以下、本発明の一実施形態であるシート処理装置300について、図面を参照して説明する。本発明のシート処理装置は、以下に説明するシート処理装置300の構成部材には限定されず、構成部材の一部または全部を同等な機能の別の構成部材によって置き換えた種々の実施形態で実施可能である。例えば、本実施形態のシート処理装置300は、シートに画像を形成する種々の画像形成装置、複写機、カラープリンタ、ファクシミリ、複合機、静電写真方式以外の印刷装置等に接続したり、これらの機器の筐体内に一体に組み込んだりして実施してもよい。
また、本実施形態のシート処理装置300は、ステイプル処理を行う中間積載部が固定積載部308とスライドガイド301、302とに分割され、スライドガイド301、302からシート束を落下させて第2シート積載部325に積載する形式である。しかし、本発明は、特許文献1に示されるような、中間積載部からシート束を押し出して昇降式の積載トレイに排出し積載するシート処理装置でも実施可能である。また、接続されたプリンタ100の制御部180によって直接制御される代わりに、独立のマイコン制御部をシート処理装置300に備えて、制御部180と相互通信を行う制御としてもよい。これにより、シート処理装置300を装着しない場合には不要な制御部を標準装備する必要がなくなる。
<画像形成装置>
図1は本実施形態のシート処理装置300を接続したプリンタ100の構成の説明図である。本実施形態のシート処理装置300は、プリンタ100の排出側側面に接続されている。
図1に示すように、プリンタ100は、給送カセット130、画像形成ユニット160、露光ユニット150、定着ユニット120等を備えた装置本体100Aの上部に画像読取部200を配置する。そして、装置本体100Aのシート排出側にシート処理装置300を接続している。装置本体100Aは、画像形成装置としてのプリンタ本体であり、単独にコンピュータに接続され或いはLAN等のネットワークに接続されている。そして、これらコンピュータやネットワークから送られた画像情報やプリント信号等に基づいて、所定の画像形成プロセスによってシートに画像形成(印字)し、シート処理装置300に排出する。
画像読取装置200は、自動原稿給送装置(ADF)210と読取部220とを備え、給紙トレイ211上に供給した原稿束から原稿を1枚ずつ搬送して排紙トレイへ移動させる過程で読取ヘッド230により画像を読み取る所謂流し読みが可能である。載置台221上に原稿を載置して読取ヘッド230を左右方向へ移動させて原稿面を読み取る所謂固定読みも可能である。
次に、装置本体100Aの各部の構成について、搬送されるシートSの搬送経路に沿って説明する。給送カセット130内には、シートSが複数枚積載されている。
給紙ローラ144は、コンピュータやネットワークから供給された所定のプリント信号により、給送カセット130の最上位のシートSを取り出して分離ローラ対143に供給する。分離ローラ対143は、シートを順次1枚ずつ分離給送して搬送ローラ対142へ受け渡す。
画像形成ユニット160は、露光ユニット150を用いた所謂レーザービーム方式の画像形成プロセスによって感光体ドラム161に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。シートSは、搬送ローラ対142からレジストローラ142へ搬送されて斜行を修正され、感光体ドラム161のトナー像にタイミングを合わせて画像形成ユニット160下へ送り込まれて表面にトナー像を転写される。
トナー像を転写されたシートSは、定着ユニット120へ搬送されて高温加圧を受けることにより、表面にトナー像を定着される。画像が定着されたシートSは、排紙ローラ対170を通じてシート処理装置300へ排出される。
シート処理装置300は、装置本体100Aから排出されるシートSをケーシング部300Aを経由して、画像面を下側にしたフェイスダウン状態で第1シート積載部300Bに載置する。第1シート積載部300Bは、固定積載部308とスライドガイド301、302により構成され、積載されたシートに処理を施す中間積載部(処理トレイ)として機能する。そして、スライドガイド301、302によってシートが整合され、所定のジョブ毎にシートSを束ねたシート束の1箇所又は複数箇所がステイプル処理される。シートは、ステイプル処理を経て最終積載部としての第2シート積載部325に排出積載されたり、最初からフェイスダウンで第2シート積載部325に排出積載されたりする。
シート処理装置300と装置本体100Aとは、不図示のケーブルコネクターで電気的に接続されている。シート処理装置300は、オプションユニットとして提供され、各部を格納するケーシング部300Aを有し、装置本体100Aに対して着脱可能とされる。
<シート処理装置>
図2は本実施形態のシート処理装置300の動作の説明図、図3はスライドガイドが待機位置にある状態の説明図、図4はスライドガイドがシートを整合した状態の説明図である。図5はスライドガイドがホームポジションに位置してシート束が落下する状態の説明図、図6はスライドガイドを用いたシートの整合/落下過程の説明図、図7は第一のジョブシートの受け取りから移動までのスライドガイドの動作の説明図である。図8は第一のジョブシートの排出積載の説明図、図9は第二のジョブシートの受け取りから移動までのスライドガイドの動作の説明図である。図10は第二のジョブシートの排出積載の説明図、図11はジョブシート群の仕分け積載処理の説明図である。
