JP2007152149A - 意匠性建材の製造方法 - Google Patents

意匠性建材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007152149A
JP2007152149A JP2005346432A JP2005346432A JP2007152149A JP 2007152149 A JP2007152149 A JP 2007152149A JP 2005346432 A JP2005346432 A JP 2005346432A JP 2005346432 A JP2005346432 A JP 2005346432A JP 2007152149 A JP2007152149 A JP 2007152149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
containing compound
group
clear
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005346432A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4778785B2 (ja
Inventor
Junichi Ikeda
純一 池田
Tetsuo Sugawa
哲夫 須川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
Priority to JP2005346432A priority Critical patent/JP4778785B2/ja
Publication of JP2007152149A publication Critical patent/JP2007152149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4778785B2 publication Critical patent/JP4778785B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】建材表面にインクジェットプリンターを用いて印刷する際に、インクの耐久性を向上し、かつインクのにじみを防止する。
【解決手段】工程として、(1)建材表面に被印刷面形成用塗料を塗装して、被印刷層を形成する工程、(2)前記被印刷層に、反応性化合物(B)と反応する反応性化合物(A)を含有する着色インクをインクジェット印刷方式により、吐出して、着色領域を形成する工程、次いで、(3)前記着色領域に、前記反応性化合物(B)を含有するクリアーインクを吐出する工程を有する。この工程において、被印刷層に、反応性化合物(A)と反応する反応性化合物(B)を含有するクリアーインクをインクジェット印刷方式により、吐出して、クリアー領域を形成した後、前記クリアー領域に、前記反応性化合物(A)を含有する着色インクを吐出してもよい。

