JP2007154835A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 アダプタリング内周に切欠を有するプラグ部材を形成する必要から解放し、加工コストを低減した可変容量型ベーンポンプを提供する。
【解決手段】 径方向貫通孔を有するアダプタリングと、ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に設けられたベーンと、アダプタリング内に揺動自在に設けられるとともに、円環状に形成され、内周側にロータおよびベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、アダプタリングの径方向貫通孔を貫通するように設けられ、ロータに対するカムリングの偏倚量が最大となる方向にこのカムリングを付勢する付勢部材と、ポンプボディに設けられ、付勢部材を保持するプラグ部材と、プラグ部材または前記アダプタリングの径方向貫通孔の周囲に設けられ、カムリングと当接するストッパ部とを有することとした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、可変容量型ベーンポンプのカムリング偏倚量を規定する部材に関する。
従来、特許文献1に記載される可変容量型ベーンポンプにあっては、駆動軸に回転駆動されるロータに対してカムリングを揺動させることにより、ロータとカムリングとの間に形成されるポンプ室の容積を変化させ、ポンプ吐出量を制御している。このカムリングの揺動位置は、ポンプ吐出量を決める重要な要素であるため、偏倚量が最大となる位置においてカムリングが当接するカムリング移動規制ストッパを設け、カムリングの最大偏倚位置および最大偏倚量を規定している。
特開2001−263270号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、アダプタリングの内周面を凸状に設けることでストッパを形成し、カムリングと当接させる構成となっている。このストッパはアダプタリングの軸方向両端にわたって設けられているため、ストッパが第2流体圧室を2つの部屋に分割することになる。したがって、分割された部屋同士を連通させるためにストッパ部に別途切欠を設ける必要があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ストッパに切欠を設けずとも部屋同士を連通し、かつカムリングの偏倚位置および偏倚量を規定することが可能な可変容量型ベーンポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、ポンプ要素収容部を有するポンプボディと、前記ポンプ要素収容部に収容され、円環状に形成されるとともに、径方向貫通孔を有するアダプタリングと、前記ポンプボディに軸支された駆動軸と、前記アダプタリング内に設けられ、前記駆動軸によって回転駆動されるロータと、前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に設けられたベーンと、前記アダプタリング内に揺動自在に設けられるとともに、円環状に形成され、内周側に前記ロータおよびベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、前記アダプタリングの径方向貫通孔を貫通するように設けられ、前記ロータに対する前記カムリングの偏倚量が最大となる方向にこのカムリングを付勢する付勢部材と、前記ポンプボディに設けられ、前記付勢部材を保持するプラグ部材と、前記プラグ部材または前記アダプタリングの径方向貫通孔の周囲に設けられ、前記カムリングと当接するストッパ部とを有することとした。
よって、アダプタリング内周に切欠を有するストッパを形成する必要から解放され、加工コストを低減した可変容量型ベーンポンプを提供することができる。
以下、本発明を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
[ベーンポンプの概要]
実施例1につき図1〜図4に基づき説明する。図1はベーンポンプ1の軸方向断面図、図2は径方向断面図(カムリング4が最もy軸負方向に位置する場合)である。なお、駆動軸2の軸方向をx軸とし、第1、第2ハウジング11,12へ駆動軸が挿入される方向を正方向とする。また、カムリング4の揺動を規制するコイルばね38の軸方向をy軸、y軸と直交する軸をz軸とする。
ベーンポンプ1は、駆動軸2、ロータ3、カムリング4、アダプタリング5、ポンプボディ10を有する。駆動軸2はエンジンとプーリを介して接続し、ロータ3と一体回転する。
ロータ3の外周には軸方向溝である複数のスロット31が放射状に形成され、各スロット31にベーン32が径方向に出没可能に挿入される。また、各スロット31の内径側端部には背圧室33が設けられ、圧油が供給されてベーン32を径方向外側に付勢する。
ポンプボディ10は第1ハウジング11および第2ハウジング12から形成される。第1ハウジング11はx軸正方向側に開口する有底カップ形状であり、底部111には円盤状のサイドプレート6が収装され、内周部であるポンプ要素収容部112であってサイドプレート6のx軸正方向側にはアダプタリング5、カムリング4、およびロータ3が収装される。