図2の(a)に示すように、排紙ローラ対170を通じてシート処理装置300に受け渡されたシートSは、入口センサ360のフラグ361がフォトセンサ362を透光させることで検知される。その後、シートSは、搬送手段としての入口ローラ対320によって固定積載部308へ排出される。
固定積載部308の下流側には、排紙上ローラ330aと排紙下ローラ330bとで構成される圧接/離間が可能な排紙ローラ対330が配置され、不図示の駆動モータによって回転駆動される。排出手段としての排紙ローラ対330のさらに下流には、紙面と垂直な方向に対向してシートの両側端を支持するシート支持手段としてのスライドガイド301、302が配置される。
排紙上ローラ330aは、回動軸350を中心にして回動可能なアーム331に軸支されている。パドル322は、ゴムなどの可撓性材料で形成され、パドル軸351にシート搬送方向と直角方向に複数個が固定されている。パドル322は、パドル軸351が駆動されて図中反時計方向に回転することで、シートSをシート搬送方向と反対方向に移動させる。
排紙ローラ対330を離間状態にして入口ローラ対330によって固定積載部308へ排出されたシートSは、スライドガイド301、302に先端側を支持されて登坂状態で停止する。そして、シートSは、図中反時計方向に回転するパドル322に接触して固定積載部308を上流側へ引き戻され、後端を基準壁323に突き当てられて搬送方向に整合される。
図3の(a)に示すように、上方から見たシート処理装置300は、シートSの幅方向の整合を行う整合部材として、スライドガイド301、302が設けられている。スライドガイド301、302は、第1シート積載部300Bのジョグ板金フレームに固定されたガイドピン313a、313bの計4本にガイドされて吊り下げ支持される。これにより、スライドガイド301、302は、図中の左右方向、すなわちシートSの搬送方向に直角な方向(シート幅方向)に往復移動可能である。
図3の(b)に示すように、スライドガイド301、302は、シート搬送方向の下流からから見ると、シートSの両サイドをガイドする各壁部とシートSの上下面を支持する支持部とにより、断面略コ字型の形状を呈している。そして、スライドガイド301、302に排出される各シートを当該コ字型の下面によって支持し、シートSの幅方向中央部については支持しない構成となっている。
図3の(a)に示すように、スライドガイド301、302は、ジョガーモータMが段ギア317を回転させることによって、左右方向に駆動されて対向間隔を近接/離間させる。近接状態のスライドガイド301、302は、上流側の固定積載部308に連続して、シートの側端整合処理やステイプル処理を行う際の処理トレイを形成する。
一方、スライドガイド301、302を離間させると、図2の(b)に示すように、入口ローラ対320から排紙ローラ対330を通じて、シートSが第2シート積載部325へ直接排出される。
左側のスライドガイド302には、中央の段ギア317と噛み合うスライドラック部310が設けられている。従って、段ギア317の回転に応じてスライドガイド302は左右方向へ移動する。
一方、右側のスライドガイド301は、ストッパ301bによって内側への移動を限界付けられ、エンボス部301a、角穴部31、コイル状のバネ314を有する中間機構を介して、段ギア317と噛み合うスライドラック312に連結されている。ストッパ301bと中間機構とは、スライドガイド301のストロークを限界付けて、スライドガイド301を、シートの側端を整合する際の基準面として機能させる。すなわち、基準壁位置を越えてスライドガイド301、302の対向間隔を拡大する際には、段ギア317の回転をスライドガイド301に伝達するが、基準壁位置よりも内側へは、段ギア317の回転を中間機構で吸収して、スライドガイド301を移動させない。
バネ314は、その一端側がスライドガイド301に当接し、他端側がスライドラック312に当接し、スライドガイド301とスライドラック312とを広げる方向に付勢している。また、スライドラック312は、スライドガイド301側のエンボス部301aを移動させる角穴部312aを有している。
スライドガイド301の側壁には、1つの基準板303aが、ステイプルHの近傍には1つの基準板303bが配置されて、シートSの側端整合処理を行う際の1つの基準壁を形成している。一方、スライドガイド302の側壁には基準板304a、404bが設けられている。シートSの側端整合処理では、段ギア317の回転に伴ってスライドガイド302だけが内側へ移動して、基準板304a、304bをシートSの側端面305に当接させてシートSを右方向へ押し込む。そして、移動するシートSの側端306が基準板303a、303bに当接する。
固定積載部308の上流側にシートSに針打ちするステイプラHが配置されている。ステイプラHは、画像形成されたシートSの画像面の左上コーナー部に針打ちを行って各シートを綴じるため、スライドガイド301側に固定配置されている。
固定積載部308のステイプラHに近接する位置に対向させて、シートSを固定積載部308に押圧可能なスタンプ400が配置されている。スタンプ400は、図3の(c)に示す上昇状態から図4の(c)に示す下降状態へ移行して、固定積載部308にシートSを固定する。スタンプ400は、摩擦部材を設けたレバーが上下方向に移動して整合されたシートを押圧する機構を含む。
