JP2007138612A - 木造構造物の補強部材、およびこれを用いた補強工法 - Google Patents

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祥之 鈴木
Yasuhiko Tashiro
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Abstract

【課題】この発明は、例えば既設や新築の木造家屋あるいは木造の社寺等の柱と柱をつないで耐震性能を向上させる補強部材を提供することを目的とする。
【解決手段】円柱5と円柱5の間をつないで木造構造物の耐震性能を向上させるラダーフレーム1であって、上下に配設し、前記円柱5と円柱5の面内方向Cに長い2以上の弦部材3と、前記弦部材3の左右を、前記円柱5に各々連結する円柱用連結金物2と、該弦部材3の間に配し、弦部材3同士を接続する束部材4とを備え、前記弦部材3および前記束部材4のうちいずれか一方に接続用のほぞ孔31を備え、他方に該ほぞ孔31に挿入するほぞ部分41を設けるとともに、前記ほぞ孔31およびほぞ部分41のうち、少なくとも一方を木製とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば既や新築の木造家屋あるいは木造の社寺等の柱と柱をつないで耐震性能を向上させるような補強部材および補強工法に関する。
我国の耐震基準は、阪神大震災の後大幅に改定されている。このため、以前に建築された木造構造物は、現在の耐震基準を満たさないものが多く残存している。また、新築の木造構造物においても、耐震性能を向上させれば、その分建築費用が増加するため、安価で効果的な補強方法の開発が望まれている。このような状況において、梁や柱を介して壁面の内側面や外側面に筋かいを固定して耐震性能を向上させる耐震強化工法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、上記耐震強化工法では、木造家屋の全体を筋かいで固めることで強化しているため、木造構造物が有する変形性能による耐震性能を活かしきれていない可能性があった。
また、社寺等の大型木造構造物全体に筋かいを設置することは非常に手間が掛かるため、莫大な費用と日数が必要となり、大型木造構造物には適さなかった。
特開平11−93262号公報
この発明は、例えば既や新築の木造家屋あるいは木造の社寺等の柱と柱をつないで耐震性能を向上させる補強部材を提供することを目的とする。
この発明は、柱と柱の間をつないで木造構造物の耐震性能を向上させる補強部材であって、上下に配設し、前記柱と柱の面内方向に長い2以上の弦部材と、前記弦部材の左右を、前記柱に各々連結する連結部材と、該弦部材の間に配し、弦部材同士を接続する束部材とを備え、前記弦部材および前記束部材のうちいずれか一方に接続用の挿着口を備え、他方に該挿着口に挿入する挿入部を設けるとともに、前記挿着口および挿入部のうち、少なくとも一方を木製としたことを特徴とする。
上記柱は、円形断面、あるいは角型断面の柱であることを含む。
また、木造構造物は、新築、既設を問わず、一般住宅や店舗等の家屋、あるいは社寺等であることを含む。
上記柱と柱の面内方向は、柱中心と柱中心とを結ぶ略鉛直方向の面の方向である面内方向を言う。
上記弦部材は、四角形断面、略多角形断面、円形断面、あるいは楕円形断面等を有する棒状体、あるいは板状体であることを含む。
上記束部材は、四角形断面、略多角形断面、円形断面、あるいは楕円形断面等を有する棒状体、あるいは板状体であることを含む。
上記挿着口は、束部材あるいは弦部材を貫通する孔、あるいは貫通しない凹部であることを含む。
また、上記挿着口は、少なくとも、それぞれの部材の長手方向の両側に側面を有することを含む。
前記弦部材および前記束部材のうちいずれか一方に接続用の挿着口を備え、他方に該挿着口に挿入する挿入部を設けとは、弦部材に挿着口を備え、束部材に挿入部を備える組合せ、弦部材に挿入部を備え、束部材に挿着口を備える組合せ、あるいは、束部材に第1挿入部と第2挿着口との両方を備え、第1挿入部と接続する第1弦部材に第1挿入部を挿入する第1挿着口、および第2挿着口と接続する第2弦部材に第2挿着口に挿入する第2挿入部を備える組合せであることを含む。
前記挿着口および挿入部のうち、少なくとも一方を木製としたとは、挿着口および挿入部がともに木製であること、および挿着口および挿入部のうち一方が木製であり、他方が金属等の木材以外の部材であることを含む。
なお、木製の挿着口は、挿入部を挿入され、挿入された挿入部と当接する開口部の周囲が木材で形成したことを含む。