第2ハウジング12はx軸正方向側からアダプタリング5、カムリング4、およびロータ3と液密に当接し、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3はサイドプレート6および第2ハウジング12に挟持されることとなる。
また、サイドプレート6のx軸正方向側面61および第2ハウジング12のx軸負方向面120にはそれぞれ吸入ポート62,121および吐出ポート63,122が設けられ、ロータ3とカムリング4の間に形成されるポンプ室Dへの作動油の給排を行う。
アダプタリング5はy軸側を長軸、z軸側を短軸とする略楕円状の円環部材であり、外周側において第1ハウジング11に収装されるとともに、内周側においてカムリング4を収装する。ポンプ駆動時に第1ハウジング11内で回転しないよう、アダプタリング5の外周は第1ハウジング11に対し回転を規制されて嵌合される。
カムリング4は略真円の円環状部材であり、外周はアダプタリング5の短軸とほぼ同径に設けられている。したがって、略楕円状のアダプタリング5に収装されることにより、アダプタリング5内周とカムリング4外周の間には揺動油室Aが形成され、カムリング4はアダプタリング5内においてy軸方向に揺動可能となる。
また、カムリング4とアダプタリング5の間にはピン40が設けられている。このピン40はカムリング4の外周であってz軸負方向端部に設けられており、カムリング4はこのピン40を中心として揺動することとなる。
さらに、カムリング4とアダプタリング5との間であってピン40と略対向する位置にはシール部材50が設けられている。このピン40とシール部材50により、カムリング4とアダプタリング5との間の揺動油室Aはx軸負、正方向に画成されて第1、第2揺動油室A1,A2を形成し、カムリング4の揺動に伴って各揺動油室A1,A2の容積が変化することとなる。
ロータ3の外径はカムリング内周面41よりも小径に設けられ、カムリング4内周側に収装される。カムリング4が揺動し、ロータ3とカムリング4の相対位置が変化した場合であっても、ロータ3の外周はカムリング内周面41と当接しないよう設けられている。
また、揺動によりカムリング4が最もy軸正方向に位置する場合、カムリング内周面41とロータ3外周との距離Lはy軸負方向側において最大となる。カムリング4が最もy軸負方向に位置する場合も、同様に距離Lはy軸正方向側において最大となる。
ここで、ベーン32の径方向長さは距離Lの最大値よりも大きく設けられており、そのためベーン32は、カムリング4とロータ3との相対位置によらず、常にスロット31に挿入されつつカムリング内周面41に当接した状態を維持することとなる。これにより、ベーン32は常時背圧室33から背圧を受け、カムリング内周面41と液密に当接する。
したがって、カムリング4とロータ3との間の領域は、隣り合うベーン32によって常時液密に画成されてポンプ室Dを形成する。揺動によりロータ3とカムリング4が偏心状態にあれば、ロータ3の回転に伴って各ポンプ室Dの容積が変化する。
サイドプレート6および第2ハウジング12に設けられた吸入ポート62,121および吐出ポート63,122はロータ3の外周に沿って設けられ、各ポンプ室Dの容積変化により作動油の給排が行われる。
アダプタリング5のy軸正方向端部には径方向貫通孔51が設けられている。また、第1ハウジング11のy軸正方向端部にはプラグ部材挿入孔313が設けられ、有底カップ形状のプラグ部材200が挿入されて第1、第2ハウジング11,12外部との液密を保つ。
このプラグ部材200の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、アダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、y軸負方向へ付勢する。カムリング4の偏倚量はy軸負方向側に向かって大きくなるため、スプリング201の付勢方向は偏倚量が最大となる方向にカムリング4を付勢することとなる。
また、プラグ部材200自体も径方向貫通孔51を貫通してアダプタリング5の内周に突出し、カムリング4がy軸正方向に揺動した際のストッパとして機能する。
また、アダプタリング5のz軸正方向側にはシール50を挟んでy軸両側に第1、第2連通孔52a,52bが設けられている。この第1、第2連通孔52a,52bはそれぞれ第1ハウジング11内に設けられた油路113,114を介して切換バルブ7へ連通し、アダプタリング5とカムリング4との間に形成される第1、第2揺動油室A1,A2と切換バルブ7を接続する。
切換バルブ7にはベーンポンプ1の吐出圧が導入され、この吐出圧を第1、第2揺動油室A1,A2のいずれかに供給してA1,A2内の油圧を切り換える。吐出圧が低い場合は第2揺動油室A2に圧油を供給し、吐出圧の上昇に伴って吐出圧の供給を徐々に第1揺動油室A1へ切り換える。
したがって、第1揺動油室A1の油圧P1が第1揺動油室A2の油圧P2とスプリング201の付勢力Fの和よりも大きくなれば、P1によりカムリング4はピン40を回転中心としてy軸正方向に揺動する。揺動によりy軸正方向側のポンプ室Dy+は容積が拡大し、y軸負方向側のポンプ室Dy-は容積が減少する。
