形成してあることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記遮光層の光透過率を50%以下の値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記遮光層が、Al、Mo、W、Cr、Taおよびセラミックスの少なくとも一種を含む無機材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記遮光層の厚さを10〜100(nm)の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記遮光層の熱伝導率を5×101〜1×103(W/(m・K))の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記遮光層がパターニング処理されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記樹脂膜は、樹脂散乱膜あるいは層間絶縁膜の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 基板上に樹脂膜を備えた電気光学装置の製造方法において、
    前記基板上に遮光層を形成する工程と、
    前記基板上に感光性樹脂材料を塗布して樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に対して、所定の露光装置を用いてパターン露光をする工程と、
    前記樹脂層に対して、現像液を適用して所定形状の前記樹脂膜を形成するとともに、当該樹脂膜の表面に凹凸形状を形成する工程と、
    前記樹脂膜上に光反射膜を形成する工程と、を含み、
    前記パターン露光をする工程において、前記凹凸形状を形成する領域と重なる領域に形成した前記遮光層によって、前記露光装置に備えてある基板載置台からの反射光が、前記樹脂層の前記凹凸形状を形成する領域に照射されるのを防止することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 前記基板は反射領域と透過領域とからなる表示領域を有し、前記遮光層は前記反射領域に形成することを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置の製造方法。
  11. 前記パターン露光を、ハーフトーン露光法あるいは多段階露光法により実施することを特徴とする請求項9又は10に記載の電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えた電子機器。
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