また、木製の挿入部は、該挿入部が挿入された該挿着口の開口部と当接する部分が木材で形成したことを含む。
なお、弦部材および束部材は、ともにすべてが木材で形成されていること、あるいは木製の挿着口または木製の挿入部と、それ以外が例えば金属、プラスチック、樹脂、繊維補強樹脂等の木材以外の材質で構成された複合部材で形成されていることを含む。
これにより、挿着口又は挿入部の木製部分のめり込み効果によって、外力に対する耐力(曲げモーメント)および変形性能が高く、変形しても耐力低下の少ない補強部材を得ることができ、この補強部材を取付けた木造構造物の耐震性能を容易に向上させることができる。
この発明の態様として、前記連結部材は、前記柱に対して前記弦部材を、前記面内方向に回動自在に枢着する枢着体で形成することができる。
これにより、外力による前記補強部材の変形によって生じる曲げモーメントが柱にかかることを防止でき、柱に負荷のない補強を行なうことができる。
また、この発明の態様として、前記挿入部の前記挿着口への挿入方向に対して直角方向かつ前記面内方向の両側面と、該両側面に対向する前記挿着口の対向面とが互いに当接することを特徴とすることができる。
これにより、前記挿入部と前記挿着口との当接面のめり込みによる効果を向上することができ、変形性能、および耐力のさらに高い補強部材を構成することができる。
また、この発明の態様として、該挿着口に挿入された前記挿入部を、前記挿入部の前記挿着口への挿入方向に対して直角方向、かつ前記柱と柱の面外方向を軸心とする枢軸で、前記挿着口に枢着することができる。
上記面外方向は、柱中心と柱中心とを結ぶ略鉛直方向の面の方向である面内方向に対して、平面視略直角方向の略鉛直の面の方向を言う。
これにより、前記挿着口に対する前記挿入部の動きを規制できる。したがって、面外方向の枢軸によって規制された前記当接面の枢動によるめり込み効果を把握することができ、補強部材の耐力を容易に算定することができる。また、挿着口、および/または前記挿入部と枢軸との間に生じる枢動抵抗によって、補強部材の耐力をさらに向上させることができる。
また、この発明は、補強部材を用い、柱と柱とを連結する補強工法であることを特徴とする。
これにより、変形性能、および耐力の高い補強部材による柱間の補強を行なうことができ、これらの柱で構成される既あるいは新築の木造家屋又は木造社寺等の耐震性能を向上させることができる。
また、必要補強量に応じた補強部材を容易に構成することができるとともに、必要補強量および柱間長に合わせた補強部材を前もって作成し、補強現場において該補強部材の取付けのみで補強が完了するため、短期に、精度のよい施工をすることができる。
この発明によれば、例えば既や新築の木造家屋あるいは木造の社寺等の柱と柱をつないで耐震性能を向上させることができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1はラダーフレーム1を円柱用連結金物2で円柱5、5に取付けた状態の側面図を示し、図2は円柱用連結金物2の取付部分付近の拡大説明図を示し、図3は弦部材3と束部材4の接続方法についての説明図を示す。この図1、図2、および図3により、ラダーフレーム1および円柱用連結金物2について説明する。
ラダーフレーム1は、上下に配した長さの等しい2本の弦部材3と、該弦部材3の間を上下方向につなぐ複数の互いに平行な束部材4とで構成している。
弦部材3および束部材4は、それぞれ四角形断面を有する木製部材であるが、本実施例において、弦部材3の四角形断面の面外方向Bの幅W1(図2(B))を束部材4の四角形断面の面外方向Bの幅W2より大きく形成している。なお、ここで、面外方向Bとは、柱5、5のそれぞれの中心を結ぶ略鉛直方向の面の方向である面内方向Cに対して、平面視略直角方向の略鉛直の面の方向を言う。
弦部材3の両端は、それぞれの円柱用連結金物2によって鉛直な円柱5に取付けられており、弦部材3、3同士は所定間隔を隔てて、平行かつ略水平に配されている。なお、円柱5は社寺等の木造構造物を構成する断面円形の柱である。
弦部材3を円柱5に取付ける円柱用連結金物2は、半円開放部分21aを有する2つの固定金物21と、該半円開放部分21aを対向させた固定金物21を締め付け固定する固定ボルト22と、弦部材3の端部に取付けた端部金物23と、ヒンジ部24とで構成している。
固定金物21は、円柱5よりわずかに大きな径を有する平面視半円形状の半円開放部分21aを有し、その左右両側の上下のそれぞれにボルト孔を有している。
固定金物21は、円柱5を前記面外方向Bから半円開放部分21aで挟み込む態様で高さ方向の一部の外周を囲繞し、固定ボルト22を締込んで固定金物21同士を引き寄せ、半円開放部分21aで円柱5を締付けるようにして取付けている。
