JP2007152666A - 液滴観測装置 - Google Patents
液滴観測装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007152666A JP2007152666A JP2005349236A JP2005349236A JP2007152666A JP 2007152666 A JP2007152666 A JP 2007152666A JP 2005349236 A JP2005349236 A JP 2005349236A JP 2005349236 A JP2005349236 A JP 2005349236A JP 2007152666 A JP2007152666 A JP 2007152666A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- light emitting
- droplet
- liquid
- droplets
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】液体噴射ヘッドから吐出される微小な液滴をより鮮明に撮像することが可能な液滴観測装置を提供する。
【解決手段】液滴観測装置1は、駆動信号を発生する駆動信号発生回路37を有し、当該駆動信号発生回路からの駆動信号中の吐出パルスを圧電振動子に供給することにより記録ヘッド2によるインク滴の吐出を制御する制御部3と、LED4を発光させることにより、記録ヘッドのノズル開口から吐出されたインク滴の飛翔領域Aに対して光を照射する発光部5と、この発光部とは飛翔領域を挟んで反対側に対向配置され、発光部を光源として飛翔領域を飛翔中のインク滴を撮像する撮像部6とを備える。制御部は、記録ヘッドによるインク滴の吐出と発光部による発光とを同期させ、尚且つ、発光周波数を、発光部の設計上の最大駆動周波数を上限とする範囲内で吐出動作と同期可能な最大値に設定する。
【選択図】図1
【解決手段】液滴観測装置1は、駆動信号を発生する駆動信号発生回路37を有し、当該駆動信号発生回路からの駆動信号中の吐出パルスを圧電振動子に供給することにより記録ヘッド2によるインク滴の吐出を制御する制御部3と、LED4を発光させることにより、記録ヘッドのノズル開口から吐出されたインク滴の飛翔領域Aに対して光を照射する発光部5と、この発光部とは飛翔領域を挟んで反対側に対向配置され、発光部を光源として飛翔領域を飛翔中のインク滴を撮像する撮像部6とを備える。制御部は、記録ヘッドによるインク滴の吐出と発光部による発光とを同期させ、尚且つ、発光周波数を、発光部の設計上の最大駆動周波数を上限とする範囲内で吐出動作と同期可能な最大値に設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドから吐出される液滴を観測する液滴観測装置に関する。
圧力室内の液体をノズル開口から液滴として吐出させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等がある。
この種の液体噴射ヘッドは、極く微小な液滴を、記録紙等の吐出対象物における所望の位置に精度良く着弾させることが求められる。このため、液体噴射ヘッドの製造工程においては、液体噴射ヘッドから液滴を吐出して飛翔中の液滴をカメラによって撮像し、撮像した画像に基づいてノズル開口の目詰まりの有無、飛翔方向、飛翔速度、液量等の検査が行われる。例えば、特許文献1に開示されている微小液滴観察装置では、液体噴射ヘッドから吐出される液滴の飛翔領域を間に挟んで対向する状態でストロボ発光部とCCDカメラを配置し、ストロボの発光周期と液滴の吐出周期を同期させつつ飛翔中の液滴をCCDカメラによって撮像するように構成されている。
ところで、上記ストロボの光源としては、例えば、電気入力の変化に対する追従性が優れ、比較的高い周波数での点滅動作が可能なキセノン管が好適に用いられていた。しかしながら、キセノン管では輝度を一定にすることが難しく、例えば、輝度が高すぎる場合には、数plのように非常に微小な液滴を鮮明に撮像することができないという問題があった。また、キセノン管を発光させる際には、パルス始動器を用いて数十kVの高電圧に設定された駆動パルスで駆動する必要があるため、液滴をより高い周波数で吐出する場合、キセノン管の発光時の高周波駆動パルスを起因とする輻射ノイズによって液体噴射ヘッドの駆動回路に誤動作が生じるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッドから吐出される微小な液滴をより鮮明に撮像することが可能な液滴観測装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の液滴観測装置は、ノズル開口に連通する圧力室と、当該圧力室内に導入された液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段とを有する液体噴射ヘッドのノズル開口から吐出される液滴を観測する液滴観測装置であって、
前記圧力発生手段を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路を有し、当該駆動信号発生回路からの駆動信号を圧力発生手段に供給することにより、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出を制御する制御部と、
固体発光素子を有し、当該固体発光素子を発光させることにより、前記液体噴射ヘッドのノズル開口から吐出された液滴の飛翔領域に対して光を照射する発光部と、
