JP2007152613A - スクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法及びスクリーン印刷用メタルマスク版 - Google Patents
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Abstract
【課題】 薄層の印刷パターンを得る場合であっても該印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止でき、しかも、該印刷パターンの厚さを均一化できるスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法を提供する。
【解決手段】 金属板MPの一の面(被印刷面と接する側の面)に複数の凹部10aをエッチングによって形成し、この後に凹部10aの底壁10bそれぞれに凹部10aの周壁から離れるように複数のペースト通過孔10cをレーザ照射による穿孔によって形成することによってメタルマスク版10の製造する。
【選択図】 図11
【解決手段】 金属板MPの一の面(被印刷面と接する側の面)に複数の凹部10aをエッチングによって形成し、この後に凹部10aの底壁10bそれぞれに凹部10aの周壁から離れるように複数のペースト通過孔10cをレーザ照射による穿孔によって形成することによってメタルマスク版10の製造する。
【選択図】 図11
Description
本発明は、電子部品製造の印刷工程等で用いられるスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法とスクリーン印刷用メタルマスク版に関する。
図1は従前のスクリーン印刷用メタルマスク版の部分斜視図であり、図中の1はメタルマスク版、1aはメタルマスク版1に形成された複数のペースト通過孔である。このメタルマスク版1は、母材となる金属板に複数のペースト通過孔を形成することにより製造されている。ペースト通過孔の形成手法には電鋳法,エッチング法,レーザ加工法等が存在するが、製造リードタイムが最も短いレーザ加工法が近年の主流となっている。
特開平5−338370号公報
前記メタルマスク版1を用いた印刷はスキージを利用してペーストをペースト通過孔1aに充填することにより行われ、被印刷面にはペースト通過孔1aに充填されたペーストが転写される。印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げるには、図2に示すようにペースト通過孔1aの内壁の断面形状が周方向で揃っていることが望ましい。しかし、レーザ加工法によってペースト通過孔を形成する場合、薄層の印刷パターンを得るために厚さの薄い金属板を母材として用いると、該金属板を平坦な状態で保持することが容易でないことから、往々にして金属板に生じ得る撓みの影響で金属板に対するレーザ光の焦点位置が相対的に変化し、これにレーザ光の集光角の影響が加わって、ペースト通過孔1aの内壁の断面形状に図3(A)及び図3(B)に示すようなバラツキ(符号1a-1,1a-2参照)が周方向で発生し、該バラツキによって印刷パターンの輪郭に歪みが生じてしまう。
また、前記メタルマスク版1のペースト通過孔1aは所期の印刷パターンの形状に合致したものであるため、スキージを利用してペーストをペースト通過孔1aに充填する際に充填ペーストの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなる傾向があり、図4に示すように被印刷物ILの被印刷面上の転写ペーストPAaの周縁部分の厚さもその内側部分に比べて厚くなって印刷パターンの厚さが不均一になってしまう。
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、薄層の印刷パターンを得る場合であっても該印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止でき、しかも、該印刷パターンの厚さを均一化できるスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法とスクリーン印刷用メタルマスク版を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明のスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法は、金属板の少なくとも一の面に複数の凹部をエッチングによって形成し、この後に凹部の底壁それぞれに凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔をレーザ照射による穿孔によって形成する、ことをその特徴とする。
この製造方法によれば、エッチングによって形成された凹部によって印刷パターンの輪郭を制御でき、しかも、レーザ照射による穿孔によって底壁に形成された複数のペースト通過孔の内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができることに加え、凹部の底壁に凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔を形成して該ペースト通過孔群を通じて凹部へのペースト充填を行うと共に、転写ペーストのうちペースト通過孔群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせて該転写ペーストの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる、スクリーン印刷用メタルマスク版を安定して製造することができる。