ヒンジ部24は、端部金物23の固定金物21側面に備えたヒンジ雌部23aと、固定金物21の端部金物23側に固定したヒンジ雄部21bと、ヒンジピン24aとで構成し、ヒンジピン24aで固定金物21と端部金物23とを枢着している。
これにより、図2(A)に示す矢印A方向に、円柱5に対して弦部材3は枢動可能に取付けられている。
平行な弦部材3に対して直角方向で、それぞれを適宜の等間隔で、複数の束部材4を配している。これによってラダーフレーム1は、全体が円柱5、5間をつなぐ横方向のはしご形状となるように構成している。
なお、束部材4は、弦部材3に設けられたほぞ孔31に、束部材4の両端のほぞ部分41を挿入して、水平かつ面外方向Bの込栓11で枢着固定している。
また、ほぞ孔31の平面視柱間方向(面内方向C)の両側面31a、31aは互いに平行であり、ほぞ部分41の平面視柱間方向の両側面41a、41aは互いに平行に形成している。
ほぞ孔31は弦部材3の平面視中心線上で、束部材4の設置間隔ごとに設けられ、鉛直方向に弦部材3を貫通する直方体で形成している。また、ほぞ孔31の平面形状は、前記ほぞ部分41の平面形状と略同一に形成している。なお、ほぞ部分41とほぞ孔31とが当接するよう、ほぞ部分41およびほぞ孔31の平面視柱間方向の長さ(ほぞ孔31の側面31a、31aの間隔とほぞ部分41の側面41a、41aの間隔)を略同一に形成している。なお、ほぞ部分41に対してほぞ孔31の平面視柱間方向の長さをわずかに小さく形成し、ほぞ孔31に挿入されたほぞ部分41がほぞ孔31によって圧迫されるほうが好ましい。
また、ほぞ孔31の面外方向Bの幅を束部材4の四角形断面のほぞ部分41aに対してわずかに大きく形成してもよいが、ほぞ部分41とほぞ孔31とが当接して、該当接面で摩擦が生じる程度に略同一に形成するほうが好ましい。
ラダーフレーム1の束部材4の両端の一部で構成されたほぞ部分41は、図3(A)に示すように、束部材4の主部分と同一の断面形状である。このような束部材4の断面形状を変化させず、そのままのほぞ部分41をほぞ孔31に挿入する接続方法を大入れという。なお、図3(B)に示すように、束部材4の主部分より断面形状を小さく加工したほぞ部分41をほぞ孔31に挿入するいわゆるほぞ差しといわれる接続方法であってもよい。
込栓11は、ほぞ孔31に挿入されたほぞ部分41と弦部材3とを、面外方向Bに貫通する適宜の長さおよび強度を有する木製の棒部材であり、本実施例においては、四角形断面の込栓11を用いているが、円形、楕円形等適宜の断面形状の棒部材であればよい。
上記構成により、めり込み状態のほぞ部分41の拡大側面図を示す図4にあるように、ほぞ孔31に対する込栓11を中心としたほぞ部分41の回動によって生じるほぞ部分41のめり込み変形43によって生じるめり込み効果により、ラダーフレーム1の耐力(曲げモーメント)を向上させることができるとともに、変形しても耐力低下のない変形性能を有するラダーフレーム1を構成することができる。
なお、図4では、ほぞ孔31にほぞ部分41がめり込んでめり込み変形が生じているが、ほぞ孔31がめり込みによってめり込み変形が生じる場合もあり、また、ほぞ孔31、ほぞ部分41の両方にめり込み変形が生じる場合もある。
このようにめり込み変形43により、ラダーフレーム1を取付けた円柱5、5で構成する木造の社寺等の耐震性能を容易に向上することができる。また、ラダーフレーム1を円柱用連結金物2を用いて円柱5に取付けたことによって、ラダーフレーム1の変形によって生じる曲げモーメントを円柱5、5に伝達することがなく、円柱5、5に負担のない補強をすることができる。
また、束部材4や弦部材3の本数や断面積を増減することによって、耐力を容易に調整することができる。
実施例2のラダーフレーム1および角型柱用連結金物6について説明する。
図5はラダーフレーム1を角型柱用連結金物6で角型柱7、7に取付けた状態の側面図を示し、図6は角型柱7、7に取付けた状態のラダーフレーム1の平面断面図を示し、図7は角型柱用連結金物6の取付部分付近の拡大斜視図を示す。 角型柱7は、一般的な木造家屋等を構成する柱である。
ラダーフレーム1は、上記実施例1と同様に、上下に配した長さの等しい2本の弦部材3と、該弦部材3の間をつなぐ複数のそれぞれが平行な束部材4とで構成し、弦部材3および束部材4は上記実施例1と同様の部材を用いて、角型柱7、7間をつなぐ横方向のはしご形状に構成している。
なお、束部材4と弦部材3との接続は、上述したほぞ差し(図3(B))によって接続され、込栓11で枢着固定されている。