前記発光部とは液滴の飛翔領域を挟んで反対側に対向配置され、当該飛翔領域を飛翔中の液滴を多重露光で撮像する撮像部と、を備え、
前記制御部は、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出と発光部による固体発光素子の発光とを同期させ、尚且つ、発光周波数を、発光部の設計上の最大駆動周波数を上限とする範囲内で液滴の吐出と同期可能な最大値に設定することを特徴とする。
前記圧力発生手段を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路を有し、当該駆動信号発生回路からの駆動信号を圧力発生手段に供給することにより、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出を制御する制御部と、
固体発光素子を有し、当該固体発光素子を発光させることにより、前記液体噴射ヘッドのノズル開口から吐出された液滴の飛翔領域に対して光を照射する発光部と、
前記発光部とは液滴の飛翔領域を挟んで反対側に対向配置され、当該飛翔領域を飛翔中の液滴を多重露光で撮像する撮像部と、を備え、
前記制御部は、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出と発光部による固体発光素子の発光とを同期させ、尚且つ、発光周波数を、発光部の設計上の最大駆動周波数を上限とする範囲内で液滴の吐出と同期可能な最大値に設定することを特徴とする。
上記構成によれば、より低電圧での駆動が可能な固体発光素子を発光源として使用するので、不要な輻射ノイズを抑えて駆動回路の誤動作を防止することができる。また、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出と発光部による固体発光素子の発光とを同期させ、尚且つ、発光周波数を、発光部の設計上の最大駆動周波数を上限とする範囲内で液滴の吐出と同期可能な最大値に設定するので、液滴の吐出と発光部の発光とを同期させつつも、固体発光素子を可及的に高い輝度で発光させることが可能となる。これにより、撮像部によって微小な液滴をより鮮明に撮像することができ、その結果、より高精度に液滴の観測を行うことが可能となる。
上記構成において、液滴の吐出間隔をT、1回の発光に対する吐出回数をNとしたとき、固体発光素子の発光周波数Fを、以下の式(1)
F=1/(T×N)…(1)
に基づいて設定することが望ましい。
F=1/(T×N)…(1)
に基づいて設定することが望ましい。
また、上記構成において、前記固体発光素子として、発光ダイオードを採用することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明を適用した液滴観測装置の構成を説明する模式図である。同図に示すように、本実施形態における液滴観測装置1は、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)2を観測対象としている。この記録ヘッド2は、液体状のインクを液滴の状態で吐出させ、記録紙等の吐出対象物に文字や画像を記録するインクジェット式プリンタ(画像記録装置)に搭載されるものである。液滴観測装置1は、装置全体の統括的な制御を行う制御部3と、発光源として固体発光素子の一種である発光ダイオード、即ち、LED(Light Emitting Diode)4を有する発光部5と、CCD(Charge Coupled Device)カメラから成る撮像部6と、LCD(Liquid Crystal
Display)又はCRT(Cathode-Ray Tube)等から成る表示装置7とを備えて概略構成されている。
Display)又はCRT(Cathode-Ray Tube)等から成る表示装置7とを備えて概略構成されている。
ここで、液滴観測装置1の各部の説明の前に、観測対象の記録ヘッド2の構造について、図2を用いて説明する。例示した記録ヘッド2は、複数の圧電振動子10、その固定板11、及び、フレキシブルケーブル12等をユニット化したアクチュエータユニット13と、このアクチュエータユニット13を内部に収容するヘッドケース14と、ヘッドケース14の先端面に接合される流路ユニット15を備えている。ヘッドケース14は、アクチュエータユニット13を収容するための収容室16を内部に形成した合成樹脂製のブロック状部材である。この収容室16は、ヘッドケース14の高さ方向を貫通する空部であり、収容されるアクチュエータユニット13の数と同じ数だけ個別に形成されている。そして、アクチュエータユニット13は、圧電振動子10の先端面を収容室16の流路ユニット接合面側の開口に臨ませた状態で収納され、固定板11が収容室16を区画するケース内壁面に接着されている。
本実施形態の圧電振動子10(圧力発生素子の一種)は、圧電体と内部電極とを交互に積層して構成された積層型の圧電振動子であり、数十μm程度の極めて細い幅の櫛歯状に切り分けられている。この圧電振動子10は、圧電体と内部電極との間の電位差に応じ、電界方向と直交する方向に伸縮する。そして、各圧電振動子10は、所謂片持ち梁の状態で固定板11上に取り付けられている。即ち、各圧電振動子10の基端側部分を固定板11上に接合することで、自由端部分を固定板11の縁よりも外側に突出させている。そして、各圧電振動子10の先端面は、後述する流路ユニット15の島部31に接合されている。また、フレキシブルケーブル12は、固定板11とは反対側となる基端側部分の表面で各圧電振動子10と電気的に接続されている。