次に、スライドガイド301、302の動作について説明する。シート処理装置300に電源が入ると、不図示の駆動モータにより駆動される入口ローラ対320が回転を開始し、次にジョガーモータMが回転して段ギア317が回転することで、スライドガイド302のラック部310が駆動されて外側に退避する。ジョガーモータMが回転して段ギア317が回転すると、まず、スライドラック312が相対移動する。そして、スライドラック312の角穴部312aがスライドガイド301のエンボス301aの右側端面に当接した後に、角穴部312aで押圧されることにより、スライドガイド301が外側に退避する。
図3の(b)に示すように、スライドガイド301にはスリット部301sが設けられており、スリット部301sが所定の退避距離まで移動すると、図5の(a)に示すように、フォトセンサ316を透光し、その時点でジョガーモータMが停止される。この位置をホームポジションとする。
本実施形態のシート処理装置300は、後処理を行わない単純排紙積載の場合、図5の(a)に示すホームポジションのまま、第2シート積載部325へシートSを直接排出する。すなわち、スライドガイド301、302を開いて、シートSを支持できないようにした状態で、図2の(b)に示すように圧接した排紙ローラ対330を通じてシートSが第2シート積載部325へ直接排出される。後処理を行わずに排出積載するとき、図5の(a)に示すように、シート処理装置300では、シート搬入方向に対してスライドガイド301、302の底面が、搬入されてくるシートSを支持しない位置に退避される。つまりシートSの幅方向より所定量だけ外側の位置にスライドガイド301、302が退避する。搬送されたシートSは、図2の(b)に示すように、入口ローラ対320を通過した後、排紙ローラ対330により搬送されて、第2シート積載部325に積載される。
一方、後処理を行う場合には、図5の(a)に示すホームポジションで待機した後、シートSがシート処理装置300に進入すると、ジョガーモータMが回転してスライドガイド301、302が内側に移動する。そして、図3の(b)に示すように、進入するシートSの幅よりも所定量dだけ広い位置で停止して待機する。この位置において、スライドガイド301は、ストッパ301bがガイドピン313aの端面313c部に当接し、それ以上内側には移動できない状態となる。この位置を待機位置とし、この待機位置ではスライドガイド301の側面が整合動作時の基準位置になる。
本実施形態では、シートSのサイズ(幅)が通紙可能な最大サイズである場合に、両側の隙間がそれぞれ所定量d、dとなるように、スライドガイド301、302の待機位置が設定されている。また、これよりも幅の狭いシートをシート処理装置300で整合する場合、これに応じた分だけスライドガイド302が右側に移動することにより、待機位置における左側の隙間を常に所定量dとしている。この場合、幅の狭いシートとスライドガイド302との隙間は、所定量dよりも、幅狭となった量の半分だけ広がることになる。
その後、スライドガイド302を内側へ移動させてシートSの側端をスライドガイド301へ当接させ、図4の(a)に示すように、シートSの側端が整合される。続いて、スライドガイド302がシートSの幅よりやや広がる方向に移動してシートSの整合方向の規制を緩め、シートSがシート搬送方向に移動可能な状態にする。その後、図6の(b)に示すように、パドル322がパドル軸351を中心にして反時計回りに一回転して、パドル322がシートSの上面に当接してシートSを基準壁323に突き当てることで整列する。
ここまでの動作によって、シート搬送方向およびこれと直角方向の整合が完了する。そして、この整合された状態を保つために、図4の(b)に示すように、整合動作が終了した後で、次に進入するシートSが整合されたシートSに当接する前に、スタンプ400がシートSの上面を押圧する。これにより、次のシートSが整合されたシートSを連れ送りして移動させることを防ぐ。
次に、図6を参照して、シート束をステイプル処理して第2シート積載部325に排出積載する動作について説明する。
図3の(a)に示すように、シート処理装置300では、スライドガイド301、302の壁面に基準板303a、304a、304bが設けられている。基準板303a、304a、304bは、搬入されてくるシートSと干渉しないように、シート搬入方向に対してシートSの幅方向より所定量dだけ外側の位置に退避している。スライドガイド301、302の対向する底面の内側端部の間隔はシートSの幅より小さく、シートSの進入を待機するようになっている。この位置を待機ポジションとする。
入口ローラ対320により搬送されたシートSの先端は、固定積載部308を通過して排紙ローラ対330に受け渡され、固定積載部308とスライドガイド301、302により構成される第1シート積載部300Bのガイド面上へ搬送される。
スライドガイド301、302のガイド面は、図6の(a)に示すように、水平方向に対して傾斜するとともに、上流側と下流側とでは、相互に異なった傾斜角度が設定されている。具体的には、上流側の所定区間と下流側の所定区間との間で傾斜角度αで屈曲する屈曲部300Cが形成されている。スライドガイド301、302のガイド面が、このような屈曲部300Cを有することにより、スライドガイド301、302で支持されないシートSの中央部の撓みが防止されている。
1枚目のシートSがスライドガイド301、302により形成される面上に搬送された直後に、アーム331が時計回りに回転することで、アーム331に軸支されている排紙上ローラ330aが上方向に退避する。そして、排紙ローラ対330が離間されると同時に、排紙ローラ対330の回転を停止させる。シートSが入口ローラ対320を完全に抜けると、シートSは、図6の(b)に示すように、自重で搬送方向と反対方向に戻り、基準壁323方向に移動する。