Description

本発明は、意匠性建材を製造する方法に関する。
従来、建築建材に対して、より高い意匠性を付与する方法として、様々な手法がとられている。これらの手法の内、通常使用されている手法としては、例えば、建材表面に塗料を塗装する方法が挙げられる。
この方法は、予め調色した塗料を、対象物に対して塗装することにより、所望の色に着色できること、及び対象物の形状により塗装方法を変化させることで、幅広い対象に対して塗装することができる利点を有している。
しかしながら、その反面、塗装により施された意匠は、主として一定面積に対して単一色による意匠を施せるにとどまり、より意匠性の高い模様等を付することが困難であるという問題を有していた。
これに対して、建材に対してより意匠性の高い模様等を付与する方法として、近年インクジェットプリンターを用いた印刷方法が注目を集めている。インクジェットプリンターを用いることの利点は、対象物に対して非接触の状態でインクを吐出することができることから、印刷対象物の表面形状が凹凸を有するものであっても、適用ができる点、及び必要とする箇所に対してのみ模様付けを行うことができることから、幅広い意匠を建材に対して付与することを可能とする点が挙げられる。
インクジェットプリンターを用いた印刷技術として、様々な技術が検討されており、これらの代表的な技術としては、例えば、以下の特許文献1がある。
特許2636693号公報
特許文献1の技術は、意匠性建材を製造する上で優れた技術ではある。しかしながら、意匠性建材では、太陽光や、大気と直接接触する外部に設置されることから、耐候性や、耐水性等の耐久性能が要求される。そして、意匠性建材に使用される着色インクに対して耐久性を持たせるためには、インクに対して樹脂等のバインダー成分を配合するか、もしくはインクを吐出した後にクリアー塗料を塗装して、インクの保護層を形成させる必要がある。
ところが、インクに対して単にバインダー成分を配合するのみでは、インクジェットプリンターのノズルにインクが詰まり易く、プリンターの故障や意匠性基材の製造効率が低下する問題がある。これは、インクに対して耐久性を付与するために配合した樹脂等のバインダー成分が、インクノズル周辺で、反応や、硬化等することにより、ノズルの詰まりが生じることに起因する。これは特に、高画質の意匠を形成させる際に顕著に発生することとなる。高画質の意匠を形成させるためには、必然的にインクノズルの口径を小さくする必要があり、よりノズル詰まりが生じやすくなるためである。
一方、インクを吐出した後にクリアー塗料を塗装する場合、バインダー成分を配合しないインクを吐出した後、クリアー塗料を塗装すると、未乾燥状態のインクがにじみ、建材の意匠性を低下させる問題がある。この問題は、特に、インクとクリアー塗料が、共に水系、又は共に溶剤系のものである場合に顕著である。
このため、インクジェットプリンターを使用する意匠性建材を製造する場合に、ノズル詰まりを生じることなく、かつ着色インクのにじみの生じない、意匠性建材の製造方法が強く要望される。
本発明者等は、意匠性建材を製造する際の上記課題を解決するための手段について鋭意検討した結果、以下の方法により、上記課題が解決されることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、以下の発明にある。
1.意匠性建材の製造方法であって、
(1)建材表面に被印刷面形成用塗料を塗装して、被印刷層を形成する工程、
(2)前記被印刷層に、反応性化合物(B)と反応する反応性化合物(A)を含有する着色インクをインクジェット印刷方式により、吐出して、着色領域を形成する工程、次いで、
(3)前記着色領域に、前記反応性化合物(B)を含有するクリアーインクを吐出する工程、
を有することを特徴とする方法。
2.意匠性建材の製造方法であって、
(1)建材表面に被印刷面形成用塗料を塗装して、被印刷層を形成する工程、
(2)前記被印刷層に、反応性化合物(A)と反応する反応性化合物(B)を含有するクリアーインクをインクジェット印刷方式により、吐出して、クリアー領域を形成する工程、次いで、
(3)前記クリアー領域に、前記反応性化合物(A)を含有する着色インクを吐出する工程、
を有することを特徴とする方法。
本発明によれば、相互に反応する反応性成分を別々に吐出することにより、インクジェットプリンターのノズル詰まりの発生を防止しながら、意匠性建材を効率よく製造することが可能となり、建材表面に形成された意匠の耐久性や、耐候性等を向上することができ、更に、着色インクのにじみを防止することができる。
本発明の方法は、建材に適用される。
建材の表面には、予め、必要に応じてシーラーを施しても良い。
シーラーは、建材表層の物理的強化、水分や建材中のアルカリ分の透過防止、被印刷面形成塗料の機材への吸い込み防止、又は被印刷面形成塗料の基材に対する密着性向上を目的として通常使用される。
シーラーは、結合剤を主体とし、必要に応じて、溶媒や、充填材、その他の添加剤等を配合することが出来る。
前記結合剤としては、従来から建材用途で使用されている樹脂を、特に制限なく使用することが出来る。このような樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂や、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを単独で、又は組み合わせて、あるいはこれらと、硬化剤や、硬化促進触媒等を組み合わせて使用することが出来る。
前記溶媒としては、従来から塗料で用いられている溶媒を、特に制限なく使用することが出来る。このような溶媒としては、例えば、トルエンや、キシレン等の芳香族系炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類:イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類:さらには各種の脂肪族炭化水素類、グリコールエーテル類、水等から選択される1種、又は2種以上を組み合わせて使用することが出来る。なお、取扱の安全上の観点、及び環境に対する観点からは、水を主として用いることが好ましい。
前記充填材としては、代表的なものとして、例えば、酸化チタンや、酸化亜鉛、硫化亜鉛、カーボンブラック、黄鉛、オーカー、ベンガラ、複合酸化物(ニッケル・チタン系、クロム・チタン系、ビスマス・バナジウム系)等の無機系顔料や、フタロシアニンブルー、カーミンFB、ハンザイエロー、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、アンスラピラミジン、スレン、ジオキサジン等の有機系顔料等の、一般的に塗料用として使用されている、各種の有機系、無機系着色顔料:タルク、カオリン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ、珪石粉、珪藻土、非晶質シリカ、アロフェン、イモゴライト、ベントナイト、モンモリロナイト、セピオライト等の多孔質無機粉末等に代表される体質顔料が挙げられる。
前記添加剤としては、例えば、消泡剤、レベリング剤、成膜助剤、抗菌剤、架橋促進剤、分散剤、沈殿防止剤等が代表的なものとして挙げられる。
シーラーは、建材表面に、好ましくは、固形分換算で40〜80g/m2となるように塗装することが好適である。また、シーラーを塗装する際には、従来から塗料を塗装する為に用いられている方法を、特に制限なく使用することが出来、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、フローコーター、ローラー等が代表的なものとして挙げられる。また、シーラーを塗装した後には、80〜120℃の温度範囲で、2〜10分の時間範囲で乾燥させることが出来る。さらには、使用するシーラーが水系のシーラーである場合には、塗装前に予め建材表面温度を40〜60℃に予熱しておくことで、良好なシーラー膜を得ることが可能となる。
建材としては、従来から建築用途で用いられている建材であれば、特に制限されるものではない。このような建材としては、例えば、プラスチック基材や、アルミニウムや、鉄、ステンレス、亜鉛メッキ板等の金属基材、フレキシブルボード、ケイ酸カルシウム板、石膏スラグバーライト板、木片セメント板、プレキャストコンクリート板、ALC板、石膏ボード等の無機基材、更には、木材や、紙等が代表的なものとして好適に挙げられる。
これらの建材は、表面が平滑なものであっても、凹凸形状を有するものであってもよい。
建材には、インクジェット印刷を行う前に、その印刷用に、その表面に被印刷層を形成するため、被印刷面形成用塗料を塗装する。
被印刷面形成用塗料
本発明で使用される被印刷面形成用塗料は、インクジェット印刷方式により模様等を印刷する場合に、建材表面に設けることにより、被印刷層として、インク吸収性を改善して、意匠性建材の製造効率を向上させたり、インクのにじみを防止する等のために使用される。
被印刷面形成用塗料は、結合剤を主体とし、必要に応じて、溶媒や、充填剤、その他の添加剤等を配合することができる。また、被印刷面形成用塗料は、水系、溶剤系、粉体系等塗料形態の別は問わないが、取り扱いの安全上、環境問題上の観点からは、水系のものを用いることがより好ましい。
被印刷面形成用塗料は、従来から各建材毎に通常に用いられて各種の塗料を特に制限されることなく使用することができる。
被印刷面形成用塗料に使用される結合剤としては、従来から建材用塗料で使用されている樹脂を特に制限なく各種使用することができる。このような樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂や、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコン樹脂等の無機系樹脂或いはこれらの変成樹脂等の内の1種、又は2種以上、或いはこれらと、硬化剤や、硬化触媒等を組み合わせて使用することができる。
被印刷面形成用塗料に使用される溶媒としては、従来から塗料で用いられている溶剤を特に制限なく各種使用することができる。このような溶剤としては、例えば、トルエンや、キシレン等の芳香族系炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類:イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類:更には各種の脂肪族炭化水素類、グリコールエーテル類、水等から選択される1種、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、取り扱いの安全上の観点、及び環境に対する観点からは、水を主として用いることが好ましい。