流路ユニット15は、流路基板18を間に挟んでノズル基板19を流路基板18の一方の表面に配置し、振動板20をノズル基板19とは反対側となる他方の表面に配置して接着することで構成されている。流路ユニット15におけるノズル基板19は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル開口21を列状に開設したステンレス鋼製の薄い板材である。本実施形態では、例えば180dpiのピッチで180個のノズル開口21が列状に開設され、これらのノズル開口21によってノズル列を構成している。
上記の流路基板18は、ノズル基板19の各ノズル開口21と同一ピッチで圧力室22となる空部及びインク供給口23となる溝部を複数形成すると共に、共通インク室24となる空部を形成した板状の部材である。上記の圧力室22は、ノズル開口21の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。インク供給口23は、共通インク室24と圧力室22との間を連通する流路幅の狭い溝である。また、圧力室22内におけるインク供給口23とは反対側の端部領域には、ノズル開口21と圧力室22とを連通するためのノズル連通口25が、板厚方向に貫通させた状態で設けられている。
振動板20は、ステンレス鋼等の金属製の支持板26の表面にPPS樹脂等の弾性フィルムから成る弾性体膜27を積層した二重構造である。そして、この振動板20には、圧力室22の一方の開口面を封止するダイヤフラム部28が設けられると共に、共通インク室24の一方の開口面を封止するコンプライアンス部29が設けられている。そして、ダイヤフラム部28は、圧力室22に対応した部分の支持板26を環状にエッチング加工することで作製され、弾性体膜27のみの弾性部30と圧電振動子10が接合される島部31とが設けられている。また、コンプライアンス部29は、共通インク室24に対応する部分の支持板26をエッチング加工で除去し、弾性体膜27のみとしている。
上記構成の記録ヘッド2では、図示しないインクカートリッジ(液体貯留部材の一種)からのインクが共通インク室24に一旦導入された後、この共通インク室24から各圧力室22にインクが分配供給される。そして、後述する吐出タイミングパルスをトリガとして駆動信号中の吐出パルスを圧電振動子10に供給すると、この圧電振動子10は素子長手方向に伸縮変形し、これに伴って島部31が圧力室22から離隔する方向又は圧力室22に近接する方向に変位し、この島部31の変位によって圧力室22の容積が変化する。これにより圧力室22内のインクに圧力変動が生じ、この圧力変動を圧電振動子10の伸縮によって制御することでノズル開口21からインク滴(即ち、液滴の一種)が吐出される。
次に、液滴観測装置1の制御部3について説明する。本実施形態における制御部3は、ROM33に記憶された制御プログラム等に従って各部を制御するCPU34と、各種データ処理のための制御プログラム等を記憶したROM33と、各種データ等を記憶するRAM35と、撮像部6によって撮像された画像等を表示装置7に表示させる表示制御部36と、記録ヘッド2の圧電振動子10を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路37と、基準クロックパルス信号を発生する発振回路38と、発振回路38が発生する基準クロックパルス信号を分周する分周回路39と、接続機器(記録ヘッド2、発光部5、及び撮像部6)とのデータの入出力を行うインタフェース(I/F)部36とを相互に接続した状態で備えている。この制御部3は、記録ヘッド2によるインク滴の吐出動作、発光部5による発光動作、及び撮像部6による撮像動作を統括的に制御する。
駆動信号発生回路37は、記録ヘッド2の圧電振動子10に供給する吐出パルスの電圧値の変化量を示すデータと吐出パルスの電圧を変化させるタイミングを規定するタイミング信号とが入力され、これらのデータ及びタイミング信号に基づいて、例えば、図3に示すような吐出パルスDPを含む駆動信号を発生する。図3に例示した吐出パルスDPは、基準電位(中間電位)VMから最高電位VHまで比較的穏やかな勾配で電位を上昇させる第1充電要素PE1と、最高電位VHを一定の時間維持する第1ホールド要素PE2と、最高電位VHから最低電位VLまで急峻な勾配で電位を降下させる放電要素PE3と、最低電位VLを短い時間維持する第2ホールド要素PE4と、最低電位VLから基準電位VMまで電位を復帰させる第2充電要素PE5とにより構成されている。
上記吐出パルスDPを圧電振動子10に印加すると、次のようにしてインク滴が吐出される。即ち、第1充電要素PE1が供給されると、圧電振動子10が収縮して圧力室22が膨張する。この圧力室22の膨張状態が極く短い間維持された後、放電要素PE3が印加されて圧電振動子10が急激に伸長する。これに伴って、圧力室22の容積が基準容積(圧電振動子10に基準電位VMを印加したときの圧力室22の容積)以下に収縮し、ノズル開口21に露出したメニスカスが外側に向けて急激に加圧される。これにより、所定の液量のインク滴がノズル開口21から吐出される。その後、第2ホールド要素PE4、及び、第2充電要素PE5が圧電振動子10に順次供給され、インク滴の吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるべく、圧力室22が基準容積に復帰する。