弦部材3の両端は、それぞれの角型柱用連結金物6によって鉛直な角型柱7に取付けている。この角型柱用連結金物6は、角型柱7に取付ける台座部61と、弦部材3に固定する固定部62と、台座部61と固定部62とを枢動自在に固定する枢動部63とで構成し、弦部材3および角型柱7を面外方向Bの両側から対称に挟み込む態様で取付ける。なお、台座部61および固定部62はそれぞれ適宜の厚さを有する金属板で構成され、図示省略した釘孔に釘を用いて固定される。
枢動部63は、台座部61と固定部62にそれぞれ対応する位置に設けたボルト孔とボルト63aとで構成され、該ボルト孔を貫通したボルト63aで左右の台座部61と固定部62を枢動可能に固定している。
これにより、図7に示す矢印A方向に弦部材3は枢動可能に取付けられている。
上記構成により、上記ほぞ部分41のめり込み43(図4)によって、ラダーフレーム1の耐力を向上させることができるとともに、変形しても耐力低下のない変形性能を有するラダーフレーム1を構成することができる。
したがって、ラダーフレーム1を取付けた角型柱7で構成する例えば木造家屋等の耐震性能を容易に向上させることができる。また、ラダーフレーム1を角型柱用連結金物6を用いて角型柱7、7に取付けたことによって、ラダーフレーム1の変形によって生じる曲げモーメントを角型柱7に伝達することがなく、角型柱7に負担のない補強をすることができる。
実施例3のラダーフレーム1aおよび角型柱用連結金物6について説明する。
図8はラダーフレーム1aを角型柱用連結金物6で角型柱7、7に取付けた状態の側面図を示し、図9は角型柱7、7に取付けた状態のラダーフレーム1aの平面断面図を示し、図10は角型柱用連結金物6の取付部分付近の拡大斜視図を示す。
ラダーフレーム1aは、上下に配した長さの等しい2本の弦部材3aと、該弦部材3a同士をつなぐ複数のそれぞれが平行な束部材4aとで構成している。
弦部材3aおよび束部材4aは、それぞれ四角形断面を有する木製部材であるが、本実施例において、束部材4aの四角形断面の面外方向Bの幅を弦部材3aの四角形断面の面外方向Bの幅より大きく形成している。
等間隔に配した複数の束部材4aのそれぞれに設けたほぞ孔42に弦部材3aを貫通させて、水平かつ面外方向Bの込栓11で枢着固定している。
ほぞ孔42は束部材4aの正面視中心線上で、弦部材3aの所定間隔を隔てて上下に設けられている。なお、ほぞ孔42を貫通する弦部材3aの一部分である中間挿入部32の上下面とほぞ孔42の上下の水平側面とが当接するように、ほぞ孔42を弦部材3aの断面と同じ断面の貫通する直方体で形成している。
なお、弦部材3aの上下方向長さに対してほぞ孔42の上下方向の長さをわずかに小さく形成し、ほぞ孔42に挿入された中間挿入部32がほぞ孔42によって圧迫されるほうが好ましい。
また、ほぞ孔42および中間挿入部32の面外方向Bの長さを中間挿入部32に対してわずかに大きく形成してもよいが、ほぞ孔42の鉛直側面と中間挿入部32の側面とが当接して、該当接面で摩擦が生じる程度に略同一に形成するほうが好ましい。
なお、弦部材3aの両端には木製の固定補助部33を備え、固定補助部33に固定部62を固定し、角型柱用連結金物6によって角型柱7に取付けられており、それぞれの弦部材3aは所定間隔を隔てて平行に配されている。角型柱用連結金物6は、実施例2で用いたものと同様の連結金物である。
これにより、角型柱用連結金物6によって、図10に示す矢印A方向に弦部材3aは枢動可能に取付けられている。
上記構成により、上記ほぞ孔42への弦部材3aの中間挿入部32のめり込みによって、ラダーフレーム1aの耐力および変形性能が高く、変形しても耐力低下の少ないラダーフレーム1aを構成することができる。
したがって、ラダーフレーム1aを取付けた角型柱7、7で構成される木造家屋等の耐震性能を容易に向上させることができる。また、ラダーフレーム1aを角型柱用連結金物6を用いて角型柱7、7に取付けたことによって、ラダーフレーム1aの変形によって生じる曲げモーメントを角型柱7、7に伝達することがなく、角型柱7、7に負担のない補強をすることができる。
次に、実施例2のラダーフレーム1を取付けた場合の効果確認試験について説明する。
図11に示す試験体100を用いてラダーフレーム1の耐震補強効果についての確認試験を行った。試験体100は、木造住宅の耐震補強を模擬しており、木造住宅等を構成する角型柱7に該当する適宜の間隔に平行に配した2本の略鉛直方向の角型柱107を試験架台111上に設置し、角型柱107の上端に、試験架台111と平行な加力ビーム110を配している。なお、角型柱107は、試験架台111および加力ビーム110に対して、面内方向の回転Dを可能なヒンジ109で固定している。