また、本発明のスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法は、金属板の一の面に複数の第1凹部をエッチングによって形成する作業と一の面とは反対側の面に各第1凹部と向き合うように複数の第2凹部をエッチングによって形成する作業を同時に行い、この後に第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに両凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔をレーザ照射による穿孔によって形成する、ことをその特徴とする。
さらに、本発明のスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法は、金属板の一の面に複数の第1凹部をエッチングによって形成し、この後に金属板の一の面とは反対側の面に各第1凹部と向き合うように複数の第2凹部をエッチングによって形成し、この後に第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに両凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔をレーザ照射による穿孔によって形成する、ことをその特徴とする。
これら製造方法によれば、エッチングによって形成された第1凹部によって印刷パターンの輪郭を制御でき、しかも、レーザ照射による穿孔によって底壁に形成された複数のペースト通過孔の内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができることに加え、第1凹部と第2凹部で共有の底壁に両凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔を形成して該ペースト通過孔群を通じて第1凹部へのペースト充填を行うと共に、転写ペーストのうちペースト通過孔群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせて該転写ペーストの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる、スクリーン印刷用メタルマスク版を安定して製造することができる。
一方、本発明のスクリーン印刷用メタルマスク版は、少なくとも被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の凹部と、凹部の底壁それぞれに凹部の周壁から離れるようにレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔とを備える、ことをその特徴とする。
このメタルマスク版によれば、エッチングによって形成された凹部によって印刷パターンの輪郭を制御でき、しかも、レーザ照射による穿孔によって底壁に形成された複数のペースト通過孔の内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができることに加え、凹部の底壁に凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔を形成して該ペースト通過孔群を通じて凹部へのペースト充填を行うと共に、転写ペーストのうちペースト通過孔群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせて該転写ペーストの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる。
また、本発明のスクリーン印刷用メタルマスク版は、被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の第1凹部と、被印刷面と接する側の面とは反対側の面に各第1凹部と向き合うようにエッチングによって形成された複数の第2凹部と、第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに両凹部の周壁から離れるようにレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔とを備える、ことをその特徴とする。
このメタルマスク版によれば、エッチングによって形成された第1凹部によって印刷パターンの輪郭を制御でき、しかも、レーザ照射による穿孔によって底壁に形成された複数のペースト通過孔の内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができることに加え、第1凹部と第2凹部で共有の底壁に両凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔を形成して該ペースト通過孔群を通じて第1凹部へのペースト充填を行うと共に、転写ペーストのうちペースト通過孔群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせて該転写ペーストの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる。
本発明によれば、薄層の印刷パターンを得る場合であっても該印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止でき、しかも、該印刷パターンの厚さを均一化できるスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法とスクリーン印刷用メタルマスク版を提供できる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
[第1実施形態]
図5〜図18は本発明の第1実施形態を示すもので、図5はメタルマスク版の部分斜視図、図6〜図12は図5に示したメタルマスク版の製造プロセスを説明するための部分拡大断面図及び部分拡大下面図、図13〜図15は図5に示したメタルマスク版に依る印刷原理を示す部分拡大断面図、図16は図5に示したメタルマスク版の第1変形例を示す部分拡大下面図、図17及び図18は図5に示したメタルマスク版の第2変形例を示す部分拡大断面図及び部分拡大下面図である。