被印刷面形成用塗料に使用される充填剤としては、代表的なものとして、例えば、酸化チタンや、酸化亜鉛、硫化亜鉛、カーボンブラック、黄鉛、オーカー、弁柄、複合酸化物(ニッケル・チタン系、クロム・チタン系、ビスマス・バナジウム系)等の無機系顔料や、フタロシアニンブルー、カーミンFB、ハンザイエロー、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、アンスラピラミジン、スレン、ジオキサジン等の有機系顔料等の、一般的に塗料用として使用されている、各種の有機系、無機系着色顔料:タルク、カオリン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ、珪石粉、珪藻土、非晶質シリカ、アロフェン、イモゴライト、ベントナイト、モンモリロナイト、セピオライト等の多孔質無機粉末等や、ポリアクリル酸塩系共重合物、酢酸ビニルーアクリル酸エステル共重合体ケン化物、酢酸ビニルーマレイン酸エステル共重合体ケン化物、イソブチレンー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレンオキサイド架橋物等の粉末状又は懸濁状の有機質樹脂等有機系、無機系の体質顔料:等が代表的なものとして挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、被印刷面形成用塗料に使用される充填剤の内、必要に応じて、吸油量が30〜400ml/m2、好ましくは、40〜370ml/m2、更に好ましくは、50〜350ml/m2の充填剤を選択して配合することができる。以下、これら充填剤のことを、便宜上「吸水性充填剤」と言う。これら充填剤の吸油量が30ml/m2より低いものでは、塗膜のインク溶媒吸収能を上げることが困難となる傾向にある。また、400ml/m2を超えると、塗料を練合する際に粘度が大きく上昇させ、塗料製造が困難となったり、建材の耐久性が低下する傾向にある。また、これらの吸水性充填剤は、選択される1種、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような吸水性充填剤としては、前記充填剤の内、例えば、珪藻土や、非晶質シリカ、アロフェン、イモゴライト、ベントナイト、モンモリロナイト、セピオライト等の多孔質無機粉末等や、ポリアクリル酸塩系共重合物(芯部にポリアクリル酸エステル系重合物、外殻にアクリル酸ソーダ重合物の異相構造を有する重合物を含む)酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体ケン化物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレンオキサイド架橋物等の粉末状又は懸濁状の有機質樹脂等を好適に使用することができる。本発明においては、特に内部架橋構造を有するポリアクリル酸塩系共重合物を好適に用いることができる。このような粒子を用いることで、被印刷面にインクを吐出した際に、インクの溶媒を吸収することによる粒子の膨張を防止することができ、高画質の画像を形成することが可能となる。このような粒子の代表的なものとしては、タフチックHU720や、タフチックHU720P、タフチックHU720PS等(以上、東洋紡績(株)製:ポリアクリル酸ナトリウム粒子)が代表的なものとして挙げられる。
吸水性充填剤を被印刷面形成用塗料に配合する際には、被印刷層中における吸水性充填剤の配合量が、1.5〜70容積%の範囲であることが好ましく、5〜50容積%の範囲であることが更に好ましい。吸水性充填剤の配合量が1.5容積%より少ないと、被印刷層のインク吸収能が低下し、クリアー塗料を塗装した際におけるにじみが発生しやすい傾向にある。一方、70容積%より多いと、被印刷層の塗膜強度が低下することにより、意匠性建材の耐久性が低下したり、インクの吸収性が過大となることにより、画質の低下を招く傾向にある。
その他の添加剤としては、例えば、消泡剤や、レベリング剤、紫外線吸収剤、成膜助剤、光安定化剤、抗菌剤、架橋促進剤、分散剤、沈殿防止剤、インク溶媒に対する濡れ助成剤等を必要に応じて配合することが可能であり、使用する結合剤、着色顔料、体質顔料、吸水性充填剤、溶媒等により、添加剤の種類、添加量を変化させることができる。
被印刷面形成用塗料としては、被印刷層の乾燥時の吸液量が、例えば、0.5〜15.0g/m2とする塗料を用いることが好ましく、1.0〜12.0g/m2とする塗料を用いることがより好ましく、2.0〜10.0g/m2とする塗料を用いることが更に好ましい。乾燥時の吸液量が0.5g/m2より低い場合には、被印刷層の面のインク吸収能力が低下して、意匠性建材の製造効率が低下したり、インク印刷後にクリアー塗料を塗装する場合に、インクのにじみが発生する傾向にある。一方、吸液量が15.0g/m2より高いと、吐出したインクが過剰に吸収されることにより、印刷された画像の画質が低下する傾向にある。
このような吸液量の調整は、例えば、塗膜中における充填剤の含有量、特に、吸水性充填剤の含有量を調整等することにより、当業者であれば、容易に実施することができる。
なお、本件明細書では、吸液量は、以下の方法にて測定した数値のことを指す。以下の操作は全て温度23℃、湿度50%の恒温室で行うものとする。
ガラス板(200×250×2mm)に、被印刷面形成用塗料をスプレー塗装で塗布する。塗布量は乾燥重量で40g/m2とし、塗膜表面が平滑且つ膜厚がガラス板全体で平均的に配向するように塗装する。塗装した被印刷面形成用塗料が常温乾燥型の塗料である場合には80℃×30分強制乾燥を行う。塗装した被印刷面形成用塗料が焼き付け乾燥型の塗料である場合には150℃×30分強制乾燥を行う。前記強制乾燥を終了した後、温度23℃、湿度50%の恒温室にて168時間静置する。静置した後、塗膜を形成させたガラス板の端面に吸水性の全くないシリコンコーキング剤により、コーキングを行う。
シリコンコーキングは、塗膜側面から水が浸透すること及び水が流出することを防ぐために行うものであり、コーキング材が塗膜表面にかからないように細心の注意を持って行う。また、シリコンコーキングは、塗膜を形成させた面側に3mmの高さとなるように盛り上げ、塗膜表面に水を注いだ際に、水がこぼれないようにする。シリコンコーキングを施し、温度23℃、湿度50%の恒温室に24時間保持した後、質量を測定し、この測定値を初期質量とする。前記コーキング済みの試料を、水平な箇所に置き、測定試料の表面(被印刷面形成塗膜を形成させた面)に対して200gの水を表面全体が水に濡れるように注ぎ込み、水を注いだ直後に測定試料を傾け、水を除去し、裏面を下にしてキムタオル(株式会社クレシア製)上に置き、裏面に付着した水を除去すると共に、表面に付着した余分な水を同じくキムタオルで拭き取り除去する。余分な水の除去を終了した後、直ちに質量を測定する。なお、水を注いでから質量を測定するまでの時間は可能な限り短くし、最長でも1分以内で行うものとする。吸液量は、上記測定結果に基づき、次の計算式により算出する。
(拭き取り直後の質量−初期質量)/ガラス板の面積=吸液量(g/m2
以下において、吸液量の数値は、前記の方法にて測定した数値を指すものとする。
被印刷面形成用塗料は、従来から採用されている塗装の方法であれば、特に制限なく各種の塗装方法を使用することができる。このような塗装方法としては、例えば、エアースプレー塗装や、エアレススプレー塗装、静電塗装、ロールコーター塗装、フローコーター塗装等、各種の方法を適宜選択することができる。特に建材表面が凹凸を有している場合には、凹凸形状への追従性や、塗装速度の適合性から、エアレススプレー塗装や、静電塗装等を好適に使用することができる。なお、被印刷面形成用塗料の配合組成によっては、塗装直前の建材の表面温度が、例えば、30〜70℃に予熱されていることが、良好な被印刷層を形成する上で有効な手段となることがある。
被印刷面形成用塗料を硬化又は乾燥させる条件は、塗料の種類により常温乾燥、強制乾燥、又は活性エネルギー線照射による硬化乾燥等いずれの方法を採用することが可能であり、塗料配合により適宜選択することができる。
被印刷面形成用塗料は、建材表面に対して、固形分換算で、例えば、20〜80g/m2、好ましくは、30〜60g/m2の塗布量で、塗装することが好適である。
塗布量が20g/m2より少ないと、製造した意匠性建材の耐久性が低下する場合がある。一方、80g/m2を超えると、被印刷面形成用塗料の乾燥に要する時間が長くなり、また、被印刷面形成用塗料を塗装することによる性能向上が望めず、かえってコスト的に不利となり易い。
被印刷面形成用塗料は、必ずしも完全硬化又は乾燥させる必要はなく、ある程度溶媒を蒸発させた状態で、つまり、半乾きの状態で、後述するインクジェット印刷を行うことも、また、完全に硬化又は乾燥させた状態であってもよい。
なお、被印刷層には、後述の着色領域を形成する前に、更に、高度な意匠表現を実現するため、又はインクジェット印刷を補完する目的で、グラビア印刷や、スクリーン印刷等他の印刷手段を施しておいてもよい。
被印刷層には、第1の態様においては、インクジェット方式により、着色インクを吐出して、着色領域を形成する。この着色領域は、全体を単一色としたり、又は部分的に色相の異なる複合色で着色したり、パターン状で模様付けをすることができる。模様や着色は、建材表面全体に形成させることも、建材表面の一部に形成させることもできる。また、建材表面が凹凸を有する場合には、凹部と凸部を異なる色で着色することもできる。
着色インク
本発明で使用される着色インクは、溶剤系又は水系、無溶剤系のいずれのものも使用することができる。安全面及び環境に対する観点からは、水系もしくは無溶剤系のものを使用することが好ましい。
着色インクは、着色顔料、溶媒、以下で詳述する反応性化合物(A)、及び分散剤を主成分とし、これに必要に応じて、その他添加剤、例えば、充填剤等を配合することができる。
着色顔料としては、一般的に塗料や、インクで用いられる公知の着色顔料のいずれも用いることができるが、形成させた着色や模様の耐候性又は耐久性から、主として無機系顔料を配合することが好ましい。
無機系顔料としては、例えば、カーボンブラックや、酸化鉄、複合酸化物(ニッケル・チタン系、クロム・チタン系、ビスマス・バナジウム系)、酸化チタン等が代表的なものとして挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、上記無機顔料に加えて、有機系の着色顔料を配合することもできる。このような有機系の着色顔料としては、例えば、キナクリドンや、ジケトプロロピール、ベンズイミダゾロン、イソインドリノン、アンスラピリミジン、スレン、ジオキサジン等が代表的なものとして挙げられる。
着色顔料は、着色インク100質量部に対して、例えば、0.5〜15.0質量部、好ましくは、1.0〜10.0質量部で添加することが好ましい。配合量が、例えば、15.0質量部を超えると、インク粘度の上昇、及びインクの乾燥が早くなり過ぎることにより、印刷で用いる以下で説明するインクジェットプリンターのノズル部分に詰まりを発生させ易くなり、またインク液滴の印刷面への塗着精度が悪くなる傾向にある。