なお、角型柱7(図5)が細い場合に角型柱用連結金物6(図5)の取付け部分を補強する木製角型の受け材108を角型柱107の内側面に沿わせて固定し、ラダーフレーム101を角型柱用連結金物106で、角型柱107の高さ方向中央付近の受け材108に固定している。
ラダーフレーム101は、ラダーフレーム1の弦部材3(図5)に該当する弦材103と、束部材4(図5)に該当する束材104とで構成している。
弦材103は825mm隔てて上下に2本配し、2本の弦材103の間に、複数本の束材104を左右方向に所定間隔を隔てて配している。
それぞれの弦材103には、束材104の設置箇所に、弦材103を鉛直方向に貫通するほぞ孔103aを備え、ほぞ孔103aに束材104の両側の挿入端部104aを大入れし、ほぞ孔103aの側面から挿入端部104aの側面視中心付近を貫通する円形込栓105で枢着してラダーフレーム101を構成している。
なお、束材104は左右方向の幅75mm×奥行き方向のほぞ厚75mmとする木製角材で構成し、円形込栓105は12mmの円形断面の木製棒部材で構成し、角型柱107は幅120mm×奥行120mmとする木製角材で構成している。
この耐震補強効果についての確認試験においては、表1に示すように、束本数、弦材103の断面形状をパラメータとして試験体A〜Dについて比較試験を行なった。詳述すると、加力ビーム110に水平方向力を正負交番に載架し、角型柱107の回転角と復元力とを測定して行った。
Figure 2007138612
その結果の図12および13が示すように、弦材103の断面積を拡大し、ほぞ孔を深くし、ほぞ高さを大きくすることによってラダーフレーム101の耐力を向上させ、また、束材104の本数を増やせば耐力は向上し、束材104の本数を減少させればラダーフレーム101の耐力は減少することことを確認した。
次に、ラダーフレーム1自体の性能確認試験について説明する。
図14に示すラダーフレーム試験体200を用いてラダーフレーム1の変形および耐力性能を確認する静的載架実験を行った。ラダーフレーム試験体200は、ラダーフレーム1(図5)の弦部材3(図5)に該当する弦材201と、束部材4(図5)に該当する束材202とで構成している。
図15で側面図を示す静的載架実験装置250を用いて、ラダーフレーム試験体200の静的載架実験を行った。詳細には、ラダーフレーム試験体200の下側の弦材201を静的載架実験装置250に固定し、上側の弦材201の側方同軸上に備えたジャッキ251で水平力を正負交番に載架し、徐々に変形を大きくしてラダーフレーム試験体200の層間変形角と復元力とを測定して行った。
なお、本試験において、上記ほぞ厚B、束高さH、およびほぞ高さDに加えて、束材202の本数をパラメータとして設定している。
また、層間変形角とは、上下の弦材201の相対変位量を束高さHで除した値をいう。
さらに、詳述すると、弦材201は所定間隔を隔てて上下に2本配し、2本の弦材201の間に、束材202を左右に所定間隔を隔てて2本以上配して構成している。
それぞれの弦材201は2箇所の弦材201を鉛直方向に貫通するほぞ孔201aを備え、ほぞ孔201aに束材202の両端の挿入端部202aを大入れし、ほぞ孔201aの側面から挿入端部202aの側面視中心付近を貫通する角型込栓203で枢着してラダーフレーム試験体200を構成している。
なお、弦材201は200mm×200mmの断面を有する木製角材で構成し、ている角型込栓203は18mm×18mmの四角形断面の木製棒部材で構成している。
また、束材202の左右方向の幅150mm×ほぞ厚Bとする木製角材を用い、弦材201の内側面同士の間隔を束高さH、およびほぞ孔201aに挿入した挿入端部202aの高さをほぞ高さDとし、ほぞ厚B、束高さH、あるいはほぞ高さDを変化させた試験体1〜9(表2参照)の静的載架試験による試験結果を比較して、ラダーフレーム試験体200の性能を確認する。
まず、静的載架試験1では、2本の束材202の束高さHを485mmに統一して、表2に示す試験体1〜5についてほぞ形状による比較試験を行った。
Figure 2007138612
その結果の図16(A)が示すように、ほぞ厚Bおよびほぞ高さD(図14(A))ともに大きいほうがラダーフレーム試験体200の復元力が大きくなることを確認した。
次に、静的載架試験2では、2本の束材202のほぞ厚Bを100mm、ほぞ高さDを175mmに統一して、表2に示す試験体1、6、7について束長さによる比較試験を行った。
その結果の図17(A)が示すように、束高さHが長くなることによってラダーフレーム試験体200の復元力は単純に減少するが、図17(B)に示す復元力モーメントで比較すると、それぞれの試験体の束高さHは影響しないことを確認した。