図5〜図18は本発明の第1実施形態を示すもので、図5はメタルマスク版の部分斜視図、図6〜図12は図5に示したメタルマスク版の製造プロセスを説明するための部分拡大断面図及び部分拡大下面図、図13〜図15は図5に示したメタルマスク版に依る印刷原理を示す部分拡大断面図、図16は図5に示したメタルマスク版の第1変形例を示す部分拡大下面図、図17及び図18は図5に示したメタルマスク版の第2変形例を示す部分拡大断面図及び部分拡大下面図である。
図5に示したメタルマスク版10は、被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の凹部10aと、凹部10aの底壁10bそれぞれに凹部10aの周壁から離れるようにしてレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔10cとを備える。
まず、図6〜図12を参照して、図5に示したメタルマスク版の製造プロセスについて説明する。
最初に、母材となる金属板MPを用意する(図6参照)。この金属板MPには、一般的に0.02mm〜0.30mm程度のステンレス板が用いられる。
そして、金属板MPの一の面(被印刷面と接する側の面)にレジストREを所定厚さで塗布する(図6参照)。
そして、レジストREに複数の開口部REaを所定配列で形成する(図7参照)。各開口部REaは図9に示すように所定の幅W1と長さL1を有する長方形を成す。
そして、金属板MPの一の面にエッチングを施し、各開口部REaに対応した複数の凹部10aを形成する(図8及び図9参照)。各凹部10aは所定幅W1,所定長さL1及び所定深さを有する長方形状を成し、各凹部10aの上側に存する所定厚さの部分は各凹部10aの底壁10bとなる。
そして、金属板MPの一の面に残存するレジストREを該金属板MPから除去する(図10参照)。
そして、各凹部10aの底壁10bに凹部10aの周壁から離れるように複数のペースト通過孔10cをレーザ照射による穿孔によって形成する(図11及び図12参照)。図示例では、複数のペースト孔10cは6×15のマトリクス状の配列を有し、各ペースト通過孔10cは幅D11a及び長さD11bを有する正方形を成す。また、凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10cと凹部10aの周壁との幅方向間隔はD12a、長さ方向間隔はD12bであり、両間隔D12a及びD12bは等しい。さらに、複数のペースト通過孔10cの幅方向隣接間隔はD13a、長さ方向隣接間隔はD13bであり、両隣接間隔D13a及びD13bは等しい。因みに、ペースト通過孔10c群と凹部10aの周壁との離隔間隔D12a及びD12bは、ペースト通過孔10cを形成する際に用いられるレーザ光の絞り角と金属板MPの最大撓み量とで決定される最大拡散幅よりも大きく設定しておくことが好ましい。
以上で図5に示したメタルマスク版10が製造される。次に、図13〜図15を参照して、図5に示したメタルマスク版10に依る印刷原理について説明する。
薄層の印刷パターンを被印刷物ILの被印刷面に形成するときには、メタルマスク版10をその下面(凹部10aが形成された面)が被印刷面に接するように配置する(図13参照)。
そして、メタルマスク板10の上面の置いたペーストPAをスキージ(図示省略)によって所定方向に移動させ、各凹部10aの底壁10bのペースト通過孔10c群に押し込み、押し込んだペーストPAをペースト通過孔10c群及び凹部10aに充填する(図13参照)。このとき、ペースト通過孔10c群は凹部10aに充填されるペースト量が所定量になるように制御する役目を果たし、また、ペースト通過孔10c群と凹部10aの周壁との離隔間隔D12a及びD12bは凹部10aの周壁近傍部分のペースト充填を他の部分の同様に行う役目を果たす。つまり、各凹部10a及びその底壁10bのペースト通過孔10c群へのペースト充填は偏りなく行われる。
そして、メタルマスク10を被印刷物ILから離反させる(図14参照)。メタルマスク10を被印刷物ILから離反させると、各凹部10a及びその底壁10bのペースト通過孔10c群に充填されたペーストPAはほぼそのままの形状で被印刷面に転写されるが、各凹部10a及びその底壁10bのペースト通過孔10c群へのペースト充填が偏りなく行われていることも相俟って、転写ペーストPAaのうちペースト通過孔10c群に対応する上側凹凸部分は図15に示すように自らの粘性及び流動性によって均等にレベリングされ、転写ペーストPAa(印刷パターン)の厚さが均一化される。
本第1実施形態によれば、エッチングによって形成された凹部10aによって印刷パターンの輪郭を制御できるので、レーザ照射による穿孔によって底壁10bに形成された複数のペースト通過孔10cの内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して、薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができる。
また、本第1実施形態によれば、凹部10aの底壁10bに凹部10aの周壁から離れるように複数のペースト通過孔10cを形成して該ペースト通過孔10c群を通じて凹部10aへのペースト充填を行うと共に、転写ペーストPAaのうちペースト通過孔10c群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせるので、転写ペーストPAaの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して、薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる。
さらに、本第1実施形態によれば、凹部10aの底壁10bそれぞれに複数のペースト通過孔10cを形成した構造にあり、印刷パターン数の多い大面積のメタルマスク版10を形成しても凹部10aに相当する孔を形成した従前のメタルマスク版に比べて曲げ剛性及び強度を向上できるので、薄層の多数の印刷パターンを変形を生じることなく同時に、且つ、良好に形成することができる。