制御部3における発振回路38は、各部の制御タイミングの基準となる基準クロックパルスを発生する。この基準クロックパルスは、例えば、数MHz〜数百MHz程度の周波数に設定されている。分周回路39は、この発振回路38が出力する基準クロックパルスを分周することにより、各部の制御に応じた周波数のタイミングパルスを出力する。例えば、分周回路39は、基準クロックパルスを分周して数kHz〜数百kHzのパルスを生成し、圧電振動子10への駆動信号(吐出パルスDP)の供給のタイミングを規定する吐出タイミングパルスとして記録ヘッド2に出力する。また、分周回路39は、基準クロックパルスを分周して数百Hz〜数kHzのパルスを生成し、これを発光部5によるLED4の発光タイミングを規定する発光タイミングパルスとして発光部5に出力する。本液滴観測装置1では、吐出タイミングパルスを用いて記録ヘッド2の吐出動作を制御すると共に、発光タイミングパルスを用いて発光部5によるLED4の発光を制御することにより、記録ヘッド2による吐出動作(吐出周期)と発光部5による発光動作(発光周期)を同期させることができるようになっている。
上記発光部5は、撮像部6による撮像時の光源となるLED4を備え、記録ヘッド2のノズル開口21から吐出されるインク滴の飛翔領域Aに対してLED4の光軸Lを向ける状態で配置されている。この発光部5は、制御部3からの発光タイミングパルスが入力され、この発光タイミングパルスをトリガとしてLED4を発光させるように構成されている。即ち、発光部5は、発光タイミングパルスによって規定される発光周波数で記録ヘッド2の吐出動作と同期してLED4を発光させるようになっている。LEDに代表される固体発光素子は、キセノン管を発光源として用いる場合と比較して低電圧で駆動することができるので、高周波での発光時に不要な輻射ノイズが発生し難く、輻射ノイズに起因する駆動回路の誤動作などを防止することができる。なお、この発光部5は、LED4を一定以上の光量で発光させるために、設計上の最大駆動周波数が定められている。この最大駆動周波数は、例えば、数kHzであり、これよりも高い周波数での発光駆動は、発光部5の駆動回路が追従できずLED4の光量が十分に得られない。
上記撮像部6は、対物レンズ42やCCD撮像素子43を有するCCDカメラにより構成され、発光部5の光軸L上においてこの発光部5とは飛翔領域Aを挟んで反対側に、対物レンズ42を飛翔領域A側に向けた状態で対向配置されている。この撮像部6は、より微小なインク滴の撮像に対応するため、例えば、XGA(1024×768画素)やSXGA(1280×1024画素)サイズの比較的高解像度のCCD撮像素子43を採用している。そして、この撮像部6は、制御部3による制御の下、発光部5を光源として、飛翔領域Aを飛翔中のインク滴を多重露光で撮像する。この撮像部6によって撮像された画像データは、制御部3に出力される。
上記構成の液滴観測装置1は、吐出タイミングパルスで規定される吐出周波数Fdでノズル開口21からインク滴を連続的に吐出させ、且つ、この記録ヘッド2の吐出に同期させて発光タイミングパルスによって規定される発光周波数Feで発光部5のLED4を発光させると共に、飛翔領域Aを飛翔するインク滴を撮像部6によって撮像する。このようにして撮像された画像では、図4に示すように、輝度が比較的高く白に近い背景に対し、インク滴(メインインク滴Dm及びこれに付随するサテライトインク滴Ds)は発光部5からの光を遮るので黒に近い色で撮像される。この例では、ノズル列を構成する各ノズル開口21から同時にインク滴を吐出した状態で撮像している。そして、この撮像された画像に基づいて、ノズル開口21の目詰まり(ドット抜け)の有無、インク滴の飛翔方向、飛翔速度、液量(粒径)等の検査が行われる。例えば、ある1つのインク滴に着目し、連続的に撮像した複数の画像を用いてこのインク滴が一定の時間にどの程度の距離を飛翔したかを調べることによって、このインク滴の飛翔速度を求めることができる。
ここで、光源としてのLED4は、上述したように低電力での駆動が可能なため、高周波での発光駆動において輻射ノイズを発生し難いという利点がある一方、従来において好適に用いられていたキセノン管に比べて光量が低いという欠点がある。このため、メインインク滴Dmよりもさらに微小なサテライトインク滴Dsを含め、数m/sで飛翔中のインク滴をより鮮明に撮像するには、撮像部6の1回の露光中(1フレーム中)に発光部5によってLED4を可能な限り多く発光させることが重要となる。そこで、制御部3は、記録ヘッド2によるインク滴の吐出周期と発光部5によるLED4の発光周期とを同期させた上で、発光周波数Fe(即ち、発光タイミングパルスの周波数)を、発光部5の最大駆動周波数Fmを上限とする範囲内の最大値に設定するようにしている。具体的には、記録ヘッド2によるインク滴の吐出間隔をT(=1/Fd)、1回の発光に対する吐出回数をNとしたとき、LED4の発光周波数Feが、以下の式(1)に基づいて設定される。
Fe=1/(T×N)…(1)
なお、式(1)における吐出回数Nは、吐出周波数Fdを発光部5の最大駆動周波数Fmで除算するときの小数点以下を削除した回数をn、剰余をaとすると、以下の式(2)によって求められる。
N=n+a …(2)
Fe=1/(T×N)…(1)
なお、式(1)における吐出回数Nは、吐出周波数Fdを発光部5の最大駆動周波数Fmで除算するときの小数点以下を削除した回数をn、剰余をaとすると、以下の式(2)によって求められる。
N=n+a …(2)
例えば、インク滴の吐出周波数Fdが6840×103Hz、発光部5の最大駆動周波数Fmが1000Hzである場合、n=Fd/Fm=6840×103/1000Hz=6000(a=840)となり、1回の発光に対する吐出回数Nは、上記(2)式に基づき、N=n+a=6000+840=6840Hzとなる。また、吐出間隔Tは、T=1/Fd≒1.462×10−7secである。したがって、LED4の発光周波数Feは、上記(1)式に基づき、Fe=1/(T×N)=1/(1.462×10−7×6840)≒1000Hzと定められる。