配合量が0.5質量部未満では、発色が不十分なため、形成される模様が不鮮明になる傾向にある。また、インクの着色色剤に有機顔料を用いる際においては、耐光性、退色性に充分に配慮する必要がある。
着色顔料としては、平均粒子径が、例えば、20〜400nmであるものが好ましく、25〜300nmの範囲であるものがより好ましい。
平均粒径が20nm未満では、インクの粘度を上昇させたり、耐光性が低下する傾向にある。400nmを超えるとインクジェットプリンターの吐出ノズルのつまりが生じやすくなり、前述のような高画質での印刷が困難となる傾向にある。
前記溶媒としては、従来からインクで用いられている溶剤を特に制限なく各種使用することができる。このような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルや、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル類:プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレンブリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類、エチレングリコールや、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール等の有機溶媒及び水等が代表的なものが好適に挙げられる。
これらの溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、本発明においては、取り扱いの安全上の観点、及び環境に対する観点から、水を主とした溶媒として用いることがより好ましい。
溶媒は、着色インクに対して、例えば、5〜99質量%で配合されていることが好ましく、30〜90質量%配合されていることがより好ましい。溶媒の配合量が、5質量%より少ないと、着色インクの吐出が困難となり、インクノズルの詰まり等が発生する結果、意匠性建材の製造効率が低下する傾向にある。一方、99質量%より多いと、インクの着色力が低下する傾向にある。
反応性化合物(A)は、着色インクに対して、例えば、0.1〜70質量%で配合されていることが好ましく、1.0〜60質量%配合されていることがより好ましく、1.5〜50質量%配合されていることが更に好ましい。配合量が0.1質量%より少ないと、前述したような画像の耐久性、耐インクのにじみ性が低下する傾向にある。一方、この配合量が、70質量%より多いと、インクの粘度上昇、安定性低下、インクノズルの詰まりの発生等の問題を発生する傾向にある。
着色インクに使用される分散剤としては、例えば、ポリエステルポリアミド樹脂や、カルボン酸塩類として脂肪酸塩や、ロジン酸塩等、硫酸エステル塩類として高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化脂肪酸エステル塩等、スルホン酸塩類としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等、リン酸エステル塩類としてアルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩等のアニオン系分散剤、またエーテル類としてポリオキシエチレンアルキエーテル、ポリオキシアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等、エステル類としてグリセリン部分エステル、ソルビタンエステル等、エーテルエステル類としてグリセリンエステルポオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルポリオキシエチレンエーテル類等、
含窒素類として脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等のノニオン系分散剤、或いは、スチレン−無水マレイン酸共重合物塩、オレフィン−無水マレイン酸共重合物塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物等のアニオン系高分子分散剤、更にポリビニルアルコール、ポリオキシエチレンエーテルエステルのコポリマー、ポリアクリルアミド等のノニオン系高分子分散剤等から選択される1種、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの分散剤の種類、及び添加量については、顔料の種類、含有量、希釈剤の種類、含有量等により適宜使い分けることができる。
着色インクに使用されるその他添加剤として、例えば、導電度調整剤や、消泡剤、沈殿防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防腐剤等を必要に応じて添加することができる。
着色インクに使用される充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を添加することができる。
着色インクは、従来からインクジェット印刷で用いられているインクジェットプリンターを特に制限なく各種使用して吐出することができる。プリンターのタイプとしては、コンティニュアス方式又はオンディマンド方式のいずれのものも使用することができる。また、インクを吐出する際の方式としても、バルブ開閉方式や、バブルジェット(登録商標)方式、ピエゾドロップ方式など各種の方式を使用することができる。
本発明においては、意匠性建材の製造効率等の観点から、着色インクの吐出においては、オンディマンド方式のピエゾドロップ型インクジェットプリンターを使用することが好適である。
クリアーインク
クリアーインクは、着色領域の耐水性や、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性、耐候性等の耐久性能を向上させ、更にクリアー塗料を塗り重ねる場合においては、クリアー塗料を塗装した際に生じる着色領域のインクのにじみを防止するために使用する。
本発明で使用するクリアーインクは、溶媒及び、以下で詳述する反応性化合物(B)からなり、必要に応じて各種添加剤を含有する。
クリアーインクに使用される溶媒としては、従来からインクで用いられている溶剤を特に制限なく各種使用することができる。このような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルや、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル類:プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレンブリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールエーテル類、エチレングリコールや、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール等の有機溶媒及び水等が代表的なものが挙げられる。
溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、本発明においては、取り扱いの安全上の観点、及び環境に対する観点から、水を主とした溶媒として用いることがより好ましい。
溶媒の配合量は、クリアーインクに対して、例えば、5〜99質量%配合されていることが好ましく、30〜90質量%配合されていることがより好ましい。溶媒の配合量が5質量%より少ないと、クリアーインクの吐出が困難となり、インクノズルの詰まり等が発生する結果、意匠性建材の製造効率が低下する傾向にある。一方99質量%より多いと、クリアーインクと着色インクに配合した化合物の反応が不十分となり、形成させた画像の耐水性が低下する傾向にある。
反応性化合物(B)は、クリアーインクに対して、例えば、0.1〜70質量%配合されていることが好ましく、1.0〜60質量%配合されていることがより好ましく、1.5〜50質量%配合されていることが更に好ましい。配合量が0.1質量%より少ないと、前述したような画像の耐久性、耐インクのにじみ性が低下する傾向にある。一方70質量%より多いと、インクの粘度上昇、安定性低下、インクノズルの詰まりの発生等の問題を発生する傾向にある。
クリアーインクに配合される添加剤としては、例えば、導電度調整剤や、消泡剤、沈殿防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、防腐剤等を必要に応じて添加することができる。
クリアーインクは、着色インクの吐出の場合と同様にして吐出を行うことができる。もちろん、着色インクの吐出の場合と異なるインクジェット方式で吐出することもできる。クリアーインクの吐出においては、例えば、オンディマンド方式のピエゾドロップ型インクジェットプリンターを使用することが好適である。
前記クリアーインクを吐出した後に、必要に応じて、建材を加熱してもよい。このような加熱を行うことにより、着色インクやクリアーインクに含有される揮発成分を蒸発させることができ、更に着色インクとクリアーインクに配合した反応性化合物(A)と(B)の反応を促進させることができる。
加熱条件は、使用する反応性化合物(A)及び(B)の種類、及びインクの配合により異なるが、40〜150℃の温度範囲で、10〜1200秒の範囲で、条件を設定することができる。
着色インクにおける反応性化合物(A)と、クリアーインクにおける反応性化合物(B)について
本発明で使用される着色インクに配合される反応性化合物(A)は、第1の態様においては、その後に吐出されるクリアーインクに配合される反応性化合物(B)と反応するものである。着色インク及びクリアーインクに対して、これらの反応性化合物(A)及び反応性化合物(B)をそれぞれ配合することで、着色インクを吐出した後に、クリアーインクを吐出した場合、両インクが反応し、被印刷面上で、着色インクが強固に付着し、得られる画像の耐候性及び耐水性等の耐久性能が向上する。
反応性化合物(A)と反応性化合物(B)の組み合わせとしては、互いに反応性を有する物質であれば、特に制限無く用いることが可能であり、これらの代表的なものしては、エポキシ基含有化合物とアミノ基含有化合物、エポキシ基含有化合物と水酸基含有化合物、エポキシ基含有化合物とカルボキシル基含有化合物、エチレンイミン基含有化合物とカルボキシル基含有化合物、エチレンイミン基含有化合物と水酸基含有化合物、エチレンイミン基含有化合物とアミノ基含有化合物、オキサゾリン基含有化合物とカルボキシル基含有化合物、カルボニル基含有化合物とヒドラジド基含有化合物、イソシアネート基含有化合物と水酸基含有化合物、イソシアネート含有化合物とカルボキシル基含有化合物、イソシアネート含有化合物とアミノ基含有化合物、シリル基含有化合物と金属触媒化合物の少なくとも1種から選択される組み合わせが挙げられる。