次に、スライドガイド302のみが動作して、第1シート積載部300B上に積載されるシートSの幅方向の整合動作が開始される。具体的には、図4の(a)に示すように、スライドガイド302がモータMに駆動されて内側へ移動することで、スライドガイド302に設けられた基準板304a、304bがシートSの左側端面に当接してスライドガイド301側にシートSを押し込む。そして、シートSの右側端面がスライドガイド301に設けられた基準板303a及びステイプラH近傍に設けられた基準板303bに突き当たることで、シートSの幅方向の整合が行われる。その後、スライドガイド302がシートSの幅よりやや広がる方向に移動する。その状態で、上述したようにパドル322が作動して基準壁323にシート後端を突き当てられ、搬送方向の整合が行われる。ここまでの動作を通じて、設定されたステイプル位置にシートSが移動する。1枚1枚のシートSの整合動作後、スライドガイド302は、さらにシートSの幅より所定量広がる方向に移動し、再び待機ポジションで停止して、次のシートSの搬送に対応できるようにする。
2枚目以降のシートの搬送時には、図6の(b)に示すように、排紙ローラ対330が離間されている。これにより、シートSの後端が入口ローラ対320を完全に抜けると、積載済みシートSに案内されてシートSは自重で搬送方向と反対方向に戻り、基準壁323方向に移動する。ここからの整合動作は、1枚目と全く同様であるので説明を省略する。
このような整合動作を繰り返し行い、1ジョブの最後(n番目)のシート(Sn)を整合する動作を行う。スライドガイド302に設けられた基準板304a、304bは、シートSの左側端面をスライドガイド301の基準板303a及びステイプラH近傍に設けられた基準板303bに突き当てる。そして、スライドガイド302の移動を停止した図4の(a)に示す状態で、シート束の後端右側に位置する小型のステイプラHで後端右側の位置をステイプルする。
このような構成及び動作によれば、各シートの整合動作中は、スライドガイド301が基準位置で停止して移動せず、スライドガイド302のみが移動して、各シートの左側端面が基準位置に揃う。従って、スライドガイド301側に固定配置されたステイプラHによる綴じ処理が正確かつ確実に行われる。さらには、1ジョブにおいて搬入される各シートSの幅にばらつきがある場合でも、1ジョブ内でシートサイズが例えばLTRからA4に変化した場合でも、各シートの左側端面の位置が一定に揃えられ。これにより、ステイプラHによる針綴じ処理の仕上がりが正確かつ綺麗になり、優れた効果が得られる。
本実施形態のシート処理装置300では、このようにしてステイプル動作が終了すると、図6の(c)に示すように、アーム331が反時計回りに回転する。これにより、アーム331に軸支されている排紙上ローラ330aが下方向に移動して、排紙ローラ対330が形成される。と同時に、排紙ローラ対330に駆動を接続して排紙ローラ対330によるシート束の搬送を開始させる。
この動作により、シート束は排紙上ローラ330aおよび排紙下ローラ330bにニップされて、スライドガイド301、302により形成されるガイド面上に乗り移るまで搬送される。
シート束Sが排紙ローラ対330から完全に排出されると、ジョガーモータMが回転駆動されて、図4の(a)に示す閉じた状態から図5の(a)に示す開いた状態へとスライドガイド302が広がる方向に移動する。スライドガイド302の移動開始時には、スライドガイド301側は、スライドラック312だけが外側へ移動してスライドガイド301自体は直ちには移動しない。
そして、スライドガイド302の位置が図3の(a)に示す待機位置を過ぎると、スライドラック312のエンボス部312aがスライドガイド301の角穴部310aの端面と当接する。これにより、スライドガイド301も外側へ移動を開始し、スライドガイド301、302が連動して外側へ移動する。
ステイプル済みのシート束は、支持されているスライドガイド301、302の底面の間隔がシート束の幅近傍、又はそれより広くなったときに、図5の(b)および図6の(c)に示すように、下方へ落下する。これにより、当該シート束は第2シート積載部325まで落下して積載される。
本実施形態のシート処理装置300では、上述した整合機構を用いて仕分け積載処理、すなわちジョブオフセット排出モードの積載を実行可能である。
ジョブオフセット排出モードが指定された場合、図7の(a)に示すように、第一のジョブシートSは、まず、入口ローラ対320によってスライドガイド301、302の支持面上に搬送され、その直後に排紙ローラ対330が離間される。その後、図7の(b)に示すように、スライドガイド302が内側へ一定量移動することで、第一のジョブシートSをスライドガイド301側へ移動させる。
この移動が終了すると、排紙ローラ対330が再び圧接して駆動され、第一のジョブシートSは、スライドガイド301、302の支持面上へ完全に乗せ替えられる。第一のジョブシートSが排紙ローラ対330から完全に排出されると、図8の(a)に示すように、スライドガイド302、301が間隔を広げる方向に移動する。
そして、スライドガイド301、302の内側端部の間隔がシート幅近傍、又はそれより広くなったときに、図8の(b)に示すように、下方に落下して第2シート積載部325へ積載される。その後、同様な動作を複数回繰り返すことで図8の(c)に示すように、第2シート積載部325のある位置へ第一のジョブシートSが積み重ねられていく。