y軸負方向側のポンプ室Dy-の容積が減少すると、単位時間あたりに吸入ポート62,121から吐出ポート63,122へ供給される油量が減少し、吐出圧が低下する。これに伴い吐出圧が導入されている第1揺動油室A1の圧力P1も低下し、P1が第2揺動油室圧力P2とスプリング201の付勢力Fの和に抗し切れなくなると、カムリング4はy軸負方向側に揺動する。
第1揺動油室A1の圧力P1が第2揺動油室圧力P2とスプリング201の付勢力Fの和とほぼ等しくなると、カムリング4に作用するy軸方向の力が釣り合ってカムリング4は静止する。吐出圧がさらに低下すると、カムリング4はさらにy軸負方向に揺動してロータ3は同一軸心となり、y軸正、負方向側のポンプ室Dy+,Dy-の容積が等しくなって吸入圧=吐出圧=0となる。
これに伴い第1揺動油室圧P1も0となり、カムリング4はスプリング201の付勢力Fによりy軸負方向に付勢される。このように、吐出圧によってカムリング4を揺動させることで、吐出圧を最適な値とするものである。
[プラグ部材付近の詳細]
図3は、プラグ部材200付近の拡大断面図である。上述のようにプラグ部材200は有底カップ形状であり、円周部210は底部220よりも小径に設けられて円周部210のみ第1ハウジング11に挿入される。
円周部210の開口端であるストッパ部211はアダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通し、アダプタリング内周面54よりもy軸負方向側に突出して第2揺動油室A2内に位置する。スプリング201を収容する円周部210がアダプタリング5の径方向貫通孔51まで延設されることにより、円周部210を長く形成してコイルばねであるスプリング201の倒れを防止する。
円周部210の外周中央部には第1ハウジング11にネジ止めされるネジ部212が設けられ、ネジ部212のy軸正方向側にはテーパ部214が設けられている。このテーパ部214はプラグ部材200の内径方向にテーパし、これによりテーパ部214よりもy軸負方向側の小径部213はネジ部212よりも小径となる。
また、アダプタリング5の径方向貫通孔51は、プラグ部材200の小径部213よりも大径、かつネジ部212よりも小径に設けられている。さらに、組み付け時においては、径方向貫通孔51のy軸正方向側開口端53はプラグ部材200のテーパ部214よりもy軸負方向側に位置し、プラグ部材200とアダプタリング5が接触しないよう設けられている。
そのため、組み付け時においてアダプタリング5はプラグ部材200と常に離間して設けられ、径方向貫通孔51はプラグ部材200によって閉塞されない。したがって、径方向貫通孔51の軸方向内周面54およびプラグ部材200の小径部213との間には連通領域Bが形成され、第2揺動油室A2のz軸正、負方向側領域A2z+,A2z-はこの連通領域Bを介して常時連通することとなる。
これにより、カムリング4がy軸正方向に揺動してストッパ部211に当接し、カムリング4によってストッパ部211の開口が閉塞された場合であっても、第2揺動油室A2のz軸正、負方向側領域A2z+,A2z-は連通領域Bを介して常時連通しているため、A2z+,A2z-に圧力差が生じることはない。
[従来例と本願実施例における作用効果の対比]
図4は、従来例におけるアダプタリング5'の径方向断面図である。従来例のアダプタリング5'にあっては、径方向貫通孔51'のz軸正方向側において内径方向に突出する突起部200'を設け、この突起部200'をカムリング4のストッパとして用いていた。
しかしながら、カムリング4が突起部200'に当接することにより第2揺動油室A2のz軸正、負方向側領域A2z+,A2z-が、この突起部200'によって画成されてしまい、A2z+,A2z-に液圧差が生じてアダプタリング5'およびカムリング4が変形し、ポンプ性能に支障をきたしてしまう。そのため突起部200'に周方向溝を形成して領域A2z+,A2z-を連通する必要があるが、加工が煩雑となる。
これに対し本願実施例1では、第1ハウジング11に設けられ、スプリング201を保持するプラグ部材200に、カムリング4と当接するストッパ部211を設けた。
これにより、カムリング4がy軸正方向に揺動してストッパ部211に当接し、カムリング4によってストッパ部211の開口が閉塞された場合であっても、第2揺動油室A2のz軸正、負方向側領域A2z+,A2z-は連通領域Bを介して常時連通させることが可能となる。よって、従来例のように突起部200'に周方向溝を形成する必要がなく、加工工数の低減を図ることができる。また、ストッパ部211のy軸方向高さを調整する場合はプラグ部材200のみに変更を加えればよい。
以下、実施例1の変更例を示す。
[実施例1−1]
図5は、実施例1のプラグ部材200において小径部213の内周を大径化し、小径部213を薄肉化した例であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例2につき図6に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例2では、プラグ部材200の小径部213をアダプタリング5の径方向貫通孔51と同径に設けて嵌合させ、嵌合部にシール部材230を設ける点で実施例1と異なる。