図16は図5に示したメタルマスク版10の第1変形例を示す。同図に示したメタルマスク版10が図5に示したメタルマスク版10と異なるところは、凹部10aの底壁10bそれぞれに形成されるペースト通過孔10c’の形状を直径R11の円形とした点にある。凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c’と凹部10aの周壁との幅方向間隔はD12a、長さ方向間隔はD12bであり、両間隔D12a及びD12bは等しい。また、複数のペースト通過孔10c’の幅方向隣接間隔はD13a、長さ方向隣接間隔はD13bであり、両隣接間隔D13a及びD13bは等しい。
この第1変形例にあって、ペースト通過孔10c’の形状が異なるものの、先に述べたのものと同様の作用効果を得ることができる。勿論、ペースト通過孔10cの形状を正方形以外の多角形としても、先に述べたものと同様の作用効果を得ることができる。
図17及び図18は図5に示したメタルマスク版10の第2変形例を示す。同図に示したメタルマスク版10が図5に示したメタルマスク版10と異なるところは、凹部10aの底壁10bそれぞれに形成された複数のペースト通過孔10cのうち、凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c1の開口面積をこれら複数のペースト通過孔10c1で囲まれる他の複数のペースト通過孔10cの開口面積よりも小さくし、且つ、凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c1の隣接間隔をこれら複数のペースト通過孔10c1で囲まれる他の複数のペースト通過孔10cの隣接間隔よりも大きくした点にある。凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c1は幅D11c及び長さD11dを有する正方形を成し、該幅D11c及び長さD11dは他の複数のペースト通過孔10cの幅D11a及び長さD11bよりも小さい。また、凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c1の幅方向隣接間隔はD13c、長さ方向隣接間隔はD13cであり、両隣接間隔D13c及びD13dは他の複数のペースト通過孔10cの隣接間隔D13a及びD13bよりも大きい。
この第2変形例にあっては、凹部10aの底壁10bそれぞれに形成された複数のペースト通過孔10cのうち、凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c1を通じて凹部10aの周縁部分へのペースト充填を抑制することにより、転写ペーストPAaの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることをより的確に防止して、薄層の印刷パターンの厚さの均一化に貢献できる。勿論、凹部10aの周壁に最も近い複数のペースト通過孔10c1の開口面積を変えずにその数を減らすことによっても同様の作用効果を得ることができる。他の作用効果は先に述べたものと同様である。
[第2実施形態]
図19〜図29は本発明の第2実施形態を示すもので、図19はメタルマスク版の部分斜視図、図20〜図26は図19に示したメタルマスク版の製造プロセスを説明するための部分拡大断面図及び部分拡大下面図、図27は図19に示したメタルマスク版の第1変形例を示す部分拡大下面図、図28及び図29は図19に示したメタルマスク版の第2変形例を示す部分拡大断面図及び部分拡大下面図である。
図19〜図29は本発明の第2実施形態を示すもので、図19はメタルマスク版の部分斜視図、図20〜図26は図19に示したメタルマスク版の製造プロセスを説明するための部分拡大断面図及び部分拡大下面図、図27は図19に示したメタルマスク版の第1変形例を示す部分拡大下面図、図28及び図29は図19に示したメタルマスク版の第2変形例を示す部分拡大断面図及び部分拡大下面図である。
図19に示したメタルマスク版20は、被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の第1凹部20aと、被印刷面と接する側の面とは反対側の面に各第1凹部20aと向き合うようにエッチングによって形成された複数の第2凹部20bと、第1凹部20aと第2凹部20bで共有の底壁20cそれぞれに両凹部20a,20bの周壁から離れるようにレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔20dとを備える。
まず、図20〜図26を参照して、図19に示したメタルマスク版の製造プロセスについて説明する。
最初に、母材となる金属板MPを用意する(図20参照)。この金属板MPには、一般的に0.02mm〜0.30mm程度のステンレス板が用いられる。
そして、金属板MPの一の面(被印刷面と接する側の面)と一の面とは反対側の面にレジストREを所定厚さで塗布する(図20参照)。
そして、下側のレジストREに複数の開口部REaを所定配列で形成し、且つ、上側のレジストREに下側のレジストREの複数の開口部REaそれぞれと向き合うように複数の開口部REaを所定配列で形成する(図21参照)。上側の各開口部REaと下側の各開口部REaは図23に示すように所定の幅W2と長さL2を有する長方形を成す。
そして、金属板MPの一の面と該一の面とは反対側の面に同時にエッチングを施し、一の面に各開口部REaに対応した複数の第1凹部20aを形成し、反対側の面に各開口部REaに対応した複数の第2凹部20aを形成する(図22及び図23参照)。各第1凹部20aと各第2凹部20bは所定幅W1,所定長さL1及び所定深さを有する長方形状を成し、エッチングが同時に施されることから両凹部20a,20bの深さはほぼ等しい。また、両凹部20a,20bの間に存する所定厚さの部分は両凹部20a,20bで共有の底壁20cとなる。さらに、金属板MPを厚さ方向に透視したときに第2凹部20bの外形線は第1凹部20aの外形線と合致している。