次に、図9の(a)に示すように、第二のジョブシートSは、第一のジョブシートSと同様に、まず、入口ローラ対320によってスライドガイド301、302の支持面に搬送され、その直後に排紙ローラ対330が離間される。その後、図9の(b)に示すように、スライドガイド302が内側へ第一のジョブシートSとは異なる一定量だけ移動することで、第二のジョブシートSは、第一のジョブシートSと少しずれた幅方向の位置に位置決めされる。第二のジョブシートSの移動が終了すると、排紙ローラ対330が再び圧接状態となり駆動されて、第二のジョブシートSは、スライドガイド301、302の支持面へ完全に乗り移る。
そして、第二のジョブシートSが排紙ローラ対330から完全に排出されると、スライドガイド302、301が間隔を広げる方向に移動する。そして、スライドガイド301、302の内側端部の間隔がシート幅近傍、又はそれより広くなったときに、図10の(b)に示すように、第二のジョブシートSが下方に落下する。これにより、第2シート積載部325上の第一のジョブシートSの積載位置とは異なる位置へ積載される。その後、同様な動作を複数回繰り返すことで、図10の(c)に示すように、第2シート積載部325上の第一のジョブシートとは側端面を少しずらせた位置へ、第二のジョブシートが積載されていく。
図7、図8に示す積載動作と図9、図10に示す積載動作とを繰り返すことで、図11に示すように、ジョブシートのグループごとにジョブオフセットされた積載シート群SBが第2シート積載部325上に形成することを実現する。但し、この方法はスライドガイド302の移動量を制御するだけであり、第二のジョブシートSの整合時はスライドガイド301を基準壁として用いていないため、整合精度はさほど期待できない。
<押圧部材を用いた仕分け積載処理>
図12はスタンプの駆動機構の説明図、図13はスタンプを用いた仕分け積載処理のフローチャート、図14は第一のジョブシートの受け取りから移動までのスライドガイドの動作の説明図である。図15は第一のジョブシートの排出積載の説明図、図16は第二のジョブシートの受け取りから移動までのスライドガイドの動作の説明図、図17は第二のジョブシートの排出積載の説明図である。
図12の(a)に示すように、スタンプ400は、回動軸401に軸支されて回動可能であって、引張バネ405によって固定積載部308へ向かって付勢されている。固定積載部308下にはソレノイド404が配置される。そして、プリンタ100側の制御部180がソレノイド404に通電すると、スプール403がソレノイド404に引き寄せられてリンク402が回動し、スタンプ400が固定積載部308から離間した位置に保持される。
制御部180がソレノイド404の通電を止めると、図12の(b)に示すように、引張バネ405によってスタンプ400(シート保持手段)は固定積載部308へ押し付けられ、固定積載部308に積載済みシートS1を固定する。これにより、上述したように、次のシートS2による積載済みシートS1の連れ送りが防止される。
図13に示すように、制御部180は、シート処理装置300へシートSが搬送される以前に、シートSが奇数番のジョブに含まれるシートか偶数番のジョブに含まれるシートかを判別する(S10)。そして、例えば、シートSが奇数番のジョブシートの場合(S10のYES)は、上述した通常の整合位置までのオフセット処理を行う(S11)。しかし、シートSが偶数番のジョブシートの場合(S10のNO)は、ソレノイド404の通電を止めて積載済みシートの押圧部材であるスタンプ400を下降させた(S12)状態で、スタンプ400の側面位置までのオフセット処理を行う(S13)。
図14〜図17を参照してスタンプ400を用いた仕分け積載処理をさらに詳しく説明する。なお、図14〜図17中、既に説明した部分については、図1〜図11と同一の符号を付して説明を省略する。
ジョブオフセット排出モードが指定された場合、図14の(a)に示すように、最初のジョブシートは、入口ローラ対320によってスライドガイド301、302の支持面上に搬送され、その直後に、排紙ローラ対330が離間される。その後、図11の(b)に示すように、スライドガイド302が中央側へ移動して、スライドガイド302の基準板304a、304bが第一のジョブシートSの側端面に当接してスライドガイド301側へ第一のジョブシートを移動させる。そして、第一のジョブシートSがスライドガイド301の基準板303a及びステイプラH近傍の基準板303bに突き当たるまで、スライドガイド302が押し込まれると、整合及び移動が完了される。本実施形態では、基準板303a、303bがあるので、図7、図9のオフセット処理よりも整合精度の高いオフセット移動が可能となっている。
第一のジョブシートSの整合及び移動が終了すると、図14の(b)に示すように、排紙ローラ対330が再び圧接状態とされて回転開始する。この動作により、第一のジョブシートSは、スライドガイド301、302に完全に乗り移り、第一のジョブシートSが排紙ローラ対330から完全に排出されると、スライドガイド302、301が間隔を広げる方向に移動し始める。そして、図15の(a)に示すように、スライドガイド301、302の内側端部の間隔がシート幅近傍、又はそれより広くなったときに、図15の(b)に示すように、第一のジョブシートSが下方に落下して第2シート積載部325へ積載される。その後、同様な動作を第一のジョブを形成するシートSの枚数分、繰り返すことで図15の(c)に示すように、第2シート積載部325の一定位置へ第一のジョブシートSが積載されていく。