実施例2においても、プラグ部材200のy軸負方向端部であるストッパ部211はアダプタリング内周面54よりもy軸負方向側に位置するよう設けられ、ストッパ部211は第2揺動油室A2内に突出する。したがって、揺動によりカムリング4が最もy軸正方向側に移動した場合であっても、カムリング4はストッパ部211と当接するのみで、第2揺動油室A2内においてアダプタリング5とは当接しない。
これにより、第2揺動油室A2のz軸正、負方向側領域A2z+,A2z-はカムリング4によって画成されることはなく、アダプタリング内周面54よりもy軸負方向側に突出するストッパ部211の突出量分だけは常時連通される。よって、実施例1の作用効果に加え、小径部213と径方向貫通孔51の嵌合部に設けられたシール部材230によりシール性を高め、ポンプ効率を向上させることができる。
すなわち、通常第2揺動油室A2内の作動油はアダプタリング5とプラグ部材200の小径部213との間を介し、アダプタリング5と第1ハウジング11の内周面との間に漏洩する。この漏洩した作動油はアダプタリング5の外周全周にわたり、油路113等を通って低圧側に排出されるため、ポンプ効率低下の大きな要因となっていた。そこでアダプタリング5とプラグ部材200との間にシール部材230を設け、シール性を高めることにより、第2揺動油室A2からの作動油の漏洩を防止し、ポンプ効率を向上させることができる。
以下、実施例2の変形例を示す。
[実施例2−1]
図7は、実施例2において径方向貫通孔51および小径部213にそれぞれ段部51a,213aを設け、この段部51a,213aにシール部材230を配置してシール性を高める例であり、シール部材230を組み付ける際、プラグ部材200にシール部材230を装着し、この状態で第1ハウジング11に組み付けるだけでよいため、径方向貫通孔51の内周面51bにシール部材230を設ける場合に比べ組み付け性が向上する。
実施例3につき図8に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例3では、プラグ部材200において小径部213を別体とし、小径部213とネジ部212との間に円環状のシム70を設ける点で実施例1と異なる。
小径部213はy軸正方向端部において外径側に延設されたフランジ部213bを有し、このフランジ部213bとプラグ部材200によってシム70を挟持する。これにより、シム70の枚数や厚みを変更することにより、プラグ部材200を変更することなくストッパ部211のy軸負方向突出量を調整することができる。
実施例4につき図9に基づき説明する。基本構成は実施例1と同様である。実施例4ではアダプタリング5の径方向貫通孔51のz軸正、負方向側に内径方向に突出する突出部55を設けてカムリング4のストッパ部とし、プラグ部材200は径方向貫通孔51に挿入されず第1ハウジング11の挿入孔113を閉塞するのみである点で実施例と異なる。
径方向貫通孔51は径方向貫通孔51のz軸正、負方向両側に隣接して設けられ、プラグ部材200の円周部210内周と同径に設けられている。すなわち、実施例1〜3に比べ小径に設けられ、プラグ部材200とともに径方向貫通孔51自身によってスプリング201を保持する。
実施例4では、アダプタリング5の突出部55をカムリング4のストッパ部とすることとした。これにより、カムリング4が最もy軸正方向側に移動した場合であっても、突出部55の突出量分だけ常時連通され、第2揺動油室A2のz軸正、負方向側領域A2z+,A2z-はカムリング4によって画成されることはない。
また、アダプタリング5によって直接カムリング4を位置決めするため、プラグ部材200の取り付け状態が悪い場合であってもカムリング4の位置決め精度が影響を受けることはない。さらに、プラグ部材200のy軸負方向端部はアダプタリング5よりもy軸正方向側(径方向外側)に設けられるためプラグ部材200とカムリング4は当接しない。
よって、実施例1と同様の作用効果を得るとともに、カムリング4をアダプタリング5によって直接位置決めすることで、プラグ部材200の取り付け状態によってカムリング4の位置決め精度が変化するおそれを回避することができる。
また、突出部55がz軸一方側のみに設けられる場合に比べ、z軸正、負方向両側に設けられることによりカムリング4を安定して支持することが可能となり、カムリング4のばたつきを防止してポンプ吐出量を安定させることができる。さらに、突出部55よりも先にプラグ部材200がカムリング4に当接することがないため、突出部55の突出量を最小とすることができる。
以下、実施例4の変形例を示す。
[実施例4−1]
図10は、アダプタリング5の径方向貫通孔51に段部を設けて径方向貫通孔51に若干プラグ部材200を挿入し、径方向貫通孔51の径方向厚みを増加させてシール部材230を設け、シール性を向上させた例である。径方向厚みを増大させているため、シール部材230を設けるスペースも充分確保することができる。
[他の実施例]
以上、本発明を実施するための最良の形態を各実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
さらに、上記実施の形態及び実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記ストッパ部は前記プラグ部材に設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