このように、上記(1)式に基づいて発光周波数Feを定めることにより、インク滴の吐出に発光を同期させつつもLED4を可及的に高い輝度で発光させることが可能となる。これにより、撮像部6によって微小なインク滴をより鮮明に撮像することができ、その結果、撮像された画像に基づいてインク滴の飛翔速度等の検査をより高精度に行うことが可能となる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
上記各実施形態においては、発光部5の発光源としてLED4を用いる例を示したが、これには限らない。例えば、半導体レーザーなどの低電圧駆動が可能な他の固体発光素子を用いることも可能である。
また、以上では、液滴の観測対象の液体噴射ヘッドとして、記録ヘッド2を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドから吐出される液滴(機能液滴)の観測にも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等から吐出される液滴の観測にも本発明は好適である。
1…液滴観測装置,2…記録ヘッド,3…制御部,4…LED,5…発光部,6…撮像部,7…表示装置,10…圧電振動子,18…流路基板,19…ノズル基板,20…振動板,21…ノズル開口,22…圧力室,33…ROM,34…CPU,35…RAM,37…駆動信号発生回路,38…発振回路,39…分周回路,40…I/F部,42…対物レンズ,43…CCD撮像素子
Claims (3)
- ノズル開口に連通する圧力室と、当該圧力室内に導入された液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段とを有する液体噴射ヘッドのノズル開口から吐出される液滴を観測する液滴観測装置であって、
前記圧力発生手段を駆動するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路を有し、当該駆動信号発生回路からの駆動信号を圧力発生手段に供給することにより、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出を制御する制御部と、
固体発光素子を有し、当該固体発光素子を発光させることにより、前記液体噴射ヘッドのノズル開口から吐出された液滴の飛翔領域に対して光を照射する発光部と、
前記発光部とは液滴の飛翔領域を挟んで反対側に対向配置され、発光部を光源として飛翔領域を飛翔中の液滴を撮像する撮像部と、を備え、
前記制御部は、液体噴射ヘッドによる液滴の吐出と発光部による固体発光素子の発光とを同期させ、尚且つ、発光周波数を、発光部の設計上の最大駆動周波数を上限とする範囲内で液滴の吐出と同期可能な最大値に設定することを特徴とする液滴観測装置。 - 前記制御部は、液滴の吐出間隔をT、1回の発光に対する吐出回数をNとしたとき、固体発光素子の発光周波数Fを、以下の式(1)
F=1/(T×N)…(1)
に基づいて設定することを特徴とする請求項1に記載の液滴観測装置。 - 前記固体発光素子は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴観測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005349236A JP2007152666A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 液滴観測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005349236A JP2007152666A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 液滴観測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007152666A true JP2007152666A (ja) | 2007-06-21 |
Family
ID=38237627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005349236A Pending JP2007152666A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 液滴観測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007152666A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014117930A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 曲面印刷装置 |
JP2016052736A (ja) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | インクジェット観察装置及びインクジェット観察方法 |
US11154892B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-10-26 | Dürr Systems Ag | Coating device for applying coating agent in a controlled manner |
US11167308B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-11-09 | Dürr Systems Ag | Print head for the application of a coating agent on a component |