次に、図16の(a)に示すように、第二のジョブシートSは、第一のジョブシートSと同様に、入口ローラ320によってスライドガイド301、302の支持面上に搬送され、その直後に、排紙ローラ対330が離間される。その後、図16の(b)に示すように、スライドガイド302が内側へ移動して基準板304a、304bが第二のジョブシートSに当接して、第二のジョブシートがスライドガイド301へ向かって押し込まれる。
しかし、このとき既に、上述したように、スタンプ400が固定積載部308へ押し付けられているので、スタンプ400の側面までしか第二のジョブシートSは移動できない。また、上述したように、スライドガイド302は、第二のジョブシートSがスタンプ400の側面に達する位置までしか第二のジョブシートSを移動させない。
なお、図16の(a)中、固定積載部308は、輪郭を図示されていないが、図2の(a)および図12を参照して説明したように、シートSが積載される平面であり、スタンプ400との間にシートSを挟み込む平面である。
つまり、通常のシート移動時には、下降したシート押圧ポジションとは異なる上昇した退避ポジションにスタンプ400が位置決めされている。しかし、この場合には、スタンプ400がシート押圧ポジションに位置するよう制御されているので、第二のジョブシートSがスタンプ400の側面に突き当たって整合及び移動が完了される。本実施形態では、スタンプ400が第二のジョブシートSのスタンプ400を越える飛び出しを防止するので、より整合された状態での第二のジョブシートSの移動が可能となっている。
第二のジョブシートSの整合及び移動が終了すると、図16の(b)に示すように、排紙ローラ対330が圧接されて回転開始し、第二のジョブシートSはスライドガイド301、302の支持面上に乗り移る。そして、第二のジョブシートSが排紙ローラ対330から完全に排出されると、スライドガイド302、301が間隔を広げる方向に移動開始する。そして、図17の(a)に示すように、スライドガイド301、302の内側端部の間隔がシート幅近傍、又はそれより広くなったときに、図17の(b)に示すように、第二のジョブシートSが下方に落下する。そして、シートSは、第2シート積載部325上の第一のジョブシートSとは少し側端面をずらせた位置へ積載される。
その後、同様なオフセット/落下の操作を第二のジョブを形成するシートSの枚数分、繰り返すことで、図17の(c)に示すように、第2シート積載部325上の奇数番のジョブシートSとは少しずれた所定位置へ第二のジョブシートが積み重ねられていく。奇数番目のジョブシートについては、図14、図15のオフセット処理、偶数番目のジョブシートについては図16、図17のオフセット処理を適用して、ジョブシートごとの積載を繰り返す。これにより、図18の(a)、(b)、(c)に順に示すように、ジョブオフセットされた積載シート群SBが第2シート積載部325上に形成することを実現する。
<基準壁を移動させる仕分け積載処理>
図3を参照して説明したように、本実施形態のシート処理装置300では、ストッパ301bによってスライドガイド301の内側方向への移動が限界付けられている。従って、バネ314を介してスライドガイド301を駆動するとともに、ストッパ301bを内側へ段階的に移動可能な構成とすることで、スライドガイド301、302を用いたシートSの整合位置を複数段階に変更できる。
そして、この複数段階の整合位置とスタンプ400とを用いることにより、図12〜図18を用いて説明したスタンプ400を用いた仕分け積載処理よりも仕分け段階を増やすことが可能である。
以下には、スライドガイド301の整合停止位置を複数段階に異ならせて行う仕分け積載処理の一例を説明する。図1〜図11を用いて説明したスライドガイド302だけでオフセット移動させる仕分け処理、および図12〜図18を用いて説明したスタンプ400を用いた仕分け積載処理と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図19は第二のジョブシートの受け取りから移動までのスライドガイドの動作の説明図、図20は第二のジョブシートの排出積載の説明図、図21は第三のジョブシートの受け取りから移動までのスライドガイドの動作の説明図である。図22は第三のジョブシートの排出積載の説明図、図23はジョブシート群の仕分け積載処理の説明図である。
ジョブオフセット排出モードが指定されると、第一のジョブシートSについては、図14、図15を用いて説明した整合位置までのオフセット処理を1枚ずつ行ってジョブごとに第2シート積載部325への積載を繰り返す。これにより、図15の(c)に示すような積み重ねが形成される。
次に、図19の(a)に示すように、第二のジョブシートは、入口ローラ対320によってスライドガイド301、302の支持面上に搬送され、その直後に、排紙ローラ対330が離間/停止される。その後、図19の(b)に示すように、スライドガイド302が内側へ向かって移動開始し、基準板304a、304bが第二のジョブシートSに当接して、スライドガイド301へ向かって第二のジョブシートSを移動させる。しかし、このとき既に、スライドガイド301が第一のジョブシート時とは異なる一段内側の位置へ移動しているので、第二のジョブシートSは、一段内側に位置する基準板303aを越えることはできない。また、スライドガイド302も一段内側に位置する基準板303aに当接する位置までしか第二のジョブシートSを押し込まない。