アダプタリングにストッパ部を設ける必要がないため、アダプタリングの加工が容易となる。また、ストッパ部の高さを調整する場合はプラグ部材のみに変更を加えればよい。
(ロ)上記(イ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記プラグ部材は、筒状に形成され前記付勢部材を収容する収容部と、この収容部から径方向外側にフランジ状に延設されたフランジ部と、から構成され、
前記ポンプボディと前記フランジ部との間に設けられるシムをさらに有すること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
シムの枚数や厚みを調整することにより、プラグ部材を変更することなくストッパ部の位置を調整することができる。
(ハ)上記(イ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記プラグ部材は、筒状に形成され前記付勢部材を収容する収容部を備え、この収容部は、前記アダプタリングの径方向貫通孔を貫通するように設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
付勢部材収容部がアダプタリングの径方向貫通孔まで延設されることにより、付勢部材収容部を長く形成することが可能となる。よって、例えば付勢部材をコイルばねとした場合、コイルばねの倒れを防止することができる。
(ニ)上記(ハ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記プラグ部材と前記アダプタリングの径方向貫通孔との間にシール部材をさらに有すること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
アダプタリングとカムリングとの間の圧力油が径方向貫通孔を介してハウジングとアダプタリングとの間に漏洩することを防止することが可能となり、ポンプ効率を向上させることができる。
(ホ)上記(ニ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記シール部材は、前記プラグ部材の外周側に設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
シール部材を組み付ける際、プラグ部材にシール部材を装着し、この状態でハウジングに組み付けるだけでよいため、径方向貫通孔の内周面側にシール部材を設ける場合に比べ組み付け性が向上する。
(ヘ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記ストッパ部は前記アダプタ部材に設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
プラグ部材に設けた場合、プラグ部材の取り付け状態によってストッパ部の位置が変化するおそれがあるが、アダプタ部材は取り付け状態によってストッパ部の位置が変化するおそれがない。
(ト)上記(ヘ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記ストッパ部は、前記径方向貫通孔に軸方向に隣接して設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
ストッパ部とカムリングとが当接する部分が最もカムリングとアダプタリングとが離れる部分であるため、この離れた部分と軸方向貫通孔とが一致することにより、ストッパ部の両側の部屋の連通性を向上させることができる。
(チ)上記(ト)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記ストッパ部は、前記径方向貫通孔の軸方向両側に隣接して設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
カムリングを支持するストッパ部が軸方向一方側のみに設けられる場合に比べ、両側に設けられることによりカムリングを安定して支持することが可能となる。よって、カムリングのばたつきを防止し、ポンプ吐出量を安定させることができる。
(リ)上記(へ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記プラグ部材の先端部は、前記アダプタリングの内周面よりも径方向外側に位置するように設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
ストッパ部よりも先にプラグ部材がカムリングに当接することがないため、ストッパ部の突出量を最小とすることができる。
(ヌ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記アダプタリングは外径をほぼ円形に形成され、径方向厚さは前記径方向貫通孔から周方向に徐々に小さくなること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
このように形成することで、アダプタリング内周側の径方向貫通孔の周方向両側がえぐられた形状となるため、カムリングとアダプタリングの間に充分な圧力室を設けることが可能となる。よって、この圧力室の圧力により揺動するカムリングの制御性を向上させることができる。