次に、静的載架試験3では、ほぞ厚Bを100mm、ほぞ高さDを175mm、および束高さHを485mmに統一した束材202を用い、表1に示す試験体1、8、9について束本数による比較試験を行った。
その結果の図16(B)が示すように、束材202の本数が増えれば、ラダーフレーム試験体200の復元力は向上することを確認した。
上記静的載架試験1〜3の結果から、束材202の挿入端部202aがほぞ孔201aに深く挿入され、束材202の本数や弦材201又は束材202の断面形状を増加させることでラダーフレーム試験体200の復元力を向上することを確認した。
続いて、円柱用連結金物2によって取付けられたラダーフレーム301、ならびに弦部材303と束部材304との隅角部を三角形のダンパ309で補強したラダーフレーム301a、301bをパラメータとした試験体i〜v(図18参照)を用いて、ラダーフレーム301、301a、301bの振動台による効果確認試験について説明する。
試験体i〜vは木造の社寺を模擬している。試験体iは円柱305を左右に備え、円柱305の上端に横架材310、円柱305の上方1/4程度に両円柱305を左右方向に貫通する通肘木313、両円柱305の下方1/4程度に足固め材312を備えた枠体320を奥行き方向に所定間隔を隔てて2枠設け、それぞれの円柱305下端を試験架台311上に設置し、奥行き方向の奥行横架材310a、奥行足固め材312a、および奥行通肘木313aで奥行き方向に配した2枠の枠体320同士をそれぞれつないで直方体の枠組321を形成している。
試験体は、試験体iの枠組321から通肘木313、および奥行き方向の奥行通肘木313aを除いた枠体321で形成し、試験体iiiは、ラダーフレーム301を試験体iの通肘木313の設置箇所に円柱用連結金物302で取付けて構成している。
試験体ivは、試験体iiiのラダーフレーム301の弦部材303と束部材304との隅角部のうち12箇所にダンパ309を備えたラダーフレーム301aを取付けている。
なお、ダンパ309は、2枚の三角形板材と、該三角形板材の間で、前記三角形板材に挟み込まれた粘弾性材とで構成し、2枚の三角形板材のうち一方の三角形板材を弦部材303に固定し、他方を束部材304に固定している。これによって、ラダーフレーム301の変形によって生じる三角形板材同士がずれようとする力が粘弾性材によって吸収されるため、ダンパ309を取付けたラダーフレーム301aの復元力は、ダンパ309を取付けないラダーフレーム301に比べて向上すると考えられる。
試験体vは、試験体iiiのラダーフレーム301の弦部材303と束部材304との隅角部のうち24箇所にダンパ309を備えたラダーフレーム301aを取付けている。
その結果の図19および図20が示すように、ラダーフレーム301を取付けることによって、通肘木313や奥行通肘木313aを取付けた場合より耐力が向上し、円柱305の地震時における変形が減少することを確認した。また、ラダーフレーム301の弦部材303と束部材304との隅角部にダンパ309を取付ければさらに減衰効果を発揮し、さらに変形が減少することを確認した。なお、ダンパ309の個数が多いほうが上記効果が向上することを確認した。
次に、ラダーフレーム1の設計方法について説明する。この設計方法は上述した実験結果に基づくものである。
図21に示すラダーフレーム1において、ラダーフレーム1全体の耐力(曲げモーメント)は1本あたりの束部材4のめり込みと摩擦によるモーメントMに束本数の2倍を乗じることによって求まる。なお、図21のラダーフレーム1は例示であり、束部材4の本数を限定する設計方法ではなく、2本以上であってもよい。
この各モーメントMは、図4に示したように、束部材4の両端のほぞ部分41めり込み反力R1、R2、ほぞ部分41のめり込み反力に伴う摩擦抵抗F1、F2、弦部材3に設けられたほぞ孔31の面外方向B(図2(B))の内側面と、ほぞ部分41との摩擦による回転抵抗Mr、および込栓11による回転抵抗Msによって算定される。
なお、ほぞ孔31をほぞ部分41の面外方向B幅より大きく形成した場合に、摩擦による回転抵抗Mrは生じず、また、込栓11が円形断面である場合は角型断面の込栓11に比べて込栓11による回転抵抗Msは小さくなる。
このようにして求められたモーメントMを用い、ラダーフレーム1の弦部材3および束部材4の部材を設計することができる。