従って、一段内側に位置する基準板303aの線でオフセット処理が行われて第二のジョブシートSの整合及び移動が完了される。本実施形態ではシートが突き当てられる基準板303aがあるのでより整合された状態での第二のジョブシートのオフセット処理が可能となっている。
第二のジョブシートSの整合及び移動が終了すると、排紙ローラ対330が圧接されて回転開始し、第二のジョブシートSは、スライドガイド301、302の支持面に乗り移る。第二のジョブシートSが排紙ローラ対330から完全に排出されると、スライドガイド302、301が間隔を広げる方向に移動開始する。そして、図20の(a)に示すように、スライドガイド301、302の間隔がシートの幅近傍、又はそれより広くなったときに、図20の(b)に示すように、第二のジョブシートSが下方に落下する。これにより、第二のジョブシートSは、第2シート積載部325上の第一のジョブシートSとは側端面をずらせた所定位置へ積載される。その後、同様なオフセット動作を繰り返して、図20の(c)に示すように、第2シート積載部325上の第一のジョブシートSと区別される位置へ第二のジョブシートが積み重ねられる。
次に、図21の(a)に示すように、第三のジョブシートは、入口ローラ対320よってスライドガイド301、302の支持面上に搬送され、その直後に、排紙ローラ対330が離間/停止される。その後、図21の(b)に示すように、スライドガイド302が内側に移動して第三のジョブシートをスライドガイド301へ向かって押し込む。しかし、このとき既に、スライドガイド301は、図19の(b)に示される位置よりもさらに一段内側の位置へ移動して待機しているので、第三のジョブシートSは、このさらに一段内側の位置を越えることはできない。また、スライドガイド302も、第3のジョブシートSがこのさらに一段内側のスライドガイド301の基準板303aに当接する位置までしか第三のジョブシートSを移動させない。
第三のジョブシートSがスライドガイド301の基準板303aに突き当たることで、整合及び移動が完了される。本実施形態では基準板303aがあるので、より整合された状態でのシートの移動が可能となっている。
シートの整合及び移動が終了すると、排紙ローラ対330が圧接して回転開始し、第三のジョブシートSは、スライドガイド301、302の支持面へ乗り移る。第三のジョブシートSが排紙ローラ対330から完全に排出されると、スライドガイド302、301が間隔を広げる方向に移動開始する。そして、図22の(a)に示すように、スライドガイド301、302の間隔がシート幅近傍、又はそれより広くなったときに、図22の(b)に示すように、第三のジョブシートSが下方に落下する。これにより、第三のジョブシートSは、第2シート積載部325上の第二のジョブシートSとはさらに一段側端部をずらせた所定位置へ積載される。
その後、同様なオフセット動作を1枚ずつ繰り返して、図22の(c)に示すように、第2シート積載部325上の第二のジョブシートSの上に第三のジョブシートSが積み重ねられていく。そして、図14、図15のオフセット処理による第一のジョブシートの積載と、図19、図20のオフセット処理による第二のジョブシートの積載と、図21、図22に示す第三のジョブシートの積載とを順次繰り返す。これにより、図23の(a)、(b)、(c)に示すように、三段階にジョブオフセットされた積載シート群SBが第2シート積載部325上に形成することを実現する。
<発明との対応>
本実施形態のシート処理装置300は、シートを積載可能な第1シート積載部300Bと、第1シート積載部300Bにシートを搬送する入口ローラ対320とを備える。入口ローラ対320による搬送方向と交差する方向へ第1シート積載部300B上のシートを移動させて、前記交差する方向で整合させるスライドガイド301、302も備える。また、スライドガイド301、302によるシートの移動方向の一端に昇降可能に配置され、整合済みシートの側端部を第1シート積載部300B(固定積載部308)の積載面に押圧するスタンプ400を備える。第1シート積載部300Bから整合済みシートを受け取る第2シート積載部325と、スライドガイド301、302とスタンプ400とを制御する制御部180とを備える。そして、制御部180は、スタンプ400を下降状態とし、スライドガイド301、302によりシートを移動させて、下降状態とした前記スタンプ400の一側面に突き当てさせて整合させる。プリンタ100側に設けられた制御部108と通信してシート処理装置300を制御する制御部を独立してシート処理装置に設けてもよいし、プリンタ100側の制御部180が直接、シート処理装置300を制御してもよい。
従って、固定積載部308に積載済みシートSを押圧して後続シートによる連れ送りを回避するためのスタンプ400の一側面をオフセット移動の基準部材として用いることができる。そして、スライドガイド302によって移動されるシートSの側端がスタンプ400の一側面を越えて飛び出すことがないので、専用の部品追加、機構追加、モータ追加、回路追加を伴うことなく、精度の高い仕分け積載処理を追加できる。
また、特許文献2に示されるような場合でも、元々のスライドガイド301、302、スタンプ400を用いて、制御部の処理プログラムのわずかな変更のみによって、ステイプラHを用いた針綴じ処理以外に、オフセット移動による仕分け積載処理も追加できる。言い換えれば、コスト的に高いスライドガイド301、302周りの機構を用いて複数の機能を実現でき、個別の機能に対するコストパフォーマンスを従来よりも高くできる。