(ル)上記(ヌ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記プラグ部材と前記アダプタリングの径方向貫通孔との間にシール部材をさらに有すること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
(ヲ)ポンプ要素収容部を有するポンプボディと、
前記ポンプ要素収容部に収容され、円環状に形成されるとともに径方向貫通孔を有するアダプタリングと、
前記ポンプボディに軸支された駆動軸と、
前記アダプタリング内に設けられ、前記駆動軸によって回転駆動されるロータと、
前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に設けられたベーンと、
前記アダプタリング内に揺動自在に設けられるとともに、円環状に形成され、内周側に前記ロータおよびベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
前記アダプタリングの径方向貫通孔を貫通するように設けられ、前記ロータに対する前記カムリングの偏倚量が最大となる方向にこのカムリングを付勢する付勢部材と、
前記ポンプボディに設けられ、前記付勢部材を保持するプラグ部材と、
前記アダプタリングと前記プラグ部材との間に設けられたシール部材と
を有することを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
アダプタリングとカムリングとの間の圧力油が径方向貫通孔を介してハウジングとアダプタリングとの間に漏洩することを防止可能となり、ポンプ効率を向上させることができる。また、アダプタリングの径方向厚さが径方向貫通孔の部分において厚く設定されているため、シール部材を設けるスペースを充分に確保することが可能となり、シール性を向上させることができる。
実施例1におけるベーンポンプの軸方向断面図である。 実施例1におけるベーンポンプの径方向断面図である。 実施例1におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。 従来例におけるアダプタリングの径方向断面図である。 実施例1−1におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。 実施例2におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。 実施例2−1におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。 実施例3におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。 実施例4におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。 実施例4−1におけるプラグ部材付近の拡大断面図である。
符号の説明
1 ベーンポンプ
2 駆動軸
3 ロータ
4 カムリング
5 アダプタリング
6 サイドプレート
7 切換バルブ
11,12 第1、第2ハウジング
31 スロット
32 ベーン
33 背圧室
40 ピン
41 カムリング内周面
50 シール部材
51 径方向貫通孔
52a,52b 連通孔
53 y軸正方向側開口端
54 アダプタリング内周面
55 突出部
61 x軸正方向側面
62,121 吸入ポート
63,122 吐出ポート
70 シム
111 底部
112 ポンプ要素収装部
113 プラグ部材挿入孔
120 x軸負方向側面
200 プラグ部材
201 スプリング
210 円周部
211 ストッパ部
212 ネジ部
213 小径部
214 テーパ部
220 底部
230 シール部材
A 揺動油室
A1,A2 第1、第2揺動油室
A2z+,A2z- 正、負方向側領域
B 連通領域
D ポンプ室
Dy+,Dy- z軸正、負方向側ポンプ室

Claims (1)

  1. ポンプ要素収容部を有するポンプボディと、
    前記ポンプ要素収容部に収容され、円環状に形成されるとともに、径方向貫通孔を有するアダプタリングと、
    前記ポンプボディに軸支された駆動軸と、
    前記アダプタリング内に設けられ、前記駆動軸によって回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に設けられたベーンと、
    前記アダプタリング内に揺動自在に設けられるとともに、円環状に形成され、内周側に前記ロータおよびベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記アダプタリングの径方向貫通孔を貫通するように設けられ、前記ロータに対する前記カムリングの偏倚量が最大となる方向にこのカムリングを付勢する付勢部材と、
    前記ポンプボディに設けられ、前記付勢部材を保持するプラグ部材と、
    前記プラグ部材または前記アダプタリングの径方向貫通孔の周囲に設けられ、前記カムリングと当接するストッパ部と
    を有することを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
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