そして、金属板MPの一の面と反対側の面に残存するレジストREを該金属板MPから除去する(図24参照)。
そして、両凹部20a,20bで共有の底壁20cに両凹部20a,20bの周壁から離れるように複数のペースト通過孔20dをレーザ照射による穿孔によって形成する(図25及び図26参照)。図示例では、複数のペースト孔20dは6×15のマトリクス状の配列を有し、各ペースト通過孔20dは幅D21a及び長さD21bを有する正方形を成す。また、両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20dと両凹部20a,20bの周壁との幅方向間隔はD22a、長さ方向間隔はD22bであり、両間隔D22a及びD22bは等しい。さらに、複数のペースト通過孔20dの幅方向隣接間隔はD23a、長さ方向隣接間隔はD23bであり、両隣接間隔D23a及びD23bは等しい。因みに、ペースト通過孔20d群と両凹部20a,20bの周壁との離隔間隔D22a及びD22bは、ペースト通過孔20dを形成する際に用いられるレーザ光の絞り角と金属板MPの最大撓み量とで決定される最大拡散幅よりも大きく設定しておくことが好ましい。
以上で図19に示したメタルマスク版20が製造される。次に、図19に示したメタルマスク版20に依る印刷原理について説明する。
薄層の印刷パターンを被印刷物ILの被印刷面に形成するときには、メタルマスク版20をその下面(第1凹部20aが形成された面)が被印刷面に接するように配置する。
そして、メタルマスク板20の上面の置いたペーストPAをスキージ(図示省略)によって所定方向に移動させ、各第2凹部20bを通じて両凹部20a,20bで共有の底壁20cのペースト通過孔20d群に押し込み、押し込んだペーストPAをペースト通過孔20d群及び第1凹部20aに充填する。このとき、ペースト通過孔20d群は第1凹部20aに充填されるペースト量が所定量になるように制御する役目を果たし、また、ペースト通過孔20d群と第1凹部20aの周壁との離隔間隔D22a及びD22bは第1凹部20aの周壁近傍部分のペースト充填を他の部分の同様に行う役目を果たす。つまり、各第1凹部20a及びその底壁20cのペースト通過孔20d群へのペースト充填は偏りなく行われる。
そして、メタルマスク20を被印刷物ILから離反させる。メタルマスク20を被印刷物ILから離反させると、各第1凹部20a及びその底壁20cのペースト通過孔20d群に充填されたペーストPAはほぼそのままの形状で被印刷面に転写されるが、各第1凹部20a及びその底壁20cのペースト通過孔20d群へのペースト充填が偏りなく行われていることも相俟って、転写ペーストPAaのうちペースト通過孔20d群に対応する上側凹凸部分は自らの粘性及び流動性によって均等にレベリングされ、転写ペーストPAa(印刷パターン)の厚さが均一化される。
本第2実施形態によれば、エッチングによって形成された第1凹部20aによって印刷パターンの輪郭を制御できるので、レーザ照射による穿孔によって底壁20cに形成された複数のペースト通過孔20dの内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して、薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができる。
また、本第2実施形態によれば、第1凹部20aと第2凹部20bで共有の底壁20cに両凹部20a,20bの周壁から離れるように複数のペースト通過孔20dを形成して該ペースト通過孔20d群を通じて第1凹部20aへのペースト充填を行うと共に、転写ペーストPAaのうちペースト通過孔20d群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせるので、転写ペーストPAaの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して、薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる。
さらに、本第2実施形態によれば、印刷パターンの厚さに関与しない第2凹部20bを底壁20cを挟んで第1凹部20aと向き合うように形成しているので、メタルマスク版20の厚さよりも薄い印刷パターンを形成することができる。
さらに、本第2実施形態によれば、第1凹部20aと第2凹部20bで共有の底壁20cそれぞれに複数のペースト通過孔20dを形成した構造にあり、印刷パターン数の多い大面積のメタルマスク版20を形成しても第1凹部20aに相当する孔を形成した従前のメタルマスク版に比べて曲げ剛性及び強度を向上できるので、薄層の多数の印刷パターンを変形を生じることなく同時に、且つ、良好に形成することができる。
図27は図19に示したメタルマスク版20の第1変形例を示す。同図に示したメタルマスク版20が図19に示したメタルマスク版20と異なるところは、両凹部20a,20bで共有の底壁20cそれぞれに形成されるペースト通過孔20d’の形状を直径R21の円形とした点にある。両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d’と両凹部20a,20bの周壁との幅方向間隔はD22a、長さ方向間隔はD22bであり、両間隔D22a及びD22bは等しい。また、複数のペースト通過孔20d’の幅方向隣接間隔はD23a、長さ方向隣接間隔はD23bであり、両隣接間隔D23a及びD23bは等しい。
この第1変形例にあって、ペースト通過孔20d’の形状が異なるものの、先に述べたのものと同様の作用効果を得ることができる。勿論、ペースト通過孔20dの形状を正方形以外の多角形としても、先に述べたものと同様の作用効果を得ることができる。