US11167297B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-11-09 | Dürr Systems Ag | Print head for the application of a coating agent |
US11167302B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-11-09 | Dürr Systems Ag | Coating device and associated operating method |
US11203030B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-12-21 | Dürr Systems Ag | Coating method and corresponding coating device |
US11298717B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-04-12 | Dürr Systems Ag | Print head having a temperature-control device |
US11338312B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-05-24 | Dürr Systems Ag | Print head and associated operating method |
US11440035B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-09-13 | Dürr Systems Ag | Application device and method for applying a multicomponent coating medium |
US11504735B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-11-22 | Dürr Systems Ag | Coating device having first and second printheads and corresponding coating process |
US11944990B2 (en) | 2016-12-14 | 2024-04-02 | Dürr Systems Ag | Coating device for coating components |
US11975345B2 (en) | 2016-12-14 | 2024-05-07 | Dürr Systems Ag | Coating installation and corresponding coating method |
-
2005
- 2005-12-02 JP JP2005349236A patent/JP2007152666A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014117930A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-30 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 曲面印刷装置 |
JP2016052736A (ja) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | インクジェット観察装置及びインクジェット観察方法 |
US11154892B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-10-26 | Dürr Systems Ag | Coating device for applying coating agent in a controlled manner |
US11167308B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-11-09 | Dürr Systems Ag | Print head for the application of a coating agent on a component |
US11167297B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-11-09 | Dürr Systems Ag | Print head for the application of a coating agent |
US11167302B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-11-09 | Dürr Systems Ag | Coating device and associated operating method |
US11203030B2 (en) | 2016-12-14 | 2021-12-21 | Dürr Systems Ag | Coating method and corresponding coating device |
US11298717B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-04-12 | Dürr Systems Ag | Print head having a temperature-control device |