前記エポキシ基含有化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテルのグリシジルエーテル類、又はビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂等が代表的なものとして挙げられる。
前記アミノ基含有化合物としては、例えば、活性水素当量が50〜300のポリアミドや、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリアミドポリアミン、メンセンジアミン等が代表的なものとして好適に挙げられる。
水酸基含有化合物としては、例えば、水酸基を含有する単量体を重合して得られた樹脂等が代表的なものとして挙げられる。これら水酸基を含有する単量体としては、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレートや、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が代表的なものとして挙げられる。前記樹脂は、これら単量体の内1又は2以上を用い、また必要に応じてこの他の単量体を重合することにより得ることができる。
前記カルボキシル基含有化合物としては、例えば、アクリル酸や、メタアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、ヘキサヒドロフタル酸モノ−2−(メタ)アクリロイルオキシエチル等、又はこれらの重合体、もしくはこれらと他の単量体との重合体が代表的なものとして好適に挙げられる。
前記エチレンイミン基含有化合物としては、例えば、エチレンイミンが好適に挙げられる。
前記オキサゾリン基含有化合物としては、オキサゾリン基を必須成分として含有する物質を指す。これらの代表的なものとしては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリンや、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,5−ジメチル−2−オキサゾリン等を上げることができ、これらの1又は2以上を組み合わせて使用すること、及びこれらと重合可能な単量体を用いて共重合した樹脂を用いることができる。
前記カルボニル基含有化合物としては、例えば、カルボニル基を含む単量体を重合して得られた樹脂等が好適に挙げられる。これらカルボニル基を含有する単量体としては、例えば、ジアセトンアクリルアミドや、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニル−n−プロピルケトン、ビニル−i−プロピルケトン、ビニル−n−ブチルケトン、ビニル−i−ブチルケトン、ビニル−t−ブチルケトン、ビニルフェニルケトン、ビニルベンジルケトン、ジビニルケトン、ジアセトンアクリレート、アセトニトリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート−アセチルアセテート等が代表的なものとして好適に挙げられる。前記樹脂を重合する際には、前記カルボニル基含有単量体の1又は2以上を、これらの単量体と重合可能な単量体と共に共重合することで得ることができる。
ヒドラジド基含有化合物としては、例えば、シュウ酸ジヒドラジドや、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド・ニトリロ酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド、エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン、ブチレン−2,3−ジヒドラジン等が代表的なものとして好適に挙げられる。
イソシアネート基含有化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネートや、1,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が代表的なものとして好適に挙げられる。
シリル基含有化合物としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基及びイソシアネート基からなる群より選ばれた官能基と、加水分解性シラン基とを有する化合物として、例えば、ビニルトリメトキシシランや、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤:メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン等のオルガノシラン化合物:シランカップリング剤及び/又はオルガノシラン化合物により合成した高分子等が代表的なものとして好適に挙げられる。
金属触媒化合物としては、例えば、テトラアセチルアセテートジルコニウムや、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシジ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、等が代表的なものとして挙げられる。
本発明において、着色インク及びクリアーインクを水系のインクとする場合においては、カルボニル基含有化合物と、ヒドラジド基含有化合物との組み合わせを用いることがより好ましい。水系インクにおいて、前記組み合わせを用いることの利点は、カルボニル基とヒドラジド基の反応は、水が存在する状況下においては反応せず、水が除去された時点で反応を開始することから、インクノズルの詰まりが生じにくくなる点にある。
また、前記組み合わせの内、どちらを反応性化合物(A)として着色インクに配合し、もう一方を反応性化合物(B)としてクリアーインクに配合するかは、特に制限が無い。
なお、着色インク及びクリアーインクが水系のインクである場合において、前記反応性化合物(A)又は/及び(B)が樹脂のような高分子化合物である場合においては、エマルションタイプ又は水溶性タイプのいずれのものも使用することができる。
クリアーインクは、着色領域に対して、吐出されるが、必ずしも着色インクのドットと、クリアーインクのドットとが同一ドットである必要はなく、上記目的を達成できるものであれば、ドットの大きさは特に制限されない。着色インクのドットと同一のドット、もしくはこれより大きなドットで、クリアーインクを吐出すれば足りる。クリアーインクをこのように吐出することにより、着色インク及びクリアーインクに配合された反応性化合物が未反応のままで残存することを極力回避でき、最終的に得られる意匠性建材の耐久性を、より高めることができる。また、意匠性建材を効率よく製造する観点からは、着色インクを、例えば、180〜360DPIの範囲に収めることが有効である。また、クリアーインクのドットは、例えば、100〜360DPI程度が好適である。
着色インクの吐出量と、クリアーインクの吐出量の関係は、着色インクに含まれる反応性化合物(A)に対するクリアーインクに含まれる反応性化合物(B)の当量比が、0.5〜10.0当量の範囲となる吐出量であることが好ましく、0.5〜8.0当量の範囲となる吐出量であることが更に好ましい。前記当量比が0.5当量より低いと、着色インクに配合した反応性化合物Aの反応が不十分となり、着色インクのにじみが発生することにより、建材の意匠性が低下する傾向にある。一方、10.0当量より高くなると、未反応の反応性化合物Bが大量に存在することにより、クリアー塗料を重ねて塗装する際に、被印刷面とクリアー塗料の間での密着不良を起こしやすくなる傾向にある。また、反応性化合物Bが水溶性の物質である場合には、未反応の状態で残存すると、意匠性建材の耐水性能が低下することもある。このよう場合においては、前記当量比を0.5〜1.5当量の範囲にすることが好ましく、0.8〜1.2当量の範囲とすることが更に好ましい。
なお、ピエゾドロップ型インクジェットプリンターを使用する場合において、当該ピエゾドロップ型インクジェットプリンターが、着色インクを吐出するためのインク室と、クリアーインクを吐出するためのインク室を備えたプリンターヘッドを用いることが好ましい。このようなインク室を備えていることで、意匠性建材をより効率よく製造することが可能となる。
本発明において、着色インクを吐出するインク室は、赤系、青系、黄系の3原色に加え、明度調整用としての黒色系の個々の色のインクに、個別に対応可能なプリンターヘッドを有するインクジェットプリンターか、より好ましくは前記4原色の中間色や白色系インクに必要に応じ個別に対応可能な、プリンターヘッドを4〜8群備えた、いわゆるフルカラーインクジェットプリンターを使用することができる。
また、着色インク及びクリアーインクに対応可能なインク室を備えるピエゾドロップ型インクジェットプリンターを用いる場合には、着色インクを吐出する吐出口の口径が、5〜100μmの範囲、更に好ましくは、10〜90μmの範囲にあり、かつクリアーインクを吐出する吐出口の口径が10〜110μmの範囲、更に好ましくは、15〜100μmの範囲にあることが好ましい。着色インクを吐出するノズルの口径が5μmより小さいと、ノズルの詰まりが発生しやすく、意匠性建材の製造効率が低下する傾向にある。一方着色インクを吐出するノズルの口径が100μmより大きいと、着色インクが、前述したような高画質での明確なドットを描くことができず、意匠性建材の意匠性が低下する傾向にある。また、クリアーインクを吐出する吐出口の口径が、5μmより小さいと、ノズル詰まりが発生し易くなり、また着色インク中の未反応の反応性化合物(A)が残存しやすくなり、意匠の耐久性等が低下する傾向にある。一方クリアーインクを吐出する吐出口の口径が、110μmより大きいと、クリアーインクの供給が過剰となり、クリアーインクに配合した成分によっては、建材表面に未反応の化合物(B)が残存することにより、意匠性建材の耐久性等の性能低下が発生する傾向にある。
インクジェットプリンターのノズル間ピッチは、10〜200μmであることが好ましく、15〜150μmであることが更に好ましい。ノズルピッチが10μmより小さいと、印刷幅に対する必要ノズル数が膨大になるばかりでなく、コントロールシステムも容量が大きくなるため、コスト的に不利となる傾向にある。また、200μmより大きいと、印刷したインクのドット間距離が開きすぎる結果、画質が低下する傾向にある。
本発明においては、インク吐出時にプリンターヘッドがコンベア上方に位置し、コンベア幅方向に往復運動する方式よりも、搬送されつつある建材上方に位置し固定されている、いわゆるライン方式プリンターヘッドを具備する形式のインクジェットプリンターが、生産スピードからみて好ましい。