図17及び図18は図19に示したメタルマスク版20の第2変形例を示す。同図に示したメタルマスク版20が図19に示したメタルマスク版20と異なるところは、両凹部20a,20bで共有の底壁20cそれぞれに形成された複数のペースト通過孔20dのうち、両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d1の開口面積をこれら複数のペースト通過孔20d1で囲まれる他の複数のペースト通過孔20dの開口面積よりも小さくし、且つ、両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d1の隣接間隔をこれら複数のペースト通過孔20d1で囲まれる他の複数のペースト通過孔20dの隣接間隔よりも大きくした点にある。両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d1は幅D21c及び長さD21dを有する正方形を成し、該幅D21c及び長さD21dは他の複数のペースト通過孔20dの幅D21a及び長さD21bよりも小さい。また、両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d1の幅方向隣接間隔はD23c、長さ方向隣接間隔はD23cであり、両隣接間隔D23c及びD23dは他の複数のペースト通過孔20dの隣接間隔D23a及びD23bよりも大きい。
この第2変形例にあっては、両凹部20a,20bで共有の底壁20cそれぞれに形成された複数のペースト通過孔20dのうち、両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d1を通じて第1凹部20aの周縁部分へのペースト充填を抑制することにより、転写ペーストPAaの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることをより的確に防止して、薄層の印刷パターンの厚さの均一化に貢献できる。勿論、両凹部20a,20bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔20d1の開口面積を変えずにその数を減らすことによっても同様の作用効果を得ることができる。他の作用効果は先に述べたものと同様である。
[第3実施形態]
図30〜図44は本発明の第3実施形態を示すもので、図30はメタルマスク版の部分斜視図、図31〜図41は図30に示したメタルマスク版の製造プロセスを説明するための部分拡大断面図,部分拡大下面図及び部分拡大上面図、図42は図30に示したメタルマスク版の第1変形例を示す部分拡大下面図、図43及び図44は図30に示したメタルマスク版の第2変形例を示す部分拡大断面図及び部分拡大下面図である。
図30〜図44は本発明の第3実施形態を示すもので、図30はメタルマスク版の部分斜視図、図31〜図41は図30に示したメタルマスク版の製造プロセスを説明するための部分拡大断面図,部分拡大下面図及び部分拡大上面図、図42は図30に示したメタルマスク版の第1変形例を示す部分拡大下面図、図43及び図44は図30に示したメタルマスク版の第2変形例を示す部分拡大断面図及び部分拡大下面図である。
図30に示したメタルマスク版30は、被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の第1凹部30aと、被印刷面と接する側の面とは反対側の面に各第1凹部30aと向き合うようにエッチングによって形成された複数の第2凹部30bと、第1凹部30aと第2凹部30bで共有の底壁30cそれぞれに両凹部30a,30bの周壁から離れるようにレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔30dとを備えており、メタルマスク版30を厚さ方向に透視したときに第2凹部30bの外形線は第1凹部30aの外形線の外側に位置する。
まず、図31〜図41を参照して、図30に示したメタルマスク版の製造プロセスについて説明する。
最初に、母材となる金属板MPを用意する(図31参照)。この金属板MPには、一般的に0.02mm〜0.30mm程度のステンレス板が用いられる。
そして、金属板MPの一の面(被印刷面と接する側の面)と一の面とは反対側の面にレジストREを所定厚さで塗布する(図31参照)。
そして、下側のレジストREに複数の開口部REaを所定配列で形成する(図32参照)。各開口部REaは図34に示すように所定の幅W31と長さL31を有する長方形を成す。
そして、金属板MPの一の面にエッチングを施し、各開口部REaに対応した複数の第1凹部30aを形成する(図33及び図34参照)。各第1凹部30aは所定幅W31,所定長さL31及び所定深さを有する長方形状を成す。
そして、金属板MPの一の面と反対側の面に残存するレジストREを該金属板MPから除去してから、金属板MPの両面に新たなレジストREを所定厚さで塗布する(図35参照)。金属板MPの一の面に形成された各第1凹部30aはこのレジストREの塗布によって覆い隠される。
そして、上側のレジストREに複数の開口部REaを所定配列で形成する(図36参照)。各開口部REaは図38に示すように所定の幅W32と長さL32を有する長方形を成し、該幅W32及び長さL32は前記幅W31及び長さL31よりも大きい。
そして、金属板MPの一の面とは反対側の面にエッチングを施し、各開口部REaに対応した複数の第2凹部30aを形成する(図37及び図38参照)。各第2凹部30bは所定幅W31,所定長さL31及び所定深さを有する長方形状を成し、その深さは第1凹部30aの深さよりも大きい。また、両凹部30a,30bの間に存する所定厚さの部分は両凹部30a,30bで共有の底壁30cとなる。さらに、金属板MPを厚さ方向に透視したときに第2凹部30bの外形線は第1凹部30aの外形線の外側に位置する。
そして、金属板MPの一の面と反対側の面に残存するレジストREを該金属板MPから除去する(図39参照)。
