JP2007153176A - 操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長寿命のブーツを有する操舵装置を提供する。
【解決手段】ラックアンドピニオン式操舵装置は、操舵によって回転するピニオン軸と、ピニオン軸と噛み合い、ピニオン軸の回転によって軸方向Y1に移動するラック軸8とを備える。ラック軸8は、筒状のハウジング9に軸方向移動可能に支持されており、ラック軸8の両端には、ボールジョイント10を介してタイロッド11がそれぞれ連結されている。また、ラック軸8の両端には、ハウジング9の端部9a、ラック軸8の端部8a、ボールジョイント10およびタイロッド11の一部を覆う筒状のブーツ14と、一端15aがハウジング10に保持され、ブーツ14の径方向X1内方でラック軸8を覆うスリーブ15とが設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】ラックアンドピニオン式操舵装置は、操舵によって回転するピニオン軸と、ピニオン軸と噛み合い、ピニオン軸の回転によって軸方向Y1に移動するラック軸8とを備える。ラック軸8は、筒状のハウジング9に軸方向移動可能に支持されており、ラック軸8の両端には、ボールジョイント10を介してタイロッド11がそれぞれ連結されている。また、ラック軸8の両端には、ハウジング9の端部9a、ラック軸8の端部8a、ボールジョイント10およびタイロッド11の一部を覆う筒状のブーツ14と、一端15aがハウジング10に保持され、ブーツ14の径方向X1内方でラック軸8を覆うスリーブ15とが設けられている。
【選択図】図2
Description
この発明は、自動車等の操舵装置に関するものである。
自動車等の操舵装置として、ラックアンドピニオン式の操舵装置が知られている。このラックアンドピニオン式の操舵装置は、操舵によって回転するピニオン軸と、ピニオン軸と噛み合い、ピニオン軸の回転によって軸方向に移動するラック軸とを備える。ラック軸は、筒状のハウジング内に軸方向移動可能に支持されており、ラック軸の両端はハウジングから突出している。また、ラック軸の両端には、ボールジョイントを介してタイロッドがそれぞれ連結されており、ラック軸の端部およびボールジョイントは、筒状の蛇腹状ブーツによって覆われている。(例えば、特許文献1参照)。
実用新案2549360号公報
しかしながら、特許文献1記載の発明では、ブーツが高温にさらされて変形し、ブーツがボールジョイントの摺動部に擦れたり、ラック軸の軸方向移動時にラック軸およびハウジングに噛み込まれたりして破損する場合がある。
このような問題は、ラックアンドピニオン式の操舵装置に限らず、操舵によって軸方向に移動する転舵軸を有する操舵装置全般に関するものである。
このような問題は、ラックアンドピニオン式の操舵装置に限らず、操舵によって軸方向に移動する転舵軸を有する操舵装置全般に関するものである。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、長寿命のブーツを有する操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、筒状のハウジング(9)の端部(9a)から突出するラック軸(8)の端部(8a)、およびラック軸の端部に連結されたボールジョイント(10)を覆うための蛇腹状のブーツ(14)と、このブーツの径方向(X1)内方でラック軸を覆うことにより、ブーツとラック軸との接触を規制するスリーブ(15、150)とを備え、このスリーブの一端(15a,150b)が、ハウジングの端部に保持されているものである。
本発明によれば、ラック軸とブーツとの間にスリーブを設けることにより、ブーツとラック軸との接触およびブーツとボールジョイントとの接触を防ぐことができる。これにより、上記接触によるブーツの破損を未然に防ぐことができるので、ブーツの長寿命化を達成することができる。
また、上記スリーブが、合成樹脂または合成ゴムを含む弾性体である場合には、ブーツとスリーブとの接触によるブーツの劣化を防ぎ、ブーツの長寿命化を図ることができる。
また、上記スリーブが、合成樹脂または合成ゴムを含む弾性体である場合には、ブーツとスリーブとの接触によるブーツの劣化を防ぎ、ブーツの長寿命化を図ることができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のラックアンドピニオン式操舵装置1の概略構成を模式的に示す一部断面図である。図1を参照して、操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されるステアリングシャフト3と、中間軸4を介してステアリングシャフト3と連結されるピニオン軸5と、ピニオン軸5に形成されたピニオン6に噛み合うラック7を有し、自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを備える。