なお、弦部材3および束部材4は上記モーメントMに対して先行破壊しないように、断面寸法を決定する必要があり、図22に示すように、束部材4に生じるせん断力Q、束部材4に生じる曲げモーメントMt、および弦部材3に生じる曲げモーメントMbを算定し、曲げモーメントMbが弦部材3の許容モーメント度以下となるように弦部材3の断面を決定する。同様にして、せん断力Qおよび曲げモーメントMtが束部材4の許容モーメント度以下となるように束部材4の断面を決定する。
また、込栓11は回転に抵抗するため、込栓11が先行破壊しないように形状と寸法を決定する。
以上の設計方法により、ラダーフレーム1の耐力を容易に設計できるため、補強対象の木造住宅や社寺等に不足する耐力からラダーフレーム1の必要耐力を求め、該必要耐力から容易にラダーフレーム1の弦部材3や束部材4等の諸元を決定することができる。
上記構成により、ラダーフレーム1は弦部材3、束部材4、および円柱用連結金物2又は角型柱用連結金物6から構成される容易な構造であるため、ラダーフレーム1の製作コストを安価にすることができる。
また、ほぞ部分41のめり込み変形43によって生じるめり込み効果によって、外力に対する耐力(曲げモーメント)および変形性能の高く、変形しても耐力低下の少ないラダーフレーム1を得ることができ、このラダーフレーム1を取付けた木造構造物の耐震性能を容易に向上させることができる。
なお、ラダーフレーム1の変形が解消されれば、ほぞ部分41のめり込み変形43は、木材自体が有する回復力によって、めり込み変形43が生じる前の状態まで回復することができるため、弦部材3や束部材4の保守を行なえば半永久的に、めり込み効果による耐力および変形性能を持続することができる。
また、補強対象である木造住宅や社寺等の不足耐力を算定し、その不足耐力に応じた耐力を有するラダーフレーム1を容易に設計することができるため、木造住宅や社寺等の補強のための設計コストを低減することができる。
また、設計に基づいて工場で製作されたラダーフレーム1を取付けるだけで、木造住宅や社寺等の補強を行なうことができ、通常の補強工事と比較して施工工期を飛躍的に短縮することができ、施工費を大幅に安くすることができる。
また、ラダーフレーム1は軽量であるため、円柱5又は角型柱7のいずれの場所であっても、取付け施工が容易となる。
また、円柱5又は角型柱7の高さ方向のいずれの場所にラダーフレーム1を取付けても同様の効果を得ることができるため、図23に示すように社寺の天井裏や床下等に取付けることができ、社寺等の持つ美観を損なうことなく、補強を行なうことができる。
また、図24に示すように、ラダーフレーム1を見える場所に取付けてもよく、ラダーフレーム1がはしご状であるため、設置によって採光を妨げることなく、補強することができる。
なお、社寺等の大型木造構造物の場合であって、不足耐力が大きく、該不足耐力に対応したラダーフレーム1のサイズが大きくなる場合は、図25(A)に示すように、面外方向Bに平行に2つのラダーフレーム1を配し、それぞれの弦部材3の複数箇所を弦固定部材34で固定し、2つのラダーフレーム1が、円柱5に対して独立して枢動可能に取付けることが出来る円柱用連結金物2aによって取付けてもよい。
これにより、鉛直方向に大きくないラダーフレーム1を設置することができる。また、ラダーフレーム1を面外方向Bに配した2つのラダーフレーム1を固定しているため、円柱5が円柱断面であることによって、ラダーフレーム1自体が面外方向Bに変形し、十分な補強効果を発揮できない状況となることを防止できる。
また、円柱用連結金物2aによってそれぞれ独立的に、円柱5に対して枢動可能に円柱5に取付けられているため、2つのラダーフレーム1間での変形量のわずかな差異によって生じる、面外方向Bの曲げモーメントが円柱5にかかることを防止している。
また、図26に示すように、複数本の円柱5が平行に配されている社寺等である場合、各円柱5、5間にそれぞれラダーフレーム1を配し、ヒンジ部24を両側に備え、両側の弦部材3を枢動可能に連結する両側円柱用連結金物2bによって、連続的に取付けてもよい。
これにより、平行に配されている複数本の円柱5で構成する社寺等の耐力をより効果的に向上する補強を行なうことができる。
また、図27に示すように、ラダーフレーム1、ラダーフレーム1aにおいて、弦部材3、3aを3本以上備えてもよい。図27(A)に示すラダーフレーム1の場合、上段と下段の弦部材3と、束部材4とは上記実施例における大入れやほぞ差しによる接続を行ない、中段の弦部材3に対して束部材4を貫通させればよい。また、図27(B)に示すラダーフレーム1aの場合、束部材4に3箇所のほぞ孔42を備え、各ほぞ孔42に弦部材3を貫通させてラダーフレーム1aを構成すればよい。
これにより、さらに耐力の向上したラダーフレーム1およびラダーフレーム1aを構成することができる。なお、弦部材3、3aの本数は、図示された3本に限定されず、4本以上であってもよい。