そして、両凹部30a,30bで共有の底壁30cに両凹部30a,30bの周壁から離れるように複数のペースト通過孔30dをレーザ照射による穿孔によって形成する(図40及び図41参照)。図示例では、複数のペースト孔30dは6×15のマトリクス状の配列を有し、各ペースト通過孔30dは幅D31a及び長さD31bを有する正方形を成す。また、両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30dと第1凹部30aの周壁との幅方向間隔はD32a、長さ方向間隔はD32bであり、両間隔D32a及びD32bは等しい。さらに、複数のペースト通過孔30dの幅方向隣接間隔はD33a、長さ方向隣接間隔はD33bであり、両隣接間隔D33a及びD33bは等しい。因みに、ペースト通過孔30d群と第1凹部30aの周壁との離隔間隔D32a及びD32bは、ペースト通過孔30dを形成する際に用いられるレーザ光の絞り角と金属板MPの最大撓み量とで決定される最大拡散幅よりも大きく設定しておくことが好ましい。
以上で図30に示したメタルマスク版30が製造される。次に、図30に示したメタルマスク版30に依る印刷原理について説明する。
薄層の印刷パターンを被印刷物ILの被印刷面に形成するときには、メタルマスク版30をその下面(第1凹部30aが形成された面)が被印刷面に接するように配置する。
そして、メタルマスク板30の上面の置いたペーストPAをスキージ(図示省略)によって所定方向に移動させ、各第2凹部30bを通じて両凹部30a,30bで共有の底壁30cのペースト通過孔30d群に押し込み、押し込んだペーストPAをペースト通過孔30d群及び第1凹部30aに充填する。このとき、ペースト通過孔30d群は第1凹部30aに充填されるペースト量が所定量になるように制御する役目を果たし、また、ペースト通過孔30d群と第1凹部30aの周壁との離隔間隔D32a及びD32bは第1凹部30aの周壁近傍部分のペースト充填を他の部分の同様に行う役目を果たす。つまり、各第1凹部30a及びその底壁30cのペースト通過孔30d群へのペースト充填は偏りなく行われる。
そして、メタルマスク30を被印刷物ILから離反させる。メタルマスク30を被印刷物ILから離反させると、各第1凹部30a及びその底壁30cのペースト通過孔30d群に充填されたペーストPAはほぼそのままの形状で被印刷面に転写されるが、各第1凹部30a及びその底壁30cのペースト通過孔30d群へのペースト充填が偏りなく行われていることも相俟って、転写ペーストPAaのうちペースト通過孔30d群に対応する上側凹凸部分は自らの粘性及び流動性によって均等にレベリングされ、転写ペーストPAa(印刷パターン)の厚さが均一化される。
本第3実施形態によれば、エッチングによって形成された第1凹部30aによって印刷パターンの輪郭を制御できるので、レーザ照射による穿孔によって底壁30cに形成された複数のペースト通過孔30dの内壁の断面形状にバラツキが生じていても該バラツキの影響で印刷パターンの輪郭に歪みが生じることを防止して、薄層の印刷パターンの輪郭を綺麗に仕上げることができる。
また、本第3実施形態によれば、第1凹部30aと第2凹部30bで共有の底壁30cに両凹部30a,30bの周壁から離れるように複数のペースト通過孔30dを形成して該ペースト通過孔30d群を通じて第1凹部30aへのペースト充填を行うと共に、転写ペーストPAaのうちペースト通過孔30d群に対応する上側凹凸部分を自らの粘性及び流動性によってレベリングさせるので、転写ペーストPAaの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることを防止して、薄層の印刷パターンの厚さを均一化することができる。
さらに、本第3実施形態によれば、メタルマスク版30を厚さ方向に透視したときに第2凹部30bの外形線が第1凹部30aの外形線の外側に位置し、第2凹部30bは第1凹部30aよりも大きく形成されているので、第2凹部30bを利用して底壁30cに形成された複数のペースト通過孔30d及び第1凹部30aへのペースト充填性を向上できる。しかも、第2凹部30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30dへのペースト充填の確実性を高めることができるので、薄層の印刷パターンの周縁部分にペースト不足を原因としたカスレを生じることもない。
さらに、本第3実施形態によれば、印刷パターンの厚さに関与しない第2凹部30bを底壁30cを挟んで第1凹部30aと向き合うように形成しているので、メタルマスク版30の厚さよりも薄い印刷パターンを形成することができる。
さらに、本第3実施形態によれば、第1凹部30aと第2凹部30bで共有の底壁30cそれぞれに複数のペースト通過孔30dを形成した構造にあり、印刷パターン数の多い大面積のメタルマスク版30を形成しても第1凹部30aに相当する孔を形成した従前のメタルマスク版に比べて曲げ剛性及び強度を向上できるので、薄層の多数の印刷パターンを変形を生じることなく同時に、且つ、良好に形成することができる。
図42は図30に示したメタルマスク版30の第1変形例を示す。同図に示したメタルマスク版30が図30に示したメタルマスク版30と異なるところは、両凹部30a,30bで共有の底壁30cそれぞれに形成されるペースト通過孔30d’の形状を直径R31の円形とした点にある。両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d’と第1凹部30aの周壁との幅方向間隔はD32a、長さ方向間隔はD32bであり、両間隔D32a及びD32bは等しい。また、複数のペースト通過孔30d’の幅方向隣接間隔はD33a、長さ方向隣接間隔はD33bであり、両隣接間隔D33a及びD33bは等しい。
この第1変形例にあって、ペースト通過孔30d’の形状が異なるものの、先に述べたのものと同様の作用効果を得ることができる。勿論、ペースト通過孔30dの形状を正方形以外の多角形としても、先に述べたものと同様の作用効果を得ることができる。