図1は、本発明の一実施形態のラックアンドピニオン式操舵装置1の概略構成を模式的に示す一部断面図である。図1を参照して、操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されるステアリングシャフト3と、中間軸4を介してステアリングシャフト3と連結されるピニオン軸5と、ピニオン軸5に形成されたピニオン6に噛み合うラック7を有し、自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを備える。
ラック軸8は、図示しない複数の軸受を介して直線往復自在に筒状のハウジング9に支持されている。ラック軸8の両端部8aはハウジング9の側端から突出し、各端部8aは、ボールジョイント10を介してタイロッド11の一端と連結されている。また、タイロッド11の他端には、ナックルアーム12を介して操向輪13が連結されている。
操舵部材2を操作することによりステアリングシャフト3が回転する。このステアリングシャフト3の回転は、ピニオン6およびラック7を介してラック軸8の車体の左右方向への直線往復運動に変換される。これにより、操向輪13の転舵が達成される。
操舵部材2を操作することによりステアリングシャフト3が回転する。このステアリングシャフト3の回転は、ピニオン6およびラック7を介してラック軸8の車体の左右方向への直線往復運動に変換される。これにより、操向輪13の転舵が達成される。
図2は、図1におけるラック軸8の端部8aおよびその近傍を示す一部断面図である。なお、図2においては、一方のラック軸8の端部8aおよびその近傍しか図示していないが、他方のラック軸8の端部8aおよびその近傍も、一方のラック軸8の端部8aおよびその近傍と同様の構成を有する。
図2を参照して、ラック軸8の両端には、ハウジング9の端部9a、ラック軸8の端部8a、ボールジョイント10およびタイロッド11の一部を覆う筒状のブーツ14と、ブーツ14の径方向X1内方でラック軸8の端部8aを覆う円筒状のスリーブ15とが設けられている。
図2を参照して、ラック軸8の両端には、ハウジング9の端部9a、ラック軸8の端部8a、ボールジョイント10およびタイロッド11の一部を覆う筒状のブーツ14と、ブーツ14の径方向X1内方でラック軸8の端部8aを覆う円筒状のスリーブ15とが設けられている。
ブーツ14は、例えばポリオレフィン系エラストマー等の合成樹脂によって形成されており、ブーツ14の一端は、ハウジング9の端部9aの外周16に嵌め合わされ、ブーツ14の他端はタイロッド11に嵌め合わされている。また、ブーツ14の一端および他端の外周には、環状の締め付けバンド17がそれぞれ設けられ、この締め付けバンド17によって、ブーツ14は、ハウジング9およびタイロッド11に隙間なく締め付けられている。これにより、小石や雨水等の異物がブーツ14内に侵入すること防止し、ハウジング9の端部9a等が傷ついたり、錆びたりすることを抑制している。
また、ブーツ14の一端および他端の間の中間部は、蛇腹状に形成されている。これにより、例えばラック軸8が車体の左右方向へ直線往復運動しても、ブーツ14が柔軟に伸縮してラック軸8の動きに追従することができる。
スリーブ15は、ブーツ14の径方向X1内方に配置されており、例えばポリアセタール等の合成樹脂や合成ゴムによって形成されている。スリーブ15の一端15aは、ハウジング9の端部9aの内周18に、例えば圧入されて、固定されている。スリーブ15の他端は、ハウジング9の端部9aからボールジョイント10側へと軸方向Y1に延びており、ラック軸8の端部8aを覆っている。
スリーブ15は、ブーツ14の径方向X1内方に配置されており、例えばポリアセタール等の合成樹脂や合成ゴムによって形成されている。スリーブ15の一端15aは、ハウジング9の端部9aの内周18に、例えば圧入されて、固定されている。スリーブ15の他端は、ハウジング9の端部9aからボールジョイント10側へと軸方向Y1に延びており、ラック軸8の端部8aを覆っている。
このように、スリーブ15がラック軸8の端部8aを覆っているため、ブーツ14が高温にさらされて変形した場合に、ブーツ14が、ラック軸8およびボールジョイント10に擦れて摩耗したり、ラック軸8の車体の左右方向への直線往復運動時にラック軸8とハウジング9との間にブーツ14が噛み込まれて破損したりすることを未然に防ぐことができる。
なお、ブーツ14は、軸方向中央部が最も変形して破損しやすいため、スリーブ15は、ブーツ14の軸方向中央部まで延びてラック軸8を覆うことが好ましい。
以上のように、この実施形態によれば、ブーツ14の径方向X1内方にラック軸8の端部8aを覆うスリーブ15を設けている。これにより、ブーツ14が高温にさらされて変形しても、ブーツ14がラック軸8やボールジョイント10に擦れて摩耗したり、ラック軸8の車体の左右方向への直線往復運動時にラック軸8とハウジング9との間にブーツ14が噛み込まれて破損したりすることを未然に防ぐことができる。したがって、ブーツ14の長寿命化を達成することができる。