US11338312B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-05-24 | Dürr Systems Ag | Print head and associated operating method |
US11440035B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-09-13 | Dürr Systems Ag | Application device and method for applying a multicomponent coating medium |
US11504735B2 (en) | 2016-12-14 | 2022-11-22 | Dürr Systems Ag | Coating device having first and second printheads and corresponding coating process |
US11813630B2 (en) | 2016-12-14 | 2023-11-14 | Dürr Systems Ag | Coating method and corresponding coating device |
US11878317B2 (en) | 2016-12-14 | 2024-01-23 | Dürr Systems Ag | Coating device with printhead storage |
US11944990B2 (en) | 2016-12-14 | 2024-04-02 | Dürr Systems Ag | Coating device for coating components |
US11975345B2 (en) | 2016-12-14 | 2024-05-07 | Dürr Systems Ag | Coating installation and corresponding coating method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007152666A (ja) | 液滴観測装置 | |
KR100788991B1 (ko) | 개선된 구동 파형에 따라 구동하는 프린트 헤드를 구비하는화상 재생 및 형성장치 | |
US8657415B2 (en) | Liquid ejecting apparatus and control method thereof | |
JPH09327909A (ja) | インクジェット式記録装置による記録方法、及び前記記録方法に適した記録ヘッド | |
JP6575534B2 (ja) | 液滴吐出ヘッドの駆動方法及び液滴吐出装置 | |
JP2011073390A (ja) | 液体噴射装置 | |
US20120274688A1 (en) | Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus | |
US20120188300A1 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
US9492997B2 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
US8167396B2 (en) | Liquid discharging apparatus and control method of liquid discharging apparatus | |
US9211702B2 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
US20120081431A1 (en) | Liquid ejecting apparatus | |
JP5605185B2 (ja) | 液体噴射装置、および、その制御方法 | |
JP2010131979A (ja) | 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法 | |
JP2005022222A (ja) | 液滴飛行状態観測方法および液滴飛行状態観測装置 | |
JP4735086B2 (ja) | 液滴吐出装置、液滴速度調整方法、プログラム及び記録媒体 | |
JP2010143020A (ja) | 液滴吐出装置、液滴吐出方法および画像形成装置 | |
JP2014107474A (ja) | 基板製造装置及び基板製造方法 | |
JP2014188714A (ja) | 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法 | |
JP2011104916A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2012139825A (ja) | 液体噴射装置 | |
JP6051610B2 (ja) | 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法 | |
JP4539303B2 (ja) | 液滴着弾観測システムおよび液滴着弾観測方法 | |
JP5040122B2 (ja) | 固有振動周期測定装置、及び、固有振動周期測定方法 | |
JP2005178299A (ja) | 機能液滴吐出検査方法、機能液滴吐出検査装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 |