図43及び図44は図30に示したメタルマスク版30の第2変形例を示す。同図に示したメタルマスク版30が図30に示したメタルマスク版30と異なるところは、両凹部30a,30bで共有の底壁30cそれぞれに形成された複数のペースト通過孔30dのうち、両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d1の開口面積をこれら複数のペースト通過孔30d1で囲まれる他の複数のペースト通過孔30dの開口面積よりも小さくし、且つ、両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d1の隣接間隔をこれら複数のペースト通過孔30d1で囲まれる他の複数のペースト通過孔30dの隣接間隔よりも大きくした点にある。両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d1は幅D31c及び長さD31dを有する正方形を成し、該幅D31c及び長さD31dは他の複数のペースト通過孔30dの幅D31a及び長さD31bよりも小さい。また、両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d1の幅方向隣接間隔はD33c、長さ方向隣接間隔はD33cであり、両隣接間隔D33c及びD33dは他の複数のペースト通過孔30dの隣接間隔D33a及びD33bよりも大きい。
この第2変形例にあっては、両凹部30a,30bで共有の底壁30cそれぞれに形成された複数のペースト通過孔30dのうち、両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d1を通じて第1凹部30aの周縁部分へのペースト充填を抑制することにより、転写ペーストPAaの周縁部分の厚さがその内側部分に比べて厚くなることをより的確に防止して、薄層の印刷パターンの厚さの均一化に貢献できる。勿論、両凹部30a,30bの周壁に最も近い複数のペースト通過孔30d1の開口面積を変えずにその数を減らすことによっても同様の作用効果を得ることができる。他の作用効果は先に述べたものと同様である。
10…メタルマスク版、10a…凹部、10b…底壁、10c…ペースト通過孔、20…メタルマスク版、20a…第1凹部、20b…第2凹部、20c…底壁、20d…ペースト通過孔、30…メタルマスク版、30a…第1凹部、30b…第2凹部、30c…底壁、30d…ペースト通過孔。
Claims (8)
- 金属板の少なくとも一の面に複数の凹部をエッチングによって形成し、この後に凹部の底壁それぞれに凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔をレーザ照射による穿孔によって形成する、
ことを特徴とするスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法。 - 金属板の一の面に複数の第1凹部をエッチングによって形成する作業と一の面とは反対側の面に各第1凹部と向き合うように複数の第2凹部をエッチングによって形成する作業を同時に行い、この後に第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに両凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔をレーザ照射による穿孔によって形成する、
ことを特徴とするスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法。 - 金属板の一の面に複数の第1凹部をエッチングによって形成し、この後に金属板の一の面とは反対側の面に各第1凹部と向き合うように複数の第2凹部をエッチングによって形成し、この後に第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに両凹部の周壁から離れるように複数のペースト通過孔をレーザ照射による穿孔によって形成する、
ことを特徴とするスクリーン印刷用メタルマスク版の製造方法。 - 少なくとも被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の凹部と、凹部の底壁それぞれに凹部の周壁から離れるようにレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔とを備える、
ことを特徴とするスクリーン印刷用メタルマスク版。 - 凹部の底壁それぞれに形成された複数のペースト通過孔のうち、凹部の周壁に最も近い複数のペースト通過孔の開口面積はこれら複数のペースト通過孔で囲まれる他の複数のペースト通過孔の開口面積よりも小さく、且つ、凹部の周壁に最も近い複数のペースト通過孔の隣接間隔はこれら複数のペースト通過孔で囲まれる他の複数のペースト通過孔の隣接間隔よりも大きい、
ことを特徴とする請求項4に記載のスクリーン印刷用メタルマスク版。 - 被印刷面と接する側の面にエッチングによって形成された複数の第1凹部と、被印刷面と接する側の面とは反対側の面に各第1凹部と向き合うようにエッチングによって形成された複数の第2凹部と、第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに両凹部の周壁から離れるようにレーザ照射による穿孔によって形成された複数のペースト通過孔とを備える、
ことを特徴とするスクリーン印刷用メタルマスク版。 - 第1凹部と第2凹部で共有の底壁それぞれに形成された複数のペースト通過孔のうち、凹部の周壁に最も近い複数のペースト通過孔の開口面積はこれら複数のペースト通過孔で囲まれる他の複数のペースト通過孔の開口面積よりも小さく、且つ、凹部の周壁に最も近い複数のペースト通過孔の隣接間隔はこれら複数のペースト通過孔で囲まれる他の複数のペースト通過孔の隣接間隔よりも大きい、
ことを特徴とする請求項6に記載のスクリーン印刷用メタルマスク版。 - メタルマスク版を厚さ方向に透視したときに第2凹部の外形線は第1凹部の外形線の外側に位置する、
ことを特徴とする請求項6または7に記載のスクリーン印刷用メタルマスク版。
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