以上のように、この実施形態によれば、ブーツ14の径方向X1内方にラック軸8の端部8aを覆うスリーブ15を設けている。これにより、ブーツ14が高温にさらされて変形しても、ブーツ14がラック軸8やボールジョイント10に擦れて摩耗したり、ラック軸8の車体の左右方向への直線往復運動時にラック軸8とハウジング9との間にブーツ14が噛み込まれて破損したりすることを未然に防ぐことができる。したがって、ブーツ14の長寿命化を達成することができる。
また、スリーブ15は、合成樹脂や合成ゴムによって形成されているので、ブーツ14とスリーブ15との接触によるブーツ14の劣化を防ぎ、ブーツ14の長寿命化を図ることができる。
図3は、本発明の別の実施形態にかかるラック軸8の端部8aおよびその近傍を示す一部断面図である。この図3において、前述の図2に示された各部と同等の構成部分については、図2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図3は、本発明の別の実施形態にかかるラック軸8の端部8aおよびその近傍を示す一部断面図である。この図3において、前述の図2に示された各部と同等の構成部分については、図2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図3を参照して、本実施の形態が図2の実施の形態と主に相違するのは、スリーブ150およびブーツ14が、ハウジング9の端部9aの外周16に嵌め合わされ、これらスリーブ150およびブーツ14が、締め付けバンド17によって共締めされていることにある。また、スリーブ150は、同心状に連結された小径部150aおよび大径部150bを有し、大径部150bがハウジング9の端部9aの外周に嵌め合わされ、小径部150aがラック軸8を覆っている。
この実施形態によれば、図2に示した実施形態と同様の効果を奏することができる。また、スリーブ150およびブーツ14を締め付けバンド17によってハウジング9の端部9aに共締めすることにより、ハウジング9へのスリーブ150の圧入工程を省くことができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、スリーブのハウジングへの固定方法は、圧入や締め付けバンドによる固定だけでなく、螺合、接着等によって固定しても良い。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、スリーブのハウジングへの固定方法は、圧入や締め付けバンドによる固定だけでなく、螺合、接着等によって固定しても良い。
また、スリーブの断面形状は、円形の他、角形であってもよいし、ラック軸の外径と相似形をなす略D形や略Y形等であってもよい。
1・・・操舵装置、8・・・ラック軸、8a・・・端部(ラック軸の端部)、9・・・ハウジング、9a・・・端部(ハウジングの端部)、10・・・ボールジョイント、14・・・ブーツ、15・・・スリーブ、15a・・・一端(スリーブの一端)、150b・・・大径部(スリーブの一端)、X1・・・径方向
Claims (2)
- 筒状のハウジングの端部から突出するラック軸の端部、およびラック軸の端部に連結されたボールジョイントを覆うための蛇腹状のブーツと、
このブーツの径方向内方でラック軸を覆うことにより、ブーツとラック軸との接触を規制するスリーブとを備え、
このスリーブの一端が、ハウジングの端部に保持されていることを特徴とする操舵装置。 - 請求項1において、上記スリーブが、合成樹脂または合成ゴムを含む弾性体であることを特徴とする操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005352511A JP2007153176A (ja) | 2005-12-06 | 2005-12-06 | 操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019202640A (ja) * | 2018-05-23 | 2019-11-28 | 日本精工株式会社 | ステアリング装置 |
-
2005
- 2005-12-06 JP JP2005352511A patent/JP2007153176A/ja active Pending
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JP2019202640A (ja) * | 2018-05-23 | 2019-11-28 | 日本精工株式会社 | ステアリング装置 |
JP7056378B2 (ja) | 2018-05-23 | 2022-04-19 | 日本精工株式会社 | ステアリング装置 |
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