コンベアにて、建材を搬送する速度は、10〜60m/分が好ましく、20〜50m/分がより好ましい。搬送速度が10m/分よりも遅いと、意匠性建材の製造効率が低下し、結果としてコストアップにつながる傾向にある。一方、搬送速度が60m/分を超えると、印刷された模様の画質が低下する傾向にある。
着色インクにおける反応性化合物(A)と、クリアーインクにおける反応性化合物(B)との「反応」とは、一般的には塗料における硬化反応と同義であるが、本発明においては、必ずしも完全に硬化している必要はない。即ち、着色インク及びクリアーインクを吐出した後に、以下で説明するクリアー塗料を塗装する場合、クリアー塗料を塗装した際ににじみが発生しない程度に硬化していればよく、完全に硬化している必要はない。一方、クリアー塗料を塗装しない場合においては、意匠の耐久性を確保する観点からも、完全硬化もしくはそれに近い状態まで硬化していることが望ましい。これらの硬化状態は、着色インクとクリアーインクに配合する反応性化合物の種類や、その配合量、各インクの吐出量、インク吐出後の加熱条件(温度、時間)等により調整することができる。
クリアー塗料は、被印刷面に吐着した着色インク及びクリアーインクに含まれている揮発成分の内、10質量%以上が揮発乾燥した後に塗装することが好ましい。揮発成分の乾燥が、上記条件より低い状態でクリアー塗料を塗装した場合、吐着したインクがにじみ、建材の意匠性が低下する傾向にある。
クリアー塗料
本発明で使用されるクリアー塗料は、インクジェット印刷方式により形成されたインク模様や着色のにじみを防止するのに有用である。
クリアー塗料は、従来、建材に対して塗装されているものであれば、特に制限なく各種使用することができる。
クリアー塗料は、通常、結合剤、必要に応じて配合される顔料、添加剤、溶媒から構成される。
クリアー塗料に使用される結合剤としては、例えば、アクリル樹脂や、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコン系樹脂、アクリルシリコン樹脂、ビニル樹脂、セルロース誘導体等から選択される1種、又は2種以上の組み合わせ、これらと硬化剤、又はこれらと硬化促進触媒を組み合わせて使用することができる。
クリアー塗料に使用される顔料は、クリアー塗料の透明性を失わない程度に使用することができる。これら顔料としては、艶消し剤を含む体質顔料、着色顔料、或いはカラーマイカ、ウレタン系、アクリル系等の着色或いは透明ビーズ、鱗片状黒鉛、鱗片状酸化鉄、メッキ処理ガラスフレーク、アルミ箔カラークリアー塗料切断品等の各種顔料の配合ができる。
クリアー塗料には、更に必要に応じて添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、分散剤や、沈殿防止剤、表面改質剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等がある。これらの成分は結合剤の固形分100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で使用できる。
上記溶媒としては、塗料において通常使用されているいずれのものも使用することが可能であり、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素類:酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類:イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類:更には各種の脂肪族炭化水素類、グリコールエーテル類、水等から選択される1種、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、取り扱いの安全上及び環境状の観点から、水を主な溶媒として使用することが好ましい。
クリアー塗料の塗布量は、固形分換算で15〜80g/m2の範囲が好ましく、20〜65g/m2であることがより好ましい。80g/m2を超えると、インクの溶媒が十分蒸発していない場合においてインクのにじみが発生する傾向にあり、また乾燥不良による塗装面のブロッキング現象を引き起こす傾向にある。15g/m2より少ないと、意匠性建材の耐久性、印刷した模様の保護性が低下する傾向にある。
クリアー塗料の塗装方法は、塗料を塗装する際に通常採用されている塗装方法のいずれも使用することができる。
このような塗装方法としては、例えば、エアースプレー塗装や、エアレススプレー塗装、静電塗装、ロールコーター塗装、フローコーター塗装等を適宜選択することができる。特に凹凸を有する建材においては、建材形状への追従性や塗装処理速度から、エアレススプレー塗装や静電塗装が好適に使用できる。
クリアー塗料を塗装した後、通常、塗料を乾燥もしくは硬化させる。乾燥条件は、塗料の種類により常温乾燥、強制乾燥、焼き付け乾燥或いは活性エネルギー線照射による硬化のいずれも用いることができ、使用する塗料配合により適宜選択することができる。
なお、使用する塗料が水系の塗料である場合には、塗装直前の表面板温度が30〜70℃に予熱されていることが、良好なクリアー塗膜を形成する上で有効な手段である。
上記態様においては、被印刷層に、先ず、着色インクを吐出して、着色領域を形成した後、クリアーインクを吐出する場合について説明したが、第2の態様として、上記において、被印刷層の上に、まず、クリアーインクを吐出して、クリアー領域を形成した後、その上に、着色インクを吐出して、着色領域を形成してもよい。この態様においては、着色インクの上からクリアーインクを吐出する第1の態様と比較して、着色インクのにじみをより低減させることができる。
このような態様においても、その他の条件等は、上記の第1の態様で説明したものと同様であり、当業者には容易に理解されるところである。
以下において、本発明について、実施例により、更に詳細に説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を何ら限定するものでない。なお、以下において、特に言及しない場合は、部又は%は、質量部又は質量%を意味する。
シーラー
シーラーとして、Vセラン#300(大日本塗料(株)製、建材向けアクリル樹脂系シーラー)を使用した。
被印刷面形成用塗料の調製
以下の組成を有する被印刷面形成用塗料を調製した。
主剤
Figure 2007152149
以下の硬化剤を加えて、全体で、100部となる。
硬化剤
コロネートHX(日本ポリウレタン工業社製イソシアヌレート、加熱残分99%超、比重1.15) 5.3部
カルボニル基含有樹脂エマルションの調製(エマルション(A))
水52.3質量部、スチレン10.0質量部、アクリル酸ブチル15.0質量部、メタクリル酸メチル15.6質量部、メタクリル酸1.4質量部、ジアセトンアクリルアミド3質量部、乳化剤としてポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩(ニューコール707SF:日本乳化剤(株)性)2.5質量部、過硫酸カリウム0.2質量部を用いて乳化重合を行った後、アンモニア水にてpHを9に調整し、カルボニル基含有樹脂エマルションを、カルボニル基含有化合物Aとしての反応性化合物(A)として得た。
着色インクの調製
着色インク1(参考)
C.I.ピグメントブルー6質量部、水62質量部、BYK−190(湿潤分散剤:ビッグケミー社製)7質量部、エチレングリコール12質量部、ジエチレングリコール13質量部を、粒度分布(D50)78nm、(D90)135nmとなるまで練合を行い、ブルーインクを調製した。
着色インク2
着色インク1、60質量部に対して、カルボニル基含有化合物A40質量部を配合して、着色インク2を調製した。
着色インク3(参考)
着色インク2、99.4質量部に対して、反応性化合物(B)として、アジピン酸ジヒドラジド(日本化成株式会社製)0.6質量部を添加して、着色インク3を調製した。
クリアーインクの調製
水99.4質量部に対して、反応性化合物(B)として、アジピン酸ジヒドラジド(日本化成株式会社製)を0.6質量部添加して溶解させ、クリアーインクを調製した。
クリアー塗料
Vセラン#700 (大日本塗料(株)社製、水系アクリルシリコン樹脂塗料)を用いた。
意匠性建材の製造
実施例1〜2
石膏スラグバーライト板の表面に、上記シーラーを固形分換算で60g/m2となるように塗装し、常温で一晩静置して乾燥させた。次いで、乾燥シーラー層の表面に、上記調整した被印刷面形成用塗料を、固形分換算で45g/m2となるように塗装し、120℃×10分の条件にて乾燥させ、被印刷層を形成した。被印刷層の乾燥時の吸液量は、3.7g/m2であった。
得られた被印刷層の面に対して、以下の表1の条件で、上記各着色インクを吐出して着色領域を形成し、次いでその着色領域にクリアーインクを吐出して、インクジェット印刷を行った。なお、インクの吐出には、PX−V500(エプソン(株)社製ピエゾ式インクジェットプリンター、ノズル口径20μm)を用いた。クリアーインクの吐出後、表1に記載する各条件に従って、前記クリアー塗料を固形分換算で30g/m2となるように塗装し、100℃×10分の条件で乾燥させた後、以下の基準にて評価を行った。
実施例3〜4
被印刷層の形成までは、実施例1〜2と同様に行った。次いで、以下の表1の条件にて、上記クリアーインクを吐出して、クリアー領域を形成し、その領域に各着色インクを吐出して着色し、インクジェット印刷をおこなった。インクの吐出に用いた機器、及びその後の操作については、実施例1〜2と同様に行った。
比較例1〜2
クリアーインクの吐出を行わないこと以外は、表1の条件に基づき、実施例と同様の操作を行った。
目視による外観
○:着色模様のにじみ等無く、良好な画像が形成されている。
△:若干のにじみが確認できるものの、実用上問題ない程度の画像が形成されている。
×:目視にて着色インクのにじみが確認でき、画像の乱れが確認できる。
レーザー顕微鏡による観察
レーザー顕微鏡により、着色した箇所のインクのドット径を測定し、クリアー塗料塗装前と、塗装後のインクドット径の差を確認した。なお、レーザー顕微鏡はVK−8510((株)キーエンス社製)を使用した。
インクノズルの詰まり性
上記着色インク及びクリアーインクの吐出を行った後に、吐出を行ったインクノズルを洗浄すること無しに、常温で24時間放置し、放置後に再度印刷を行うことで、インクノズルの詰まりが発生しているか否かを判断した。
○:ノズルの詰まり等無く、良好な印刷が可能。
△:吐出レベルが○より落ちるが、実用上問題ない程度の印刷が可能。
×:ノズルの詰まりが発生し、印刷ができない状態。
結果を以下の表1に示す。
なお、インク液滴は、JetScope Pro−L((有)マイクロジェット社製)で測定した。











