また、図28に示すように、弦部材3および束部材4をH型鋼で構成し、ほぞ孔31及びほぞ部分41を木製で構成してもよい。
これにより、木材のみで構成したラダーフレーム1と比較して、同様の復元力を有するラダーフレーム1を小さく形成することができる。なお、ほぞ孔31およびほぞ部分41のうちいずれか一方のみが木製であってもよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の補強部材は、ラダーフレーム1およびラダーフレーム1aに対応し、
以下同様に、
柱は、円柱5、角型柱7に対応し、
連結部材は、円柱用連結金物2、2a、両側円柱用連結金物2b、角型柱用連結金物6に対応し、
挿着口は、ほぞ孔31、ほぞ孔42に対応し、
挿入部は、ほぞ部分41、および中間挿入部32に対応し、
枢着体は、ヒンジ部24、枢動部63に対応し、
枢軸は、込栓11に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
ラダーフレームを円柱用連結金物で円柱に取付けた状態の側面図。 円柱用連結金物の取付部分付近の拡大説明図。 束部材と弦部材との接続方法についての説明図。 めり込み状態のほぞ部分部分の拡大側面図。 ラダーフレームを角型柱用連結金物で角型柱に取付けた状態の側面図。 角型柱に取付けた状態のラダーフレームの平面断面図。 角型柱用連結金物の取付部分付近の拡大斜視図。 ラダーフレームを角型柱用連結金物で角型柱に取付けた状態の側面図。 角型柱に取付けた状態のラダーフレームの平面断面図。 角型柱用連結金物の取付部分付近の拡大斜視図。 ラダーフレームの耐震補強効果についての確認試験に用いた試験体の正面図。 ラダーフレームの耐震補強効果についての確認試験の結果の復元力特性グラフ。 ラダーフレームの耐震補強効果についての確認試験の結果の耐力特性グラフ。 ラダーフレームの変形および耐力性能について性能確認試験に用いたラダーフレーム試験体の説明図。 静的載架実験を行なう静的載架実験装置の側面図。 静的載架実験の結果の復元力特性グラフ。 静的載架実験の結果の復元力特性グラフ。 振動台による効果確認試験に用いる試験体の説明図。 振動台による効果確認試験の結果グラフ。 振動台による効果確認試験の結果グラフ。 ラダーフレーム全体の耐力算定のための説明図。 弦部材および束部材の断面形状の算定のための模式図。 社寺の円柱に取付けたラダーフレームの側面図。 木造家屋の角型柱に取付けたラダーフレームの側面図。 他の実施形態のラダーフレームの説明図。 複数の円柱を有する社寺に取付けたラダーフレームの側面図。 他の実施形態のラダーフレームの説明図。 H型鋼を主部材とした弦部材と束部材との接続部分の説明図。
符号の説明
1、1a…ラダーフレーム
2、2a…円柱用連結金物
2b…両側円柱用連結金物
3、3a…弦部材
4、4a…束部材
5…円柱
6…角型柱用連結金物
7…角型柱
11…込栓
24…ヒンジ部
31…ほぞ孔
32…中間挿入部
41…ほぞ部分
42…ほぞ孔
63…枢動部
B…面外方向
C…面内方向

Claims (5)

  1. 柱と柱の間をつないで木造構造物の耐震性能を向上させる補強部材であって、
    上下に配設し、前記柱と柱の面内方向に長い2以上の弦部材と、
    前記弦部材の左右を、前記柱に各々連結する連結部材と、
    該弦部材の間に配し、弦部材同士を接続する束部材とを備え、
    前記弦部材および前記束部材のうちいずれか一方に接続用の挿着口を備え、他方に該挿着口に挿入する挿入部を設けるとともに、
    前記挿着口および挿入部のうち、少なくとも一方を木製とした
    補強部材。
  2. 前記連結部材は、
    前記柱に対して前記弦部材を、前記面内方向に回動自在に枢着する枢着体で形成した
    請求項1に記載の補強部材。
  3. 前記挿入部の前記挿着口への挿入方向に対して直角方向かつ前記面内方向の両側面と、該両側面に対向する前記挿着口の対向面とが互いに当接することを特徴とする
    請求項1、または2に記載の補強部材。
  4. 該挿着口に挿入された前記挿入部を、
    前記挿入部の前記挿着口への挿入方向に対して直角方向、かつ前記柱と柱の面外方向を軸心とする枢軸で、前記挿着口に枢着した
    請求項1、2または3に記載の補強部材。
  5. 請求項1から4のうちいずれかに記載の補強部材を用い、
    柱と柱とを連結する
    補強工法。
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