制御部180は、シートの仕分け指令に応じて、スタンプ400の下降状態と、スタンプ400の上昇状態とを選択する。
シート処理装置300は、上昇状態としたスタンプ400の下方をスライドガイド301、302により移動されたシートの前記交差する方向の端部を突き当てて整合する基準壁303aを備える。そして、制御部180は、スライドガイド301、302によるシートの整合位置を、基準壁303a、303bと前記一側面とのいずれかに選択する。
シート処理装置300でが、基準壁303aは、シート搬送方向と交差する方向へ移動可能であり、制御部180は、基準壁303aを移動させて、基準壁303aによる整合位置を変える。
シート処理装置300の第1シート積載部300Bは、スタンプ400に対向させてシート搬送方向上流側に配置した固定積載部308を有する。また、固定積載部308のシート搬送方向下流側に接続してシートの前記交差する方向の両縁部分を支持し、互いに離間する方向に移動して前記両縁部分の支持を解除可能なスライドガイド301、302を有する。そして、固定積載部308からスライドガイド301、302へ向けてシートを移動させる排紙ローラ対330を有する。
制御部180は、排紙ローラ対330によりシートを固定積載部308からスライドガイド301、302へ向けて移動させるとともに、スライドガイド301、302を互いに離間させて第2シート積載部325へシートを排出させる。
シート処理装置300のスライドガイド301、302は、シートを支持する部材であって、シートを整合する部材でもある。
シート処理装置300の排紙ローラ対330は、圧接/離間が可能なローラ対である。
シート処理装置300は、第1シート積載部300Bに積載されたシートに対して後処理を行うステイプラHを備え、制御部180は、後処理を行わないシートに対して、仕分け指令に応じたシートの移動を行う。
シート処理装置300のステイプラHは、重ねたシートの縁を針綴じするステイプル装置である。
プリンタ100は、シートに画像を形成する画像形成ユニット160と、画像形成ユニット160によって画像形成されたシートに処理を施す本実施形態のシート処理装置300とを備える。
シート処理装置300は、シートが積載される第1シート積載部300B(固定積載部308、スライドガイド301、302)と、第1シート積載部300Bにシートを搬送する入口ローラ対320とを備える。入口ローラ対320による搬送方向と交差する方向へ第1シート積載部300B上のシートを移動させるスライドガイド301、302を備える。スライドガイド301、302によって移動されたシートの移動方向の縁部分を第1シート積載部300B(固定積載部308)の積載面に押圧するスタンプ400を備える。さらに、スタンプ400を押圧状態にしてスライドガイド301、302によりシートを移動させて、スタンプ400の一側面に突き当てさせる制御部を備える。
プリンタ100は、シートに画像を形成する画像形成ユニット160と、画像形成ユニット160によって画像を形成されたシートを積載可能な第1シート積載部300Bと、第1シート積載部300Bにシートを搬送する入口ローラ対320とを備える。入口ローラ対320による搬送方向と交差する方向へ第1シート積載部300B上のシートを移動させて、前記交差する方向で整合させるスライドガイド301、302を備える。スライドガイド301、302による移動方向の一端に昇降可能に配置され、整合済みシートの端部を第1シート積載部300B(固定積載部308)の積載面に押圧するスタンプ400を備える。第1シート積載部300Bから前記整合済みシートを受け取る第2シート積載部325と、スライドガイド301、302とスタンプ400とを制御する制御部180とを備える。そして、制御部180は、スタンプ400を下降状態とし、スライドガイド301、302によりシートを移動させて、下降状態としたスタンプ400の一側面に突き当てさせて整合させる。
本実施形態においては、プリンタ100を制御する制御部180が直接シート処理装置300を制御しているが、シート処理装置300側に独立したシート処理装置側制御部を備えてもよい。この場合、制御部180は、専らプリンタ100の装置本体100A側を制御することとし、シート処理装置側制御部は、制御部180と双方向通信してシート処理装置300を制御する。
本実施形態においては、シートの支持・整合処理を行い、整合済みのシート束を第2シート積載部325に落下させて積載するスライドガイド301、302を備えたシート処理装置300について説明した。しかし、本発明は、処理トレイ上に積載されたシートを整合する機能のみを有する整合板(ジョガー)対を備えたシート処理装置においても有効であることはいうまでもない。
本実形態においては、シートを1枚ずつ第2シート積載部325に積み重ねて仕分け処理を行う制御を説明したが、第2シート積載部325にシート束を形成して、シート束ごとに側端位置をずらせて仕分け処理する制御としてもよい。この場合、スタンプ400の一側面に突き当てる処理を行う際に、整合済みのシートが後続シートと連れ搬送される可能性があるので、連れ搬送を防止する別の押さえ部材をスタンプ400の内側に設けても良い。さらに、単純排紙積載時においても、スライドガイド301、302を用いることによって所定枚数からなるシート束ごとに整合処理させてから積載部に積載させるようにしても良い。通常の単純排紙積載よりも整合精度の高い積載状態が期待できる。