Figure 2007152149
表1の結果により、本発明の範囲内である実施例1及び実施例2については、インクのにじみも無く、良好な画像が形成されていることが分かる。
これに対して、着色インクに対して反応性化合物(A)を配合せず、クリアーインクの吐出を行わなかった比較例1においては、インクのにじみが発生し、良好な画像が形成できていないことが確認された。
更に、着色インクに対して反応性化合物(A)及び(B)の両方を配合した比較例2においては、形成される画像は実施例と遜色ないものが形成できるものの、インクノズルの詰まりが生じ、継続しての印刷が困難となる結果が得られた。
シーラー
シーラーとして、Vセラン#300(大日本塗料(株)製、建材向けアクリル樹脂系シーラー)を使用した。
被印刷面形成塗料
被印刷面形成用塗料として、実施例1で使用したものを使用した。
クリアー塗料
クリアー塗料として、Vセラン#100クリアー(大日本塗料(株)製、外装建材用溶剤型2液性ウレタン塗料)を使用した。
着色インクの調整
着色インク4(参考)
カーボンブラック4質量部、2−ピロリドン20質量部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル68質量部、ポリエステルポリアミド樹脂(分散剤、ソルスパース37500、アビシア社製、NV40%)8質量部を、粒度分布(D50)80nm、(D90)142nmになるまで練合を行い、黒インクを調整した。
着色インク5
着色インク4、95質量部に対して、反応性化合物(A)として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828、ジャパンエポキシレジン社製、エポキシ当量184〜194、分子量380)を反応性化合物(A)として5質量部添加し、着色インク5を調整した。
着色インク6(参考)
着色インク4、91.2質量部に対して、エピコート828を5質量部、ポリアミド(バーサミド115、コグニス社製、活性水素当量135〜155)を反応性化合物(B)として3.8質量部添加し、着色インク6を得た。
クリアーインク2の調整
キシレン70質量部、イソブタノール26.2質量部、反応性化合物(B)として、バーサミド115を反応性化合物(B)として3.8質量部混合し、クリアーインクを得た。
実施例5〜6
被印刷層の形成までは、実施例1〜2と同様に行った。次いで、以下の表2の条件にて、上記各着色インクを吐出して着色領域を形成し、次いでその着色領域にクリアーインク2を吐出して、インクジェット印刷を行った。インクの吐出に用いた機器、及びその後の操作については、実施例1〜2と同様に行った。
実施例7〜8
被印刷層の形成までは、実施例1〜2と同様に行った。次いで、以下の表2の条件にて、上記クリアーインク2を吐出して、クリアー領域を形成し、その領域に各着色インクを吐出して着色し、インクジェット印刷を行った。インクの吐出に用いた機器、及びその後の操作については、実施例1〜2と同様に行った。
比較例3〜4
クリアーインクの吐出を行わないこと以外は、表2の条件に基づき、実施例と同様の操作を行った。
評価
前記基準に従い、目視による外観、レーザー顕微鏡による観察、インクノズルのつまり性を確認した。評価に用いた基材、方法等については前述の通りである。
結果を以下の表2に示す。







































Figure 2007152149
表2の結果により、本発明の範囲内である実施例5〜8については、100℃で乾燥した後は、インクの滲みもなく、良好な画像が形成されていることが解る。
これに対して、着色インクに対して反応性化合物(A)を配合せず、クリアーインクの吐出を行わなかった比較例3においては、100℃で乾燥した後もインクの滲みが発生し、良好な画像が形成できていないことが確認された。
更に、着色インクに対して反応性化合物(A)及び(B)の両方を配合した比較例4においては、形成される画像は実施例と遜色ない状態であるものの、インクノズルのつまりが生じ、継続しての印刷が困難となる結果が得られた。
なお、この反応性化合物(A)と反応性化合物(B)との組合せの場合、実施例1の場合の組合せに比べて、反応時間が長くなるが、本発明の当初の目的は適切に達成された。

Claims (6)

  1. 意匠性建材の製造方法であって、
    (1)建材表面に被印刷面形成用塗料を塗装して、被印刷層を形成する工程、
    (2)前記被印刷層に、反応性化合物(B)と反応する反応性化合物(A)を含有する着色インクをインクジェット印刷方式により、吐出して、着色領域を形成する工程、次いで、
    (3)前記着色領域に、前記反応性化合物(B)を含有するクリアーインクを吐出する工程、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 意匠性建材の製造方法であって、
    (1)建材表面に被印刷面形成用塗料を塗装して、被印刷層を形成する工程、
    (2)前記被印刷層に、反応性化合物(A)と反応する反応性化合物(B)を含有するクリアーインクをインクジェット印刷方式により、吐出して、クリアー領域を形成する工程、次いで、
    (3)前記クリアー領域に、前記反応性化合物(A)を含有する着色インクを吐出する工程、
    を有することを特徴とする方法。
  3. クリアー塗料により仕上げ塗装を行う工程を更に含む、請求項1又は2に記載する方法。
  4. 前記着色インク及びクリアーインクの吐出を、着色インクを吐出するインク室と共に、クリアーインクを吐出するインク室を有するピエゾドロップ型インクジェットプリンターを用いて行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載する方法。
  5. 前記化合物(A)と化合物(B)の組み合わせが、エポキシ基含有化合物とアミノ基含有化合物、エポキシ基含有化合物と水酸基含有化合物、エポキシ基含有化合物とカルボキシル基含有化合物、エチレンイミン基含有化合物とカルボキシル基含有化合物、エチレンイミン基含有化合物と水酸基含有化合物、エチレンイミン基含有化合物とアミノ基含有化合物、オキサゾリン基含有化合物とカルボキシル基含有化合物、カルボニル基含有化合物とヒドラジド基含有化合物、イソシアネート基含有化合物と水酸基含有化合物、イソシアネート含有化合物とカルボキシル基含有化合物、イソシアネート含有化合物とアミノ基含有化合物、シリル基含有化合物と金属触媒化合物の組合せからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記被印刷面が、吸液量0.5〜15.0g/m2である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
JP2005346432A 2005-11-30 2005-11-30 意匠性建材の製造方法 Active JP4778785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005346432A JP4778785B2 (ja) 2005-11-30 2005-11-30 意匠性建材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005346432A JP4778785B2 (ja) 2005-11-30 2005-11-30 意匠性建材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007152149A true JP2007152149A (ja) 2007-06-21
JP4778785B2 JP4778785B2 (ja) 2011-09-21

Family

ID=38237180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005346432A Active JP4778785B2 (ja) 2005-11-30 2005-11-30 意匠性建材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4778785B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009173003A (ja) * 2007-12-25 2009-08-06 Panasonic Electric Works Co Ltd 木目調化粧材及びその製造方法
JP2010269545A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Ricoh Co Ltd 前処理液を用いた画像形成方法、インクジェット記録用インク、前処理液とインクジェット記録用インクとのセット
JP2011093306A (ja) * 2009-09-30 2011-05-12 Dainippon Toryo Co Ltd 建築用化粧板、並びにその製造に用いる水系クリヤー塗料及び水系被印刷面形成用塗料
JP2013194453A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Kmew Co Ltd 化粧建築板
JP2013202495A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Kmew Co Ltd 化粧建築板の製造方法
EP2419481A4 (en) * 2009-04-13 2013-12-25 Hewlett Packard Development Co COLOR JET INK COMPOSITION WITH LATEX POLYMERS
JP2015113260A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 大日本塗料株式会社 セメント瓦の製造方法
US9138779B2 (en) 2011-03-31 2015-09-22 Dai Nippon Toryo Co., Ltd. Multilayer coat and method for producing the same
JP2018130845A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 富士フイルム株式会社 画像記録方法及び記録物
IT202100003353A1 (it) * 2021-02-15 2022-08-15 Siti B & T Group Spa Procedimento ed impianto per la produzione di lastre in graniglie minerali legate con resine

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6322681A (ja) * 1986-06-06 1988-01-30 Yokogawa Hewlett Packard Ltd インクジェット印刷方法
JPH0731929A (ja) * 1993-07-19 1995-02-03 Dainippon Toryo Co Ltd 無機質化粧板の製造方法
JP2002046347A (ja) * 2000-04-28 2002-02-12 Mitsui Chemicals Inc 記録シート及びその製造方法
JP2003291315A (ja) * 2002-04-01 2003-10-14 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2004211499A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Nichiha Corp 建築板並びにその製造装置及び製造方法
JP2005007649A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法、記録システム及びプリンタドライバ
JP2005241854A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Seiko Epson Corp パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、電気光学装置の製造方法、カラーフィルタ、電気光学装置、及び電子機器

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6322681A (ja) * 1986-06-06 1988-01-30 Yokogawa Hewlett Packard Ltd インクジェット印刷方法
JPH0731929A (ja) * 1993-07-19 1995-02-03 Dainippon Toryo Co Ltd 無機質化粧板の製造方法
JP2002046347A (ja) * 2000-04-28 2002-02-12 Mitsui Chemicals Inc 記録シート及びその製造方法
JP2003291315A (ja) * 2002-04-01 2003-10-14 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2004211499A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Nichiha Corp 建築板並びにその製造装置及び製造方法
JP2005007649A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Seiko Epson Corp インクジェット記録方法、記録システム及びプリンタドライバ
JP2005241854A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Seiko Epson Corp パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、電気光学装置の製造方法、カラーフィルタ、電気光学装置、及び電子機器

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009173003A (ja) * 2007-12-25 2009-08-06 Panasonic Electric Works Co Ltd 木目調化粧材及びその製造方法
EP2419481A4 (en) * 2009-04-13 2013-12-25 Hewlett Packard Development Co COLOR JET INK COMPOSITION WITH LATEX POLYMERS
US8857964B2 (en) 2009-04-13 2014-10-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inkjet ink composition including latex polymers
JP2010269545A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Ricoh Co Ltd 前処理液を用いた画像形成方法、インクジェット記録用インク、前処理液とインクジェット記録用インクとのセット
JP2011093306A (ja) * 2009-09-30 2011-05-12 Dainippon Toryo Co Ltd 建築用化粧板、並びにその製造に用いる水系クリヤー塗料及び水系被印刷面形成用塗料
US9138779B2 (en) 2011-03-31 2015-09-22 Dai Nippon Toryo Co., Ltd. Multilayer coat and method for producing the same
JP2013194453A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Kmew Co Ltd 化粧建築板
JP2013202495A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Kmew Co Ltd 化粧建築板の製造方法
JP2015113260A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 大日本塗料株式会社 セメント瓦の製造方法
JP2018130845A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 富士フイルム株式会社 画像記録方法及び記録物
IT202100003353A1 (it) * 2021-02-15 2022-08-15 Siti B & T Group Spa Procedimento ed impianto per la produzione di lastre in graniglie minerali legate con resine
WO2022172242A1 (en) * 2021-02-15 2022-08-18 Siti - B&T Group S.P.A. Process and system for the manufacturing of slabs made of resin-bonded mineral grits

Also Published As

Publication number Publication date
JP4778785B2 (ja) 2011-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4778785B2 (ja) 意匠性建材の製造方法
JP5198523B2 (ja) 建築用化粧板、並びにその製造に用いる水系クリヤー塗料及び水系被印刷面形成用塗料
JP2007044614A (ja) 意匠性建材の製造方法
JP5885254B2 (ja) 複層塗膜及び該複層塗膜の製造方法
JP4756641B2 (ja) 意匠性建材の製造方法
JP2010106619A (ja) 建築板
US11834580B2 (en) Ink composition with pH responsive resin particles
US11952451B2 (en) Latexes with pH responsive resin particles
JP2010112073A (ja) 建築板
JP5189610B2 (ja) 意匠性建材及びその製造方法
JP5384239B2 (ja) 調湿建材及びその記録方法
JP5374014B2 (ja) 水性塗料組成物
JP2008273055A (ja) インク受理層用塗料組成物及び化粧建築板
JP2005013939A (ja) 無機質化粧板の製造方法
JP3865087B2 (ja) 基板の塗装方法
JP6466874B2 (ja) 化粧建築板の製造方法
JP2007154434A (ja) 化粧建築板
JP5952610B2 (ja) 化粧建築板の製造方法
EP3950854B1 (en) Coated building boards
JP2007170014A (ja) 建築板
US11781025B2 (en) Aqueous inkjet ink compositions
JP5969788B2 (ja) 化粧建築板の製造方法
JP2014101748A (ja) 建築板
JP2022092305A (ja) 積層体
JP2004249716A (ja) 画像記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20080208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110627

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110704

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4778785

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3